JP6570803B1 - 制御装置 - Google Patents

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Abstract

制御装置(200A)は、吊り荷の搬送を制御する速度指令(50)から予測される吊り荷の振動に関する第1の振動周波数に対応する搬送振動成分を速度指令(50)から除去した速度指令(51)を出力するノッチフィルタ(11)と、吊り荷が搬送される際の吊り荷加速度(53)に基づいて、外乱に起因する吊り荷の振動に関する第2の振動周波数に対応する外乱振動成分を算出し、速度指令(51)から外乱振動成分を除去した補正速度指令(52)を用いて吊り荷の搬送を制御する制振制御部(10A)と、を備える。

Description

本発明は、吊り荷の揺れを抑制する制御装置に関する。
クレーン等が吊り荷を搬送する際には、吊り荷の搬送に伴って吊り荷に揺れが生じる場合がある。特許文献1に記載のクレーンは、吊り荷の揺れを減らすため、ロープ長から共振周波数を演算し、搬送指令から共振周波数付近の成分をフィルタ部によって除去し、共振周波数付近の成分が除去された搬送指令をクレーン駆動装置に入力している。
国際公開第2005/012155号
しかしながら、上記特許文献1の技術では、外気の風などの外乱に起因する吊り荷の揺れを抑制することができないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、吊り荷の揺れを抑制することができる制御装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の制御装置は、吊り荷の搬送を制御する第1の指令から予測される吊り荷の振動に関する第1の振動周波数に対応する第1の成分を、第1の指令から除去した第2の指令を出力するノッチフィルタを備える。また、本発明の制御装置は、吊り荷が搬送される際の吊り荷の加速度に基づいて、外乱に起因する吊り荷の振動に関する第2の振動周波数に対応する第2の成分を算出し、第2の指令から第2の成分を除去した第3の指令を用いて吊り荷の搬送を制御する制振制御部を備える。第1の振動周波数は、吊り荷を吊るロープのロープ長を用いて算出されたものであり、ロープ長は、加速度を用いて算出されたものである。
本発明によれば、吊り荷の揺れを抑制することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる制御装置によって制御されるクレーンの構成を示す図 実施の形態1にかかる制御装置の構成を示す図 実施の形態1にかかるノッチフィルタで抑制される振動周波数を説明するための図 実施の形態1にかかる制御装置の動作手順を示すフローチャート 実施の形態2にかかる制御装置の構成を示す図 実施の形態2にかかる制御装置の動作手順を示すフローチャート 実施の形態2にかかる制御装置のハードウェア構成例を示す図
以下に、本発明にかかる制御装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる制御装置によって制御されるクレーンの構成を示す図である。図1では、クレーン1の側面図を示している。クレーン1は、トロリー2と、ロープ3と、加速度センサ5と、ガーダ6とを備えている。クレーン1は、制御装置200Aによって制御される。
トロリー2は、ガーダ6を移動する台車であり、走行および横行を行う。トロリー2は、吊り荷4を吊るとともに、ガーダ6上を走行方向および横行方向に移動することによって吊り荷4を移動させる。
ロープ3の一端はトロリー2に接続され、他端は吊り荷4を引っ掛けるフックに接続される。加速度検出装置である加速度センサ5は、吊り荷4の加速度を検出する。加速度センサ5は、吊り荷4を引っ掛けるフックなどに取付けられている。なお、加速度センサ5は、フック以外の位置に取付けられてもよい。加速度センサ5は、ロープ3の何れかの位置、例えばロープ3の先端側であるロープ3の吊り荷4側に取り付けられてもよい。なお、加速度センサ5は、トロリー2には、取り付けない。吊り荷4の加速度は、風といった吊り荷4への外乱に応じて変化する。制御装置200Aは、外乱に起因する吊り荷4の揺れを、吊り荷4の加速度に基づいて抑制する。
図1において、トロリー2の走行方向はX軸方向であり、トロリー2の横行方向はガーダ6上の平面内でX軸方向に垂直な方向であるY軸方向であり、トロリー2の高さ方向はZ軸方向である。また、トロリー2の位置が台車位置P1であり、吊り荷4の位置が吊り荷位置P2であり、ロープ3のZ軸方向に対する振れ角が振れ角θであるとする。台車位置P1の情報には、走行方向の位置の情報と横行方向位置の情報とが含まれている。また、吊り荷位置P2の情報には、走行方向の位置の情報と横行方向位置の情報とが含まれている。実施の形態1では、ロープ3の長さであるロープ長がロープ長Lである場合について説明する。ロープ長Lは、ロープ3の振れの回転中心から吊り荷4の重心までの距離である。
加速度センサ5は、吊り荷4の加速度である吊り荷加速度を、無線通信によって制御装置200Aに送る。クレーン1の駆動装置である制御装置200Aは、台車位置P1および吊り荷加速度を用いて、クレーン1の動作を制御する。
制御装置200Aは、制御装置200Aからクレーン1に送られる位置指令などに基づいて台車位置P1を算出する。また、制御装置200Aは、振れ角θに基づいて吊り荷位置P2を算出し、加速度センサ5が検出した加速度に基づいて振れ角θを算出する。なお、振れ角θは、ロープ3の振れ角θを検出する振れ角センサが検出してもよい。制御装置200Aは、ユーザによる操作に基づいてクレーン1を制御してもよいし、プログラムに基づいてクレーン1を制御してもよい。
ここで、制御装置200Aの構成について説明する。図2は、実施の形態1にかかる制御装置の構成を示す図である。図2の制御装置200Aは、速度制御系の制御装置であり、吊り荷4の加速度がフィードバックされた情報を用いた制御を行うことで、吊り荷4の振動を抑える制振制御を行う。速度指令50は、クレーン1によって吊り下げられた吊り荷4の搬送を制御するための指令である。速度指令50には、例えば、(120×回転速度)/(モータ極数)で算出される周波数[Hz]が用いられる。回転速度は、トロリー2を移動させるモータの回転速度[r/min]である。なお、速度指令50には、回転速度が用いられてもよい。
制御装置200Aは、ノッチフィルタ11、減算部12、速度制御部13A、微分部15、および制振制御部10Aを備えている。制振制御部10Aは、減算部17および補正速度算出部16を有している。
ノッチフィルタ11は、トロリー2の速度を制御するための速度指令50に対し、特定範囲の周波数の信号を減衰させ、その他の周波数の信号を通すフィルタ回路である。ノッチフィルタ11は、速度指令50から、吊り荷4の搬送に起因する吊り荷4の振動成分である搬送振動成分を除去し、速度指令51として出力する。振動の第1の成分である搬送振動成分は、共振周波数であり、振動周波数f[Hz]で示される。ノッチフィルタ11は、搬送振動成分が差し引かれた速度指令となるよう、速度指令50を補正することによって、吊り荷4の搬送に起因する振動を抑制する。ノッチフィルタ11を通る前の速度指令50が第1の指令であり、ノッチフィルタ11を通った後の速度指令51が第2の指令である。
吊り荷4の振動周波数fは、以下の式(1)によって算出することができるので、クレーン1の構造から予測することができる。ここでのLはロープ長であり、M[kg]はトロリー2の荷重であり、m[kg]は吊り荷4の荷重であり、g[m/s2]は重力加速度である。
Figure 0006570803
搬送振動成分に対応する式(1)の振動周波数fが第1の振動周波数である。なお、ロープ長Lは、加速度センサ5が検出した加速度から算出することもできる。したがって、ロープ長Lが分からない状態で吊り荷4の搬送を行った場合であっても、振動周波数fを算出することは可能である。以下の説明では、計算を簡単にするために、M>>mとして式(1)のM/(m+M)を1とし、振動周波数fの代わりに、角周波数である振動周波数ωnを用いる。ここで、ωn=2πfである。
図3は、実施の形態1にかかるノッチフィルタで抑制される振動周波数を説明するための図である。図3の横軸は周波数であり、縦軸はゲインである。図3では、ノッチフィルタ11のゲイン特性を示している。
ノッチフィルタ11の周波数抑制特性は、振動周波数ωn、振動抑制深さD1、および振動抑制広さW1によって決まる。振動抑制深さD1および振動抑制広さW1のフィルタ特性は、ユーザが任意に設定可能である。振動周波数ωnは、式(1)を用いて算出されてもよいし、制御装置200Aが用いるパラメータとして設定されてもよい。
吊り荷4の搬送、すなわちトロリー2の移動に起因する吊り荷4の振動成分は、振動周波数ωn、振動抑制深さD1、および振動抑制広さW1によって規定されるノッチフィルタ11により速度指令50から除去される。
ノッチフィルタ11から出力された速度指令51は、減算部17に入力される。減算部17は、外乱に起因する吊り荷4の振動成分である外乱振動成分と、速度指令51とを受け付ける。振動の第2の成分である外乱振動成分は、振動周波数(角周波数)で示される。外乱振動成分に対応する振動周波数が第2の振動周波数である。
外乱振動成分は、補正速度算出部16から減算部17に入力される。減算部17は、速度指令51から外乱振動成分を減算することによって、速度指令51を補正する。減算部17は、外乱振動成分が減算された速度指令51を、補正速度指令52として減算部12に入力する。減算部17から出力される補正速度指令52が第3の指令である。
減算部12は、補正速度指令52および台車速度55を受付ける。台車速度55は、トロリー2の速度であり、微分部15から減算部12に入力される。減算部12は、補正速度指令52から、台車速度55を減算することによって、トロリー2の速度をフィードバック制御する。すなわち、減算部12は、台車速度55の分だけ減算された補正速度指令52を、速度制御部13Aに入力する。
速度制御部13Aは、減算部12からの補正速度指令52をクレーン1に送ることによってトロリー2の速度を制御する。クレーン1には、加速度センサ5が設けられており、加速度センサ5が検出した吊り荷4の加速度は、吊り荷加速度53として補正速度算出部16に入力される。また、微分部15へは、トロリー2の位置を示す台車位置P1が入力される。台車位置P1は、何れの方法によって取得されてもよい。制御装置200Aは、例えば、補正速度指令52に基づいて台車位置P1を算出する。
微分部15は、台車位置P1を微分することによって、台車速度55を算出する。微分部15は、算出した台車速度55を減算部12に入力する。
補正速度算出部16は、吊り荷加速度53と、複素数sの関数である伝達関数Cv(s)とを用いて、吊り荷4の外乱振動成分を算出する。複素数sは、ラプラス演算子である。ここで、伝達関数Cv(s)について説明する。風などの外乱に起因する吊り荷4の外乱振動成分は、式(1)で求まる振動周波数からは検出できないので、ノッチフィルタ11のみを用いた方法では外乱振動成分を除去できない。これは、式(1)の中に、外乱に対応する加速度などの情報が含まれていないからである。そこで、制振制御部10Aは、クレーン1に設置された加速度センサ5によって検出された吊り荷加速度53を用いて、外乱振動成分を算出し、算出した外乱振動成分を速度指令51から除去する。ここでの制振制御部10Aが算出する外乱振動成分は、速度指令51を補正するための補正値である。
速度指令51から吊り荷加速度53への閉ループ伝達関数Gvc(s)は、振動周波数ωnをωn=(g/L)1/2とした場合に、以下の式(2)で示される。ωnは、ノッチフィルタ11で抑制される周波数の中心周波数である。
Figure 0006570803
この式(2)の関係は、吊り荷位置P2、振れ角θなどを用いて導出される。式(2)におけるζは、吊り荷4が減衰振動を行う際の減衰係数である。ζは、ユーザによって設定される。式(2)において、以下の式(3)の関係、すなわち以下の式(4)の関係が成り立つと、Gvc(s)は、二次の振動系の伝達関数となる。この場合、吊り荷4の振動は、減衰振動であるζの値が適切に設定されることで安定化できる。ζは、例えば、0よりも大きく1以下の値が設定される。ζは、クレーン1が有する種々の特性に応じて変化する。このため、ζは、クレーン1の動作シミュレーションなどが行なわれることによって、適切な値が設定される。
Figure 0006570803
Figure 0006570803
補正速度算出部16は、吊り荷加速度53に対して、式(4)で示される伝達関数Cv(s)を用いることによって、吊り荷4の外乱振動成分を算出する。制御装置200Aは、補正速度算出部16が算出した外乱振動成分を用いて速度指令51を補正することにより、速度制御系において、外乱に起因する吊り荷4の揺れを抑制することができる。このように、制御装置200Aは、速度指令50から、ノッチフィルタ11によって第1の振動成分である搬送振動成分を除去し、制振制御部10Aによって第2の振動成分である外乱振動成分を除去する。
つぎに、制御装置200Aの動作手順について説明する。図4は、実施の形態1にかかる制御装置の動作手順を示すフローチャートである。クレーン1が吊り荷4の搬送を開始すると(ステップS10)、制御装置200Aは、ノッチフィルタ11によって、速度指令50から搬送振動成分を除去する(ステップS20)。
制振制御部10Aは、吊り荷加速度53に基づいて、外乱振動成分を算出する(ステップS30)。具体的には、補正速度算出部16が、吊り荷加速度53に2ζ/ωnを掛けることによって、外乱振動成分を算出する。
制振制御部10Aは、搬送振動成分が除去された速度指令51から、外乱振動成分を減算し(ステップS40)、これにより、補正速度指令52を算出する。制御装置200Aは、台車位置P1から台車速度55を算出する。さらに、制御装置200Aは、補正速度指令52から台車速度55を減算する(ステップS50)。
速度制御部13Aは、台車速度55が減算された補正速度指令52を用いて、トロリー2の速度を制御する(ステップS60)。これにより、吊り荷4の走行方向および横行方向位置に対しての揺れが抑制される。
なお、制御装置200Aは、速度指令51から台車速度55を減算した後に、外乱振動成分を減算してもよい。また、制御装置200Aは、速度指令51に外乱振動成分を加算したものを、速度指令51から減算してもよい。
このように、実施の形態1では、ノッチフィルタ11が、速度指令50から吊り荷4の搬送振動成分を除去し、制振制御部10Aが、搬送振動成分が除去された速度指令51に対し、吊り荷加速度53に基づいて算出した吊り荷4の外乱振動成分をフィードバックしている。そして、制御装置200Aは、フィードバックされた後の指令を用いてクレーン1を制御している。これにより、搬送および外乱に起因する吊り荷4の揺れを抑制することが可能となる。
ところで、カメラによって吊り荷4の振れ変位を検出し、この振れ変位に基づいて吊り荷の揺れを抑制する方法がある。この方法では、カメラが必要となるので、高コストとなる。一方、実施の形態1では、吊り荷4の振れ変位を検出するためのカメラが不要であるので、低コストで吊り荷4の揺れを抑制することができる。また、実施の形態1では、カメラで撮像した画像の解析が不要であるので、短時間で容易に吊り荷4の揺れを抑制することができる。また、実施の形態1では、カメラのレンズのメンテナンスが不要である。
また、吊り荷を保持する保持部の揺れ速度に含まれる弾性振動成分を加速度センサによって検出し、弾性振動成分を補償するための補償信号を、保持部の揺れを抑制するためのフィードバック値に加える方法がある。この方法の場合、保持部の揺れを抑制するためのフィードバック値に対してノッチフィルタでフィルタリングする必要があるので、吊り荷の揺れの抑制に時間を要する。このため、吊り荷の揺れを抑制する効果が小さくなる。一方、実施の形態1では、ノッチフィルタ11でフィルタリングされた速度指令51に対して外乱振動成分をフィードバックしている。すなわち、実施の形態1では、フィードバック値に対してフィルタリングしているわけではないので、吊り荷4の揺れの抑制に長時間を要することはない。したがって、実施の形態1では、吊り荷4の揺れを抑制する効果が大きくなる。
実施の形態2.
つぎに、図5および図6を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、トロリー2への位置指令が、吊り荷加速度53を用いて補正される。実施の形態2では、制御装置200Aの代わりに制御装置200Bが用いられる。
図5は、実施の形態2にかかる制御装置の構成を示す図である。図5の各構成要素のうち図2に示す実施の形態1の制御装置200Aと同一機能を達成する構成要素については同一符号を付しており、重複する説明は省略する。図5の制御装置200Bは、位置制御系の制御装置であり、トロリー2への位置指令60に対し、吊り荷4の加速度を用いたフィードバックを行うことで、吊り荷4の振動を抑える制振制御を行う。
制御装置200Bは、ノッチフィルタ11、減算部12、位置制御部19、速度制御部13B、および制振制御部10Bを備えている。制振制御部10Bは、減算部17、補正速度算出部16および積分部18を有している。
ノッチフィルタ11は、実施の形態1のノッチフィルタ11と同様の構成を有している。ノッチフィルタ11は、トロリー2の位置を制御するための位置指令60に対し、特定範囲の周波数の信号のみ減衰させ、その他の周波数の信号を通す。位置指令60は、クレーン1によって吊り下げられた吊り荷4の搬送を制御するための指令である。
ノッチフィルタ11は、位置指令60から、搬送に伴う吊り荷4の振動成分である搬送振動成分を除去し、位置指令61として出力する。すなわち、ノッチフィルタ11は、搬送振動成分に対応する位置が差し引かれた位置指令となるよう、位置指令60を補正する。
吊り荷4の搬送に起因する吊り荷4の振動成分は、ノッチフィルタ11を用いて、位置指令60から除去される。ノッチフィルタ11から出力された位置指令61は、減算部17に入力される。
減算部17は、外乱振動成分と、位置指令61とを受け付ける。減算部17は、位置指令61から外乱振動成分を減算することによって、位置指令61を補正する。減算部17は、外乱振動成分が減算された位置指令61を、補正位置指令62として減算部12に入力する。
減算部12は、補正位置指令62および台車位置P1を受付ける。減算部12は、補正位置指令62から、台車位置P1を減算することによって、トロリー2の位置をフィードバック制御する。減算部12は、台車位置P1の分だけ減算された補正位置指令62を、位置制御部19に入力する。
位置制御部19は、減算部12からの補正位置指令62を、速度制御部13Bに入力する。また、位置制御部19は、減算部12からの補正位置指令62を用いて、トロリー2の位置を制御する。なお、位置制御部19は、クレーン1の動作から得られる情報を、減算部12からの補正位置指令62にフィードバックしてもよい。
速度制御部13Bは、位置制御部19から入力された補正位置指令62に基づいて、トロリー2の速度を制御するための速度指令を生成し、クレーン1に送ることによってトロリー2の速度を制御する。なお、速度制御部13Bは、クレーン1の動作から得られる情報を、位置制御部19からの補正位置指令62にフィードバックしてもよい。
補正速度算出部16は、加速度センサ5が検出した吊り荷4の加速度を受付ける。補正速度算出部16は、吊り荷加速度53と、複素数sの関数である伝達関数Cx(s)とを用いて、吊り荷4の外乱振動成分を算出する。ここで、伝達関数Cx(s)について説明する。風などの外乱に起因する吊り荷4の外乱振動成分は、式(1)に基づいた方法では検出できないので、ノッチフィルタ11のみを用いた方法では外乱振動成分を除去できない。これは、式(1)の中に、外乱に対応する加速度などの情報が含まれていないからである。制振制御部10Bは、制振制御部10Aと同様に、クレーン1に設置された加速度センサ5によって検出された吊り荷加速度53を用いて、外乱振動成分を算出し、算出した外乱振動成分を位置指令61から除去する。ここでの制振制御部10Bが算出する外乱振動成分は、位置指令61を補正するための補正値である。
位置指令61から吊り荷加速度53への閉ループ伝達関数Gxc(s)は、振動周波数ωnをωn=(g/L)1/2とした場合に、以下の式(5)で示される。
Figure 0006570803
この式(5)の関係は、吊り荷位置P2、振れ角θなどを用いて導出される。式(5)において、以下の式(6)の関係、すなわち以下の式(7)の関係が成り立つと、Gxc(s)は、二次の振動系の伝達関数となる。この場合、吊り荷4の振動は、減衰係数であるζ(>0)の値が適切に設定されることで安定化できる。
Figure 0006570803
Figure 0006570803
補正速度算出部16は、吊り荷加速度53に対して、式(7)で示される伝達関数Cv(s)を用いることによって、吊り荷4の外乱振動成分を算出する。なお、式(7)のωnsの部分は、sを無視してもよいのでωnとする。補正速度算出部16は、外乱振動成分を積分部18に入力する。すなわち、補正速度算出部16は、加速度に2ζ/ωnを掛けたものを、積分部18に入力する。
積分部18は、外乱振動成分を複素数sで積分することによって、位置指令61を補正するための外乱振動成分を算出する。制御装置200Bは、積分部18で積分された外乱振動成分を用いて位置指令61を補正することにより、位置制御系において、外乱に起因する吊り荷4の揺れを抑制することができる。このように、制御装置200Bは、位置指令61から、ノッチフィルタ11によって搬送振動成分を除去し、制振制御部10Bによって外乱振動成分を除去する。
なお、制御装置200Bは、位置指令61から台車位置P1を減算した後に、外乱振動成分を減算してもよい。また、制御装置200Bは、台車位置P1に外乱振動成分を加算したものを、位置指令61から減算してもよい。
つぎに、制御装置200Bの動作手順について説明する。図6は、実施の形態2にかかる制御装置の動作手順を示すフローチャートである。クレーン1が吊り荷4の搬送を開始すると(ステップS110)、制御装置200Aは、ノッチフィルタ11によって、位置指令60から搬送振動成分を除去する(ステップS120)。
制振制御部10Bは、吊り荷加速度53に基づいて、速度の外乱振動成分を算出する(ステップS130)。具体的には、補正速度算出部16が、吊り荷加速度53に2ζ/ωnを掛けることによって、速度の外乱振動成分を算出する。
積分部18は、算出された外乱振動成分を複素数sで積分することによって、位置指令61を補正するための外乱振動成分を算出する。制振制御部10Bは、搬送振動成分が除去された位置指令61から、位置指令の外乱振動成分を減算し(ステップS140)、これにより、補正位置指令62を算出する。制御装置200Bは、外乱振動成分が減算された補正位置指令62から台車位置P1を減算する(ステップS150)。
速度制御部13Bは、台車位置P1が減算された補正位置指令62を用いて、トロリー2の速度を制御する(ステップS160)。これにより、吊り荷4の走行方向および横行方向位置に対しての揺れが抑制される。
このように、実施の形態2では、ノッチフィルタ11が、位置指令60から吊り荷4の搬送振動成分を除去し、制振制御部10Bが、搬送振動成分が除去された位置指令61に対し、吊り荷加速度53に基づいて算出した吊り荷4の外乱振動成分をフィードバックしている。そして、制御装置200Bは、フィードバックされた後の指令を用いてクレーン1を制御している。これにより、搬送および外乱に起因する吊り荷4の揺れを抑制することが可能となる。
ここで、制御装置200A,200Bのハードウェア構成について説明する。なお、制御装置200A,200Bは、同様のハードウェア構成を有しているので、ここでは制御装置200Bの構成について説明する。
図7は、実施の形態2にかかる制御装置のハードウェア構成例を示す図である。制御装置200Bは、プロセッサ301およびメモリ302により実現することができる。
プロセッサ301の例は、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)またはシステムLSI(Large Scale Integration)である。メモリ302の例は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)である。
制御装置200Bは、プロセッサ301が、メモリ302で記憶されている、制御装置200Bの動作を実行するためのプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、このプログラムは、制御装置200Bの手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。メモリ302は、プロセッサ301が各種処理を実行する際の一時メモリにも使用される。
なお、制御装置200Bの機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 クレーン、2 トロリー、3 ロープ、4 吊り荷、5 加速度センサ、6 ガーダ、10A,10B 制振制御部、11 ノッチフィルタ、12,17 減算部、13A,13B 速度制御部、15 微分部、16 補正速度算出部、18 積分部、19 位置制御部、50,51 速度指令、52 補正速度指令、53 吊り荷加速度、55 台車速度、60,61 位置指令、62 補正位置指令、200A,200B 制御装置、P1 台車位置、P2 吊り荷位置。

Claims (5)

  1. 吊り荷の搬送を制御する第1の指令から予測される前記吊り荷の振動に関する第1の振動周波数に対応する第1の成分を、前記第1の指令から除去した第2の指令を出力するノッチフィルタと、
    前記吊り荷が搬送される際の前記吊り荷の加速度に基づいて、外乱に起因する前記吊り荷の振動に関する第2の振動周波数に対応する第2の成分を算出し、前記第2の指令から前記第2の成分を除去した第3の指令を用いて前記吊り荷の搬送を制御する制振制御部と、
    を備え
    前記第1の振動周波数は、前記吊り荷を吊るロープのロープ長を用いて算出されたものであり、前記ロープ長は、前記加速度を用いて算出されたものであることを特徴とする制御装置。
  2. 前記第1の指令は、速度指令である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第1の指令は、位置指令である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記第2の振動周波数は、伝達関数を用いて算出されること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の制御装置。
  5. 前記加速度は、加速度センサによって検出されたものである、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の制御装置。
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