JP5049937B2 - エネルギー情報を用いたx線ct画像再構成法 - Google Patents

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Description

本発明は、X線CT撮像装置、特に光子エネルギー情報取得を行うスペクトル測定型X線CT撮像装置に関する。
特許文献1では、ビームハードニング現象に因るアーチファクトや軟部組織のコントラスト分解能の低下を防止した状態で、従来の積分モードにおいて得られていたものと同等の、透過放射線に拠る画像を提供するために、複数のエネルギー領域それぞれの計数データにエネルギー領域別に与えられた重み係数の重み付けを施し、重み付けされた収集画素毎の複数のエネルギー領域それぞれの計数データを互いに加算して収集画素毎の放射線画像生成用データとして出力している。
特開2006−101926号公報
カウントをエネルギーごとに得るまではスペクトル測定の一般的な処理であり、その後にカウント値の任意の重み付け平均(加算)処理を行うことが特徴的である。単に単色に近い狭い範囲のエネルギーだけ用いて画像を得てもビームハードニングの影響を除去できるが、これは狭いウィンドウではカウントが減り、統計誤差が大きくなるため現状のX線管性能では実現できず、ウィンドウごとのデータを何らかの形で加算(平均化)する必要がある。
しかし、カウントの時点で重み付け平均を行っても、ビームハードニングを顕著に抑制するためには狭いエネルギー部分のみの重み付け関数を高くする、すなわち統計ノイズの影響を大きくする副作用が伴う。
複数のエネルギーウィンドウで得られたカウント計測値に対し、X線線減弱係数の線積分に変換した後に、重み付け平均化を行うことを特徴とするX線CT装置の画像再構成手法。
ビームハードニングアーチファクトのない、または顕著に抑制された、統計ノイズが従来程度に抑えられた良好な再構成画像を得ることができる。
以下、図面を用いて各実施例を説明する。
図1にX線CT装置概略を示す。X線CT装置1はガントリ2,X線を放射する放射線源であるX線管3,放射線を検出する検出器パネル4,被験者が寝るベッド6,X線CT装置を現場で操作する操作パネル7,検出器からの検出信号に基づいて画像を生成する画像処理計算装置8,画像処理計算装置へ指令を入力する入力・操作装置9,画像処理計算装置で生成した画像を表示する表示装置10を持つ。検出器パネル4は内部にX線のエネルギー情報を電気信号に変換する複数の検出素子を持ち、検出素子は後段にパルスモード計測回路を持つ。X線管3と検出器パネル4は被験者20を挟んで対向に配置し、ガントリの回転駆動部により被験者20の周りを360度方向に回転する。被験者20はベッド6上で静止し、体軸方向にはX線管3と検出器パネル4の組が紙面垂直方向(ベッドの長手方向)に移動しながらの撮像を行う。
図2にスペクトル測定型CT画像再構成手順を示す。図2の画像再構成手順は図1の画像処理計算装置8によって実行される。画像処理計算装置8は、各計算処理内容を記録するメモリと、計算処理実行部であるCPUを有する。X線管3と検出器パネル4がガントリ2を回転しながらX線照射・検出をしているとき、測定値である光子数(以下カウントC)は一定時間(例:1ms)内1画素に入射した光子のエネルギースペクトルの形で得る。N個のエネルギーウィンドウの代表エネルギーをENとしたとき、投影カウントデータはC(ρ,θ,E)となる。ここでθは、短い一定時間内には検出器パネル4の中心が局在しているとみなせる、ガントリ回転方向のある角度である。単純化のため、ρはパラレルビーム変換後の値とし、任意の1断層に着目することで体軸方向zは考えず、エネルギーウィンドウ内ではμの変動は十分小さく一定値として扱うが、本特許の本質には影響しない。
ここで再構成の手順は大きく分けて、重み付け平均操作51,カウント→μ線積分変換操作52,μ→HU値変換操作53,画像再構成操作54(線積分→マップ)がある。重み付け平均操作51は不可逆(=情報の一部を失う)である。カウント→μ線積分変換操作52,μ→HU値変換操作53は可逆だが非線形である。画像再構成操作54は離散化誤差を無視すれば可逆かつ線形である。これら処理は画像処理計算装置8のCPUにより実行され、画像処理計算装置8の変換操作部,重み付け平均化部,規格化部,画像再構成部を構成する。尚、これら変換操作部,重み付け平均化部,規格化部,画像再構成部をソフトウェア処理ではなく回路により構成することもできる。
また図内では煩雑さを避けるために文字数を減らした表記法として以下を採用した。
投影C(ρ,θ,E)×Nウィンドウ:C×N
再構成画像μ(x,y,E)×Nウィンドウ:μ−map×N
重み付け平均:変数の上に横線
CT装置の画像再構成対象値であるX線の線減弱係数(以下μ)[単位長さ-1]はエネルギー依存性を持ち、MeV以下のエネルギー領域では吸収端の例外を除いてエネルギーが大きいほどμは小さくなる、すなわち透過距離あたりの透過確率が高くなる。従って、連続(非単色)エネルギーに分布するX線光子群を考えたとき、透過させる物質が厚いほど、残ビーム内での存在割合は高エネルギー側に偏る。X線では高エネルギー側をハード、低エネルギー側をソフトと形容するため、この現象を一般にビームハードニングという。
従来市販されているCT装置で用いられている放射線検出手法は電流モードである。電流モードで得られる信号Iは入射光子のエネルギーEと個数Cの積の合計に比例する出力であり、個別の光子のエネルギー情報は失われる。CをEの関数とすれば、
I∝∫(E・C(E))dE …式(1)
である。
単色X線が線減弱係数μ(ξ)の物質をξ方向に透過したときの線減弱係数の線積分を∫μ(ξ)dξとする(以下∫μ)。初期光子数がC0であれば、∫μ透過後の光子数はC=C0exp(−∫μ)であるから、測定値CとC0から∫μは
∫μ=log(C0/C) …式(2)
として求めることができる。CTではあるxy平面内で、この∫μを幅ρ(ξはρに直交)、全周θにわたり∫μ(ρ,θ)を取得し、ラドン逆変換∫μ(ρ,θ)→μ(x,y)でxy平面上の画像再構成μ値分布、すなわち断層像を得る。
従来のCT装置では線源が非単色なX線管であるが、
∫μ電流=log(I0/I)=log((∫E・C0(E)dE)/(∫E・C(E)dE))
…式(3)
と単色と同じ形で∫μを求めようとしているため、ビームハードニングの影響を受ける。具体的には厚い透過経路であるほどビームはハード側に偏り、ビーム残量である分母が大きくなり、得られる単位長さあたりの∫μは極限的に薄い同物質を透過したときの単位長さあたりの∫μよりも小さい値となる。
平坦なμ分布の円筒を撮像すれば、外周に近い経路ほど∫μ電流が大きく、中心に近い点を通る経路ほど∫μ電流が小さいため、外周の画像再構成μ値が大きく、中心部のμが小さく見える結果となる。これは現実の構造を反映しないアーチファクト(偽構造)であり、カッピングエフェクトと呼ばれる代表的なビームハードニングアーチファクトである。他にも、ビームハードニングは人体内の骨のような不均一なμ分布を考えれば、骨を通る経路で特に∫μが不足し、骨と骨の隙間では再構成μ値が低く見えるなど、さまざまなアーチファクトの原因となっている。
更に局所的なアーチファクトでないビームハードニング影響として、再構成値の非再現性がある。式(3)では例えば水を再構成したμ値は撮像対象の大きさに依存し、一意に定まらない。水のμ値を基準とするHounsfield unit値への変換もファントム実測の水のμ値などを用いており、そのHU値には普遍性がなかった。更に個別の撮像においても患者サイズの違いなどによって、同一μの物質が再構成値では異なる値を示すこととなる。
これに対し、電流モードでなくパルスモード計測、特にエネルギー情報を得るスペクトル測定型のCT開発が行われている。カウントをエネルギービンごとに得るまではスペクトル測定の一般的な処理であり、その後にカウント値の任意の重み付け平均(加算)処理を行うことが特徴的である。単に単色に近い狭い範囲のエネルギーだけ用いて画像を得てもビームハードニングの影響を除去できるが、これは狭いウィンドウではカウントが減り、統計誤差が大きくなるため現状のX線管性能では実現できず、ウィンドウごとのデータを何らかの形で加算(平均化)する必要がある。
しかし、カウントの時点で重み付け平均を行っても、ビームハードニングを顕著に抑制するためには狭いエネルギー部分のみの重み付け関数を高くする、すなわち統計ノイズの影響を大きくする副作用が伴う。また、重み付け平均のための重み付け関数は恣意性が高く、広く一般で共用するための最適化指針は得られていない。
従って従来のCT装置では電流モード型でもスペクトル測定型でも得られるHounsfield unit値は現実の物質との対応を一意に決められず、密度変化などの定量的な診断には問題があった。
また、重み付け加算を画像再構成の後におけば、計算コストの大きい画像再構成がウィンドウ数NのときN倍となり、面内方向,断層方向,時間方向に高分解能が求められる場面では大きな問題となりうる。
連続X線のエネルギーがコンプトン散乱が優位な領域を超えて対生成が優位な領域まで高くなる場合にはエネルギーが高い側でμが大きくなるため、ビームハードニングの語は適切ではなくなるが、μのエネルギー依存性は変わらず存在する。すなわちMeV以上の高エネルギーを用いる産業用X線CTにおいても、上記の議論は同様に問題となる。
比較例として、電流モード型CT(積分モード)で取得する電流測定値は、スペクトル測定での重み付け関数W(E)がW(E)=Eを持つ重み付け平均操作51が第一操作としてなされていることを示す。
非線形操作であるカウント(または電流)から∫μへの変換、不可逆操作(=情報の一部が失われる)である重み付け平均を行う順序に着目した。重み付け平均により各エネルギーウィンドウ単体の情報では統計量が足りないことを解決する。
各エネルギーウィンドウ,各投影データにおいて、重み付け平均をカウントの時点ではなく、カウントから∫μへの変換後に行うことで、画像再構成後のビームハードニングアーチファクトを除去または強く抑制する。このとき、重み付け関数を狭い範囲に偏らせることは不要であり、統計ノイズが増える副作用は特に発生しない。
更に、重み付け平均前にHounsfield unit値変換を行うかどうかでHU値には大きく2系統が存在し、片方が普遍性の点で優位であることを発見した。これを新たなHU値の実現法として定義し、各投影データにおいて(1)カウントから∫μ、(2)∫μから∫HU、(3)重み付け平均化、(4)画像再構成の各操作順序をスペクトル測定CT特有の画像再構成手法とする。
特殊な場合として単純加算平均(平坦な重み付け関数)を考えることで、従来の電流計測HU値との比較標準として好適な、一意に定まるHU値を与えることができる。
この比較標準条件を準備すれば、任意の重み付け関数(例えば低エネルギー成分の強調,統計ノイズ最小化など)での高画質画像と普遍的な(定量的な)HU値の両方を得ることができる。両者は高画質画像側でのセグメンテーション処理などで対応づけることが可能である。
ビームハードニングアーチファクトのない、または顕著に抑制された、統計ノイズが従来程度に抑えられた良好な再構成画像を、複数のエネルギーウィンドウに対しても単一の画像再構成回数で得る。更に再構成HU値につき、普遍性があり比較基準として好適な画像を得られ、低エネルギー成分強調などの高コントラスト画像を定量的に管理できる。
ただし、画像再構成操作54はカウント→μ線積分変換操作52以降に行い、μ→HU値変換操作53はカウント→μ線積分変換操作52以降に行う前提である。この操作群の組み合わせ順序により、得られる画像再構成結果に大きな違いがあることを発見し、操作コストを加味した好適な画像再構成手法を提供する。光子のエネルギー情報を得る手段を持つ、スペクトル測定型の放射線検出器を画素として持つX線Computed Tomography装置において、データ収集系は複数のエネルギーウィンドウを持ち、投影画像取得時に各エネルギーウィンドウで得られたカウント計測値に対し、各エネルギーウィンドウごとに事前に取得した無減衰(空気透過)カウント計測値との比の対数を用いてX線線減弱係数の線積分に変換した後に、水のX線線減弱係数を用いた規格化,画像再構成,重み付け平均化を行う画像再構成手法を説明する。
カウント→μ線積分変換操作52は単色光子(各エネルギーウィンドウ内光子とみなす)で光子数の減衰が指数関数的に起こる自然現象を利用しており、「カウント→μ線積分変換操作52の前のカウントの時点での重み付け平均操作51」の操作順序によって透過距離と重み付けカウントの間の関係が指数関数の関係から崩れることがビームハードニングアーチファクトの原因である。ここで、ビームハードニング影響と呼んでいるものが大きく分けて
(BH 1) μがエネルギーに依存する
(BH 2) ((BH 1)の条件下で)∫μが透過経路長に依存する
の混合であることを理解すれば、第一操作をカウント→μ線積分変換操作52に確定することで(BH 2)の影響を除去できることがわかる。すなわち従来の電流計測およびカウント時の重み付け平均では、或る再構成値から周辺の(透過経路を共有する)画素に拡散する、問題の大きいビームハードニングアーチファクトを完全に除去できる。
上述したように、カウント→μ線積分変換操作52の後、重み付け平均操作51を行えばよく、画像再構成処理全体の中でμ→HU変換操作53と画像再構成操作54はどの順序でも良い。
また、複数のエネルギーウィンドウで得られたカウント計測値に対し、X線線減弱係数の線積分に変換した後に、重み付け平均化を行うX線CT装置の画像再構成手法により、ビームハードニングアーチファクトのない、または顕著に抑制された、統計ノイズが従来程度に抑えられた良好な再構成画像を得ることができる。
また、被検体を載せるベッドと、ベッドの周囲で放射線を放射する線源と、放射線を検出する検出器と、検出器からの検出信号に基づいて画像を生成する画像処理計算装置を有し、画像処理計算装置は、検出信号に基づき、複数のエネルギーウィンドウで得られたカウント計測値に対し、X線線減弱係数の線積分に変換する変換操作部と、X線線源弱係数の線積分に重み付け平均化を行う重み付け平均化部とを有するX線CT装置により、ビームハードニングアーチファクトのない、または顕著に抑制された、統計ノイズが従来程度に抑えられた良好な再構成画像を得ることができる。
実施例1と同様に図2を用いて説明する。
投影データとして存在する、X線線減弱係数の線積分データに対し、各エネルギーウィンドウごとに既知である水のX線線減弱係数を用いて規格化し、水規格化X線線減弱係数の線積分に変換した後に、重み付け平均化を行う画像再構成手法を説明する。重み付け平均操作51の前にμ→HU値変換操作53を行うかどうかについて論ずる。スペクトル測定型CTではエネルギーごとに既知である水μを用いた普遍的なHU値がウィンドウごとに得られる。更にウィンドウ間の重み付け平均を考えれば大きく2系統の実現が可能となる。それぞれ、Eをウィンドウ内エネルギー代表値、W(E)を重み付け関数、Σをウィンドウ数Nの総和として
HU値(A)=(ΣW(E)・μ(E))/(ΣW(E)・水μ(E)) …式(4)
HU値(B)=Σ(W(E)・μ(E)/(W(E)・水μ(E)))/ΣW(E) …式(5)
である。HU値(A)が重み付け平均操作51後にμ→HU値変換操作53を行ったもの、HU値(B)がμ→HU値変換操作53後に重み付け平均操作51を行ったものにあたる。μ(E)/水μ(E)は一般にエネルギー依存性を持つためHU値(A)とHU値(B)は同値ではない。
本実施例においては、HU値(B)がウィンドウ幅の概念を使わずに定義できるエネルギーごとのHU値=μ(E)/水(E)をベースとした重み付け平均となり直感的であること、HU値(A)ではμに対する重み付け関数(例えば統計ノイズ補正)に水μの影響を打ち消すための補正項を導入する無駄な必要性があるが、HU値(B)でのHU値に対する重み付け関数には必要ないことから、HU値(A)に対し普遍性の点で優位であることを発見した。
上述した様に、X線線減弱係数の線積分のデータに対し、各エネルギーウィンドウごとに既知である水のX線線減弱係数を用いて規格化し、水規格化X線線減弱係数の線積分に変換した後に、重み付け平均化を行うことにより、μに対する重み付け関数に水μの影響を打ち消すための補正項を導入する無駄を省くことができる。
また、画像処理計算装置は、変換操作部の出力であるX線線減弱係数の線積分に対し、各エネルギーウィンドウごとに既知である水のX線線減弱係数を用いて規格化し、水規格化X線線減弱係数の線積分に変換する変換部と、水規格化X線線源弱係数の線積分に重み付け平均化を行う重み付け平均化部を有するX線CT装置により、μに対する重み付け関数に水μの影響を打ち消すための補正項を導入する無駄を省くことができる。
実施例1,2と同様に図2を用いて説明する。
重み付け平均化を行った後に画像再構成を行う画像再構成手法について説明する。
実施例2で説明したHU(B)を新たなHU値の実現法として定義し、各投影データに対し
(1)カウント→μ線積分変換操作52
(2)μ→HU値変換操作53
(3)重み付け平均操作51
(4)画像再構成操作54
の各操作順序をスペクトル測定CT特有の画像再構成手法とする。これは図2の実線で表された順序であるが、これによると画像再構成操作54の処理は1回で良く、実施例1と実施例2の効果も奏する。
また、HU(B)に限らず、HU(A)においても、カウント→μ線積分変換操作52の後、重み付け平均操作51し、この重み付け平均操作51を行った後に画像再構成操作54を行うことでも、画像再構成の処理を1回でよく、実施例1の効果も奏する。尚、重み付け平均操作51の後に画像再構成操作54を行えば良く、μ→HU値変換操作53は画像再構成操作54の前でも後でも良い。
実施例1,2,3と同様に図2を用いて説明する。
特に平坦な重み付け関数を用いた画像再構成で得られた水規格化X線線減弱係数値断層画像を恒基準水規格化X線線減弱係数として貯蔵し、
重み付け関数の変化に依存する水規格化X線線減弱係数群の代表値とする画像再構成手法を説明する。
ここでビームハードニング影響(BH 1)について考える。従来は(BH 2)の影響が混合していたためμ(E)(またはμ(E)/水μ(E))は、照射スペクトル分布、撮像対象サイズおよび形状など複雑な入力条件に依存していたため物質に一対一で決まるHU値を定義できていなかったが、前節までにおいて物質に対するHU値は大きくHU値(A)とHU値(B)の2系統にまで絞られ、更にHU値(B)を選択した。残る自由度は、或る関数から代表1数値を得るために用いている重み付け関数のみである。
最も単純な場合として単純加算平均(平坦な重み付け関数)を選択すれば、従来の電流計測HU値との比較標準として好適な、物質(原子番号,密度,混合比)ごとに一意に定まるHU値を与えることができる。
この比較標準条件を準備すれば、高画質画像を得るため重み付け関数の調整(例えば低エネルギー成分の強調,統計ノイズ最小化など)を行うときにHU値が変化しても、重み付け関数を調整した高画質側の画像でセグメンテーションを行い、比較標準画像でセグメンテーションで決めた領域内平均のHU値を得る、などの方法で普遍的な(定量的な)HU値を管理することができる。
これは或る一装置に限らず、同一手法を用いるCT装置群で共有できる普遍的なHU値基準として用いることが可能である。
上述した様に、連続X線を発する線源とエネルギー依存性を持つX線線減弱係数を用いることにより、CT再構成画像に発生するビームハードニングアーチファクトを除去し、従来為しえなかった物質(原子番号,密度,混合比)と再構成値との一対一再現性を得ることができる。
また、再構成操作群を、カウントからμ線積分値への変換を重み付け平均化の前に行うことでビームハードニング影響を1画素に局在化する。HU化の手法としてHU化も重み付け平均化,画像再構成の前に行うことを定め、更に重み付け関数を平坦化したものを基準とすることで残るエネルギー依存性を管理し、物質と再構成値の一対一再現性を得ることができる。
X線CT装置概略。 スペクトル測定型CT画像再構成手順。
符号の説明
1 X線CT装置
2 ガントリ
3 X線管
4 検出器パネル
6 ベッド
7 操作パネル
8 画像処理計算装置
9 入力・操作装置
10 表示装置
20 被験者
51 重み付け平均操作
52 カウント→μ線積分変換操作
53 μ→HU値変換操作
54 画像再構成操作

Claims (6)

  1. 複数のエネルギーウィンドウで得られたカウント計測値に対し、X線線減弱係数の線積分に変換した後に、
    前記X線線減弱係数の線積分のデータに対し、各エネルギーウィンドウごとに既知である水のX線線減弱係数を用いて規格化し、水規格化X線線減弱係数の線積分に変換した後に、
    重み付け平均化を行うことを特徴とするX線CT装置の画像再構成手法。
  2. 請求項1に記載の画像再構成方法において、
    前記重み付け平均化を行った後に、
    画像再構成を行うことを特徴とする画像再構成手法。
  3. 前記請求項1において、平坦な重み付け関数を用いた画像再構成で得られた水規格化X線線減弱係数値断層画像を恒基準水規格化X線線減弱係数として記録し、
    重み付け関数の変化に依存する水規格化X線線減弱係数群の代表値とすることを特徴とする画像再構成手法。
  4. 被検体を載せるベッドと、
    前記ベッドの周囲で放射線を放射する線源と、
    前記放射線を検出する検出器と、
    前記検出器からの検出信号に基づいて画像を生成する画像処理計算装置を有し、
    前記画像処理計算装置は、
    前記検出信号に基づき、複数のエネルギーウィンドウで得られたカウント計測値に対し、X線線減弱係数の線積分に変換する変換操作部と、
    前記変換操作部の出力である前記X線線減弱係数の線積分に対し、各エネルギーウィンドウごとに既知である水のX線線減弱係数を用いて規格化し、水規格化X線線減弱係数の線積分に変換する規格化部を有し、
    前記X線線源弱係数の線積分に重み付け平均化を行う重み付け平均化部とを有することを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項4に記載のX線CT装置において、
    前記重み付け平均化部の出力を用いて、画像再構成を行う画像再構成部を有することを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項4に記載のX線CT装置において、
    平坦な重み付け関数を用いた画像再構成で得られた水規格化X線線減弱係数値断層画像を恒基準水規格化X線線減弱係数として記録する記録部を有することを特徴とするX線CT装置。
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