JP2020103571A - 医用処理装置及びx線診断システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類のエネルギーのデータを用いて、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別すること。【解決手段】実施形態の医用処理装置は、処理部を備える。処理部は、被検体をX線でスキャンして得られた、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて、第1の数より大きい第2の数の仮想単色X線データセットを生成し、第2の数の仮想単色X線データセットに基づいて、被検体内の複数位置それぞれについて、第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、医用処理装置及びX線診断システムに関する。
従来、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置により、異なる複数種類の管電圧で撮影を行なって画像を取得する手法がある。例えば、2種類の異なる管電圧を用いるデュアルエナジー(Dual-Energy:DE)収集では、2種類の異なる管電圧から得られた2つの投影データを、予め設定した2つの基準物質それぞれの投影データ(線積分データ)に分離し、分離した2つのデータそれぞれから、基準物質の存在率に基づく画像(基準物質画像)を再構成する技術が知られている。かかる技術では、2つの基準物質画像を用いて重み付け計算処理を行うことにより、仮想単色X線画像や密度画像、実効原子番号画像等、様々な画像を取得することができる。
特開2011−24773号公報
本発明が解決しようとする課題は、複数種類のエネルギーのデータを用いて、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別することである。
実施形態の医用処理装置は、処理部を備える。処理部は、被検体をX線でスキャンして得られた、第1の数のエネルギーに対応する前記第1の数のX線データセットに基づいて、前記第1の数より大きい第2の数の仮想単色X線データセットを生成し、前記第2の数の前記仮想単色X線データセットに基づいて、前記被検体内の複数位置それぞれについて、前記第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CTシステムの構成の一例を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態に係る表示制御機能による表示情報の表示の一例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係るX線CTシステムの処理の流れを説明するためのフローチャートである。 図4は、その他の実施形態に係る医用処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して、医用処理装置及びX線診断システムの実施形態について詳細に説明する。なお、本願に係る医用処理装置及びX線診断システムは、以下に示す実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、本願の医用処理装置を含むX線診断システムを一例に挙げて説明する。また、第1の実施形態では、X線診断システムとして、X線CTシステムを一例に挙げて説明する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CTシステム1の構成の一例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線CTシステム1は、架台装置10と、寝台装置30と、コンソール装置40とを有する。
ここで、図2においては、非チルト状態での回転フレーム13の回転軸又は寝台装置30の天板33の長手方向をZ軸方向とする。また、Z軸方向に直交し、床面に対し水平である軸方向をX軸方向とする。また、Z軸方向に直交し、床面に対し垂直である軸方向をY軸方向とする。なお、図1は、説明のために架台装置10を複数方向から描画したものであり、X線CTシステム1が架台装置10を1つ有する場合を示す。
架台装置10は、X線管11と、X線検出器12と、回転フレーム13と、X線高電圧装置14と、制御装置15と、ウェッジ16と、コリメータ17と、DAS(Data Acquisition System)18とを有する。
X線管11は、熱電子を発生する陰極(フィラメント)と、熱電子の衝突を受けてX線を発生する陽極(ターゲット)とを有する真空管である。X線管11は、X線高電圧装置14からの高電圧の印加により、陰極から陽極に向けて熱電子を照射することで、被検体Pに対し照射するX線を発生する。例えば、X線管11には、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。
X線検出器12は、X線を検出する検出素子を複数有する。X線検出器12における各検出素子は、X線管11から照射されて被検体Pを通過したX線を検出し、検出したX線量に対応した信号をDAS18へと出力する。X線検出器12は、例えば、X線管11の焦点を中心とした1つの円弧に沿ってチャンネル方向(チャネル方向)に複数の検出素子が配列された複数の検出素子列を有する。X線検出器12は、例えば、チャンネル方向に複数の検出素子が配列された検出素子列が列方向(スライス方向、row方向)に複数配列された構造を有する。
例えば、X線検出器12は、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接変換型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。シンチレータは入射X線量に応じた光子量の光を出力するシンチレータ結晶を有する。グリッドは、シンチレータアレイのX線入射側の面に配置され、散乱X線を吸収するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドはコリメータ(1次元コリメータ又は2次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、シンチレータからの光量に応じた電気信号に変換する機能を有し、例えば、フォトダイオード等の光センサを有する。例えば、X線検出器12は、エネルギー積分型の検出器である。なお、X線検出器12は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であっても構わない。
回転フレーム13は、X線管11とX線検出器12とを対向支持し、制御装置15によってX線管11とX線検出器12とを回転させる円環状のフレームである。例えば、回転フレーム13は、アルミニウムを材料とした鋳物である。なお、回転フレーム13は、X線管11及びX線検出器12に加えて、X線高電圧装置14やウェッジ16、コリメータ17、DAS18等を更に支持することもできる。更に、回転フレーム13は、図1において図示しない種々の構成を更に支持することもできる。
X線高電圧装置14は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路を有し、X線管11に印加する高電圧を発生する高電圧発生装置と、X線管11が発生するX線に応じた出力電圧の制御を行うX線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であってもよい。なお、X線高電圧装置14は、回転フレーム13に設けられてもよいし、図示しない固定フレームに設けられても構わない。
制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)等を有する処理回路と、モータ及びアクチュエータ等の駆動機構とを有する。制御装置15は、入力インターフェース43からの入力信号を受けて、架台装置10及び寝台装置30の動作制御を行う。例えば、制御装置15は、回転フレーム13の回転や架台装置10のチルト、寝台装置30及び天板33の動作等について制御を行う。一例を挙げると、制御装置15は、架台装置10をチルトさせる制御として、入力された傾斜角度(チルト角度)情報により、X軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム13を回転させる。なお、制御装置15は架台装置10に設けられてもよいし、コンソール装置40に設けられてもよい。
ウェッジ16は、X線管11から照射されたX線量を調節するためのフィルタである。具体的には、ウェッジ16は、X線管11から被検体Pへ照射されるX線が、予め定められた分布になるように、X線管11から照射されたX線を透過して減衰するフィルタである。例えば、ウェッジ16は、ウェッジフィルタ(wedge filter)やボウタイフィルタ(bow-tie filter)であり、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウム等を加工したフィルタである。
コリメータ17は、ウェッジ16を透過したX線の照射範囲を絞り込むための鉛板等であり、複数の鉛板等の組み合わせによってスリットを形成する。なお、コリメータ17は、X線絞りと呼ばれる場合もある。また、図1においては、X線管11とコリメータ17との間にウェッジ16が配置される場合を示すが、X線管11とウェッジ16との間にコリメータ17が配置される場合であってもよい。この場合、ウェッジ16は、X線管11から照射され、コリメータ17により照射範囲が制限されたX線を透過して減衰させる。
DAS18は、X線検出器12が有する各検出素子によって検出されるX線の信号を収集する。例えば、DAS18は、各検出素子から出力される電気信号に対して増幅処理を行う増幅器と、電気信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有し、検出データを生成する。DAS18は、例えば、プロセッサにより実現される。
DAS18が生成したデータは、回転フレーム13に設けられた発光ダイオード(Light Emitting Diode: LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置10の非回転部分(例えば、固定フレーム等。図1での図示は省略している)に設けられた、フォトダイオードを有する受信機に送信され、コンソール装置40へと転送される。ここで、非回転部分とは、例えば、回転フレーム13を回転可能に支持する固定フレーム等である。なお、回転フレーム13から架台装置10の非回転部分へのデータの送信方法は、光通信に限らず、非接触型の如何なるデータ伝送方式を採用してもよいし、接触型のデータ伝送方式を採用しても構わない。
寝台装置30は、撮影対象の被検体Pを載置、移動させる装置であり、基台31と、寝台駆動装置32と、天板33と、支持フレーム34とを有する。基台31は、支持フレーム34を鉛直方向に移動可能に支持する筐体である。寝台駆動装置32は、被検体Pが載置された天板33を、天板33の長軸方向に移動する駆動機構であり、モータ及びアクチュエータ等を含む。支持フレーム34の上面に設けられた天板33は、被検体Pが載置される板である。なお、寝台駆動装置32は、天板33に加え、支持フレーム34を天板33の長軸方向に移動してもよい。
コンソール装置40は、メモリ41と、ディスプレイ42と、入力インターフェース43と、処理回路44とを有する。なお、コンソール装置40は架台装置10とは別体として説明するが、架台装置10にコンソール装置40又はコンソール装置40の各構成要素の一部が含まれてもよい。なお、本実施形態においては、例えば、コンソール装置40に本願の医用処理装置の機能が組み込まれている。
メモリ41は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。メモリ41は、例えば、投影データやCT画像データを記憶する。また、メモリ41は、関心領域の情報を記憶する。なお、関心領域については、後に詳述する。また、例えば、メモリ41は、X線CTシステム1に含まれる回路がその機能を実現するためのプログラムを記憶する。なお、メモリ41は、X線CTシステム1とネットワークを介して接続されたサーバ群(クラウド)により実現されることとしてもよい。
ディスプレイ42は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ42は、処理回路44によって生成された各種の画像を表示したり、操作者から各種の操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。例えば、ディスプレイ42は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。ディスプレイ42は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
入力インターフェース43は、操作者から各種の入力操作を受け付けて、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路44に出力する。例えば、入力インターフェース43は、CT画像データを再構成する際の再構成条件や、CT画像データから後処理画像を生成する際の画像処理条件等の入力操作を操作者から受け付ける。
例えば、入力インターフェース43は、マウスやキーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、音声入力回路等により実現される。なお、入力インターフェース43は、架台装置10に設けられてもよい。また、入力インターフェース43は、コンソール装置40本体と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。また、入力インターフェース43は、マウスやキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、コンソール装置40とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路44へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース43の例に含まれる。
処理回路44は、X線CTシステム1全体の動作を制御する。例えば、処理回路44は、スキャン制御機能441、処理機能442及び表示制御機能443を実行する。なお、処理機能442は、処理部の一例である。
図1に示すX線CTシステム1においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態でメモリ41へ記憶されている。処理回路44は、メモリ41からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路44は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
なお、図1においては、スキャン制御機能441、処理機能442及び表示制御機能443の各処理機能が単一の処理回路44によって実現される場合を示したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、処理回路44は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路44が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
以上、本実施形態に係るX線CTシステム1の全体構成について説明した。かかる構成のもと、本実施形態に係るX線CTシステム1は、複数種類のエネルギーのデータを用いて、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別することを可能にする。具体的には、X線CTシステム1は、複数種類の異なるエネルギーのデータを収集し、収集したデータの種類の数よりも多い数のエネルギーに対応する仮想単色X線画像をそれぞれ生成し、生成した仮想単色X線画像を用いて、収集したデータの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別する。
なお、本実施形態では、「複数種類の異なるエネルギーのデータ収集」は、2種類の異なるエネルギー(管電圧)での「Dual Energyによる撮影」の他、3種類以上の異なる管電圧での「Multi Energyによる撮影」、及び、フォトンカウンティング(PC:Photon Counting)によるエネルギー弁別も含む。ここで、「Dual Energyによる撮影」の場合、以下の5つの撮影方法のいずれが用いられる場合でもよい。
例えば、第1の方法としては、1つのX線管を用いて第1の管電圧で撮影した後に、第1の管電圧と異なる第2の管電圧で撮影する「Slow kV switching方式(2回転方式)」がある。また、例えば、第2の方法としては、回転中(スキャン中)のビュー毎に高速にX線管の管電圧を切り替えて撮影する「Rapid kV switching方式(kVスイッチング方式)」がある。この場合、管電圧の切り替えに同期してデータ収集装置がデータ収集を行ない、異なる管電圧のデータを1つのスキャン中に収集する。また、例えば、第3の方法としては、1つのX線管ではなく2のX線管を搭載した上でそれらを用いて異なる管電圧で撮影する「Dual Source方式(2管球方式)」がある。また、例えば、第4の方法としては、多層構造のX線検出器を用いる「積層型検出器方式」がある。例えば2層構造(浅い層の検出器、深い層の検出器)のX線検出器を用いる場合、浅い層の検出器で低エネルギーのX線が検出され、浅い層の検出器を通過した深い層の検出器で高エネルギーのX線が検出される。また、例えば、第5の方法としては、1つのX線管から照射されるX線をスプリットフィルターによって2つのエネルギーに分離して、異なるエネルギーのデータを同時に収集する方式がある。
以下、処理の詳細について説明する。なお、以下では、「Dual Energyによる撮影」を「Rapid kV switching方式」で実行することによって2種類の異なるエネルギーでの撮影を行ない、3種類の基準物質を弁別する場合を一例に挙げて説明する。
スキャン制御機能441は、入力インターフェース43を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、スキャンを制御する。具体的には、スキャン制御機能441は、入力操作に基づいて、X線高電圧装置14に制御信号を送信することで、高電圧発生装置からの出力電圧を制御する。また、スキャン制御機能441は、DAS18に制御信号を送信することで、DAS18によるデータ収集を制御する。
ここで、スキャン制御機能441は、X線を利用したスキャンを実行することで、被検体の一部を含む領域について、第1のエネルギーに対応する第1データセット、及び前記第1のエネルギーと異なる第2のエネルギーに対応する第2データセットを収集する。例えば、スキャン制御機能441は、「Rapid kV switching方式」による「Dual Energyによる撮影」を制御する。
かかる場合には、スキャン制御機能441は、高電圧と低電圧とを切り替える制御信号をX線高電圧装置14に送信することで、X線高電圧装置14からX線管11への高電圧と低電圧の印加を制御する。また、スキャン制御機能441は、DAS18に対して制御信号を送信することで、検出した検出データが、高電圧のX線照射によるものであるか、或いは、低電圧のX線照射によるものであるかを識別させるように制御する。
処理機能442は、DAS18から送信された検出データに対して、対数変換処理や、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等の前処理を行なうことで、投影データを生成する。なお、前処理前のデータ(検出データ)および前処理後のデータを総称して投影データと称する場合もある。例えば、処理機能442は、第1の管電圧(例えば、高電圧)の検出データから投影データ(以下、高エネルギー投影データと記載する)を生成する。また、処理機能442は、第2の管電圧(例えば、低電圧)の検出データから投影データ(以下、低エネルギー投影データと記載する)を生成する。なお、以下では、これらの投影データをまとめて投影データセットとも記載する。
また、処理機能442は、2種類の投影データを含む投影データセットを用いて、撮影の対象部位に存在する、予め決定された2つの基準物質(水、ヨード、カルシウム、ハイドロキシアパタイト、脂肪、ガドリニウム等)を分離する。具体的には、処理機能442は、2種類の投影データそれぞれについて、線減弱係数の分布を求め、線減弱係数の分布の各位置(各画素)について、以下の式(1)に基づく連立方程式を解くことで、各位置における2つの基準物質の混合量や混合割合を算出する。なお、以下の式(1)では、基準物質として、ヨードと水を用いる場合を例に示す。
Figure 2020103571
ここで、式(1)における「μ(E)」は各位置の線減弱係数を示し、「μIodine(E)」はヨードの線減弱係数を示し、「μWater(E)」は水の線減弱係数を示し、「cIodine」はヨードの混合量を示し、「cWater」は水の混合量を示す。ここで、本実施形態では、上述したように、各物質における「μ」を線減弱係数で表現し、「c」を混合量で表現する場合について説明するが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、物質の密度を「c」に含ませることで、各物質における「μ」を質量減弱係数で表現し、「c」を密度で表現する場合でもよい。すなわち、以下で説明する「μ:線減弱係数」と「c:混合量」とを、適宜、「μ:質量減弱係数」と「c:密度」に置き換える場合でもよい。
処理機能442は、任意の物質を2つの基準物質(ヨードと水)で表現した式(1)に、高エネルギー投影データにおける線減弱係数と、低エネルギー投影データにおける線減弱係数とを適用した2式を用いた連立方程式により、ヨードと水の混合量や混合割合を算出する。
すなわち、処理機能442は、位置(画素)それぞれについて、「μ(高エネルギー)=μIodine(高エネルギー)・cIodine+μWater(高エネルギー)・cWater」と「μ(低エネルギー)=μIodine(低エネルギー)・cIodine+μWater(低エネルギー)・cWater」の2式を作成し、それらを解くことにより、当該位置における「cIodine」と「cWater」を算出する。なお、各基準物質のエネルギーごとの線減弱係数は既知である。
このように、処理機能442は、式(1)を用いて、各位置における基準物質の混合量を算出する。そして、処理機能442は、各位置における2つの基準物質の混合量に基づいて、2つの基準物質のそれぞれに対応する2種類の投影データセットを生成する。例えば、処理機能442は、高エネルギー投影データ及び低エネルギー投影データから、上述したようにヨードと水の混合量を算出して、ヨードと水に対応する投影データをそれぞれ生成する。なお、処理機能442によって生成された投影データセットは、メモリ41によって記憶される。
さらに、処理機能442は、メモリ41によって記憶された投影データセットから各種画像を生成し、生成した画像をメモリ41に格納する。例えば、処理機能442は、投影データを種々の再構成法(例えば、FBP(Filtered Back Projection)などの逆投影法や、逐次近似法など)によって再構成することでCT画像データを再構成し、再構成したCT画像データをメモリ41に格納する。また、処理機能442は、種々の画像処理を行うことにより、CT画像データからMPR画像などのCT画像を生成して、生成したCT画像をメモリ41に格納する。
例えば、処理機能442は、メモリ41によって記憶された基準物質の投影データセットを読み出し、基準物質画像データ(基準物質強調画像データ)を再構成する。一例を挙げると、処理機能442は、水成分が強調された投影データに基づいて水成分の基準物質画像データを再構成し、ヨード成分が強調された投影データに基づいてヨード成分の基準物質画像データを再構成する。また、処理機能442は、水成分の基準物質画像データ及びヨード成分の基準物質画像データに対してそれぞれ画像処理を実行することで、水成分の基準物質画像とヨード成分の基準物質画像を生成する。また、処理機能442は、2つの基準物質画像データを用いて、各基準物質の混合割合に基づく重み付け計算処理を行うことにより、所定のエネルギーにおける仮想単色X線画像や密度画像、実効原子番号画像等、様々な画像を生成することができる。
また、例えば、処理機能442は、メモリ41によって記憶された高エネルギー投影データと低エネルギー投影データとを読み出し、各投影データからCT画像データをそれぞれ再構成する。そして、処理機能442は、CT画像データから高エネルギーに対応する多色X線画像と、低エネルギーに対応する多色X線画像とを生成することもできる。
そして、本実施形態に係る処理機能442は、これらのデータを用いて、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別する。具体的には、処理機能442は、被検体をX線でスキャンして得られた、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて、第1の数より大きい第2の数の仮想単色X線データセットを生成し、第2の数の仮想単色X線データセットに基づいて、被検体内の複数位置それぞれについて、第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する。
より具体的には、処理機能442は、第1の数のX線データセットに基づいて、被検体内の複数位置それぞれについて、第1の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定することで、第2の数の仮想単色X線データセットを生成する。そして、処理機能442は、第2の数の仮想単色X線データセットそれぞれにおける位置ごとのX線の吸収を示す値と、第2の数の基準物質ごとのX線の吸収を示す値とに基づいて、第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する。例えば、処理機能442は、第2の数の仮想単色X線データセットそれぞれにおける位置ごとのX線の吸収を示す値を、第2の数の基準物質における各基準物質のX線の吸収を示す値と混合量又は密度とで示した連立方程式により、第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する。
例えば、処理機能442は、算出した各位置における基準物質の混合量を用いて、各位置における仮想的な単色X線の線減弱係数をそれぞれ算出する。ここで、処理機能442は、弁別する基準物質の数と同数の仮想的な単色X線の線減弱係数をそれぞれ算出する。例えば、処理機能442は、3つの基準物質を弁別する場合、式(1)に基づいて算出したヨードと水の混合量を用いた以下の式(2)により、3種類のエネルギーの線減弱係数を位置ごとにそれぞれ算出する。
Figure 2020103571
すなわち、処理機能442は、式(2)に示すように、第1の単色X線エネルギー「E1」における線減弱係数「μ(E1)」を、第1の単色X線エネルギー「E1」のヨードの線減弱係数「μIodine(E1)」と、第1の単色X線エネルギー「E1」の水の線減弱係数「μWater(E1)」と、式(1)に基づいて算出した「cIodine」及び「cWater」とを用いて算出する。
また、処理機能442は、式(2)に示すように、第2の単色X線エネルギー「E2」における線減弱係数「μ(E2)」を、第2の単色X線エネルギー「E2」のヨードの線減弱係数「μIodine(E2)」と、第2の単色X線エネルギー「E2」の水の線減弱係数「μWater(E2)」と、式(1)に基づいて算出した「cIodine」及び「cWater」とを用いて算出する。
また、処理機能442は、式(2)に示すように、第3の単色X線エネルギー「E3」における線減弱係数「μ(E3)」を、第3の単色X線エネルギー「E3」のヨードの線減弱係数「μIodine(E3)」と、第3の単色X線エネルギー「E3」の水の線減弱係数「μWater(E3)」と、式(1)に基づいて算出した「cIodine」及び「cWater」とを用いて算出する。
なお、処理機能442は、式(2)で示す仮想的な単色X線の線減弱係数をCT値変換することで、仮想単色X線画像を生成することもできる。また、各単色X線エネルギーにおける各基準物質の線減弱係数は既知である。
処理機能442は、各位置について、上記した線減弱係数「μ(E1)」、「μ(E2)」及び「μ(E3)」をそれぞれ算出する。そして、処理機能442は、任意の物質を3つの基準物質で表現した以下の式(3)に基づく連立方程式を解くことで、各位置における3つの基準物質の混合量や混合割合を算出する。なお、以下の式(3)では、基準物質として、ヨード、水に加えて、新たな物質を用いる場合を例に示す。
Figure 2020103571
ここで、式(3)に示す「μ(E)」は各位置の線減弱係数を示し、「μIodine(E)」はヨードの線減弱係数を示し、「μWater(E)」は水の線減弱係数を示し、「μNew(E)」は新たな基準物質の線減弱係数を示し、「c’Iodine」はヨードの混合量を示し、「c’Water」は水の混合量を示し、「c’New」は新たな基準物質の混合量を示す。
処理機能442は、任意の物質を3つの基準物質(ヨード、水、新たな物質)で表現した式(3)に、線減弱係数「μ(E1)」、「μ(E2)」及び「μ(E3)」を適用した3式を用いた連立方程式(以下の式(4))により、ヨード、水、新たな基準物質の混合量や混合割合を算出する。
Figure 2020103571
すなわち、処理機能442は、式(4)に示すように、第1の単色X線エネルギー「E1」における線減弱係数「μ(E1)」と第1の単色X線エネルギー「E1」における各基準物質の線減弱係数を式(3)に適用した式と、第2の単色X線エネルギー「E2」における線減弱係数「μ(E2)」と第2の単色X線エネルギー「E2」における各基準物質の線減弱係数を式(3)に適用した式と、第3の単色X線エネルギー「E3」における線減弱係数「μ(E3)」と第3の単色X線エネルギー「E3」における各基準物質の線減弱係数を式(3)に適用した式を作成し、それらを解くことにより、各位置における「c’Iodine」、「c’Water」及び「c’New」を算出する。
このように、処理機能442は、各位置について、各基準物質の混合量を算出することで、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別することができる。そして、処理機能442は、各位置における3つの基準物質の混合量に基づいて、3つの基準物質のそれぞれに対応する3種類の投影データセットを生成する。例えば、処理機能442は、高エネルギー投影データ及び低エネルギー投影データから、上述したようにヨード、水及び新たな物質の混合量を算出して、ヨード、水及び新たな基準物質に対応する投影データをそれぞれ生成する。
さらに、処理機能442は、ヨード成分が強調された投影データに基づいてヨード成分の基準物質画像データを再構成し、水成分が強調された投影データに基づいて水成分の基準物質画像データを再構成し、新たな基準物質成分が強調された投影データに基づいて新たな基準物質成分の基準物質画像データを再構成する。また、処理機能442は、ヨード成分の基準物質画像データ、水成分の基準物質画像データ及び新たな基準物質成分の基準物質画像データに対してそれぞれ画像処理を実行することで、ヨード成分の基準物質画像、水成分の基準物質画像及び新たな基準物質成分の基準物質画像を生成する。また、処理機能442は、3つの基準物質画像データを用いて、各基準物質の混合割合に基づく重み付け計算処理を行うことにより、所定のエネルギーにおける仮想単色X線画像や密度画像、実効原子番号画像等、様々な画像を生成することもできる。
表示制御機能443は、処理機能442によって生成された種々の表示情報や、GUIをディスプレイ42に表示させる。例えば、表示制御機能443は、各種基準物質画像や、仮想単色X線画像、多色X線画像などの種々の画像や、基準物質の混合割合などを示す情報を含む表示情報をディスプレイ42に表示させる。
上述したように、本実施形態に係る処理機能442は、複数種類のエネルギーのデータを用いて、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別する。以下、本願に係る技術を適用した診断の一例について説明する。
例えば、処理機能442は、肝臓を対象とした「Dual Energyによる撮影」によって収集された高エネルギー投影データ及び低エネルギー投影データから、造影剤(ヨード)、水、脂肪の3つの基準物質を弁別することで、脂肪肝を診断するためのデータを提供することができる。
すなわち、基準物質をヨード、水、脂肪とした場合の線減弱係数を示す式は、以下の式(5)で表される。ここで、式(5)における「μfat(E)」は脂肪の線減弱係数を示し、「cfat」は脂肪の混合量を示す。
Figure 2020103571
処理機能442は、上述したように、3種類の仮想的な単色X線エネルギーの線減弱係数を位置ごとにそれぞれ算出する。そして、処理機能442は、任意の物質をヨード、水、脂肪で表現した式(5)に基づく連立方程式を解くことで、肝臓の各位置における3つの基準物質の混合量や混合割合を算出する。すなわち、処理機能442は、式(5)に、3種類の仮想的な単色X線エネルギーの線減弱係数を適用した3式を用いた連立方程式により、各位置における「cIodine」、「cWater」及び「cfat」を算出することで、肝臓におけるヨード、水、脂肪の混合量や混合割合を算出する。
ここで、例えば、「cfat」の値が高い場合に、脂肪肝と診断することができる可能性がある。そして、処理機能442は、ヨード、水、脂肪の基準物質画像などを生成して、メモリ41に格納する。
表示制御機能443は、各基準物質の混合量や混合割合、各基準物質画像をディスプレイ42に表示させる。図2は、第1の実施形態に係る表示制御機能443による表示情報の表示の一例を示す図である。
図2に示すように、表示制御機能443は、水成分の基準物質画像(左上)と、脂肪成分の基準物質画像(右上)と、ヨード成分の基準物質画像(右下)と、所定のエネルギーの仮想単色X線画像(左下)とを含む表示情報をディスプレイ42に表示させる。ここで、例えば、肝臓における「cfat」の値が高い場合に、表示制御機能443は、図2の領域R1に示すように、肝臓領域を強調させて表示させる。なお、図示していないが、表示制御機能443は、「cfat」の値や、ヨード、水、脂肪の混合割合を表示させることもできる。このように、表示制御機能443は、脂肪肝を診断するためのデータを表示させることができる。
なお、上述した実施形態では、基準物質としてヨード、水、脂肪を用いる場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、任意の基準物質を用いてよい。例えば、上記したカルシウム、ハイドロキシアパタイト、ガドリニウムなどの他、特定の腫瘍に含まれる物質などを基準物質として用いる場合でもよい。例えば、特定の腫瘍に含まれる物質を基準物質として用いることで、腫瘍のグレードや、良性・悪性の鑑別に寄与することも可能である。
また、上述した実施形態では、2種類のエネルギーで収集したデータを用いて、3種類の基準物質を弁別する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、2種類のエネルギーで収集したデータを用いて、4種類以上の基準物質を弁別する場合でもよい。かかる場合には、処理機能442は、2種類のエネルギーで収集したデータから算出した2種類の基準物質の混合量に基づいて、4種類以上の仮想的な単色X線エネルギーの線減弱係数を算出する。
また、上述した実施形態では、算出した複数種類の基準物質の混合量をそのまま用いる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、フォトンカウンティング型の検出器でエネルギー弁別されたデータに基づく基準物質の混合量を用いて、算出した複数種類の基準物質の混合量を補正する場合でもよい。
かかる場合には、処理機能442は、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて推定した第2の数の基準物質の混合量又は混合割合に基づいて、フォトンカウンティング型のX線検出器を使用して弁別された第2の数のエネルギーに対応する第2の数のX線データセットから得られた第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を疑似的に示す出力データを生成する学習済みモデルに対して、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて推定した第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を入力することで、出力データを生成する。
例えば、上述したように2種類のエネルギーの投影データセットに基づいて推定された3種類の基準物質の混合量と、1種類のエネルギーを用いてフォトンカウンティング型のX線検出器によって3種類のエネルギーに弁別された投影データセットに基づいて推定された3種類の基準物質の混合量とを学習データとして、それらの関係を学習することにより得られた学習済みモデルが、メモリ41に格納される。
処理機能442は、新たに2種類のエネルギーの投影データセットに基づいて推定した3種類の基準物質の混合量を、メモリ41に記憶された学習済みモデルに入力させることで、フォトンカウンティング型のX線検出器によって3種類のエネルギーに弁別された投影データセットに基づいて推定された3種類の基準物質の混合量を疑似的に示す値に補正する。
フォトンカウンティング型のX線検出器では、実際に3種類のエネルギーの投影データを得ることができるため、そのデータに基づいて算出される3種類の基準物質の混合量は、計算によって求めた値よりも精度がより高いものと考えられる。したがって、処理機能442は、上記した学習済みモデルを用いることで、算出した基準物質の混合量又は混合割合より精度の高い混合量又は混合割合を算出することができる。
また、上述した実施形態では、線減弱係数の分布(画像データ)から各基準物質の混合量を算出して、算出した混合量から仮想的な単色X線エネルギーの線減弱係数の分布をそれぞれ算出する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、投影データを用いて各基準物質の混合量を算出して、算出した混合量から仮想的な単色X線エネルギーの投影データを生成する場合でもよい。
かかる場合には、上記した線減弱係数の式(1)〜(5)が、基準物質ごとの長さを含む式に変換される。処理機能442は、変換された式を用いて、各基準物質の混合量及び混合割合を算出する。
次に、X線CTシステム1による処理の手順の一例を、図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態に係るX線CTシステム1の処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、図3においては、高エネルギーデータと低エネルギーデータの2種類のデータを用いて、3種類の基準物質の混合割合を算出する場合について示す。
ステップS101は、処理回路44がスキャン制御機能441に対応するプログラムを読み出して実行することで実現されるステップである。ステップS102〜ステップS105は、処理回路44が処理機能442に対応するプログラムを読み出して実行することで実現されるステップである。ステップS106は、処理回路44が表示制御機能443に対応するプログラムを読み出して実行することで実現されるステップである。
まず、処理回路44は、高エネルギーデータと低エネルギーデータを収集する(ステップS101)。次に、処理回路44は、2種類の基準物質の混合割合を算出して(ステップS102)、3種類の仮想単色X線画像データを生成する(ステップS103)。
その後、処理回路44は、3種類の仮想単色X線画像データに基づいて、3種類の基準物質の混合割合を算出し(ステップS104)、3種類の基準物質の混合割合に基づく表示情報を生成する(ステップS105)。そして、処理回路44は、生成した表示情報をディスプレイ42に表示させる(ステップS106)。
上述したように、第1の実施形態によれば、処理機能442は、被検体をX線でスキャンして得られた、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて、第1の数より大きい第2の数の仮想単色X線データセットを生成し、第2の数の仮想単色X線データセットに基づいて、被検体内の複数位置それぞれについて、第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する。従って、第1の実施形態に係るX線CTシステム1は、複数種類のエネルギーのデータを用いて、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別することを可能にする。
例えば、通常の「Dual Energyによる撮影」では、2種類のエネルギーのデータを収集することで2種類の基準物質を算出しているが、それ以上の基準物質を弁別する場合には、その分のエネルギーで撮影することが求められる。
しかしながら、現状のX線CTシステムでは、連続X線を用いて撮影を行っているため、3種類以上のエネルギーで撮影したとしても、スペクトルが重なり、エネルギーに差がつかず、3種類以上のエネルギーで撮影することが困難である。また、「Rapid kV switching方式」では、3種類以上で高速で切り替えることが難しく、仮に切り替えたとしてもスパースなデータとなってしまうため、3種類以上のエネルギーで撮影することが困難である。また、3つ以上のX線管を搭載することで、3種類以上のエネルギーで撮影することが可能であるが、装置が大型化してしまい、実用的ではない。
第1の実施形態に係るX線CTシステム1は、このような問題が生じることなく、複数種類のエネルギーのデータを用いて、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別することを可能にする。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、処理機能442は、第1の数のX線データセットに基づいて、被検体内の複数位置それぞれについて、第1の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定することで、第2の数の仮想単色X線データセットを生成する。そして、処理機能442は、第2の数の仮想単色X線データセットそれぞれにおける位置ごとのX線の吸収を示す値と、第2の数の基準物質ごとのX線の吸収を示す値とに基づいて、第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する。従って、第1の実施形態に係るX線CTシステム1は、仮想単色X線データセットを用いるだけで、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別することを可能にする。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、X線データセット及び仮想単色X線データセットは、それぞれ画像データセットである。また、X線データセット及び仮想単色X線データセットは、それぞれ投影データセットである。従って、第1の実施形態に係るX線CTシステム1は、画像データセット又は投影データセットのいずれにおいても処理することを可能にする。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、処理機能442は、第2の数の仮想単色X線データセットそれぞれにおける位置ごとのX線の吸収を示す値を、第2の数の基準物質における各基準物質のX線の吸収を示す値と、混合量又は密度とで示した連立方程式により、第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する。従って、第1の実施形態に係るX線CTシステム1は、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を容易に弁別することを可能にする。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、X線データセットは、エネルギー積分型のX線検出器で被検体を透過したX線を検出することで得られる。従って、第1の実施形態に係るX線CTシステム1は、弁別する基準物質の数と同数のエネルギーでの撮影を行うことなく、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別することを可能にする。
また、上述したように、第1の実施形態によれば、処理機能442は、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて推定した第2の数の基準物質の混合量又は混合割合に基づいて、フォトンカウンティング型のX線検出器を使用して弁別された第2の数のエネルギーに対応する第2の数のX線データセットから得られた第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を疑似的に示す出力データを生成する学習済みモデルに対して、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて推定した第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を入力することで、出力データを生成する。従って、第1の実施形態に係るX線CTシステム1は、より精度の高い混合量及び混合割合を推定することを可能にする。
(その他の実施形態)
これまで第1の実施形態について説明したが、上述した第1の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した実施形態では、エネルギー積分型のX線検出器を用いたDual-Energyによる撮影によって収集した高エネルギー投影データと低エネルギー投影データとを用いる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、フォトンカウンティング型のX線検出器にて弁別されたX線データセットが用いられる場合でもよい。
例えば、フォトンカウンティング型のX線検出器において、2つのBinにより収集された2種類のエネルギーの投影データを用いて、3種類の基準物質を弁別してもよい。フォトンカウンティング型のX線検出器において、Bin数を増やした場合、1つのBinにおけるX線量が減るため、ノイズの高い画像となる。また、フォトンカウンティング型のX線検出器において、Bin数を増やした場合、データ量が増加して、データ伝送に遅延が生じるおそれもある。
本願に係る技術をフォトンカウンティング型のX線検出器において収集されるデータにも適用することで、画質を向上させたり、データ伝送の遅延の発生を抑止させたりすることができる。
また、上述した実施形態では、フォトンカウンティング型の検出器でエネルギー弁別されたデータに基づく3つの基準物質の混合量を用いて、算出した3種類の基準物質の混合量を補正する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、フォトンカウンティング型の検出器でエネルギー弁別されたデータに基づく3つの基準物質の混合量を用いることで、Dual-Energyによる撮影によって算出した2種類の基準物質の混合量から3種類の基準物質の混合量を取得する場合でもよい。
かかる場合には、処理機能442は、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて推定した第1の数の基準物質の混合量又は混合割合に基づいて、フォトンカウンティング型のX線検出器を使用して弁別された第2の数のエネルギーに対応する第2の数のX線データセットから得られた第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を疑似的に示す出力データを生成する学習済みモデルに対して、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて推定した第1の数の基準物質の混合量又は混合割合を入力することで、出力データを生成する。
例えば、2種類のエネルギーの投影データセットに基づいて算出された2種類の基準物質の混合量と、1種類のエネルギーを用いてフォトンカウンティング型のX線検出器によって3種類のエネルギーに弁別された投影データセットに基づいて推定された3種類の基準物質の混合量とを学習データとして、それらの関係を学習することにより得られた学習済みモデルが、メモリ41に格納される。
処理機能442は、新たに2種類のエネルギーの投影データセットに基づいて算出した2種類の基準物質の混合量を、メモリ41に記憶された学習済みモデルに入力させることで、フォトンカウンティング型のX線検出器によって3種類のエネルギーに弁別された投影データセットに基づいて推定された3種類の基準物質の混合量を疑似的に示す値を取得する。
また、上述した実施形態では、フォトンカウンティング型の検出器でエネルギー弁別されたデータに基づく3つの基準物質の混合量を用いて、算出した3種類の基準物質の混合量を補正する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、フォトンカウンティング型の検出器でエネルギー弁別されたデータに基づく3つの基準物質の混合量を用いることで、2種類のエネルギーの投影データセットに基づいて取得した3種類エネルギーに対応する仮想単色X線画像から3種類の基準物質の混合量を取得する場合でもよい。
かかる場合には、処理機能442は、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて生成した第2の数の仮想単色X線データセットに基づいて、フォトンカウンティング型のX線検出器を使用して弁別された第2の数のエネルギーに対応する第2の数のX線データセットから得られた第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を疑似的に示す出力データを生成する学習済みモデルに対して、第1の数のエネルギーに対応する第1の数のX線データセットに基づいて生成した第2の数の仮想単色X線データセットを入力することで、出力データを生成する。
例えば、2種類のエネルギーの投影データセットに基づいて生成された3種類のエネルギーに対応する仮想単色X線画像と、1種類のエネルギーを用いてフォトンカウンティング型のX線検出器によって3種類のエネルギーに弁別された投影データセットに基づいて推定された3種類の基準物質の混合量とを学習データとして、それらの関係を学習することにより得られた学習済みモデルが、メモリ41に格納される。
処理機能442は、新たに2種類のエネルギーの投影データセットに基づいて生成した3種類のエネルギーに対応する仮想単色X線画像を、メモリ41に記憶された学習済みモデルに入力させることで、フォトンカウンティング型のX線検出器によって3種類のエネルギーに弁別された投影データセットに基づいて推定された3種類の基準物質の混合量を疑似的に示す値を取得する。
また、上述した実施形態では、X線CTシステム1が各種処理を実行する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、医用処理装置3において各種処理が実行される場合でもよい。図4は、その他の実施形態に係る医用処理装置3の構成の一例を示すブロック図である。
その他の実施形態に係る医用処理装置3は、図4に示すように、ネットワーク4を介して、X線CTシステム1と、画像保管装置2とに相互に接続される。画像保管装置2は、X線CTシステム1によって収集されたCT画像データ等を保管する。例えば、画像保管装置2は、サーバ装置等のコンピュータ機器によって実現される。
そして、医用処理装置3は、図4に示すように、通信インターフェース310と、記憶回路320と、入力インターフェース330と、ディスプレイ340と、処理回路350とを有する。
通信インターフェース310は、処理回路350に接続されており、医用処理装置3と各システムとの間で行われる通信を制御する。具体的には、通信インターフェース310は、各システムから各種の情報を受信し、受信した情報を処理回路350に出力する。例えば、通信インターフェース310は、ネットワークカードやネットワークアダプタ、NIC(Network Interface Controller)等によって実現される。
記憶回路320は、処理回路350に接続され、各種データを記憶する。例えば、記憶回路320は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子や、ハードディスク、光ディスク等によって実現される。例えば、記憶回路320は、X線CTシステム1又は画像保管装置2から受信したCT画像データなどを記憶する。また、記憶回路320は、処理回路350によって実行される各処理機能に対応するプログラムを記憶する。
入力インターフェース330は、種々の設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。
入力インターフェース330は、処理回路350に接続されており、操作者から受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路350に出力する。なお、本明細書において入力インターフェース330は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路350へ出力する処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。
ディスプレイ340は、処理回路350に接続され、処理回路350から出力される各種情報及び各種画像データを表示する。例えば、ディスプレイ340は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。例えば、ディスプレイ340は、操作者の指示を受け付けるためのGUIや、種々の表示情報等を表示する。
処理回路350は、入力インターフェース330を介して操作者から受け付けた入力操作に応じて、医用処理装置3が有する各構成要素を制御する。例えば、処理回路350は、プロセッサによって実現される。本実施形態では、処理回路350は、通信インターフェース310から出力されるCT画像データを記憶回路320に記憶させる。また、処理回路350は、記憶回路320からCT画像データを読み出し、各種処理を実行したり、ディスプレイ340に表示させたりする。
そして、処理回路350は、図4に示すように、制御機能351と、処理機能352とを実行する。制御機能341は、医用処理装置3の全体を制御する。そして、制御機能351は、上述した表示制御機能と同様の処理を実行する。処理機能352は、処理部の一例であり、上述した処理機能442と同様の処理を実行する。
上述した実施形態では、X線CTシステム1及び医用処理装置3による独立した処理について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、X線CTシステム1と医用処理装置3とが協働するX線CTシステムとして機能する場合であってもよい。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、メモリ又は記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
なお、図1においては、単一のメモリ41が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明した。また、図4においては、単一の記憶回路320が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、複数のメモリ41を分散して配置するとともに、処理回路44が個別のメモリ41から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。また、例えば、複数の記憶回路320を分散して配置するとともに、処理回路350が個別の記憶回路320から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。また、メモリ41又は記憶回路320にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。
また、処理回路44及び処理回路350は、ネットワークを介して接続された外部装置のプロセッサを利用して、機能を実現することとしてもよい。例えば、処理回路44は、メモリ41から各機能に対応するプログラムを読み出して実行するとともに、X線CTシステム1とネットワークを介して接続された外部のワークステーションやクラウドを計算資源として利用することにより、図1に示す各機能を実現する。また、例えば、処理回路350は、記憶回路320から各機能に対応するプログラムを読み出して実行するとともに、医用処理装置3とネットワークを介して接続された外部のワークステーションやクラウドを計算資源として利用することにより、図4に示す各機能を実現する。
上述した実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。即ち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
また、上述した実施形態で説明した処理方法は、予め用意された処理プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、複数種類のエネルギーのデータを用いて、エネルギーの種類の数よりも多い数の基準物質を弁別することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線CTシステム
3 医用処理装置
44、350 処理回路
352、442 処理機能

Claims (11)

  1. 被検体をX線でスキャンして得られた、第1の数のエネルギーに対応する前記第1の数のX線データセットに基づいて、前記第1の数より大きい第2の数の仮想単色X線データセットを生成し、前記第2の数の前記仮想単色X線データセットに基づいて、前記被検体内の複数位置それぞれについて、前記第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する処理部、
    を備えた医用処理装置。
  2. 前記処理部は、前記第1の数の前記X線データセットに基づいて、前記被検体内の複数位置それぞれについて、前記第1の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定することで、前記第2の数の仮想単色X線データセットを生成する、請求項1に記載の医用処理装置。
  3. 前記X線データセット及び前記仮想単色X線データセットは、それぞれ画像データセットである、請求項1又は2に記載の医用処理装置。
  4. 前記X線データセット及び前記仮想単色X線データセットは、それぞれ投影データセットである、請求項1又は2に記載の医用処理装置。
  5. 前記処理部は、前記第2の数の仮想単色X線データセットそれぞれにおける位置ごとのX線の吸収を示す値と、前記第2の数の基準物質ごとのX線の吸収を示す値とに基づいて、前記第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の医用処理装置。
  6. 前記処理部は、前記第2の数の前記仮想単色X線データセットそれぞれにおける位置ごとのX線の吸収を示す値を、前記第2の数の基準物質における各基準物質のX線の吸収を示す値と、混合量又は密度とで示した連立方程式により、前記第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を推定する、請求項5に記載の医用処理装置。
  7. 前記X線データセットは、エネルギー積分型のX線検出器で前記被検体を透過した前記X線を検出することで得られる、請求項1乃至6のうちいずれか1つに記載の医用処理装置。
  8. 前記X線データセットは、フォトンカウンティング型のX線検出器で前記被検体を透過した前記X線を検出することで得られる、請求項1乃至6のうちいずれか1つに記載の医用処理装置。
  9. 前記第1の数は2であり、
    前記第2の数は3である、
    請求項1乃至8のうちいずれか1つに記載の医用処理装置。
  10. 前記処理部は、前記第1の数のエネルギーに対応する前記第1の数のX線データセットに基づいて推定した前記第2の数の基準物質の混合量又は混合割合に基づいて、フォトンカウンティング型のX線検出器を使用して弁別された前記第2の数のエネルギーに対応する前記第2の数のX線データセットから得られた前記第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を疑似的に示す出力データを生成する学習済みモデルに対して、前記第1の数のエネルギーに対応する前記第1の数のX線データセットに基づいて推定した前記第2の数の基準物質の混合量又は混合割合を入力することで、前記出力データを生成する、請求項1乃至9のうちいずれか1つに記載の医用処理装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1つに記載の医用処理装置を含む、X線診断システム。
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