JP6570298B2 - 照明光学系及び露光装置並びにデバイス製造方法 - Google Patents

照明光学系及び露光装置並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、露光装置に関し、特に、露光装置における露光光量の制御技術に関する。
露光装置においては、光源から射出された光束が、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズ(またはマイクロフライアイレンズなど)を介して、多数の光源からなる実質的な面光源としての二次光源を形成する。二次光源からの光束は、コンデンサレンズにより集光されて、所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明する。マスクのパターンを透過した光は、投影光学系を介して基板上に結像する。こうして、基板上にマスクパターンが投影露光(転写)される。
マスクに形成された微細パターンを基板上に正確に転写するには、基板上において均一な照度分布を得ることが不可欠である。そこで、マスクと光学的に共役な位置に露光光量のむらに応じて開口幅を調整可能な露光領域整形部を配置し、露光光量のむらを補正することができる露光装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1は、光源と被照射面との間に配置され、被照射面に照射される光量を規定する開口を形成するブレードを複数の補正位置で押し引きして開口の形状を整形する技術を開示している。特許文献1では特に、開口幅変更部による開口幅の変更に関わらず、開口幅が変化しない位置を不動位置とするとき、露光領域端部が不動位置と略一致するようにした構成が提案されている。また、被照射面における照度分布むらのうち2次以上の成分を補正するために、スリット状の照明領域を規定する長辺のうち片方を2次以上の成分を含む曲線状に形成する方法も提案されている(特許文献2)。
特開2005−175040号公報 特開2006−134932号公報
開口を形成するブレードの調整を複数の補正位置で行う場合、1つの補正位置を補正すると他の補正位置も意図せず変位してしまうという問題がある。このため、従来の技術では依然として、開口幅の制御に関して、スループットを維持したまま露光光量むらの補正精度を向上させることが困難であった。この問題は、上記文献に記載された技術によってもなお改善が必要とされている。
そこで、本発明は、露光光量むらの補正の精度向上とスループットの両立に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
本発明の一側面によれば、光源からの光で被照明面を照明する照明光学系であって、前記光源と前記被照明面との間に設けられ、前記被照明面における照明領域の形状を規定する開口の少なくとも一部の形状を形成する遮光板と、前記開口の形状を調整するために、前記遮光板における第1位置において前記遮光板に力を加える第1調整部と、前記開口の形状を調整するために、前記遮光板における第2位置において前記遮光板に力を加える第2調整部と、前記遮光板の端部を保持する保持部と、を有し、前記第1位置は前記遮光板の中央と前記端部との間に位置し、前記第2位置は前記端部と前記第1位置との間に位置する、ことを特徴とする照明光学系が提供される。
本発明によれば、露光光量むらの補正の精度向上とスループットの両立に有利な技術を提供することができる。
実施形態における露光装置の構成を示す図。 実施形態におけるスリット補正装置の平面図、及びA−A線に沿う断面図。 図2のA−A断面の斜視図。 調整部の構成例を示す図。 可変ブレード及び固定ブレードの端面形状の例を示す図。 第2実施形態におけるスリット補正装置の構成を示す図。 第2実施形態における可変ブレード及び固定ブレードの端面形状の例を示す図。 非干渉マトリクスの一例を示す図。 非干渉マトリクスを用いてスリット補正装置を駆動させて露光する方法のフローチャート。 第3実施形態におけるスリット補正装置の構成を示す図。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決のために必須のものであるとは限らない。なお、図面中、同一の部材、要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
図1を参照して、本実施形態の露光装置の構成を説明する。露光装置100は、スリット光により基板を走査露光する露光装置であり、照明光学系1と、アライメントスコープ2と、投影光学系4と、基板ステージ17と、計測器18と、制御系19とを含む。原版3は、アライメントスコープ2と投影光学系4との間に配置され、基板16は、基板ステージ17に保持される。計測器18は、基板16と同面の露光光量を計測する。
照明光学系1は、光源からの光でマスク(被照明面)を照明する光学系である。照明光学系1は、例えば、光源5と、第1コンデンサレンズ6と、フライアイレンズ7と、平面鏡11と、第2コンデンサレンズ8と、スリット補正装置200と、結像光学系10とを含む。光源5は、例えば、高圧水銀ランプと楕円ミラーとを含みうる。光源5により射出された光は、第1コンデンサレンズ6およびフライアイレンズ7を通過した後、平面鏡11によって光路を折り曲げられ、遮光板(以下「ブレード」という。)を用いた露光領域整形機能を有するスリット補正装置200に入射する。スリット補正装置200は、原版3の照明範囲(即ち、原版3を照明するスリット光の断面形状)を、例えば、X方向に長い円弧状になるように規定する視野絞りを含む。この視野絞りは、フライアイレンズ7のフーリエ変換面となっており、原版3と光学的に共役な位置に配置されている。結像光学系10は、スリット補正装置200によって規定されたスリット光を投影光学系4の物体面(原版3)に照明させるように配置されている。また、アライメントスコープ2は、原版3のアライメントマークと基板16のアライメントマークとを、投影光学系4を介して同時に検出する。
投影光学系4は、マスクのパターンの像を基板に投影する光学系である。投影光学系4は、第1平行平板13a、平面鏡14、凹面鏡12、凸面鏡15および第2平行平板13bを含むように構成されており、照明光学系1により照明される原版3のパターンの像を基板16に投影する。原版3は投影光学系4の物体面に、基板16は投影光学系4の像面にそれぞれ配置されている。投影光学系4は、等倍結像光学系、拡大結像光学系および縮小結像光学系のいずれとしても構成されうるが、本実施形態では等倍の光学系として構成されている。原版3を通過したスリット光は、第1平行平板13a、平面鏡14の第1面14a、凹面鏡12の第1面12a、凸面鏡15、凹面鏡12の第2面12b、平面鏡14の第2面14b、および第2平行平板13bを経て基板16上に入射する。これにより、照明光学系1により照明された原版3のパターンの像は、基板上に結像される。
本実施形態における露光装置100は、照明光学系1、特に、スリット補正装置200に特徴的な構成を有する。以下、スリット補正装置200について説明する。図2は、図1に示すスリット補正装置200の構成を拡大して示した平面図である。また、図2の左側には、A−A線に沿う断面図が示されている。図3は、図2のA−A断面についての斜視図である。
スリット補正装置200は、露光領域の開口形状を調整して、原版3と基板16とを走査して露光する際に、基板16上の露光領域に生じる露光光量のむらを補正する機能を有する。スリット補正装置200は、可変ブレード201と固定ブレード202を含む。可変ブレード201と固定ブレード202との間には開口OPが形成されている。この開口OPが、光源からの光によって被照明面が照明される照明領域の形状を規定する。可変ブレード201は、開口OPを通過する照明光の光軸に対して、その照明光の広がり角に対応して傾斜して設けられた可撓性を有する薄肉金属部材から構成される。固定ブレード202は、開口OPを通過する照明光の光軸に対して、その照明光の広がり角に対応して傾斜して設けられた靱性の高い部材から構成される。開口OPによって、光源からの光によって被照明面が照明される照明領域(露光領域)に到達する露光光量が規定される。図2において斜線で示された領域Rが照明むら補正の精度が保証される最大照明幅に対応する領域である。したがって、この最大照明幅が、可変ブレード201の形状の所定の精度必要範囲となる。可変ブレード201および固定ブレード202はそれぞれ、開口OPの少なくとも一部の形状を円弧で形状している。なお、上記の例では、可変ブレード201と固定ブレード202とによって円弧形状の開口OPを形成しているが、円弧形状に限られるものではなく、例えば矩形形状としてもよい。
可変ブレード201の円弧の中央の位置には、中央調整部203が配置される。可変ブレード201の、中央調整部203に関してX方向に対称な位置には、可変ブレード201を押し引きして開口OPの走査方向の開口幅を局所的に変更するための、一対の第1調整部204が配置される。その外側には、一対の第2調整部205が配置され、さらにその外側で、領域Rの範囲外の位置(精度必要範囲外の位置)には、可変ブレード201の端部を保持する一対のブレード保持部206が配置される。ブレード保持部206は、可変ブレード201の延長線上に配置される。例えば、可変ブレード201が円弧形状の場合は、円弧上に配置することで基準円弧形状を精度良く整形することができる。ただし、円弧上に限られるものではなく、第2調整部205が可変ブレード201を保持している場所から接線方向の延長線上に配置してもよい。
中央調整部203としては、例えばコマが使用されうる。ただし、逃げ機構などを設けると、可変ブレード201の平面内の位置が定まらないため、中央調整部203には逃げ機構を設けない。
制御系19は、記憶部19c、決定部19a、及び制御部19bにより構成されており、計測器18または装置外部からの入力に基づいてスリット補正装置200を制御する。例えば、制御系19は、計測器18で計測された基板16と同面の露光光量、又は、装置外部から入力される、線幅計測結果から算出された露光光量調整量などに基づいて、スリット補正装置200の駆動量を決定する。
図4に、第1調整部204、第2調整部205の構成例を示す。同図において、(a)に上面図、(b)に側面図を示す。可変ブレード201を押し引きするためのメインパーツが、調整部材210である。調整部材210は、開口OPを通過する照明光の光軸と直交する所定方向に力を加えるための部材である。調整部材210は、Y方向に延在するガイド212によって、Y方向に移動自在に支持されている。この調整部材210は、Y方向に沿って配置されたボールねじ215に取り付けられる。ボールねじ215は、アクチュエータである位置制御モータ216の出力軸に取り付けられている。位置制御モータ216は、不図示のチャンバ内の基部に固定される。この位置制御モータ216の駆動によってなされるボールねじ215の回転運動が、調整部材210のガイド212に沿うY方向への直線運動に変換される。この直線運動が、可変ブレード201に対する調整部材210の押し引きを可能にしている。
さて、本実施形態における複数の調整部(第1、第2調整部)の各々には、可変ブレード201の押し引きに起因する可変ブレード201の不要な歪みを抑制するための、逃げ機構が設けられる。まず、調整部材210の可変ブレード201側の面には、図中Z方向に延在するガイド211が取り付けられ、このガイド211は、第1逃げ機構209をZ軸方向に移動自在に支持する。また、第1逃げ機構209は、図中X軸方向に延在する不図示のガイドを有し、このガイドによって第2逃げ機構208をX軸方向に移動自在に支持する。さらに、第3逃げ機構207が、可変ブレード201に固定されるとともに、第2逃げ機構208によって調整部全体がZ軸回り(第軸回り)に回転自在になるように支持される。ここで、第3逃げ機構207は、可変ブレード201に沿うように傾けて可変ブレード201に取り付けられている(図3及び図4(b)参照)。可変ブレード201と調整部材210との間に、このような逃げ機構が介在することにより、後述するように、可変ブレード201の押し引きに起因する可変ブレード201の不要な歪みが軽減されうる。
第1逃げ機構209は、開口OPを通過する照明光の光軸に平行なZ軸方向(第1軸方向)への変位を許容する。第2逃げ機構208は、調整部のY軸方向と直交しかつZ軸方向と直交するX軸方向(第2軸方向)への変位を許容する。第3逃げ機構207は、調整部のZ軸回り(第軸回り)の回転を許容する。このように、逃げ機構は、いずれかの調整部の所定方向への動作に伴いその方向とは異なる方向、例えば、X軸方向、Z軸方向、Z軸回りへの変位を許容する。
また、本実施形態において、ブレード保持部206も、上記と同様の逃げ機構を有してもよい。例えば、ブレード保持部206は、第3逃げ機構207と同様の、Z軸回り(第軸回り)の回転を許容する第4逃げ機構を有していてもよい。あるいは、ブレード保持部206は、調整部と同様の、第1逃げ機構209、第2逃げ機構208、第3逃げ機構207を有していてもよい。図2には、ブレード保持部206が、調整部と同様の、第1逃げ機構209、第2逃げ機構208、第3逃げ機構207を有する例が示されている。なお、ブレード保持部206には調整部材210による押し引き機構は必ずしも必要ではない。ブレード保持部が調整部材を有する例については第2実施形態として後述する。
図5は、図2に示すスリット補正装置200の可変ブレード201と固定ブレード202の端面形状(開口OPの形状)の例を示す図である。図5において、(a)は本実施形態の効果の例を表し、(b)は従来技術の効果の例を表している。なお、図5においては、左右対称であるため、左側を省略している。図5において、可変ブレード201の標準状態の端面形状L0が破線で示されている。補正位置P00は、中央調整部203が取り付けられた、可変ブレード201のX方向における中央位置である。補正位置P01は、第1調整部204が取り付けられた位置を示す。補正位置P02は、第2調整部205が取り付けられた位置を示す。位置P03は、ブレード保持部206が取り付けられた位置を示す。
例えば、露光光量のむらを補正するために、標準状態の端面形状L0から補正位置P01を押し引きした場合を考える。まず、図5(b)を参照して、従来技術の場合を説明する。第1調整部204の第3逃げ機構は、補正位置P00と補正位置P01との間で発生する力と、補正位置P01と補正位置P02との間で発生する力が吊り合う位置で停止する。一方、第2調整部205の第3逃げ機構は、可変ブレード端部P04が自由端であるため、補正位置P01と補正位置P02との間で発生する力のみを逃がす位置で停止し、可変ブレード端部P04は可変ブレード端部P14の位置となる。このように、可変ブレード201は、標準状態の端面形状L0から変形して、変形後の端面形状L2となる。
上述のように、第2調整部205の第3逃げ機構は、片側で発生する力のみを逃がす位置まで回転してしまい、可変ブレード201の形状が大きく変化してしまう。そのため、第2調整部205の駆動ストロークを抑える必要があり、可変ブレード201の全領域を任意の形状に制御することは困難となる。制御を行ったとしても複数回の追込みが必要になりスループットが悪化することに加えて、露光光量のむらを必ずしも所望の精度に追い込めるとは限らない。
次に、図5(a)を参照して、本実施形態の場合を説明する。第2調整部205の第3逃げ機構207は、補正位置P00と補正位置P01との間で発生する力と、補正位置P01と補正位置P02との間で発生する力が吊り合う位置で停止する。一方、ブレード保持部206の第3逃げ機構207は、ブレード端部P04が自由端であるため、補正位置P02と補正位置P03との間で発生する力のみを逃がす位置で停止し、ブレード端部P04はブレード端部P14の位置となる。このように、可変ブレード201は、標準状態の端面形状L0から変形し、変形後の端面形状L1となる。
上述のように、ブレード保持部206の第3逃げ機構207は、片側で発生する力のみを逃がす位置まで回転してしまうため、第2調整部205とブレード保持部206との間のブレード形状を任意の形状に制御することは困難である。しかし、第2調整部205の第3逃げ機構207は、両側で発生する力が吊り合う位置で停止するため、第2調整部205より内側の可変ブレード201の制御が容易になる。
そこで、本実施形態では、領域Rの範囲外の位置(精度必要範囲外の位置)に、ブレード保持部206を配置する。これにより、露光光量のむらを所望の精度に追い込むために補正位置P01を押し引きした場合にも、領域R内(精度必要範囲内)の露光光量のむらの悪化が抑制され、解像度の劣化が防止される。したがって、精度追込み回数を減少させることでスループットの悪化を防止することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係るスリット補正装置について説明する。図6に本実施形態のスリット補正装置200の構成を示す。本実施形態のスリット補正装置200の構成は、第1実施形態(図2)のスリット補正装置200の構成と概ね同じである。ただし、図6と第1実施形態に係る図2とを比較すると、第1実施形態のブレード保持部206が、調整部材210を有するタイプのブレード保持部306に交換されている点だけが異なる。すなわち、本実施形態におけるブレード保持部306は、開口OPの形状を調整するために可変ブレード201(遮光板)に対して所定方向に力を加える調整機構を含む。例えばブレード保持部306の構成は、第1調整部204、第2調整部205と同じ構成としてよい。その具体的な構成例は、図4で説明したとおりである。
図7は、本実施形態における可変ブレード201及び固定ブレード202の端面形状の例を示す図である。図7において、可変ブレード201の標準状態の端面形状L0が破線で示されている。補正位置P00は、中央調整部203が取り付けられた、ブレードのX方向における中央位置である。補正位置P01は、第1調整部204が取り付けられた位置を示す。補正位置P02は、第2調整部205が取り付けられた位置を示す。補正位置P03は、ブレード保持部306がブレードを保持する位置を示す。P04はブレード端部を示す。P05は中央調整部203と第1調整部204との間の可変ブレード上の点を示す。P06は第1調整部204と第2調整部205との間の可変ブレード上の点を示す。
標準状態の端面形状L0の場合、第2調整部205の第3逃げ機構207は、補正位置P01と補正位置P02との間で発生する力と、補正位置P02と補正位置P03との間で発生する力が吊り合う位置で停止する。ブレード保持部306を駆動させた場合、補正位置P02と補正位置P03との間で発生する力が変化することで、第2調整部205の第3逃げ機構207は標準状態L0の時とは異なる位置で停止する。そのため、第1調整部204と第2調整部205との間の可変ブレード201の形状にも微小な影響が及び、変形後の可変ブレード201の端面形状はL3のようになる。
ブレード保持部306は領域Rの外側に配置されているため、ブレード保持部306を駆動させた際の各部の敏感度を事前に取得する必要がある。各部の敏感度とは、ブレード保持部306を駆動させた際に、第1、第2調整部204及び205それぞれの逃げ機構により領域R内の可変ブレード201が変形した際の可変ブレード201上の所定位置での変形量をいう。例えば、ブレード保持部306を駆動させた際に位置P06が位置P16に移動した場合、位置P06上での走査方向の変化量が敏感度を表す。各部の敏感度として、第1調整部204を駆動させた際の敏感度、及び、第2調整部205を駆動させた際の敏感度も取得される。取得された各部の敏感度の情報は、後述する非干渉マトリクス400として制御系19内の記憶部19cに予め記憶される。各部の敏感度としての可変ブレード201上の各部の走査方向の変化量は、計測器18により露光光量の変化量として計測されうる。
図8に非干渉マトリクス400の例を示す。非干渉マトリクス400とは、以下の値をマトリクス化しテーブルとして記憶するものである。
(1)第1調整部204を駆動させた際の可変ブレード201上の所定位置での変化量。
(2)第2調整部205を駆動させた際の可変ブレード201上の所定位置での変化量。
(3)ブレード保持部306を駆動させた際の可変ブレード201上の所定位置での変化量。
例えば、第1調整部204を1mm駆動させた際の可変ブレード201上の位置P01、P02、P05、P06での変化量をそれぞれ、M11、M12、M15、M16とする。第2調整部205を1mm駆動させた際の可変ブレード201上の位置P01、P02、P05、P06での変化量をそれぞれ、M21、M22、M25、M26とする。ブレード保持部306を1mm駆動させた際の可変ブレード201上の位置P01、P02、P05、P06での変化量をそれぞれ、M31、M32、M35、M36とする。これらの変化量を敏感度としてマトリクス化したものが非干渉マトリクス400である。非干渉マトリクス400を使用することで、制御対象である可変ブレード201の補正誤差を全体的に最小にすることができるとともに、複数回の追い込みも最小限にすることができる。非干渉マトリクス400は、正方行列でも非正方行列でもよい。
非干渉マトリクス400によりスリット補正装置200を駆動させて露光する方法を図9のフローチャートを参照して説明する。制御系19の決定部19aは、計測器18からの可変ブレード201上の所定位置での露光光量のデータ、又は、装置外部からの入力データを取得し、これに基づき露光光量のむらの値を算出する(S61)。次に、決定部19aは、記憶部19cに記憶された非干渉マトリクス400を逆行列化したもの(非正方行列の場合は、疑似逆行列化したもの)を用いて、算出された露光光量のむらの値に基づいて、各調整部の駆動量を決定する(S62)。制御部19bは、各調整部を、それぞれ決定された駆動量で駆動する(S63)。そして、制御部19bは、調整された露光光量の分布に基づいて、基板を走査露光する(S64)。
上述のように、露光光量のむらを制御するために、非干渉マトリクスを用いてブレード保持部306を駆動させることにより、第1調整部204と第2調整部205との間の可変ブレード201の形状を変形させることができる。
このように本実施形態では、領域R内の可変ブレード201の制御のために、ブレードの押し引きを可能にする調整部材を有するブレード保持部306を領域R外に配置する。そして、非干渉マトリクスを用いて、可変ブレード201の形状変形が行われる。かかる構成により、領域R内の露光光量のむらを高精度に制御することができ、解像力の向上、及び、追込み回数を減少させることでスループットの悪化を防止することができる。
<第3実施形態>
第1実施形態に係る図2においては、第1調整部204、第2調整部205、及びブレード保持部206はそれぞれ、その駆動方向がY方向になるように配置されていた。これに対し、図10に示すように、第1調整部204、第2調整部205、及びブレード保持部206をそれぞれ、その駆動方向がブレードの理想円弧の法線方向を向くように配置してもよい。調整部の駆動方向をブレードの理想円弧の法線方向を向くように配置すると、第2逃げ機構208は、逃げの方向が常にブレードの理想円弧の接線方向を向くことになる。そのため、可変ブレードのX方向への変位を小さくすることできる。これにより、逃げ機構によって発生する摩擦力の影響によるリニアリティの悪化、第2調整部303と第3調整部304との間のブレード形状の余計な変動を抑えることが可能となり、可変ブレード201の高精度な制御が可能になる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態に係るデバイス製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
1:照明光学系、3:原版、4:投影光学系、5:光源、50:露光装置、200:スリット補正装置

Claims (15)

  1. 光源からの光で被照明面を照明する照明光学系であって、
    前記光源と前記被照明面との間に設けられ、前記被照明面における照明領域の形状を規定する開口の少なくとも一部の形状を形成する遮光板と、
    前記開口の形状を調整するために、前記遮光板における第1位置において前記遮光板に力を加える第1調整部と、
    前記開口の形状を調整するために、前記遮光板における第2位置において前記遮光板に力を加える第2調整部と、
    前記遮光板の端部を保持する保持部と、を有し、
    前記第1位置は前記遮光板の中央と前記端部との間に位置し、前記第2位置は前記端部と前記第1位置との間に位置する、
    ことを特徴とする照明光学系。
  2. 前記第1調整部および前記第2調整部は、前記第2位置より内側の前記遮光の形状を制御して、前記開口の形状を調整することを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  3. 前記第1調整部および前記第2調整部は、前記開口を通過する照明光の光軸と平行な第1軸方向と直交する所定方向に前記力を加えるための部材の動作に伴う前記所定方向とは異なる方向への変位を許容する逃げ機構を有することを特徴とする請求項1または2に記載の照明光学系。
  4. 前記逃げ機構は、
    前記第1軸方向への変位を許容する第1逃げ機構と、
    前記所定方向と直交しかつ前記第1軸方向と直交する第2軸方向への変位を許容する第2逃げ機構と、
    記第軸まわりの回転を許容する第3逃げ機構と、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載の照明光学系。
  5. 前記第3逃げ機構は、前記遮光板に固定されることを特徴とする請求項4に記載の照明光学系。
  6. 前記保持部は、前記保持部の前記第軸まわりの回転を許容する第4逃げ機構を含むことを特徴とする請求項4に記載の照明光学系。
  7. 前記保持部は、前記開口の形状を調整するために前記遮光板に対して前記所定方向に力を加える調整機構を含むことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の照明光学系。
  8. 前記保持部は、前記遮光板がなす形状の延長線上に配置されることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の照明光学系。
  9. 前記遮光板は、前記開口を通過する照明光の光軸に対して、前記照明光の広がり角に対応して傾斜していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の照明光学系。
  10. 前記開口は、円弧形状であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の照明光学系。
  11. 前記開口は、矩形形状であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の照明光学系。
  12. マスクを照明する請求項1乃至11のいずれか1項に記載の照明光学系と、
    前記マスクのパターンの像を基板に投影する投影光学系と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  13. 前記第1調整部および前記第2調整部を駆動させた際の前記遮光板の所定位置での変形量をマトリクスとして予め記憶する記憶部と、
    前記基板上の露光領域に生じる露光光量のむらの値を算出し、前記マトリクスを用いて、前記算出した露光光量のむらの値に基づき、前記第1調整部および前記第2調整部の駆動量を決定する決定部と、
    を有することを特徴とする請求項12に記載の露光装置。
  14. 光源と前記光源からの光で照明されるマスクとの間に設けられ、前記マスクにおける照明領域の形状を規定する開口の少なくとも一部の形状を形成する遮光板と、前記開口の形状を調整するために、前記遮光板における所定の精度必要範囲内の位置において前記遮光板に力を加える調整部と、前記遮光板における前記所定の精度必要範囲外の位置において前記遮光板を保持する保持部と、を有する照明光学系と、
    前記マスクのパターンの像を基板に投影する投影光学系と、
    前記調整部を駆動させた際の前記遮光板の所定位置での変形量をマトリクスとして予め記憶する記憶部と、
    前記基板上の露光領域に生じる露光光量のむらの値を算出し、前記マトリクスを用いて、前記算出した露光光量のむらの値に基づき、前記調整部の駆動量を決定する決定部と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  15. 請求項12乃至14のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
    前記露光された基板を現像する工程と、
    を有し、前記現像された基板からデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
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