JP6574654B2 - 金属酸化物触媒、その製造方法、及びブタジエンの製造方法 - Google Patents

金属酸化物触媒、その製造方法、及びブタジエンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属酸化物触媒、その製造方法、及び金属酸化物触媒を用いたブタジエンの製造方法に関する。
Moを含有する金属酸化物触媒を用いて、n−ブテンと酸素との酸化脱水素反応により、1,3−ブタジエン(以下、単に「ブタジエン」ともいう。)を製造する方法はよく知られている。
例えば、特許文献1には、打錠成型したモリブデン含有触媒を固定床反応器に充填し、n−ブテンと酸素とを含む原料ガスを供給してブタジエンを製造する方法が開示されている。
また、特許文献2には、Mo、Bi、Fe等の金属酸化物をシリカ等の担体に担持した触媒粉体粒子を流動床反応器に充填し、n−ブテンと酸素とを含む原料ガスと接触させてブタジエンを製造する方法が開示されている。
特許文献1に記載の固定床反応方式は、ガスの流動状態が押し出し流れに近いために、反応収率を高くできるという利点があり、工業的にも広く採用されている反応方式である。しかしながら、固定床反応方式は伝熱性が低く、除熱や加熱が必要な発熱反応や吸熱反応には不向きであるという問題がある。特にn−ブテンの酸化脱水素反応のように激しく発熱する反応では、温度が急激に上昇して制御困難に陥り、反応が暴走する恐れがある。さらに、こうした急激な温度上昇によって、触媒がダメージを受け、早期に劣化してしまうという問題もある。
これに対し、特許文献2に記載の流動床反応方式は、反応器内を触媒粒子が激しく流動することにより、(1)伝熱性が高く、大きな発熱や吸熱を伴う反応時も反応器内の温度をほぼ均一に保持し、過度の反応進行を抑制できる、(2)エネルギーの局所的な蓄積が抑制されるため、爆発範囲内の原料ガスを反応させることが可能であり、原料濃度を高めて生産性を向上させることができる、という利点がある。したがって、流動床反応方式は、大きな発熱反応であるn−ブテンの酸化脱水素反応に適した反応方式といえる。
特開2013−146655号公報 特許第5371692号公報
n−ブテンからブタジエンを製造する場合には、使用する触媒粒子の表面状態において凹凸が多すぎると、反応効率が減少してしまうという問題がある。しかしながら、特許文献1及び2では、触媒粒子表面の凹凸を減らし、反応効率に優れた触媒を安定に製造する方法が十分に検討されておらず、更なる改善が求められている。
そこで、本発明は、n−ブテンからブタジエンを製造する方法に用いる、MoとBiとを含有する金属酸化物触媒であって、触媒粒子の表面に凹凸が少なく、機械的強度が強く、反応効率に優れた金属酸化物触媒、及び該触媒を安定に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、MoとBiとを含有する金属酸化物触媒の製造方法において、Mo含有液とBi含有液とを接触させる工程が該触媒の表面状態に大きな影響を与えていることを見出した。そして、該工程において、Mo含有液とBi含有液との接触時間を特定の範囲内とすることにより、滑らかな表面状態を有する触媒粒子を安定して製造することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
[1]
下記式(1)で表される組成を有し、n−ブテンからブタジエンを生成する反応を促進する金属酸化物触媒の製造方法であって、
Mo含有液とBi含有液とを接触時間1.0分〜24時間で接触するスラリー化工程を含む金属酸化物触媒の製造方法。
Mo12BipFeqabcdefx (1)
(式中、AはNi及びCoから選ばれる少なくとも1種の元素、Bはアルカリ金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素、CはMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びMnから選ばれる少なくとも1種の元素、Dは少なくとも1種の希土類元素、EはCr、In及びGaから選ばれる少なくとも1種の元素、FはSi、Al、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種の元素、Oは酸素であり、p、q、a、b、c、d、e、f及びxはそれぞれMo12原子に対するBi、Fe、A、B、C、D、E、F及び酸素の原子比を表し、0.1≦p≦5、0.5≦q≦8、0≦a≦10、0.02≦b≦2、0≦c≦5、0≦d≦5、0≦e≦5、23≦f≦200であり、xは存在する他の元素の原子価要求を満足させるのに必要な酸素の原子数である。)
[2]
前記Mo含有液に前記Bi含有液を接触させる[1]に記載の金属酸化物触媒の製造方法。
[3]
前記n−ブテンからブタジエンを生成する反応が流動床反応である[1]又は[2]に記載の金属酸化物触媒の製造方法。
[4]
下記式(1)で表される組成を有し、
下記式(2)で表される異形率が15%以下であり、
n−ブテンからブタジエンを生成する反応を促進する金属酸化物触媒。
Mo12BipFeqabcdefx (1)
(式中、AはNi及びCoから選ばれる少なくとも1種の元素、Bはアルカリ金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素、CはMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びMnから選ばれる少なくとも1種の元素、Dは少なくとも1種の希土類元素、EはCr、In及びGaから選ばれる少なくとも1種の元素、FはSi、Al、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種の元素、Oは酸素であり、p、q、a、b、c、d、e、f及びxはそれぞれMo12原子に対するBi、Fe、A、B、C、D、E、F及び酸素の原子比を表し、0.1≦p≦5、0.5≦q≦8、0≦a≦10、0.02≦b≦2、0≦c≦5、0≦d≦5、0≦e≦5、23≦f≦200であり、xは存在する他の元素の原子価要求を満足させるのに必要な酸素の原子数である。)、
異形率(%)=(触媒粒子100個中の、表面粗さの指標であるSdrが10以上の触媒粒子の個数/触媒粒子100個)×100 (2)
[5]
[4]に記載の金属酸化物触媒を用いて、n−ブテンからブタジエンを製造する方法。
[6]
流動床反応により行う[5]に記載のブタジエンを製造する方法。
n−ブテンからブタジエンを製造する反応に本発明の金属酸化物触媒を用いるとブタジエン収率を高めることができ、本発明の金属酸化物触媒の製造方法によれば、触媒粒子の表面に凹凸の少ない、機械的強度の強い該金属酸化物触媒を安定して製造することができる。
実施例1の金属酸化物触媒の電子顕微鏡による観察像である(1300倍)。 比較例1の金属酸化物触媒の電子顕微鏡による観察像である(1300倍)。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」ともいう。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
<金属酸化物触媒>
本実施形態の金属酸化物触媒(以下、単に「触媒」ともいう)は、n−ブテンからブタジエンを生成する反応を促進し、その組成、すなわち触媒を構成する原子比率は、下記式(1)により表される。
Mo12BipFeqabcdefx (1)
(式中、AはNi及びCoから選ばれる少なくとも1種の元素、Bはアルカリ金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素、CはMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びMnから選ばれる少なくとも1種の元素、Dは少なくとも1種の希土類元素、EはCr、In及びGaから選ばれる少なくとも1種の元素、FはSi、Al、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種の元素、Oは酸素であり、p、q、a、b、c、d、e、f及びxはそれぞれMo12原子に対するBi、Fe、A、B、C、D、E、F及び酸素の原子比を表し、0.1≦p≦5、0.5≦q≦8、0≦a≦10、0.02≦b≦2、0≦c≦5、0≦d≦5、0≦e≦5、23≦f≦200であり、xは存在する他の元素の原子価要求を満足させるのに必要な酸素の原子数である。)
式(1)で表される金属酸化物触媒を用いることによりブタジエンを高収率で製造することができる。
本実施形態において、ブタジエン収率をより一層高める観点から、上記式(1)におけるAはNi又はNi及びCoであることが好ましく、BはK、Rb、Csから選ばれる少なくとも1種の元素であることが好ましく、CはMgであることが好ましく、DはCeであることが好ましく、EはCrであることが好ましく、FはSiであることが好ましい。また、上記同様の観点から、上記式(1)の組成については、0.1≦p≦0.6、1.5≦q≦3.5、1.7≦a≦9、0.02≦b≦1、0.5≦c≦4.5、0.02≦d≦1.0、0≦e≦4.5、23≦f≦100であることが好ましい。
上記した中でも、とりわけFがSiであり、かつ、原子比率fが23≦f≦100である場合には、触媒粒子表面の凹凸がより少なくなる傾向にあり、触媒粒子の強度がより高くなる傾向にあるため、ブタジエン製造反応に適度な活性を有する金属酸化物触媒を製造することができる。反応による発熱に起因する局部的な蓄熱を防止する観点、さらに触媒使用量を低減し、反応設備を小型化する観点から、金属酸化物触媒の活性を適切に制御することが好ましく、具体的には上記式(1)における組成について、23≦f≦50とすることがより好ましい。
本実施形態の触媒は、n−ブテンからブタジエンを生成する反応を促進し、上記式(1)で表される組成を有し、かつ、下記式(2)で表される異形率が15%以下であることが好ましい。
異形率(%)=(触媒粒子100個中の、表面粗さの指標であるSdrが10以上の触媒粒子の個数/触媒粒子100個)×100 (2)
ここでSdrとは、測定領域を真上から見た時の面積を基準として、実際の表面積の増加の割合を表したものであり、この値が大きいほど粒子表面に凹凸を有する粒子であることを意味する。Sdrが10未満であると触媒粒子の表面の凹凸が少なく滑らかであるため好ましい。Sdrは後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
触媒の異形率が15%以下であることにより、n−ブテンの酸化脱水素反応によりブタジエンを生成する反応において、ブタジエン収率を高くすることができる。また、触媒の異形率が15%以下であることにより触媒の成型性が向上し、固定床反応及び流動床反応のいずれに用いる場合でも十分な強度を有する成型触媒を得ることができる。異形率15%以下の触媒は、後述するように、金属酸化物触媒の製造条件及び組成を制御することにより製造することができる。上記の効果を一層高める為に、異形率は5%以下であることがより好ましく、2%以下であることがさらに好ましい。
<金属酸化物触媒の製造方法>
上述の式(1)で表される金属酸化物触媒の製造方法は、(a)スラリー化工程を含む。(a)スラリー化工程に続き、さらに、(b)噴霧乾燥工程及び(c)焼成工程の少なくとも一方の工程を含むのが好ましく、(a)スラリー化工程、(b)噴霧乾燥工程及び(c)焼成工程を順に含むのがより好ましい。以下に詳細を説明する。
(a)スラリー化工程
スラリー化工程は、Mo含有液(触媒成分となるMoの原料を含む液を言う。)とBi含有液(触媒成分となるBiの原料を含む液を言う。)と、を接触させる工程である(本明細書において、Mo含有液とBi含有液のことを「2液」と記載することもある)。通常、前記2液の接触により固形分を含むスラリーが形成される。このスラリーはMoとBiとを含む触媒前駆体であり、そのため、この触媒前駆体の生成条件が、製造する触媒の表面状態に大きく影響すると考えられる。本実施形態においては、上記2液の接触時間を1.0分〜24時間とする。
[触媒原料]
ここで、本実施形態の触媒を構成する元素の原料について以下説明する。これら原料は、スラリー化工程において混合されることが好ましい。
Moの原料としては、水、硝酸などに可溶な塩が好ましく、例えば、アンモニウム塩であるモリブデン酸アンモニウムが挙げられる。
Bi、Fe、Ni、Co、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs、Fr)、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、希土類(Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)、Cr、In、Gaの原料としても、上記と同様に、水、硝酸などに可溶な塩が好ましく、例えば、硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。特に、水、硝酸などに溶け易い観点から、硝酸塩が好ましい。例えば、硝酸ビスマス、硝酸鉄、硝酸ニッケル、硝酸コバルト、硝酸カリウム、硝酸ルビジウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸ストロンチウム、硝酸バリウム、硝酸亜鉛、硝酸マンガン、硝酸ランタン、硝酸セリウム、硝酸クロム、硝酸インジウム、硝酸ガリウム等が挙げられる。これらは一種を単独で用いても二種以上を併用してもよい。
Si、Al、Ti、Zrの原料としては、SiO2、Al23、TiO2、ZrO2等の酸化物が好ましい。ブタジエンを製造する反応の際に、副生物を増加させる酸点が少ないという観点から、SiO2が特に好ましい。SiO2の原料としては、シリカゾル(コロイダルシリカとも呼ばれる。)、粉末状シリカ等が挙げられる。取り扱いの容易さからシリカゾルが特に好ましい。例えば、スノーテックス(日産化学製)、Nalcoシリカゾル(Nalco社製)等である。シリカゾルの場合、SiO2の平均粒子径は、5〜100nmの範囲であることが好ましく、10〜50nmの範囲であることがより好ましい。また、異なる平均粒子径を有するシリカゾルを混ぜて用いることもできる。
なお、最終的に製造された触媒の原子比率は、触媒製造に用いた触媒原料の原子比率と基本的に変化はない。
[触媒原料以外の添加剤]
更に、スラリーにおける金属元素とキレートを形成し該金属の分散性を増す観点から、有機酸を添加することも好ましい。該有機酸としては、特に限定されないが、例えば、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸等が好ましい。
上記の他にも、各金属塩の溶解性を増す目的で、硝酸、塩酸、硫酸等の無機酸を添加することも好ましい。特に、後述する触媒焼成時に揮発し触媒への残留が少ない観点から、硝酸が特に好ましい。Moの溶解性を増すためにアンモニア水を添加することも好ましい。
[スラリー化方法]
スラリー化工程においては、まず、Mo含有液と、Bi含有液とを調製する。
Mo含有液は、上記Moの原料を水等の水性媒体に溶解又は分散させて調製されることが好ましい。この液にアンモニア水を加え、Mo原料の溶解度を増すことも好ましい。Mo含有液におけるMoの濃度は0.1〜30wt%の範囲内であることが好ましい。
Mo含有液とは別に、Bi含有液は、Bi原料を水等の水性媒体に溶解又は分散させて調製されることが好ましい。Bi含有液は酸性であると好ましく、Bi含有液が硝酸を含むと、Biの原料の溶解度を増すためより好ましい。Bi含有液におけるBiの濃度は0.1〜10wt%の範囲内であることが好ましい。
Mo原料とBi原料以外の原料、すなわちFe、Ni、Co、アルカリ金属、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Mn、希土類、Cr、In、Ga、Si、Al、Ti、Zr等の原料は、沈殿物を生じない範囲で上記Mo含有液及びBi含有液のどちらに加えてもよいし、両方に加えてもよい。また、上記2液の混合後に加えてもよい。沈殿物が生じ難い観点から、Mo以外の金属の原料は、Bi含有液の方に加えることが好ましく、Mo、Si、Al、Ti、Zr以外の金属の原料は、Bi含有液の方に加えることがより好ましい。
次に、調製したMo含有液とBi含有液とを接触させる。この際、Mo含有液にBi含有液を加えてもよいし、Bi含有液にMo含有液を加えてもよい。より好ましくはMo含有液にBi含有液を加える。すなわち、スラリー化工程の反応系に先に添加されたMo含有液に対して、Bi含有液を添加することにより、Bi含有液とMo含有液とを接触させることが好ましい。それにより、異形率がより低く、機械的強度がより高まり、反応効率により優れた触媒が得られる傾向にある。その理由については、次のとおりと考えられるが、かかる作用機序に限定する趣旨ではない。すなわち、本実施形態における触媒組成は、Moが12原子に対してBiが0.1〜5原子であり、BiはMoよりかなり少ない組成である。そのような触媒を調製する際には、Moが多量に存在する液(すなわち、Mo含有液)に、Moよりも少ない成分であるBiの含有液を加えて両者を反応させる方が、その逆の場合よりも、MoとBiとを含む触媒前駆体の生成がうまく進行するためと考えられる。通常、この接触によりスラリーが形成される。この2液を接触させる接触時間は1.0分〜24時間の間である。ここで言う「接触時間」とは、一方の液を他方の液に加え始めてから、その全量を加え終わるまでの時間を意味する。Mo含有液とBi含有液との接触時間は、好ましくは1.0分〜5時間であり、より好ましくは1.0分〜1時間であり、更に好ましくは1.0分〜10分であり、特に好ましくは1.0分〜5.0分である。
また、上記2液の接触は、上記の接触時間の範囲内であれば連続的であっても間欠的であってもよく、好ましくは2液を連続的に接触させる。上記の接触時間を達成するために、連続的または間欠的なMo含有液またはBi含有液の添加を可能とする装置、例えば定量送液ポンプを使用することが好ましい。接触時間全体において、1分あたりの送液量は設定値±50%の範囲内であることが好ましく、設定値±30%の範囲内であることがより好ましい。
Mo含有液とBi含有液とを上記接触時間の範囲内で接触させることにより、滑らかな表面状態を有する触媒粒子を安定して製造することができ、Mo含有液とBi含有液との接触時間が1.0分以上24時間以下であると、上述の式(2)で表される異形率を15%以下に制御しやすくなる。接触時間が1.0分以上であることにより、触媒粒子の表面に凹凸を有する粒子が少なくなり、調製の再現性も良好で安定して触媒を調製することができる。また、接触時間が24時間以下であることにより、スラリーの粘度が上昇しすぎるのを抑制でき、次の工程である噴霧乾燥が行いやすくなる。
上記2液を接触させる接触温度は、5℃〜98℃が好ましい。接触温度はより好ましくは25℃〜98℃であり、更に好ましくは40℃〜98℃であり、特に好ましくは40℃〜70℃である。5℃〜98℃で行うことにより、より安定して滑らかな表面状態の触媒粒子を製造することができ、異形率が15%以下の触媒をより製造しやすくなる。ここで、接触温度とは、Mo含有液にBi含有液を加える場合はMo含有液の液温をいい、Bi含有液にMo含有液を加える場合はBi含有液の液温のことをいう。
本実施形態の触媒の製造方法において、上記2液を1.0分〜5.0分の間に、40℃〜70℃の温度範囲で接触させるスラリー化工程を含むことが特に好ましい。また、上記2液の接触は攪拌下に行うことが好ましい。
2液を接触させて生成したスラリーは、スラリーの粘度が上昇しない範囲で更に攪拌することもできる。Mo含有液とBi含有液との接触時間に加え、更に、スラリーを10分〜5時間攪拌することが好ましく、10分〜1時間攪拌することがより好ましい。さらに撹拌する場合の撹拌温度は、特に限定されないが、例えば、40℃〜70℃が好ましい。
(b)噴霧乾燥工程
本実施形態の触媒の製造方法においては、上記のスラリー化工程で得られたスラリーを噴霧乾燥して乾燥粒子を得る噴霧乾燥工程を含むのが好ましい。噴霧乾燥を工業的に行う場合はスプレードライヤーを用いることが好ましい。
噴霧乾燥工程においては、まず、スラリー化工程で得られたスラリーを噴霧化する。この噴霧化の方法としては、特に限定されないが、例えば、遠心方式、二流体ノズル方式、及び高圧ノズル方式等が挙げられる。特にノズルの閉塞等を伴わない観点から遠心方式が好ましい。噴霧化されたスラリーの液滴はスプレードライヤー内の熱風によって乾燥されるのが好ましい。熱風入口温度は100℃〜400℃、熱風出口温度は150℃〜300℃が好ましい。例えば、触媒を流動床反応に用いる場合には、触媒の平均粒子径は10〜150μm程度が好ましいため、この範囲の平均粒子径になるように噴霧化装置(アトマイザー)の回転数を適宜選択する。アトマイザー回転数が高いほど、平均粒子径は小さくなる。
(c)焼成工程
本実施形態の触媒の製造方法は、上記の噴霧乾燥工程で得られた噴霧乾燥粒子を焼成することで金属酸化物触媒を得る焼成工程を含むのが好ましい。焼成方法としては、特に限定されないが、例えば、静置焼成、流動焼成、回転炉焼成等が挙げられる。均一に焼成できる観点からロータリーキルンを用いた回転炉焼成が好ましい。焼成温度は、400℃〜700℃が好ましく、500℃〜700℃がより好ましく、560〜700℃がさらに好ましい。好適な焼成温度は触媒組成、とりわけ上述の式(1)のfの原子比に関連があり、特に560℃〜700℃で焼成することにより金属酸化物の結晶化度が高まる傾向にあり、またn−ブテンからブタジエンを製造する反応により好適な比表面積となる傾向にある。焼成時間は1〜24hrが好ましく、2〜8hrがより好ましい。所望する触媒物性、反応性能が得られるように、焼成温度、焼成時間等の条件を適宜選択する。
<n−ブテンからブタジエンを製造する方法>
本実施形態の金属酸化物触媒は、n−ブテンからブタジエンを生成する反応を促進する。ブタジエンは、金属酸化物触媒の存在下、n−ブテンを酸化脱水素する反応により製造することができ、流動床反応であっても固定床反応であってもよく、流動床反応が好ましい。流動床反応では、反応熱による局所的な蓄熱が起こりにくい為、原料ガス中のn−ブテン濃度を高めることができ、生産性を高めることができる。
ブタジエンの製造方法の好ましい一態様について以下説明する。まず、反応器に上記金属酸化物触媒を充填する。反応器には、反応基質としてn−ブテン(1−ブテン及び/又は2−ブテン(cis−2−ブテン、trans−2−ブテン))含有ガスと、酸素源として酸素含有ガスとを供給する。n−ブテン含有ガスには、イソブテン、ブタン等が含まれてもよい。酸素含有ガスには酸素の他に、窒素、ヘリウム、水蒸気、CO2、CO等が含まれてもよい。工業的には、反応基質としてn−ブテンを用い、酸素源として空気を用いることが好ましい。
n−ブテン含有ガスと酸素含有ガスの供給方法は、両ガスを混合した後、反応器に供給してもよいし、別々に反応器に供給してもよい。
全原料ガス(n−ブテン含有ガスと酸素含有ガスの合計)中のn−ブテン濃度は、2体積%〜30体積%が好ましく、3体積%〜25体積%がより好ましい。
反応温度は300℃〜500℃が好ましく、300℃〜420℃がより好ましい。
反応圧力は−0.1MPa(ゲージ圧力)〜0.5MPa(ゲージ圧力)が好ましく、常圧〜0.1MPa(ゲージ圧力)がより好ましい。
ブタジエンの製造において、触媒と全原料ガスとの接触時間は、次式で定義して、0.5(g・sec/cc)〜5.0(g・sec/cc)が好ましく、0.7(g・sec/cc)〜3.5(g・sec/cc)がより好ましい。
接触時間(g・sec/cc)=W/F×60×273.15/(273.15+T)×(P×1000+101.325)/101.325
〔式中、Wは触媒充填量(g)、Fは全原料ガス量(cc/min)、Tは反応温度(℃)、Pは反応圧力(MPa(ゲージ圧力))〕。
反応器出口での生成ガス中の酸素濃度は、0.02体積%〜3体積%が好ましく、0.2体積%〜2体積%がより好ましく、0.9体積%〜1.5体積%がさらに好ましい。
工業的な反応器の一態様としては、流動床反応の場合、反応器内に原料ガス分散器、内挿物、サイクロンを主要構成要素として有し、反応器内部で金属酸化物触媒を流動させつつ原料ガスと接触させる気泡流動床方式の反応器が適する。固定床反応の場合には、多数本の反応管と外部熱媒循環装置とを有し、原料ガスを反応管内に上向き又は下向きに流し成型した金属酸化物触媒と接触させる多管型固定床反応器が適する。
以下に実施例を示して、本実施形態をより詳細に説明するが、本実施形態は以下に記載の実施例によって限定されるものではない。
実施例及び比較例において、反応成績を示すために用いたn−ブテン転化率及びブタジエン収率は次式で定義される。
n−ブテン転化率(%)=(反応したn−ブテンのモル数)/(供給したn−ブテンのモル数)×100
ブタジエン収率(%)=(生成したブタジエンのモル数)/(供給したn−ブテンのモル数)×100
反応ガスはガスクロマトグラフィー(島津製GC2010プラス、検出器:TCD、FID)によって分析した。
実施例及び比較例における金属酸化物触媒の表面状態の評価は次のようにして行い、触媒の異形率として算出した。
形状解析レーザー顕微鏡(型式:VK−X250、キーエンス製)の試料台に、触媒粉末(焼成粉末)を少量採取し、無作為に選択した触媒粒子100個について、それぞれの粒子表面の粗さ(粒子表面の凹凸の状態)を測定することにより、異形率を算出した。
測定は、触媒粒子を真上から観察し、20μm×20μmの面範囲を非接触式のレーザー光によって表面の凹凸を測定し、その測定値から、表面の粗さを表す指標であるSdrを用いて規定した。Sdrは、測定した領域を真上から見た時の面積を基準として、実際の表面積の増加の割合を表したものであり、Sdrの値が大きいほど粒子表面に凹凸を有する粒子であることを示す。
Sdrが10以上の粒子を「異形粒子」と定義し、無作為に選択した触媒粒子100個中の異形粒子の割合を「異形率」と定義した。
異形率(%)=(触媒粒子100個中の、触媒粒子の表面粗さの指標であるSdrが10以上である触媒粒子の個数)/触媒粒子100個)×100
異形率は小さい方が好ましく、15%以下であるのが好ましい。異形率が15%以下であると、n−ブテンを酸化脱水素する反応によりブタジエンを製造する工程において優れたブタジエン収率を示す。また、触媒粒子を成型して用いる固定床反応の場合には、異形率が15%以下であると、触媒の成型性が向上し、より強度の高い成型触媒が得られる。
<実施例1>
[触媒1の調製]
組成がMo12Bi0.6Fe1.8Ni5.00.09Rb0.05Mg2.0Ce0.75Si43.2で表される金属酸化物触媒を次のようにして調製した。
モリブデン酸アンモニウム・4水和物1095gを50℃の純水2955gに溶解した。この液に34質量%の平均粒子径12nmのSiO2を含むシリカゾルを3922g加えた(Mo含有液。以降「A1液」と称す)。
硝酸ビスマス・5水和物151g、硝酸セリウム・6水和物168g、硝酸第二鉄・9水和物374g、硝酸ニッケル・6水和物760g、硝酸マグネシウム・6水和物268g、硝酸カリウム4.7g、硝酸ルビジウム3.8gを、50℃の16.6質量%の硝酸液1053gに溶解した(Bi含有液。以降「B1液」と称す)。B1液のpHは1以下(25℃で測定)であった。
50℃に保持した上記A1液に、50℃に保持した上記B1液を接触時間1.0分間で混合した。投入には定量送液ポンプ(以下、単に「ポンプ」ともいう。)を使用し、接触時間の間の送液速度が一定かつ連続(設定値±0%)となるように送液量を設定した。投入中は攪拌を行い、この間の接触温度は50℃であった。この操作によってスラリーを生成した。
このスラリーを50℃に保持した温水浴中で更に1時間攪拌を続けた。次いで、スプレードライヤー(大川原化工機製、型式:OC−16)を用いてこのスラリーを噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。熱風入口温度は250℃、熱風出口温度140℃で行った。
得られた乾燥粉末の一部を空気雰囲気下に350℃で2時間前焼成した後、空気雰囲気下に580℃で2時間焼成し触媒を得た(触媒1)。この触媒の平均粒子径は53μmであった。平均粒子径は粒度分布計(日機装株式会社製、型式:Microtrac MT3000)を用いて測定した。なお、実施例及び比較例における触媒1〜16の平均粒子径は45μm〜55μmの範囲内であった。
この触媒粒子の一部を倍率1300倍の条件で電子顕微鏡(キーエンス製、型式:VE−9800)を用いて観察した観察像を図1に示す。この図1の触媒粒子は、粒子表面粗さがSdrで表して10未満(この粒子のSdrは6.5であった。)の滑らかな粒子表面を有する粒子であり、後述する粒子表面に凹凸を有する、Sdrが10以上である触媒13の触媒粒子(図2参照)とは明らかに表面状態が異なることが示された。
この触媒粒子表面の凹凸を形状解析レーザー顕微鏡により測定し求めた異形率を、表1に示す。
この触媒粒子の摩耗強度(アトリッションロス)を次のように測定した。摩耗強度測定装置は、第一円筒部(直径35mm、長さ690mm、ステンレス製)がコーン部(長さ200mm、ステンレス製)を介してその上部の第二円筒部(直径110mm、長さ300mm、ステンレス製)とつながっており、第二円筒部は第二のコーン部(長さ100mm、ステンレス製)を介して出口部(内径19mm)とつながっている。出口部は樹脂製チューブによって触媒捕集部(直径66mm、筒状フィルター付きガラス製フラスコ)とつながっている。第一円筒部の底部には微孔(直径0.395mm、3個)を有する金属板が設けられており、この微孔から高速の空気を供給して、第一円筒部内で触媒粒子同士を衝突させた。その衝突によって摩耗・粉化した触媒を触媒捕集部で捕集し、その捕集量(粉化量)を測定した。
具体的には、目開き32μm〜90μmの篩で整粒した触媒粒子50(g)を精秤後、摩耗強度測定装置の第一円筒部に充填し、微孔から空気5.8(L/min)を供給し、供給開始後、5時間から24時間までの粉化量(g)を測定した。その粉化量から下式(3)によってアトリッションロスを求めた。
アトリッションロス(%)=5時間から24時間までの粉化量(g)/触媒充填量(g)×100 (3)
アトリッションロスが小さい程、粉化が小さく、機械的強度が強いことを表す。流動床反応においては触媒粒子同士が衝突を起こしながら反応するため、この値が小さい程、触媒の粉化が起こり難く好適である。
触媒1のアトリッションロスを表2に示す。
[触媒1を用いたブタジエンの製造(流動床反応)]
触媒1の27gを、内径25.4mmのパイレックスガラス製流動床反応管に充填した。この反応管に、n−ブテン含有ガスとして1−ブテンを、酸素含有ガスとして、酸素と窒素とを流してブタジエン製造反応を行った。反応温度は370℃、反応圧力は0.05MPa(ゲージ圧)であった。1−ブテン濃度は全原料ガスを基準として16体積%、接触時間は0.8〜1.0(g・sec/cc)であった。反応器出口の酸素濃度は0.8〜1.2体積%であった。この反応条件で24時間反応した時の反応成績(1−ブテン転化率とブタジエン収率)を表1に示す。
<実施例2>
接触時間を10分間とした以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒2)。さらに、触媒1の代わりに触媒2を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒2の異形率及びブタジエン製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒2のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例3>
Mo含有液(A1液)とBi含有液(B1液)の調製量をそれぞれ5倍とし、接触時間を24時間とした以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒3)。さらに、触媒1の代わりに触媒3を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒3の異形率及びブタジエン製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒3のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例4>
Mo含有液(A1液)の温度を25℃とし、Bi含有液(B1液)の温度を25℃とし、このA1液へのB1液の投入時の接触温度を25℃とした以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒4)。さらに、触媒1の代わりに触媒4を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒4の異形率及びブタジエンの製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒4のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例5>
Mo含有液(A1液)の温度を98℃とし、Bi含有液(B1液)の温度を98℃とし、このA1液へのB1液の投入時の接触温度を98℃とした以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒5)。さらに、触媒1の代わりに触媒5を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒5の異形率及びブタジエンの製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒5のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例6>
Mo含有液(A1液)の温度を60℃とし、Bi含有液(B1液)の温度を60℃とし、接触時間を5.0分間とし、投入時の接触温度を60℃とし、生成したスラリーの攪拌温度を60℃、攪拌時間を30分間とした以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒6)。さらに、触媒1の代わりに触媒6を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒6の異形率及びブタジエンの製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒6のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例7>
Mo含有液(A1液)の温度を70℃とし、Bi含有液(B1液)の温度を70℃とし、接触時間を5時間とし、投入時の接触温度を70℃とし、生成したスラリーの攪拌温度を70℃、攪拌時間を10分間とした以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒7)。さらに、触媒1の代わりに触媒7を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒7の異形率及びブタジエン製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒7のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例8>
[触媒8の調製]
組成がMo12Bi0.6Fe1.8Ni2.0Co3.00.09Rb0.05Mg2.0Ce0.8Si28.9で表される金属酸化物触媒を次のようにして調製した。
モリブデン酸アンモニウム・4水和物1310gを50℃の純水3358gに溶解した。この液に34質量%の平均粒子径12nmのSiO2を含むシリカゾルを1569gと40質量%の平均粒子径30nmのSiO2を含むシリカゾルを1332g加え、更に、硝酸カリウム5.6g、硝酸ルビジウム4.6gを純水100gに溶解させた液を加えた(A2液)。
硝酸ビスマス・5水和物181g、硝酸セリウム・6水和物215g、硝酸第二鉄・9水和物447g、硝酸ニッケル・6水和物364g、硝酸コバルト・6水和物547g、硝酸マグネシウム・6水和物321gを50℃の16.6質量%の硝酸水溶液1060gに溶解した(B2液)。B2液のpHは1以下(25℃で測定)であった。
50℃に保持した上記A2液(Mo含有液)に、50℃に保持した上記B2液(Bi含有液)を接触時間1.0分間で投入した。投入にはポンプを使用し、投入中は攪拌を行い、投入時の接触温度は50℃であった。この操作によってスラリーを生成した。
このスラリーのその後の調製は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒8)。さらに、触媒1の代わりに触媒8を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒8の異形率及びブタジエンの製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒8のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例9>
B2液とA2液との添加順序を、B2液(Bi含有液)にA2液(Mo含有液)を投入するように変更した以外は、実施例8と同様に行い触媒を得た(触媒9)。さらに、触媒1の代わりに触媒9を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。
触媒9の異形率及びブタジエンの製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒9のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例10>
組成がMo12Bi0.5Fe2.0Ni2.0Co3.00.09Rb0.05Mg1.8Ce0.9Si23.0で表される金属酸化物触媒を次のようにして調製した。
モリブデン酸アンモニウム・4水和物1426gを70℃の純水2908gに溶解した。この液に34質量%の平均粒子径12nmのSiO2を含むシリカゾル2718gを加えた(A3液)。
硝酸ビスマス・5水和物164g、硝酸セリウム・6水和物263g、硝酸第二鉄・9水和物541g、硝酸ニッケル・6水和物396g、硝酸コバルト・6水和物596g、硝酸マグネシウム・6水和物314g、硝酸ルビジウム4.9g、硝酸カリウム6.1gを70℃の16.6質量%の硝酸水溶液1065gに溶解した(B3液)。B3液のpHは1以下(25℃で測定)であった。
70℃に保持した上記A3液(Mo含有液)に、70℃に保持した上記B3液(Bi含有液)を接触時間10分間で投入した。投入にはポンプを使用し、投入中は攪拌を行い、投入時の接触温度は70℃であった。この操作によってスラリーを生成した。生成したスラリーを更に70℃で30分間攪拌した。このスラリーのその後の調製は、実施例1と同様に行って触媒を得た(触媒10)。さらに、触媒1の代わりに触媒10を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒10の異形率及びブタジエンの製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒10のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例11>
組成がMo12Bi0.5Fe2.0Ni1.8Co2.5Rb0.20Cr0.02Mg1.8Ce0.9Si200で表される金属酸化物触媒を次のようにして調製した。
モリブデン酸アンモニウム・4水和物390gを70℃の純水1194gに溶解した。この液に34質量%の平均粒子径12nmのSiO2を含むシリカゾル6464gを加えた(A4液)。
硝酸ビスマス・5水和物45g、硝酸セリウム・6水和物72g、硝酸第二鉄・9水和物148g、硝酸ニッケル・6水和物98g、硝酸コバルト・6水和物136g、硝酸マグネシウム・6水和物86g、硝酸クロム・9水和物1.5g、硝酸ルビジウム5.4gを70℃の16.6質量%の硝酸水溶液1027gに溶解した(B4液)。B4液のpHは1以下(25℃で測定)であった。
70℃に保持した上記A4液(Mo含有液)に、70℃に保持した上記B4液(Bi含有液)を接触時間10分間で投入した。投入にはポンプを使用し、投入中は攪拌を行い、投入時の接触温度は70℃であった。この操作によってスラリーを生成した。生成したスラリーを更に70℃で30分間攪拌した。このスラリーのその後の調製は、実施例1と同様に行い、触媒を得た(触媒11)。
この触媒11を用いて、反応温度を390℃とし、1−ブテン濃度を14体積%とした以外は、実施例1と同様にしてブタジエンの製造を行った。触媒11の異形率及びブタジエンの製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒11のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例12>
実施例1と同様にスラリーを調製し、撹拌まで行った。このスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機製、型式:OC−16)を用いて噴霧乾燥し、乾燥粉末を得た。熱風入口温度は320℃、熱風出口温度230℃で行った。
得られた乾燥粉末の一部を空気雰囲気下に400℃で2時間前焼成した後、空気雰囲気下に600℃で2時間焼成し触媒を得た(触媒12)。さらに、触媒1の代わりに触媒12を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒12の異形率及びブタジエン製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒12のアトリッションロスを表2に示す。
<実施例13>
[触媒1を用いたブタジエンの製造(固定床反応)]
触媒1をリング状に打錠成型機を用いて成型した(高さ4mm、外径5mm、内径2mm)。このリング状成型触媒の圧壊硬度は5.5kgであり工業的使用にも十分耐え得る硬度を有していた。圧壊硬度は木屋式硬度計を用いて常法により測定した。その成型触媒25gを、内径25.4mmのパイレックスガラス製固定床反応管に充填した。この反応管に1−ブテン、酸素、窒素から成る原料ガスを流し、ブタジエン製造反応を行った。反応温度は360℃、反応圧力は0.05MPa(ゲージ圧)であった。1−ブテン濃度は全原料ガスを基準として6体積%、接触時間は0.8〜1.0(g・sec/cc)であった。反応器出口の酸素濃度は0.8〜1.2体積%であった。この反応条件で24時間反応した時の反応成績を表1に示す。
<実施例14>
n−ブテン原料を1−ブテンが10体積%、2−ブテンが2体積%とし、反応温度を380℃とし、触媒1の代わりに触媒8を用いた以外は、実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。ブタジエン製造における反応成績の結果を表1に示す。
<実施例15>
触媒1の50gを、内径25.4mmのパイレックスガラス製流動床反応管に充填した。この反応管に、反応管下部から1−ブテン、空気、ヘリウムを流してブタジエン製造反応を行った。反応温度は350℃、反応圧力は0.05MPa(ゲージ圧)であった。1−ブテン濃度は全原料ガスを基準として12体積%、接触時間は3.0(g・sec/cc)であった。反応器出口の酸素濃度は0.3体積%であった。この反応条件で24時間反応した時の反応成績を表1に示す。
<実施例16>
触媒3を用いた以外は、実施例15と同様にしてブタジエンを製造した。ブタジエン製造における反応成績の結果を表1に示す。
<実施例17>
Mo含有液(A1液)の温度を40℃とし、Bi含有液(B1液)の温度を40℃とし、このA1液へのB1液の投入時の接触温度を40℃とした以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒16)。さらに、触媒1の代わりに触媒16を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒16の異形率及びブタジエン製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒16のアトリッションロスを表2に示す。
<比較例1>
Mo含有液(A1液)にBi含有液(B1液)を投入する接触時間を30秒間とした以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒13)。触媒13の平均粒子径は53μmであった。
触媒13中の触媒粒子の一部を倍率1300倍の条件で電子顕微鏡を用いて観察した観察像を図2に示す。図2の触媒粒子は、粒子表面に顕著な凹凸を有し、Sdrが10以上(この粒子のSdrは12.5であった。)の触媒粒子であり、前述した滑らかな表面状態を有する触媒1の粒子とは表面状態において明らかに劣ることが示された。
さらに、触媒1の代わりに触媒13用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒13の異形率及びブタジエンの製造における反応成績の結果を表1に示す。触媒13のアトリッションロスを表2に示す。
<比較例2>
Mo含有液(A1液)にBi含有液(B1液)を投入する接触時間を30時間とした以外は、実施例1と同様にしてスラリーの作製を行った。しかしながら、A1液にB1液を投入し始めてから30時間付近で急激にスラリーの粘度が上昇してしまい、噴霧乾燥器に送液できず噴霧乾燥ができなかった。
<比較例3>
Mo含有液(A1液)にBi含有液(B1液)を投入する接触時間を30秒間としてスラリーを作製し、このスラリーを温水浴中で70℃まで昇温し更に5時間攪拌を続けた以外は、実施例1と同様に行い触媒を得た(触媒14)。さらに、触媒1の代わりに触媒14を用いた以外は実施例1と同様にしてブタジエンを製造した。触媒14の異形率及びブタジエンの製造反応の結果を表1に示す。触媒14のアトリッションロスを表2に示す。
<比較例4>
組成がMo12Bi0.5Fe2.0Ni2.0Co3.00.09Rb0.05Mg1.8Ce0.9Si3.0で表される金属酸化物触媒を次のようにして調製した。
モリブデン酸アンモニウム・4水和物2040gを70℃の純水4243gに溶解した。この液に34質量%のSiO2を含むシリカゾル510gを加えた(A5液)。
硝酸ビスマス・5水和物235g、硝酸セリウム・6水和物376g、硝酸第二鉄・9水和物774g、硝酸ニッケル・6水和物567g、硝酸コバルト・6水和物852g、硝酸マグネシウム・6水和物450g、硝酸カリウム8.7g、硝酸ルビジウム7.1gを70℃の16.6質量%の硝酸水溶液1087gに溶解した(B5液)。B5液のpHは1以下(25℃で測定)であった。
70℃に保持した上記A5液(Mo含有液)に、70℃に保持した上記B5液(Bi含有液)を接触時間10分間で投入した。投入にはポンプを使用し、投入中は攪拌を行い、投入時の接触温度は70℃であった。この操作によってスラリーを生成した。生成したスラリーは更に70℃で30分間攪拌した。このスラリーのその後の調製は、実施例1と同様に行い触媒を調製した(触媒15)。触媒15の異形率を表1に示す。実施例1と同様にブタジエンの製造反応を行ったが、数時間で触媒が粉化し反応が継続できなかった。また、触媒15はアトリッションロス測定を5時間まで行った時点で触媒の粉化が激しく測定を継続できなかった。
<比較例5>
[触媒13を用いたブタジエンの製造(固定床反応)]
触媒13を用いて実施例13と同様にリング状に成型した(高さ4mm、外径5mm、内径2mm)。このリング状成型触媒の圧壊硬度を前述と同様に測定したところ、3.6kgであった。その成型触媒を用いて実施例13と同様にブタジエンの製造を行った。24時間反応した時の反応成績を表1に示す。
実施例1〜17のように、式(1)で表される触媒組成を有し、Mo含有液とBi含有液とを接触させる時間を1.0分から24時間とした場合は、触媒の異形率が低く、触媒の機械的強度が強く、高い収率でブタジエンを製造できることが示された。
一方、Mo含有液とBi含有液とを接触させる時間が1.0分から24時間の範囲を外れている場合(比較例1〜3及び5)や、触媒が式(1)で表される組成を満たさない場合(比較例4)には、触媒の異形率が高く、触媒の機械的強度が弱く、ブタジエンの製造も収率が低いか、製造不可能になることが示された。
本発明は、n−ブテンからブタジエンを製造するプロセスに用いることができる。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表される組成を有し、n−ブテンからブタジエンを生成する反応を促進する金属酸化物触媒の製造方法であって、
    Mo含有液とBi含有液とを接触時間1.0分〜24時間で接触するスラリー化工程と、
    前記スラリー化工程で得られたスラリーを噴霧乾燥して乾燥粒子を得る噴霧乾燥工程と、
    前記乾燥粒子を焼成する焼成工程と、
    を含む金属酸化物触媒の製造方法。
    Mo12BipFeqabcdefx (1)
    (式中、AはNi及びCoから選ばれる少なくとも1種の元素、Bはアルカリ金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素、CはMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びMnから選ばれる少なくとも1種の元素、Dは少なくとも1種の希土類元素、EはCr、In及びGaから選ばれる少なくとも1種の元素、FはSi、Al、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種の元素、Oは酸素であり、p、q、a、b、c、d、e、f及びxはそれぞれMo12原子に対するBi、Fe、A、B、C、D、E、F及び酸素の原子比を表し、0.1≦p≦5、0.5≦q≦8、0≦a≦10、0.02≦b≦2、0≦c≦5、0≦d≦5、0≦e≦5、23≦f≦200であり、xは存在する他の元素の原子価要求を満足させるのに必要な酸素の原子数である。)
  2. 前記Mo含有液に前記Bi含有液を接触させる、請求項1に記載の金属酸化物触媒の製造方法。
  3. 前記n−ブテンからブタジエンを生成する反応が流動床反応である請求項1又は2に記載の金属酸化物触媒の製造方法。
  4. 下記式(1)で表される組成を有し、
    下記式(2)で表される異形率が15%以下であり、
    n−ブテンからブタジエンを生成する反応を促進する金属酸化物触媒。
    Mo12BipFeqabcdefx (1)
    (式中、AはNi及びCoから選ばれる少なくとも1種の元素、Bはアルカリ金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素、CはMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びMnから選ばれる少なくとも1種の元素、Dは少なくとも1種の希土類元素、EはCr、In及びGaから選ばれる少なくとも1種の元素、FはSi、Al、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種の元素、Oは酸素であり、p、q、a、b、c、d、e、f及びxはそれぞれMo12原子に対するBi、Fe、A、B、C、D、E、F及び酸素の原子比を表し、0.1≦p≦5、0.5≦q≦8、0≦a≦10、0.02≦b≦2、0≦c≦5、0≦d≦5、0≦e≦5、23≦f≦200であり、xは存在する他の元素の原子価要求を満足させるのに必要な酸素の原子数である。)、
    異形率(%)=(触媒粒子100個中の、表面粗さの指標であるSdrが10以上の触媒粒子の個数/触媒粒子100個)×100 (2)
  5. 請求項4に記載の金属酸化物触媒を用いて、n−ブテンからブタジエンを製造する方法。
  6. 流動床反応により行う請求項5に記載のブタジエンを製造する方法。
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