JP5697785B1 - コンクリート補強壁構築方法 - Google Patents

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【課題】作業者が短時間に効率よくコンクリート補強壁を構築することができるコンクリート補強壁構築方法を提供する。【解決手段】コンクリート補強壁構築方法は、壁面29直前に横架材13,14を設置し、通しボルト16を有する角パイプ15aを横架材13,14の間に配置し、板パネル18a〜18d,19aの挿通孔をボルト16に挿通してパネル18a〜18d,19aを角パイプ15aに設置するとともに、ボルト16に長ナット21を螺着してパネル18a〜18d,19aを角パイプ15aに固定し、鉄筋を配筋した後、長ナット21にセパレータ22の端部を螺着しつつ型枠パネル26a〜26eの挿通孔をセパレータ22の端部に挿通してパネル26a〜26eを設置し、パネル18a〜18d,19aとパネル26a〜26eとの間のスペース63に打設したコンクリートを養生した後、パネル26a〜26eを取り外す。【選択図】図19

Description

本発明は、建造物の所定の箇所にコンクリート補強壁を構築するコンクリート補強壁構築方法に関する。
既設の建造物にコンクリート補強壁を構築する場合、その補強壁の施行箇所に上下方向へ延びる一方の合板型枠(ベニヤ板および桟木)を組み上げた後、その合板型枠の直前に複数本の鉄筋(埋込アンカーや縦筋、横筋、柱筋、フープ筋、あばら筋、斜め補強筋等)を配筋するとともに、鉄筋を挟んで一方の合板型枠に対向するように上下方向へ延びる他方の合板型枠(ベニヤ板および桟木)を組み上げる。次に、それらベニヤ板の間の空間にコンクリートを打設し、コンクリートを所定期間養生した後、組み立てた合板型枠を解体することで、新設の鉄筋コンクリート製補強壁が作られる。型枠工事を担当する型枠大工は、打設されるコンクリートの側圧にベニヤ板が耐えることができるとともに、ベニヤ板どうしの平行状態を維持することができるように、それらベニヤ板の間に複数本のセパレータを設置し、それらセパレータによって合板型枠どうしを連結する。それらセパレータを利用して合板型枠どうしを連結することで、コンクリートの側圧によるベニヤ板の変形を防ぐことができ、ベニヤ板どうしの平行状態を維持することができる。複数本のセパレータを使用した型枠が特許文献1に開示されている。
前記特許文献1は、互いに対向する型枠板の間を結ぶ方向の棒状の複数本のセパレータをコンクリート用型枠内に配置し、それらセパレータの両端を支える受金具を両ベニヤ板の間の内側に取り付け、それぞれ外側に向くねじ棒を両受金具に取り付けてそのねじ棒の外側端にねじ部を形成し、それらベニヤ板の内側にそれぞれスペーサを設置し、そのスペーサに形成した挿通孔にねじ棒を挿通してそのスペーサの外側端面をベニヤ板の内面に当接させるとともに、ねじ棒の外側端を各ベニヤ板の外側に貫通させてそのねじ部にねじ込んだ治具によりベニヤ板を固定した型枠を開示している。
特開2007−154515号公報
コンクリート補強壁の施行箇所に互いに対向する合板型枠(ベニヤ板および桟木)を組み上げ、それら合板型枠の間に複数本のセパレータを設置する場合、合板型枠の設置位置を正確に位置決め(墨出し)した後、その位置に合板型枠を正確に組み上げなければならず、合板型枠を組み上げた後、配筋する鉄筋にセパレータが衝突しないように鉄筋の位置を配慮しつつ、ベニヤ板の単位面積当たりに相当数のセパレータを設置する必要がある。さらに、互いに対向する一方のベニヤ板に貫通孔を穿孔した後、その貫通孔に対応する他方のベニヤ板の穿孔位置を正確に位置決め(墨出し)し、そのベニヤ板に貫通孔を穿孔しなければならない。したがって、補強壁の施行箇所に互いに対向する合板型枠を組み上げ、セパレータを使用して互いに対向するそれらベニヤ板どうしの平行状態を保持するためには型枠大工の長年の経験や勘に頼らざるを得ないのが現状である。なお、型枠大工が型枠工事をする場合においても、設計どおりの型枠構造物を組み立てるまでに相当の熟練と時間とを要するとともに、多くの手間を必要としている。
また、たとえば、建造物の既設壁の直前(直近)にコンクリート補強壁を構築するには、一方の合板型枠(ベニヤ板および桟木)を既設壁の近接した位置に組み上げなければならず、その合板型枠と既設壁との間に型枠大工が入るスペースを確保することができないから、対向するベニヤ板どうしの間に複数本のセパレータを設置することが困難であり、従来の手法では建造物の既設壁の直前(直近)にコンクリート補強壁を構築することはできない。
本発明の目的は、型枠大工の経験や勘に頼ることなく、型枠構造物を容易に組み上げることができ、型枠大工以外のみならず、他の作業者が手間を要さず短時間に効率よくコンクリート補強壁を構築することができるコンクリート補強壁構築方法を提供することにある。本発明の他の目的は、建造物の既設壁の直前(直近)にコンクリート補強壁を構築することができる板パネル固定構造物を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、建造物の所定の箇所にコンクリート補強壁を構築するコンクリート補強壁構築方法である。
前記前提における本発明の特徴は、コンクリート補強壁構築方法が、建造物におけるコンクリート補強壁の構築箇所上部の位置決めされた第1設置位置に横方向へ延びる第1横架材を設置するとともに、補強壁の構築箇所下部の位置決めされた第2設置位置に横方向へ延びる第2横架材を設置する横架材設置工程と、後壁および前壁を貫通して上下方向へ並ぶ複数の貫通孔とそれら貫通孔に挿通されて頭部が後壁に固定された通しボルトとを有する複数本の固定用角パイプを第1および第2横架材の間に上下方向へ所定寸法移動可能かつ横方向へ移動可能に配置する角パイプ配置工程と、上下方向と横方向とへ並ぶ複数の挿通孔を有する板パネルの挿通孔を固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部に挿通し、板パネルを上下方向と横方向とへ並べた状態で固定用角パイプに設置する板パネル設置工程と、板パネルから前方へ露出する通しボルトの螺子部に長ナットの一方の端部を螺着してそれら板パネルを固定用角パイプに固定する板パネル固定工程と、補強壁の構築箇所における板パネルの前方に鉄筋を配筋する配筋工程と、長ナットの他方の端部にセパレータの一方の端部を螺着し、上下方向と横方向とへ並ぶ複数の挿通孔を有する型枠パネルの挿通孔をセパレータの他方の端部に挿通し、セパレータを利用して板パネルに対する型枠パネルの平行状態を保持しつつ、それら型枠パネルを上下方向と横方向とへ並べる型枠パネル設置工程と、それら板パネルとそれら型枠パネルとの間のスペースにコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、コンクリートを所定期間養生した後、それら型枠パネルを取り外す型枠パネル取り外し工程とを含むことにある。
本発明の一例としては、コンクリート補強壁構築方法が、それら固定用角パイプを第1および第2横架材の間に配置した後、最初の板パネルの挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通する前に、横方向へ所定間隔離間して一列に並ぶ複数の整列孔を有する整列定規の整列孔を横方向へ並ぶ通しボルトの螺子部に挿通する整列定規設置工程を含み、整列定規設置工程では、整列定規によってそれら固定用各パイプの上下方向の移動と横方向の移動とが阻止されるとともに、それら固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部が横方向へ一列に整列する。
本発明の他の一例としては、コンクリート補強壁構築方法が、整列定規をそれら固定用角パイプに取り付けた状態で、少なくとも最初の板パネルを固定用角パイプに固定した後、整列定規をそれら固定用角パイプから取り外す整列定規取り外し工程を含む。
本発明の他の一例として、板パネル設置工程では、固定用角パイプの下方から上方に向かって板パネルを固定用各パイプに順に設置し、下方に位置する板パネルの上端部とその直上に位置する板パネルの下端部とを重ね合わせ、下方に位置する板パネルの上端部がその直上に位置する板パネルの下端部と固定用角パイプの前壁との間に位置した状態でそれら板パネルを固定用角パイプに設置する。
本発明の他の一例として、板パネルの上端部および下端部には、横方向へ所定間隔離間して一列に並ぶ複数の挿通孔が形成され、板パネル設置工程と板パネル固定工程とでは、下方に位置する板パネルの上端部とその直上に位置する板パネルの下端部とに形成された挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通し、通しボルトの螺子部に螺着された長ナットによってそれら板パネルの上端部と下端部とを重ね合わせた状態で固定用角パイプに固定する。
本発明の他の一例として、角パイプ配置工程では、上下方向へ延びる接続用角パイプを第1および第2横架材の間に配置し、板パネル設置工程と板パネル固定工程とでは、上下方向へ並ぶ板パネルのグループを横方向へ並べるとともに、横方向へ並ぶグループの互いに当接する板パネルの側縁どうしの直後に接続用角パイプを配置する。
本発明の他の一例として、板パネル固定工程では、板パネルの挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通した後、板パネルから前方へ露出する通しボルトの螺子部に防水用ワッシャーを挿通し、防水用ワッシャーから前方へ露出する通しボルトの螺子部に長ナットの一方の端部を螺着する。
本発明の他の一例として、板パネル固定工程では、それら固定用角パイプの前壁にそれら板パネル後面が密着し、それら板パネルがそれら固定用角パイプの前壁に沿って上下方向へ直状に並ぶ。
本発明の他の一例として、通しボルトは、その頭部が固定用角パイプの後壁に溶接されることでそれら固定用角パイプに固定されている。
本発明の他の一例として、通しボルトは、その頭部が固定用角パイプの後壁に接着剤によって接着されることでそれら固定用角パイプに固定されている。
本発明の他の一例として、通しボルトは、その螺子部が固定用角パイプの貫通孔に形成された螺子溝に螺着されることで固定用角パイプに固定されている。
本発明の他の一例としては、コンクリート補強壁が既設の建造物の既設壁の壁面の直近に構築される。
本発明の他の一例としては、板パネルが所定の厚みを有する鋼板であり、コンクリート補強壁構築方法では、角パイプと鋼板とがコンクリート補強壁を構成する。
本発明にかかるコンクリート補強壁構築方法によれば、建造物におけるコンクリート補強壁の構築箇所に第1および第2横架材を設置し、第1および第2横架材の間に上下方向へ延びる固定用角パイプを上下方向へ移動可能かつ横方向へ移動可能に設置し、固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部に板パネルの挿通孔を挿通しつつ長ナットの一方の端部を螺子部に螺着して板パネルを固定用角パイプに固定するとともに、板パネルの前方に鉄筋を配筋し、セパレータを利用して板パネルに対する型枠パネルの平行状態を保持しつつ、それら型枠パネルを上下方向と横方向とへ並べ、それら板パネルとそれら型枠パネルとの間のスペースに打設したコンクリートを所定期間養生した後、それら型枠パネルを取り外すことで、コンクリート補強壁が構築されるから、型枠大工の経験や勘に頼る必要はなく、型枠大工以外の他の作業者が型枠構造物を容易に組み上げることができ、その作業者が十分な経験を必要とせずに手間を要さず短時間に効率よくコンクリート補強壁を構築することができる。コンクリート補強壁構築方法は、型枠大工の作業を介さずに、型枠大工以外の他の作業者が凹凸や曲がりがなく、上下方向へ真っ直ぐに延びるコンクリート補強壁を構築することができるとともに、他の作業者が構造計算された設計どおりのコンクリート補強壁を構築することができる。
固定用角パイプを前記第1および第2横架材の間に配置した後、最初の板パネルの挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通する前に、横方向へ所定間隔離間して一列に並ぶ複数の挿通孔を有する整列定規の挿通孔を横方向へ並ぶ通しボルトの螺子部に挿通する整列定規設置工程を含み、整列定規によってそれら固定用各パイプの上下方向の移動と横方向の移動とが阻止されるとともに、それら固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部が横方向へ一列に整列するコンクリート補強壁構築方法は、整列定規がそれら固定用角パイプに取り付けられることで、それら固定用角パイプが整列定規に拘束され、それら固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部が横方向へ一列(一直線)に整列するから、板パネルの挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通するときに、板パネルの挿通孔と通しボルトの螺子部との位置合わせを行う必要はなく、板パネルのそれら挿通孔を通しボルトの螺子部に容易に挿通することができる。コンクリート補強壁構築方法は、最初の板パネルの挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通する前に整列定規を利用することで、板パネルを手間を要さず短時間に効率よく固定用角パイプに設置することができるとともに、手間を要さず短時間に効率よくコンクリート補強壁を構築することができる。
整列定規をそれら固定用角パイプに取り付けた状態で、少なくとも最初の板パネルを固定用角パイプに固定した後、整列定規をそれら固定用角パイプから取り外す整列定規取り外し工程を含むコンクリート補強壁構築方法は、最初の板パネルを固定用角パイプに固定した後に整列定規を固定用角パイプから取り外したとしても、最初の板パネルによってそれら固定用角パイプが拘束され、それら固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部の横方向へ一列(一直線)に整列した状態が維持されるから、次回以降の板パネルの挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通するときに、板パネルの挿通孔と通しボルトの螺子部との位置合わせを行う必要はなく、板パネルのそれら挿通孔を通しボルトの螺子部に容易に挿通することができるとともに、手間を要さず短時間に効率よくコンクリート補強壁を構築することができる。
板パネル設置工程において、固定用角パイプの下方から上方に向かって板パネルを固定用各パイプに順に設置し、下方に位置する板パネルの上端部とその直上に位置する板パネルの下端部とを重ね合わせ、下方に位置する板パネルの上端部がその直上に位置する板パネルの下端部と固定用角パイプの前壁との間に位置した状態でそれら板パネルを固定用角パイプに設置するコンクリート補強壁構築方法は、下方に位置する板パネルの上端部がその直上に位置する板パネルの下端部の直後に重なることにより、それら板パネルの端縁どうしを当接させた状態でそれら板パネルを上下方向へ並べる場合と比較し、型枠構造物にコンクリートが打設された場合、コンクリートやコンクリートから滲出した水分のそれら板パネルの間からの漏出を防ぐことができ、コンクリートや水分がそれら板パネルの間から漏出することによるコンクリートや水分の各箇所への拡散を防ぐことができるとともに、コンクリートやコンクリートから滲出した水分による各箇所への被害を防ぐことができる。
横方向へ所定間隔離間して一列に並ぶ複数の挿通孔が板パネルの上端部と下端部とに形成され、板パネル設置工程と板パネル固定工程とにおいて、下方に位置する板パネルの上端部とその直上に位置する板パネルの下端部とに形成された挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通し、通しボルトの螺子部に螺着された長ナットによってそれら板パネルの上端部と下端部とを重ね合わせた状態で固定用角パイプに固定するコンクリート補強壁構築方法は、下方に位置する板パネルの上端部がその直上に位置する板パネルの下端部の直後に重なった状態でそれら板パネルの上端部と下端部とが通しボルトの螺子部に挿通され、それら板パネルの上下端部が固定用角パイプに固定されるから、それら板パネルの端縁どうしを当接させた状態でそれら板パネルを上下方向へ並べる場合と比較し、型枠構造物にコンクリートが打設された場合、コンクリートやコンクリートから滲出した水分のそれら板パネルの間からの漏出を防ぐことができ、コンクリートや水分がそれら板パネルの間から漏出することによるコンクリートや水分の各箇所への拡散を防ぐことができるとともに、コンクリートやコンクリートから滲出した水分による各箇所への被害を防ぐことができる。コンクリート補強壁構築方法は、型枠構造物にコンクリートが打設され、コンクリートの側圧がそれら板パネルの上下端部に作用したとしても、その側圧を重なり合う上下端部および固定用角パイプが受けるから、その側圧による板パネルの上下端部の変形を防ぐことができ、凹凸や曲がりがなく、上下方向へ真っ直ぐに延びるコンクリート補強壁を構築することができる。
角パイプ配置工程において、上下方向へ延びる接続用角パイプを第1および第2横架材の間に配置し、板パネル設置工程および板パネル固定工程において、上下方向へ並ぶ板パネルのグループを横方向へ並べるとともに、横方向へ並ぶグループの互いに当接する板パネルの側縁どうしの直後に接続用角パイプを配置するコンクリート補強壁構築方法は、横方向へ隣り合う板パネルの当接する側縁どうしの直後に配置された接続用角パイプが防水材として機能するから、それら板パネルの側縁どうしを当接させた状態でそれら板パネルを横方向へ並べる場合と比較し、型枠構造物にコンクリートが打設された場合、コンクリートやコンクリートから滲出した水分のそれら板パネルの側縁の間からの漏出を防ぐことができ、コンクリートや水分がそれら板パネルの間から漏出することによるコンクリートや水分の各箇所への拡散を防ぐことができるとともに、コンクリートやコンクリートから滲出した水分による各箇所への被害を防ぐことができる。コンクリート補強壁構築方法は、型枠構造物にコンクリートが打設され、コンクリートの側圧がそれら板パネルの両側縁部に作用したとしても、その側圧を接続用角パイプが受けるから、その側圧による板パネルの両側縁部の変形を防ぐことができ、凹凸や曲がりがなく、上下方向へ真っ直ぐに延びるコンクリート補強壁を構築することができる。
板パネル固定工程において、板パネルの挿通孔を通しボルトの螺子部に挿通した後、板パネルから前方へ露出する通しボルトの螺子部に防水用ワッシャーを挿通し、防水用ワッシャーから前方へ露出する通しボルトの螺子部に長ナットの一方の端部を螺着するコンクリート補強壁構築方法は、防水用ワッシャーによって板パネルの挿通孔を塞ぐことができ、型枠構造物にコンクリートが打設された場合、コンクリートやコンクリートから滲出した水分の角パイプへの漏出が防水用ワッシャーによって防がれ、コンクリートや水分が角パイプを伝って各箇所に拡散することはなく、コンクリートやコンクリートから滲出した水分による各箇所への被害を防ぐことができる。
固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部が角パイプの前壁に固定された場合、角パイプの前壁から前方に出っ張る不規則な多数の隆起箇所が形成され、角パイプに各板パネルを固定したときにそれら隆起箇所によって各板パネルを角パイプの前壁に密着させることができず、各板パネルの平行状態を保持することができない。しかし、コンクリート補強壁構築方法は、板パネル固定工程において、それら固定用角パイプの前壁にそれら板パネル後面が密着し、それら板パネルがそれら固定用角パイプの前壁に沿って上下方向へ直状に並ぶから、各板パネルの平行状態を保持することができ、凹凸や曲がりがなく、上下方向へ真っ直ぐに延びる構造計算された設計どおりのコンクリート補強壁を作ることができる。コンクリート補強壁構築方法は、型枠大工のみならず、他の作業者が板パネルを容易に組み上げることができ、その作業者が板パネル固定構造物を手間を要せず容易に組み立てることができるとともに、コンクリート補強壁を容易かつ短時間に作ることができる。
通しボルトの頭部が固定用角パイプの後壁に溶接されることで通しボルトがそれら固定用角パイプに固定されているコンクリート補強壁構築方法は、通しボルトの頭部が固定用角パイプの後壁に溶接されることで通しボルトが角パイプに強固に固定されるから、固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部に長ナットの一方の端部を強固に螺着することができ、通しボルトの螺子部に螺着された長ナットによって板パネルを固定用角パイプに確実に固定することができる。コンクリート補強壁構築方法は、通しボルトの頭部が固定用角パイプの後壁に溶接されているから、角パイプの前壁に隆起箇所が形成されることはなく、角パイプに各板パネルを固定したときに各板パネルが角パイプの前壁に密着し、各板パネルの平行状態を保持することができ、凹凸や曲がりがなく、上下方向へ真っ直ぐに延びる構造計算された設計どおりのコンクリート補強壁を作ることができる。
通しボルトの頭部が固定用角パイプの後壁に接着剤によって接着されることで通しボルトがそれら固定用角パイプに固定されているコンクリート補強壁構築方法は、通しボルトの頭部が固定用角パイプの後壁に接着されることで通しボルトが角パイプに強固に固定されるから、固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部に長ナットの一方の端部を強固に螺着することができ、通しボルトの螺子部に螺着された長ナットによって板パネルを固定用角パイプに確実に固定することができる。コンクリート補強壁構築方法は、通しボルトの頭部が固定用角パイプの後壁に接着されているから、角パイプの前壁に隆起箇所が形成されることはなく、角パイプに各板パネルを固定したときに各板パネルが角パイプの前壁に密着し、各板パネルの平行状態を保持することができ、凹凸や曲がりがなく、上下方向へ真っ直ぐに延びる構造計算された設計どおりのコンクリート補強壁を作ることができる。
通しボルトの螺子部が固定用角パイプの貫通孔に形成された螺子溝に螺着されることで通しボルトが固定用角パイプに固定されているコンクリート補強壁構築方法は、通しボルトの頭部が固定用角パイプの後壁に螺着されることで通しボルトが角パイプに強固に固定されるから、固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部に長ナットの一方の端部を強固に螺着することができ、通しボルトの螺子部に螺着された長ナットによって板パネルを固定用角パイプに確実に固定することができる。コンクリート補強壁構築方法は、通しボルトの頭部が固定用角パイプの貫通孔に螺着されているから、角パイプの前壁に隆起箇所が形成されることはなく、角パイプに各板パネルを固定したときに各板パネルが角パイプの前壁に密着し、各板パネルの平行状態を保持することができ、凹凸や曲がりがなく、上下方向へ真っ直ぐに延びる構造計算された設計どおりのコンクリート補強壁を作ることができる。
コンクリート補強壁が既設の建造物の既設壁の壁面の直近に構築されるコンクリート補強壁構築方法は、建造物の既設壁の壁面の直近(直前)であって、既設壁の壁面と板パネルとの間に作業者が入るスペースを確保できず、既設壁の壁面と板パネルとの間に作業者が入れず、壁面と板パネルとの間で作業ができない場合でも、既設壁の壁面の直近のコンクリート補強壁の構築箇所に第1および第2横架材を固定し、第1および第2横架材の間に上下方向へ延びる固定用角パイプを設置し、固定用角パイプの前壁から前方へ露出する通しボルトの螺子部に板パネルの挿通孔を挿通するとともに長ナットの一方の端部を螺子部に螺着することで、既設壁の壁面の直近に板パネルを組み立てることができ、さらに、長ナットにセパレータを螺着するとともに、セパレータに型枠パネルを取り付けるだけで既設壁の壁面の直近(直前)に型枠構造物を組み立てることができる。コンクリート補強壁構築方法は、型枠大工のように専門的な技術を必要とせずに、他の作業者が既設の建造物の既設壁の壁面の直近(直前)に型枠構造物を容易に作ることができ、その作業者が十分な経験を必要とせずに既設壁の壁面の直近(直前)にコンクリート補強壁を短時間に効率よく構築することができるとともに、その作業者が構造計算された設計どおりのコンクリート補強壁を既設壁の直近(直前)に構築することができる。コンクリート補強壁構築方法は、コンクリートを養生した後、型枠パネルを取り外し、鋼板から作られたそれら板パネルやそれら角パイプをそのままにした強固なコンクリート補強壁を既設壁の壁面の直近(直前)に構築することができる。
板パネルが所定の厚みを有する鋼板であり、角パイプと鋼板とがコンクリート補強壁を構成するコンクリート補強壁構築方法は、板パネルと型枠パネルとの間のスペースに打設されたコンクリートを所定期間養生した後、それら型枠パネルを取り外すことで、鋼板から作られたそれら板パネルやそれら角パイプをそのままにした強固なコンクリート補強壁を構築することができる。
横架材設置工程の一例を示す正面図。 図1の横架材設置工程の部分拡大側面図。 角パイプ設置工程の一例を示す図。 図3の角パイプ設置工程の側面図。 固定用角パイプの部分拡大斜視図。 整列定規設置工程および板パネル設置工程の一例を示す正面図。 図6の整列定規設置工程および板パネル設置工程の側面図。 板パネル設置工程および板パネル固定工程の一例を示す正面図。 図8の板パネル設置工程および板パネル固定工程の側面図。 板パネルの斜視図。 図8から続く整列定規設置工程および板パネル設置工程の一例を示す正面図。 図11から続く板パネル設置工程および板パネル固定工程の正面図。 組み立てられた固定板パネル構造物の斜視図。 組み立てられた板パネル固定構造物の背面図。 組み立てられた板パネル固定構造物の側面図。 組み立てられた板パネル固定構造物の部分拡大側面図。 組み立てられた板パネル固定構造物の部分拡大上面図。 型枠パネル設置工程の一例を示す正面図。 図18の型枠設置工程の側面図。 図19の部分拡大側面図。 構築されたコンクリート補強壁の側面図。
横架材設置工程の一例を示す正面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかるコンクリート補強壁構築方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、図1の横架材設置工程の部分拡大側面図であり、図3は、角パイプ設置工程の一例を示す図である。図4は、図3の角パイプ設置工程の側面図であり、図5は、固定用角パイプ15a〜15nの部分拡大斜視図である。図1,2では、上下方向を矢印Aで示し、横方向の矢印B(図1のみ)で示すとともに、前後方向を矢印C(図2のみ)で示す。
コンクリート補強壁10(図21参照)(耐震補強壁)は、横架材設置工程、角パイプ設置工程、整列定規設置工程、板パネル設置工程、板パネル固定工程、整列定規取り外し工程、配筋工程、型枠パネル設置工程、コンクリート打設工程、型枠パネル取り外し工程を実施するコンクリート補強壁構築方法によって構築される。コンクリート補強壁構築方法では、横架材設置工程や角パイプ設置工程、整列定規設置工程、板パネル設置工程、板パネル固定工程、整列定規取り外し工程によって板パネル固定構造物11(図参照)を組み立てた後、配筋工程や型枠パネル設置工程によって型枠構造物12(図参照)を組み立て、コンクリート打設工程によってその型枠構造物12のスペースにコンクリートを打設してコンクリート補強壁を構築する。
板パネル固定構造物11は、第1横架材13(第1ランナー)および第2横架材14(第2ランナー)、複数本の固定用角パイプ15a〜15nおよび複数本の通しボルト16、接続用角パイプ17、複数枚の第1板パネル18a〜18hおよび複数枚の第2板パネル19a,19b、複数個の防水用ワッシャー20および複数個の長ナット21から作られる。型枠構造物12は、板パネル固定構造物11に加え、複数本のセパレータ22、複数個のPコーン23(円錐コーン)、複数個の座金付きフォームタイ(登録商標)24、複数本の縦架設パイプ25、複数枚の型枠パネル26a〜26jから作られる。
コンクリート補強壁構築方法によって構築されるコンクリート補強壁10は、既設の建物27(建造物)の既設壁27の壁面29の直前(直近)における施行箇所に作られる。なお、既設壁27の壁面29の直前(直近)の柱30と天井梁31および床梁32との間にコンクリート補強壁10を構築する場合を図示しているが、コンクリート補強壁構築方法は、既設壁27の直前(直近)や柱30と天井梁31および床梁32との間のみならず、壁梁の間や床スラブの間等のあらゆる箇所にコンクリート補強壁10を作ることができる。
図1,2に示す横架材設置工程では、天井梁31の底面に第1横架材13を設置し、床梁32の頂面に第2横架材14を設置する。第1横架材13は、建物27の内部の既設壁28の壁面29の直近(直前)におけるコンクリート補強壁10の施工箇所の天井梁31の底面(施工箇所上部)(なお、床スラブに設置する場合は、天井の床スラブの底面)の正確に位置決め(墨出し)された第1固定位置33(第1墨出し位置)に固定される。
第1固定位置33は、建物27の既設壁28の壁面29から前方へ10〜50cm離間した箇所である。第1横架材13は、鋼材や鉄、アルミ、真鍮、合金等の金属から作られている。第1横架材13は、図2に示すように、第1固定位置33における天井梁31の底面に固定されて横方向へ延びる固定部34と、固定部34の前後端縁から下方へ延出して横方向へ延びる前後支持部35,36とを有する。
横架材設置工程では、コンクリート補強壁10の施工箇所の天井梁31の底面に第1固定位置33を位置決め(墨出し)した後、第1固定位置33に横方向へ並ぶ複数のビス孔を穿孔する。次に、第1横架材13の固定部34を天井梁31の底面に当接させた状態で第1固定位置33に第1横架材13を配置する。固定部34には、第1固定位置33のビス孔に一致する位置に貫通孔が作られている。第1固定位置33に第1横架材13を配置した後、固定ビス37を貫通孔に挿通しつつその固定ビス37をビス孔に螺着することで、第1横架材13を天井梁31の底面に固定する。
横架材設置工程では、第1固定位置33にビス孔を穿孔することなく、第1固定位置33に第1横架材13を配置した後、釘打ち機によって第1横架材13の固定部34から天井梁31の底面に向かって複数個のコンクリート釘を打ち、第1横架材13を天井梁31の底面に固定することもできる。コンクリート釘は、横方向へ所定寸法離間して打ち込まれる。第1横架材13は、固定部34から天井梁31に打ち込まれたコンクリート釘によって第1固定位置33に固定される。
第2横架材14は、建物27の内部の既設壁28の壁面29の直近(直前)におけるコンクリート補強壁10の施工箇所の床梁32の頂面(施工箇所下部)(なお、床スラブに設置する場合は、床の床スラブの頂面)の正確に位置決め(墨出し)された第2固定位置38(第2墨出し位置)に固定される。第2固定位置38は、建物27の既設壁28の壁面29から前方へ10〜50cm離間した箇所であり、壁面29から前方への離間寸法が第1固定位置33と一致する。第2横架材14は、鋼材や鉄、アルミ、真鍮、合金等の金属から作られている。第2横架材14は、図2に示すように、第2固定位置38における床梁32の頂面に固定されて横方向へ延びる固定部39と、固定部39の前後端縁から上方へ延出して横方向へ延びる前後支持部40,41とを有する。
横架材設置工程では、コンクリート補強壁10の施工箇所の床梁32の頂面に第2固定位置38を位置決め(墨出し)した後、第2固定位置38に横方向へ並ぶ複数のビス孔を穿孔する。次に、第2横架材14の固定部39を床梁32の頂面に当接させた状態で第2固定位置38に第2横架材14を配置する。固定部39には、第2固定位置38のビス孔に一致する位置に貫通孔が作られている。第2固定位置38に第2横架材14を配置した後、固定ビス37を貫通孔に挿通しつつその固定ビス37をビス孔に螺着することで、第2横架材14を床梁32の頂面に固定する。
横架材設置工程では、第2固定位置38にビス孔を穿孔することなく、第2固定位置38に第2横架材14を配置した後、釘打ち機によって第2横架材14の固定部39から床梁32の頂面に向かって複数個のコンクリート釘を打ち、第2横架材14を床梁32の頂面に固定することもできる。コンクリート釘は、横方向へ所定寸法離間して打ち込まれる。第2横架材14は、固定部39から床梁に打ち込まれたコンクリート釘によって第2固定位置38に固定される。
図3,4に示す角パイプ設置工程では、複数本の固定用角パイプ15a〜15nおよび接続用角パイプ17を第1および第2横架材13,14の間に配置する。固定用角パイプ15a〜15nや接続用角パイプ17は、鋼材や鉄、アルミ、真鍮、合金等の金属から作られた中空の角材であり、その断面形状が四角形に成形されている。固定用角パイプ15a〜15nは、後壁42および前壁43と、前後壁42,43の間に延びる両側壁44とを有し、それらの全てが同形同大である。接続用角パイプ17は、後壁45および前壁46と、前後壁45,46の間に延びる両側壁47とを有し(図17参照)、固定用角パイプ15a〜15nと略同形同大である。
固定用角パイプ15a〜15nの後壁42および前壁43には、それら壁42,43を貫通する複数の貫通孔48が形成されている。それら貫通孔48は、上下方向へ所定寸法離間して並んでいる。それら固定用角パイプ15a〜15nでは、それら貫通孔38が同一の位置に作られている。固定用角パイプ15a〜15nには、上下方向へ並ぶ複数本の通しボルト16が設置されている。通しボルト16は、鋼材や鉄、アルミ、真鍮、合金等の金属から作られ、六角頭部50と、六角頭部50から延びていて螺子が形成された螺子部51とを有する。
それら通しボルト16は、螺子部51の半分に螺子が形成された半螺子または螺子部51の全部に螺子が形成された全螺子のどちらでもよい。通しボルト16は、固定用角パイプ15a〜15nの後壁42から前壁43に向かって貫通孔48に挿通され、その六角頭部50が後壁42に当接し、螺子部51の略半分が前壁43から前方へ露出している。通しボルト16は、六角頭部50が固定用角パイプ15a〜15nの後壁42に溶接によって強固に固定されている。
なお、それら通しボルト16の六角頭部50が固定用角パイプ15a〜15nの後壁42に接着剤によって固定されていてもよい。接着剤には、硬化時に体積変化が少ないエポキシ系接着剤とホットメルト接着剤とのいずれかを使用することが好ましいが、他の種類の接着剤であってもよい。固定用角パイプ15a〜15nの貫通孔48に挿通された通しボルト16の頭部50が固定用角パイプ15a〜15nの後壁42に接着剤によって接着される場合、接着剤によって通しボルト16が角パイプ15a〜15nに確実に固定されるから、角パイプ15a〜15nの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に長ナット21の一方の端部を強固に螺着することができ、通しボルト16の螺子部51に螺着された長ナット21によって板パネル18a〜18h,19a,19bを角パイプ15a〜15nに確実に固定することができる。
また、固定用角パイプ15a〜15nの前後壁42,43の貫通孔48に螺子溝が形成され、それら通しボルト16の螺子部51(螺子)が固定用角パイプ15a〜15nの貫通孔48の螺子溝に螺着されることで通しボルト16が固定用角パイプ15a〜15nに固定されていてもよい。固定用角パイプ15a〜15nの貫通孔48に螺子溝が形成され、通しボルト16の螺子部51が角パイプ15a〜15nの貫通孔48の螺子溝に螺着される場合、通しボルト16が角パイプ15a〜15nに確実に固定されるから、角パイプ15a〜15nの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に長ナット21の一方の端部を強固に螺着することができ、通しボルト16の螺子部51に螺着された長ナット21によって板パネル18a〜18h,19a,19bを角パイプ15a〜15nに確実に固定することができる。
それら通しボルト16が接着剤によって角パイプ15a〜15nに固定される場合や角パイプ15a〜15nの貫通孔48の螺子溝に螺着されることで角パイプ15a〜15nに固定される場合、金属製のボルト16の他に、合成樹脂製の通しボルト16を使用することもできる。それら通しボルト16が角パイプ15a〜15nの貫通孔48の螺子溝に螺着される場合、通しボルト16の螺子部51の全部に螺子が形成された全螺子を使用する。通しボルト16を固定した固定用角パイプ15a〜15nおよび接続用角パイプ17は、複数本のそれらが工場において製造され、工場から現場(既設建物)に搬送される。
角パイプ設置工程では、固定用角パイプ15a〜15nの頂部を第1横架材13の前後支持部35,36の間に挿入した後、角パイプ15a〜15nの底部を第2横架材14の前後支持部40,41の間に挿入する。接続用角パイプ17の頂部を第1横架材13の前後支持部35,36の間に挿入した後、角パイプ17の底部を第2横架材14の前後支持部40,41の間に挿入する。角パイプ設置工程によってそれら固定用角パイプ15a〜15nや接続用角パイプ17を設置すると、それら固定用角パイプ15a〜15nが第1および第2横架材13,14の間に位置して上下方向へ略直状に延びるとともに、横方向へ所定寸法離間して並び、接続用角パイプ17が固定用角パイプ15a〜15nの間に位置するとともに第1および第2横架材13,14の間に位置して上下方向へ略直状に延びる。
第1および第2横架材13,14の間に設置されたそれら固定用角パイプ15a〜15nは、その頂部および底部が第1および第2横架材13,14に固定されることはなく、第1および第2横架材13,14に対してフリー(移動自由)である。横方向へ並ぶそれら固定用角パイプ15a〜15nは、その頂部が第1横架材13の固定部34に当接することなく、頂部が固定部34から下方に位置し、頂部と固定部34との間に空隙(あそび)が形成されている。なお、第1および第2横架材13,14の間に配置する固定用角パイプ15a〜15nの本数は、板パネル18a〜18h,19a,19bに穿孔された横方向へ並ぶ挿通孔52(図10参照)の個数によって決まる。
角パイプ設置工程終了後のそれら固定用角パイプ15a〜15nでは、頂部と固定部34との間の空隙の寸法がそれら角パイプ15a〜15n毎に異なり、それら角パイプ15a〜15nの前壁43から露出する通しボルト16の螺子部51が横方向へ一直線に並んでおらず、通しボルト16の螺子部51が横方向へ一列に整列していない。角パイプ設置工程終了後のそれら固定用角パイプ15a〜15nは、頂部と固定部34との間に空隙が存在することで、第1横架材13と第2横架材14との間において空隙の寸法だけ上下方向へ所定寸法移動可能であり、第1横架材13と第2横架材14との間において横方向へ移動可能である。
接続用角パイプ17は、それらの頂部および底部が第1および第2横架材13,14に固定されることはなく、第1および第2横架材13,14に対してフリー(移動自由)である。接続用角パイプ17は、その頂部が第1横架材13の固定部34に当接することなく、頂部が固定部34から下方に位置し、頂部と固定部34との間に空隙(あそび)が形成されている。接続用角パイプ17は、頂部と固定部34との間に空隙が存在することで、第1横架材13と第2横架材14との間において空隙の寸法だけ所定寸法上下方向へ移動可能であり、第1横架材13と第2横架材14との間において横方向へ移動可能である。
図6は、整列定規設置工程および板パネル設置工程の一例を示す正面図であり、図7は、図6の整列定規設置工程および板パネル設置工程の側面図である。図8は、板パネル設置工程および板パネル固定工程の一例を示す正面図であり、図9は、図8の板パネル設置工程および板パネル固定工程の側面図である。図10は、板パネル19a,19bの斜視図である。角パイプ設置工程によって固定用角パイプ15a〜15nおよび接続用角パイプ17を第1および第2横架材13,14の間に配置した後、整列定規を設置する整列定規設置工程を実施するとともに、第1および第2板パネル18a〜18h,19a,19bを設置固定する板パネル設置工程および板パネル固定工程を実施する。
第1板パネル18a〜18hと第2板パネル19a,19bとは、その厚み寸法が3〜10mmの鋼板から作られている。第2板パネル19a,19bは、上下方向の寸法が第1板パネル18a〜18hのそれよりも短い。第1板パネル18a〜18hおよび第2板パネル19a,19bの横方向の寸法は同一である。第1板パネル18a〜18hは、横方向へ長い矩形に成型され、それらの全てが同形同大である。第2板パネル19a,19bは、横方向へ長い矩形に成型され、それらの全てが同形同大である。第1板パネル18a〜18hや第2板パネル19a,19bの上下方向の寸法や横方向の寸法に特に制限はなく、構築するコンクリート補強壁10の上下方向の寸法や横方向の寸法に合わせてそれぞれの寸法を自由に設定することができる。
第1および第2板パネル18a〜18h,19a,19bには、それを厚み方向へ貫通する複数の挿通孔52が穿孔されている。挿通孔52は、上下方向へ一列(一直線)に整列する(並ぶ)とともに、横方向へ一列(一直線)に整列している(並んでいる)。第1板パネル18a〜18hの挿通孔52は、それら板パネル18a〜18hにおいて略同一の位置に形成され、第2板パネル19a,19bの挿通孔52は、それら板パネル19a,19bにおいて略同一の位置に形成されている。それら板パネル18a〜18h,19a,19bは、複数枚のそれらが工場において製造され、工場から現場(既設建物)に搬送される。
整列定規53は、横方向へ長い長方形の金属製の板または合成樹脂製(プラスチック製)の板であり、横方向へ所定間隔離間して一列(一直線)に整列する(並ぶ)複数の整列孔54(図6参照)が穿孔されている。整列定規53の横方向の長さ寸法は、板パネル18a〜18h,19a,19bのそれと略同一であり、整列定規53に穿孔された整列孔54の横方向の離間寸法は、板パネル18a〜18h,19a,19bに穿孔された挿通孔52のそれと同一である。
整列定規設置工程では、横方向へ延びる整列定規53を固定用角パイプ15a〜15gに設置する。整列定規設置工程では、最初(最下)の板パネル18aの挿通孔52が通しボルト16の螺子部51に挿通される前(最下の板パネル18aが固定用角パイプ15a〜15gに設置される前)に、整列定規53のそれら整列孔54を横方向へ並ぶ通しボルト16の螺子部51に挿通し、整列定規53をそれら固定用角パイプ15a〜15gに取り付ける。整列定規53は、最初(最下)の板パネル18aの設置の邪魔にならない固定用角パイプ15a〜15gの中段以上の箇所に設置される。
整列定規設置工程において、整列定規53を固定用角パイプ15a〜15gに設置する場合、各固定用角パイプ15a〜15gを上下方向へ移動させつつ(動かしつつ)、整列定規53の整列孔54と通しボルト16の螺子部51とを位置合わせするとともに、各固定用角パイプ15a〜15gを横方向へ移動させつつ(動かしつつ)、整列定規53の整列孔54と通しボルト16の螺子部51とを位置合わせし、通しボルト16の螺子部51に整列定規53の整列孔54を挿通する。
整列定規53の整列孔54を通しボルト16の螺子部51に挿通すると、整列定規53によって各固定用角パイプ15a〜15gが拘束され、固定用角パイプ15a〜15gの上下方向への移動と横方向への移動とが規制されるとともに、整列定規53の整列孔54の位置によって各固定用角パイプ15a〜15gの横方向への離間寸法が確定し、角パイプ15a〜15gの第1および第2横架材13,14の間の上下方向の位置が確定する。整列定規53を固定用角パイプ15a〜15gに設置すると、それら固定用角パイプ15a〜15gの前壁43から露出する通しボルト16の螺子部51が横方向へ一列(水平一直線)に整列する(並ぶ)とともに、螺子部51が上下方向へ一列(垂直一直線)に整列する(並ぶ)。
整列定規設置工程によって整列定規53を固定用角パイプ15a〜15gに設置した後、板パネル設置工程を実施する。板パネル設置工程では、固定用角パイプ15a〜15gの下方(第2横架材14の側)から角パイプ15a〜15gの上方(第1横架材13の側)に向かって板パネル18a〜18d,22aを角パイプ15a〜15gに順に設置する。第1板パネル18aをそれら固定用角パイプ15a〜15gの下方に配置し、板パネル18aの挿通孔52を角パイプ15a〜15gの前壁42から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に挿通する。
板パネル設置工程において、第1板パネル18aを通しボルト16の螺子部51に挿通する場合、整列定規設置工程によって通しボルト16の螺子部51が横方向と上下方向とへ一列に整列し、通しボルト16の螺子部51の位置と板パネル18aの挿通孔52の位置とが一致しているから、通しボルト16の螺子部51と板パネル18aの挿通孔52との位置合わせを行う必要はなく、板パネル19aの挿通孔52を通しボルト16の螺子部51に手間を要せず簡単に挿通することができる。なお、最下(1段目)の第1板パネル18aの側縁55に接続用角パイプ17が配置され、角パイプ17の略半分が板パネル18aの側縁55から横方向へ露出している。
最下の第1板パネル18aの挿通孔52を螺子部51に挿通し、最下(1段目)の板パネル18aを各固定用角パイプ15a〜15gに設置した後、板パネル固定工程を実施する。板パネル固定工程では、固定用角パイプ15a〜15gの前壁43(第1板パネル18aの前面)から前方へ露出するそれら通しボルト16の螺子部51に防水用ワッシャー20を挿通し、長ナット21の一方の端部を通しボルト16の螺子部51に螺着し、それら角パイプ15a〜15gに第1板パネル18aを強固に固定する。角パイプ15a〜15gに第1板パネル18aを固定すると、接続用角パイプ17の前壁43に板パネル18aが密着し、接続用角パイプ17が第1および第2横架材13,14の間に固定される。
防水用ワッシャー20は、鋼材や鉄、アルミ、真鍮、合金等の金属から作られ、円環状に成形されている。防水用ワッシャー20には、金属製の他に、合成樹脂製やゴム製のそれを使用することもできる。それら防水用ワッシャー20は、その外径が板パネル18a〜18h,19a,19bに穿孔された挿通孔52の直径よりも大きく、板パネル18a〜18h,19a,19bの挿通孔52の周縁から径方向外方へ延出する大きさを有する。それら防水用ワッシャー20がそれら板パネル18a〜18h,19a,19bの前面に密着し、板パネル18a〜18h,19a,19bの挿通孔52の全域がワッシャー20によって閉塞(密閉)されている。それら長ナット21は、鋼材や鉄、やアルミ、真鍮、合金等の金属から作られ、その一方の端部が通しボルト16の螺子部51に強固に螺着されている。
板パネル固定工程によって角パイプ15a〜15gに第1板パネル18aを固定した後、整列定規取り外し工程を実施する。整列定規取り外し工程では、通しボルト16の螺子部51から整列定規53を抜き取り、角パイプ15a〜15gから整列定規53を取り外す。角パイプ15a〜15gから整列定規53を取り外したとしても、最下(1段目)の第1板パネル18aによって各固定用角パイプ15a〜15gが拘束され、通しボルト16の螺子部51の横方向へ一列(水平一直線)に整列した状態と上下方向へ一列(垂直一直線)に整列した状態が維持されるとともに、固定用角パイプ15a〜15gの平行状態が維持される。
なお、整列定規設置工程を省略することもできる。この場合、最下(1段目)の第1板パネル18aの挿通孔52を各固定用角パイプ15a〜15gから露出する通しボルト16の螺子部51に挿通する。この場合、各固定用角パイプ15a〜15gを上下方向へ移動させつつ(動かしつつ)、第1板パネル18aの挿通孔52と通しボルト16の螺子部51とを位置合わせするとともに、各固定用角パイプ15a〜15gを横方向へ移動させつつ(動かしつつ)、第1板パネル18aの挿通孔52と通しボルト16の螺子部51とを位置合わせし、通しボルト16の螺子部51に第1板パネル18aの挿通孔52を挿通する。
整列定規設置工程を省略する場合において、最下(1段目)第1板パネル18aの挿通孔52を通しボルト16の螺子部51に挿通すると、第1板パネル18aによって各固定用角パイプ15a〜15gが拘束され、固定用角パイプ15a〜15gの上下方向への移動と横方向への移動とが規制されるとともに、第1板パネル18aの挿通孔52の位置によって各固定用角パイプ15a〜15gの横方向への離間寸法が確定し、角パイプ15a〜15gの第1および第2横架材13,14の間の上下方向の位置が確定する。第1板パネル18aを固定用角パイプ15a〜15gに設置すると、それら固定用角パイプ15a〜15gの前壁43から露出する通しボルト16の螺子部51が横方向へ一列(水平一直線)に整列する(並ぶ)とともに、螺子部51が上下方向へ一列(垂直一直線)に整列する(並ぶ)。整列定規設置工程を省略する場合において、第1板パネル18aの挿通孔52を通しボルト16の螺子部51に挿通した後、板パネル固定工程を実施する。
板パネル固定工程において最下(1段目)の第1板パネル18aを各固定用角パイプ15a〜15gに固定した後、その板パネル18aの直上に2段目の第1板パネル18bを設置する。2段目の第1板パネル18bを最下の第1板パネル18aの上に配置し、板パネル18bの挿通孔52を角パイプ15a〜15gの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に挿通する。このとき、2段目の第1板パネル18bの下端部57を1段目の第1板パネル18aの上端部56に重ね合わせ、2段目の板パネル18bの下端部57に穿孔された挿通孔52を1段目の板パネル18aの上端部56の挿通孔56から露出する螺子部51に挿通する。2段目の板パネル18bを各固定用角パイプ15a〜15gに設置した後、板パネル固定工程を実施する。板パネル固定工程における固定手順は、1段目の第1板パネル18aのそれと同一である。
板パネル固定工程において2段目の第1板パネル18bを各固定用角パイプ15a〜15gに固定した後、その板パネル18bの直上に3段目の第1板パネル18cを設置する。3段目の第1板パネル18cを2段目の第1板パネル18bの上に配置し、板パネル18cの挿通孔52を角パイプ15a〜15gの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に挿通する。3段目の第1板パネル18cの下端部57を2段目の第1板パネル18bの上端部56に重ね合わせ、3段目の板パネル18cの下端部57に穿孔された挿通孔52を2段目の板パネル18bの上端部56の挿通孔52から露出する螺子部51に挿通する。3段目の板パネル18cを各固定用角パイプ15a〜15gに設置した後、既述の板パネル固定工程を実施する。
板パネル固定工程において3段目の第1板パネル18cを各固定用角パイプ15a〜15gに固定した後、その板パネル18cの直上に4段目の第1板パネル18dを設置する。4段目の第1板パネル18dを3段目の第1板パネル18cの上に配置し、板パネル18dの挿通孔52を角パイプ15a〜15gの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に挿通する。4段目の第1板パネル18dの下端部57を3段目の第1板パネル18cの上端部56に重ね合わせ、4段目の板パネル18dの下端部57に穿孔された挿通孔52を3段目の板パネル18cの上端部56の挿通孔52から露出する螺子部51に挿通する。4段目の板パネル18dを各固定用角パイプ15a〜15gに設置した後、既述の板パネル固定工程を実施する。
板パネル固定工程において4段目の第1板パネル18dを各固定用角パイプ15a〜15gに固定した後、その板パネル18dの直上に5段目の第2板パネル19aを設置する。5段目の第2板パネル19aを4段目の第1板パネル18dの上に配置し、板パネル19aの挿通孔52を角パイプ15a〜15gの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に挿通する。5段目の第2板パネル19aの下端部57を4段目の第1板パネル18dの上端部56に重ね合わせ、5段目の板パネル19aの下端部57に穿孔された挿通孔52を4段目の板パネル18dの上端部56の挿通孔52から露出する螺子部51に挿通する。5段目の板パネル19aを各固定用角パイプ15a〜15gに設置した後、既述の板パネル固定工程を実施する。
2段目〜4段目までの第1板パネル18a〜18dの設置時や5段目(最上)の第2板パネル19aの設置時には最下(1段目)の第1板パネル18aによって通しボルト16の螺子部51が横方向へ一列に整列する(一直線に並ぶ)とともに、上下方向へ一列に整列し(一直線に並び)、螺子部51の位置が変化することはないから、板パネル18aの挿通孔52を通しボルト16の螺子部51に挿通する場合と同様に、それら板パネル18b〜18d,19aの挿通孔52と通しボルト16の螺子部51との位置合わせを行う必要はなく、それら板パネル18b〜18d,19aの挿通孔52を螺子部51に手間を要せず簡単に挿通することができる。
図11は、図8から続く整列定規設置工程および板パネル設置工程の一例を示す正面図であり、図12は、図11から続く板パネル設置工程および板パネル固定工程の正面図である。1段目〜5段目の板パネル18a〜18d,19aを設置した後、上下方向へ並ぶそれらパネル18a〜18d,19aのグループG1の横に次の1段目〜5段目の板パネル18e〜18h,19bのグループG2を固定用角パイプ15h〜15nに設置する。上下方向へ並ぶ板パネル18e〜18h,19bのグループG2は、既述の整列定規設置工程、板パネル設置工程、板パネル固定工程、整列定規取り外し工程によって設置される。整列定規設置工程における整列定規53の設置や整列定規取り外し工程における整列定規53の取り外し、板パネル設置工程および板パネル固定工程における板パネル18e〜18h,19bの設置手順や固定手順は既述のとおりである。
最初に設置した第1段目〜5段目の板パネルのグループG1の横に次の1段目〜5段目の板パネル18e〜18h,19bのグループG2を固定用角パイプ15h〜15nに設置する場合、最初に設置した第1段目〜5段目の板パネル18a〜18d,19aのグループG1の側縁55に次の1段目〜5段目の板パネル18e〜18h,19bのグループG2の側縁58をつき合わせ、それら板パネル18a〜18h,19a,19bの側縁55,58どうしを当接させるとともに、横方向へ隣り合うそれら板パネル18a〜18h,19a,19bの側縁55,58どうしの直後に接続用角パイプ17を配置する。なお、図11,12では、1本の接続用角パイプ17が第1および第2横架材13,14の間に配置されているが、横方向へ並ぶ板パネルのグループが3グループ以上の場合、2本以上の接続用角パイプ17が配置される。
なお、それら板パネル18a〜18h,19a,19bに横方向へ並ぶ7個の挿通孔52が穿孔されており(図10参照)、それら板パネル18a〜18h,19a,19bの2つのグループG1,G2を横方向へ並べるから、14本の固定用角パイプ15a〜15nが必要であるが、板パネルの横方向へ並ぶ挿通孔の個数によって15本以上の固定用角パイプが配置される場合がある。横方向へ並ぶ板パネル18a〜18h,19a,19bの2つのグループG1,G2を設置した後、図示はしていないが、それらグループG1,G2の互いに当接する側縁55,58とその近傍とを被覆するアルミテープ(防水テープ)を板パネル18a〜18h,19a,19bに貼着する。アルミテープは、側縁55,58とその近傍とにおいて上下方向へ延び、側縁55,58どうしの間隙を塞ぐ。
コンクリート補強壁構築方法は、整列定規53がそれら固定用角パイプ15a〜15nに取り付けられることで、それら固定用角パイプ15a〜15nが整列定規53に拘束され、それら固定用角パイプ15a〜15nの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51が横方向へ一列(一直線)に整列するから、板パネル18a〜18h,19a,19bの挿通孔52を通しボルト16の螺子部51に挿通するときに、板パネル18a〜18h,19a,19bの挿通孔52と通しボルト35の螺子部51との位置合わせを行う必要はなく、板パネル18a〜18h,19a,19bのそれら挿通孔52を通しボルト16の螺子部51に手間を要せず容易に挿通することができる。コンクリート補強壁構築方法は、最初の板パネル18a,18eの挿通孔52を通しボルト16の螺子部51に挿通する前に整列定規53を利用することで、板パネル18a〜18h,19a,19bを短時間に効率よく固定用角パイプ15a〜15nに固定することができる。
コンクリート補強壁構築方法は、通しボルト16の頭部50が固定用角パイプ15a〜15nの後壁42に溶接されることで、通しボルト16が角パイプ15a〜15nに強固に固定されているから、角パイプ15a〜15nの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に長ナット21の一方の端部を強固に螺着することができ、通しボルト16の螺子部51に螺着された長ナット21によって板パネル18a〜18h,19a,19bを固定用角パイプ15a〜15nに確実に固定することができる。
図13は、板パネル設置工程および板パネル固定工程によって組み立てられた固定板パネル構造物11の斜視図であり、図14は、組み立てられた板パネル固定構造物11の背面図である。図15は、組み立てられた板パネル固定構造物11の側面図であり、図16は、組み立てられた板パネル固定構造物11の部分拡大側面図である。図17は、組み立てられた板パネル固定構造物11の部分拡大上面図である。図11では、建物27の既設壁28や柱30、天井梁31、床梁32の図示を省略している。図17では、第1横架材13の図示を省略している。
板パネル固定構造物11では、第1および第2板パネル18a〜18h,19a,19bが上下方向へ並んだ状態で固定用角パイプ15a〜15nに設置・固定されているとともに、上下方向へ並ぶ板パネル18a〜18h,19a,19bの2つのグループG1,G2が横方向へ並んだ状態で固定用角パイプ15a〜15nに設置・固定されている。なお、下方に位置する板パネルの上端部56とその直上に位置する板パネルの下端部57とが重なり合い、下方に位置する板パネルの上端部56がその直上に位置する板パネルの下端57部と固定用角パイプ15a〜15nの前壁43との間に位置した状態でそれら板パネル18a〜18h,19a,19bが角パイプ15a〜15nに固定されている。
板パネル18a〜18h,19a,19bのグループG1,G2では、隣り合うグループG1,G2の板パネル18a〜18h,19a,19bの側縁55,58が密着(当接)している。図13では、板パネル18a〜18h,19a,19bの2つのグループG1,G2が横方向へ並んでいるが、横方向へ並ぶ板パネルのグループに特に制限はなく、構築するコンクリート補強壁10の横方向の寸法によって横方向へ並ぶ3つ以上の板パネルのグループが設置される場合がある。
板パネル固定構造物11では、それら長ナット21の一方の端部が固定用角パイプ15a〜15nの前壁43とそれら板パネル18a〜18h,19a,19bの前面とから露出する通しボルト16の螺子部51に強固に螺着され、長ナット21の一方の端部が防水用ワッシャー20に密着しているとともに、ワッシャー20が板パネル18a〜18h,19a,19bの前面に密着している。したがって、板パネル18a〜18h,19a,19bが防水用ワッシャー20の介在下に通しボルト16の螺子部51に螺着された長ナット21によって固定用角パイプ15a〜15nに強固に固定されている。板パネル固定構造物11では、板パネル18a〜18h,19a,19bの挿通孔52の全域が防水用ワッシャー20によって閉塞(密閉)されている。
コンクリート補強壁構築方法は、既設の建物27の既設壁28の壁面29の直近(直前)にコンクリート補強壁10を構築する場合であって、既設壁28の壁面29と板パネル18a〜18h,19a,19bとの間に作業者が入るスペースを確保できず、壁面29と板パネル18a〜18h,19a,19bとの間で作業ができない場合でも、壁面29の直近(直前)のコンクリート補強壁10の構築箇所に第1および第2横架材13,14を固定し、第1および第2横架材13,14の間に上下方向へ延びる固定用角パイプ15a〜15nを上下方向へ移動可能かつ横方向へ移動可能に設置し、それら固定用角パイプ15a〜15nの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に板パネル18a〜18h,19a,19bの挿通孔52を挿通するとともに長ナット21の一方の端部を螺子部51に螺着することで、板パネル18a〜18h,19a,19bが固定用角パイプ15a〜15nに固定されるから、既設壁28の壁面29の直近(直前)に板パネル固定構造物11を容易に組み立てることができる。コンクリート補強壁構築方法は、型枠大工の経験や勘に頼る必要はなく、型枠大工のみならず、他の作業者が板パネル18a〜18h,19a,19bを容易に組み上げることができ、その作業者が板パネル固定構造物11を手間を要さず短時間に効率よく組み立てることができる。
図18は、型枠パネル設置工程の一例を示す正面図であり、図19は、図18の型枠設置工程の側面図である。図20は、図19の部分拡大側面図であり、図21は、構築されたコンクリート補強壁10の側面図である。図19,20では、スペースに配筋された鉄筋(埋込アンカー、縦筋、横筋、柱筋、フープ筋、あばら筋、斜め補強筋等)の図示を省略し、図21では、コンクリート補強壁10に埋設された鉄筋の図示を省略している。
板パネル固定構造物11を組み立てた後、配筋工程を行う。配筋工程では、耐震補強壁53の構築箇所における板パネル18a〜18h,19a,19bの直前(前方)に各種の鉄筋(図示せず)を配筋する。配筋工程の後、型枠パネル設置工程を行う。型枠パネル設置工程では、セパレータ22、Pコーン23(円錐コーン)、座金付きフォームタイ24、縦架設パイプ25、型枠パネル26a〜26jが使用される。型枠パネル26a〜26jには垂直板と補強リブとが一体成型された合成樹脂製型枠を使用しているが、使用する型枠パネル26a〜26jの種類に特に制限はなく、後記するベニヤ板(コンパネ)に上下方向へ延びる桟木を取り付けた合板型枠、鋼材から作られた鋼製型枠等を使用することもできる。
型枠パネル設置工程では、長ナット21の他方の端部の螺子溝にセパレータ22の一方の端部の螺子を螺着し、それらセパレータ22の他方の端部(延出端部)の螺子にPコーン23を螺着する。次に、Pコーン23から前方へ露出するそれらセパレータ22の他方の端部を型枠パネル26a〜26jの挿通孔59に挿通し、型枠パネル26a〜26jをセパレータ22に設置する。なお、型枠パネル26a〜26jには、板パネル18a〜18h,19a,19bに形成された各挿通孔52に一致するように、それら挿通孔59が形成されているから、型枠パネル26a〜26jの挿通孔59とセパレータ22との位置合わせを行う必要はなく、型枠パネル26a〜26jにあらたに貫通孔を穿孔することなく、型枠パネル26a〜26jをセパレータ22に手間を要せず簡単に設置することができる。
それらセパレータ22の他方の端部の螺子にフォームタイ24を螺着しつつ、型枠パネル26a〜26jとフォームタイ24との間に縦方向へ延びる2本の縦架設パイプ25を配置する。セパレータ22の他方の端部にフォームタイ24を螺着した後、フォームタイ24のナット60を締め、フォームタイ24の座金61で縦架設パイプ25を押圧し、型枠パネル26a〜26jとフォームタイ24の座金61とで縦架設パイプ25を挟み込む。それによって、縦架設パイプ25の介在下に型枠パネル26a〜26jがセパレータ22とフォームタイ24との間に強固に固定される。
型枠パネル設置工程によって型枠パネル26a〜26jを設置(固定)すると、板パネル固定構造物10およびセパレータ25と、フォームタイ24および縦架設パイプ25と、型枠パネル26a〜26jとから型枠構造物12が構築される。型枠構造物12では、板パネル18a〜18h,19a,19bと型枠パネル26a〜26j(垂直板)との間にコンクリート62を打設する所定容積のスペース63が形成される。型枠構造物12では、セパレータ25によって板パネル18a〜18h,19a,19bと型枠パネル26a〜26j(垂直板)との平行状態が保持されている。なお、型枠パネル26eには、スペース63にコンクリート62を打設する(流入させる)ための打設口64が作られている。打設口64では、型枠パネル26eが四角形にくり抜かれ、そこに金属製の口筒を有する四角形の鉄板が固定されている。
型枠パネル26e,26fには、スペース63にコンクリート62を打設するときに、スペース63へのコンクリート62の打設状態を確認可能な四角形の確認窓65が作られている。型枠パネル26e,26jには、図示はしていないが、スペース63へのコンクリート62の打設時にスペース63の空気をスペース63から外部に排気する排気孔が作られている。確認窓65では、型枠パネル26e,26fが四角形にくり抜かれ、そこに透明な四角形の合成樹脂板が嵌め込まれている。
型枠パネル設置工程の後、コンクリート打設工程を行う。コンクリート打設工程では、型枠パネル26eに作られた打設口64からスペース63にコンクリート62を打設する。スペース63へのコンクリート62の打設は、コンクリートミキサー(図示せず)から延びるホースを型枠パネル26eの打設口64に接続し、打設口64からスペース63にコンクリート62を圧入する。スペース63の空気は、型枠パネル26e,26jの排気孔から外部に排気される。
コンクリート打設工程では、確認窓65からスペース63を視認しつつ、確認窓65を利用してスペース63へのコンクリート62の打設状態を判断しながら、コンクリート62の打設作業が行われる。なお、板パネル固定構造物11を使用して作られた型枠構造物12のスペース63にコンクリート62が打設された場合、コンクリート62やコンクリート62から滲出した水分の固定用角パイプ15a〜15nへの漏出が防水用ワッシャー20によって防がれるとともに、コンクリート62や水分の側縁55,58からの漏出が接続用角パイプ17によって防がれるから、コンクリート62や水分が角パイプ15a〜15n,17を伝って各箇所に拡散することはなく、コンクリート62やコンクリート62から滲出した水分による各箇所への被害を防ぐことができる。
コンクリート打設工程によってコンクリート62をスペース63に打設すると、スペース63に流入したコンクリート62の側圧が型枠パネル26a〜26j(垂直板)全体に満遍なく作用するが、セパレータ22および縦架設パイプ25によって型枠パネル26a〜26j(垂直板)の変形が阻止され、板パネル18a〜18h,19a,19bと型枠パネル26a〜26j(垂直板)との平行状態が保持される。
コンクリート打設工程によって型枠構造物12のスペース63にコンクリート62を打設した後、コンクリート62を所定期間養生する。コンクリート62の養生期間が経過した後、型枠パネル解体工程を行う。型枠パネル解体工程では、フォームタイ24のナット60を緩め、型枠パネル26a〜26jとフォームタイ24の座金61との間から縦架設パイプ25を取り外すとともに、セパレータ22の他方の端部からフォームタイ24を取り外す。次に、型枠パネル26a〜26jをコンクリート補強壁10から取り外した後、補強壁10から前方へ露出するセパレータ22の他方の端部を切断する。型枠パネル解体工程によって型枠パネル26a〜26jを取り外すことで、図21に示す新設の鉄筋コンクリート製のコンクリート補強壁10が作られる。
コンクリート補強壁構築方法は、既設の建物27(建造物)の既設壁28の壁面29の直近(直前)にコンクリート補強壁10を構築する場合であって、既設壁28の壁面29と板パネル18a〜18h,19a,19bとの間に作業者が入るスペースを確保できず、壁面29と板パネル18a〜18h,19a,19bとの間で作業ができない場合でも、補強壁10の構築箇所に第1および第2横架材13,14を設置し、第1および第2横架材13,14の間に上下方向へ延びる固定用角パイプ15a〜15nを上下方向へ移動可能かつ横方向へ移動可能に設置し、固定用角パイプ15a〜15nの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51に板パネル18a〜18h,19a,19bの挿通孔52を挿通しつつ長ナット21の一方の端部を螺子部51に螺着して板パネル18a〜18h,19a,19bを固定用角パイプ15a〜15nに固定するとともに、板パネル18a〜18h,19a,19bの前方に鉄筋を配筋し、セパレータ22を利用して板パネル18a〜18h,19a,19bに対する型枠パネル26a〜26jの平行状態を保持しつつ、それら型枠パネル26a〜26jを上下方向と横方向とへ並べ、それら板パネル18a〜18h,19a,19bとそれら型枠パネル26a〜26jとの間のスペース63に打設したコンクリート62を所定期間養生した後、それら型枠パネル26a〜26jを取り外すことで、コンクリート補強壁10が構築されるから、既設壁28の壁面29の直近(直前)に板パネル固定構造物11や型枠構造物12を容易に組み立てることができるとともに、既設壁28の壁面29の直近(直前)にコンクリート補強壁10を容易に構築することができる。
コンクリート補強壁構築方法は、型枠大工の経験や勘に頼る必要はなく、型枠大工のように専門的な技術を必要とせずに、型枠大工以外の他の作業者が板パネル固定構造物11や型枠構造物12を容易に組み上げることができ、その作業者が十分な経験を必要とせずに手間を要さず短時間に効率よくコンクリート補強壁10を構築することができる。コンクリート補強壁構築方法は、型枠大工の作業を介さずに、型枠大工以外の他の作業者が凹凸や曲がりがなく、上下方向へ真っ直ぐに延びるコンクリート補強壁10を構築することができるとともに、他の作業者が構造計算された設計どおりのコンクリート補強壁10を構築することができる。
固定用角パイプ15a〜15nの前壁43から前方へ露出する通しボルト16の螺子部51が角パイプ15a〜15nの前壁43に溶接によって固定された場合、角パイプ15a〜15nの前壁43から前方に出っ張る溶接による不規則な多数の隆起箇所が形成され、角パイプ15a〜15nに各板パネル18a〜18h,19a,19bを固定したときにそれら隆起箇所によって各板パネル18a〜18h,19a,19bを角パイプ15a〜15nの前壁に密着させることができず、各板パネル18a〜18h,19a,19bの平行状態を保持することができないが、コンクリート補強壁構築方法は、通しボルト16の頭部50が固定用角パイプ15a〜15nの後壁42に溶接されるから、角パイプ15a〜15nに各板パネル18a〜18h,19a,19bを固定したときに各板パネル18a〜18h,19a,19bが角パイプ15a〜15nの前壁43に密着し、各板パネル18a〜18h,19a,19bの平行状態を保持することができ、上下方向へ直状に延びる凹凸がないコンクリート補強壁10を構築することができる。
10 コンクリート補強壁
11 板パネル固定構造物
12 型枠構造物
13 第1横架材(第1ランナー)
14 第2横架材(第2ランナー)
15a〜15n 固定用角パイプ
16 通しボルト
17 接続用角パイプ
18a〜18h 第1板パネル
19a,19b 第2板パネル
20 防水用ワッシャー
21 長ナット
22 セパレータ
23 Pコーン
24 フォームタイ
25 縦架設パイプ
26a〜26j 型枠パネル
27 建物(建造物)
28 既設壁
29 壁面
30 柱
31 天井梁
32 床梁
33 第1固定位置
38 第2固定位置
42 後壁
43 前壁
44 側壁
48 貫通孔
50 頭部
51 螺子部
52 挿通孔
53 整列定規
54 整列孔
55 側縁
56 上端部
57 下端部
58 側縁
62 コンクリート
63 スペース

Claims (13)

  1. 建造物の所定の箇所にコンクリート補強壁を構築するコンクリート補強壁構築方法において、
    前記コンクリート補強壁構築方法が、前記建造物におけるコンクリート補強壁の構築箇所上部の位置決めされた第1設置位置に横方向へ延びる第1横架材を設置するとともに、前記補強壁の構築箇所下部の位置決めされた第2設置位置に横方向へ延びる第2横架材を設置する横架材設置工程と、後壁および前壁を貫通して上下方向へ並ぶ複数の貫通孔とそれら貫通孔に挿通されて頭部が前記後壁に固定された通しボルトとを有する複数本の固定用角パイプを前記第1および第2横架材の間に上下方向へ所定寸法移動可能かつ横方向へ移動可能に配置する角パイプ配置工程と、上下方向と横方向とへ並ぶ複数の挿通孔を有する板パネルの前記挿通孔を前記固定用角パイプの前壁から前方へ露出する前記通しボルトの螺子部に挿通し、前記板パネルを上下方向と横方向とへ並べた状態で前記固定用角パイプに設置する板パネル設置工程と、前記板パネルから前方へ露出する前記通しボルトの螺子部に長ナットの一方の端部を螺着してそれら板パネルを前記固定用角パイプに固定する板パネル固定工程と、前記補強壁の構築箇所における前記板パネルの前方に鉄筋を配筋する配筋工程と、前記長ナットの他方の端部にセパレータの一方の端部を螺着し、上下方向と横方向とへ並ぶ複数の挿通孔を有する型枠パネルの前記挿通孔を前記セパレータの他方の端部に挿通し、前記セパレータを利用して前記板パネルに対する型枠パネルの平行状態を保持しつつ、それら型枠パネルを上下方向と横方向とへ並べる型枠パネル設置工程と、それら板パネルとそれら型枠パネルとの間のスペースにコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、前記コンクリートを所定期間養生した後、それら型枠パネルを取り外す型枠パネル取り外し工程とを含むことを特徴とするコンクリート補強壁構築方法。
  2. 前記コンクリート補強壁構築方法が、それら固定用角パイプを前記第1および第2横架材の間に配置した後、最初の前記板パネルの挿通孔を前記通しボルトの螺子部に挿通する前に、横方向へ所定間隔離間して一列に並ぶ複数の整列孔を有する整列定規の前記整列孔を横方向へ並ぶ前記通しボルトの螺子部に挿通する整列定規設置工程を含み、前記整列定規設置工程では、前記整列定規によってそれら固定用各パイプの上下方向の移動と横方向の移動とが阻止されるとともに、それら固定用角パイプの前壁から前方へ露出する前記通しボルトの螺子部が横方向へ一列に整列する請求項1に記載のコンクリート補強壁構築方法。
  3. 前記コンクリート補強壁構築方法が、前記整列定規をそれら固定用角パイプに取り付けた状態で、少なくとも最初の前記板パネルを前記固定用角パイプに固定した後、前記整列定規をそれら固定用角パイプから取り外す整列定規取り外し工程を含む請求項2に記載のコンクリート補強壁構築方法。
  4. 前記板パネル設置工程では、前記固定用角パイプの下方から上方に向かって前記板パネルを該固定用各パイプに順に設置し、下方に位置する板パネルの上端部とその直上に位置する板パネルの下端部とを重ね合わせ、下方に位置する板パネルの上端部がその直上に位置する板パネルの下端部と前記固定用角パイプの前壁との間に位置した状態でそれら板パネルを該固定用角パイプに設置する請求項1ないし請求項3いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
  5. 前記板パネルの上端部および下端部には、横方向へ所定間隔離間して一列に並ぶ複数の前記挿通孔が形成され、前記板パネル設置工程と前記板パネル固定工程とでは、下方に位置する板パネルの上端部とその直上に位置する板パネルの下端部とに形成された前記挿通孔を前記通しボルトの螺子部に挿通し、前記通しボルトの螺子部に螺着された前記長ナットによってそれら板パネルの上端部と下端部とを重ね合わせた状態で前記固定用角パイプに固定する請求項4に記載のコンクリート補強壁構築方法。
  6. 前記角パイプ配置工程では、上下方向へ延びる接続用角パイプを前記第1および第2横架材の間に配置し、前記板パネル設置工程と前記板パネル固定工程とでは、上下方向へ並ぶ板パネルのグループを横方向へ並べるとともに、横方向へ並ぶグループの互いに当接する板パネルの側縁どうしの直後に前記接続用角パイプを配置する請求項1ないし請求項5いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
  7. 前記板パネル固定工程では、前記板パネルの挿通孔を前記通しボルトの螺子部に挿通した後、前記板パネルから前方へ露出する前記通しボルトの螺子部に防水用ワッシャーを挿通し、前記防水用ワッシャーから前方へ露出する前記通しボルトの螺子部に前記長ナットの一方の端部を螺着する請求項1ないし請求項6いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
  8. 前記板パネル固定工程では、それら固定用角パイプの前壁にそれら板パネル後面が密着し、それら板パネルがそれら固定用角パイプの前壁に沿って上下方向へ直状に並ぶ請求項1ないし請求項7いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
  9. 前記通しボルトは、その頭部が前記固定用角パイプの後壁に溶接されることでそれら固定用角パイプに固定されている請求項1ないし請求項8いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
  10. 前記通しボルトは、その頭部が前記固定用角パイプの後壁に接着剤によって接着されることでそれら固定用角パイプに固定されている請求項1ないし請求項8いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
  11. 前記通しボルトは、その螺子部が前記固定用角パイプの貫通孔に形成された螺子溝に螺着されることで前記固定用角パイプに固定されている請求項1ないし請求項8いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
  12. 前記コンクリート補強壁が、既設の前記建造物の既設壁の壁面の直近に構築される請求項1ないし請求項11いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
  13. 前記板パネルが、所定の厚みを有する鋼板であり、前記コンクリート補強壁構築方法では、前記角パイプと前記鋼板とが前記コンクリート補強壁を構成する請求項1ないし請求項12いずれかに記載のコンクリート補強壁構築方法。
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