JP6595154B2 - X線ctを用いた画像診断装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、放射線画像診断装置に関する。
従来、X線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置により、2種類の異なる管電圧で撮影を行なって、物質の判別が可能な画像を取得する手法が知られている。かかる手法は、「Dual Energy」と呼ばれる。「Dual Energy」では、異なる2つのエネルギー帯域のX線を透過させた際の、各物質でのX線吸収度合いの違いを利用して、例えば、骨、造影剤、脂肪、軟部組織等の各物質を判別可能な画像を取得する。
しかし、「Dual Energy」では、撮影に用いる2つのエネルギー帯域が重なっており、また、撮影に用いるエネルギー帯域設定の自由度が低いことから、物質判定の精度が低くなる場合があった。
特開2010−274108号公報
本発明が解決しようとする課題は、物質判定の精度を向上することができる放射線画像診断装置を提供することである。
実施形態のX線CTを用いた画像診断装置は、フォトンカウンティング方式の検出器とデータ処理部とを備える。検出器は、入射した放射線の強度を測定可能な信号を出力する。データ処理部は、被検体を透過した放射線が入射することで前記検出器が出力した信号に基づいて収集されたデータ群の中で判別対象となる物質のX線吸収スペクトルがそれぞれ略同じとなる2つのエネルギー帯域に該当するデータ群のそれぞれから再構成された2つの画像データ、又は、前記信号に基づいて収集されたデータ群の中で前記判別対象となる物質のX線吸収スペクトルが大きく異なる2つのエネルギー帯域に該当するデータ群のそれぞれから再構成された2つの画像データに基づいて、前記判別対象となる物質が存在する領域を判定する処理を行なう。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る検出器の一例を説明するための図である。 図3は、図1に示す収集部が行なうエネルギー測定処理の一例を説明するための図である。 図4は、第1の実施形態で設定される複数のエネルギー帯域の一例を示す図(1)である。 図5は、第1の実施形態で設定される複数のエネルギー帯域の一例を示す図(2)である。 図6は、図4とは異なる複数のエネルギー帯域の設定例を示す図である。 図7は、第1の実施形態に係るX線CT装置の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図8は、第2の実施形態を説明するための図である。 図9は、第2の実施形態に係るX線CT装置の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図10は、第3の実施形態を説明するための図である。 図11は、第3の実施形態に係るX線CT装置の処理の一例を説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、放射線画像診断装置の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態では、放射線としてX線を用いて断層像の再構成を行なうX線コンピュータ断層撮影(CT:Computed Tomography)装置を、放射線画像診断装置の一例として説明する。また、以下では、X線コンピュータ断層撮影装置を「X線CT装置」と記載する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線CT装置は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを有する。
架台装置10は、被検体PにX線を照射し、被検体Pを透過したX線を検出したデータを収集する装置であり、X線照射制御部11と、X線発生装置12と、検出器13と、収集部14と、回転フレーム15と、架台駆動部16とを有する。
回転フレーム15は、X線発生装置12と検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持し、後述する架台駆動部16によって被検体Pを中心した円軌道にて高速に回転する円環状のフレームである。
X線発生装置12は、X線を発生し、発生したX線を被検体Pへ照射する装置であり、X線管12aと、ウェッジ12bと、コリメータ12cとを有する。
X線管12aは、後述するX線発生装置12により供給される高電圧により被検体PにX線ビームを照射する真空管であり、回転フレーム15の回転にともなって、X線ビームを被検体Pに対して照射する。X線管12aは、ファン角及びコーン角を持って広がるX線ビームを発生する。
ウェッジ12bは、X線管12aから曝射されたX線のX線量を調節するためのX線フィルタである。コリメータ12cは、後述するX線照射制御部11の制御により、ウェッジ12bによってX線量が調節されたX線の照射範囲を絞り込むためのスリットである。
X線照射制御部11は、高電圧発生部として、X線管12aに高電圧を供給する装置であり、X線管12aは、X線照射制御部11から供給される高電圧を用いてX線を発生する。X線照射制御部11は、X線管12aに供給する管電圧や管電流を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量を調整する。また、X線照射制御部11は、コリメータ12cの開口度を調整することにより、X線の照射範囲(ファン角やコーン角)を調整する。
架台駆動部16は、回転フレーム15を回転駆動させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線発生装置12と検出器13とを旋回させる。
検出器13は、入射した放射線の強度を測定可能な信号を出力する。具体的には、図1に示す検出器13は、入射したX線のエネルギー(エネルギー値)を測定可能な信号を出力する。より具体的には、図1に示す検出器13は、X線光子が入射するごとに、当該X線光子のエネルギー値を測定可能な信号を出力する。すなわち、第1の実施形態に係る検出器13は、従来の積分型(電流モード計測方式)の検出器ではなく、フォトンカウンティング方式の検出器である。第1の実施形態に係るX線CT装置は、フォトンカウンティング方式の検出器13を用いて被検体Pを透過したX線光子を計数するとともに、当該X線光子のエネルギー値を測定して、X線CT画像データを再構成する装置である。個々の光子は、異なるエネルギーを有する。光子のエネルギー値の測定を行なうフォトンカウンティングCTでは、例えば、1種類の管電圧でX線を照射することで収集されたデータを複数のエネルギー帯域に分けて、画像化することができる。
検出器13は、例えば、X線管12aから照射され被検体Pを透過したX線光子が入射するごとに、1パルスの電気信号(アナログ信号)を出力する複数の検出素子を有する。電気信号(パルス)の数を計数することで、各検出素子に入射したX線光子の数を計数することが可能である。また、この信号に対して、処理の演算処理を行なうことで、当該信号の出力を引き起こしたX線光子のエネルギー値を測定することができる。エネルギー値の測定法については、後に詳述する。
上記の検出素子は、例えば、テルル化カドミウム(CdTe)系の半導体素子である。かかる場合、図1に示す検出器13は、入射したX線光子を、直接、電気信号に変換する直接変換型の検出器となる。なお、上記の検出素子は、例えば、シンチレータと光電子増倍管等の光センサとにより構成される場合でも良い。かかる場合、図1に示す検出器13は、入射したX線光子をシンチレータによりシンチレータ光に変換し、シンチレータ光を光電子増倍管等の光センサにより電気信号に変換する間接変換型の検出器となる。
図2は、第1の実施形態に係る検出器の一例を説明するための図である。例えば、図1に示す検出器13は、図2に示すように、テルル化カドミウムにより構成される検出素子131が、チャンネル方向(図1中のY軸方向)にN列、体軸方向(図1中のZ軸方向)にM列配置された面検出器である。検出素子131は、光子が入射すると、1パルスの電気信号を出力する。検出素子131が出力した個々のパルスを弁別することで、検出素子131に入射したX線光子の数を計数することができる。また、パルスの強度に基づく演算処理を行なうことで、計数したX線光子のエネルギー値を測定することができる。
図1に戻って、収集部14は、被検体Pを透過した放射線(X線)が入射することで検出器13が出力した信号に基づくデータ群を収集する。具体的には、収集部14は、検出器13から出力される個々の信号を弁別して、計数情報を収集する。計数情報は、検出器13(複数の検出素子131)に入射したX線光子の計数値とエネルギー値とが対応付けられた情報である。収集部14は、収集した計数情報をコンソール装置30に送信する。
より具体的には、収集部14は、検出素子131が出力した各パルスを弁別して計数したX線光子の入射位置(検出位置)と、当該X線光子のエネルギー値とを計数情報として、X線管12aの位相(管球位相)ごとに収集する。収集部14は、例えば、計数に用いたパルス(電気信号)を出力した検出素子131の位置を、入射位置とする。また、収集部14は、電気信号に対して、所定の演算処理を行なうことで、X線光子のエネルギー値を測定する。図3は、図1に示す収集部が行なうエネルギー測定処理の一例を説明するための図である。
図3の(A)は、検出素子131から出力される電気信号の一例を示している。例えば、検出素子131から出力される電気信号は、X線光子の入射に伴って発生する電子が、正電位の集電電極へ向かって走行することで出力される。かかる場合、電気信号は、図3の(A)に示すように、負の電圧値が時間軸に沿って変化するアナログ信号となる。電気信号は、図3の(A)に示すように、X線光子の入射直後に急激に負方向に向かって立ち上がり、その後、正方向に向かって立ち下がる形状となる。図3の(A)に例示する電気信号は、X線光子の入射に伴って発生する電子を集めることで出力される信号である。
収集部14は、図3の(A)に示す電気信号を、所定の設定時間分、時間方向に沿って積分した信号(積分信号)を生成する。図3の(B)は、図3の(A)に示す電気信号の積分信号を示す。そして、収集部14は、積分信号がプラトー(plateau)に達する電圧値(以下、収束値)を決定する。そして、収集部14は、例えば、収束値と、システム固有の応答関数とからエネルギー値を演算する。この応答関数は、検出素子131の物理的特性から、予め演算された関数であり、収束値からエネルギー値を求めるための関数である。例えば、収集部14は、収束値と、当該収束値を応答関数に代入して得られるエネルギー値とが対応付けられたテーブルを保持している。
計数情報は、例えば、『管球位相「α1」では、入射位置「P11」の検出素子131において、エネルギー「E1」を有する光子の計数値が「N1」であり、エネルギー「E2」を有する光子の計数値が「N2」である』といった情報となる。或いは、計数情報は、例えば、『管球位相「α1」では、入射位置「P11」の検出素子131において、エネルギー「E1」を有する光子の単位時間当たりの計数値が「n1」であり、エネルギー「E2」を有する光子の単位時間当たりの計数値が「n2」である』といった情報となる。
なお、上記の計数情報おけるエネルギー「E1」は、例えば、エネルギー弁別域「E1〜E2」とされる場合であっても良い。かかる場合、計数情報は、例えば、『管球位相「α1」では、入射位置「P11」の検出素子131において、エネルギー弁別域「E1〜E2」を有する光子の計数値が「NN1」である』といった情報となる。或いは、計数情報は、例えば、『管球位相「α1」では、入射位置「P11」の検出素子131において、エネルギー弁別域「E1〜E2」を有する光子の単位時間当たりの計数値が「nn1」である』といった情報となる。上記のエネルギー弁別域は、収集部14がエネルギーの値を、所定の粒度に弁別して振り分けるための領域となる。エネルギー弁別域を設定するための閾値は、例えば、後述する制御部38により設定される。
図1に戻って、寝台装置20は、被検体Pを載せる装置であり、天板22と、寝台駆動装置21とを有する。天板22は、被検体Pが載置される板であり、寝台駆動装置21は、天板22をZ軸方向へ移動して、被検体Pを回転フレーム15内に移動させる。
架台装置10は、例えば、天板22を移動させながら回転フレーム15を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンするヘリカルスキャンを実行する。または、架台装置10は、天板22を移動させた後に被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を回転させて被検体Pを円軌道にてスキャンするコンベンショナルスキャンを実行する。または、架台装置10は、天板22の位置を一定間隔で移動させてコンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行なうステップアンドシュート方式を実行する。
コンソール装置30は、操作者によるX線CT装置の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集されたデータ群(計数情報)を用いてX線CT画像データを再構成するデータ処理部として機能する装置である。コンソール装置30は、図1に示すように、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、投影データ記憶部35と、画像再構成部36と、画像記憶部37と、制御部38とを有する。
入力装置31は、X線CT装置の操作者が各種指示や各種設定の入力に用いるマウスやキーボード等を有し、操作者から受け付けた指示や設定の情報を、制御部38に転送する。例えば、入力装置31は、操作者から、X線CT画像データの撮影条件や、X線CT画像データを再構成する際の再構成条件や、X線CT画像データに対する画像処理条件等を受け付ける。なお、第1の実施形態に係る入力装置31が操作者から受け付ける情報については、後に詳述する。
表示装置32は、操作者によって参照されるモニタであり、制御部38による制御のもと、X線CT画像データを操作者に表示したり、入力装置31を介して操作者から各種指示や各種設定等を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示したりする。
スキャン制御部33は、後述する制御部38の制御のもと、X線照射制御部11、架台駆動部16、収集部14及び寝台駆動装置21の動作を制御することで、架台装置10における検出データ群(計数情報)の収集処理を制御する。
前処理部34は、収集部14から送信された計数情報に対して、対数変換処理、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正等の補正処理を行なうことで、投影データを生成する。投影データ記憶部35は、前処理部34により生成された投影データを記憶する。
画像再構成部36は、投影データ記憶部35が記憶する投影データを用いてX線CT画像データを再構成する。再構成方法としては、種々の方法があり、例えば、逆投影処理が挙げられる。また、逆投影処理としては、例えば、FBP(Filtered Back Projection)法による逆投影処理が挙げられる。或いは、画像再構成部36は、逐次近似法を用いて、X線CT画像データを再構成しても良い。また、画像再構成部36は、X線CT画像データに対して各種画像処理を行なうことで、様々な画像データを生成する。画像再構成部36は、再構成したX線CT画像データや、各種画像処理により生成した画像データを画像記憶部37に格納する。
ここで、フォトンカウンティングCTで得られる計数情報から生成された投影データには、被検体Pを透過することで減弱されたX線のエネルギーの情報が含まれている。このため、画像再構成部36は、例えば、特定のエネルギー帯域のX線CT画像データを再構成することができる。また、画像再構成部36は、例えば、複数のエネルギー帯域それぞれのX線CT画像データを再構成することができる。
また、画像再構成部36は、例えば、各エネルギー帯域のX線CT画像データの各画素にエネルギー帯域に応じた色調を割り当てて、エネルギー帯域に応じて色分けされた複数のX線CT画像データを生成することができる。更に、画像再構成部36は、これら複数のX線CT画像データを重畳した画像データを生成することができる。
また、画像再構成部36は、各エネルギー帯域のX線CT画像データから、単色X線画像データや密度画像データ、実効原子番号画像データ等を生成することができる。フォトンカウンティングCTでは、2種類の異なる管電圧で撮影を行なう「Dual Energy」で生成される各種画像データを、1種類の管電圧を用いた撮影により生成することができる。
制御部38は、架台装置10、寝台装置20及びコンソール装置30の動作を制御することによって、X線CT装置の全体制御を行う。具体的には、制御部38は、スキャン制御部33を制御することで、架台装置10で行なわれるCTスキャンを制御する。また、制御部38は、前処理部34や、画像再構成部36を制御することで、コンソール装置30における画像再構成処理や画像生成処理を制御する。また、制御部38は、画像記憶部37が記憶する各種画像データを、表示装置32に表示するように制御する。
以上、第1の実施形態に係るX線CT装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係るX線CT装置は、フォトンカウンティングCTにより、検出器13に入射した個々のX線光子のエネルギーを測定することで、X線CT画像データの再構成を行なう。
ここで、従来の積分型の検出器を用いた「Dual Energy」では、異なる2つのエネルギー帯域のX線を透過させた際の、各物質のX線減弱係数の値の違いを利用して、例えば、骨、造影剤、脂肪、軟部組織等の各物質を判別可能な画像データを取得している。しかし、X線管12aから照射されるX線は、単色X線ではなく、広帯域なエネルギー分布となる。このため、例えば、80kVの管電圧で発生したX線のエネルギー帯域と、140kVの管電圧で発生したX線のエネルギー帯域とは、重なっている。また、X線管12aに供給可能な管電圧は、ハードウェアによる制限があり、撮影に用いるエネルギー帯域設定の自由度は、低い。このことから、「Dual Energy」では、物質判定の精度が低くなる場合があった。
そこで、第1の実施形態では、物質判定の精度を向上するために、上述したように、エネルギー弁別が可能な検出器13を有するX線CT装置を用いる。そして、第1の実施形態に係るX線CT装置のデータ処理部としてのコンソール装置30は、物質の判別が容易となる帯域に限定して処理を行なう。
すなわち、データ処理部としてのコンソール装置30は、検出器13が出力した信号に基づいて収集されたデータ群(計数情報)の中で、判別対象となる物質が存在する領域の判別に利用可能な複数のエネルギー帯域それぞれに該当する帯域データ群を対象として処理を行なう。複数のエネルギー帯域は、判別対象となる物質の放射線(X線)に対する吸収特性に応じて設定される。
ここで、判別対象となる物質が複数である場合、データ処理部としてのコンソール装置30は、複数の物質それぞれが存在する領域の判別に利用可能な複数のエネルギー帯域それぞれに該当する帯域データ群を対象として処理を行なう。かかる場合、複数のエネルギー帯域は、複数の物質それぞれの吸収特性に応じて設定される。
そして、データ処理部としてのコンソール装置30は、帯域データ群から生成した複数の画像データを比較して、判別対象となる物質が存在する領域の判別処理を行なう。本実施形態では、上記の帯域データ群は、設定された複数のエネルギー帯域それぞれに対応する投影データ(計数情報)により構成される。
上記の処理を行なうための制御は、例えば、図1に示す制御部38により行なわれる。以下、第1の実施形態に係るデータ処理部としてのコンソール装置30が行なう処理の一例について、詳細に説明する。
まず、操作者は、判別対象となる複数の物質の指定を、入力装置31を用いて行なう。例えば、操作者は、骨、組織(軟部組織)、ヨード系造影剤の3つを、判別対象として入力する。なお、軟部組織とは、骨を除く結合組織(線維組織、脂肪組織、血管、筋組織等)の総称である。制御部38は、判別対象となる複数の物質が指定されると、例えば、各物質のX線吸収スペクトルに基づいて、複数のエネルギー帯域を設定する。図4及び図5は、第1の実施形態で設定される複数のエネルギー帯域の一例を示す図である。
図4は、骨、組織、脂肪及びヨードそれぞれのX線吸収スペクトルを示している。なお、図4の横軸は、X線のエネルギー(単位:keV)であり、図4の縦軸は、X線に対する各物質による吸収度合いを示す。以下では、図4の縦軸が線減弱係数(単位:cm−1)であるとして説明する。
ここで、図4に示す「組織」は、「脂肪以外の軟部組織」を示している。図4では、軟部組織のX線吸収スペクトルとして、「脂肪以外の軟部組織」のX線吸収スペクトルと「脂肪」のX線吸収スペクトルとを示している。脂肪以外の軟部組織のX線吸収スペクトルと脂肪のX線吸収スペクトルとは、図4に示すように、略同じパターンとなり、X線のエネルギー値が大きくなるにつれて減弱係数が減少する。ただし、脂肪以外の軟部組織の減弱係数は、図4に示すように、低エネルギーの帯域で、脂肪の減弱係数より若干高い値となる。また、骨のX線吸収スペクトルは、図4に示すように、X線のエネルギー値が大きくなるにつれて減弱係数が減少する。骨の減弱係数は、図4に示すように、全てのエネルギー領域において、軟部組織の減弱係数より大きい値となる。
また、ヨードのX線吸収スペクトルは、図4に示すように、X線のエネルギー値が大きくなるにつれて減弱係数が減少し、K吸収端の前後で減弱係数が急激に上昇し、その後、X線のエネルギー値が大きくなるにつれて減弱係数が減少する。K吸収端のエネルギー値は、吸収原子と励起される内殻電子の量子数及び価電子帯の電子配置によって決まり、物質固有の値となる。
図4に例示する各物質のX線吸収スペクトルは、複数の物質それぞれのX線吸収スペクトルに関する情報を記憶するデータベースから取得可能である。制御部38は、例えば、外部の分析化学データベースから、操作者が指定した複数の物質それぞれのX線吸収スペクトルを取得する。或いは、第1の実施形態に係るX線CT装置は、分析化学データベースを内蔵しても良い。或いは、第1の実施形態は、操作者が複数の物質それぞれのX線吸収スペクトルをX線CT装置に入力しても良い。
そして、制御部38は、図4に例示するように、ヨードのK吸収端直前のエネルギー範囲に「帯域1」を設定する。また、制御部38は、図4に例示するように、ヨードのK吸収端より高いエネルギー範囲に「帯域2」及び「帯域3」を設定する。
「帯域1」及び「帯域2」は、ヨード系の造影剤が存在する領域を判定するために設定される。「帯域1」及び「帯域2」では、エネルギー値が大きくなるにつれて減弱係数が減少するが、図4及び図5に示すように、「帯域1」におけるヨードの減弱係数の減少パターンと、「帯域2」におけるヨードの減弱係数の減少パターンとは、略同じとなる。これは、ヨード系の造影剤に由来する計数値の中で、「帯域1」の計数値と、「帯域2」の計数値とは、略同じとなることを示している。ここで、X線CT画像データの各画素の画素値は、当該画素に対応する位置に存在する物質のX線減弱係数を反映した値である。
従って、「帯域1」の計数情報から生成された投影データを用いて再構成されたX線CT画像データと、「帯域2」の計数情報から生成された投影データを用いて再構成されたX線CT画像データとで、画素値が略同じ値となる画素は、ヨード系の造影剤が存在する領域であると判定することができる。
また、「帯域1」及び「帯域2」は、骨が存在する領域を判定するためも利用可能である。「帯域1」及び「帯域2」では、エネルギー値が大きくなるにつれて減弱係数が減少するが、図4及び図5に示すように、「帯域1」における骨の減弱係数は、「帯域2」における骨の減弱係数より、大幅に大きい。これは、骨に由来する計数値の中で、「帯域1」の計数値は、「帯域2」の計数値より、大幅に小さくなることを示している。一方、図4及び図5に示すように、「帯域1」における軟部組織の減弱係数は、「帯域2」における軟部組織の減弱係数より、大きいが、骨と比較すると差が小さい。
従って、「帯域1」の計数情報から生成された投影データを用いて再構成されたX線CT画像データと、「帯域2」の計数情報から生成された投影データを用いて再構成されたX線CT画像データとで、画素値が大きく異なる画素は、骨が存在する領域が存在する領域であると判定することができる。
また、「帯域2」及び「帯域3」は、軟部組織が存在する領域を判定するために設定される。「帯域2」及び「帯域3」では、図4及び図5に示すように、「脂肪以外の軟部組織」の減弱係数及び脂肪の減弱係数が、略一定の値となる。これは、軟部組織に由来する計数値の中で、「帯域2」の計数値と、「帯域3」の計数値とは、略同じとなることを示している。
従って、「帯域2」の計数情報から生成された投影データを用いて再構成されたX線CT画像データと、「帯域3」の計数情報から生成された投影データを用いて再構成されたX線CT画像データとで、画素値が略同じ値となる画素は、組織(軟部組織)が存在する領域であると判定することができる。
このように、制御部38は、ある物質を判別するための2つのエネルギー帯域を設定する際、当該物質のX線吸収スペクトルがそれぞれ略同じとなる2つのエネルギー帯域、又は、当該物質のX線吸収スペクトルが大きく異なる2つのエネルギー帯域を設定する。
なお、上記では、複数の物質それぞれを判別可能な複数のエネルギー帯域を、各物質のX線吸収特性に応じて制御部38が自動設定する場合について説明した。しかし、第1の実施形態は、複数の物質それぞれを判別可能な複数のエネルギー帯域を、各物質のX線吸収特性に応じて操作者が設定する場合であっても良い。或いは、第1の実施形態は、例えば、複数の物質それぞれを判別可能な複数のエネルギー帯域が予め設定されたテーブルがコンソール装置30に格納されている場合であっても良い。
ここで、設定された複数のエネルギー帯域に限定した判定処理を行なうために、第1の実施形態に係る制御部38は、例えば、以下に説明する3つの制御方法のいずれかを行なう。
第1制御方法は、設定された複数のエネルギー帯域に限定した判定処理を行なうために、収集部14を制御する方法である。例えば、制御部38の制御により、収集部14は、「帯域1」の範囲にあるエネルギー値が対応付けられた計数情報を「計数情報(帯域1)」としてまとめて収集する。また、例えば、収集部14は、「帯域2」の範囲にあるエネルギー値が対応付けられた計数情報を「計数情報(帯域2)」としてまとめて収集する。また、例えば、収集部14は、「帯域3」の範囲にあるエネルギー値が対応付けられた計数情報を「計数情報(帯域3)」としてまとめて収集する。また、例えば、収集部14は、帯域1、帯域2及び帯域3以外のエネルギー帯域のエネルギー値となる計数情報を廃棄する。
そして、前処理部34は、「計数情報(帯域1)」から「投影データ(帯域1)」を生成し、「計数情報(帯域2)」から「投影データ(帯域2)」を生成し、「計数情報(帯域3)」から「投影データ(帯域3)」を生成する。そして、前処理部34は、「投影データ(帯域1)」、「投影データ(帯域2)」及び「投影データ(帯域3)」を投影データ記憶部35に格納する。これにより、画像再構成部36は、帯域1のX線CT画像データ、帯域2のX線CT画像データ及び帯域3のX線CT画像データを再構成する。
第2制御方法は、設定された複数のエネルギー帯域に限定した判定処理を行なうために、前処理部34を制御する方法である。制御部38の制御により、収集部14は、全てのエネルギー領域の計数情報を収集し、コンソール装置30に送信する。前処理部34は、全てのエネルギー領域の計数情報から、「計数情報(帯域1)」、「計数情報(帯域2)」及び「計数情報(帯域3)」を選択し、他のエネルギー帯域の計数情報を廃棄する。そして、前処理部34は、「投影データ(帯域1)」、「投影データ(帯域2)」及び「投影データ(帯域3)」を生成し、投影データ記憶部35に格納する。これにより、画像再構成部36は、帯域1のX線CT画像データ、帯域2のX線CT画像データ及び帯域3のX線CT画像データを再構成する。
第3制御方法は、設定された複数のエネルギー帯域に限定した判定処理を行なうために、画像再構成部36を制御する方法である。制御部38の制御により、収集部14は、全てのエネルギー領域の計数情報を収集し、前処理部34は、全てのエネルギー領域の投影データを生成する。そして、制御部38の制御により、画像再構成部36は、例えば、「帯域1」の範囲にあるエネルギー値が対応付けられた投影データを「投影データ(帯域1)」として選択する。また、画像再構成部36は、例えば、「帯域2」の範囲にあるエネルギー値が対応付けられた投影データを「投影データ(帯域2)」として選択する。また、画像再構成部36は、例えば、「帯域3」の範囲にあるエネルギー値が対応付けられた投影データを「投影データ(帯域3)」として選択する。そして、画像再構成部36は、帯域1のX線CT画像データ、帯域2のX線CT画像データ及び帯域3のX線CT画像データを再構成する。
第1の実施形態では、収集部14、前処理部34及び画像再構成部36の処理能力と、投影データ記憶部35の記憶容量とに応じて、第1制御方法、第2制御方法及び第3制御方法のいずれかが設定される。
上記の制御により生成された複数の画像データを用いて、画像再構成部36は、制御部38の制御により、判定処理を行なう。例えば、画像再構成部36は、帯域1のX線CT画像データと帯域2のX線CT画像データとで対応する2つの画素の画素値の差の絶対値が、予め設定された下限閾値(TH)以下である場合、当該画素を、ヨード系の造影剤が存在する領域であると判定する。
また、例えば、画像再構成部36は、帯域1のX線CT画像データと帯域2のX線CT画像データとで対応する2つの画素の画素値の差の絶対値が、予め設定された上限閾値(TH)以上である場合、当該画素を、骨が存在する領域であると判定する。また、例えば、画像再構成部36は、帯域2のX線CT画像データと帯域3のX線CT画像データとで対応する2つの画素の画素値の差の絶対値が、予め設定された下限閾値(TH)以下である場合、当該画素を、組織(軟部組織)が存在する領域であると判定する。なお、上記の下限閾値及び上限閾値は、例えば、操作者により任意の値に設定可能である。
そして、画像再構成部36は、各物質が存在する領域を、例えば、帯域1のX線CT画像データにマッピングした画像データを生成する。一例を挙げると、画像再構成部36は、帯域1のX線CT画像データにおいて、ヨード系の造影剤が存在する領域に赤系色の色調を割り当て、骨が存在する領域に青系色の色調を割り当て、組織(軟部組織)が存在する領域にグレースケールの色調を割り当てた画像データを生成する。
そして、表示装置32は、制御部38の制御により、各物質が存在する領域がマッピングされた画像データを表示する。なお、マッピングの対象となる画像データは、帯域2のX線CT画像データであっても、帯域3のX線CT画像データであっても良い。或いは、マッピングの対象となる画像データは、「帯域1+帯域2+帯域3」のX線CT画像データであっても良い。
ここで、ヨード系の造影剤が存在する領域を判定する場合に設定されるエネルギー帯域は、図4に例示する帯域1及び帯域2に限定されるものではない。図6は、図4とは異なる複数のエネルギー帯域の設定例を示す図である。
例えば、制御部38は、図6に例示するように、ヨードのK吸収端直前のエネルギー範囲に「帯域1」を設定し、ヨードのK吸収端直後のエネルギー範囲に「帯域2’」を設定する。「帯域1」及び「帯域2’」では、エネルギー値が大きくなるにつれて減弱係数が減少するが、図6に例示するように、「帯域1」におけるヨードの減弱係数は、「帯域2’」におけるヨードの減弱係数より、大幅に大きい。これは、ヨード系の造影剤に由来する計数値の中で、「帯域1」の計数値は、「帯域2’」の計数値より、大幅に小さくなることを示している。従って、「帯域1」の計数情報から生成された投影データを用いて再構成されたX線CT画像データと、「帯域2’」の計数情報から生成された投影データを用いて再構成されたX線CT画像データとで、画素値が大きく異なる画素は、ヨード系の造影剤が存在する領域が存在する領域であると判定することができる。
図6に例示するエネルギー帯域が設定された場合、制御部38の制御により、画像再構成部36は、帯域1のX線CT画像データと帯域2’のX線CT画像データとで対応する2つの画素の画素値の差の絶対値が、予め設定された上限閾値(THI#)以上である場合、当該画素を、ヨード系の造影剤が存在する領域であると判定する。図6は、K吸収端の前後で減弱係数が急激に上昇することを利用したエネルギー帯域の設定例である。
なお、上記では、各物質が存在する領域の判定処理が画像再構成部36により行なわれる場合について説明したが、第1の実施形態は、判定処理が制御部38や、別途設置された判定部により行なわれる場合であっても良い。また、上記では、判別対象の物質が複数設定される場合について説明したが、第1の実施形態は、判別対象の物質が1つ設定される場合であっても良い。
次に、図7を用いて、第1の実施形態に係るX線CT装置の処理について説明する。図7は、第1の実施形態に係るX線CT装置の処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図7に示すフローチャートでは、判別対象の物質が複数設定され、各物質の判別処理が可能となる複数のエネルギー帯域が、制御部38により設定される場合の処理を例示する。
図7に例示するように、第1の実施形態に係るX線CT装置の制御部38は、操作者から判別対象の複数の物質が指定されたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、指定を受け付けない場合(ステップS101否定)、制御部38は、複数の物質の指定を受け付けるまで待機する。
一方、判別対象の複数の物質が指定された場合(ステップS101肯定)、制御部38は、各物質のX線吸収特性に応じて、複数のエネルギー帯域を設定する(ステップS102)。そして、画像再構成部36は、複数のエネルギー帯域それぞれの投影データから、複数のX線CT画像データを再構成する(ステップS103)。
そして、画像再構成部36は、画素値比較により、複数の物質それぞれが存在する領域を判定し(ステップS104)、複数の物質それぞれの存在領域をマッピングしたマップ画像データを生成する(ステップS105)。そして、表示装置32は、制御部38の制御により、マップ画像データを表示し(ステップS106)、処理を終了する。
上述したように、第1の実施形態では、判別対象となる物質に固有のX線吸収特性に応じて、当該物質が存在する領域の判定が容易に行なうことができるエネルギー帯域が設定される。そして、第1の実施形態では、設定されたエネルギー帯域に限定して、画像再構成処理及び領域判定処理等を行なう。これにより、第1の実施形態では、物質判定の精度を向上することができる。更に、第1の実施形態では、処理対象となるデータを、全エネルギー領域でなく、設定されたエネルギー帯域に限定するので、処理時間を短く抑えたまま、物質判定の精度を向上することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、物質判定の誤差を大きくするエネルギー帯域を除外する場合について説明する。
なお、第2の実施形態に係るX線CT装置は、図1を用いて説明した第1の実施形態に係るX線CT装置と同様に構成される。第2の実施形態に係るコンソール装置30は、第1の実施形態と同様に、検出器13が出力した信号に基づいて収集されたデータ群(計数情報)の中で、複数のエネルギー帯域それぞれに該当する帯域データ群(各エネルギー帯域の計数情報)を対象として処理を行なう。
ただし、第2の実施形態に係るデータ処理部としてのコンソール装置30は、更に、帯域データ群(各エネルギー帯域の計数情報)の中で、被検体Pに照射された放射線(X線)の特性に応じて定まるエネルギー帯域以外のエネルギー帯域に該当する帯域データ群を対象として処理を行なう。放射線(X線)の特性に応じて定まるエネルギー帯域は、物質判別の障害となるエネルギー帯域である。
そして、データ処理部としてのコンソール装置30は、上記の処理対象の帯域データ群の中で、判別対象となる物質が存在する領域の判別に利用可能な複数のエネルギー帯域それぞれに該当する帯域データ群を対象として処理を行なう。複数のエネルギー帯域は、判別対象となる物質の放射線(X線)に対する吸収特性に応じて設定される。
また、判別対象となる物質が複数である場合、データ処理部としてのコンソール装置30は、上記の処理対象の帯域データ群の中で、複数の物質それぞれが存在する領域の判別に利用可能な複数のエネルギー帯域それぞれに該当する帯域データ群を対象として処理を行なう。かかる場合、複数のエネルギー帯域は、複数の物質それぞれの吸収特性に応じて設定される。
そして、データ処理部としてのコンソール装置30は、帯域データ群から生成した複数の画像データを比較して、判別対象となる物質が存在する領域の判別処理を行なう。本実施形態においては、上記の帯域データ群は、設定された複数のエネルギー帯域それぞれに対応する投影データ(計数情報)から、物質判別の障害となるエネルギー帯域対応する投影データ(計数情報)が除外された投影データ(計数情報)により構成される。
図8は、第2の実施形態を説明するための図である。図8は、ある管電圧によりX線管12aから照射されるX線のエネルギー分布特性(X線スペクトル)の一例である。なお、図8の横軸は、X線の波長(単位:pm)であり、図8の縦軸は、X線光子の強度を示す。X線の波長とX線のエネルギーとは反比例の関係となる。
X線管12aで発生するX線には、特性X線と連続X線とがある。特性X線は、X線管12aの陽極ターゲット物質に固有の縦スペクトルであり、連続X線は、管電圧のピーク電圧に相当するエネルギーまで連続的に現れるスペクトルである。図8では、2つの特性X線に対応する波長の帯域4及び波長の帯域5を示している。
検出器13で検出されるデータは、物質のX線吸収スペクトルとX線管12aから照射されるX線のX線スペクトルとの比を反映したデータであり、特性X線に対応するエネルギー帯域は、演算誤差が大きくなる要因となる。
そこで、例えば、制御部38は、X線管12aの情報やX線管12aに供給される管電圧の情報に基づいて、X線管12aで発生するX線の特性X線の帯域を取得する。そして、例えば、制御部38は、波長の帯域4及び波長の帯域5に対応するエネルギーの帯域4’及びエネルギーの帯域5’を設定する。なお、帯域4’及び帯域5’の設定は、操作者により設定されても良い。
かかる設定を行なった後、データ処理部としてのコンソール装置30は、例えば、第1の実施形態で説明した帯域1、帯域2及び帯域3の計数情報(投影データ)から、帯域4’及び帯域5’の計数情報(投影データ)を除外した計数情報(投影データ)を用いて処理を行なう。
仮に、帯域2に帯域5’が含まれ、帯域3に帯域4’が含まれているとする。かかる場合、画像再構成部36は、帯域1の投影データに基づくX線CT画像データと、帯域2から帯域5’を除外した投影データに基づくX線CT画像データと、帯域3から帯域4’を除外した投影データに基づくX線CT画像データとを再構成する。そして、画像再構成部36は、第1の実施形態で説明した方法により、ヨード系造影剤、骨及び軟部組織それぞれが存在する領域の判定を行なう。
なお、第1の実施形態で説明した内容は、物質判別の障害となるエネルギー帯域を除外した処理が行なわれる点以外、第2の実施形態でも適用可能である。
次に、図9を用いて、第2の実施形態に係るX線CT装置の処理について説明する。図7は、第2の実施形態に係るX線CT装置の処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図9に示すフローチャートでは、判別対象の物質が複数設定され、各物質の判別処理が可能となる複数のエネルギー帯域と物質判別の障害となるエネルギー帯域とが、制御部38により設定される場合の処理を例示する。
図9に例示するように、第2の実施形態に係るX線CT装置の制御部38は、操作者から判別対象の複数の物質が指定されたか否かを判定する(ステップS201)。ここで、指定を受け付けない場合(ステップS201否定)、制御部38は、複数の物質の指定を受け付けるまで待機する。
一方、判別対象の複数の物質が指定された場合(ステップS201肯定)、制御部38は、特性X線に応じて除外エネルギー帯域を設定し、各物質のX線吸収特性に応じて、複数のエネルギー帯域を設定する(ステップS202)。そして、画像再構成部36は、除外エネルギー帯域が排除された複数のエネルギー帯域それぞれの投影データから、複数のX線CT画像データを再構成する(ステップS203)。
そして、画像再構成部36は、画素値比較により、複数の物質それぞれが存在する領域を判定し(ステップS204)、複数の物質それぞれの存在領域をマッピングしたマップ画像データを生成する(ステップS205)。そして、表示装置32は、制御部38の制御により、マップ画像データを表示し(ステップS206)、処理を終了する。
上述したように、第2の実施形態では、物質判定で行なわれる演算処理の結果に誤差が生じる要因となるエネルギー帯域(除外エネルギー帯域)を、特性X線に応じて設定する。そして、第2の実施形態では、除外エネルギー帯域以外のエネルギー帯域に限定して、画像再構成処理及び領域判定処理等を行なう。これにより、第2の実施形態では、処理時間を短く抑えたまま、物質判定の精度を更に向上することができる。
なお、第2の実施形態は、全領域の計数情報から、物質判別の障害となるエネルギー帯域の計数情報を除外した計数情報を用いて、物質判定処理を行なう場合であっても良い。かかる場合でも、処理時間を短くしたうえで、物質判定の精度を向上することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第1の実施形態又は第2の実施形態で説明した内容を、X線CT装置による造影撮影に適用する場合について説明する。
X線CT装置による造影剤撮影では、被検体Pに投与した造影剤(例えば、ヨード系の造影剤)が撮影部位に流入した時点で、X線CT画像データを撮影するためのスキャン(以下、メインスキャン)を開始することが重要である。このため、従来、メインスキャンの前に、予備のスキャン(以下、予備スキャン)を行なって造影剤が撮影部位に到達したか否かを判定して、メインスキャンを自動的に開始することが行なわれている。なお、予備スキャンでは、メインスキャンよりも低線量のX線が被検体Pに照射される。
上述したように、第1の実施形態又は第2の実施形態で説明した処理により、造影剤が存在する領域は、短時間で、精度良く判定することができる。
そこで、第3の実施形態に係るデータ処理部としてのコンソール装置30は、以下の処理を、略リアルタイムで行なう。すなわち、第3の実施形態では、データ処理部としてのコンソール装置30は、判別対象となる物質として指定された造影剤の吸収特性に応じて設定された複数のエネルギー帯域それぞれに該当する帯域データ群(各エネルギー帯域の計数情報)から生成した複数の画像データを用いて、当該造影剤が撮影部位に到達したか否かを判定する。
図10は、第3の実施形態を説明するための図である。例えば、操作者は、図10の(A)に示すように、造影剤投与前に撮影されたX線CT画像データにおいて、ヨード系の造影剤が到達したか否かを判定するための関心領域(ROI:Region Of Interest)を設定する。その後、操作者は、入力装置31を用いて、被検体Pに投与する造影剤がヨード系の造影剤であり、この造影剤が判別対象の物質であると入力する。また、操作者は、必要に応じて、予備スキャンからメインスキャンへ移行するための判断基準となる移行条件を入力する。
そして、制御部38は、例えば、図4に示す帯域1及び帯域2を設定し、スキャン制御部33を制御して、予備スキャンを開始する。そして、1フレーム分のデータ収集が行なわれるごとに、画像再構成部36は、帯域1の投影データから帯域1のX線CT画像データを再構成し、帯域2の投影データから帯域2のX線CT画像データを再構成する。
そして、画像再構成部36は、例えば、帯域1のX線CT画像データと帯域2のX線CT画像データとで、ROI内において、略同じ画素値となる画素を特定する。第1の実施形態で説明したように、帯域1のX線CT画像データと帯域2のX線CT画像データとで、ROI内において、略同じ画素値となる画素は、ヨード系の造影剤が存在する領域であると判定することができる。そして、画像再構成部36は、特定した画素の画素値の統計値を算出する。そして、制御部38は、統計値と、移行条件として設定された閾値「X0」とを比較する。ここで、閾値「t0」より統計値が小さい場合、制御部38は、予備スキャンを継続する。ここで、上記の統計値は、特定した画素の画素値全ての平均値(平均画素値)や、特定した画素の画素値の最大値、特定した画素の画素値の中央値、或いは、特定した画素の画素値の上位M%(Mは、予め設定された値)の平均値等である。以下では、統計値として、平均画素値を用いる場合について説明する。
一方、平均画素値が閾値「X0」となった場合、制御部38は、図10の(B)に示すように、予備スキャンからメインスキャンに移行する。なお、予備スキャン中、制御部38の制御により、表示装置32は、図10の(B)に例示する平均画素値のタイムカーブを表示したり、造影剤が存在する領域がマッピングされたマップ画像データを表示したりする。
移行条件である閾値「X0」は、予めシステムに登録されている場合であっても、造影撮影前に操作者が設定する場合であっても良い。また、第3の実施形態は、図6に例示した帯域1及び帯域2’を用いて、造影剤の到達を判定する場合であっても良い。また、第3の実施形態は、特性X線に対応するエネルギー帯域を除外したうえで、実行される場合であっても良い。すなわち、上記の処理を第2の実施形態に適用する場合、除外エネルギー帯域以外のエネルギー帯域の帯域データ群が処理対象となる。
次に、図11を用いて、第3の実施形態に係るX線CT装置の処理について説明する。図11は、第3の実施形態に係るX線CT装置の処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、図11に示すフローチャートでは、ヨード系の造影剤が判別対象の物質として指定されたことで、制御部38が帯域1及び帯域2を設定した場合の処理を例示する。
図11に例示するように、第3の実施形態に係るX線CT装置の制御部38は、操作者から関心領域及び移行条件を受け付けたか否かを判定する(ステップS301)。ここで、関心領域及び移行条件を受け付けない場合(ステップS301否定)、制御部38は、受け付けるまで待機する。
一方、関心領域及び移行条件を受け付けた場合(ステップS301肯定)、制御部38は、予備スキャンを開始する(ステップS302)。そして、画像再構成部36は、帯域1のX線CT画像データと帯域2のX線CT画像データとを再構成する(ステップS303)。なお、ステップS303の処理は、1フレーム分の計数情報が収集された後に行なわれる。
そして、画像再構成部36は、関心領域において、帯域1のX線CT画像データと帯域2のX線CT画像データとで画素値が略同一の全画素を特定する(ステップS304)。そして、画像再構成部36は、平均画素値を算出し(ステップS305)、制御部38は、平均画素値と閾値「X0」とを比較して、移行条件となったか否かを判定する(ステップS306)。ここで、移行条件を満たさない場合(ステップS306否定)、ステップS303に戻って、画像再構成部36は、制御部38の制御により、画像再構成処理を行なう。
一方、移行条件となった場合(ステップS306肯定)、制御部38は、メインスキャンに移行するように制御し(ステップS307)、メインスキャンの終了要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS308)。ここで、メインスキャンの終了要求を受け付けない場合(ステップS308否定)、制御部38は、メインスキャンを継続するように制御して、メインスキャンの終了要求を受け付けるまで待機する。
一方、メインスキャンの終了要求を受け付けた場合(ステップS308肯定)、制御部38は、メインスキャンを停止して、処理を終了する。
上述したように、第3の実施形態では、造影剤の撮影部位への到達を、造影剤に固有のX線吸収特性に応じて設定した複数のエネルギー帯域を用いて行なう。従って、第3の実施形態では、造影剤の撮影部位への到達を精度良く判定することができる。
なお、上記の第1の実施形態〜第3の実施形態で説明した内容は、フォトンカウンティング方式の検出器13を有するX線CT装置だけでなく、エネルギー弁別が可能な検出器を有するX線CT装置全てに適用可能である。例えば、エネルギー弁別が可能な検出器としては、相互作用する光子のエネルギー範囲が各シンチレータで異なる複数のシンチレータが積層された多層式の検出器が挙げられる。
また、上記の第1の実施形態〜第3の実施形態で説明した内容は、フォトンカウンティング方式の検出器や多層式の検出器等、エネルギー弁別が可能な検出器を有するX線診断装置にも適用可能である。また、上記の第1の実施形態〜第3の実施形態で説明した内容は、X線以外の放射線のエネルギー弁別が可能な検出器を有し、X線以外の放射線を照射して医用画像を撮影する放射線画像診断装置全般に適用可能である。
また、上記の実施形態の説明において、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、データ処理部としてのコンソール装置30が行なう処理の全て又は一部は、コンソール装置30とは独立に設置された計算機ユニットで行なわれる場合であっても良い。更に、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
以上、説明したとおり、第1の実施形態〜第3の実施形態によれば、物質判定の精度を向上することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
13 検出器
30 コンソール装置

Claims (6)

  1. 入射した放射線の強度を測定可能な信号を出力するフォトンカウンティング方式の検出器と、
    被検体を透過した放射線が入射することで前記検出器が出力した信号に基づいて収集されたデータ群の中で判別対象となる物質のX線吸収スペクトルがそれぞれ略同じとなる2つのエネルギー帯域に該当するデータ群のそれぞれから再構成された2つの画像データ、又は、前記信号に基づいて収集されたデータ群の中で前記判別対象となる物質のX線吸収スペクトルが大きく異なる2つのエネルギー帯域に該当するデータ群のそれぞれから再構成された2つの画像データに基づいて、前記判別対象となる物質が存在する領域を判定する処理を行なうデータ処理部と、
    を備えたことを特徴とするX線CTを用いた画像診断装置。
  2. 前記データ処理部は、前記判別対象となる物質が複数である場合、複数の物質それぞれの吸収特性に応じて設定された複数のエネルギー帯域であり、当該複数の物質それぞれが存在する領域の判別に利用可能な複数のエネルギー帯域それぞれに該当する帯域データ群のそれぞれから再構成された複数の画像データに基づいて、複数の前記判別対象となる物質それぞれが存在する領域を判定する処理を行なうことを特徴とする請求項1に記載のX線CTを用いた画像診断装置。
  3. 前記データ処理部は、前記帯域データ群のそれぞれから再構成された複数の画像データの画素値を比較して、前記判別対象となる物質が存在する領域を判定する処理を行なうことを特徴とする請求項2に記載のX線CTを用いた画像診断装置。
  4. 前記データ処理部は、前記判別対象となる物質として指定された造影剤の吸収特性に応じて設定された複数のエネルギー帯域それぞれに該当する帯域データ群のそれぞれから再構成された複数の画像データを用いて、当該造影剤が撮影部位に到達したか否かを判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のX線CTを用いた画像診断装置。
  5. 前記データ処理部は、更に、前記帯域データ群の中で、前記被検体に照射された放射線の特性に応じて定まるエネルギー帯域であり、物質判別の障害となる特性X線以外のエネルギー帯域に該当するデータ群を対象として、前記判別対象となる物質が存在する領域を判定する処理を行なうことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載のX線CTを用いた画像診断装置。
  6. 前記特性X線のエネルギー帯域は、X線管の陽極ターゲット物質の種類及びX線管に供給される管電圧の情報基づいて、取得されることを特徴とする請求項5に記載のX線CTを用いた画像診断装置。
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