JP6571659B2 - X線ct装置、データ処理装置及び投影データ生成方法 - Google Patents

X線ct装置、データ処理装置及び投影データ生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)装置、データ処理装置及び投影データ生成方法に係るものである。本発明は、X線CT装置により得た計測データのノイズ低減処理に関する。
X線CT装置は、被検体の周囲の複数角度からX線を照射し、被検体で減弱したX線をX線検出器によって取得する。X線ビームはX線管で発生されたX線をボウタイフィルタに透過させることによって成形された後、被検体へと照射される。またX線検出器は、複数のX線検出素子(検出素子)を有する検出器ブロックが装置の回転方向(以降、チャンネル方向)及び回転軸方向(列方向)に複数並べられて構成される。
このように複数の検出器ブロックを有するX線検出器を使用する場合、隣接する検出器ブロック間に隙間が生じ、この隙間に起因して検出器ブロックの内側の検出素子と端部側の検出素子との間で感度ばらつきが生じる。或いは、X線検出器の製造過程において生じてしまう受光面積のばらつきに起因して、個々の検出素子間でも感度ばらつきが生じる。特に、前者の原因による感度ばらつきは特定の検出素子において常に生じるため、画像上でのリング状のアーチファクトの原因となる。これらの感度ばらつきを抑制するため、X線CT装置では従来からX線検出器で取得した計測データに対してエアー補正を施している。
従来のエアー補正では、被検体なしの状態で撮影したエアーデータを予め計測しておき、これを検出素子の感度として参照することによって、被検体ありの状態で撮影した計測データに含まれる感度ばらつき成分を補正する。
一方、X線被曝による人体への影響が近年問題視されており、X線照射量を抑えた撮影(低線量撮影時)であっても医師の診断に必要な画質を得るための技術が盛んに検討されている。その代表的な方法として特許文献1に記載されるノイズ低減方法が挙げられる。
特許文献1には、X線の検出過程に起因した計測データの統計的な揺らぎをモデル化し、計測データに含まれるノイズを低減する方法が記載されている。
米国特許第7676074号明細書
Penalized-Likelihood Sinogram Restoration for Computed Tomography," P. J. La Riviere, J. Bian and P. A. Vargas, IEEE. Trans. Med. Imag., vol.25, No.8, 2006
しかしながら、従来のノイズ低減処理を計測データに適用すると、検出素子の感度ばらつきに起因する計測データの変動もノイズとみなされ、低減される懸念がある。そしてノイズ低減処理の後に感度ばらつきを持つエアーデータによってエアー補正を施すと、画像上にリング状のアーチファクトが生じるという問題があった。
一方、リング状のアーチファクトの発生を避けるために、上述の処理手順を変更し、エアー補正後のデータにノイズ低減処理を適用することが考えられる。しかしこの場合は、エアーデータにはボウタイフィルタにおけるX線減弱が反映されているため、エアー補正後のデータにおいては、ボウタイフィルタの影響を考慮してノイズ低減を行うことができない。その結果、ノイズを過小に見積もることになり、ノイズ低減効果が不十分であるという問題があった。
一方、ボウタイフィルタを除いた状態で検出素子の感度ばらつきを別途撮影しておくことが可能であるが、ボウタイフィルタを除くための動作機構が通常の装置に加えて必要となり、コストの増加やメンテナンスの複雑化といった問題がある。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、X線CT装置により被検体を撮影した計測データに含まれるX線検出器の感度ばらつきの影響を正確に取り除き、良好な画質の画像を得るための投影データを生成することが可能なX線CT装置、データ処理装置及び投影データ生成方法を提供することである。
前述した目的を達成するために、X線CT装置は、被検体に対してX線を照射するとともに前記被検体を透過したX線を検出するスキャンガントリ部と、被検体を寝載し、前記スキャンガントリ部のX線照射範囲に前記被検体を搬入・搬出する寝台と、前記スキャンガントリ部の各部を制御するとともに前記スキャンガントリ部で計測した計測データを取得し、前記計測データから被検体断層像を含む画像の生成を行うデータ処理装置を含む操作卓と、を備えたX線CT装置であって、前記データ処理装置は、X線CT装置を用いて計測したエアーデータ及び被検体を撮影した計測データを取得し、前記エアーデータから検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータを抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータを抽出する抽出部と、前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去し、前記ブランクデータを使用して前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データの補正処理を行う投影データ生成部と、を備えたことを特徴とする。
また、データ処理装置は、X線CT装置を用いて計測したエアーデータ及び被検体を撮影した計測データを取得し、前記エアーデータから検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータを抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータを抽出する抽出部と、前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去し、前記ブランクデータを使用して前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データの補正処理を行う投影データ生成部と、を備えたことを特徴とする。
また、投影データ生成方法は、X線CT装置により計測したエアーデータ及び被検体を撮影した計測データを取得し、前記エアーデータから検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータを抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータを抽出するステップと、前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去するステップと、前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データに対して前記ブランクデータを使用した補正処理を行うステップと、を含むことを特徴とする。
本発明により、X線CT装置により被検体を撮影した計測データに含まれるX線検出器の感度ばらつきの影響を正確に取り除き、良好な画質の画像を得るための投影データを生成することが可能なX線CT装置、データ処理装置及び投影データ生成方法を提供できる。
X線CT装置1の全体構成図 隣接する検出器ブロックB1,B2を列方向から見た配置図 隣接する検出器ブロックB1,B2をX線照射方向から見た図 感度ばらつき抽出部31の機能を示す図 投影データ生成部32の機能を示す図 感度ばらつき抽出処理の手順を示すフローチャート (a)エアーデータ40、(b)感度ばらつきデータ41、(c)端部素子補間処理及び平滑化処理により得たブランクデータ42 投影データ生成処理の手順を示すフローチャート (a)計測データ50、(b)感度ばらつき補正処理後の計測データ51 第2の実施形態における投影データ生成処理の手順を示すフローチャート 第3の実施形態における投影データ生成処理の手順を示すフローチャート
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明に係るX線CT装置1について説明する。
図1はX線CT装置1の全体構成を示す図である。図1に示すように、X線CT装置1は、スキャンガントリ部100、寝台106、及び操作卓120を備える。スキャンガントリ部100は、被検体に対してX線を照射するとともに被検体を透過したX線を検出する装置である。操作卓120は、スキャンガントリ部100の各部を制御するとともにスキャンガントリ部100で計測した透過X線データ(計測データ)を取得し、計測データから被検体断層像等の画像の生成を行う装置である。寝台106は、被検体を寝載し、スキャンガントリ部100のX線照射範囲に被検体を搬入・搬出する装置である。
スキャンガントリ部100は、X線源101、回転盤102、ボウタイフィルタ103、コリメータ104、X線検出器107、データ収集装置108、ガントリ制御装置109、寝台制御装置110、及びX線制御装置111を備える。
操作卓120は、入力装置121、データ処理装置(画像処理装置)122、記憶装置123、システム制御装置124、及び表示装置125を備える。
スキャンガントリ部100の回転盤102には開口部105が設けられ、開口部105を介してX線源101とX線検出器107とが対向配置される。開口部105には寝台106に載置された被検体が挿入される。回転盤102は、回転盤駆動装置から駆動伝達系を通じて伝達される駆動力によって被検体の周囲を回転する。回転盤駆動装置はガントリ制御装置109によって制御される。
X線源101は、X線制御装置111に制御されて所定の強度のX線を連続的または断続的に照射する。X線制御装置111は、操作卓120のシステム制御装置124により決定されたX線管電圧及びX線管電流に従って、X線源101に印加または供給するX線管電圧及びX線管電流を制御する。
X線源101のX線照射口にはボウタイフィルタ103及びコリメータ104が設けられる。ボウタイフィルタ103はX線源101から放射されたX線がX線検出器107において均一な強度で入射するように調整する装置である。コリメータ104は、X線源101から放射されボウタイフィルタ103によって調整されたX線の照射範囲を制限する装置であり、例えばコーンビーム(円錐形または角錐形ビーム)等に成形する。コリメータ104の開口幅はシステム制御装置124により制御される。
X線源101から照射され、ボウタイフィルタ103及びコリメータ104を通過し、被検体を透過したX線は被検体内の各組織で吸収(減衰)され、被検体を通過し、X線検出器107に入射する。
X線検出器107は、例えばシンチレータとフォトダイオードの組み合わせによって構成されるX線検出素子群をチャンネル方向(周回方向)及び列方向(体軸方向)に2次元配列したものである。X線検出器107の構造については後述する(図2、図3参照)。
X線検出器107は、被検体を介してX線源101に対向するように配置される。X線検出器107は被検体を透過したX線量を検出し、データ収集装置108に出力する。
データ収集装置108は、X線検出器107の個々のX線検出素子により検出されるX線量を所定のサンプリング間隔で収集し、デジタル信号に変換し、計測データとして操作卓120の画像処理装置122に順次出力する。なお、X線検出器107の感度等を補正するためにエアーデータを使用する。エアーデータは、被検体がない状態で撮影された計測データである。
画像処理装置122は、データ収集装置108から入力された計測データを取得し、計測データに対して所定の前処理を行うことで再構成に必要な投影データを生成する。画像処理装置122は、生成した投影データを用いて断層像等の被検体画像を再構成する。システム制御装置124は、画像処理装置122によって再構成された被検体画像データを記憶装置123に記憶するとともに表示装置125に表示する。なお、画像処理装置122は、データ収集装置108から入力された計測データを記憶装置123に保存し、撮影時とは別の任意のタイミングで読み出して投影データ生成処理を行うものとしてもよい。
画像処理装置122が実行する投影データ生成処理は、一般には、X線検出器107の暗電流による出力のオフセット補正が行われた後、例えば近接素子間平滑化処理等によるノイズ低減処理が行われ、ノイズ低減後のデータに対してエアーデータによるエアー補正処理が施される。その後、リファレンス検出器の値によるリファレンス補正処理、対数変換処理、ビームハードニング効果を抑制するためのファントム補正処理等が行われ、投影データが生成される。
しかしながら、上述の手順で生成した投影データは、検出素子の感度ばらつきに起因するリング状のアーチファクト等が発生してしまう。そのため本発明に係る画像処理装置122は、エアーデータに含まれる検出素子間の感度ばらつきを感度ばらつきデータとして抽出するとともに、エアーデータから感度ばらつきの成分を除去したブランクデータを抽出して保存する。
そして画像処理装置122は、上述の感度ばらつきデータに基づき被検体計測データに含まれる感度ばらつき成分を除去した上でノイズ低減処理を行い、その後、感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データに対して上述のブランクデータを使用した補正処理を行う。その後、従来の投影データ生成処理と同様に、リファレンス補正処理、対数変換処理、及びファントム補正処理等を行って投影データを生成する。エアーデータから感度ばらつきデータとブランクデータとを分離抽出する処理及び投影データ生成処理の詳細については後述する。
システム制御装置124は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたコンピュータである。記憶装置123はハードディスク等のデータ記録装置であり、X線CT装置1の機能を実現するためのプログラムやデータ等が予め記憶される。
表示装置125は、液晶パネル、CRTモニタ等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路で構成され、システム制御装置124に接続される。表示装置125は画像処理装置122から出力される被検体画像、並びにシステム制御装置124が取り扱う種々の情報を表示する。
入力装置121は、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー、及び各種スイッチボタン等により構成され、操作者によって入力される各種の指示や情報をシステム制御装置124に出力する。操作者は、表示装置125及び入力装置121を使用して対話的にX線CT装置1を操作する。入力装置121は表示装置125の表示画面と一体的に構成されるタッチパネル式の入力装置としてもよい。
寝台106は、被検体を寝載する天板、上下動装置、及び天板駆動装置を備え、寝台制御装置110の制御により天板高さを上下に昇降したり、体軸方向へ前後動したり、体軸と垂直方向かつ床面に対し平行な方向(図面上の左右方向)へ左右動する。撮影中において、寝台制御装置110はシステム制御装置124により決定された寝台移動速度及び移動方向で天板を移動させる。
次に、図2及び図3を参照してX線検出器107の構造について説明する。図2はX線検出器107において隣接する2つの検出器ブロックB1、B2の配置を列方向から見た図であり、図3はX線照射方向から見た図である。
図2及び図3に示すように、各検出器ブロックB1、B2はシンチレータ素子22及び光電変換素子23からなる複数個の検出素子dをチャンネル方向及び列方向に配列して構成される。また被検体で散乱したX線が検出素子dに入射し難くなるようにチャンネル方向及び列方向において散乱X線コリメータ21が互いに平行になるように設けられる。検出器ブロックB1、B2は回転盤102に沿って円弧上に配置される。そのため、図2及び図3に示すように、隣接する検出器ブロックB1、B2間に隙間Cが生じる。この隙間Cにより、X線検出器107における各検出器ブロックB1、B2の端部の素子と内部の素子とにおいて感度ばらつきが発生する。これが画像上でのリング状アーチファクトの原因となる。
そこで、本発明のX線CT装置1の画像処理装置122は図4、図5に示すように、感度ばらつき抽出部31と、投影データ生成部32を備える。図4、図5を参照して、本発明の画像処理装置122における感度ばらつき抽出部31及び投影データ生成部32について説明する。
図4に示すように、感度ばらつき抽出部31は、被検体がない状態での撮影により得た計測データであるエアーデータ40を取得し、エアーデータ40に含まれるX線検出器107の検出素子間の感度ばらつき成分を感度ばらつきデータ41として抽出するとともに、エアーデータ40から感度ばらつき成分を除去しブランクデータ42を抽出する。抽出した感度ばらつきデータ41及びブランクデータ42は、記憶装置123に記憶される(図7参照)。
なお、以下の説明では、エアーデータ40は、被検体がない状態で得た計測データに対してオフセット補正処理及びリファレンス補正処理を適用した対数変換前のデータとする。エアーデータ40の撮影は定期的に行われることが望ましい。また、エアーデータ40はスキャナの回転速度やコリメータの開口幅等の撮影条件毎に撮影され、それぞれ記憶装置123に記憶されているものとする。
図5に示すように、投影データ生成部32は、被検体を撮影した計測データ50を取得し、オフセット補正処理32a後、上述の感度ばらつきデータ41を参照して感度ばらつき補正処理32bを行う。次に投影データ生成部32は、感度ばらつき補正処理32bにより感度ばらつき補正処理後計測データ51(図9参照)に対して、ノイズ低減処理32cを適用する。
更に、感度ばらつき成分とノイズが除去された計測データに対して上述のブランクデータ42を用いてブランク補正処理32dを実行する。これにより、ボウタイフィルタ103によるX線減弱の影響を取り除いた、被検体のみのX線減弱を示す被検体減弱データを取得できる。投影データ生成部32は、被検体減弱データに対してリファレンス補正処理32e、対数変換処理32f、及びファントム補正処理32gを適用することで、断層像を得るために必要な投影データ53を作成する。感度ばらつき補正処理32b、ノイズ低減処理32c、ブランク補正処理32dについては後述する。
次に、図6〜図8を参照して、X線CT装置1の動作について説明する。
X線CT装置1の画像処理装置122は、図6のフローチャートに示す手順で感度ばらつき抽出処理を実行する。また画像処理装置122は、感度ばらつき抽出処理により抽出した感度ばらつきデータ41とブランクデータ42を用いて図8に示す投影データ生成処理を実行する。
感度ばらつき抽出処理に先立ち、各種の撮影条件でのエアーデータ40の撮影が行われ、記憶装置123に記憶されているものとする。また、端部素子マップが予め作成され、記憶装置123に記憶されているものとする。
端部素子マップとは、X線検出器107の各検出器ブロックB1、B2、・・・の端部に当たる検出素子の位置(チャンネル方向及び列方向の番号)をマップ化したものである。例えば、IチャンネルかつJ列の検出素子からなる検出器ブロックBにおいて、検出素子のチャンネル方向及び列方向についてそれぞれi{1,・・・,i,・・・,I}及びj{1,・・・,j,・・・,J}と番号を付与する。
更に、iチャンネル目かつj列目の検出素子の端部素子マップの値をbi,jとし、端部に当たる素子であればbi,j=0、内部に当たる素子であればbi,j=1として保持する。端部にあたる素子は、検出器ブロックの隙間の大きさとチャンネル幅に応じて予め決定される。また、X線検出器107を構成する検出器ブロックの個数や検出器ブロック内の検出素子数が変更された場合には、これらの変更に応じて端部素子マップの情報を変更可能とする。
図6に示す感度ばらつき抽出処理において、画像処理装置122はまずデータの読出し処理を行う(ステップS101)。ステップS101において画像処理装置122は、記憶装置123から撮影条件に応じたエアーデータ40と端部素子マップを読み出す。以下の説明において、iチャンネル目かつj列目の検出素子におけるエアーデータ40の値をpi、jと表記する。
画像処理装置122はステップS101で読み出したエアーデータ40及び端部素子マップを参照し、検出器ブロック端部の素子に対し内挿及び外挿による補間を行う(ステップS102)。以下の説明ではチャンネル方向と列方向を独立に補間する方法について述べるが、チャンネル方向及び列方向の2次元を同時に補間することも可能である。
ステップS102において、まず画像処理装置122は、bi,j=0(∀j)となる列に属する検出素子を除き、チャンネル方向に対して補間を行う。i番目のチャンネルに対するNsからNe個の近傍データについてラグランジュ(Lagrange)補間を行い、bi,j=0である検出素子のチャンネル方向の補間データp’i,j_chを次式(1)のように算出する。
Figure 0006571659
ここで、補正係数ak(i,j)は、次式(2)である。
Figure 0006571659
上述の式(1)及び式(2)により求めたチャンネル方向の補間データp’i,j_chと、元のエアーデータ40を組み合わせ、列方向の補間用データp’i,j_slを次式(3)のように算出する。
Figure 0006571659
更に、式(3)において、p’i,j_ch=p’i,j_slとなる検出素子において、bi,j=1と置き換える。その上で、bi,j=0(∀j)となる列に属する検出素子について、j番目の列に対するMsからMe個の近傍データについてラグランジュ(Lagrange)補間を行い、bi,j=0である検出素子の補間データp''i,jを次式(4)のように算出する。
Figure 0006571659
ここで、補間係数a'k(i,j)は、次式(5)である。
Figure 0006571659
式(4)及び式(5)により求めた補間データと、列方向の補間用データとを組み合わせ、補間後データp'''i,jを次式(6)のように算出する。
Figure 0006571659
以上の処理によって、検出器ブロックの内部と端部の検出素子間で感度ばらつきを補正した補間後データが得られる。ここでは、ラグランジュ補間を用いた例を示したが、例えば、スプライン(spline)補間等の公知の補間方法を用いてもよい。
次に、補間後データのチャンネル方向及び列方向にガウシアン(Gaussian)フィルタを適用し(平滑化処理;ステップS103)、ブランクデータ42を得る。ステップS103の処理により、主にX線検出器の製造過程において生じる受光面積の大小に起因して生じる検出素子間の感度ばらつきが補正される。
図7(a)はステップS101で読み出したエアーデータ40、図7(c)はステップS102〜ステップS103の端部素子補間処理及び平滑化処理により得たブランクデータ42の例を示す図である。ブランクデータ42は、感度ばらつきの成分が除去され、ボウタイフィルタ103によるX線の減弱のみを反映したデータとなる。
なお、ステップS103の平滑化処理ではガウシアンフィルタに限らず、移動平均フィルタ等の公知の平滑化フィルタを用いてもよい。
次に、画像処理装置122は各検出素子においてエアーデータ40とブランクデータ42の差分を行い、感度ばらつきデータ41を抽出する(ステップS104)。図7(b)はステップS104の処理により得た感度ばらつきデータ41の例である。図7(b)に示すように、感度ばらつきデータ41は、ステップS102及びステップS103の処理によってエアーデータ40から除去された感度のばらつきの成分のみを取り出したデータとなる。
画像処理装置122は、感度ばらつきデータ41とブランクデータ42を記憶装置123に記憶し(ステップS105)、感度ばらつき抽出処理を終了する。
なお、上述の感度ばらつき抽出処理は、被検体の撮影が開始されてから、後述する投影データ生成処理(図8参照)における感度ばらつき補正処理(ステップS203)が行われるまでの間であれば、どのタイミングで行われてもよい。或いは、エアーデータの撮影直後に感度ばらつき抽出処理を行い、記憶装置123に保存しておいてもよい。
次に、図8を参照して投影データ生成処理について説明する。
まず画像処理装置122は、被検体を所定の撮影条件で撮影した計測データ50をデータ収集装置108または記憶装置123から取得する(ステップS201)。計測データ50を取得すると、画像処理装置122は取得した計測データ50に対してオフセット補正処理を適用し(ステップS202)、その後、感度ばらつき補正処理を行う(ステップS203)。
ステップS203の感度ばらつき補正処理において画像処理装置122は、記憶装置123から感度ばらつきデータ41を取得し、計測データ50を感度ばらつきデータ41で除算する。これにより、感度ばらつき補正処理後計測データ51を算出する。このとき、任意のチャンネル及び列における検出素子の計測データ50に対して、ビュー方向に同一の感度ばらつきデータ41が適用される。
図9(a)はステップS202のオフセット補正処理後の計測データ50の例を示し、図9(b)はステップS203の感度ばらつき補正処理後計測データ51の例を示している。
画像処理装置122は、図9(b)に示すような感度ばらつき補正処理後計測データ51に対し、従来と同様にノイズ低減処理を適用する(ステップS204)。ノイズ低減処理は、例えば近接素子間の平滑化処理等を行えばよい。その後、画像処理装置122はノイズ低減処理後の計測データに対し、ブランク補正処理を適用する(ステップS205)。
ステップS205のブランク補正処理において画像処理装置122は、記憶装置123からブランクデータ42を取得し、ノイズ低減処理後の計測データ(ステップS204の処理後のデータ)をブランクデータ42で除算する。これにより、ボウタイフィルタ103による減弱のない被検体のみのX線減弱データ(以下、被検体減弱データという)を得ることができる。
その後、画像処理装置122は上述の被検体減弱データに対し、従来のリファレンス補正処理(ステップS206)、対数変換処理(ステップS207)、及びファントム補正処理(ステップS208)を適用して投影データ53を得る。画像処理装置122は生成した投影データ53を記憶装置123に記憶し(ステップS209)、一連の投影データ生成処理を終了する。
以上説明したように、X線CT装置1は、被検体に対してX線を照射するとともに前記被検体を透過したX線を検出するスキャンガントリ部100と、被検体を寝載し、前記スキャンガントリ部100のX線照射範囲に前記被検体を搬入・搬出する寝台106と、前記スキャンガントリ部100の各部を制御するとともに前記スキャンガントリ部100で計測した計測データを取得し、前記計測データから被検体断層像を含む画像の生成を行う画像処理装置122を含む操作卓120と、を備えたX線CT装置であって、前記画像処理装置122は、X線CT装置1を用いて計測したエアーデータ及び被検体を撮影した計測データを取得し、前記エアーデータから検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータを抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータを抽出する抽出部31と、前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去し、前記ブランクデータを使用して前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データの補正処理を行う投影データ生成部32と、を備える。
また、画像処理装置122は、X線CT装置1を用いて計測したエアーデータ40及び被検体を撮影した計測データを取得し、前記エアーデータ40から検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータ41を抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータ42を抽出する感度ばらつき抽出部31と、前記感度ばらつきデータ41に基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去し、前記ブランクデータ42を使用して前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データの補正処理を行う投影データ生成部32と、を備える。
また、投影データ生成方法は、X線CT装置により計測したエアーデータ及び被検体を撮影した計測データを取得し、前記エアーデータから検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータを抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータを抽出するステップと、前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去するステップと、前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データに対して前記ブランクデータを使用した補正処理を行うステップと、を含む。
つまり、画像処理装置122は、X線CT装置1による撮影により得たエアーデータ40に含まれる検出素子間の感度ばらつき成分を感度ばらつきデータ41として抽出するとともに、エアーデータ40から感度ばらつきの成分が除去されたブランクデータ42を抽出する。そして画像処理装置122は、上述の感度ばらつきデータ41に基づき被検体を撮影した計測データ50に含まれる感度ばらつき成分を除去した上で、ノイズ低減処理(例えば、近接素子間平滑化処理)を実行する。
その後、感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データ50に対してブランクデータ42を使用した補正処理を行うことにより、ボウタイフィルタ103による影響も除去された被検体のみによるX線減弱を示す被検体減弱データを取り出す。この被検体減弱データに対してリファレンス補正、対数変換、ファントム補正等の処理を行って、被検体断層像を作成するために必要な投影データ53を作成する。
この投影データ53を用いて画像を再構成すれば、検出素子の感度ばらつきの影響を無くした画像を作成することができるため、リング状のアーチファクトを抑制することができる。また、ノイズ低減処理の後にブランク補正処理を行うため、ボウタイフィルタ103におけるX線減弱を考慮でき、適正なノイズ低減処理を行うことができる。
なお、上述の説明において感度ばらつき補正やブランク補正は対数変換前の計測データについて行うものとしたが、これに限定されず、対数変換後に行うものとしてもよい。すなわち、対数変換後のエアーデータから得た感度ばらつきデータで対数変換後の計測データを減算することによって、感度ばらつき補正後計測データを得ることができる。
また、前記投影データ生成部は、前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分を除去した上で、ノイズを除去するための近接素子間平滑化処理を実行し、前記補正処理を行ってもよい。
また、前記補正処理を行うステップは、前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分を除去した上で、ノイズを除去するための近接素子間平滑化処理を実行してもよい。
[第2の実施の形態]
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施形態のX線CT装置1の構成は第1の実施の形態と同様である。以下、重複する説明を省略し、同一の各部は同一の符号を付して説明する。
第1の実施の形態では、オフセット補正処理後の計測データ50から感度ばらつき補正処理後計測データ51に対してノイズ低減処理を施すこととしたが、ノイズ低減処理において感度ばらつきデータ41を使用して構築した評価関数を使用すれば、ノイズ低減処理内に感度ばらつき成分の除去処理を含めることができる。すなわち、第2の実施の形態では、エアーデータ40から抽出した感度ばらつきデータ41を使用して構築した評価関数に含む逐次近似ノイズ低減法を採用することで、オフセット補正処理後の計測データ50から感度ばらつき成分の除去とノイズの除去とを同時に進めることができる。
図10は第2の実施の形態の投影データ生成処理の手順を示すフローチャートである。
なお、投影データ生成処理に使用する感度ばらつきデータ41及びブランクデータ42は、第1の実施の形態と同様の手順(図6参照)でエアーデータ40から分離抽出され、記憶装置123に記憶されるものとする。
以下、第2の実施の形態の投影データ生成処理の手順について説明する。
まず画像処理装置122は、被検体を所定の撮影条件で撮影した計測データ50をデータ収集装置108または記憶装置123から取得する(ステップS301)。計測データ50を取得すると、画像処理装置122はオフセット補正処理を適用し(ステップS302)、その後、感度ばらつきを考慮したノイズ低減処理を行う(ステップS303)。
ステップS303の感度ばらつきを考慮したノイズ低減処理について説明する。
画像処理装置122は、オフセット補正処理後の計測データと、感度ばらつきデータ41を取得する。以下、iチャンネル目かつj列目のオフセット処理後計測データをyi,jと表記する。また、推定の対象となるノイズ低減後の計測データをxi,jと表記する。
一般に、単色相当のX線に対し平均xi,j個のX線光子が計測される系において、yi,j個のX線光子が検出される確率はポアソン(Poisson)分布によってモデル化でき、X線検出器107のすべての検出素子の同時確率は次式(7)で表される。
Figure 0006571659
式(7)は尤度関数と呼ばれ、尤度関数を最大化するようなyi,jを逐次近似法によって求めることで統計的なノイズを効果的に低減することができる。また、尤度関数に事前確率を乗算した事後確率を最大化する方法が非特許文献1等で提案されている。ただし、非特許文献1に示すような従来の方法では、検出素子の感度ばらつきを考慮していない。
第2の実施の形態では、iチャンネル目かつj列目の感度ばらつきデータ41をzi,jとおき、感度ばらつきのない状態でのノイズ低減後の計測データをx’i,jとおく。
その上で上述の式(7)の尤度関数は次式(8)のように置き換える。
Figure 0006571659
ステップS303のノイズ低減処理では、式(8)を用いて、例えば非特許文献1と同様に最適化を行い、感度ばらつき及びノイズ低減後のデータx’i,jを逐次近似的に推定する。
ステップS303の処理により、感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データに対して、ブランクデータ42を用いてブランク補正処理を行う(ステップS304)。
ブランク補正処理では、第1の実施の形態と同様に、画像処理装置122は感度ばらつき成分及びノイズ低減処理後の計測データをブランクデータ42で除算することで、被検体減弱データを得る。
その後、画像処理装置122は図7のステップS206〜ステップS209と同様に、ステップS304までの処理で得た被検体減弱データに対し、従来のリファレンス補正処理(ステップS305)、対数変換処理(ステップS306)、及びファントム補正処理(ステップS307)を適用して投影データ53を得る。画像処理装置122は、生成した投影データ53を記憶装置123に記憶し(ステップS308)、一連の投影データ生成処理を終了する。
以上説明したように、前記投影データ生成部32は、前記感度ばらつきデータを含む評価関数を用いた逐次近似ノイズ低減法により前記計測データから感度ばらつき成分とノイズを除去し、前記補正処理を行う。
また、前記補正処理を行うステップは、前記感度ばらつきデータを含む評価関数を用いた逐次近似ノイズ低減法により前記計測データから感度ばらつき成分とノイズを除去する。
このように、第2の実施の形態の処理によれば、感度ばらつき成分を除去する処理をノイズ低減処理内に含めて行うことができる。このような処理手順とすると、万が一エアーデータから感度ばらつきデータを正確に抽出できなかった場合であっても、第1の実施の形態の処理手順と比較して精度よくノイズ低減処理を行える。
[第3の実施の形態]
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、計測データに対して感度ばらつきを考慮したノイズ低減処理を行うか否かについて、操作者による選択を受け付ける。
図11は、第3の実施の形態の処理の流れを示すフローチャートである。
まず画像処理装置122は、被検体を所定の撮影条件で撮影した計測データ50を取得し(ステップS401)、オフセット補正処理を適用する(ステップS402)。その後、計測データに対してノイズ低減処理を行うか否かの選択を受け付ける(ステップS403)。ステップS403において操作者は入力装置121を介してノイズ低減処理を行うか否かの指示を入力する。なお、ステップS403の選択処理はステップS401の前に行われるものとしてもよい。
ノイズ低減処理を行わない旨の指示が入力されると(ステップS403;No)、ステップS404へ移行する。ステップS404〜ステップS408の処理は従来の投影データ生成処理の手順と同様である。すなわち、ステップS402においてオフセット補正処理を行った後の計測データ50に対し、エアーデータ40によるエアー補正処理(ステップS404)、リファレンス補正処理(ステップS405)、対数変換処理(ステップS406)、ファントム補正処理(ステップS407)を適用することにより投影データ53を得る。画像処理装置122は作成した投影データ53を記憶装置123に記憶して(ステップS408)、投影データ作成処理を終了する。
一方、ステップS403の選択処理においてノイズ低減処理を行う旨の指示が入力された場合は(ステップS403;Yes)、ステップS409へ移行する。ステップS409〜ステップS415の処理は、第1の実施の形態の投影データ生成処理(図8参照)の手順と同様である。すなわち、オフセット補正処理後の計測データに対して感度ばらつき補正処理を行い(ステップS409)、感度ばらつき補正処理後計測データ51に対してノイズ低減処理を行った後(ステップS410)、ブランク補正処理を適用する(ステップS411)。
その後、画像処理装置122は、ブランク補正処理により得た被検体減弱データに対し、従来処理と同様にリファレンス補正処理(ステップS412)、対数変換処理(ステップS413)、及びファントム補正処理(ステップS414)を適用して投影データ53を得る。画像処理装置122は、生成した投影データ53を記憶装置123に記憶し(ステップS415)、一連の投影データ生成処理を終了する。
なお、ステップS409〜ステップS415の処理を、第2の実施の形態の投影データ生成処理(図10のステップS303〜ステップS308)に置き換えてもよい。この場合は、感度ばらつきを考慮した評価関数を用いてノイズ低減処理を行う。
以上説明したように、前記計測データからノイズ低減処理を行うか否かの選択を受け付ける選択部(入力装置121)を更に備え、前記投影データ生成部は、前記入力装置121を介して、前記ノイズ低減処理を行うと選択された場合には前記ノイズ低減処理を行う。
また、前記計測データからノイズ低減処理を行うか否かの選択を受け付けるステップを更に含み、前記感度ばらつき成分及びノイズを除去するステップは、前記ノイズ低減処理を行うと選択された場合には前記ノイズ低減処理を行う。
このように、第3の実施の形態によれば、計算時間を要するノイズ低減処理を適用して画質を向上させるか、或いは計算時間の短縮を優先するかをユーザの操作により選択できるようになり、実用的なものとなる。
以上、本発明に係るX線CT装置の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 X線CT装置、100 スキャンガントリ部、101 X線源、102 回転盤、103 ボウタイフィルタ、104 コリメータ、107 X線検出器、120 操作卓、121 入力装置、122 画像処理装置(データ処理装置)、123 記憶装置、124 システム制御装置、125 表示装置、B1、B2 検出器ブロック、C 隙間、31 感度ばらつき抽出部、32 投影データ生成部、40 エアーデータ、41 感度ばらつきデータ、42 ブランクデータ、50 計測データ、51 感度ばらつき補正処理後計測データ、53 投影データ

Claims (9)

  1. 被検体に対してX線を照射するとともに前記被検体を透過したX線を検出するスキャンガントリ部と、
    被検体を寝載し、前記スキャンガントリ部のX線照射範囲に前記被検体を搬入・搬出する寝台と、
    前記スキャンガントリ部の各部を制御するとともに前記スキャンガントリ部で計測した計測データを取得し、前記計測データから被検体断層像を含む画像の生成を行うデータ処理装置を含む操作卓と、を備えたX線CT装置であって、
    前記データ処理装置は、
    X線CT装置を用いて計測したエアーデータ及び被検体を撮影した計測データを取得し、
    前記エアーデータから検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータを抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータを抽出する抽出部と、
    前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去し、前記ブランクデータを使用して前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データの補正処理を行う投影データ生成部と、
    を備えたことを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記投影データ生成部は、
    前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分を除去した上で、ノイズを除去するための近接素子間平滑化処理を実行し、前記補正処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記投影データ生成部は、
    前記感度ばらつきデータを含む評価関数を用いた逐次近似ノイズ低減法により前記計測データから感度ばらつき成分とノイズを除去し、前記補正処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  4. X線CT装置を用いて計測したエアーデータ及び被検体を撮影した計測データを取得し、
    前記エアーデータから検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータを抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータを抽出する抽出部と、
    前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去し、前記ブランクデータを使用して前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データの補正処理を行う投影データ生成部と、
    を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
  5. 前記投影データ生成部は、
    前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分を除去した上で、ノイズを除去するための近接素子間平滑化処理を実行し、前記補正処理を行うことを特徴とする請求項4に記載のデータ処理装置。
  6. 前記投影データ生成部は、
    前記感度ばらつきデータを含む評価関数を用いた逐次近似ノイズ低減法により前記計測データから感度ばらつき成分とノイズを除去し、前記補正処理を行うことを特徴とする請求項4に記載のデータ処理装置。
  7. X線CT装置により計測したエアーデータ及び被検体を撮影した計測データを取得し、前記エアーデータから検出素子の感度ばらつき成分である感度ばらつきデータを抽出すると共に、前記感度ばらつき成分が除去されたブランクデータを抽出するステップと、
    前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分及びノイズを除去するステップと、
    前記感度ばらつき成分及びノイズが除去された計測データに対して前記ブランクデータを使用した補正処理を行うステップと、
    を含むことを特徴とする投影データ生成方法。
  8. 前記補正処理を行うステップは、
    前記感度ばらつきデータに基づき前記計測データに含まれる感度ばらつき成分を除去した上で、ノイズを除去するための近接素子間平滑化処理を実行することを特徴とする請求項7に記載の投影データ生成方法。
  9. 前記補正処理を行うステップは、
    前記感度ばらつきデータを含む評価関数を用いた逐次近似ノイズ低減法により前記計測データから感度ばらつき成分とノイズを除去することを特徴とする請求項7に記載の投影データ生成方法。
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