JP6566305B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液およびそれを用いた電解コンデンサ - Google Patents
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従来、高圧用電解コンデンサにおいては、耐電圧特性を維持するために、エチレングリコール等を主成分とする溶媒に、主骨格を直鎖のアルキル基とした分子量の大きい高級二塩基酸もしくはその塩を溶解してなる電解液(例えば、特許文献1および特許文献2参照)が用いられているが、高級二塩基酸は、分子量が大きくなるに従って、溶媒溶解性が低下するため、使用できる分子量、および添加量が限定される。
本発明は、上述の問題点を解決し、分子量を大きくしても、溶媒に対する溶解性の低下を抑制しながら、高耐電圧化が可能で、かつ熱安定性(高温放置に対する比抵抗変化率が低い)に優れた電解コンデンサの駆動用電解液およびそれを用いた電解コンデンサを提供することを課題とする。
なお、前記化1式のL,M,N、前記化2式のO,P,Q,R、前記化3式のS,T,U,V,W,Xはいずれも、当該化合物の数平均分子量から算出される整数である。
上記の化1式〜化3式を有する化合物、および当該化合物の塩は、極性を有する「複数のエーテル基(−O−)」を構造に導入し、かつα位に置換基(R2,R3)を導入した3官能以上を有するカルボン酸を使用しているため、分子量を大きくしても、エチレングリコール等の溶媒に対する溶解性の低下を抑制することが可能である。
また、上記の化1式のL+M+N数、化2式のO+P+Q+R数、および化3式のS+T+U+V+W+X数は10以上40以下であることが好ましい。
また、本発明に係る電解質は、分子量を大きくしても、溶媒への溶解性の低下を抑制することができる。
添加剤としては、オルトリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、リン酸メチル、リン酸エチル、リン酸ブチル、リン酸イソプロピル、リン酸ジブチル、リン酸ジオクチルなどのリン酸化合物、ホウ酸およびその錯化合物などのホウ酸化合物、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、ペンタエリスリトール、ポリビニルアルコールなどの多価アルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールのランダム共重合体およびブロック共重合体に代表される高分子化合物、p−ニトロ安息香酸、m−ニトロアセトフェノンなどのニトロ化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
溶媒として、エチレングリコール(EG)と水との混合液を使用し、電解質として前記[化1]および[化2]で示されるカルボン酸(表1に記載される置換基の種類およびL+M+N数、O+P+Q+R数を有する化合物)を使用し、表1に記載される電解液組成を有した本発明による電解液を調製した(実施例1〜7)。
一方、比較電解質として、表1の比較例1および2にそれぞれ記載されるセバシン酸、1,6−デカンジカルボン酸を使用し、溶媒にはエチレングリコール(EG)と水との混合液を用いて、表1に記載される電解液組成を有した比較例による電解液を調製した(比較例1〜2)。
実施例1〜7および比較例1〜2の各電解液についての熱安定性は、以下の式を用いて、初期比抵抗に対する高温放置後の比抵抗変化率により評価した。
次に、各電解液をアンプル管に封入し、高温放置(105℃‐500時間)した後に、電解液の比抵抗を各々測定した。これを高温放置後の比抵抗とし、初期比抵抗に対する変化率で熱安定性を評価した。
実施例1〜7および比較例1〜2の各電解液についての耐電圧の評価は、電解コンデンサに2.5mAの定電流を105℃にて通電したときに時間‐電圧の上昇カーブを測定し、はじめにスパークまたはシンチレーションが観測された電圧を測定し、これを耐電圧とした。使用した電解コンデンサ素子は、ケースサイズφ16×25L(mm)、定格電圧500V(化成電圧940V)、静電容量は17μFを用いた。
その結果を以下の表1に示す。
また、実施例1〜7の結果より、初期比抵抗値と耐電圧特性を両立させる観点から、溶質濃度は5.0〜35.0重量%が特に好ましいことが分かる。さらに、耐電圧特性の観点から、L+M+N数およびO+P+Q+R数は10〜40が特に好ましい。
また、化1式のR0が〔化4〕で示される基、化2式のR01が〔化8〕で示される基を用いても、上記実施例と同様の効果が得られる。
Claims (10)
- 前記電解質が前記溶媒に5.0〜35.0重量%溶解していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
- 前記化1式のL+M+N数、化2式のO+P+Q+R数、および化3式のS+T+U+V+W+X数が10以上40以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
- 前記化3式のR 1 〜R 3 が、水素または炭素数が1〜6のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
- 前記溶媒が、グリコール類、ラクトン類、ニトリル類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、エステル類、カーボネート類、スルホラン類、アミド類、オキサゾリジノン類、スルホン類および水からなる群より選ばれた一種または二種以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
- 前記溶媒が、エチレングリコールと水との混合溶媒であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
- 前記の塩が、アンモニウム塩、一級アミン塩、二級アミン塩、三級アミン塩、四級アンモニウム塩、イミダゾリニウム塩からなる群より選ばれたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電解コンデンサの駆動用電解液。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の駆動用電解液を含浸させてなるコンデンサ素子を有することを特徴とする電解コンデンサ。
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