JP6576589B1 - ハロゲン化合物の製造方法 - Google Patents
ハロゲン化合物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6576589B1 JP6576589B1 JP2019074444A JP2019074444A JP6576589B1 JP 6576589 B1 JP6576589 B1 JP 6576589B1 JP 2019074444 A JP2019074444 A JP 2019074444A JP 2019074444 A JP2019074444 A JP 2019074444A JP 6576589 B1 JP6576589 B1 JP 6576589B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- atom
- compound
- substituent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Abstract
Description
[1] 下記式(1)、下記式(2)、下記式(3)、下記式(4)、下記式(5)または下記式(6)で表される原料化合物と、ハロゲン化剤とを、有機スルホン酸誘導体を含む溶媒中で反応させる工程を含む、
下記式(1’)、下記式(2’)、下記式(3’)、下記式(4’)、下記式(5’)または下記式(6’)で表されるハロゲン化合物の製造方法。
Xは、硫黄原子、酸素原子、セレン原子または−NR3−で表される基を表す。
Yは、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい1価の芳香族複素環基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環または置換基を有していてもよい芳香族複素環を表す。
Z1およびZ2は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。
R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。R1およびR2が存在する場合には、R1およびR2は同一であっても異なっていてもよい。ただし、Z1が窒素原子である場合にはR1は存在せず、Z2が窒素原子である場合にはR2は存在しない。
R3は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい1価の芳香族複素環基を表す。〕
X、Y、Ar、Z1、Z2、R1およびR2は、前記定義のとおりである。
U1およびU2は、ハロゲン原子を表す。U1およびU2は同一であっても異なっていてもよい。〕
[2] 前記ハロゲン化剤が臭素化剤であり、U1およびU2が臭素原子である、[1]に記載のハロゲン化合物の製造方法。
[3] 前記有機スルホン酸誘導体が、メタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホン酸である、[1]または[2]に記載のハロゲン化合物の製造方法。
[4] Xが、硫黄原子または酸素原子である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載のハロゲン化合物の製造方法。
[5] Z1およびZ2が、炭素原子である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載のハロゲン化合物の製造方法。
[6] R1およびR2が、水素原子またはフッ素原子である[1]〜[5]のいずれか1つに記載のハロゲン化合物の製造方法。
[7] 前記原料化合物が、前記式(1)、前記式(3)または前記式(5)で表される化合物である、[1]〜[6]のいずれか1つに記載のハロゲン化合物の製造方法。
[8] 前記原料化合物が、前記式(1)で表される化合物である、[7]に記載のハロゲン化合物の製造方法。
[9] Xが硫黄原子であり、Z1およびZ2が炭素原子であり、R1およびR2がフッ素原子であり、前記有機スルホン酸誘導体がメタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホン酸であり、前記ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、ジブロモイソシアヌル酸またはN−ブロモスクシンイミドである、[8]に記載のハロゲン化合物の製造方法。
[10] Xが硫黄原子であり、Z1およびZ2が炭素原子であり、R1およびR2が水素原子であり、前記有機スルホン酸誘導体がトリフルオロメタンスルホン酸であり、前記ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである、[8]に記載のハロゲン化合物の製造方法。
[11] Xが酸素原子であり、Z1およびZ2が炭素原子であり、R1およびR2がフッ素原子であり、前記有機スルホン酸誘導体がトリフルオロメタンスルホン酸であり、前記ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインまたはジブロモイソシアヌル酸である、[8]に記載のハロゲン化合物の製造方法。
「水素原子」は、軽水素原子であっても、重水素原子であってもよい。
本発明の実施形態にかかるハロゲン化合物の製造方法は、下記式(1)、下記式(2)、下記式(3)、下記式(4)、下記式(5)または下記式(6)で表される原料化合物と、ハロゲン化剤とを、有機スルホン酸誘導体を含む溶媒中で反応させる工程を含む、下記式(1’)、下記式(2’)、下記式(3’)、下記式(4’)、下記式(5’)または下記式(6’)で表されるハロゲン化合物の製造方法である。
Xは、硫黄原子、酸素原子、セレン原子または−NR3−で表される基を表す。
Yは、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい1価の芳香族複素環基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環または置換基を有していてもよい芳香族複素環を表す。
Z1およびZ2は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。
R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。Z1が窒素原子である場合にはR1は存在せず、Z2が窒素原子である場合にはR2は存在しない。R1およびR2が存在する場合には、R1およびR2は同一であっても異なっていてもよい。
R3は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい1価の芳香族複素環基を表す。
X、Y、Ar、Z1、Z2、R1およびR2は、前記定義のとおりである。
ここで、前記式(2’)、式(4’)および式(6’)中、Yが結合している環構造が、特にベンゾチアジアゾール環である場合には、「前記式(2)、式(4)または下記式(6)で表される原料化合物と、ハロゲン化剤とを、有機スルホン酸誘導体を含む溶媒中で反応させる工程」によって、ハロゲン化剤に由来するハロゲン原子が、Yにも結合する場合があり得る。よって、本実施形態には、ハロゲン化剤に由来するハロゲン原子が、さらにYにも結合する態様も含まれる。
本実施形態のハロゲン化合物の製造方法に用いることができる原料化合物(基質)は、前記式(1)〜式(6)で表される化合物である。
本実施形態の原料化合物は、収率の向上の観点から、芳香族複素環式化合物であって、例えばベンゾチアジアゾール環、フッ素原子、−C=N−で表される構造などを含む電子不足化合物であることが好ましい。本実施形態の原料化合物として好適に用いることができる芳香族複素環式化合物の構造は特に限定されない。かかる芳香族複素環式化合物は、例えば、置換基を有していてもよく、複数の複素環式化合物同士または複素環式化合物と芳香族炭化水素とが単結合により結合している構造を有していてもよく、さらには複数の複素環式化合物同士または複素環式化合物と芳香族炭化水素とが縮環している構造を有していてもよく、これらが組み合わされた構造を有していてもよい。
本実施形態のハロゲン化合物の製造方法にかかる目的化合物は、前記式(1’)〜式(6’)で表されるハロゲン化合物である。
本実施形態のハロゲン化合物の製造方法は、原料化合物と、ハロゲン化剤とを、有機スルホン酸誘導体を含む溶媒中で反応させる工程(反応工程)を含む。
本実施形態のハロゲン化合物の製造方法においては、ハロゲン化剤が用いられる。ハロゲン化剤としては、導入すべきハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子)に対応した任意好適な1種または2種以上のハロゲン化剤を選択して用いることができる。例えば、2種以上のハロゲン化剤を用いることによって、2種以上のハロゲン原子を含むハロゲン化合物を得ることができる。2種以上のハロゲン原子を含むハロゲン化合物を製造するにあたり、2種以上のハロゲン化剤をそれぞれ別途反応させてもよいし、2種以上のハロゲン化剤を反応系に同時に存在させることにより反応させてもよい。
既に説明した本実施形態の反応工程においては、有機スルホン酸誘導体を含む溶媒が用いられる。「有機スルホン酸誘導体を含む溶媒」としては、「有機スルホン酸誘導体」と「溶媒」、すなわち後述する「有機スルホン酸誘導体以外の溶媒」とを組み合わせて用いることができる。また「有機スルホン酸誘導体」と「溶媒」との組み合わせのみならず、有機スルホン酸誘導体のみ、換言すると、有機スルホン酸誘導体であって、溶媒としても機能することができる化合物を単独で用いてもよい。
本実施形態において、有機スルホン酸誘導体とは、スルホニル基と有機基とを含む、高い電子受容性を示す化合物を意味している。有機基としては、例えばメチル基などのアルキル基、フェニル基、メチルフェニル基などの芳香族炭化水素基およびトリフルオロメチル基などのハロゲン化アルキル基が挙げられる。
有機スルホン酸誘導体と組み合わせて用いられる有機スルホン酸誘導体以外の溶媒としては、例えば、アセトニトリル、、プロピオニトリル、ブチロニトリルおよびイソブチロニトリルなどのニトリル溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタンなどのハロゲン溶媒が挙げられる。
(i)原料化合物が前記式(1)で表される化合物であって、式(1)中、Xが硫黄原子であり、Z1およびZ2が炭素原子であり、R1およびR2がフッ素原子であり、有機スルホン酸誘導体がメタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホン酸であり、ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、ジブロモイソシアヌル酸またはN−ブロモスクシンイミドである態様
(ii)原料化合物が前記式(1)で表される化合物であって、式(1)中、Xが硫黄原子であり、Z1およびZ2が炭素原子であり、R1およびR2が水素原子であり、有機スルホン酸誘導体がトリフルオロメタンスルホン酸であり、ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである態様、および
(iii)原料化合物が前記式(1)で表される化合物であって、式(1)中、Xが酸素原子であり、Z1およびZ2が炭素原子であり、R1およびR2がフッ素原子であり、有機スルホン酸誘導体がトリフルオロメタンスルホン酸であり、ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインまたはジブロモイソシアヌル酸である態様
以下、本発明にかかる実施例について詳細に説明する。本発明は実施例により限定されない。
(液体クロマトグラフィー測定)
測定対象である反応溶液をテトラヒドロフラン(THF)で希釈した試料を用いて、下記の条件で測定を行った。
装置:島津製作所製「LC−10AD」
カラム:ナカライテスク製「COSMOCIL π−NAP」(4.6mml.D.×250mm)
温度:40℃
検出波長:310nm
移動相:水およびアセトニトリル
試料注入量:5μL
反応収率は、下記の方法により求めた。
ハロゲン化合物である4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(東京化成工業製)、4,7−ジブロモ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(東京化成工業製)、4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール(国際公開第WO2015/108206号に記載の方法で合成した。)を準備し、下記A液、B液、C液、D液、E液、F液およびG液を調製した。
A液:50mLメスフラスコに、各ハロゲン化合物を110mg秤量し、THFにて定容した溶液(2.2000mg/mL)
B液:20mLメスフラスコに、A液を10mL量り取り、THFにて定容した溶液(1.1000mg/mL)
C液:20mLメスフラスコに、A液を5mL量り取り、THFにて定容した溶液(0.550mg/mL)
D液:20mLメスフラスコに、A液を2mL量り取り、THFにて定容した溶液(0.2200mg/mL)
E液:50mLメスフラスコに、A液を2mL量り取り、THFにて定容した溶液(0.0880mg/mL)
F液:20mLメスフラスコに、D液を2mL量り取り、THFにて定容した溶液(0.0220mg/mL)
G液:20mLメスフラスコに、F液を2mL量り取り、THFにて定容した溶液(0.00220mg/mL)
下記のとおり、原料化合物である化合物1を用いて、目的化合物である化合物2(ハロゲン化合物)を得た。
アセトニトリルの代わりに、イソブチロニトリル(東京化成工業製)5.20gを用いた以外は実施例1と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、85%であった。
アセトニトリルの代わりに、クロロホルム(関東化学製)5.20gを用いた以外は、実施例1と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、87%であった。
内部の雰囲気を窒素ガスで置換した100mLの3つ口フラスコに、5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(化合物1、東京化成工業製)0.516g(3.00mmol)、アセトニトリル(和光純薬製)10.3g、トリフルオロメタンスルホン酸(東京化成工業製)0.945gおよび1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を入れて攪拌し、均一な溶液とした。得られた溶液を50℃で5時間加熱攪拌して反応させることにより、化合物2(ハロゲン化合物)を含む反応溶液を得た。その後、得られた反応溶液を常温まで冷却した。
アセトニトリルの代わりに、イソブチロニトリル(東京化成工業製)10.3gを用いた以外は実施例4と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、88%であった。
アセトニトリルの代わりに、クロロホルム(関東化学製)10.3gを用いた以外は実施例4と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、99%であった。
内部の雰囲気を窒素ガスで置換した100mLの3つ口フラスコに、5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(化合物1、東京化成工業製)0.516g(3.00mmol)、有機スルホン酸誘導体であって溶媒を兼ねており、「有機スルホン酸誘導体を含む溶媒」に相当するメタンスルホン酸(東京化成工業製)10.3gおよび1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を入れて攪拌し、均一な溶液とした。得られた溶液を常温で1時間加熱攪拌して反応させることにより、化合物2(ハロゲン化合物)を含む反応溶液を得た。その後、得られた反応溶液を常温まで冷却した。
内部の雰囲気を窒素ガスで置換した100mLの3つ口フラスコに、5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(化合物1、東京化成工業製)0.516g(3.00mmol)、クロロホルム(関東化学製)10.3g、トリフルオロメタンスルホン酸(東京化成工業製)0.945gおよびジブロモイソシアヌル酸(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を入れて攪拌し、均一な溶液とした。得られた溶液を50℃で5時間加熱攪拌して反応させることにより、化合物2(ハロゲン化合物)を得た。その後、得られた反応溶液を常温まで冷却した。
ジブロモイソシアヌル酸の代わりに、N―ブロモスクシンイミド(関東化学製)1.09g(6.15mmol)を用いた以外は実施例8と同様に反応させることにより、反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、99%であった。
下記のとおり、原料化合物である化合物3を用いて、目的化合物である化合物4(ハロゲン化合物)を得た。
下記のとおり、原料化合物である化合物5を用いて、目的化合物である化合物6(ハロゲン化合物)を得た。
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの代わりに、ジブロモイソシアヌル酸(東京化成工業製)0.870g(3.00mmol)を用いた以外は実施例11と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物6の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、92%であった。
内部の雰囲気を窒素ガスで置換した100mLの3つ口フラスコに、5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(化合物1、東京化成工業製)0.516g(3.00mmol)、酸であって溶媒を兼ねる濃硫酸(和光純薬製)10.3gおよび1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を入れて攪拌し、均一な溶液とした。得られた溶液を常温で5時間攪拌して反応させることにより、化合物2(ハロゲン化合物)を含む反応溶液を得た。
濃硫酸の代わりに、酢酸(和光純薬製)10.3gを用いた以外は比較例1と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、0%であった。
酸であって溶媒を兼ねる濃硫酸の代わりに、溶媒であるクロロホルム(関東化学製)10.3gのみを用いた以外は比較例1と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、0%であった。
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの代わりに、ジブロモイソシアヌル酸(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を用いた以外は比較例1と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、48%であった。
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの代わりに、N−ブロモスクシンイミド(東京化成工業製)2.14g(12.0mmol)を用いた以外は比較例1と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、52%であった。
内部の雰囲気を窒素ガスで置換した100mLの3つ口フラスコに、5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(化合物1、東京化成工業製)0.516g(3.00mmol)、濃硫酸(和光純薬製)5.20g、クロロホルム(関東化学製)5.20gおよび1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を入れて攪拌し、均一な溶液とした。得られた溶液を常温で5時間攪拌して反応させることにより化合物2(ハロゲン化合物)を含む反応溶液を得た。
クロロホルムの代わりに、アセトニトリル(和光純薬製)5.20gを用いた以外は比較例6と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物2の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、10%であった。
内部の雰囲気を窒素ガスで置換した100mLの3つ口フラスコに、2,1,3−ベンゾチアジアゾール(化合物3、東京化成工業製)0.409g(3.00mmol)、酸であって溶媒を兼ねる濃硫酸(和光純薬製)10.3gおよび1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を入れて攪拌し、均一な溶液とした。得られた溶液を常温で5時間攪拌して反応させることにより化合物4(ハロゲン化合物)を含む反応溶液を得た。
内部の雰囲気を窒素ガスで置換した100mLの3つ口フラスコに、4,7−ジブロモ−5,6−ジフルオロ−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール(化合物5、Adv. Mater. 2016, 28, 1868−1873に記載の方法で合成した。)0.468g(3.00mmol)、酸であって溶媒を兼ねる濃硫酸(和光純薬製)10.3gおよび1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を入れて攪拌し、均一な溶液とした。得られた溶液を常温で5時間攪拌して反応させることにより化合物6(ハロゲン化合物)を含む反応溶液を得た。
1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの代わりに、ジブロモイソシアヌル酸(東京化成工業製)1.76g(6.15mmol)を用いた以外は比較例9と同様に反応させることにより反応溶液を得て、化合物6の反応収率を求めた。この反応の反応収率は、0.8%であった。
Claims (10)
- 下記式(1)、下記式(2)、下記式(3)、下記式(4)、下記式(5)または下記式(6)で表される原料化合物と、塩素化剤、臭素化剤またはヨウ素化剤であるハロゲン化剤とを、有機スルホン酸誘導体を含む溶媒中で反応させる工程を含む、
下記式(1’)、下記式(2’)、下記式(3’)、下記式(4’)、下記式(5’)または下記式(6’)で表されるハロゲン化合物の製造方法。
Xは、硫黄原子、酸素原子、セレン原子または−NR3−で表される基を表す。
Yは、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい1価の芳香族複素環基を表す。
Arは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環または置換基を有していてもよい芳香族複素環を表す。
Z1およびZ2は、炭素原子を表す。
R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。R1およびR2が存在する場合には、R1およびR2は同一であっても異なっていてもよい。ただし、Z1が窒素原子である場合にはR1は存在せず、Z2が窒素原子である場合にはR2は存在しない。
R3は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい1価の芳香族複素環基を表す。〕
X、Y、Ar、Z1、Z2、R1およびR2は、前記定義のとおりである。
U1およびU2は、ハロゲン原子を表す。U1およびU2は同一であっても異なっていてもよい。〕 - 前記ハロゲン化剤が臭素化剤であり、U1およびU2が臭素原子である、請求項1に記載のハロゲン化合物の製造方法。
- 前記有機スルホン酸誘導体が、メタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホン酸である、請求項1または2に記載のハロゲン化合物の製造方法。
- Xが、硫黄原子または酸素原子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化合物の製造方法。
- R1およびR2が、水素原子またはフッ素原子である請求項1〜4のいずれか1項に記載のハロゲン化合物の製造方法。
- 前記原料化合物が、前記式(1)、前記式(3)または前記式(5)で表される化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のハロゲン化合物の製造方法。
- 前記原料化合物が、前記式(1)で表される化合物である、請求項6に記載のハロゲン化合物の製造方法。
- Xが硫黄原子であり、R 1 およびR2がフッ素原子であり、前記有機スルホン酸誘導体がメタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホン酸であり、前記ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、ジブロモイソシアヌル酸またはN−ブロモスクシンイミドである、請求項7に記載のハロゲン化合物の製造方法。
- Xが硫黄原子であり、R 1 およびR2が水素原子であり、前記有機スルホン酸誘導体がトリフルオロメタンスルホン酸であり、前記ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインである、請求項7に記載のハロゲン化合物の製造方法。
- Xが酸素原子であり、R 1 およびR2がフッ素原子であり、前記有機スルホン酸誘導体がトリフルオロメタンスルホン酸であり、前記ハロゲン化剤が1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインまたはジブロモイソシアヌル酸である、請求項7に記載のハロゲン化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019074444A JP6576589B1 (ja) | 2019-04-09 | 2019-04-09 | ハロゲン化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019074444A JP6576589B1 (ja) | 2019-04-09 | 2019-04-09 | ハロゲン化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP6576589B1 true JP6576589B1 (ja) | 2019-09-18 |
JP2020172463A JP2020172463A (ja) | 2020-10-22 |
Family
ID=67982812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019074444A Active JP6576589B1 (ja) | 2019-04-09 | 2019-04-09 | ハロゲン化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6576589B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111848618A (zh) * | 2020-06-02 | 2020-10-30 | 东莞阿尔达新材料科技有限公司 | 一类有机半导体分子及其化合物、制备方法和在有机光电器件中的应用 |
-
2019
- 2019-04-09 JP JP2019074444A patent/JP6576589B1/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111848618A (zh) * | 2020-06-02 | 2020-10-30 | 东莞阿尔达新材料科技有限公司 | 一类有机半导体分子及其化合物、制备方法和在有机光电器件中的应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020172463A (ja) | 2020-10-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5999095B2 (ja) | 高分子化合物及び電子素子 | |
WO2011136311A1 (ja) | 高分子化合物 | |
JP5883639B2 (ja) | 炭素クラスター構造を有する高分子化合物及びそれを用いた有機デバイス | |
JP2018061030A (ja) | 発光素子 | |
US9512149B2 (en) | Reactive compound | |
JP2018061029A (ja) | 発光素子 | |
JP6576589B1 (ja) | ハロゲン化合物の製造方法 | |
EP2476716B1 (en) | Polymer and organic light-emitting device comprising the same | |
JP2013237828A (ja) | 含窒素化合物の製造方法 | |
JP2011116961A (ja) | 高分子化合物 | |
WO2012165128A1 (ja) | 高分子化合物及び有機光電変換素子 | |
JP2012186462A (ja) | 有機光電変換素子の製造方法 | |
WO2012147564A1 (ja) | 高分子化合物及びそれを用いた電子素子 | |
CN105694855A (zh) | 一种有机光电材料及其制备方法、应用 | |
JP2013067691A (ja) | 高分子化合物及びそれを用いた電子素子 | |
JP5884433B2 (ja) | 高分子化合物及びそれを用いた有機光電変換素子 | |
JP6276705B2 (ja) | ハロゲン化合物の製造方法 | |
JP2013095813A (ja) | 高分子化合物及びそれを用いた光電変換素子 | |
WO2011138889A1 (ja) | 有機光電変換素子 | |
JP2011116962A (ja) | 組成物及び電子素子 | |
JP6571534B2 (ja) | 化合物および電子素子 | |
JP5893846B2 (ja) | 化合物の製造方法 | |
TW201307427A (zh) | 有機光電變換元件的製造方法 | |
JP2013220994A (ja) | 化合物及びそれを用いた電子素子 | |
JP2014034519A (ja) | フラーレン誘導体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190412 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20190412 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20190521 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190611 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190704 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190813 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190820 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6576589 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |