JP6575446B2 - 貯湯式給湯機 - Google Patents

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Description

本発明は、貯湯式給湯機に関する。
従来、例えば特許文献1には、手動設定の沸き上げ運転を実施する給湯機に関する技術が開示されている。より詳しくは、この給湯機では使用者の生活習慣に柔軟に対応するために、強制沸き上げ運転の各種運転条件を手動で設定可能に構成されている。
特開2009−127870号公報
しかしながら、上記の特許文献1の給湯機では、使用者によって設定された各種運転条件に従い沸き上げ運転が行われる。このため、設定された沸き上げ時間によっては沸き上げ量が不足し、湯切れが発生するおそれがある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、沸き上げ運転を実行するための時間帯を設定する貯湯式給湯機において、使用者の生活習慣に則した時間帯に沸き上げ運転を行いつつ湯切れを防止することのできる貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
本発明に係る貯湯式給湯機は、貯湯タンクと、水を加熱する加熱手段と、加熱手段で加熱された湯を貯湯タンクに蓄積する沸き上げ運転を制御する沸き上げ制御手段と、を備え、沸き上げ制御手段は、沸き上げ運転を実行するための時間帯として、第1時間帯と第2時間帯を設定する手段と、第1時間帯の少なくとも一時期における沸き上げ運転が、第2時間帯における沸き上げ運転よりも優先されるように、当該時間帯に優先順位を設定する手段と、を含んで構成され、電力料金の時間帯別情報に基づいて、電力料金が高い高料金時間帯と高料金時間帯よりも低い低料金時間帯とを取得する手段を更に備え、沸き上げ制御手段は、低料金時間帯のうちの第1時間帯及び第2時間帯に属する時間帯によって沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達しない場合に、低料金時間帯のうちの第1時間帯及び第2時間帯に属さない時間帯において沸き上げ運転を自動で行うように構成されているものである。
本発明の貯湯式給湯機によれば、複数の時間帯の優先順位に従い、目標沸き上げ量に達するまで沸き上げ運転が行なわれる。これにより、使用者の生活習慣に則した時間帯に沸き上げ運転を行いつつ湯切れを防止することが可能となる。
実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。 リモコンの模式図である。 実施の形態1の貯湯式給湯機における沸き上げ時間帯の設定の一例を示した模式図である。 実施の形態1の貯湯式給湯機における沸き上げ時間帯の設定の他の例を示した模式図である。 実施の形態2の貯湯式給湯機における沸き上げ時間帯の設定の例を示した模式図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。図1に示すように、本実施の形態1の貯湯式給湯機100は、タンクユニット33と、ヒートポンプサイクルを利用するように構成されたヒートポンプユニット7とを備えている。ヒートポンプユニット7とタンクユニット33との間は、ヒートポンプ往き配管14、ヒートポンプ戻り配管15及び図示しない電気配線を介して接続されている。また、タンクユニット33には、貯湯式給湯機100の運転動作を制御する制御装置36が内蔵されている。タンクユニット33及びヒートポンプユニット7が備える各種の弁類、ポンプ類、センサ類は、制御装置36に電気配線を介して接続されている。制御装置36は、リモコン50と相互に通信可能に接続されている。リモコン50については説明を後述する。制御装置36は、例えばマイクロコンピュータ等により構成されている。制御装置36は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等を含む記憶部と、記憶部に記憶されたプログラムに基づいて演算処理を実行する演算処理装置(CPU)と、演算処理装置に対して外部の信号を入出力する入出力ポートとを備える。以下、貯湯式給湯機100の各構成要素について説明する。
ヒートポンプユニット7は、タンクユニット33から導かれた水を加熱する加熱手段として機能する。ヒートポンプユニット7は、圧縮機1、水冷媒熱交換器3、膨張弁4、空気熱交換器6を冷媒循環配管5にて環状に接続し、ヒートポンプサイクルを構成している。水冷媒熱交換器3は、冷媒とタンクユニット33から導かれた水との間で熱交換を行う。ヒートポンプ往き温度サーミスタ39は、水冷媒熱交換器3で加熱される前の水の温度を検知するための温度センサであり、ヒートポンプ往き配管14に設けられている。また、ヒートポンプ戻り温度サーミスタ40は、水冷媒熱交換器3で加熱された高温水の温度を検知するための温度センサであり、ヒートポンプ戻り配管15に設けられている。
タンクユニット33には、以下の各種部品及び配管などが内蔵されている。貯湯タンク8は、上側が高温で下側が低温になる温度成層を形成して湯水を貯留する。貯湯タンク8の下部に設けられた水導入口8aには、市水である低温水を供給する給水管路9の第三給水配管9cが接続されている。給水管路9については後述する。貯湯タンク8の上部には、温水導入出口8dが設けられている。温水導入出口8dには、貯湯タンク8に貯留した湯を給湯機外部へ供給するための給湯配管21が接続されている。貯湯タンク8には、ヒートポンプユニット7を用いて加熱された高温水がタンク上部から流入し、第三給水配管9cを介して低温水がタンク下部に流入することにより、貯湯タンク8内の上部と下部で温度差が生じるように湯水が貯留される。貯湯タンク8内の湯水の温度分布を検知するため、貯湯タンク8の表面には、高さの異なる位置に複数の温度センサが設置される。本実施の形態1では、貯湯タンク8の上部領域に上部残湯温度サーミスタ42が配置され、貯湯タンク8の下部領域に下部残湯温度サーミスタ43が配置されているが、3個以上の温度センサを貯湯タンク8に取り付けても良い。制御装置36は、貯湯タンク8に取り付けられたこれらの温度センサにより取得された温度分布に基づいて、貯湯タンク8内の残湯量を把握する。
また、タンクユニット33内には、循環ポンプ12及びふろ用熱交換器20が内蔵されている。循環ポンプ12は、後述する各種配管に湯水を循環させるためのポンプである。ふろ用熱交換器20は、貯湯タンク8またはヒートポンプユニット7から供給される高温水を利用して、2次側の加熱対象流体を加熱するための熱交換器である。なお、本実施の形態1では、ふろ用熱交換器20の2次側の構成として、浴槽30内の湯水を循環させるふろ往き配管27及びふろ戻り配管28を例に挙げて説明する。ふろ用熱交換器20は、ふろ往き配管27及びふろ戻り配管28を介して浴槽30と接続され、これらにより循環経路が形成されている。ふろ戻り配管28の途中には、浴槽水を循環させるためのふろ循環ポンプ29と、浴槽30から出た浴槽水の温度を検知するためのふろ戻り温度サーミスタ38とが設置されている。ふろ往き配管27の途中には、ふろ用熱交換器20から出た熱交換後の浴槽水の温度を検知するためのふろ往き温度サーミスタ37が設置されている。
次に、タンクユニット33が備える弁類及び配管類について説明する。タンクユニット33は、三方弁11及び四方弁18を有している。三方弁11は、湯水が流入する2つの入口であるaポート及びbポートと、湯水が流出する1つの出口であるcポートとを有する流路切り替え手段であり、aポートもしくはbポートのどちらかから湯水が流入するように湯水の経路を切り替え可能に構成されている。四方弁18は、湯水が流入する2つの入口であるbポート及びcポートと、湯水が流出する2つの出口であるaポート及びdポートとを有している。四方弁18は、4つの経路、すなわち、a−b経路、a−c経路、b−d経路、c−d経路の間で流路形態を切り替え可能に構成されている。
また、タンクユニット33は、水導出口配管10と、送湯配管13と、第一バイパス配管16と、第二バイパス配管17と、熱源側回路を構成する温水導入配管20a及び温水導出配管20bとを有している。
水導出口配管10は、貯湯タンク8の水導出口8bと三方弁11のaポートとを接続する流路である。送湯配管13は、四方弁18のdポートと、貯湯タンク8の上部の温水導入出口8dとを接続する流路である。前述したヒートポンプ往き配管14は、三方弁11のcポートとヒートポンプユニット7の入口側とを接続する流路であり、ヒートポンプ戻り配管15は、ヒートポンプユニット7の出口側と四方弁18のcポートとを接続する流路である。ヒートポンプ往き配管14の途中に循環ポンプ12が配置されている。第一バイパス配管16は、四方弁18のaポートと、貯湯タンク8の高さ方向の中央部から下部の間に設けられた温水導入口8cとを接続する流路である。第二バイパス配管17は、ヒートポンプ往き配管14の途中に設けられた循環ポンプ12とヒートポンプユニット7の入り口側との間から分岐し、四方弁18のbポートに接続される流路である。温水導入配管20aは、送湯配管13の途中から分岐し、ふろ用熱交換器20の1次側入口に接続される流路である。温水導出配管20bは、ふろ用熱交換器20の1次側出口と三方弁11のbポートとを接続する流路である。
タンクユニット33は、さらに、第一給水配管9a、第二給水配管9b、給湯用混合弁22、ふろ用混合弁23、第一給湯配管24、及び第二給湯配管25を有している。第一給水配管9aの一端は水道等の水源に接続され、第一給水配管9aの他端には減圧弁31を介して第二給水配管9b及び第三給水配管9cが接続されている。第一給水配管9a、第二給水配管9b及び第三給水配管9cによって給水管路9が構成されている。第二給水配管9bは、途中から分岐して給湯用混合弁22及びふろ用混合弁23にそれぞれ接続されている。また、給湯配管21は、途中から分岐して給湯用混合弁22及びふろ用混合弁23にそれぞれ接続されている。第二給湯配管25の途中には、第二給湯配管25を開閉するふろ用電磁弁26が設けられている。
給湯用混合弁22及びふろ用混合弁23は、給湯配管21から供給される高温水と、第二給水配管9bから供給される低温水との流量比を調整する。これにより、ユーザーがリモコン50にて設定した設定温度の湯を生成し、第一給湯配管24及び第二給湯配管25にそれぞれ流入させる。給湯用混合弁22で温度調整された湯は、第一給湯配管24から図示しないシャワー、カラン等の蛇口に供給される。一方、ふろ用混合弁23で温度調整された湯は、第二給湯配管25からふろ用電磁弁26、ふろ往き配管27、ふろ戻り配管28を経て浴槽30に供給される。
図1に示す貯湯式給湯機100の制御装置36は、沸き上げ運転を実行する沸き上げ制御手段としての機能を備えている。沸き上げ運転は、ヒートポンプユニット7を利用して貯湯タンク8内の水を沸き上げる運転のことである。この沸き上げ運転時には、ヒートポンプユニット7および循環ポンプ12を稼動させる。また、三方弁11は、aポートがcポートに連通し、bポートが閉状態となるように制御される。また、四方弁18は、cポートがdポートに連通し、aポート及びbポートが閉状態となるように制御される。沸き上げ運転では、循環ポンプ12により、貯湯タンク8の水導出口8bから導出された水が、水導出口配管10、三方弁11、ヒートポンプ往き配管14を通ってヒートポンプユニット7内の水冷媒熱交換器3に送られる。そして、ヒートポンプユニット7内の水冷媒熱交換器3で加熱された高温水が、ヒートポンプ戻り配管15、四方弁18、送湯配管13を通り、温水導入出口8dから貯湯タンク8に流入する。このような沸き上げ運転が実行されることで、貯湯タンク8の内部では、上層部から高温水が貯えられていき、この高温水層が徐々に厚くなる。
図1に示す貯湯式給湯機100は、リモコン50を備えている。リモコン50は、例えば浴室又は台所等に設置されるものであり、通信線を介して制御装置36と接続されている。図2は、リモコン50の模式図である。この図に示すように、リモコン50は、操作ボタン51と、表示部52と、スピーカー53と、を備えている。操作ボタン51は、後述する沸き上げ時間帯の設定及び優先順位の設定を行うためのものである。
次に、実施の形態1の貯湯式給湯機100の特徴的動作について説明する。実施の形態1の貯湯式給湯機100は、使用者が手入力で沸き上げ時間帯を設定するための構成、及び設定された沸き上げ時間帯に優先順位を設定する構成を備える点に特徴を有している。図3は、実施の形態1の貯湯式給湯機100における沸き上げ時間帯の設定の一例を示した模式図である。
使用者は、リモコン50の操作ボタン51を操作して沸き上げ時間帯を設定する。図3に示す例では、1時から4時の時間帯に第1時間帯としての沸き上げ時間帯Aが設定され、8時から11時の間の時間帯に第2時間帯としての沸き上げ時間帯Bが設定されている。なお、この図では2つの沸き上げ時間帯が設定されている例を示しているが、3以上の沸き上げ時間帯を設定してもよい。
また、使用者は、リモコン50の操作ボタン51を操作して、設定された沸き上げ時間帯A、Bの優先順位を設定する。図3に示す例では、沸き上げ時間帯Aが優先順位の高い高優先時間帯に設定され、沸き上げ時間帯Bが沸き上げ時間帯Aよりも優先順位の低い低優先時間帯に設定されている。
制御装置36は、使用者によって設定された沸き上げ時間帯の中で、貯湯タンク8内に蓄積される熱量である沸き上げ量が目標とする目標沸き上げ量に到達するように沸き上げ運転を行う。この際、制御装置36は、使用者によって設定された優先順位に従い、先ず沸き上げ時間帯Aにおいて沸き上げ運転を行う。そして、沸き上げ時間帯Aでの沸き上げ運転において沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達しなかった場合には、次に沸き上げ時間帯Bにおいて沸き上げ運転を行う。
このように、実施の形態1の貯湯式給湯機100によれば、使用者によって設定された沸き上げ時間帯の中で沸き上げ運転が行なわれるので、使用者の生活習慣に則した時間帯での沸き上げ運転が可能となる。また、実施の形態1の貯湯式給湯機100によれば、沸き上げ時間帯Aでの沸き上げ運転によって目標沸き上げ量に到達しなかった場合に沸き上げ時間帯Bにおいて沸き上げ運転が行われるので、湯切れを防止することができる。
図4は、実施の形態1の貯湯式給湯機100における沸き上げ時間帯の設定の他の例を示した模式図である。図4に示す例では、0時から6時の時間帯に第1時間帯としての沸き上げ時間帯Cが設定され、16時から19時の間の時間帯に第2時間帯としての沸き上げ時間帯Dが設定されている。また、図4に示す例では、沸き上げ時間帯Cが優先順位の高い高優先時間帯に設定され、沸き上げ時間帯Dが沸き上げ時間帯Cよりも優先順位の低い低優先時間帯に設定されている。
制御装置36は、使用者によって設定された優先順位に従い、先ず沸き上げ時間帯Cにおいて沸き上げ運転を行う。この際、沸き上げ時間帯Cの時間帯に沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達した場合には、制御装置36は、沸き上げ運転を終了するとともに、その後の沸き上げ時間帯Dにおいて沸き上げ運転を行わないように制御する。
このような制御によれば、不要な沸き上げ運転を避けることができるので、エネルギ効率を向上させることができる。
ところで、上述した実施の形態1の貯湯式給湯機では、沸き上げ時間帯Aでの沸き上げ運転において沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達しなかった場合に、使用者にその旨を報知する報知手段の構成を備えることが好適である。このような報知手段の構成としては、例えば、リモコン50の表示部52に、沸き上げ時間帯Aでの沸き上げ運転だけでは湯切れの懸念があるため沸き上げ時間帯Bにおいても沸き上げ運転を行う旨の文面を表示する構成を適用することができる。また、リモコン50のスピーカー53から上記表示の文面と同様の内容を音声で報知する構成を適用してもよい。なお、このことは後述する実施の形態2の貯湯式給湯機においても同様である。
また、上述した実施の形態1の貯湯式給湯機100では、設定された沸き上げ時間帯において沸き上げ可能な沸き上げ量をリモコン50の表示部52に表示する表示手段としての構成を備えることが好適である。このように、沸き上げ運転に関する情報を使用者に報知することにより、湯切れに対する使用者の感度を上げることができるので、湯切れに対する懸念を払拭することができる。なお、このことは後述する実施の形態2の貯湯式給湯機においても同様である。
また、上述した実施の形態1の貯湯式給湯機では、目標沸き上げ量に基づいて、当日の沸き上げ運転のスケジュールを事前に設定する構成でもよい。この場合、制御装置36は、前日の残湯量及び一日の給湯使用量の過去の履歴等に基づいて、沸き上げ当日の目標沸き上げ量を算出する。そして、制御装置36は、目標沸き上げ量を沸き上げるために要する時間を算出し、優先順位の高い沸き上げ時間帯から順に沸き上げ運転を行う時間帯を割り当てる。このような制御によれば、当日の目標沸き上げ量を確実に沸き上げることができるので、湯切れを有効に防止することができる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分又は相当部分については説明を簡略化または省略する。
実施の形態2の貯湯式給湯機は、実施の形態1の貯湯式給湯機100と同様の構成を備えている。但し、実施の形態2の貯湯式給湯機100では、使用者が電力料金を優先することを選択した場合に、使用者自身が設定した沸き上げ時間帯の優先順位に加えて、電力料金の時間帯別情報に基づいて沸き上げ時間帯の優先順位を決定する。
図5は、実施の形態2の貯湯式給湯機100における沸き上げ時間帯の設定の例を示した模式図である。図5に示す例では、使用者は0時から6時の時間帯に第1時間帯としての沸き上げ時間帯Eを設定し、16時から20時の間の時間帯に第2時間帯としての沸き上げ時間帯Fを設定している。また、図5に示す例では、使用者は沸き上げ時間帯Eを優先順位の高い高優先時間帯に設定し、沸き上げ時間帯Fを沸き上げ時間帯Eよりも優先順位の低い低優先時間帯に設定している。
また、実施の形態2の貯湯式給湯機100は、電力料金の時間帯別情報を記憶している。なお、電力自由化に伴い電力料金体系は各社複数存在する。このため、貯湯式給湯機100は、これら複数の電力料金体系を記憶しておき、対象となる電力料金体系を使用者に選択させる構成を備えることが望ましい。また、貯湯式給湯機100がHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)等の外部情報入手手段と接続されている場合には、HEMS経由で契約している電力料金体系等の情報を自動で取得する構成でもよい。
図5に示す電力料金別時間帯は、上述した方法で取得した電力料金体系の一例を示している。なお、この図に示す例では、高料金時間帯Gが最も料金の高い時間帯であり、低料金時間帯Hが高料金時間帯Gよりも料金の低い時間帯であり、そして低料金時間帯Jが低料金時間帯Hよりも更に料金の低い時間帯である。
図5中の(a)に示すように、制御装置36は、使用者によって設定された優先順位に従い、先ず沸き上げ時間帯Eの範囲で低料金時間帯Jに属する時間帯W1において沸き上げ運転を行う。この際、時間帯W1の時間帯において沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達した場合には、制御装置36は、沸き上げ運転を終了するとともに、その後の沸き上げ時間帯において沸き上げ運転を行わないように制御する。
また、制御装置36は、時間帯W1の時間帯において沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達しなかった場合には、次に、沸き上げ時間帯Fの範囲で低料金時間帯Hに属する時間帯W2において沸き上げ運転を行う。この際、時間帯W2の時間帯において沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達した場合には、制御装置36は、沸き上げ運転を終了するとともに、その後の沸き上げ時間帯において沸き上げ運転を行わないように制御する。このような制御によれば、設定された沸き上げ時間帯において低料金時間帯を優先して沸き上げ運転を行うことが可能となる。
なお、貯湯式給湯機100が当日の沸き上げ運転のスケジュールを事前に設定する構成である場合には、以下のように沸き上げ運転を行う時間帯を割り当ててもよい。より詳しくは、図5中の(b)に示すように、制御装置36は、沸き上げ当日に目標沸き上げ量を沸き上げるために要する時間を算出し、時間帯W1及び時間帯W2に対して沸き上げ運転を行う時間帯を順に割り当てる。そして、これらの時間帯W1、W2だけでは目標沸き上げ量の沸き上げが完了しない場合には、沸き上げ時間帯Eの範囲で高料金時間帯Gに属する時間帯W3、及び沸き上げ時間帯Fの範囲で高料金時間帯Gに属する時間帯W4に対して、沸き上げ運転を行う時間帯を順に割り当てる。このような制御によれば、設定された沸き上げ時間帯において低料金時間帯を優先して沸き上げ運転を行うことが可能となる。
また、何らかの理由によって沸き上げ時間帯E、Fにおいて沸き上げ運転を行うことができない場合がある。また、沸き上げ時間帯E、Fの沸き上げ運転によって沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達しない場合もある。これらの場合には、制御装置36は、沸き上げ時間帯の時間外の低料金時間帯において自動で沸き上げ運転を行うことが好ましい。より詳しくは、図5中の(c)に示すように、制御装置36は、時間帯W1及び時間帯W2での沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達しなかった場合に、沸き上げ時間帯E、Fの時間外である時間帯のうち低料金時間帯Hに属する時間帯W5において沸き上げ運転を行う。このような制御によれば、低料金時間帯を優先しつつ湯切れを防止することができる。
なお、貯湯式給湯機100が沸き上げ当日の沸き上げ運転のスケジュールを事前に設定する構成である場合には、以下のように沸き上げ運転を行う時間帯を割り当ててもよい。より詳しくは、図5中の(d)に示すように、制御装置36は、沸き上げ当日に必要とする沸き上げ時間に基づいて、時間帯W1及び時間帯W2に対して沸き上げ運転を行う時間帯を順に割り当てる。また、これらの時間帯W1、W2だけでは沸き上げ時間が足りない場合には、制御装置36は、沸き上げ時間帯の範囲且つ高料金時間帯Gである時間帯W3、W4に対して順に沸き上げ運転を行う時間帯を割り当てる。また、これらの時間帯W3、W4に対して沸き上げ運転の割り当てを行っても未だ沸き上げ時間が足りない場合には、制御装置36は、沸き上げ時間帯の時間外且つ低料金時間帯Hである時間帯W5に対して沸き上げ運転を行う時間帯を割り当てる。さらに、時間帯W5に対して沸き上げ運転の割り当てを行っても未だ沸き上げ時間が足りない場合には、制御装置36は、沸き上げ時間帯の時間外且つ高料金時間帯Gである時間帯W6に対して沸き上げ運転を行う時間帯を割り当てる。このような制御によれば、低料金時間帯を優先しつつ湯切れを防止することができる。
実施の形態1及び2の貯湯式給湯機100が備える制御装置36は、以下のように構成されてもよい。制御装置の各機能は、処理回路により実現されてもよい。制御装置の処理回路は、少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを備えてもよい。処理回路が少なくとも1つのプロセッサと少なくとも1つのメモリとを備える場合、制御装置の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。ソフトウェア及びファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述されてもよい。ソフトウェア及びファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリに格納されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのメモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、制御装置の各機能を実現してもよい。少なくとも1つのメモリは、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク等を含んでもよい。
制御装置の処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェアを備えてもよい。処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェアを備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものでもよい。制御装置の各部の機能がそれぞれ処理回路で実現されても良い。また、制御装置の各部の機能がまとめて処理回路で実現されても良い。制御装置の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、他の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、制御装置の各機能を実現してもよい。
7 ヒートポンプユニット、8 貯湯タンク、33 タンクユニット、36 制御装置、50 リモコン、51 操作ボタン、52 表示部、53 スピーカー、100 貯湯式給湯機

Claims (5)

  1. 貯湯タンクと、
    水を加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段で加熱された湯を前記貯湯タンクに蓄積する沸き上げ運転を制御する沸き上げ制御手段と、を備え、
    前記沸き上げ制御手段は、
    前記沸き上げ運転を実行するための時間帯として、第1時間帯と第2時間帯を設定する手段と、
    前記第1時間帯の少なくとも一時期における前記沸き上げ運転が、前記第2時間帯における前記沸き上げ運転よりも優先されるように、前記時間帯に優先順位を設定する手段と、
    を含んで構成され
    電力料金の時間帯別情報に基づいて、前記電力料金が高い高料金時間帯と前記高料金時間帯よりも低い低料金時間帯とを取得する手段を更に備え、
    前記沸き上げ制御手段は、前記低料金時間帯のうちの前記第1時間帯及び前記第2時間帯に属する時間帯によって沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達しない場合に、前記低料金時間帯のうちの前記第1時間帯及び前記第2時間帯に属さない時間帯において前記沸き上げ運転を自動で行うように構成されていることを特徴とする貯湯式給湯機。
  2. 前記沸き上げ制御手段は、前記第1時間帯の前記沸き上げ運転によって沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達した場合には、前記第2時間帯での前記沸き上げ運転を行わないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯機。
  3. 前記沸き上げ制御手段は、前記第1時間帯の前記沸き上げ運転によって沸き上げ量が目標沸き上げ量に到達しない場合に報知を行う報知手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の貯湯式給湯機。
  4. 前記第1時間帯又は前記第2時間帯において前記沸き上げ運転を実行した場合に沸き上げ可能な沸き上げ量を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の貯湯式給湯機。
  5. 電力料金の時間帯別情報に基づいて、電力料金が高い高料金時間帯と電力料金が前記高料金時間帯よりも低い低料金時間帯とを取得する手段を更に備え、
    前記沸き上げ制御手段は、
    前記第1時間帯及び前記第2時間帯のうちの前記低料金時間帯に属する時間帯を前記高料金時間帯よりも優先して、前記沸き上げ運転を行うように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の貯湯式給湯機。
JP2016124446A 2016-06-23 2016-06-23 貯湯式給湯機 Active JP6575446B2 (ja)

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