JP6325256B2 - X線コンピュータ断層撮影装置及び医用画像処理装置 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置及び医用画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、X線コンピュータ断層撮影装置及び医用画像処理装置に関する。
従来、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置により、異なる複数種類の管電圧で撮影を行なって画像を取得する手法がある。2種類の異なる管電圧を用いる場合、かかる手法は、「Dual Energy CT」と呼ばれる。また、「Dual Energy CT」では、2種類の異なる管電圧から得られた2つの投影データを、予め設定した2つの基準物質それぞれの投影データ(線積分データ)に分離し、分離した2つのデータそれぞれから、基準物質の存在率に基づく画像(基準物質画像)を再構成する応用技術が知られている。かかる応用技術では、2つの基準物質画像を用いて重み付け計算処理を行うことにより、単色X線画像や密度画像、実効原子番号画像等、様々な画像を取得することができる。
しかし、上記の応用技術より得られる各種画像は、CT値の情報でない画像が多い。このため、上記の応用技術より得られる各種画像は、X線CT画像の再構成後にCT値情報を用いて行なわれていた従来の補正処理を適用することができない場合が多い。すなわち、従来では、上記の応用技術より得られる各種画像の画質を向上させることができない場合があった。
特開2009−261942号公報
本発明が解決しようとする課題は、異なる複数種類の管電圧で撮影を行なって取得される画像の画質を向上させることができるX線コンピュータ断層撮影装置及び医用画像処理装置を提供することである。
実施形態のX線コンピュータ断層撮影装置は、画像処理部と、分解部とを備える。画像処理部は、X線に由来する光を個々に計数するフォトンカウンティング方式の検出器で得られた、異なるエネルギーでの複数の投影データから生成された異なるエネルギーでの複数の画像データそれぞれに対して画像処理を行なう。分解部は、前記画像処理が行われた前記複数の画像データを、予め設定された少なくとも2つ以上の複数の基準物質ごとに分解して、前記複数の基準物質それぞれの基準物質画像データを生成する。
図1は、本実施形態のX線CT装置の全体構成例を示す図である。 図2は、本実施形態に係る前処理部及び画像再構成部の構成例を示す図である。 図3は、本実施形態に係る再構成部を説明するための図である。 図4は、本実施形態に係る画像処理部を説明するための図である。 図5は、本実施形態に係る分解部を説明するための図である。 図6は、本実施形態に係る再構成部が補正基準物質画像データを用いて生成する各種画像データを説明するための図である。 図7は、本実施形態に係るX線CT装置の処理例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置の実施形態を詳細に説明する。
(実施形態)
まず、本実施形態に係るX線CT装置の全体構成の一例について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態のX線CT装置の全体構成例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るX線CT装置は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを有する。
架台装置10は、被検体PにX線を照射してX線検出データを収集する装置であり、高電圧発生部11と、X線管12と、X線検出器13と、データ収集部14と、回転フレーム15と、架台駆動部16とを有する。
高電圧発生部11は、高電圧を発生し、発生した高電圧をX線管12に供給する装置である。X線管12は、高電圧発生部11から供給された高電圧によりX線を発生する真空管であり、X線管12が発生したX線は、被検体Pに対して照射される。
X線検出器13は、X線管12から照射されて被検体Pを透過したX線の強度分布を示すX線検出データを検出する検出器である。すなわち、X線検出器13は、被検体Pの体内で生じるX線吸収の度合を示すX線検出データを検出する。例えば、X線検出器13は、チャンネル方向(図1に示すY軸方向)に沿って複数のX線検出素子が配列された検出素子列が、被検体Pの体軸方向(図1に示すZ軸方向)に沿って複数列配列された2次元アレイ型検出器である。
回転フレーム15は、X線管12とX線検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持する。架台駆動部16は、回転フレーム15を回転駆動させることで、被検体Pを中心とした円軌道上でX線管12およびX線検出器13を旋回させる装置である。
データ収集部14は、DAS(Data Acquisition System)であり、X線検出器13により検出されたX線検出データを収集する。具体的には、データ収集部14は、X線管12からのX線照射方向それぞれに対応するX線検出データを収集する。X線照射方向は、ビュー(view)とも呼ばれる。そして、データ収集部14は、収集したビューごとのX線検出データに対して、増幅処理やA/D変換処理等を行なって、コンソール装置30の前処理部34(後述)に出力する。例えば、データ収集部14は、X線検出素子ごとのX線検出量を示すX線検出データをX線照射方向ごとに時系列化したデータ(サイノグラムデータ)を出力する。
寝台装置20は、被検体Pを載せる装置であり、図1に示すように、天板22と、寝台駆動装置21とを有する。天板22は、被検体Pが載置されるベッドであり、寝台駆動装置21は、天板22を被検体Pの体軸方向(Z軸方向)へ移動させることで、被検体Pを回転フレーム15内に移動させる。
コンソール装置30は、操作者によるX線CT装置の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集された投影データ群から断層画像データやボリュームデータを再構成する装置であり、図1に示すように、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、投影データ記憶部35と、画像再構成部36と、画像記憶部37と、システム制御部38とを有する。
入力装置31は、X線CT装置を操作する医師や技師などの操作者が各種指示を入力するためのマウス、キーボード、ボタン、トラックボール、ジョイスティックなどを有し、操作者から受け付けた各種コマンドを、後述するシステム制御部38に転送する。
表示装置32は、入力装置31を介して操作者から指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、後述する画像記憶部37が記憶する画像を表示したりするためのモニタを有する。
スキャン制御部33は、高電圧発生部11、架台駆動部16、データ収集部14及び寝台駆動装置21の動作を制御する。これにより、スキャン制御部33は、架台装置10における被検体PのX線スキャン処理、X線検出データ群の収集処理及びX線検出データ群に対するデータ処理を制御する。
具体的には、スキャン制御部33は、回転フレーム15を回転させながら、X線管12からX線を連続的、又は、間欠的に照射させることで、X線スキャンを実行させる。例えば、スキャン制御部33は、天板22を移動させながら回転フレーム15を連続回転させて撮影を行なうヘリカルスキャンや、被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を1回転または連続回転させて撮影を行なうコンベンショナルスキャンを実行させる。
前処理部34は、データ収集部14から送信されたX線検出データに対して、対数変換処理や、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等の補正処理を行なうことで、投影データを生成する。なお、本実施形態に係る前処理部34が行なう処理については、後に詳述する。
投影データ記憶部35は、前処理部34により生成された投影データを記憶する。
画像再構成部36は、投影データ記憶部35が記憶する投影データから各種画像を生成し、生成した画像を画像記憶部37に格納する。例えば、画像再構成部36は、投影データを逆投影処理(例えば、FBP(Filtered Back Projection)法による逆投影処理)することでX線CT画像を再構成し、再構成したX線CT画像を画像記憶部37に格納する。なお、本実施形態に係る画像再構成部36が行なう処理については、後に詳述する。
システム制御部38は、架台装置10、寝台装置20およびコンソール装置30の動作を制御することによって、X線CT装置の全体制御を行う。具体的には、システム制御部38は、スキャン制御部33を制御することで、架台装置10及び寝台装置20によるX線検出データ群の収集処理を制御する。また、システム制御部38は、前処理部34や、画像再構成部36を制御することで、コンソール装置30における画像処理を制御する。また、システム制御部38は、画像記憶部37が記憶する各種画像を、表示装置32に表示するように制御する。
以上、本実施形態に係るX線CT装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、本実施形態に係るX線CT装置は、管電圧を1種類に固定した撮影を行なって投影データを収集する他に、異なる複数種類の管電圧での「Multi Energyによる撮影」を行なって投影データを収集する。例えば、本実施形態に係るX線CT装置は、2種類の異なる管電圧での「Dual Energyによる撮影」を行なって投影データを収集する。
「Dual Energyによる撮影」は、例えば、以下の3つの撮影方法で行なわれている。第1の撮影方法は、最初に第1の管電圧で撮影し、次に第2の管電圧で撮影する「Slow-kV switching方式(2回転方式)」である。第2の撮影方法は、図1に例示する1管球系のX線CT装置ではなく、2管球のX線CT装置を用いて、異なる管電圧で撮影を行なう「Dual Source方式(2管球方式)」である。第3の撮影方法は、回転フレーム15を回転させながら、ビューごとに高速で管電圧切り替えて撮影する「Fast-kV switching方式(高速スイッチング方式)」である。これにより、エネルギーの異なる2種類の生データ(投影データ)を取得することができる。
以下では、「Dual Energyによる撮影」が高速スイッチング方式により行なわれる場合について説明する。なお、本実施形態は、「Dual Energyによる撮影」が2回転方式や2管球方式で行なわれる場合であっても適用可能である。
ここで、従来、高エネルギーの投影データ及び低エネルギーの投影データそれぞれからX線CT画像を再構成し、再構成した2つのX線CT画像を、任意の比率で重み付け加算した画像を生成することが行なわれている。
また、近年、2種類の異なる管電圧から得られた2つの投影データを、予め設定した2つの基準物質それぞれの投影データ(線積分データ)に分離することで、基準物質の存在率に基づく画像(基準物質画像)を再構成する応用技術が開発されている。かかる応用技術では、2つの基準物質画像を用いて重み付け計算処理を行うことにより、単色X線画像や密度画像、実効原子番号画像等、様々な画像を取得することができる。
しかし、上記の応用技術より得られる各種画像は、CT値の情報でない画像が多い。このため、上記の応用技術より得られる各種画像は、X線CT画像の再構成後にCT値情報を用いて行なわれていた従来の補正処理を適用することができない場合が多い。そこで、本実施形態では、異なる複数種類の管電圧で撮影を行なって取得される画像、すなわち、CT値の情報を有さない画像の画質を向上させるために、以下に説明する前処理部34及び画像再構成部36の処理が行なわれる。
図2は、本実施形態に係る前処理部及び画像再構成部の構成例を示す図である。図2に例示するように、本実施形態に係る前処理部34は、投影データ生成部34aと、分離部34bとを有する。また、図2に例示するように、本実施形態に係る画像再構成部36は、再構成部36aと、画像処理部36bと、分解部36cとを有する。
投影データ生成部34aは、データ収集部14から送信されたX線検出データに対して対数変換処理等を行なって、投影データを生成する。本実施形態では、投影データ生成部34aは、第1の管電圧(例えば、130kV)のX線検出データから投影データ(以下、高エネルギー投影データと記載する)を生成する。また、本実施形態では、投影データ生成部34aは、第2の管電圧(例えば、40kV)のX線検出データから投影データ(以下、低エネルギー投影データと記載する)を生成する。
図2に示す画像処理部36bは、投影データから生成された異なるエネルギーでの複数の単色X線画像データそれぞれに対して画像処理を行なう。そして、図2に示す分解部36cは、画像処理が行われた複数の単色X線画像データを、予め設定された少なくとも2つ以上の複数の基準物質ごとに分解して、複数の基準物質それぞれの基準物質画像データを生成する。本実施形態では、上記の複数の単色X線画像データは、以下に説明する分離部34b及び再構成部36aの処理により投影データから生成される。なお、画像処理部36b及び分解部36cの処理については、後に詳述する。
分離部34bは、投影データを、予め設定された少なくとも2つ以上の複数の基準物質それぞれの線積分データに分離する。本実施形態では、上記の投影データは、異なる2種類の管電圧それぞれ収集された2つの投影データ(高エネルギー投影データ及び低エネルギー投影データ)である。また、本実施形態では、上記の複数の基準物質は、2つの基準物質であり、例えば、骨及び水である。以下では、2つの基準物質の一方を第1基準物質と記載し、他方を第2基準物質と記載する。
すなわち、分離部34bは、高エネルギー投影データ及び低エネルギー投影データを、第1基準物質の線積分データと、第2基準物質の線積分データとに分離する。なお、基準物質は、様々なエネルギーにおける減弱係数(線減弱係数や質量減弱係数)が既知である物質から設定される。
かかる分離部34bの処理は、エネルギー「E」における撮影部位のある位置の減弱係数が、エネルギー「E」における2つの基準物質それぞれの減弱係数と、当該位置に存在する2つの基準物質それぞれの存在率とで表せるという前提に基づくものである。ここで、X線透過線「l」における第1基準物質の存在率「c1」の線積分及び第2基準物質の存在率「c2」の線積分それぞれを、「第1線積分データ」及び「第2線積分データ」とする。また、多色である高エネルギーにおける第1基準物質の平均減弱係数及び第2基準物質の平均減弱係数それぞれを、「高エネルギー第1平均減弱係数」及び「高エネルギー第2平均減弱係数」とする。また、多色である低エネルギーにおける第1基準物質の平均減弱係数及び第2基準物質の平均減弱係数それぞれを、「低エネルギー第1平均減弱係数」及び「低エネルギー第2平均減弱係数」とする。また、X線透過線「l」における高エネルギー照射時のビームハードニングによる誤差及び低エネルギー照射時のビームハードニングによる誤差それぞれを、「高エネルギー誤差」及び「低エネルギー誤差」とする。
分離部34bは、「高エネルギー第1平均減弱係数」、「第1線積分データ」、「高エネルギー第2平均減弱係数」、「第2線積分データ」及び「高エネルギー誤差」を用いた式により、高エネルギー投影データを近似する。また、分離部34bは、「低エネルギー第1平均減弱係数」、「第1線積分データ」、「低エネルギー第2平均減弱係数」、「第2線積分データ」及び「低エネルギー誤差」を用いた式により、低エネルギー投影データを近似する。そして、分離部34bは、かかる2つの近似式を反復的に解法することで、第1線積分データ及び第2線積分データを求める。なお、分離部34bの処理は、特開2009−261942号公報等において記載されているため、詳細な説明は省略する。
分離部34bにより分離された第1線積分データ及び第2線積分データは、投影データ記憶部35に格納される。
そして、再構成部36aは、各画素(ピクセル又はボクセル)の画素値が当該画素に存在する基準物質の存在率を示す基準物質画像データを、複数の基準物質それぞれの線積分データから再構成する。なお、再構成部36aが再構成する基準物質画像データは、後述する画像処理部36bが画像処理を行なう前の基準物質画像データである。また、後述する分解部36cが生成する基準物質画像データは、画像処理部36bが画像処理を行なった後の基準物質画像データであり、再構成部36aが再構成した基準物質画像データに画像処理の結果が反映された画像データである。
具体的には、再構成部36aは、第1線積分データを逆投影処理することで、第1基準物質の基準物質画像データを再構成する。また、再構成部36aは、第2線積分データを逆投影処理することで、第2基準物質の基準物質画像データを再構成する。なお、以下では、第1基準物質の基準物質画像データを第1基準物質画像データと記載する場合がある。また、以下では、第2基準物質の基準物質画像データを第2基準物質画像データと記載する場合がある。
第1基準物質画像データの画素「i」の画素値は、画素「i」における第1基準物質の存在率「c1」となる。また、第2基準物質画像データの画素「i」の画素値は、画素「i」における第2基準物質の存在率「c2」となる。
そして、再構成部36aは、再構成した複数の基準物質それぞれの基準物質画像データを用いて、異なるエネルギーでの複数の単色X線画像データを生成する。具体的には、本実施形態に係る再構成部36aは、複数の基準物質として設定された基準物質の数と同じ数の異なるエネルギーそれぞれでの単色X線画像データを生成する。すなわち、本実施形態では、複数の単色X線画像データの数は、複数の基準物質として設定された基準物質の数と同じである。本実施形態では、基準物質が、第1基準物質及び第2基準物質の2つであるため、再構成部36aは、第1基準物質画像データ及び第2基準物質画像データを用いて、2つの異なるエネルギーでの2つの単色X線画像データを生成する。
基準物質画像データを用いた単色X線画像データの生成法について以下説明する。例えば、ピクセルとしての画素「i」の画像データ上の位置を示す座標を「x」及び「y」とする。そして、画素「x,y」における第1基準物質画像データの画素値(第1基準物質の存在率)を「c1(x,y)」とし、画素「x,y」における第2基準物質画像データの画素値(第2基準物質の存在率)を「c2(x,y)」とする。また、任意のエネルギー「E」における第1基準物質の線減弱係数を「μ1(E)」とする。また、任意のエネルギー「E」における第2基準物質の線減弱係数を「μ2(E)」とする。かかる場合、エネルギー「E」における画素「x,y」に対応する撮影部位の線減弱係数「μ(E,x,y)」は、2つの基準物質画像データを用いて、以下の式(1)により求めることができる。
Figure 0006325256
また、「E」における画素「x,y」に対応する撮影部位のCT値「CT#(E,x,y)」は、式(1)により求められる「μ(E,x,y)」と、水の「E」における線減弱係数「μwater(E)」とを、以下の式(2)に代入することで求まる。
Figure 0006325256
再構成部36aは、基準物質画像データと、式(1)及び式(2)とを用いて、任意のエネルギー「E」における単色X線画像データを生成することができる。すなわち、2つの基準物質画像データが取得されれば、式(1)より任意のエネルギーでの線減弱係数を求めることができ、この線減弱係数を式(2)に代入することでCT値を求めることができる。再構成部36aは、かかる処理を、ピクセルごと(又は、ボクセルごと)に行なうことで、単色X線画像データを生成する。
図3は、本実施形態に係る再構成部を説明するための図である。例えば、本実施形態に係る再構成部36aは、図3に示すように、第1基準物質の基準物質画像データ及び第2基準物質の基準物質画像データから、2種類のエネルギー(AkeV及びBkeV)の単色X線画像データを生成する。
再構成部36aは、「A」における画素「x,y」の線減弱係数を式(1)により求め、この線減弱係数と水の「A」における線減弱係数「μwater(A)」とを式(2)に代入して画素「i」のCT値を算出することで、単色X線画像データ(AkeV)を生成する。また、再構成部36aは、「B」における画素「x,y」の線減弱係数を式(1)により求め、この線減弱係数と水の「B」における線減弱係数「μwater(B)」とを式(2)に代入して画素「x,y」のCT値を算出することで、単色X線画像データ(BkeV)を生成する。なお、「エネルギー:A」及び「エネルギー:B」は、システムに初期設定されている場合であっても良いし、操作者により設定される場合であっても良い。
ここで、単色X線画像データの各画素の画素値は、CT値であることから、単色X線画像データに対しては、従来のCT値情報を用いた補正処理等、様々な画像処理を適応することが可能である。そこで、画像処理部36bは、複数の単色X線画像データそれぞれに対して画像処理を行なう。本実施形態では、画像処理部36bは、複数の単色X線画像データそれぞれに対する画像処理として、補正処理を行なって、複数の補正単色X線画像データを生成する。なお、以下に説明する内容は、画像処理として、エッジ強調処理や、コントラスト強調処理等が行われる場合でも適用可能である。また、以下に説明する内容は、画像処理として、補正処理とともに、エッジ強調処理や、コントラスト強調処理等が行われる場合でも適用可能である。図4は、本実施形態に係る画像処理部を説明するための図である。
すなわち、画像処理部36bは、図4に例示するように、単色X線画像データ(AkeV)に対して、CT値情報を用いたノイズ除去等を行なって、補正単色X線画像データ(AkeV)を生成する。また、画像処理部36bは、図4に例示するように、単色X線画像データ(BkeV)に対して、CT値情報を用いたノイズ除去を行なって、補正単色X線画像データ(BkeV)を生成する。
そして、分解部36cは、画像処理が行われた複数の単色X線画像データを、複数の基準物質それぞれの基準物質画像データを生成する。本実施形態では、分解部36cは、複数の補正単色X線画像データを、複数の基準物質ごとに分解して、複数の基準物質それぞれの補正基準物質画像データを生成する。図5は、本実施形態に係る分解部を説明するための図である。
すなわち、分解部36cは、図5に例示するように、補正単色X線画像データ(AkeV)及び補正単色X線画像データ(BkeV)を分解して、第1基準物質の補正基準物質画像データと第2基準物質の補正基準物質画像データとを生成する。以下、分解部36cが行なう処理について、式(3)〜式(6)を用いて説明する。
補正単色X線画像データ(AkeV)の画素「x,y」のCT値「CT#(A,x,y)」は、式(2)の「E」を「A」とした以下の「式(3)の上式」で示すことができる。また、補正単色X線画像データ(BkeV)の画素「x,y」のCT値「CT#(B,x,y)」は、式(2)の「E」を「A」とした以下の「式(3)の下式」で示すことができる。
Figure 0006325256
ここで、式(3)の上式における「μ(A,x,y)」は、補正単色X線画像データ(AkeV)の画素「x,y」における線減弱係数を示している。また、式(3)の下式における「μ(B,x,y)」は、補正単色X線画像データ(BkeV)の画素「x,y」における線減弱係数を示している。かかる線減弱係数は、CT値情報を用いた補正が反映された線減弱係数となる。
式(3)の上式を、補正処理が反映された線減弱係数「μ(A,x,y)」の式に変形すると、以下の式(4)の上式となる。また、式(3)の下式を、補正処理が反映された線減弱係数「μ(B,x,y)」の式に変形すると、以下の式(4)の下式となる。
Figure 0006325256
一方、上述したように、任意のエネルギー「E」での画素「x,y」の線減弱係数は、「c1(x,y)」及び「c2(x,y)」と、「μ1(E)」及び「μ2(E)」とから式(1)で表される。従って、補正処理が反映された線減弱係数「μ(A,x,y)」は、式(1)の「E」を「A」とした以下の「式(5)の上式」で示すことができる。また、補正処理が反映された線減弱係数「μ(B,x,y)」は、式(1)の「E」を「B」とした以下の「式(5)の下式」で示すことができる。
Figure 0006325256
ただし、式(5)の上式における「c1(x,y)」は、画素「x,y」における第1基準物質の画像処理(本実施形態では、補正処理)が反映された存在率である。また、式(5)の上式における「c2(x,y)」は、画素「x,y」における第2基準物質の画像処理(本実施形態では、補正処理)が反映された存在率である。
式(5)の上式を、第1基準物質の補正処理が反映された存在率「c1(x,y)」の式に変形すると、以下の式(6)の上式となる。また、式(5)の下式を、第2基準物質の補正処理が反映された存在率「c2(x,y)」の式に変形すると、以下の式(6)の下式となる。
Figure 0006325256
ここで、第1基準物質の任意のエネルギーにおける線減弱係数と、第2基準物質の任意のエネルギーにおける線減弱係数とは、既知である。すなわち、式(6)に示す『第1基準物質の「A」及び「B」それぞれにおける線減弱係数「μ1(A)」及び「μ1(B)」』と、『第2基準物質の「A」及び「B」それぞれにおける線減弱係数「μ2(A) 」及び「μ2(B)」』とは、予め、分解部36cに設定することができる。
また、補正処理が反映された線減弱係数「μ(A,x,y)」及び補正処理が反映された線減弱係数「μ(B,x,y)」は、補正単色X線画像データ(AkeV)及び補正単色X線画像データ(BkeV)のCT値を用いて式(4)により算出することができる。
このことから、分解部36cは、補正単色X線画像データ(AkeV)及び補正単色X線画像データ(BkeV)を用いて、式(4)の演算処理を、画素ごとに行なう。そして、分解部36cは、式(4)を用いた演算処理結果を、式(6)に代入することで、画像処理(補正処理)が反映された各基準物質の存在率を、画素ごとに算出する。これにより、分解部36cは、2つの補正単色X線画像データを、第1基準物質の補正基準物質画像データと第2基準物質の補正基準物質画像データとに分解する。
そして、再構成部36aは、分解部36cが生成した複数の基準物質それぞれの基準物質画像データ(本実施形態では、補正基準物質画像データ)から、各種画像データを生成する。なお、分解部36cの処理の後に再構成部36aが行なう処理は、例えば、入力装置31を介した操作者の設定により行なわれる。図6は、本実施形態に係る再構成部が補正基準物質画像データを用いて生成する各種画像データを説明するための図である。
具体的には、再構成部36aは、複数の基準物質それぞれの補正基準物質画像データから、任意のエネルギーでの単色X線画像データを生成する。補正処理が反映された各基準物質の存在率が得られていることから、再構成部36aは、式(1)を用いて、任意のエネルギーでの単色X線画像データを生成することができる。例えば、再構成部36aは、図6に示すように、第1基準物質の補正基準物質画像データと第2基準物質の補正基準物質画像データとから、式(1)を用いて、80keVの単色X線画像データや、100keVの単色X線画像データを生成する。
また、再構成部36aは、分解部36cが生成した複数の基準物質それぞれの基準物質画像データ(本実施形態では、補正基準物質画像データ)から、密度画像データ及び実効原子番号画像データのいずれかを生成しても良い。或いは、再構成部36aは、単色X線画像データ、密度画像データ及び実効原子番号画像データのいずれかを生成しても良い。或いは、再構成部36aは、単色X線画像データ、密度画像データ及び実効原子番号画像データの少なくとも1つを生成しても良い。例えば、再構成部36aは、図6に示すように、第1基準物質の補正基準物質画像データと第2基準物質の補正基準物質画像データとから、各種の重み付け計算を行なって、密度画像データ及び実効原子番号画像データを生成する。
表示装置32は、システム制御部38の制御により、分解部36cが生成した補正基準物質画像データや、再構成部36aが補正基準物質画像データを用いて生成した各種画像データを表示する。
次に、図7を用いて、本実施形態に係るX線CT装置の処理の一例について説明する。図7は、本実施形態に係るX線CT装置の処理例を示すフローチャートである。なお、図7では、画像処理部36bが画像処理として、補正処理を行なう場合を一例として説明する。
図7に例示するように、本実施形態に係るX線CT装置の分離部34bは、高エネルギー投影データ及び低エネルギー投影データが収集されたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、収集されていない場合(ステップS101否定)、分離部34bは、収集されるまで待機する。
一方、収集された場合(ステップS101肯定)、分離部34bは、高エネルギー投影データ及び低エネルギー投影データを、第1基準物質の線積分データ及び、第2基準物質の積分データに分離する(ステップS102)。そして、再構成部36aは、第1基準物質の基準物質画像データ及び第2基準物質の基準物質画像データを再構成する(ステップS103)。
そして、再構成部36aは、エネルギーが異なる2つの単色X線画像データを生成し(ステップS104)、画像処理部36bは、2つの単色X線画像データそれぞれに対して補正処理を行なう(ステップS105)。
そして、分解部36cは、2つの補正単色X線画像データを分解して、第1基準物質の補正基準物質画像データ及び第2基準物質の補正基準物質画像データを生成する(ステップS106)。そして、再構成部36aは、第1基準物質の補正基準物質画像データ及び第2基準物質の補正基準物質画像データから、各種画像データを生成し(ステップS107)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施形態では、複数の基準物質画像データから、CT値情報を有する複数の単色X線画像データを生成し、CT値情報に基づく補正処理(ノイズ除去)を行なう。そして、本実施形態では、補正処理後の複数の単色X線画像データから、補正処理が反映された各基準物質の補正基準物質画像データを生成する。かかる補正基準物質画像データは、CT値情報に基づく補正処理が反映された画像データとなる。また、本実施形態では、補正処理以外のCT値情報に基づく画像処理を複数の単色X線画像データに対して行った場合でも、画像処理の結果が反映された各基準物質の画像処理済み基準物質画像データを生成することができる。従って、本実施形態では、異なる複数種類の管電圧で撮影を行なって取得される画像、すなわち、CT値の情報を有さない画像の画質を向上させることができる。
ここで、例えば、基準物質が2つである場合、補正基準物質画像データを生成するための未知数は2つとなる。このため、本実施形態では、単色X線画像データを2種類以上のエネルギー値で生成することが好適である。
また、本実施形態では、例えば、複数の単色X線画像データに対して補正処理を1回行なうことで生成した各基準物質の補正基準物質画像データから、ノイズが低減した任意のエネルギーでの単色X線画像データを生成することができる。また、本実施形態では、例えば、補正処理を1回行なうことで生成した各基準物質の補正基準物質画像データから、ノイズが低減した密度画像データや実効原子番号画像データを生成することができる。
なお、上記の実施形態で説明した医用画像処理方法は、上述したように、複数のX線単色画像データに対して、補正処理だけでなく、エッジ強調処理等の様々な画像処理を行なう場合でも、CT値の情報を有さない画像の画質を向上させることができる。また、上記の実施形態で説明した医用画像処理方法は、異なる3種類以上の管電圧での「Multi Energyによる撮影」を行なう場合であっても適用可能である。また、上記の実施形態で説明した医用画像処理方法は、基準物質が3つ以上設定される場合であっても適用可能である。ただし、基準物質がN種類設定される場合は、単色X線画像データは、N種類以上の異なるエネルギーで生成することが好適である。
また、上記の実施形態では、X線検出器13が積分型の検出器である場合について説明した。しかし、上記の実施形態で説明した医用画像処理方法は、X線検出器13が、被検体Pを透過したX線に由来する光を個々に計数するフォトンカウンティング方式の検出器である場合であっても適用可能である。X線検出器13がフォトンカウンティング方式の検出器である場合、分離部34bは、管電圧を1種類に固定した撮影を行なって、フォトンカウンティング方式の検出器で得られた投影データから、基準物質ごとの投影データ(線積分データ)を求めることができる。すなわち、上記の実施形態で説明した医用画像処理方法は、フォトンカウンティングCTを行なう場合でも、CT値の情報を有さない画像の画質を向上させることができる。
なお、フォトンカウンティング方式の検出器は、X線光子が入射するごとに、当該X線光子のエネルギー値を計測可能な信号を出力する。仮に、図1に示すX線CT装置が、フォトンカウンティングCTを実行可能な装置であるとする。かかる場合、フォトンカウンティング方式の検出器である検出器13は、X線光子が入射するごとに、当該X線光子のエネルギー値を計測可能な電気信号を出力する。そして、データ収集部14は、検出器13から出力される個々の信号を弁別して、X線光子の入射位置(検出位置)と、当該X線光子のエネルギー値とを計数情報として、X線管12の位相(管球位相)ごとに収集する。そして、投影データ生成部34aは、データ収集部14から送信された計数情報に対して対数変換処理等を行なって、投影データを生成する。
すなわち、フォトンカウンティングCTで収集される投影データには、X線光子のエネルギー情報が含まれている。従って、再構成部36aは、所定のエネルギー範囲の投影データから、画像データを再構成することが可能である。換言すると、再構成部36aは、例えば、上述した「AkeVの単色X線画像データ」と等価な画像データと、「BkeVの単色X線画像データ」と等価な画像データとを再構成することができる。このようなことから、フォトンカウンティングCTに適用する場合は、「投影データを複数の基準物質それぞれの線積分データに分離する処理」と「複数の基準物質それぞれの線積分データから基準物質画像データを再構成する処理」とを行なうことなく、上記の実施形態で説明した医用画像処理方法を実施することができる。かかる場合でも、CT値の情報を有さない画像の画質を向上させることができる。
また、上記の実施形態で説明した医用画像処理方法は、X線CT装置とは別途設置された医用画像処理装置において実行される場合であっても良い。かかる場合、医用画像処理装置は、X線CT装置が収集した投影データを受信して、上記の医用画像処理方法を実行する。或いは、医用画像処理装置は、フォトンカウンティングCTを行なうX線CT装置が生成した複数の異なるエネルギーでの単色X線画像データを受信して、上記の医用画像処理方法を実行する。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
以上、説明したとおり、本実施形態によれば、異なる複数種類の管電圧で撮影を行なって取得される画像の画質を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 架台装置
11 高電圧発生部
12 X線管
13 X線検出器
14 データ収集部
15 回転フレーム
16 架台駆動部
20 寝台装置
21 寝台駆動装置
22 天板
30 コンソール装置
31 入力装置
32 表示装置
33 スキャン制御部
34 前処理部
34a 投影データ生成部
34b 分離部
35 投影データ記憶部
36 画像再構成部
36a 再構成部
36b 画像処理部
36c 分解部
37 画像記憶部
38 システム制御部

Claims (10)

  1. X線に由来する光を個々に計数するフォトンカウンティング方式の検出器で得られた、異なるエネルギーでの複数の投影データから生成された異なるエネルギーでの複数の画像データそれぞれに対して画像処理を行なう画像処理部と、
    前記画像処理が行われた前記複数の画像データを、予め設定された少なくとも2つ以上の複数の基準物質ごとに分解して、前記複数の基準物質それぞれの基準物質画像データを生成する分解部と、
    を備える、X線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記投影データを、前記複数の基準物質それぞれの線積分データに分離する分離部と、
    前記画像処理を行なう前の基準物質画像データを前記複数の基準物質の線積分データそれぞれから再構成し、再構成した前記複数の基準物質それぞれの基準物質画像データを用いて、前記複数の画像データを生成する再構成部と、
    を更に備える、請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記基準物質画像データは、各画素の画素値が当該画素に存在する基準物質の存在率を示す画像データである、請求項1又は2に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記複数の画像データの数は、前記複数の基準物質として設定された基準物質の数と同じである、請求項1〜3のいずれか1つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記再構成部は、前記分解部が生成した前記複数の基準物質それぞれの基準物質画像データから、任意のエネルギーでの画像データを生成する、請求項2〜4のいずれか1つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記再構成部は、前記分解部が生成した前記複数の基準物質それぞれの基準物質画像データから、密度画像データ及び実効原子番号画像データの少なくとも1つを生成する、請求項2〜5のいずれか1つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記投影データは、異なる2種類の管電圧それぞれ収集された2つの投影データである、請求項1〜6のいずれか1つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記画像処理部は、前記複数の画像データそれぞれに対する前記画像処理として、補正処理を行なう、請求項1〜のいずれか1つに記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. X線に由来する光を個々に計数するフォトンカウンティング方式の検出器で得られた、異なるエネルギーでの複数の投影データから生成された異なるエネルギーでの複数の画像データそれぞれに対して画像処理を行なう画像処理部と、
    前記画像処理が行われた前記複数の画像データを、予め設定された少なくとも2つ以上の複数の基準物質ごとに分解して、前記複数の基準物質それぞれの基準物質画像データを生成する分解部と、
    を備える、医用画像処理装置。
  10. 前記画像処理部は、フォトンカウンティング方式の検出器で得られた前記投影データから、異なるエネルギーでの複数の単色X線画像データと等価な画像データを生成し、生成された前記複数の単色X線画像データと等価な画像データそれぞれに対して前記画像処理を行なう、請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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