JPWO2016017402A1 - データ処理方法、データ処理装置、及びx線ct装置 - Google Patents

データ処理方法、データ処理装置、及びx線ct装置 Download PDF

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Abstract

画像を再構成する際の逆投影処理または順投影処理において、近接する画素やビームが重なるものとし、画素やビームの重なりを考慮した演算を行うことで、データを均一に利用してモアレ等の高周波誤差の発生を抑制することが可能なデータ処理方法等を提供するために、投影データから画像を再構成する処理において、画像処理装置122は画素サイズを画素間隔より広く設定し、近接する画素の重なり量に応じたサイズ依存重み(画素ウィンドウ)を用いて画素またはビームに割り当てる補間値を算出する逆投影処理または順投影処理を行い、ビームサイズをビーム間隔より広く設定し、近接するビームの重なり量に応じたサイズ依存重み(ビームウィンドウ)を用いて画素またはビームに割り当てる補間値を算出する逆投影処理または順投影処理を行う。

Description

本発明は、データ処理方法、データ処理装置、及びX線CT装置に係り、詳細には、画像再構成処理における順投影及び逆投影処理に関する。
従来より、X線CT(Computed Tomography)装置等で得た計測データから断層像を再構成する手法として、フィルタ補正逆投影法等の解析的手法や逐次近似法が用いられている。例えば逐次近似再構成法では、投影データから画像を作成する逆投影処理と、画像から投影線上に線積分を行う順投影処理とを所定の反復回数だけ繰り返すことにより、尤もらしい画像を逐次近似的に推定する。これらの画像再構成処理で行われる逆投影処理や順投影処理としては、(1)線束駆動型、(2)画素駆動型、(3)距離駆動型の方式が提案されている。
(1)線束駆動型の順投影、逆投影処理は、ビームを基準として考える方法であり、ビームを走査していき各ビームに寄与する画素に投影値を順次埋め込んでいく。
(2)画素駆動型の順投影、逆投影処理は、画素を基準として考える方法であり、画素を走査していき各画素に関連する投影値を順次埋め込んでいく。
(3)距離駆動型の順投影、逆投影処理は、画素境界とビーム境界との間の距離を基準として考える方法であり、画素境界とビーム境界との間の距離を走査していきビーム内に含まれる画素に投影値を順次埋め込んでいく。
上述の線束駆動型ではビームを線分として扱い、線分が通る画素に対して投影データの値(投影値)を割り当てていく(逆投影していく)。そのため、画素間隔が狭い場合には投影値が割り当てられない画素が生じ、サンプリングムラとなる。サンプリングムラは画像に表れるモアレ等の原因となり問題である。また、画素駆動型を採用した場合は、画素に注目し対象とする画素の画素中心を通過したビーム(投影データ)の値を割り当てていく。そのため、画素が粗い場合には使用されない投影データが存在してしまう。すると投影データの利用効率が低下し、画像ノイズが大きくなってしまう。また、画素駆動型や線束駆動型では、逆投影する角度に応じて画素(ビーム)使用の有無が変わるため処理ムラが生じてしまう。これを逐次反復すると高周波誤差が生じてしまうという問題がある。
これに対し、距離駆動型の逆投影や順投影を採用するとサンプリング密度を一定に保つことが可能である。特許文献1には、画素及び検出器ビンのうちの一方に対する正方形ウィンドウの寸法を、隣接するウィンドウが検出器ビンと画素のうちの一方に連続する影を形成するように動的に調整し、検出器の各ビンに対する各画素の影響及びその逆を決定する投影法及び逆投影法が記載されている。特許文献1の手法により、画素サイズが検出器素子サイズと比較して比較的大きい場合にはノイズ低減につながり、均一な逆投影が可能となる。これによりモアレ等の高周波誤差を生じないといった利点がある。
特表2005−522304号公報
しかしながら、上述の特許文献1では、隣接するウィンドウが連続するように配置される。つまり画素サイズは画素間隔と等しく設定される。この場合、ボリュームレンダリング等の3D表示を行う際には、エリアシングによる画質劣化を生じることがある。また、画素サイズと同等以下の大きさの構造物が画素と画素の間に位置する場合、パーシャルボリューム効果により描出能が低下してしまうという問題もある。また、逐次近似再構成処理において特許文献1に記載されるような逆投影を採用する場合、スライス厚を薄くするとX線光子数の不足によりノイズが多くなり、所望の画質が得られないことがある。一方でスライス厚を厚くすると逐次近似再構成処理内で行われる画像空間での近接画素での類似性に基づく平滑化処理(正則化処理)がうまく働かず、微小な構造物の描出が劣化する場合がある。このような現象を避けるためには、撮影線量に応じてスライス厚は厚くできる方がよく、画素間距離は過度に遠くならない方がよい。こうした理由により、画素間隔を画素サイズより狭くすることが望ましい。換言すると、近接する画素に重なりを持たせるような画素間隔及び画素サイズを設定することが望ましい。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、画像再構成処理において行われる逆投影処理または順投影処理において、近接する画素やビームが重なるものとみなし、画素やビームの重なりを考慮した演算を行うことで、データを均一に利用してモアレ等の高周波誤差の発生を抑制することが可能なデータ処理方法、データ処理装置、及びX線CT装置を提供することである。
前述した目的を達成するために本発明は、データ処理装置が実行する順投影処理または逆投影処理において、設定されるビームサイズをビーム間隔より広く設定し、または画素サイズを画素間隔より広く設定し、近接するビームの重なり量または近接する画素の重なり量に応じたサイズ依存重みを用いてビームまたは画素に割り当てる補間値を算出することを特徴とするデータ処理方法である。
また、順投影処理または逆投影処理において、ビームサイズをビーム間隔より広く設定し、または画素サイズを画素間隔より広く設定する設定部と、近接するビームの重なり量または近接する画素の重なり量に応じたサイズ依存重みを用いてビームまたは画素に割り当てる補間値を算出する算出部と、を備えることを特徴とするデータ処理装置及びデータ処理装置を有するX線CT装置である。
また、面積を持つ焦点からX線を照射するX線源と、前記X線源に対向配置され被検者を透過したX線を検出するX線検出器と、前記X線検出器により検出した透過X線を収集するデータ収集装置と、前記透過X線を取得し、取得した透過X線に基づいて画像を再構成する際に行う順投影処理または逆投影処理において、ビームサイズをビーム間隔より広く設定し、近接するビームの重なり量に応じたサイズ依存重みを用いてビームまたは画素に割り当てる補間値を算出する処理を含む画像再構成処理を実行する画像処理装置と、を備えることを特徴とするX線CT装置である。
本発明により、画像を再構成する際の逆投影処理または順投影処理において、近接する画素やビームに重なりがあるものとし、画素やビームの重なりを考慮して画素またはビームに割り当てる値を求めるため、データを均一に利用できモアレ等の高周波誤差の発生を抑制することが可能なデータ処理方法、データ処理装置、及びX線CT装置を提供できる。
X線CT装置1の全体構成図 本発明に係る逆投影処理及び順投影処理で利用する画素ウィンドウ及びビームウィンドウの例を示す図(ビームウインドウ幅bww>画素ウインドウ幅pww) 本発明に係る逆投影処理及び順投影処理で利用する画素ウィンドウ及びビームウィンドウの例を示す図(ビームウインドウ幅bww<画素ウインドウ幅pww) 図2及び図3に示す画素ウィンドウを用いた逆投影処理において画素pcに割り当てる値(ビーム補間値pv)を算出する手順を示すフローチャート 図2及び図3に示す画素ウィンドウを用いた順投影処理においてビームbcに割り当てる値(画素補間値bv)を算出する手順を示すフローチャート 一般的なビームウィンドウを説明する図 本発明におけるビーム間隔とビーム幅との関係と(ビーム間隔<ビーム幅)、線源からの距離に応じたビームウィンドウについて説明する図 本発明に係る逆投影処理及び順投影処理で利用する画素ウィンドウ及びビームウィンドウの例を示す図(ビームウインドウ幅bww<画素ウインドウ幅pww) 本発明に係る逆投影処理及び順投影処理で利用する画素ウィンドウ及びビームウィンドウの例を示す図(ビームウインドウ幅bww>画素ウインドウ幅pww) 図8及び図9に示すビームウィンドウを用いた逆投影処理において画素pcに割り当てる値(ビーム補間値pv)を算出する手順を示すフローチャート 図8及び図9に示すビームウィンドウを用いた順投影処理においてビームbcに割り当てる値(画素補間値bv)を算出する手順を示すフローチャート 近接するビーム間の重なり及び近接する画素間の重なりを考慮した逆投影におけるビーム補間値pvの算出手順を示すフローチャート 近接するビーム間の重なり及び近接する画素間の重なりを考慮した順投影における画素補間値bvの算出手順を示すフローチャート (a)線源における線量分布(電子密度分布)、(b)X線検出器の感度分布
以下、図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照してX線CT装置1の全体構成について説明する。
図1に示すように、X線CT装置1は、スキャンガントリ部100、寝台105、及び操作卓120を備える。スキャンガントリ部100は、被検体に対してX線を照射するとともに被検体を透過したX線を検出する装置である。操作卓120は、スキャンガントリ部100の各部を制御するとともにスキャンガントリ部100で計測した透過X線データを取得し、画像の生成を行う装置である。寝台105は被検体を寝載し、スキャンガントリ部100のX線照射範囲に被検体を搬入・搬出する装置である。
スキャンガントリ部100は、X線源101、回転盤102、コリメータ103、X線検出器106、データ収集装置107、ガントリ制御装置108、寝台制御装置109、及びX線制御装置110を備える。
操作卓120は、入力装置121、画像処理装置(データ処理装置)122、記憶装置123、システム制御装置124、及び表示装置125を備える。
スキャンガントリ部100の回転盤102には開口部104が設けられ、開口部104を介してX線源101とX線検出器106とが対向配置される。開口部104に寝台105に載置された被検体が挿入される。回転盤102は、回転盤駆動装置から駆動伝達系を通じて伝達される駆動力によって被検体の周囲を回転する。回転盤駆動装置はガントリ制御装置108によって制御される。
X線源101は、X線制御装置110に制御されて所定の強度のX線を連続的または断続的に照射する。X線制御装置110は、操作卓120のシステム制御装置124により決定されたX線管電圧及びX線管電流に従って、X線源101に印加または供給するX線管電圧及びX線管電流を制御する。
X線源101のX線照射口にはコリメータ103が設けられる。コリメータ103は、X線源101から放射されたX線の照射範囲を制限する。例えばコーンビーム(円錐形または角錐形ビーム)等に成形する。コリメータ103の開口幅はシステム制御装置124により制御される。
X線源101から照射され、コリメータ103を通過し、被検体を透過したX線はX線検出器106に入射する。
X線検出器106は、例えばシンチレータとフォトダイオードの組み合わせによって構成されるX線検出素子群をチャンネル方向(周回方向)及び列方向(体軸方向)に2次元配列したものである。X線検出器106は、被検体を介してX線源101に対向するように配置される。X線検出器106はX線源101から照射されて被検体を透過したX線量を検出し、データ収集装置107に出力する。
データ収集装置107は、X線検出器106の個々のX線検出素子により検出されるX線量を所定のサンプリング間隔で収集し、デジタル信号に変換し、透過X線データとして操作卓120の画像処理装置122に順次出力する。
画像処理装置(データ処理装置)122は、データ収集装置107から入力された透過X線データを取得し、対数変換、感度補正等の前処理を行って再構成に必要な投影データを作成する。また画像処理装置122は、生成した投影データを用いて断層像等の被検体画像を再構成する。システム制御装置124は、画像処理装置122によって再構成された被検体画像データを記憶装置123に記憶するとともに表示装置125に表示する。
第1の実施の形態において画像処理装置122が実行する画像再構成処理では、画素サイズを画素間隔より広く設定し、近接する画素間の重なり量に応じたサイズ依存重み(画素ウィンドウ)を用いて画素に割り当てる補間値を算出する処理を含む逆投影処理を行う。この逆投影処理の詳細については後述する(図2〜図4参照)。
システム制御装置124は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたコンピュータである。記憶装置123はハードディスク等のデータ記録装置であり、X線CT装置1の機能を実現するためのプログラムやデータ等が予め記憶される。
表示装置125は、液晶パネル、CRTモニタ等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路で構成され、システム制御装置124に接続される。表示装置125は画像処理装置122から出力される被検体画像、並びにシステム制御装置124が取り扱う種々の情報を表示する。
入力装置121は、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー、及び各種スイッチボタン等により構成され、操作者によって入力される各種の指示や情報をシステム制御装置124に出力する。操作者は、表示装置125及び入力装置121を使用して対話的にX線CT装置1を操作する。入力装置121は表示装置125の表示画面と一体的に構成されるタッチパネル式の入力装置としてもよい。
寝台105は、被検体を寝載する天板、上下動装置、及び天板駆動装置を備え、寝台制御装置109の制御により天板高さを上下に昇降したり、体軸方向へ前後動したり、体軸と垂直方向かつ床面に対し平行な方向(左右方向)への左右動する。撮影中において、寝台制御装置109はシステム制御装置124により決定された寝台移動速度及び移動方向で天板を移動させる。
次に、図2〜図4を参照して、本発明に係る画像処理装置122における画像再構成時の逆投影処理について説明する。例えば、フィルタ補正3D逆投影法のような解析的手法で画像を再構成する際に行われる逆投影処理において、画像処理装置122は画素サイズを画素間隔より広く設定する。これにより近接する画素間に重なりが生じる。画像処理装置122は近接する画素間の重なり量に応じたサイズ依存重み(画素ウィンドウ)を算出し、サイズ依存重み(画素ウィンドウ)を用いて画素に割り当てる補間値を算出する。
まず、X線CT装置1の入力装置121から撮影条件及び再構成条件が入力され、被検体が撮影される。撮影条件は、例えばビームピッチは「1.1」、管電圧は「120kV」、管電流は「300mA」、スキャン速度は「0.5s/回転」のように設定されるものとする。また再構成条件に含まれる再構成FOV(Field Of View)や再構成中心位置は撮影部位に応じて疾患が診断しやすいように決定される。例えば心臓撮影においては、再構成FOVは「250mm」、再構成中心位置は「心臓が中心」となるように設定される。
また、再構成画像マトリクスサイズは通常固定であり512画素(正方形の再構成画像の一辺の画素数)、再構成画像スライス数及びスライス間隔やスライス厚は、撮影範囲や診断したい疾患のサイズや撮影線量に応じて設定される。例えば、スライス数は「200枚」、スライス間隔は「1.25mm」、スライス厚は「2.5mm」とする。また、再構成フィルタは撮影部位に応じて選択される。例えば、腹部の撮影においては「腹部用標準フィルタ」、頭部の撮影においては「頭部用標準フィルタ」等を選択すればよい。
画像処理装置122は撮影により得られた投影データを取得し、上述の再構成条件に基づき画像再構成処理を実行し、再構成画像を作成する。画像再構成処理には、例えばフィルタ補正3D逆投影法を用いるものとする。このフィルタ補正3D逆投影法において、画像処理装置122は、近接する画素間の重なりを考慮した逆投影処理を行う。以下、図2〜図4を参照して近接する画素間の重なりを考慮した逆投影処理について説明する。
図2及び図3は本発明において逆投影処理に使用するサイズ依存重み(画素ウィンドウ2a〜2g及びビームウィンドウ3)を示す図である。図4は逆投影処理において画素pcに割り当てる値pvを算出する処理手順を示すフローチャートである。なお、以下の説明では画素ウィンドウ2a〜2gを総称して画素ウィンドウ2と表記する。
画素ウィンドウ2とは、逆投影処理において画素に割り当てる補間値を算出する際に使用する重み(サイズ依存重み)である。使用する画素ウィンドウ2は近接する画素の重なり量に応じて決定される。また画素ウィンドウ2の形状は、画素ウィンドウ2の幅(画素ウィンドウ幅pww)と幅方向の各位置(画素領域)における重みの大きさ(画素サイズ依存重み値pwtk)とで定義される。図2、図3に示す各画素ウィンドウ2a〜2gの縦方向の長さが画素サイズ依存重み値pwtkを示している。kは、画素ウィンドウ2におけるインデックス(左端から何番目の画素領域であるかを示す番号、「0」,「1」,「2」,・・・)である。画素領域とは、画素を画素間隔で区分した各領域のことである。
本発明では、画像処理装置122は画素サイズ(画素サイズpsx)と画素間隔ppxとから画素ウィンドウ幅pwwを決定する。更に、近接する画素ウィンドウ2を重ね合わせて配置したときの重み値(画素サイズ依存重み値pwtk)の和が各画素位置で等しく、かつ画素ウィンドウ2の半値幅が画素サイズに等しくなるように画素サイズ依存重み値pwtkを決定する。
図2は画素サイズpsxが画素間隔より広く、ビームウインドウ幅bww>画素ウインドウ幅pwwである場合の画素ウインドウ2とビームウインドウ3の配置を示す図であり、(a)は画素ウィンドウ幅pwwが画素間隔と等しい場合の画素ウィンドウ2aの形状を示し、(b)は画素ウィンドウ幅pwwを画素間隔の2倍とする場合の画素ウィンドウ2bの形状を示し、(c)は画素ウィンドウ幅pwwを画素間隔の4倍とする場合の画素ウィンドウ2cの形状を示し、(d)は画素ウィンドウ幅pwwを画素間隔の3倍とする場合の画素ウィンドウ2dの形状を示す。
また、図3は画素サイズpsxが画素間隔より広く、ビームウインドウ幅bww<画素ウインドウ幅pwwである場合の画素ウインドウ2とビームウインドウ3の配置を示す図であり、(a)は画素ウィンドウ幅pwwが画素間隔と等しい場合の画素ウィンドウ2eの形状を示し、(b)は画素ウィンドウ幅pwwを画素間隔の2倍とする場合の画素ウィンドウ2fの形状を示し、(c)は画素ウィンドウ幅pwwを画素間隔の3倍とする場合の画素ウィンドウ2gの形状を示す。
第1の実施の形態では、逆投影処理において各画素に割り当てるビーム補間値pvを求める際に、図2または図3に示すような画素ウィンドウ2を用いる。どの画素ウィンドウ2を使用するかは、画素間の重なり量に応じて決定される。例えば、スライス厚とスライス間隔との関係に応じて画素間の重なり量が決定される。
以下、図4のフローチャートを参照しながら、近接する画素間の重なり量を考慮したビーム補間値pvの算出手順を説明する。
図4のフローチャートに示すように、操作者が入力装置121等を介して設定した再構成条件等によって画素サイズpsx[mm]が決定されると(ステップS101)、画像処理装置122は、画素ウィンドウ2を求める。すなわち画素ウィンドウ幅pww、画素サイズ依存重み値pwtkを算出する(ステップS102、ステップS103)。
有効視野サイズをFOV、再構成画像のマトリクスサイズをMATRIXとすると、画素間隔ppxは以下の式(1)となる。
Figure 2016017402
なお、上述の画素サイズpsxは、例えば再構成画像のスライス厚とし、画素間隔ppxは再構成画像のスライス間隔とする。
ステップS101で決定された画素サイズをpsx[mm]とすると、画像処理装置122は、画素ウィンドウ幅pww[pixel]を以下の式(2)により求める(ステップS102)。
Figure 2016017402
なお、画素ウィンドウ幅pwwにおける画素ウィンドウ中央位置pwcは式(3)で表され、画素ウィンドウ中央位置pwcに対する画素ウィンドウ端部位置pweは式(4)で表される。
Figure 2016017402
Figure 2016017402
次に、画像処理装置122は画素を画素間隔で区分し、区分した各画素領域における画素サイズ依存重み値pwtkを決定する。つまり、画素ウィンドウ2内の左端の画素(k=0の画素)からk番目の画素の画素サイズ依存重み値pwtkを、以下の式(5)により算出する(ステップS103)。
Figure 2016017402
画素ウィンドウ2の先頭画素位置pscは、以下の式(6)で表される。
Figure 2016017402
次に画像処理装置122は、補間カーネルfを算出し(ステップS104)、ビーム補間値pvを算出する(ステップS105)。以下、補間カーネルfの算出及びビーム補間値pvの算出について説明する。
画素サイズを画素間隔、ビームサイズをビーム間隔とした場合における、ある画素pcj(jは画素のインデックス)における画素境界psj、pejの共通軸4上の位置をP(psj)、P(pej)、あるビームbci(iはビームのインデックス)におけるビーム境界bsi、beiの共通軸4上の位置をP(bsi)、P(bei)、共通軸4上の画素境界P(psj)、P(pej)が位置するビームをbcjs、bcje、補間カーネル、すなわち共通軸4上のビームbciが画素pcjを占める割合(共通軸4上の長さの割合)をfi,j、共通軸4上の位置iに位置する投影値をrawi、とすると、画素pcjに割り当てられるビーム補間値pvjは以下の式(7)及び式(8)のように算出される。
Figure 2016017402
画像処理装置122は、画素pcjへ上述のビーム補間値pvjを割り当てる(ステップS106)。
以上説明したように、第1の実施の形態では、画像処理装置122がフィルタ補正3D逆投影法等の解析的手法により画像を再構成する場合において、画素サイズを画素間隔より広く設定し、画素の重なりを考慮して逆投影処理を行う。これにより解析的手法で画像を再構成した場合にデータ利用ムラに起因した画質劣化のない、データ利用効率のよい良好な画質を得ることができる。
画素サイズを再構成画像のスライス厚とし、画素間隔は再構成画像のスライス間隔とすれば、スライス間隔より広いスライス厚を設定して逆投影処理を行うことができる。スライス厚を再構成画像のスライス間隔より広くできることから、3D表示した際のエイリアシングアーチファクトを抑制できる。
また、画素サイズからサイズ依存重みを決定し、画素を画素間隔で区分し、区分された画素領域に対してサイズ依存重み値を決定し、サイズ依存重みと補間カーネルから補間値を算出するので、画素サイズが大きい場合におけるノイズ増大を抑制できる。また、画素サイズを画素間隔より大きくした場合にもデータ利用ムラを抑制できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図5を参照して説明する。第2の実施の形態では、近接する画素間の重なりを考慮した順投影処理を含む逐次近似再構成処理により画像を生成する例について説明する。なお、以下の説明において近接する画素間の重なりを考慮した逆投影の詳細に関しては第1実施形態と同様であるため重複する説明を省略する。
まず、X線CT装置1の入力装置121から撮影条件及び再構成条件が入力され、被検体が撮影される。撮影条件や再構成条件は、上述の第1の実施の形態と同様である。
画像処理装置122は撮影により得られた投影データを取得し、上述の再構成条件に基づき画像再構成処理を実行し、再構成画像を作成する。再構成画像を作成する際、画像処理装置122は、まず本発明に係る近接する画素間の重なりを考慮した逆投影を含むフィルタ補正3D逆投影法を実行する(第1の実施の形態の手法)。
次に画像処理装置122は、逐次近似処理を実行するか否かの指示入力を受け付ける。
上述のフィルタ補正3D逆投影法等による再構成画像を操作者が確認し、ノイズやアーチファクトが多く診断上問題となると判断した場合は、操作者は入力装置121を介して逐次近似処理の実行を選択する。画像処理装置122は、操作者による逐次近似処理のパラメータの設定を受け付ける。
逐次近似処理のパラメータは、最大繰り返し回数、収束条件(終了条件)、事前確率重み(平滑化の程度を決定する係数)等である。逐次近似処理のパラメータが入力され、入力装置121から逐次近似処理の実行指示が入力されると、画像処理装置122は、逐次近似処理を開始する。
ここで実行される逐次近似処理において、画像処理装置122は、まず初期画像を作成する。初期画像は、第1の実施の形態で説明したように近接する画素間の重なりを考慮した逆投影を含むフィルタ補正3D逆投影法を用いて再構成した画像としてもよいし、その他の再構成法を使用してもよい。なお、初期画像には再構成画像を使用せず一定値画像を用いることもできる。
ただし、初期画像作成に使用する再構成法や再構成フィルタに応じて逐次近似処理における収束までの繰り返し回数が変わる。初期画像を順投影して得られる順投影データと投影データとの間の矛盾が大きい場合、例えば、初期画像にアーチファクトや歪みやノイズが多くて投影データと順投影データとの間の矛盾が大きい場合には、収束までの繰り返し回数が多くなる。そのため、なるべく投影データに対する矛盾の少ない順投影データが得られるような再構成フィルタや再構成方法を用いることが望ましい。
同様に、初期画像作成の際に投影データ上や画像データ上で行う高画質化フィルタを使用してノイズやアーチファクトを低減しておくことが望ましい。
画像処理装置122は、得られた初期画像を基に、近接する画素間の重なりを考慮した順投影及び逆投影を用いた逐次近似処理(逐次近似再構成)を行う。これにより、逐次近似再構成画像が得られる。なお、逐次近似再構成における順投影や逆投影以外の部分は従来の逐次近似再構成法と同様とする。逐次近似法には、ML(最尤推定:Maximum likelihood)法やMAP(事後最大確率:Maximum a Posterior)法やWLS(重み付き最小自乗:Weighted Least Squares)やPWLS(罰則つき重み付け最小自乗法:Penalized Weighted Least Squares)法やSIRT(Simultaneous Reconstruction Technique)法といった公知の逐次近似再構成法を用いることができる。
また、これらの逐次近似法にOS(Ordered Subset)やSPS(Separable Paraboloidal Surrogate)やRAMLA(Row-Action Maximum Likelihood Algorithm)等の高速化手法を適用してもよい。
また、逐次近似再構成における逆投影処理及び順投影処理では、画素の重なりを考慮するものとする。画素の重なりを考慮した逆投影処理については第1の実施の形態で示したので説明を省略し、以下、順投影処理について説明する。
本発明における順投影では、逆投影の場合と同様に、画像処理装置122は画素サイズを画素間隔より広く設定する。これにより近接する画素間に重なりが生じる。画像処理装置122は近接する画素間の重なり量に応じたサイズ依存重み(画素ウィンドウ2a〜2g;図2及び図3参照)を算出し、サイズ依存重み(画素ウィンドウ2a〜2g)を用いてビームに割り当てる補間値を算出する。
以下、図5のフローチャートを参照しながら、近接する画素間の重なり量を考慮した画素補間値bvの算出手順を説明する。
図5のフローチャートのステップS201〜ステップS203の処理は第1の実施の形態の画素の重なりを考慮した逆投影の場合(図4のステップS101〜ステップS103)と同様である。
すなわち、操作者が入力装置121等を介して設定した再構成条件等によって画素サイズpsx[mm]が決定されると(ステップS201)、画像処理装置122は、有効視野サイズFOV、再構成画像のマトリクスサイズMATRIXを用いて画素間隔ppxと求め、また、画素サイズpsx及び画素間隔ppxから画素ウィンドウ幅pww、画素サイズ依存重み値pwtkを上述の式(1)〜式(5)を用いて算出する(ステップS202、ステップS203)。
次に、画像処理装置122は、補間カーネルgを算出し(ステップS204)、画素補間値bvを算出する(ステップS205)。以下、補間カーネルgの算出及び画素補間値bvの算出について説明する。
画素サイズを画素間隔、ビームサイズをビーム間隔とした場合における、ある画素pcj(jは画素のインデックス)における画素境界psj、pejの共通軸4上の位置をP(psj)、P(pej)、あるビームbci(iはビームのインデックス)におけるビーム境界bsi、beiの共通軸4上の位置をP(bsi)、P(bei)、共通軸4上のビーム境界P(bsi)、P(bei)が位置する画素をpcjs、pcie、補間カーネル、すなわち共通軸4上の画素pcjがビームbciを占める割合(共通軸4上の長さの割合)をgi,j、共通軸4上の位置jに位置する画素値をimgj、とすると、ビームbciに割り当てられる画素補間値bviは以下の式(9)及び式(10)のように算出される。
Figure 2016017402
画像処理装置122は、ビームbciへ上述の画素補間値bviを割り当てる(ステップS206)。
以上説明したように、第2の実施の形態では、画像処理装置122が逐次近似法により画像を再構成する場合において、画素サイズを画素間隔より広く設定し、画素の重なりを考慮して順投影処理及び逆投影処理を行う。また、逐次近似処理の初期画像作成の際にも、画素の重なりを考慮した逆投影処理を行うことが望ましい。
これにより、画素サイズが大きい場合におけるノイズ増大を抑制できる。また画素サイズを画素間隔より大きくした場合もデータ利用ムラが生じない。そのため逆投影及び順投影を反復して行う逐次近似再構成処理においても良好な画質を得ることができる。その結果、モアレ等の高周波誤差の発生を抑制することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について図6〜図10を参照して説明する。
一般に、距離駆動型の逆投影では、図6に示すようにX線源101から放射する各ビーム30a、30b、30cのビーム間隔とビーム幅とを一致させ、X線源101から画素位置41、42までの距離に応じたサイズのビームウィンドウ38、39が設定される。
隣接するビーム30a、30b、30cは重なりを持たずに連続的に配置される。
これに対して、X線源101から照射されるビームは現実的には面積を持って照射される。図7に示すようにX線源101の焦点は実際は点ではなく、ある程度のサイズ(面積)を有するからである。したがって、図7(a)に示すように、線源から面積をもったビーム31a、31b、31cが発せられ、近接するビーム31a、31b、31cは画素位置41、42において重なりが生じている。上述の図6に示すような線源を点とするビーム30a、30b、30cを用いて線源サイズを考慮した逆投影または順投影を行うためには、線源である点を複数設定し、全ての点(線源)で逆投影または順投影の計算を行い、その計算結果の平均値をとる必要がある。そのため、計算量が増大してしまう。
そこで本発明の第3の実施の形態では、図7に示すようにビームが面積を持ってX線源101から照射されるものとする。またビーム間隔よりビーム幅を広くとり、画像処理装置122は近接するビーム間の重なりを考慮した逆投影を行う。具体的には、ビーム間隔よりビーム幅を広くとり、近接するビーム31a、31b、31cでそれぞれビームの重なり量に応じた重み値を有するビームウィンドウ3a〜3g(図8、図9参照)を用いて各画素に割り当てるビーム補間値を算出する逆投影処理を行う。
また、X線源101から画素位置41,42までの距離に応じて近接するビーム31a、31b、31cの重なり量は異なるため、ビームの重なり量に応じて適用するビームウィンドウ3を変化させるものとする。例えば、X線源101に近い画素位置41では、図7(b)の上段に示すようにビーム間隔の2倍幅のビームウィンドウ3Aを使用し、X線源101から遠い画素位置42では、図7(b)の下段に示すようにビームの重なり量が小さくなるため、ビーム間隔と等幅のビームウィンドウ3Bを使用する。なお、以下の説明ではビームウィンドウ3a〜3g、3A、3Bを総称してビームウィンドウ3と表記する。
本発明の第3の実施の形態における逆投影では、ビームサイズ(ビーム幅bsx)とビーム間隔bpxとからビームウィンドウ幅bwwを決定する。更に、近接するビームウィンドウ3を重ね合わせて配置したときの重み値(ビームサイズ依存重み値bwtk)の和が各画素位置で等しく、かつビームウィンドウ3の半値幅がビーム幅に等しくなるようにビームサイズ依存重み値bwtkを決定する。例えば、図8、図9に示すようなビームウィンドウ3a〜3g及び画素ウィンドウ2を設定し、図10のフローチャートに示す手順で画素に割り当てる値pvを算出する。
ここで、ビームウィンドウ3とは、逆投影処理において画素に割り当てる補間値を算出したり順投影処理において投影(ビーム)に割り当てる補間値を算出する際に使用する重み(サイズ依存重み)である。使用するビームウィンドウ3は近接するビームの重なり量に応じて決定される。例えば、線源と画素位置との距離に応じて使用するビームウィンドウが変更される。またビームウィンドウ3の形状は、ビームウィンドウ3の幅(ビームウィンドウ幅bww)と幅方向の各位置(画素領域)における重みの大きさ(ビームサイズ依存重み値bwtk)とで定義される。図8、図9に示す各ビームウィンドウ3a〜3gの縦方向の長さがビームサイズ依存重み値bwtkを示している。kは、ビームウィンドウ3におけるインデックス(左端から何番目のビーム領域であるかを示す番号、「0」,「1」,「2」,・・・)である。ビーム領域とは、ビームをビーム間隔で区分した各領域のことである。
図8は、ビームサイズ(ビーム幅bsx)がビーム間隔bpxより広く、ビームウィンドウ幅bww<画素ウィンドウ幅pwwである場合のビームウィンドウ3と画素ウィンドウ2の配置を示す図の例を示す図であり、(a)はビームウィンドウ幅bwwがビーム間隔bpxと等しい場合のビームウィンドウ3aの形状を示し、(b)はビームウィンドウ幅bwwをビーム間隔bpxの2倍とする場合のビームウィンドウ3bの形状を示し、(c)はビームウィンドウ幅bwwをビーム間隔bpxの4倍とする場合のビームウィンドウ3cの形状を示し、(d)はビームウィンドウ幅bwwをビーム間隔bpxの3倍とする場合のビームウィンドウ3dの形状を示す。
また、図9はビームサイズ(ビーム幅bsx)がビーム間隔bpxより広く、ビームウィンドウ幅bww>画素ウィンドウ幅pwwである場合の画素ウィンドウ2とビームウィンドウ3の配置を示す図であり、(a)はビームウィンドウ幅bwwがビーム間隔bpxと等しい場合のビームウィンドウ3eの形状を示し、(b)はビームウィンドウ幅bwwをビーム間隔bpxの2倍とする場合のビームウィンドウ3fの形状を示し、(c)はビームウィンドウ幅bwwをビーム間隔bpxの3倍とする場合のビームウィンドウ3gの形状を示す。
なお、以下の説明ではビームウィンドウ3a、3b、・・・を総称してビームウィンドウ3と表記する。
以下、図10のフローチャートを参照して、図8または図9に示すビームウィンドウ3を用いたビーム補間値pvの算出手順について説明する。
図10のフローチャートに示すように、まず画像処理装置122はビームサイズ(ビーム幅)bsx[mm]、ビーム間隔bpx[mm]を算出する(ステップS301)。
線源サイズをfsx[mm]、検出器素子サイズをdsx[mm]、線源−検出器間距離をSID[mm]、線源−画素間距離をSPD[mm]とすると、画素位置におけるビームサイズ(ビーム幅)bsx[mm]は以下の式(11)で表され、ビーム間隔bpx[mm]は以下の式(12)で表される。
Figure 2016017402
Figure 2016017402
画素位置におけるビームサイズbsx[mm]、ビーム間隔bpx[mm]が算出されると(ステップS201)、画像処理装置122は、画素位置におけるビームウィンドウ幅bww[channel]を以下の式(13)により求める(ステップS302)。
Figure 2016017402
なお、ビームウィンドウ幅bwwにおけるビームウィンドウ中央位置bwcは式(14)で表され、ビームウィンドウ中央位置bwcに対するビームウィンドウ端部位置bweは式(15)で表される。
Figure 2016017402
Figure 2016017402
次に、画像処理装置122はビームをビーム間隔で区分し、区分した各ビーム領域におけるビームサイズ依存重み値bwtkを決定する。つまり、ビームウィンドウ3内の左端の画素(k=0の画素)からk番目の領域のビームサイズ依存重み値bwtkを、以下の式(16)により算出する(ステップS303)。
Figure 2016017402
ビームウィンドウ3の先頭画素位置bscは、以下の式(17)で表される。
Figure 2016017402
次に画像処理装置122は、補間カーネルfを算出し(ステップS304)、ビーム補間値pvを算出する(ステップS305)。以下、補間カーネルfの算出及びビーム補間値pvの算出について説明する。
画素サイズを画素間隔、ビームサイズをビーム間隔とした場合における、
ある画素pcj(jは画素のインデックス)における画素境界psj、pejの共通軸4上の位置をP(psj)、P(pej)、
あるビームbci(iはビームのインデックス)におけるビーム境界bsi、beiの共通軸4上の位置をP(bsi)、P(bei)、
共通軸4上のビーム境界P(bsi)、P(bei)が位置するビームをbcjs、bcje
補間カーネル、すなわち共通軸4上のビームbciが画素pcjを占める割合(共通軸4上の長さの割合)をfi,j
共通軸4上の位置iに位置する投影値をrawi
とすると、画素pcjに割り当てられるビーム補間値pvjは以下の式(18)及び式(19)のように算出される。
Figure 2016017402
画像処理装置122は、画素pcjへ上述のビーム補間値pvjを割り当てる(ステップS306)。
以上説明したように、第3の実施の形態では、フィルタ補正3D逆投影法や逐次近似法における逆投影処理等において、近接するビームの重なりを考慮して逆投影処理を行う。
これによりデータ利用ムラに起因した画質劣化のない、データ利用効率のよい良好な画質を得ることができる。
また、ビームサイズとビーム間隔との関係(ビームの重なる度合)を線源から対象画素までの距離、線源サイズ、検出素子サイズ、及び線源と検出素子間の距離に応じて変更する。これにより、一連の演算で高速に線源サイズや検出素子サイズを考慮した結果を得ることができる。
第3の実施の形態の逆投影処理を、線源が点ではなくサイズ(面積)を有するビームに対して適用すれば、逐次近似再構成時のモデル精度を向上しつつ、高速に逆投影処理を行うことができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について図11を参照して説明する。第4の実施の形態では、近接するビーム間の重なりを考慮した順投影方法について説明する。近接するビーム間の重なりについては、第3の実施の形態と同様であるので(図7参照)、説明を省略する。
近接するビーム間の重なりを考慮した順投影では、第3の実施の形態(逆投影の場合)と同様に、ビームサイズ(ビーム幅bsx)とビーム間隔bpxとからからビームウィンドウ幅bwwを決定する。更に、近接するビームウィンドウ3を重ね合わせて配置したときのビームサイズ依存重み値bwtkの和が各画素位置で等しく、かつビームウィンドウ3の半値幅がビーム幅に等しくなるようにビームサイズ依存重み値bwtkを決定する。
例えば、図8、図9に示すようなビームウィンドウ3及び画素ウィンドウ2を設定し、図11のフローチャートに示す手順でビームに割り当てる値bvを算出する。
以下、図11のフローチャートを参照して、図8または図9に示すビームウィンドウ3を用いた画素補間値bvの算出手順について説明する。
図11のフローチャートのステップS401〜ステップS403の処理は第3の実施の形態の逆投影の場合(図10のステップS301〜ステップS303)と同様である。
すなわち、画像処理装置122は、線源サイズfsx、検出器素子サイズdsx、線源−検出器間距離SID、線源−画素間距離SPDから、画素位置におけるビームサイズ(ビーム幅)bsx、及びビーム間隔bpxを上述の式(11)、式(12)を用いて算出する。また、ビームウィンドウ幅bwwをビーム間隔bpx及びビームサイズbsxに基づいて算出する(式(13))。更に、画像処理装置122は、ビームサイズ依存重み値bwtkを上述の式(16)と同様に算出する。
次に画像処理装置122は、補間カーネルgを算出し(ステップS404)、画素補間値bvを算出する(ステップS405)。以下、補間カーネルgの算出及び画素補間値bvの算出について説明する。
画素サイズを画素間隔、ビームサイズをビーム間隔とした場合における、
ある画素pcj(jは画素のインデックス)における画素境界psj、pejの共通軸4上の位置をP(psj)、P(pej)、
あるビームbci(iはビームのインデックス)におけるビーム境界bsi、beiの共通軸4上の位置をP(bsi)、P(bei)、
共通軸4上のビーム境界P(bsi)、P(bei)が位置する画素をpcis、pcie
補間カーネル、すなわち共通軸4上の画素pcjがビームbciを占める割合(共通軸4上の長さの割合)をgi,j
共通軸4上の位置jに位置する画素値をimgj
とすると、ビームbciに割り当てられる画素補間値bviは以下の式(20)、式(21)のように算出される。
Figure 2016017402
画像処理装置122は、ビームbciへ上述の画素補間値bviを割り当てる(ステップS406)。
以上説明したように、第4の実施の形態では、逐次近似法による画像再構成時における順投影処理等において、近接するビームの重なりを考慮して順投影処理を行う。これにより線源のサイズを考慮して順投影を行うことができ、データ利用ムラに起因した画質劣化のないデータ利用効率の高い、良好な画質を得ることができる。また、ビームサイズとビーム間隔との関係(ビームの重なる度合)を線源から対象画素までの距離、線源サイズ、検出素子サイズ、及び線源と検出素子間の距離に応じて変更する。これにより、一連の演算で高速に線源サイズや検出素子サイズを考慮した結果を得ることができる。
また、第4の実施の形態の順投影処理を、線源が点ではなくサイズ(面積)を有するビームに対して適用すれば、逐次近似再構成時のモデル精度を向上しつつ、高速に順投影処理を行うことができる。
[第5の実施の形態]
次に本発明の第5の実施の形態として、近接するビーム間の重なり及び近接する画素間の重なりの双方を考慮した逆投影方法について説明する。
第5の実施の形態の逆投影方法では、第1、第3の実施の形態と同様に、図2または図3及び図8または図9等に示す画素ウィンドウ2及びビームウィンドウ3を利用する。以下、図12のフローチャートを参照して、近接するビーム間の重なり及び近接する画素間の重なりを考慮した逆投影におけるビーム補間値pvの算出手順を説明する。
まず画像処理装置122は、第3の実施の形態のビームの重なりを考慮した逆投影の場合(図10のステップS301〜ステップS303)と同様に、画素位置におけるビームサイズ(ビーム幅)bsx、ビーム間隔bpx、ビームウィンドウ幅bww、ビームサイズ依存重み値bwtkを算出する(ステップS501〜ステップS503)。すなわち画像処理装置122は、線源サイズfsx、検出器素子サイズdsx、線源−検出器間距離SID、線源−画素間距離SPDから、画素位置におけるビームサイズ(ビーム幅)bsx、ビーム間隔bpxを上述の式(11)、式(12)から算出する。また、ビームウィンドウ幅bwwをビーム間隔bpx及びビームサイズbsxに基づいて算出する(式(13))。更に、画像処理装置122は、ビームサイズ依存重み値bwtkを上述の式(14)〜式(16)と同様に算出する。
また画像処理装置122は、第1の実施の形態の画素の重なりを考慮した逆投影の場合(図4のステップS101〜ステップS103)と同様に、画素サイズpsx、画素間隔ppx、画素ウィンドウ幅pww、画素サイズ依存重み値pwtkを算出する(ステップS504〜ステップS506)。画素サイズpsx[mm]は、操作者が入力装置121等を介して設定した再構成条件等によって決定され、画素間隔ppx、画素ウィンドウ幅pwwは、有効視野サイズFOV、再構成画像のマトリクスサイズMATRIX等を用いてそれぞれ式(1)、式(2)から算出される。画素サイズ依存重み値pwtkは上述の式(3)〜式(5)を用いて算出される。
次に画像処理装置122は、補間カーネルfを算出し(ステップS507)、ビーム補間値pvを算出する(ステップS508)。以下、補間カーネルfの算出及びビーム補間値pvの算出について説明する。
画素サイズを画素間隔、ビームサイズをビーム間隔とした場合における、ある画素pcj(jは画素インデックス)における画素境界psj、pejの共通軸4上の位置をP(psj)、P(pej)、あるビームbci(iはビームのインデックス)におけるビーム境界bsi、beiの共通軸4上の位置をP(bsi)、P(bei)、共通軸4上の画素境界P(psi)、P(pei)が位置するビームをbcjs、bcje、補間カーネル、すなわち共通軸4上のビームbciが画素pcjを占める割合(共通軸4上の長さの割合)をfi,j、共通軸4上の位置iに位置する投影値をrawi、とすると、画素pcjに割り当てられる値pvjは以下の式(22)、式(23)、式(24)で求められる。
Figure 2016017402
画像処理装置122は、画素pcjへ上述のビーム補間値pvjを割り当てる(ステップS509)。
以上説明したように、第5の実施の形態では、逆投影処理において、近接するビーム間の重なりと近接する画素間の重なりとの双方を考慮する。これによりデータを均一に利用することができ、データ利用ムラに起因した画質劣化のないデータ利用効率の高い、良好な画質を得ることができる。モアレ等の高周波誤差の発生を抑制することが可能となる。
第5の実施の形態の逆投影処理は、フィルタ補正3D逆投影法による画像再構成時、或いは、第2の実施の形態において説明したような逐次近似法により画像を再構成するか否かを判断するための画像を再構成する際、或いは逐次近似法による画像作成時等に適用することができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態として、近接するビーム間の重なり及び近接する画素間の重なりの双方を考慮した順投影方法について説明する。
第6の実施の形態の順投影方法では、第2、第4の実施の形態と同様に、図2または図3及び図8または図9等に示す画素ウィンドウ2及びビームウィンドウ3を利用する。以下、図13のフローチャートを参照して、近接するビーム間の重なり及び近接する画素間の重なりを考慮した順投影における画素補間値bvの算出手順を説明する。
まず、画像処理装置122は、第4の実施の形態のビームの重なりを考慮した順投影の場合(図11のステップS401〜ステップS403)と同様に、画素位置におけるビームサイズ(ビーム幅)bsx、ビーム間隔bpx、ビームウィンドウ幅bww、ビームサイズ依存重み値bwtkを算出する(ステップS601〜ステップS603)。すなわち画像処理装置122は、線源サイズfsx、検出器素子サイズdsx、線源−検出器間距離SID、線源−画素間距離SPDから、画素位置におけるビームサイズ(ビーム幅)bsx、ビーム間隔bpxを上述の式(11)、式(12)から算出する。また、ビームウィンドウ幅bwwをビーム間隔bpx及びビームサイズbsxに基づいて算出する(式(13))。更に、画像処理装置122は、ビームサイズ依存重み値bwtkを上述の式(14)〜式(16)と同様に算出する。
また画像処理装置122は、第2の実施の形態の画素の重なりを考慮した順投影の場合(図5のステップS201〜ステップS203)と同様に、画素サイズpsx、画素間隔ppx、画素ウィンドウ幅pww、画素サイズ依存重み値pwtkを算出する(ステップS604〜ステップS606)。画素サイズpsx[mm]は、操作者が入力装置121等を介して設定した再構成条件等によって決定され、画素間隔ppx、画素ウィンドウ幅pwwは、有効視野サイズFOV、再構成画像のマトリクスサイズMATRIX等を用いてそれぞれ式(1)、式(2)から算出される。画素サイズ依存重み値pwtkは上述の式(3)〜式(5)を用いて算出される。
次に画像処理装置122は、補間カーネルgを算出し(ステップS607)、画素補間値bvを算出する(ステップS608)。以下、補間カーネルgの算出及びビーム補間値bvの算出について説明する。
画素サイズを画素間隔、ビームサイズをビーム間隔とした場合における、ある画素pcj(jは画素インデックス)における画素境界psj、pejの共通軸4上の位置をP(psj)、P(pej)、あるビームbci(iはビームのインデックス)におけるビーム境界bsi、beiの共通軸4上の位置をP(bsi)、P(bei)、共通軸4上のビーム境界P(bsi)、P(bei)が位置する画素をpcis、pcie、補間カーネル、すなわち共通軸4上の画素pcjがビームbciを占める割合(共通軸4上の長さの割合)をgi,j、共通軸4上の位置jに位置する画素値をimgj、とすると、ビームbciに割り当てられる値bviは以下の式(25)、式(26)、式(27)で求められる。
Figure 2016017402
画像処理装置122は、ビームbciへ上述の画素補間値bviを割り当てる(ステップS609)。
以上説明したように、第6の実施の形態では、順投影法において、近接するビームの重なり及び画素の重なりとの双方を考慮して順投影処理を行う。これにより、データを均一に利用することができ、データ利用ムラに起因した画質劣化のないデータ利用効率の高い、良好な画質を得ることができる。モアレ等の高周波誤差の発生を抑制することが可能となる。
第6の実施の形態の逆投影処理は、逐次近似法による画像作成時等に適用することができる。
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態では、ビームの線量分布(電子密度分布)やX線検出器106の感度を考慮した逆投影、順投影の方法について説明する。
図14(a)は、X線源101における線量分布(電子密度分布)を示す図であり、図14(b)はX線検出器106の感度分布を示す図である。
図7に示すようにX線源101の焦点は厳密には点ではなく、実際はサイズ(面積)を有する。そして、面から照射されるビームの線量の大きさ(電子密度)は図14(a)に示すように焦点位置によって異なるという特性がある。また図14(b)に示すように、X線検出器106の感度も検出器位置で異なるものである。
そこで第7の実施の形態において、画像処理装置122は図14に示すような線量分布関数または検出器感度分布関数を第3、第4の実施の形態で例示したビームウィンドウ3(図8、図9)に重畳する。そして画像処理装置122は、線量分布関数または検出器感度分布関数を重畳した後のビームウィンドウ3を、近接ビーム間での加算したときの重み値の和が各画素位置で等しくなるように規格化し修正ビームウィンドウを得る。画像処理装置122は、画像再構成の際に上述の修正ビームウィンドウを用いて、第3〜第6の実施の形態のいずれかの順投影または逆投影を行う。
これにより、X線源101から面積を持って照射されるX線ビームの強度が一様となるように修正した上で画像再構成を行えるようになる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば上述の各実施形態では1次元の処理について例示したが、2次元検出器で得られた投影データに対して補間値を算出する場合に本発明を適用してもよい。この場合、始めにチャンネル方向に補間値を算出した後、列方向に補間値を算出することで最終的な補間値を得ることができる。
また、データ端部においてはデータを外挿する、もしくはサイズ依存重みの重み値を調整する等により補間値が小さくならないようにすることが望ましい。また、ファンビーム方式の逆投影、順投影やパラレルビーム方式の逆投影、順投影に対して本発明を適用することができる。また、シングルスライス検出器、マルチスライス検出器、フラットパネル検出器を用いた各種のX線CT装置等における画像再構成の際に、本発明のデータ処理方法を適用できる。
また、上述の各実施形態では、逐次近似再構成を行う際に画素サイズや線源サイズを考慮した順投影、逆投影の両者を行うこととしたが、画素サイズや線源サイズを考慮した逆投影、順投影のいずれかのみを使用しても構わない。
その他、当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 X線CT装置、100 スキャンガントリ部、101 X線源、102 回転盤、106 X線検出器、120 操作卓、121 入力装置、122 画像処理装置(データ処理装置)、123 記憶装置、124 システム制御装置、125 表示装置、2、2a〜2g 画素ウィンドウ(画素サイズ依存重み)、3、3a〜3g、3A、3B ビームウィンドウ(ビームサイズ依存重み)、4 共通軸、41、42 画素位置、5 画素

Claims (10)

  1. データ処理装置が実行する順投影処理または逆投影処理において、設定されるビームサイズをビーム間隔より広く設定し、または画素サイズを画素間隔より広く設定し、近接するビームの重なり量または近接する画素の重なり量に応じたサイズ依存重みを用いてビームまたは画素に割り当てる補間値を算出することを特徴とするデータ処理方法。
  2. データ処理装置が、
    前記画素サイズ及び前記画素間隔に基づいて前記サイズ依存重みの幅を算出するステップと、
    画素を前記画素間隔で区分し、区分した各画素領域における前記サイズ依存重みの重み値を算出するステップと、
    前記サイズ依存重みと補間カーネルとに基づきビームまたは画素に割り当てる補間値を算出するステップと、
    算出した補間値をビームまたは画素へ割り当てるステップと、
    を含む順投影処理または逆投影処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
  3. 前記画素サイズは再構成画像のスライス厚であり、前記画素間隔は再構成画像のスライス間隔であることを特徴とする請求項2に記載のデータ処理方法。
  4. データ処理装置が、
    前記ビームサイズ及び前記ビーム間隔に基づいて前記サイズ依存重みの幅を算出するステップと、
    ビームを前記ビーム間隔で区分し、区分した各ビーム領域における前記サイズ依存重みの重み値を算出するステップと、
    前記サイズ依存重みと補間カーネルとに基づきビームまたは画素に割り当てる補間値を算出するステップと、
    算出した補間値をビームまたは画素へ割り当てるステップと、
    を含む順投影処理または逆投影処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
  5. 前記ビームサイズと前記ビーム間隔との関係を、線源から対象画素までの距離、線源サイズ、検出器素子サイズ、及び線源と検出器間の距離に応じて変更するステップを更に含むことを特徴とする請求項4に記載のデータ処理方法。
  6. 前記サイズ依存重みの和が各画素で等しくなるように前記サイズ依存重みの重み値が算出されることを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
  7. 前記サイズ依存重みに対し、線源における線量分布を示す関数または検出器感度分布を示す関数を重畳し、重畳後の前記サイズ依存重みの和が近接ビーム間で等しくなるように規格化することにより修正サイズ依存重みを得るステップを更に含み、
    前記修正サイズ依存重みを用いて、ビームまたは画素に割り当てる補間値を算出することを特徴とする請求項4に記載にデータ処理方法。
  8. 順投影処理または逆投影処理において、ビームサイズをビーム間隔より広く設定し、または画素サイズを画素間隔より広く設定する設定部と、
    近接するビームの重なり量または近接する画素の重なり量に応じたサイズ依存重みを用いてビームまたは画素に割り当てる補間値を算出する算出部と、
    を備えることを特徴とするデータ処理装置。
  9. 請求項8に記載のデータ処理装置を有するX線CT装置。
  10. 面積を持つ焦点からX線を照射するX線源と、
    前記X線源に対向配置され被検者を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器により検出した透過X線を収集するデータ収集装置と、
    前記透過X線を取得し、取得した透過X線に基づいて画像を再構成する際に行う順投影処理または逆投影処理において、ビームサイズをビーム間隔より広く設定し、近接するビームの重なり量に応じたサイズ依存重みを用いてビームまたは画素に割り当てる補間値を算出する処理を含む画像再構成処理を実行する画像処理装置と、
    を備えることを特徴とするX線CT装置。
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