JP6569204B2 - 積層体の製造方法および積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、パターン状に形成され光硬化樹脂を含む薄膜の有機層を有する積層体に関する。
光硬化樹脂を含む有機層は、近年、タッチパネルセンサ、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、液晶表示装置等の表示装置等の種々のデバイスを構成する部材として広く用いられている(特許文献1、特許文献2)。光硬化樹脂は、光硬化性樹脂組成物に対して光を照射することにより硬化させることができる樹脂であることから、有機層の下層については、比較的耐熱性が低いものや、熱により変性するものについても用いることができるという利点がある。
また、光硬化樹脂を含む有機層は、例えば、種々のデバイスの製造工程における耐熱性、耐溶液性が良好であるという利点がある。
光硬化樹脂を含む有機層をパターン状に形成する方法としては、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット法等の印刷法や、現像性をもたせた光硬化性樹脂組成物(感光性樹脂組成物)を用いたフォトリソグラフィ法が挙げられる。
フォトリソグラフィ法は、印刷法に比べて薄膜で高精細に有機層を形成することができるといった利点がある。
特開2013−210733号公報 特開2014−170644号公報
ところで、近年、タッチパネルセンサ、ディスプレイパネル等における種々の部材においては、ナノオーダーの厚みを有する薄膜の有機層を用いることへの要望が高くなってきている。また、薄膜の有機層については、用途に応じて、所望のパターンを有することが求められている。
また、光硬化樹脂を含む有機層については、上述した利点を有することから、薄膜で所望のパターンを有するものの要望が高まっている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、光硬化樹脂を含む薄膜の有機層をパターン状に形成することが可能な積層体の製造方法、およびパターン状に形成された光硬化樹脂を含む薄膜の有機層を有する積層体を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者等が鋭意研究を行なった結果、感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィ法においては、感光性樹脂組成物の塗膜の厚みを薄くすると、酸素による硬化阻害により、露光部分と未露光部分との塗膜の硬化の程度の差を十分にすることができず、未露光部分の塗膜のみを現像して除去することが困難となる場合があることを知見した。さらに本発明者等が鋭意研究を重ねたところ、感光性樹脂組成物等の光硬化性樹脂組成物の塗膜については、酸素による硬化阻害が生じる厚みにおいても、露光を行うことにより、有機層に対して、有機層上にレジスト層をパターン状に形成することが可能な程度の強度を付与することができることを見出し本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、光硬化性樹脂組成物を基材上の全面に塗布して、酸素による硬化阻害を生じる厚みを有する塗膜を形成し、上記塗膜の全面を露光することにより、光硬化樹脂を含む有機層を形成する有機層形成工程と、ポジ型感光性樹脂組成物を用いて、上記有機層上にレジスト層をパターン状に形成するレジスト層形成工程と、上記レジスト層が形成された上記有機層における露出部分をエッチングすることにより、上記有機層をパターン状に形成するエッチング工程と、上記エッチング工程後に上記レジスト層を剥離するレジスト層剥離工程とを有することを特徴とする積層体の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記各工程を有することにより、光硬化樹脂を含む有機層をパターン状に形成することができる。
上記発明においては、上記積層体の製造方法が、枚葉式で行なわれることが好ましい。積層体を効率良く製造することが可能となるからである。
本発明は、基材と、上記基材上にパターン状に形成され、光硬化性樹脂組成物が硬化した光硬化樹脂を含む有機層とを有し、上記有機層は、上記光硬化性樹脂組成物において酸素による硬化阻害が生じる厚みを有することを特徴とする積層体を提供する。
本発明によれば、上述した製造方法を用いることにより、パターン状に形成され、光硬化樹脂を含む薄膜の有機層を有する積層体とすることができる。
本発明の積層体の製造方法は、硬化樹脂を含む薄膜の有機層をパターン状に形成することができるといった効果を奏する。
本発明の積層体の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明における有機層形成工程において形成される有機層の一例を示す概略断面図である。 本発明の積層体の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の積層体の製造方法および積層体の詳細を説明する。
A.積層体の製造方法
本発明の積層体の製造方法は、光硬化性樹脂組成物を基材上の全面に塗布して、酸素による硬化阻害を生じる厚みを有する塗膜を形成し、上記塗膜の全面を露光することにより、光硬化樹脂を含む有機層を形成する有機層形成工程と、ポジ型感光性樹脂組成物を用いて、上記有機層上にレジスト層をパターン状に形成するレジスト層形成工程と、上記レジスト層が形成された上記有機層における露出部分をエッチングすることにより、上記有機層をパターン状に形成するエッチング工程と、上記エッチング工程後に上記レジスト層を剥離するレジスト層剥離工程とを有することを特徴とする製造方法である。
ここで、光硬化性樹脂組成物とは、光の照射により硬化反応が進行する樹脂組成物をいう。また、光硬化樹脂とは、光硬化性樹脂組成物に光を照射して硬化させた樹脂をいう。
本発明の積層体の製造方法について図を用いて説明する。
図1(a)〜(f)は本発明の積層体の製造方法の一例を示す工程図である。本発明の積層体の製造方法においては、図1(a)に示すように、光硬化性樹脂組成物を基材2上の全面に塗布して、酸素による硬化阻害を生じる厚みを有する塗膜3’を形成し、塗膜3’の全面に紫外線等の露光光L1を照射して露光することにより、図1(b)に示すように、光硬化樹脂を含む有機層3を形成する(有機層形成工程)。次に、図1(c)に示すように、ポジ型感光性樹脂組成物を用いて、有機層3上にレジスト層4をパターン状に形成する(レジスト層形成工程)。次に、図1(d)に示すように、レジスト層4が形成された有機層3における露出部分にエキシマ紫外線L2等を照射してエッチングすることにより、図1(e)に示すように、有機層3をパターニングする(エッチング工程)。また、エッチング工程後にレジスト層を剥離する(レジスト層剥離工程)。以上により、図1(f)に示すように、基材2と、基材2上にパターン状に形成された有機層3とを有する積層体1を製造することができる。
本発明によれば、上記各工程を有することにより、光硬化樹脂を含む有機層をパターン状に形成することができる。
より具体的には、本発明によれば、有機層形成工程においては、酸素による硬化阻害が生じる厚みを有する塗膜の全面を露光することにより、有機層に対して、有機層上にレジスト層をパターニングすることが可能な程度の強度に付与することができる。よって、レジスト層形成工程、エッチング工程およびレジスト層剥離工程を行うことにより、有機層における不要部分をエッチングして除去することができ、所望のパターン状に有機層を形成することができる。
ここで、感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィ法において、感光性樹脂組成物の塗膜の厚みを薄くした場合、パターン露光が困難となるのは、酸素による硬化阻害が生じるためである。そこで、例えば、上記パターン露光を窒素雰囲気等の不活性ガス雰囲気で行なうことにより、酸素による硬化阻害を抑制することができるとも考えられる。しかしながら、この場合、専用の設備が必要となり、有機層を有する積層体の製造工程が煩雑になることから製造コストが高くなるという問題がある。また、積層体の製造工程における安全性が低下するという問題がある。
これに対して、本発明によれば、有機層形成工程においては、大気下で塗膜の全面を露光することができ、その後の工程においても窒素雰囲気等で処理を行う必要がない。よって、専用の設備が必要なく、製造工程についても簡便なものとすることができるため、安価に積層体を製造することができる。また、製造工程における安全性についても確保することができる。
以下、本発明の積層体の製造方法における各工程について説明する。
1.有機層形成工程
本発明における有機層形成工程は、光硬化性樹脂組成物を基材上の全面に塗布して、酸素による硬化阻害を生じる厚みを有する塗膜を形成し、上記塗膜の全面を露光することにより、光硬化樹脂を含む有機層を形成する工程である。
(1)光硬化性樹脂組成物
本発明に用いられる光硬化性樹脂組成物は、通常、モノマーと、ポリマーと、光重合開始剤とを含有するものである。これらの成分については、一般的な光硬化性樹脂組成物に用いられるものと同様とすることができる。
また、光硬化性樹脂組成物としては、反応性が高いものを好適に用いることができ、例えば、モノマーとして、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のアクリレートモノマーを含有することが好ましい。また、光重合開始剤としては、通常のフォトリソグラフィ法で用いられるものでもよく、また高波長側に吸収領域を持つ光重合開始剤でもよい。光重合開始剤としては、例えば、1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASFジャパン株式会社製、イルガキュア(登録商標)OXE 01)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)(BASFジャパン株式会社製、イルガキュア(登録商標)OXE 02)、などのオキシムエステル系化合物等が挙げられる。
光硬化性樹脂組成物は、光増感剤、分散剤、界面活性剤、安定剤、レベリング剤等の公知の各種添加剤を含有していてもよい。また、光硬化性樹脂組成物は、屈折率調整微粒子、フィラー、色材等の機能材料を含有していてもよい。
光硬化性樹脂組成物は、通常、さらに溶媒を含有するものである。溶媒としては、上記樹脂成分、添加剤等を分散または溶解させることが可能なものであれば特に限定されない。溶媒としては、例えば、揮発性が高い極性溶媒であることが好ましく、具体的にはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等が挙げられる。
また、光硬化性樹脂組成物が溶媒を含む場合、固形分濃度については、有機層の厚み、塗布方法等に応じて適宜選択することができる。
(2)基材
本発明に用いられる基材は、光硬化性樹脂組成物の塗膜を形成することが可能なものであればよく、有機層を支持することができれば特に限定されない。基材としては、積層体の用途等に応じて適宜選択される。基材としては、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない無機基材、および、樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する樹脂基材等を挙げることができる。
基材は、透明性を有していてもよく、透明性を有していなくてもよい。
基材が透明性を有する場合、基材の透過率としては、80%以上であることが好ましく、中でも90%以上であることが好ましい。
ここで、上記基材の透過率は、JIS K 7105で規定する方法により測定した値(全光線)とする。
基材の厚みは、本発明の製造方法により製造される積層体の用途に応じて適宜選択されるが、例えば、20μm〜1500μm程度である。
基材の形態としては、ロール状であってもよく、枚葉状であってもよいが、枚葉状であることが好ましい。上述したように、窒素雰囲気で感光性樹脂組成物の塗膜をパターン状に露光する場合は、専用の設備が必要となり、特に、枚葉式で行なう場合においてはパターン露光の工程がより煩雑になる。これに対して、本発明においては、パターン露光を行わず、専用の設備を必要としないことから、積層体を効率良く製造することが可能となるからである。
(3)塗布方法および露光方法等
光硬化性樹脂組成物の塗布方法としては、基材上の全面に均一に塗膜を形成することできる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、スピンコート法、ダイコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、ビードコート法、バーコート法等を挙げることができる。
光硬化性樹脂組成物の塗膜としては、酸素による硬化阻害が生じる厚みで形成され、光硬化性樹脂組成物の種類に応じて適宜選択することができる。光硬化性樹脂組成物の塗膜の厚みとしては、例えば、300nm以下であり、中でも10nm〜250nmの範囲内、特に15nm〜230nmの範囲内であることが好ましい。
硬化性樹脂組成物の塗膜が薄いと、塗膜の強度を十分なものとすることが困難となる可能性があるからである。
上記塗膜の厚みは、一般的な測定方法を用いて測定することができ、例えば、触針で表面をなぞり凹凸を検出することによって厚みを算出する触針式の方法や、分光反射スペクトルに基づいて厚みを算出する光学式の方法等を挙げることができる。具体的には、ケーエルエー・テンコール株式会社製の触針式厚み計P−15を用いて厚みを測定することができる。なお、厚みとして、対象となる部材の複数箇所における厚み測定結果の平均値が用いられてもよい。
塗膜の露光方法としては、例えば、紫外線の照射する方法が挙げられる。また、上記露光方法としては、塗膜が形成された基材を搬送しながら行なう方法であってもよい。紫外線を照射する場合は、例えば、メタルハライドランプを用いることができる。
また、塗膜の硬化は、通常、大気下で行なわれる。
有機層については、必要に応じて、露光後に加熱を行なってもよい。有機層における光硬化樹脂の架橋密度をより高くすることができるからである。
また、酸素による硬化阻害が生じる厚みを有する有機層を複数積層させて形成する場合は、通常、各層について光硬化性樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、塗膜の全面を露光させることにより積層して形成される。
(4)有機層
本工程において形成される有機層は、基材上の全面に形成されるものである。
有機層は、上述した光硬化性樹脂組成物に光を照射して硬化させた光硬化樹脂を含むものである。また、本工程後においては、有機層は、有機層における光硬化性樹脂組成物と、上記有機層上に形成される層における樹脂組成物とが混ざり合わない程度に硬化されていれば良い。
有機層は、必要に応じて、複数層積層されていてもよい。例えば、図2においては、有機層31、32が2層積層されている例について示している。この場合、各層が酸素による硬化阻害が生じる厚みで形成されることが好ましい。各層を形成する光硬化性樹脂組成物については、同じものを用いてもよく、異なるものを用いてもよい。
なお、図2は、本工程において形成される有機層の一例を示す概略断面図である。
有機層の厚みとしては、光硬化性樹脂組成物において酸素による硬化阻害が生じる厚みを有していればよく、光硬化性樹脂組成物の種類に応じて適宜決定される。具体的には、本発明により製造される積層体における有機層の厚みとしては、300nm以下であり、中でも10nm〜250nmの範囲内、特に15nm〜230nmの範囲内であることが好ましい。有機層の厚みが薄すぎると、有機層を均一な厚みで形成することが困難となる可能性があるからである。なお、複数の有機層が積層されている場合は、各層の厚みが上述した範囲内の厚みを有することが好ましい。
有機層の厚みは、一般的な測定方法を用いて測定することができ、例えば、触針で表面をなぞり凹凸を検出することによって厚みを算出する触針式の方法や、分光反射スペクトルに基づいて厚みを算出する光学式の方法等を挙げることができる。具体的には、ケーエルエー・テンコール株式会社製の触針式厚み計P−15を用いて厚みを測定することができる。なお、厚みとして、対象となる部材の複数箇所における厚み測定結果の平均値が用いられてもよい。
2.レジスト層形成工程
本発明におけるレジスト層形成工程は、ポジ型感光性樹脂組成物を用いて、上記有機層上にレジスト層をパターン状に形成する工程である。
本発明においては、レジスト層をポジ型感光性樹脂組成物を用いて形成することにより、レジスト層剥離工程において有機層からレジスト層を剥離する際に、有機層にダメージが生じることを抑制することができる。なお、レジスト層としてネガ型感光性樹脂組成物を用いた場合は、所望の有機層のパターンに合わせてネガ型感光性樹脂組成物の塗膜を硬化させてレジスト層を形成する必要があることから、レジスト層と有機層との密着性が強くなりすぎ、レジスト層とともに有機層が剥離されてしまうことや、有機層が劣化することが懸念される。
ポジ型感光性樹脂組成物は、通常、ポジ型感光性樹脂を含むものである。ポジ型感光性樹脂としては、例えば、一般的に使用されるものを用いることができる。例えば、ノボラック樹脂をベース樹脂とした化学増幅型感光性樹脂や、1,4−シス−ポリイソプレン等の環状ゴム系、ポリビニルアルコールおよびケイ皮酸クロライドから合成したもの等のポリケイ皮酸ビニル系、ナフトキノンジアジド化合物等のキノンジアジド系などが挙げられる。
ポジ型感光性樹脂組成物は、必要に応じて、溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、一般的なものを用いることができるため、ここでの説明を省略する。
レジスト層の形成方法としては、有機層上にレジスト層を形成することができれば特に限定されず、フォトリソグラフィ法を用いて所望のパターン状に形成することができる。また、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット法を用いても形成することができる。
レジスト層をフォトリソグラフィ法を用いて形成する場合、例えば、基材上の全面にポジ型感光性樹脂組成物を塗布して塗膜を形成し、フォトマスクを用いてパターン露光した後、現像することにより、レジスト層を形成することができる。
ポジ型感光性樹脂組成物の塗布方法としては、例えば、スピンコート法、ダイコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、ビードコート法、バーコート法等を挙げることができる。
露光条件については、ポジ型感光性樹脂の種類に応じて適宜選択することができ、一般的な露光装置を用いて露光をすることができる。
現像液としては、ポジ型感光性樹脂を現像することができれば特に限定されないが、ローム・アンド・ハース社製のALC1350等が挙げられる。
レジスト層のパターン形状は、通常、本発明により製造される積層体における所望の有機層のパターン形状に対応するように、適宜選択される。
レジスト層の厚みとしては、エッチング工程においてレジスト層の下層に位置する有機層を保護することができれば特に限定されないが、例えば、1.0μm〜5.0μmの範囲内、中でも1.1μm〜4.5μmの範囲内、特に1.2μm〜3.5μmの範囲内であることが好ましい。
レジスト層の厚みが厚すぎるとレジスト層剥離工程において、レジスト層を良好に剥離することが困難となる可能性があるからであり、レジスト層の厚みが薄すぎるとエッチング工程において有機層を十分に保護することが困難となる可能性があるからである。
3.エッチング工程
本発明におけるエッチング工程は、上記レジスト層が形成された上記有機層における露出部分をエッチングすることにより、上記有機層をパターン状に形成する工程である。
有機層のエッチング方法としては、レジスト層が形成された有機層における露出部分を除去することができる方法であれば特に限定されず、ドライエッチング法であってもよく、ウェットエッチング法であってもよいが、ドライエッチング法であることがより好ましい。有機層の露出部分を良好に除去することができるからである。
ドライエッチング法としては、例えば、エキシマ紫外線照射、プラズマ照射装置で光を照射し有機物である光硬化樹脂を光分解させることで有機層を分解し除去することができる。本発明においては、中でも、エキシマ紫外線照射により有機層をエッチングすることが好ましい。上記露出部分については、良好に除去することができる。また、レジスト層表面にエキシマ紫外線を照射することにより、後述するレジスト層剥離工程において、レジスト層の剥離が容易になるからである。
本工程において得られる有機層のパターン形状としては、本発明により製造される積層体の用途に応じて適宜選択することができる。
4.レジスト層剥離工程
本発明におけるレジスト層剥離工程は、上記エッチング工程後に上記レジスト層を剥離する工程である。
レジスト層の剥離方法としては、一般的なフォトリソグラフィ法におけるレジストの剥離方法と同様に紫外光を照射し、溶液に対する溶解性を持たせた後に剥離することができる。
レジスト層の剥離後に、必要に応じて、有機層を加熱してもよい。特に、上述した有機層形成工程において、有機層の加熱を行なっていない場合は、本工程におけるレジスト層の剥離後に、有機層を加熱することが好ましい。
5.その他の工程
本発明の積層体の製造方法は、上述した各工程を有していれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
6.積層体の製造方法
本発明の積層体の製造方法は、例えば、タッチパネルセンサにおける屈折率調整層の形成、表示装置の前面板における反射防止層の形成に適用することができる。また、上記用途以外の薄膜の有機層のパターニングをする際にも用いることができる。
ここで、屈折率調整層は、透明基板および透明基板上にパターン状に形成された透明電極層を有するタッチパネルセンサにおいて用いられるものである。また、屈折率調整層は透明基板と透明電極層との間に形成される。また、屈折率調整層は透明電極層が形成されている領域と透明電極層が形成されていない領域との光学特性の差により生じる透明電極層のパターンが見えること、いわゆる透明電極層の骨見えを抑制するために設けられるものである。
本発明における有機層を屈折率調整層に適用した場合、例えば、透明基板上に屈折率の異なる有機層を積層させた構成とすることができ、より具体的には、透明基板上に高屈折率層および低屈折率層の順に2層積層させた構成、また、高屈折率層および低屈折率層を3層以上積層させた構成とすることができる。また、この場合、有機層のパターン形状としては、タッチパネルセンサにおけるアクティブエリアに形成することができる。
また、反射防止層は、例えば、表示装置の前面板において、外光反射を抑制するために用いられるものである。本発明における有機層を反射防止層に適用した場合、例えば、透明基板上に屈折率の異なる有機層を積層させた構成とすることができる。
この場合、有機層のパターン形状としては、例えば、テレビ、タブレット端末等の表示装置において表示部の外側に配置される額縁部のパターン形状とすることができる。この場合、反射防止層を額縁部に配置し、表示部に配置されないものとすることができるため、表示部の輝度を落とすことなく、額縁部における外光反射を抑制することができ、表示装置の意匠性を高めることができる。
7.積層体
本発明により製造される積層体については、後述する「B.積層体」の項で説明する。
B.積層体
本発明における積層体は、基材と、上記基材上にパターン状に形成され、光硬化性樹脂組成物が硬化された光硬化樹脂を含む有機層とを有し、上記有機層は、上記光硬化性樹脂組成物において酸素による硬化阻害が生じる厚みを有することを特徴とするものである。
本発明の積層体について、図を用いて説明する。
図3は、本発明の積層体の一例を示す概略断面図である。図3に示すように、本発明の積層体1は、基材2と、基材2上にパターン状に形成され、光硬化性樹脂組成物が硬化された光硬化樹脂を含む有機層3とを有し、有機層3は、光硬化性樹脂組成物において酸素による硬化阻害が生じる厚みを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述した製造方法を用いることにより、パターン状に形成され、光硬化樹脂を含む薄膜の有機層を有する積層体とすることができる。
本発明の積層体に用いられる各構成については、上述した「A.積層体の製造方法」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の積層体に用いられる基材としては、枚葉状であることが好ましく、特にガラス基板であることが好ましい。上述した「A.積層体の製造方法」の項で説明したように、酸素による硬化阻害を生じる厚みを有する有機層のパターニングについては、窒素雰囲気下であれば酸素阻害の影響が少なく薄膜でのパターニングは可能であるが、窒素雰囲気とするには大きな設備投資が必要となる。特にロール・ツー・ロール式のようなフィルムに薄膜の有機層を形成する場合とは異なり、枚葉式でガラス基板等の基材上に薄膜の有機層をパターニングするには大きな設備投資が必要となる。これに対して、本発明においては、窒素雰囲気等で処理を行わずに薄膜の有機層をパターニングすることができる。よって、専用の設備が必要ないため、安価な積層体とすることができるからである。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明の積層体の製造方法の詳細について説明する。
[実施例]
(共重合樹脂溶液の調製)
重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7質量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、及びハイドロキノンを0.2質量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
(光硬化性樹脂組成物の調製)
次に下記材料を室温で攪拌、混合して光硬化性樹脂組成物を得た。
<光硬化性樹脂組成物の組成>
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%) 16質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(サートマー社 SR399) 24質量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70) 4質量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン
4質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル 52質量部
上記光硬化性樹脂組成物をジエチレングリコールジメチルエーテルを用い固形分1%まで希釈を行った。
(有機層の形成)
透明基板として厚み1.1mmのガラス基板(旭硝子(株) AN材)上に上記光硬化性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させ、塗膜を全面露光し膜厚約100nmの有機層(薄膜層)を形成した。
(ポジ膜のパターニング形成)
上記有機層上にポジレジストSC500E(54%希釈)をスピンコーターにて塗布後パターン露光を行い、続いてローム・アンド・ハース社製のALC1350社製の現像液を用いて現像を行い、有機層上に膜厚1μmのレジスト層をパターニングした。
(有機層のパターニング)
上記レジスト層および上記有機層が形成された透明基板上にエキシマ紫外線照射で3分間エキシマレーザーを照射し、有機層のドライエッチングを行った。その後、水洗浄を行い有機層上のポジ膜の除去を行い、230℃で20分間焼成を行い、有機層のパターニング基板を作成した。
[比較例]
上述した光硬化性樹脂組成物(固形分1%)を用いた。厚み1.1mmのガラス基板(旭硝子(株) AN材)上に上記光硬化性樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させ、超高圧水銀ランプで遮光パターンに露光した後、0.05wt%水酸化カリウム水溶液で現像したところ、硬化時の酸素による硬化阻害の影響により全て剥がれてしまい、有機層のパターニングを行なうことが困難であった。
1 … 積層体
2 … 基材
3、31、32 … 有機層
3’ … 塗膜
4 … レジスト層

Claims (2)

  1. 光硬化性樹脂組成物を平坦な基材上の全面に塗布することにより、酸素による硬化阻害を生じる厚みである10nm〜250nmの範囲の厚みを有する塗膜を形成し、前記塗膜の全面を露光することにより、有機層を形成する有機層形成工程と、
    ポジ型感光性樹脂組成物を用いて、前記有機層上にレジスト層をパターン状に形成するレジスト層形成工程と、
    前記レジスト層が形成された前記有機層における露出部分をエッチングすることにより、前記有機層をパターン状に形成するレーザー照射によるエッチング工程と、
    前記エッチング工程後に前記レジスト層を剥離するレジスト層剥離工程と
    を有することを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 前記積層体の製造方法が、枚葉式で行なわれることを特徴とする請求項1に記載の積層体の製造方法。
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