JP6572469B1 - コンクリート基礎構造およびその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレキャストコンクリート基礎を地盤に対して強固に固定できる、コンクリート基礎構造およびその施工方法を提供する。【解決手段】コンクリート基礎構造10は、地盤Gに埋め込まれた突出部30を有するプレキャストコンクリート基礎16を備えている。地盤Gに設けられた掘削穴18の内部には、アンカープレート20が配置されており、プレキャストコンクリート基礎16とアンカープレート20とが連結部材22で連結されている。掘削穴18の内部には、固化材と土とを含む埋戻し材94で埋戻し部24が構成されている。プレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間には、固化材を含む充填材96で充填層26が構成されている。プレキャストコンクリート基礎16は、連結部材22が挿通される貫通孔42を有しており、充填層26を構成する充填材96は貫通孔42から充填される。【選択図】 図1

Description

本発明は、プレキャストコンクリート基礎を用いたコンクリート基礎構造およびその施工方法に関する。
建物の荷重を受けるための基礎として、布基礎、べた基礎および独立基礎などのコンクリート製の基礎が一般に用いられている。しかし、これらの基礎を施工する際には、現場で型枠を組み立てる工程、鉄筋を構造設計通りに組み込む工程、型枠内にコンクリートを流し込む工程、コンクリートを硬化させる工程および型枠を取り外す工程などの多くの工程が必要であるため、工期が長くなるという問題があった。また、これらの基礎は、現場において人の手作業で施工されるため、仕上り精度に誤差が生じ易いという問題があった。さらに、熟練した技能者や、コンクリートポンプ車などの特殊車両を確保する必要があるため、施工コストが高くなるという問題があった。
上記の各問題を解決できる従来技術として、特許文献1に開示された基礎構造がある。この基礎構造は、地盤の表面に配置されたコンクリート基礎板と、地中に打ち込まれた地中アンカーとを備えており、コンクリート基礎板と地中アンカーとが互いに連結されている。この基礎構造によれば、コンクリート基礎板を工場で生産することができるので、現場におけるコンクリートの打設作業等を省略することができる。
特開2011−43027号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された基礎構造は、電気温水器などの機器の荷重を受ける用途に用いるものであり、建物の荷重を受ける用途に用いることは想定されていなかった。したがって、当該基礎構造を建物の荷重を受ける用途に用いた場合には、コンクリート基礎板が沈み込んだり、建物に当たる風の力で地中アンカーが引き抜かれてコンクリート基礎板が動いたりするおそれがあった。
本発明は上記問題に対処するためになされたものであり、その目的は、プレキャストコンクリート基礎を地盤に対して強固に固定できる、コンクリート基礎構造およびその施工方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンクリート基礎構造の特徴は、地盤の表面に配置されたプレキャストコンクリート基礎と、前記プレキャストコンクリート基礎の下方の前記地盤を掘削して構成された掘削穴と、前記掘削穴の内部に配置された板状のアンカープレートと、前記プレキャストコンクリート基礎と前記アンカープレートとを連結した棒状の連結部材と、固化材を含む埋戻し材を前記掘削穴に埋め戻して構成された埋戻し部と、固化材を含む充填材を前記プレキャストコンクリート基礎と前記埋戻し部との間に充填して構成された充填層とを備え、前記プレキャストコンクリート基礎は、前記埋戻し部を上方から覆うように構成された基礎本体と、前記基礎本体の外周部から下方に突出して設けられて前記地盤に埋め込まれた突出部とを有していることにある。
この構成によれば、プレキャストコンクリート基礎の下方に構成された埋戻し部が、固化材を用いて固められており、プレキャストコンクリート基礎と埋戻し部との間に構成された充填層が、固化材を用いて固められているので、埋戻し部および充填層でプレキャストコンクリート基礎を安定して支持できる。また、プレキャストコンクリート基礎に連結されたアンカープレートが埋戻し部に埋められることによって、プレキャストコンクリート基礎と埋戻し部とが一体化されているので、埋戻し部の外面と掘削穴の内面との間に作用する摩擦力でプレキャストコンクリート基礎の動きを抑制できる。さらに、プレキャストコンクリート基礎の突出部が地盤に埋め込まれているので、突出部と地盤との間に作用する摩擦力でプレキャストコンクリート基礎の動きを抑制できる。したがって、プレキャストコンクリート基礎を地盤に対して強固に固定できる。
本発明に係るコンクリート基礎構造の他の特徴は、前記突出部は、前記基礎本体の外周部に環状に形成されていることにある。
この構成によれば、突出部が基礎本体の外周部に環状に形成されているので、埋戻し部の上部を突出部で囲むことができるとともに、突出部の全周囲に地盤を存在させることができる。したがって、プレキャストコンクリート基礎に水平方向の外力が作用した場合には、埋戻し部および地盤によってプレキャストコンクリート基礎の動きを効果的に抑制できる。
本発明に係るコンクリート基礎構造の他の特徴は、前記基礎本体には、前記連結部材が挿通される貫通孔が設けられており、前記連結部材の前記貫通孔から上方に突出した部分には、前記基礎本体に当接して前記プレキャストコンクリート基礎の上方への移動を阻止する移動阻止部が設けられていることにある。
この構成によれば、埋戻し部に埋め込まれた連結部材の上端部を基礎本体に設けられた貫通孔に挿通させ、その後、連結部材の貫通孔から上方に突出した部分に移動阻止部を設けることができる。したがって、埋戻し部を構成する際には、プレキャストコンクリート基礎を連結部材から分離させておくことが可能であり、埋戻し部を構成する作業を効率よく行うことができる。
本発明に係るコンクリート基礎構造の他の特徴は、前記貫通孔の内部には、前記充填材と同種の充填材が充填されており、前記貫通孔の内部に充填された前記充填材は、前記充填層を構成する前記充填材と連続して一体化されていることにある。
この構成によれば、プレキャストコンクリート基礎と埋戻し部との間に存在する連結部材の第1部分と、貫通孔の内部に存在する連結部材の第2部分とを、連続する一つの充填材で包み込むことができるので、第1部分と第2部分との境界部に剪断力が作用することを防止でき、連結部材の耐久性を高めることができる。
本発明に係るコンクリート基礎構造の他の特徴は、前記貫通孔は、下方に向かって横断面積が小さくなるように形成されていることにある。
この構成によれば、貫通孔が下方に向かって横断面積が小さくなるように形成されているので、プレキャストコンクリート基礎を充填層から引き離そうとしたときには、貫通孔の内部に充填された充填材が貫通孔の内面に引っ掛かる。したがって、プレキャストコンクリート基礎は充填層から分離され難い。
上記目的を達成するため、本発明に係るコンクリート基礎構造の施工方法の特徴は、地盤を掘削して掘削穴を設ける工程(a)と、板状のアンカープレートを棒状の連結部材の下端部に取り付けるとともに、前記アンカープレートおよび前記連結部材を前記掘削穴の内部に配置する工程(b)と、固化材を含む埋戻し材を前記掘削穴に埋め戻して埋戻し部を構成するとともに、前記連結部材の上端部を前記埋戻し部の上面から上方に突出させる工程(c)と、前記連結部材を挿通させるための貫通孔が設けられた基礎本体を有するプレキャストコンクリート基礎を準備する工程(d)と、前記プレキャストコンクリート基礎を前記地盤の表面に配置して前記貫通孔に前記連結部材を挿通させる工程(e)と、固化材を含む充填材を前記プレキャストコンクリート基礎と前記埋戻し部との間に充填する工程(f)と、前記基礎本体に当接して前記プレキャストコンクリート基礎の上方への移動を阻止する移動阻止部を前記連結部材の前記貫通孔から上方に突出した部分に取り付ける工程(g)とを備えることにある。
この構成によれば、工程(c)において、固化材を含む埋戻し材を掘削穴に埋め戻して埋戻し部を構成しているので、埋戻し部を固く形成することができる。また、工程(f)において、固化材を含む充填材をプレキャストコンクリート基礎と埋戻し部との間に充填するようにしているので、充填材で構成される充填層を固く形成することができる。したがって、埋戻し部および充填層でプレキャストコンクリート基礎を安定して支持できる。また、工程(b)では、アンカープレートおよび連結部材を掘削穴の内部に配置し、工程(c)では、埋戻し材を掘削穴に埋め戻して埋戻し部を構成し、工程(g)では、移動阻止部を連結部材の貫通孔から上方に突出した部分に取り付けるようにしているので、プレキャストコンクリート基礎と埋戻し部とを一体化させることができる。したがって、埋戻し部の外面と掘削穴の内面との間に作用する摩擦力でプレキャストコンクリート基礎の動きを抑制できる。
本発明に係るコンクリート基礎構造の施工方法の他の特徴は、前記工程(f)では、前記貫通孔の内部にも前記充填材を充填し、前記プレキャストコンクリート基礎と前記埋戻し部との間に充填された前記充填材と前記貫通孔の内部に充填された前記充填材とを連続させて一体化させることにある。
この構成によれば、プレキャストコンクリート基礎と埋戻し部との間に存在する連結部材の第1部分と、貫通孔の内部に存在する連結部材の第2部分とを、連続する一つの充填材で包み込むことができるので、第1部分と第2部分との境界部に剪断力が作用することを防止でき、連結部材の耐久性を高めることができる。
本発明に係るコンクリート基礎構造の施工方法の他の特徴は、前記工程(f)では、前記充填材を前記貫通孔から前記プレキャストコンクリート基礎と前記埋戻し部との間に充填することにある。
この構成によれば、連結部材を挿通させるための貫通孔からプレキャストコンクリート基礎と埋戻し部との間に充填材を充填するようにしているので、充填材を充填するための貫通孔を別に形成する必要がなく、プレキャストコンクリート基礎の製造コストを低く抑えることができる。
本発明に係るコンクリート基礎構造の施工方法の他の特徴は、前記工程(c)では、前記埋戻し部を転圧することにある。
この構成によれば、工程(c)において、埋戻し部を転圧するようにしているので、埋戻し部をより強固に形成することができる。
本発明に係るコンクリート基礎構造の施工方法の他の特徴は、前記工程(e)では、上下方向に延びる雄ねじ部と前記雄ねじ部に螺合された雌ねじ部とを有する高さ調整具を前記プレキャストコンクリート基礎の側面に取り付け、前記雄ねじ部を回転させて、前記雄ねじ部の前記プレキャストコンクリート基礎から下方に突出した部分の長さを調整することによって、前記プレキャストコンクリート基礎の高さを調整することにある。
この構成によれば、工程(e)において、プレキャストコンクリート基礎の高さを調整するようにしているので、コンクリート基礎構造を高い精度で施工することができる。また、高さ調整具は、雄ねじ部と雌ねじ部とを有する単純な構成であるため、高さ調整の作業を簡単に行うことができる。
本発明の実施形態に係るコンクリート基礎構造の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るコンクリート基礎構造の使用例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るコンクリート基礎構造の使用例を示す平面図である。 コンクリート基礎構造の一部の構成を示す斜め上方から見た分解斜視図である。 コンクリート基礎構造の一部の構成を示す斜め下方から見た分解斜視図である。 (A)は、掘削穴を設ける工程を示す断面図、(B)は、掘削穴の内部にアンカープレートおよび連結部材を配置する工程を示す断面図、(C)は、埋戻し材を掘削穴に埋め戻す工程を示す断面図である。 (D)は、プレキャストコンクリート基礎を地盤の表面に配置する工程を示す断面図、(E)は、充填層を形成する工程を示す断面図、(F)は、プレキャストコンクリート基礎を連結部材に取り付ける工程を示す断面図である。 (A)は、プレキャストコンクリート基礎に高さ調整具を取り付けた状態を示す正面図、(B)は、プレキャストコンクリート基礎に高さ調整具を取り付けた状態を示す平面図である。 充填層を形成する工程を詳しく説明するための断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るコンクリート基礎構造およびその施工方法について、図面を参照しながら説明する。
(コンクリート基礎構造について)
図1は、本発明の実施形態に係るコンクリート基礎構造10の構成を示す断面図である。図2は、コンクリート基礎構造10の使用例を示す断面図である。図3は、コンクリート基礎構造10の使用例を示す平面図である。図4は、コンクリート基礎構造10の一部の構成を示す斜め上方から見た分解斜視図である。図5は、コンクリート基礎構造10の一部の構成を示す斜め下方から見た分解斜視図である。
図1に示すコンクリート基礎構造10は、地盤Gの表面において建物12の荷重を受ける構造体である。図2および図3に示す使用例では、建物12の床面積に応じて定められた必要な支持面積(例えば、床面積の1/3以上)を確保できるように、4つのコンクリート基礎構造10が互いに間隔を隔てて施工されている。各コンクリート基礎構造10の上部には、床構造14を構成する根太14aが固定されており、2つのコンクリート基礎構造10のそれぞれの半分を用いて、玄関ポーチ12aの荷重が受けられている。
互いに隣接する2つのコンクリート基礎構造10の間には、上下水道、電気およびガスなどの各種の配管Pを通すための空間S(土中を含む。)が構成されている。この空間Sが、床下空間に外気を取り入れたり、床下空間の湿気を外部に排出したりするための通気路となっている。図1に示すように、配管Pは、管路保持部材62を用いてコンクリート基礎構造10に固定されている。
図1に示すように、コンクリート基礎構造10は、プレキャストコンクリート基礎16、掘削穴18、アンカープレート20、2つの連結部材22、埋戻し部24および充填層26を備えている。これらのうち、プレキャストコンクリート基礎16、アンカープレート20および2つの連結部材22は、工場において製造され、掘削穴18、埋戻し部24および充填層26は、現場において構成される。
図4および図5に示すように、プレキャストコンクリート基礎16は、コンクリートによって形成された平面視で長方形の板状またはブロック状の部材である。プレキャストコンクリート基礎16は、埋戻し部24(図1)を上方から覆うように構成された基礎本体28と、基礎本体28の外周部から下方に突出して設けられて地盤G(図1)に埋め込まれる突出部30とを有している。
図4に示すように、基礎本体28は、上方に向けて開かれた平面視で四角形の2つの凹部32を有している。2つの凹部32は、基礎本体28の長さ方向に並べて設けられており、2つの凹部32の間には、仕切り部34が構成されている。各凹部32の開口32aが開かれた基礎本体28の上面28aは、一定の高さで平坦に形成されている。この上面28aが、建物12の荷重を受ける支持面となっている。また、この上面28aには、図1に示す根太14aなどを固定するためのボルト38が螺合される複数の雌ねじ部材40が埋め込まれている。
2つの凹部32のそれぞれの底部32bには、連結部材22が挿通される貫通孔42が設けられている。また、2つの凹部32のそれぞれの底部32bには、アイボルト等の吊り下げ用の金具44(図8(A),(B))が螺合される複数の雌ねじ部材46が埋め込まれている。
貫通孔42は、連結部材22を挿通させる機能と、プレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に充填材96(図9)を導入する機能とを併有するものである。貫通孔42は、下方に向かって横断面積が小さくなるようにテーパ状に形成されている。
図1に示すコンクリート基礎構造10において、貫通孔42の内部には、連結部材22が挿通されている。また、貫通孔42の内部には、充填層26を構成する後述の充填材96と同種の充填材96が充填されている。貫通孔42の内部に充填された充填材96は、充填層26を構成する充填材96と連続して一体化されている。
図4に示すように、基礎本体28の上部における幅方向(長さ方向に対して直交する方向)の一方端部には、段差部48が形成されている。段差部48の上面48aは、基礎本体28の上面28aよりも低い高さで平坦に形成されている。この上面48aが、建物12の荷重を受ける棒状の支持体50(図3)などを支持する支持面となっている。段差部48の上面48aには、支持体50などを固定するためのボルト52(図3)が螺合される複数の雌ねじ部材54が埋め込まれている。
図5に示すように、突出部30は、基礎本体28の外周部に環状に形成されている。本実施形態では、プレキャストコンクリート基礎16の底面視における形状が長方形となるように、突出部30は、底面視で四角形の壁状に形成されている。突出部30の内側には、埋戻し部24(図1)の上部を収容する収容空間56が構成されている。突出部30の内側面30aは、収容空間56の横断面(水平断面)が下方に向けて徐々に広くなるように傾斜して形成されている。後述する鉄筋74の一部は、突出部30の内側面30aに沿って、その傾斜方向に延びて配置されており、これによって、水平方向から作用する外力に対する突出部30の強度が高められている。収容空間56の開口56aが開かれた突出部30の下面30bは、平坦に形成されている。
図5に示すように、プレキャストコンクリート基礎16の4つの側面58a,58b,60a,60bのそれぞれには、図1に示す管路保持部材62などを固定するためのボルト64が螺合される複数の雌ねじ部材66が埋め込まれている。また、プレキャストコンクリート基礎16の幅方向の両側面60a,60bには、図8(A),(B)に示す高さ調整具68を固定するためのボルト70が螺合される複数の雌ねじ部材72が埋め込まれている。さらに、基礎本体28および突出部30のそれぞれの内部には、これらを補強するための鉄筋74が埋め込まれている。
プレキャストコンクリート基礎16のサイズは、長さ2516mm、幅1367mm、高さ600mmに定められている。プレキャストコンクリート基礎16の重量は、2765Kgに定められている。収容空間56の開口56aのサイズは、長さ2216mm、幅1067mmに定められている。貫通孔42のサイズは、上端部の内径60mm、下端部の内径50mmに定められている。
図4に示すように、アンカープレート20は、平面視で長方形の板状の部材であり、圧延鋼材などの金属材料によって容易に曲がらない強度で形成されている。アンカープレート20には、連結部材22が挿通される2つの貫通孔76が、長さ方向に間隔を隔てて設けられている。アンカープレート20のサイズは、長さ2000mm、幅800mm、圧さ12mmに定められている。
図4に示すように、連結部材22は、プレキャストコンクリート基礎16とアンカープレート20とを連結する部材であり、ステンレスなどの金属材料によって円形断面を有する棒状に形成されている。連結部材22の一方端部(下端部)には、第1雄ねじ部78aが設けられており、連結部材22の他方端部(上端部)には、第2雄ねじ部78bが設けられている。連結部材22のサイズは、長さ1000〜2000mm、直径20mmに定められている。連結部材22の強度は、剪断強度7tに定められている。
図1に示すコンクリート基礎構造10において、連結部材22は、掘削穴18の内部に上下方向に延びて配置されている。そして、連結部材22の第1雄ねじ部78aは、アンカープレート20の貫通孔76に挿通されており、第1雄ねじ部78aに螺合された2つの雌ねじ部材80,82でアンカープレート20が挟まれている。これによって、アンカープレート20が連結部材22の下端部に取り付けられている。
また、連結部材22の第2雄ねじ部78bは、プレキャストコンクリート基礎16の貫通孔42に挿通されており、第2雄ねじ部78bの貫通孔42から上方に突出した部分に移動阻止部84が取り付けられている。これによって、プレキャストコンクリート基礎16が連結部材22の上端部に取り付けられている。移動阻止部84は、基礎本体28に当接してプレキャストコンクリート基礎16の上方への移動を阻止する部材であり、図4に示すように、連結部材22の第2雄ねじ部78bに螺合される雌ねじ84aを有している。
図1に示すように、掘削穴18は、プレキャストコンクリート基礎16の下方の地盤Gを掘削することによって、平面視で長方形に構成されている。掘削穴18の上部の内周部には、段差部86が設けられており、段差部86の上面には、コンクリート層88およびバサモルタル層90がこの順に形成されている。コンクリート層88は、段差部86の上面を補強するための補強層であり、バサモルタル層90は、プレキャストコンクリート基礎16の高さを調整するための高さ調整層である。バサモルタル層90におけるプレキャストコンクリート基礎16が載置される領域の周囲には、地盤Gの壁面92が構成されている。掘削穴18のサイズは、長さ2100mm、幅900mm、深さ1000〜2000mmに定められている。
掘削穴18の開口18aは、平面視において、プレキャストコンクリート基礎16の収容空間56の開口56aよりも内側に配置されており、地盤Gの壁面92は、平面視において、プレキャストコンクリート基礎16の突出部30の外側面よりも外側に配置されている。したがって、プレキャストコンクリート基礎16の突出部30を段差部86に載せることができ、段差部86を構成する地盤Gによってプレキャストコンクリート基礎16を安定して支持できる。
図1に示すように、埋戻し部24は、水に反応して固化するセメント系固化材と土とを含む埋戻し材94を掘削穴18に埋め戻して構成されている。また、埋戻し部24は、転圧されることによって強固に固められており、埋戻し部24の外面が掘削穴18の内面に密接されている。本実施形態の掘削穴18は、平面視で長方形に形成されているため、掘削穴18に埋め戻された埋戻し材94は、掘削穴18の内部で四角柱状に固まって、アンカープレート20および連結部材22と一体化されている。埋戻し部24の上部は、プレキャストコンクリート基礎16の収容空間56に収容されており、埋戻し部24の上面24aの全体が、収容空間56を構成するプレキャストコンクリート基礎16の下面16aに対向して配置されている。
図1に示すように、充填層26は、水に反応して固化するセメント系固化材を含む充填材96をプレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に充填して構成されている。この充填材96は「セメントミルク」と称されることがある。上記の通り、本実施形態では、埋戻し部24の上面24aの全体が、プレキャストコンクリート基礎16の下面16aに対向して配置されているので、埋戻し部24の上面24aの全体とプレキャストコンクリート基礎16の下面16aとを充填層26で繋ぐことができる。したがって、プレキャストコンクリート基礎16に作用する建物12の荷重を埋戻し部24の全体で受けることができる。
(コンクリート基礎構造の施工方法)
図6(A)は、掘削穴18を設ける工程を示す断面図、図6(B)は、掘削穴18の内部にアンカープレート20および連結部材22を配置する工程を示す断面図、図6(C)は、埋戻し材94を掘削穴18に埋め戻す工程を示す断面図である。図7(D)は、プレキャストコンクリート基礎16を地盤Gの表面に配置する工程を示す断面図、図7(E)は、充填層26を形成する工程を示す断面図、図7(F)は、プレキャストコンクリート基礎16を連結部材22に取り付ける工程を示す断面図である。コンクリート基礎構造10を施工する際には、施工者は、以下の各工程(a)〜(g)をこの順に実行する。
工程(a)では、建物12(図3)の施工現場において、コンクリート基礎構造10を施工する位置を決定する。そして、図6(A)に示すように、その決定した位置の地盤Gを掘って掘削穴18を構成する。このとき、掘削穴18の上部の内周部に段差部86を構成する。
工程(b)では、図4および図5に示すアンカープレート20を棒状の連結部材22の下端部に2つの雌ねじ部材80,82を用いて取り付ける。そして、図6(B)に示すように、アンカープレート20および2つの連結部材22を掘削穴18の内部に配置する。このとき、アンカープレート20を水平に配置し、2つの連結部材22をアンカープレート20に対して垂直に配置する。
工程(c)では、図6(C)に示すように、水に反応して固化する固化材と土とを含む埋戻し材94を掘削穴18に埋め戻して埋戻し部24を構成する。また、連結部材22の上端部を埋戻し部24の上面24aから上方に突出させる。そして、埋戻し部24を転圧して埋戻し部24に含まれる空気を抜く。すると、固化材が土の水分に反応して固化することと相俟って、埋戻し部24が固くなる。
工程(d)では、図4および図5に示すプレキャストコンクリート基礎16を準備する。プレキャストコンクリート基礎16は、基礎本体28と突出部30とを有しており、基礎本体28には、連結部材22を挿通させるための貫通孔42が設けられている。プレキャストコンクリート基礎16は、そのサイズおよび重量が上記の通りに定められていることから車両による運搬が可能であり、工場設備を用いて高精度に製造したプレキャストコンクリート基礎16を車両に載せて現場に搬入することができる。
工程(e)では、図7(D)に示すように、プレキャストコンクリート基礎16を地盤Gの表面に配置して、貫通孔42に連結部材22を挿通させる。また、図8(A),(B)に示す2つの高さ調整具68を用いてプレキャストコンクリート基礎16の高さを調整する。
図8(A)は、プレキャストコンクリート基礎16に高さ調整具68を取り付けた状態を示す正面図であり、図8(B)は、プレキャストコンクリート基礎16に高さ調整具68を取り付けた状態を示す平面図である。
図8(A),(B)に示すように、高さ調整具68は、上下方向に延びる2つの雄ねじ部98と、雄ねじ部98が螺合された雌ねじ部100aを有する支持体100と、2つの支持体100が固定された基体102とを有している。基体102の長さは、プレキャストコンクリート基礎16の長さとほぼ同じ長さに定められている。2つの支持体100は、基体102の長さ方向両端部に固定されている。基体102には、プレキャストコンクリート基礎16の雌ねじ部材72(図4、図5)に螺合されるボルト70が挿通される複数の貫通孔104が設けられている。
プレキャストコンクリート基礎16の高さを調整する際には、図8(B)に示すように、2つの高さ調整具68を、ボルト70を用いてプレキャストコンクリート基礎16の幅方向の両側面60a,60bに取り付ける。また、図7(D)に示すように、段差部86の上面にコンクリート層88およびバサモルタル層90をこの順に形成する。続いて、図8(A),(B)に示すワイヤーWでプレキャストコンクリート基礎16を吊り下げて、これをバサモルタル層90に載置し、プレキャストコンクリート基礎16の高さを測定する。そして、雄ねじ部98を回転させて、雄ねじ部98のプレキャストコンクリート基礎16から下方に突出した突出部98aの長さを変化させることによって、測定値が設計値に一致するようにプレキャストコンクリート基礎16の高さを調整する。
本実施形態では、プレキャストコンクリート基礎16に対して4つの雄ねじ部98が取り付けられているので、各雄ねじ部98を適宜回転させることによって、プレキャストコンクリート基礎16の高さを精度よく調整することができる。なお、プレキャストコンクリート基礎16に取り付けられる雄ねじ部98の数は、特に限定されるものではなく、3つ以下でもよいし、5つ以上でもよい。
工程(f)では、図7(E)に示すように、水に反応して固化する固化材と水とを含む充填材96を貫通孔42からプレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に充填する。すると、充填材96の固化材が水に反応して固化することによって、プレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に充填層26が構成される。このとき、充填材96の一部が埋戻し部24に浸透するので、充填層26は埋戻し部24と強固に一体化される。
図9は、充填層26を形成する工程を詳しく説明するための断面図である。工程(f)では、図9に示すように、充填材96の一部を貫通孔42の内部にも充填し、プレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に充填された充填材96と貫通孔42の内部に充填された充填材96とを連続させて一体化させる。
工程(g)では、図7(F)に示すように、基礎本体28に当接してプレキャストコンクリート基礎16の上方への移動を阻止する移動阻止部84を連結部材22の貫通孔42から上方に突出した部分に取り付ける。すなわち、移動阻止部84の雌ねじ84a(図4)を連結部材22の第2雄ねじ部78bに螺合する。
(実施形態の効果)
本実施形態によれば、上記構成により以下の各効果を奏することができる。すなわち、図1に示すプレキャストコンクリート基礎16の下方に構成された埋戻し部24が、固化材を用いて固められており、プレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に構成された充填層26が、固化材を用いて固められているので、埋戻し部24および充填層26でプレキャストコンクリート基礎16を安定して支持できる。
図1に示すように、プレキャストコンクリート基礎16に連結されたアンカープレート20が埋戻し部24に埋められることによって、プレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24とが一体化されているので、埋戻し部24の外面と掘削穴18の内面との間に作用する摩擦力でプレキャストコンクリート基礎16の動きを抑制できる。また、プレキャストコンクリート基礎16の突出部30が地盤Gに埋め込まれているので、突出部30と地盤Gとの間に作用する摩擦力でプレキャストコンクリート基礎16の動きを抑制できる。したがって、プレキャストコンクリート基礎16を地盤Gに対して強固に固定できる。
本実施形態では、上記の通りに各部分のサイズ、重量および材質などが定められていることから、地盤支持力5t/m以上の地盤Gにおいては、1つのコンクリート基礎構造10について、16.7tの引き抜き抵抗力を得ることができる。したがって、4つのコンクリート基礎構造10を用いた使用例(図1、図2)では、全体として66.8tの高い引き抜き抵抗力を得ることができ、風速80m/s程度の竜巻の風にも耐えることができる。
図5に示すように、突出部30が基礎本体28の外周部に環状に形成されているので、埋戻し部24の上部を突出部30で囲むことができるとともに、突出部30の全周囲に地盤Gの壁面92(図1)を存在させることができる。したがって、プレキャストコンクリート基礎16に水平方向の外力が作用した場合には、埋戻し部24および地盤Gによってプレキャストコンクリート基礎16の動きを効果的に抑制できる。
図1に示すように、連結部材22の貫通孔42から上方に突出した部分に移動阻止部84が取り付けられているので、埋戻し部24を構成する際には、プレキャストコンクリート基礎16を連結部材22から分離させておくことが可能であり、埋戻し部24を構成する作業を効率よく行うことができる。
図9に示すように、プレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に存在する連結部材22の第1部分22aと、貫通孔42の内部に存在する連結部材22の第2部分22bとを、連続する一つの充填材96で包み込むことができるので、第1部分22aと第2部分22bとの境界部に剪断力が作用することを防止でき、連結部材22の耐久性を高めることができる。
図9に示すように、貫通孔42が下方に向かって横断面積が小さくなるように形成されているので、プレキャストコンクリート基礎16を充填層26から引き離そうとしたときには、貫通孔42の内部に充填された充填材96が貫通孔42の内面に引っ掛かる。したがって、プレキャストコンクリート基礎16は充填層26から分離され難い。
図9に示すように、連結部材22を挿通させるための貫通孔42からプレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に充填材96を充填することができるので、充填材96を充填するための貫通孔を別に形成する必要がなく、プレキャストコンクリート基礎16の製造コストを低く抑えることができる。
図8に示す高さ調整具68は、雄ねじ部98と雌ねじ部100aとを有する単純な構成であるため、プレキャストコンクリート基礎16の高さを調整する作業を簡単に行うことができる。
(変形例)
なお、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されず、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。すなわち、上記実施形態では、コンクリート基礎構造10が建物12を支持する用途に用いられているが、コンクリート基礎構造10は、街路灯、看板、ビニールハウスおよび機械装置などを支持する用途に用いられてもよい。また、コンクリート基礎構造10のサイズおよび重量は、用途に応じて適宜変更されてもよい。
上記実施形態では、プレキャストコンクリート基礎16およびアンカープレート20が平面視で長方形に形成されているが、これらは、平面視で正方形、円形、楕円形、三角形、五角形および六角形などの他の形状に形成されてもよい。
上記実施形態では、突出部30が基礎本体28の外周部に環状に形成されているが、突出部30は、基礎本体28の外周部に間欠的に形成されてもよいし、環状の一部が欠けた形状に形成されてもよい。
上記実施形態では、貫通孔42がテーパ状に形成されているが、貫通孔42の形状は、下方に向かって横断面積が小さくなる形状であればよく、例えば、一定の内径で形成された貫通孔の内面に突起を設けた形状に形成されてもよい。また、貫通孔42に代えて、一定の内径を有する通常の貫通孔(図示省略)が設けられてもよい。この場合でも、プレキャストコンクリート基礎16と埋戻し部24との間に存在する連結部材22の第1部分22aと、貫通孔(図示省略)の内部に存在する連結部材22の第2部分22bとを、連続する一つの充填材96で包み込むことができるので、これらの境界部に剪断力が作用することを防止でき、連結部材22の耐久性を高めることができる。
上記実施形態では、アンカープレート20が連結部材22に対して2つの雌ねじ部材80,82で固定されているが、アンカープレート20の固定方法は、適宜変更されてもよい。例えば、アンカープレート20の上側に配置された雌ねじ部材82は省略されてもよい。また、連結部材22の下端部が折り曲げられて、アンカープレート20に引っ掛けられてもよい。
上記実施形態では、移動阻止部84が雌ねじ84a(図4)を有する部材として構成されているが、移動阻止部84の構成は、適宜変更されてもよい。例えば、連結部材22の上端部に雌ねじ部が設けられている場合には、移動阻止部84は、その雌ねじ部に螺合される雄ねじを有する部材として構成されてもよい。この場合でも、移動阻止部84は、連結部材22の貫通孔42から上方に突出した部分に取り付けられて基礎本体28に当接される。
上記実施形態では、埋戻し材94および充填材96の固化材として、セメント系固化材が用いられているが、他の種類の固化材が用いられてもよい。例えば、石灰系固化材や、セメント系固化材と石灰系固化材とを混合した複合系固化材が用いられてもよい。ただし、長期に亘って安定した強度を得るためには、セメント系固化材が用いられることが望ましい。
上記実施形態では、連結部材22を挿通させるための貫通孔42から充填層26を構成する充填材96を充填するようにしているが、貫通孔42とは別に設けられた貫通孔(図示省略)から充填層26を構成する充填材96を充填するようにしてよい。
G…地盤、10…コンクリート基礎構造、12…建物、14…床構造、
16…プレキャストコンクリート基礎、18…掘削穴、20…アンカープレート、
22…連結部材、24…埋戻し部、26…充填層、28…基礎本体、30…突出部、
42…貫通孔、68…高さ調整具、84…移動阻止部、94…埋戻し材、96…充填材。

Claims (10)

  1. 地盤の表面に配置されたプレキャストコンクリート基礎と、
    前記プレキャストコンクリート基礎の下方の前記地盤を掘削して構成された掘削穴と、
    前記掘削穴の内部に配置された板状のアンカープレートと、
    前記プレキャストコンクリート基礎と前記アンカープレートとを連結した棒状の連結部材と、
    固化材を含む埋戻し材を前記掘削穴に埋め戻して構成された埋戻し部と、
    固化材を含む充填材を前記プレキャストコンクリート基礎と前記埋戻し部との間に充填して構成された充填層とを備え、
    前記プレキャストコンクリート基礎は、前記埋戻し部を上方から覆うように構成された基礎本体と、前記基礎本体の外周部から下方に突出して設けられて前記地盤に埋め込まれた突出部とを有している、コンクリート基礎構造。
  2. 前記突出部は、前記基礎本体の外周部に環状に形成されている、請求項1に記載のコンクリート基礎構造。
  3. 前記基礎本体には、前記連結部材が挿通される貫通孔が設けられており、
    前記連結部材の前記貫通孔から上方に突出した部分には、前記基礎本体に当接して前記プレキャストコンクリート基礎の上方への移動を阻止する移動阻止部が設けられている、請求項1または2に記載のコンクリート基礎構造。
  4. 前記貫通孔の内部には、前記充填材と同種の充填材が充填されており、
    前記貫通孔の内部に充填された前記充填材は、前記充填層を構成する前記充填材と連続して一体化されている、請求項3に記載のコンクリート基礎構造。
  5. 前記貫通孔は、下方に向かって横断面積が小さくなるように形成されている、請求項4に記載のコンクリート基礎構造。
  6. 地盤を掘削して掘削穴を設ける工程(a)と、
    板状のアンカープレートを棒状の連結部材の下端部に取り付けるとともに、前記アンカープレートおよび前記連結部材を前記掘削穴の内部に配置する工程(b)と、
    固化材を含む埋戻し材を前記掘削穴に埋め戻して埋戻し部を構成するとともに、前記連結部材の上端部を前記埋戻し部の上面から上方に突出させる工程(c)と、
    前記連結部材を挿通させるための貫通孔が設けられた基礎本体を有するプレキャストコンクリート基礎を準備する工程(d)と、
    前記プレキャストコンクリート基礎を前記地盤の表面に配置して前記貫通孔に前記連結部材を挿通させる工程(e)と、
    固化材を含む充填材を前記プレキャストコンクリート基礎と前記埋戻し部との間に充填する工程(f)と、
    前記基礎本体に当接して前記プレキャストコンクリート基礎の上方への移動を阻止する移動阻止部を前記連結部材の前記貫通孔から上方に突出した部分に取り付ける工程(g)とを備える、コンクリート基礎構造の施工方法。
  7. 前記工程(f)では、前記貫通孔の内部にも前記充填材を充填し、前記プレキャストコンクリート基礎と前記埋戻し部との間に充填された前記充填材と前記貫通孔の内部に充填された前記充填材とを連続させて一体化させる、請求項6に記載のコンクリート基礎構造の施工方法。
  8. 前記工程(f)では、前記充填材を前記貫通孔から前記プレキャストコンクリート基礎と前記埋戻し部との間に充填する、請求項6または7に記載のコンクリート基礎構造の施工方法。
  9. 前記工程(c)では、前記埋戻し部を転圧する、請求項6ないし8のいずれか1項に記載のコンクリート基礎構造の施工方法。
  10. 前記工程(e)では、上下方向に延びる雄ねじ部と前記雄ねじ部に螺合された雌ねじ部とを有する高さ調整具を前記プレキャストコンクリート基礎の側面に取り付け、前記雄ねじ部を回転させて、前記雄ねじ部の前記プレキャストコンクリート基礎から下方に突出した部分の長さを調整することによって、前記プレキャストコンクリート基礎の高さを調整する、請求項6ないし9のいずれか1項に記載のコンクリート基礎構造の施工方法。
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