JP6577732B2 - 車体フロア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体フロア構造に関し、特に、車幅方向に延在してフロントサイドフレームとサイドシル前端を連結するとともにフロアパネルと閉断面を形成する補剛部材を有する車体フロア構造に関する。
自動車のフルラップ前突やオフセット前突に対しては、車体最前部に位置するバンパが対向車等の衝突物を受け止め、バンパから入力された衝突のエネルギーを車体前後方向に延在するフロントサイドフレームが潰れ変形することで吸収し、車室を保護する。
しかし、自動車の車幅方向外側端部のみに対する前突(以下、スモールオーバーラップ前突という)に対しては、バンパ及びフロントサイドフレームの潰れ変形による衝突エネルギー吸収機能が十分に得られず、衝突物に起因する大部分の荷重が前輪に入力される。この場合、後退移動する前輪が車室の車幅方向外側端に沿って前後方向に延在するサイドシルの前端に衝突し、この衝突に伴ってサイドシル及びサイドシルの前端近傍から上方に延在するフロントピラーが車幅方向内方に傾倒して車室内に侵入し、前席の乗員が傷害を受けるおそれがある。
特許文献1には、バンパの車幅方向外側端部への衝突に伴って後退移動する前輪の車室側への侵入を抑制する車体前部構造100が開示されている。具体的には、車体前部構造100は、図7に示すように、アウトリガ101の傾斜面101a及びサイドシル103の前端部の傾斜面103aの前方に硬質発泡ウレタン製のエネルギー吸収部材105を取り付け、さらにバンパ107の車幅方向外側端部の後面に硬質発泡ウレタン製のエネルギー吸収部材109を取り付け、これらのエネルギー吸収部材が前輪110の前後に配置された構成を有する。
この車体前部構造100によれば、図8に示すように、バンパ107の車幅方向外側端部に障害物Xが斜め前方から衝突(いわゆる斜突)した場合に、バンパ107の内折れ変形に伴って前部エネルギー緩衝部材109が前輪110の前端外側に干渉して前輪110を後退させつつ矢印800方向に回動させる。この回動した前輪110は湾曲しつつ潰れ変形するフロントサイドフレーム112に干渉し、フロントサイドフレーム112を介した後方への荷重伝達が行われる。また、後退しつつ回動する前輪110はエネルギー吸収部材105に侵入しつつ最終的にはアウトリガ101の傾斜面101aとサイドシル103の前端部の傾斜面103aとからなる凹部111に導かれ、前輪110からアウトリガ101及びサイドシル103に荷重を確実に伝達する。
すなわち、バンパ107の外側端部に入力された荷重は、前輪110及びフロントサイドフレーム112を介して車体後方(アウトリガ101及びサイドシル103を含む)に分散・伝達される。
特開2002−249079
しかしながら、特許文献1の車体前部構造は車両斜め前方からの衝突である斜突がバンパの車幅方向外側端部に生じる場合を想定しており、自動車の車幅方向外側端部のみに対する前方からの前突とは想定する衝突形態が異なる。すなわち、特許文献1の車体前部構造に対してスモールオーバーラップ前突が生じた場合、サイドフレームの湾曲潰れは生じず、したがって、回動する前輪もサイドフレームには干渉できず、衝突物に起因する大部分の荷重は前輪に入力され、後退する前輪はサイドシル及びフロントピラーを車幅方向内側に傾倒させて前席の乗員が障害を受けるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、前輪から入力される荷重に起因するサイドシルの車幅方向内方への傾倒を抑制しうる車体フロア構造を提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、車室の床部を形成するフロアパネルと、該フロアパネルの車幅方向両側端に沿って車体前後方向に延在して前端が前輪と対向するサイドシルと、該サイドシルよりも車幅方向内方側で前記フロアパネル下面に沿って車体前後方向に延在するフロントサイドフレームと、車幅方向に延在して両端部が前記フロントサイドフレームと前記サイドシル前端とにそれぞれ結合する凹部を有し、凹部の上縁が前記フロアパネルの下面に結合することで該フロアパネルとともに閉断面を形成する補剛部材と、を備える車体フロア構造において、前記補剛部材は、前記凹部の後側の上縁で折曲延設されて前記フロアパネルの下面に沿ってさらに後方に延在する後方延在部を有し、前記補剛部材の前記凹部よりも車体後方位置において前記フロアパネルに沿って車幅方向に延在して前記サイドシル前部と前記フロントサイドフレームとを連結するクロスメンバを有し、前記クロスメンバが、前記補剛部材の前記後方延在部に結合していることを特徴とする。

この構成によれば、クロスメンバがサイドシル前部とフロントサイドフレームとを連結しているので、前突等に起因して後退する前輪からサイドシル前端に入力された荷重は、補剛部材だけでなくクロスメンバを介して車幅方向内方へと伝達・分散される。したがって、サイドシルの湾曲変形が抑制されてサイドシルの車幅方向内方への傾倒が回避される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車体フロア構造において、前記サイドシルの前端近傍に基端が結合して車体上方に延在するフロントピラーを有し、前記クロスメンバの車幅方向外側端部が、前記サイドシルと前記フロントピラーの結合部を跨いで該サイドシル及び該フロントピラーの双方に結合されていることを特徴とする。
この構成によれば、クロスメンバの車幅方向外側端部によってサイドシルとフロントピラーの結合部が補剛されると共に、前突等に起因して後退する前輪からサイドシル前端に入力された荷重は当該結合部からクロスメンバを介して車幅方向内方へと伝達・分散される。
したがって、当該結合部でのフロントピラーの折れ、すなわち、車幅方向内方への傾倒が抑制される。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車体フロア構造において、前記フロアパネルは、該フロアパネルの車幅方向略中央部を車室側に張り出して形成したフロアトンネル部と、車幅方向に延在して該フロアトンネル部を跨ぐように前記フロアパネルに架け渡されたトンネルクロスメンバと、を有し、前記クロスメンバの車幅方向内側端部が、前記トンネルクロスメンバと重なる位置に在ることを特徴とする。
この構成によれば、クロスメンバを介して車幅方向内方に伝達された荷重は、トンネルクロスメンバを介してさらに車幅方向へと伝達・分散される。すなわち、フロアトンネル部の圧縮変形が抑制され、さらに効果的にサイドシルの車幅方向内方への傾倒が抑制される。
さらに、クロスメンバの車幅方向内側端部がトンネルクロスメンバと重なる位置に在ることでフロアトンネル部のフロアパネルからの立上がり部が補剛され、フロア振動の低減効果も期待できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の車体フロア構造において、前記クロスメンバの前記フロアパネルへの結合は、前記クロスメンバの稜線の高さ位置が前記サイドシルの図心の位置する高さ位置に近づくように、前記フロアパネルの上下面のうちの一方の面になされていることを特徴とする。
この構成によれば、前突等に起因して後退する前輪からサイドシル前端に入力された荷重がクロスメンバの稜線を伝ってより効果的に車幅方向内方に伝達・分散される。したがって、さらに効果的にサイドシルの車幅方向内方への傾倒を抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車体フロア構造において、前記クロスメンバが、前記補剛部材後部に結合していることを特徴とする。
この構成によれば、クロスメンバは、サイドシル前端から入力された荷重を車幅方向へと伝達・分散するだけでなく、補剛部材の前部に入力された荷重をも車幅方向へと伝達・分散することができる。したがって、サイドシルの車幅方向内方への傾倒をさらに効果的に抑制することができる。
本発明によれば、前突等に起因して後退する前輪からサイドシル前端に入力された荷重はクロスメンバを介して車幅方向内方へと伝達・分散され、サイドシルの車幅方向内方への傾倒が回避される。
したがって、簡単な構成の付加により、スモールオーバーラップ前突に対する車室前部の保護効果を確保することができる。
本発明の実施の形態に係る車体フロア構造10を示す平面図である。 同じく、車体フロア構造10の要部斜視図である。 同じく、車体フロア構造10の要部底面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 スモールオーバーラップ前突時に車体フロア構造10に作用する荷重を示す図3に対応する底面図である。 従来の、車体前部構造100を模式的に示す図である。 従来の、バンパの車幅方向外側端部への衝突時の車体前部構造100に作用する荷重を示す図である。
次に、本発明の実施の形態に係る車体フロア構造10について、図1〜図6を参照して詳細に説明する。図1は本実施の形態に係る車体フロア構造10を示す平面図、図2は車体フロア構造10の要部斜視図、図3は車体フロア構造10の要部底面図、図4は図1のIV−IV線断面図、及び図5は図3のV−V線断面図である。尚、各図において矢印Frは車体前方を示し、矢印OUTは車幅方向外方を示し、矢印Upは車体上方を示す。
図1及び図3に示すように、自動車の車体底部においてフロアパネル12が車体前後方向及び幅方向に延在し、車室2(図5参照)の床部を形成している。フロアパネル12は、図5に示すように、車体前後方向に略水平に延在する水平面部13と、水平面部13の前端13aに後端14bが結合されて図示のように前方に移行するにしたがって上方に立ち上がる傾斜面部14(トーボード)と、を有する。傾斜面部14は、屈曲部14aを介してさらに上方に立ち上がり、前方に前輪3を収容するホイールハウスを兼ねる構成をとる。
傾斜面部14は、屈曲部14aよりも上方位置に取り付けられたクロスメンバトーボードサイド16によって補剛されている。
図1に示すように、フロアパネル12の車幅方向両端部には、車体前後方向にサイドシル18が延在しており、サイドシル18の前端18aは前輪3と対向している。
サイドシル18は、図4に示すように、断面ハット状のサイドシルインナ19のフランジ19a,19b及び同じく断面ハット状のサイドシルアウタ20のフランジ20a,20bをそれぞれ接合させてなる筒状体である。サイドシル18の前端近傍には、図2に示すように、車体上方に延在するフロントピラー22の基端22aが接続されてサイドシル18及びフロントピラー22が一体形成される。
具体的には、サイドシル18及びフロントピラー22の一体成形体は、図1及び図2に示すように、サイドシル18の前端18aの近傍からフロントピラー22が上方に延在する略L字状乃至逆T字形状であって、接合部においてフロントピラーインナ23及びフロントピラーアウタ(図示せず)が、それぞれサイドシルインナ19及びサイドシルアウタ20に計2枚の板材でスポット溶接等により結合されている。
サイドシル18よりも車幅方向内方側には、図3に示すように、車体前後方向に延在する断面ハット状(図4参照)のフロントサイドフレーム25が、フランジ25a及び25bをそれぞれフロアパネル12の下面に接合させて設けられている。フロントサイドフレーム25とサイドシル18は、車幅方向に延在する補剛部材30によって連結されている。
補剛部材30は、図5に示すように、略垂直に上下方向に延在する前面壁31、前面壁31の下端31aから後方に折曲延設されて略水平に延在する底面壁32、底面壁32の後端32aから折曲延設されて後方且つ上方に斜めに延在する後面壁33により形成された断面視略コ字状であって上方に開放する凹部34を有する。
凹部34は、図3に示すように、車幅方向に延在して車幅方向内方側端部に設けられたフランジ35がフロントサイドフレーム25の底面25c及び側面25dに接合されると共に、車幅方向外方側端部に設けられたフランジ36がサイドシルインナ19のフランジ19bに接合されている。
補剛部材30は、凹部34の後面壁33の上端33aで折曲延設されて後方にさらに延在する後方延在部37を有し、後端37bが後述するクロスメンバ60と結合している。後方延在部37の前端37aは、フロアパネル12の水平面部13の前端13a及び傾斜面部14の後端14bと重ね合わせられて計3枚の板材で接合され、前面壁31の上端31bは屈曲部14aの上方で傾斜面部14及びクロスメンバトーボードサイド16と計3枚の板材で接合される。これにより、補剛部材30は、凹部34の上縁がフロアパネル12の下面に結合し、フロアパネル12とともに閉断面38(いわゆるトルクボックス)を形成している。
フロントサイドフレーム25の更に車幅方向内方、すなわち、車幅方向略中央位置には、図1に示すように、フロアパネル12を車室2側に張り出して形成したフロアトンネル部40が、車体前後方向に延在している。
また、図2〜図4に示すように、フロアトンネル部40とフロントサイドフレーム25間の車幅方向位置において、車体前後方向に延在する断面ハット状のトンネルフレーム45が、フランジ45a及び45bをそれぞれフロアパネル12の下面に接合させて設けられている。フロアパネル12の下面には、フロアトンネル部40を跨ぐように車幅方向に架け渡されたトンネルクロスメンバ50が設けられている。
トンネルクロスメンバ50は、断面ハット状であって、フロアトンネル部40の凹部形状に追従して車幅方向に延在すると共に、端部に設けられたフランジ51がトンネルフレーム45の底部45cに接合される。また、図3に示すように、前方フランジ52及び後方フランジ53が、トンネルクロスメンバ50の車幅方向略全長に亘ってフロアパネル12の下面及びフロアトンネル部40の下面に接合されている。
次に、本発明の特徴的構成であるクロスメンバ60について説明する。クロスメンバ60は、図1に示すように、フロアパネル12の水平面部13の上面上を車幅方向に延在して両端部がサイドシル18及びフロアトンネル部40の側面41にそれぞれ接合される。
クロスメンバ60は、図2に示すように、車幅方向外方側端部において立ち上がるフランジ61が、サイドシル18とフロントピラー22の結合部を跨いでサイドシル18(サイドシルインナ19の側面19c)及びフロントピラー22(フロントピラーインナ23の側面23a)にそれぞれ接合される。尚、上述のとおり、車幅方向内方側端部において立ち上がるフランジ62がフロアトンネル部40の側面41に接合されており(図1参照)、クロスメンバ60の車幅方向内方側端部は、図4に示すように、トンネルクロスメンバ50と水平面部13を介して重なる位置にある。
さらに、クロスメンバ60は、図5に示すように、下方に開放する凹部が車幅方向に延在する断面形状を有し、凹部の前後の下縁に設けられた前方フランジ63及び後方フランジ64が、フロアパネル12の水平面部13にそれぞれ接合されている。また、図5に示すように、凹部の頂部65には、頂部65を下方に嵌入させてなるビード65aが、クロスメンバ60の延在方向に亘って形成されている。
そのうえ、クロスメンバ60の前方フランジ63及び後方フランジ64は、フロアパネル12の水平面部13、フロントサイドフレーム25のフランジ25a及び25bと、計3枚の板材でスポット溶接等により接合されている(例えば、図2参照)。
同様に、クロスメンバ60の前方フランジ63及び後方フランジ64は、フロアパネル12の水平面部13、トンネルフレーム45のフランジ45a及び45bと、計3枚の板材でスポット溶接等により接合されている(例えば、図2参照)。
また、図5に示すように、クロスメンバ60の前方フランジ63は、水平面部13及び補剛部材30の後方延在部37と計3枚の板材でスポット溶接等により接合されている。
以上の構成からなる車体フロア構造10を有する自動車に対してスモールオーバーラップ前突が生じた場合の効果を、図6に基づいて説明する。図6は、スモールオーバーラップ前突時に車体フロア構造10に作用する荷重を示す図3に対応する底面図である。
図示のように、スモールオーバーラップ前突が生じた場合、バンパ及びフロントサイドフレーム25の潰れ変形による衝撃エネルギー吸収機能が十分に得られず、衝突物に起因する大部分の荷重は前輪3に入力される。前輪3は、後退移動しつつ操行の軸線に沿って回動する挙動を示し、車室2のある車幅方向内方(矢印100方向)へと侵入してサイドシル18の前端18a及び補剛部材70の前面壁71に衝突する(図6参照)。
このとき、補剛部材30の後方位置においてクロスメンバ60がサイドシル18前部とフロントサイドフレーム25及びトンネルフレーム45とを連結しているので、後退する前輪3からサイドシル18の前端18aに入力された荷重は、図6に示すように、補剛部材30だけでなくクロスメンバ60を介して車幅方向内方(矢印200方向)へと伝達・分散され、矢印300で示すように、フロントサイドフレーム25の後方に、さらに、矢印600で示すように、トンネルフレーム45の後方へと伝達・分散される。したがって、サイドシル18の湾曲変形が抑制されてサイドシル18の車幅方向内方への傾倒が回避される。
また、クロスメンバ60の車幅方向外側端部に設けられたフランジ61がサイドシル18とフロントピラー22の結合部を跨いでサイドシル18(サイドシルインナ19の側面19c)及びフロントピラー22(フロントピラーインナ23の側面23a)にそれぞれ接合されているので(図2参照)、サイドシル18とフロントピラー22の結合部が補剛される。
さらに、結合部はフランジ61によって単に補剛されるだけではなく、後退する前輪3からサイドシル18の前端18aに入力された荷重は当該結合部からクロスメンバ60を介して車幅方向内方(矢印200方向)へと伝達・分散される。したがって、当該結合部でのフロントピラー22の折れ、すなわち、車幅方向内方への傾倒が効果的に抑制される。
また、図4に示すように、クロスメンバ60の車幅方向内方側端部のフランジ62は、フロアトンネル部40を跨ぐようにフロアパネル12の水平面部13に架け渡されたトンネルクロスメンバ50と水平面部13を介して重なる位置に在る。したがって、クロスメンバ60を介して車幅方向内方に伝達された荷重は、図6に示すように、トンネルクロスメンバ50を介してさらに反対側の車幅方向外方(矢印400方向)へと伝達・分散される。すなわち、フロアトンネル部40の圧縮変形が抑制され、さらに効果的にサイドシル18の車幅方向内方への傾倒が抑制される。
さらに、クロスメンバ60の車幅方向内側端部がトンネルクロスメンバ50と重なる位置に在ることでフロアトンネル部40の側面41が補剛され、フロア振動の低減効果も期待できる。
そのうえ、図4に示すように、クロスメンバ60がフロアパネル12の水平面部13の上面に接合されることで、クロスメンバ60の稜線が存在する頂部65の高さ位置が、水平面部13の下面にクロスメンバ60が接合される場合と比較してサイドシル18の図心Cの高さ位置に近づいている。
したがって、後退する前輪からサイドシル18の前端18aに入力された荷重がクロスメンバ60の頂部65を伝ってより効果的に車幅方向内方に伝達・分散される。したがって、さらに効果的にサイドシル18の車幅方向内方への傾倒を抑制することができる。
また、クロスメンバ60が、補剛部材30の後方延在部37の後端37bに結合しているので、前輪3から補剛部材30に入力された荷重が矢印500方向に伝達され、クロスメンバ60まで伝達される。したがって、クロスメンバ60は、サイドシル18の前端18aから入力された荷重を車幅方向へと伝達・分散するだけでなく、補剛部材30の前面壁31から入力された荷重をも車幅方向(矢印200方向及びその反対方向)へと伝達・分散することができる。したがって、サイドシル18の車幅方向内方への傾倒をさらに効果的に抑制することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、本実施の形態においては、補剛部材30の後方延在部37の後端37bがクロスメンバ60に結合されているが、後方延在部37が存在せず、両者が結合しない構成としても差し支えない。
また、本実施の形態においては、クロスメンバ60の車幅方向内方側端部は、フロアトンネル部40の側面41に接合されているが、当該構成も必須というものでもない。クロスメンバ60の車幅方向内方側は、フロントサイドフレーム25に連結されていればよい。
さらに、トンネルクロスメンバ50は、断面ハット状の形状を有しているが、クロスメンバ60のように、トンネルクロスメンバ50の長手方向に延在するビードを設けてもよい。
2 車室
3 前輪
10 車体フロア構造
12 フロアパネル
13 水平面部(フロアパネル)
14 傾斜面部(フロアパネル)
18 サイドシル
22 フロントピラー
25 フロントサイドフレーム
30 補剛部材
34 凹部
37 後方延在部
37b 後端(補剛部材後部)
38 閉断面(トルクボックス)
40 フロアトンネル部
50 トンネルクロスメンバ
60 クロスメンバ
C 図心

Claims (4)

  1. 車室の床部を形成するフロアパネルと、
    該フロアパネルの車幅方向両側端に沿って車体前後方向に延在して前端が前輪と対向するサイドシルと、
    該サイドシルよりも車幅方向内方側で前記フロアパネル下面に沿って車体前後方向に延在するフロントサイドフレームと、
    車幅方向に延在して両端部が前記フロントサイドフレームと前記サイドシル前端とにそれぞれ結合する凹部を有し、凹部の上縁が前記フロアパネルの下面に結合することで該フロアパネルとともに閉断面を形成する補剛部材と、を備える車体フロア構造において、
    前記補剛部材は、前記凹部の後側の上縁で折曲延設されて前記フロアパネルの下面に沿ってさらに後方に延在する後方延在部を有し、
    前記補剛部材の前記凹部よりも車体後方位置において前記フロアパネルに沿って車幅方向に延在して前記サイドシル前部と前記フロントサイドフレームとを連結するクロスメンバを有し、
    前記クロスメンバが、前記補剛部材の前記後方延在部に結合していることを特徴とする車体フロア構造。
  2. 前記サイドシルの前端近傍に基端が結合して車体上方に延在するフロントピラーを有し、
    前記クロスメンバの車幅方向外側端部が、前記サイドシルと前記フロントピラーの結合部を跨いで該サイドシル及び該フロントピラーの双方に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の車体フロア構造。
  3. 前記フロアパネルは、該フロアパネルの車幅方向略中央部を車室側に張り出して形成したフロアトンネル部と、
    車幅方向に延在して該フロアトンネル部を跨ぐように前記フロアパネルに架け渡されたトンネルクロスメンバと、を有し、
    前記クロスメンバの車幅方向内側端部が、前記トンネルクロスメンバと重なる位置に在ることを特徴とする請求項1又は2に記載の車体フロア構造。
  4. 前記クロスメンバの前記フロアパネルへの結合は、
    前記クロスメンバの稜線の高さ位置が前記サイドシルの図心の位置する高さ位置に近づくように、前記フロアパネルの上下面のうちの一方の面になされていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車体フロア構造。
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