JP6566200B2 - 発泡材 - Google Patents

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Description

本発明は、内部に多数の気泡を有する発泡材に関するものであり、特に、吸音性能を付与した新規な発泡材に関するものである。
発泡成形品として、例えば自動車のインストルメントパネル内に取り付けられる各種空調ダクトが知られている。これら空調ダクトには、発泡した樹脂材料を成形した発泡ダクトが広く用いられている。発泡ダクトは、軽量であり、例えばポリオレフィン系樹脂等の樹脂材料に発泡剤を加えて溶融混練し、押出機のダイから押し出される発泡パリソンをブロー成形することにより容易に製造することができる。
あるいは、車室内の各種ボード、パネル、ドアトリム等においても、軽量化や断熱等の目的で、発泡材が広く使用されている。例えばドアトリムは、ドアパネルに内装されて使用され、小型車のバックドアのインナーパネルの穴隠し等として使用されるものである。
いずれの用途においても、使用する発泡材には衝撃吸収機能等、様々な機能が要求されるが、近年では、その吸音性能に対する要求も厳しくなってきている。自動車等の車両においては、エンジン音や排気音、ロードノイズ等、様々な音が車室内に入り込んでくる。このような騒音を低減するためには、発泡材も吸音性能や防音性能を有することが必要である。
ダクトやボード等において、吸音性を改善する方法としては、対象となる周波数の吸音率の高い部材を発泡材に貼り付ける方法が知られている。しかしながら、この場合には、発泡材と異なる材質の吸音部材を付帯させる必要があるため、工数や部品点数が増加するという問題があり、さらには、リサイクル性が悪化するという問題もある。また、吸音対象となる周波数帯に合わせた吸音材を選定する必要があり、様々な制約が加わるおそれがある。
このような状況から、発泡材に吸音性能を付与することが検討されている。例えば特許文献1には、熱可塑性樹脂発泡体本体の少なくとも一部の表面から内部に通じる多数の小孔を有する穴あき熱可塑性樹脂発泡体が開示されており、小孔の形状を工夫することで吸音性能の高い穴あき熱可塑性樹脂発泡体とすることが試みられている。発泡材に孔を開けることで吸音性を付与することができれば、特別な吸音部材が不要になり、前記のような様々な問題を解消できるものと期待される。
特開2006−265294号公報
しかしながら、例えば独立気泡を有する発泡材の場合、吸音性に乏しく、十分な吸音性能を付与することが難しいという問題が残っている。特許文献1に記載されるような小孔の形状の工夫では、要求される吸音性能を実現することは難しいのが実情である。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、吸音部材を付帯させることなく、十分な吸音性能を付与することが可能で、自動車分野等において軽量吸音素材として利用することが可能な発泡材を提供することを目的とする。
本発明者らは、前述の目的を達成するために、種々検討を重ねてきた。その結果、発泡材の気泡形状が吸音性能に大きな影響を与え、偏平度の高い気泡において、一定の孔を開けると大幅に吸音性が向上するとの結論を得るに至った。
本発明は、このような知見に基づいて案出されたものである。すなわち、本発明の発泡材は、気泡を有する発泡材であって、前記気泡は、独立気泡であり、発泡材の厚さ方向における平均気泡径よりこれとは直交する方向における平均気泡径が大きい偏平形状を有し、 発泡材の略厚さ方向に孔が穿設されており、発泡材の平均肉厚が0.5mm以上であり、 前記孔の配列ピッチが30mm以下、前記孔の開口径が0.4mm以上であることを特徴とする。
気泡形状により吸音性能が異なることに関して、メカニズムの詳細は不明であるが、偏平な気泡の場合、孔を開けることで気泡壁が破れやすく、孔の周辺において連泡化が進むことが影響しているのではないかと推測している。いずれにしても、気泡が偏平形状でる発泡材において、概ね厚さ方向の孔を穿設することにより、高い吸音性能が実現される。
本発明によれば、吸音部材を付帯させることなく、十分な吸音性能を有する発泡材を実現することができ、自動車分野等において軽量吸音素材として利用することが可能な発泡材を提供することが可能である。
気泡形状を模式的に示す図であり、(a)は球形の気泡を示し、(b)は偏平な気泡を示す。 気泡径を説明する図であり、(a)は厚さ方向における平均気泡径aとこれとは直交する方向における平均気泡径bを示すものであり、(b)は発泡材の厚さ方向と直交する面内において互いに直交する方向における平均気泡径b1,b2を示すものである。 孔の形状の一例を示す図である。 孔の形状の他の例を示す図である。 孔の形状のさらに他の例を示す図である。 直径0.9mmの孔を形成したサンプルのTD方向における断面写真である。 直径0.9mmの孔を形成したサンプルのMD方向における断面写真である。 直径2.8mmの孔を形成したサンプルのTD方向における断面写真である。 直径2.8mmの孔を形成したサンプルのMD方向における断面写真である。 直径3.2mmの孔を形成したサンプルのTD方向における断面写真である。 直径3.2mmの孔を形成したサンプルのMD方向における断面写真である。 実施例及び比較例の吸音特性を示す図である。
以下、本発明を適用した発泡材の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の発泡材は、内部に多数の気泡を有する発泡成形体であり、その形態としてはダクト、ボード、パネル等、任意である。成形方法も、押出し成形やブロー成形等、任意である。以下においては、発泡ダクトを例にして本発明の発泡材の構成について説明する。
発泡ブロー成形品である発泡ダクトは、エアコンユニットより供給される空調エアを内部の流路により流通させ、所望の部位に通風されるように構成されるものであり、例えば押出機のダイから発泡樹脂を押し出すことによって形成した発泡パリソンを金型で挟んでブロー成形することにより得られる。なお、ブロー成形直後のダクトは、両端が閉じた状態となっており、ブロー成形後のトリミングによって両端が切断されて開口形状にされる。
発泡ダクトは、管壁が発泡層によって構成される中空の発泡樹脂成形品からなる。発泡層が独立気泡構造を有する構成とすることにより、軽量で断熱性に優れたダクトとすることができる。独立気泡構造とは、複数の独立した気泡セルを有する構造であり、少なくとも独立気泡率が70%以上のものを意味する。こうした構成により、発泡ダクト内に冷房の空気を流通させた場合であっても、結露が発生する可能性をほとんどなくすことができる。
発泡ダクトのような発泡材の製造に際しては、原料樹脂に所要の添加剤を加え、ブロー成形に供する。ブロー成形では、物理発泡剤を用いて発泡した発泡樹脂を成形する。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水等の無機系発泡剤や、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の有機系発泡剤等を使用することができる。これらの中で、発泡剤としては、空気、炭酸ガス、または窒素ガスを用いることが好ましい。これらを用いることで有機物の混入を防ぐことができ、耐久性等の低下を抑制することができる。
また、発泡方法としては、超臨界流体を用いることが好ましい。すなわち、炭酸ガスまたは窒素ガスを超臨界状態とし、原料樹脂を発泡させることが好ましい。超臨界流体を用いることで、均一且つ確実に発泡することができる。なお、超臨界流体が窒素ガスの場合の条件としては、例えば臨界温度−149.1℃、臨界圧力3.4MPaとすればよく、超臨界流体が炭酸ガスの場合の条件としては、例えば臨界温度31℃、臨界圧力7.4MPaとすればよい。
こうして発泡処理された原料樹脂を公知の方法でブロー成形することにより、発泡ダクトを成形する。ブロー成形に際しては、先ず、押出機内で成形に用いる原料樹脂を混練して基材樹脂を作製する。原料樹脂としては、任意の樹脂を採用することが可能であるが、ポリオレフィン系樹脂、例えばポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等が好適である。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)や、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(LLDPE)等を用いることができる。また、エチレンやプロピレンと他の共重合性モノマーとの共重合体であってもよい。
原料樹脂(例えばポリオレフィン系樹脂)は、ペレット化して用いるのが一般的であり、原料樹脂ペレットをブロー成形機のホッパーから投入し、シリンダで溶融混練する。この時、必要な添加剤を同時に投入し、原料樹脂と混練する。添加剤としては、分散剤、及び造核剤として機能する無機粒子、化学発泡剤である。
無機粒子と化学発泡剤は、原料樹脂中に発泡核を形成させるために用いられるものであり、造核剤として機能するものである。無機粒子としては、タルクや炭酸カルシウム等を挙げることができるが、その効果が大きいこと、剛性の向上も併せて実現できること等の理由から、タルクが好ましい。化学発泡剤としては、無味無臭で分解残渣が無毒である炭酸水素ナトリウム(重曹)等の無機系の発泡剤が好適である。化学発泡剤としては、クエン酸やクエン酸塩等を併用することもでき。この場合、例えば重曹等を主化学発泡剤、クエン酸等を補助化学発泡剤として添加する。
分散剤は、前記無機粒子や化学発泡剤を原料樹脂中にムラなく分散させるために用いられるものであり、金属石鹸等が用いられる。金属石鹸は、長鎖脂肪酸のナトリウム、カリウム以外の金属塩であり、ステアリン酸石鹸、ヒドロキシステアリン酸石鹸、ラウリン酸石鹸、ベヘン酸石鹸等を挙げることができる。
発泡成形に際しては、原料樹脂ペレットに所定の添加量となるように前述の添加剤等を配合し、押出機のシリンダ内で混練した後、ダイ内アキュムレータに貯留し、続いて、所定の樹脂量が貯留された後にリング状ピストンを水平方向に対して直交する方向(垂直方向)に押し下げる。そして、環状ダイのダイスリットより、例えば押出速度700kg/時以上で、円筒状のパリソンとして分割金型の間に押し出す。その後、分割金型を型締してパリソンを挟み込み、さらにパリソン内にエアを吹き込み、発泡ダクトを成形する。
なお、発泡ダクトを成形する方法としては、前述のようなブロー成形に限らず、押し出されたパリソンを金型に吸い付けて所定の形状の成形品を成形するバキューム成形を用いても良い。また、エアの吹き込みや吸引を行わず、押し出されたパリソンを金型で挟み込んで成形するコンプレッション成形を用いても良い。
以上が発泡材の一例である発泡ダクトの成形方法であるが、次に、成形された発泡ダクト等の発泡材に吸音性能を付与する方法について説明する。
先ず、発泡材の厚さは、0.5mm以上であることが好ましく、1.5mm以上であることがより好ましい。また、発泡倍率は1.5倍以上、好ましくは2.0倍以上である。そして、発泡材に吸音性能を付与するためには、発泡材の気泡形状を最適化する必要がある。具体的には、発泡材の気泡形状を偏平形状とする。
図1(a)は球形の気泡K1を有する発泡材1の断面を示すものであり、図1(b)は偏平な形状の気泡K2を有する発泡材1の断面を示すものである。本発明においては、図1(b)に示すように、発泡材1の厚さ方向における平均気泡径よりこれとは直交する方向における平均気泡径が大きい偏平な気泡K2が含まれるようにする。
気泡の形状は、偏平度が高いほうが好ましく、図2(a)に示すように、発泡材の厚さ方向における平均気泡径をa、これとは直交する方向における平均気泡径bとした時に、b/a≧2.0であることが好ましい。
さらに、気泡は、一方向にのみ偏平な形状(細長い形状)であるよりも、厚さ方向と直交する面内に広がるような偏平形状(円盤状)であることが好ましい。すなわち、発泡材の厚さ方向と直交する面内において、互いに直交する方向における平均気泡径をb1,b2とした時に、b1/a≧2.0、且つb2/a≧2.0であることが好ましい。この場合、互いに直交する方向は、例えばMD方向(流れ方向や押し出し方向、長手方向)とTD方向(流れに直交する方向、幅方向)である。
なお、前述の平均気泡径a,b,b1,b2は、以下の方法で算出することができる。例えば、厚さ方向の平均気泡径aを算出する場合、厚さ方向と平行な直線を引く。次に、厚さ方向において、厚さ方向と平行な直線と交差する気泡の数を数え、発泡材の実際の厚みを数えた気泡数で割った値を厚さ方向における気泡径aとする。例えば、発泡材の厚みがTμmであり、気泡の数が3個の場合は、厚さ方向における気泡径aは、T/3μmとなる。この操作を複数個所(例えば発泡材の面内において4箇所×5箇所=20箇所)について行い、そのうちの最大値と最小値を除いた18箇所について算術平均を行い、算術平均値を厚さ方向における平均気泡径aとする。但し、測定箇所としては、気泡が大きく変形していない部分(気泡が潰された部分や気泡が大きく引き伸ばされたところが殆どない部分を意味する)とすることが好ましく、測定箇所は孔からできる限り離れた位置とすることが好ましい。他の平均気泡径b,b1,b2についても同様である。
気泡形状を偏平にするためには、成形条件等を工夫する必要がある。例えば、押し出し成形の場合、樹脂を押し潰さないため、気泡径がどの方向でもおおよそ同等になると考えられる。したがって、延伸やコンプレッション(押し潰し)等によって気泡を引き伸ばしたり押し潰すような操作を加えることが好ましい。
ブロー成形では、圧縮空気によりパリソンを肉厚方向に押しつぶすため、肉厚方向の気泡径が特に小さくなる。例えば、ブロー圧を高くすることにより、気泡の潰れを大きくすることができ、ブロー圧により偏平度をある程度コントロールすることができる。
成形方法としては、前記押し出し成形やブロー成形の他、例えば発泡コンプレッション等も気泡形状を偏平にする上で有効である。発泡コンプレッションは、発泡パリソンを金型で押し潰す成形方法であり、円筒状のパリソンをそのまま押し潰すため、2枚重ねの状態で成形される。この時、コンプレッションにより気泡が潰れ、内部の気泡は偏平形状となる。この場合にも、コンプレッション時の圧力、圧縮率等を調整することにより、気泡の偏平度をある程度コントロールすることが可能である。圧縮率とは、発泡パリソンの厚さT1と、成形後の製品(2枚重ねの状態)の厚さT2としたときに、式(T1×2)/T2により算出される値である。圧縮率は、気泡扁平化の観点から、1.2倍以上であることが好ましい。
次に、発泡材に形成する孔であるが、吸音性能を付与するために発泡材の概ね厚さ方向に孔を形成する。孔の深さは、発泡材の厚さの30%〜100%とすることが好ましく、80%〜100%とすることがより好ましい。したがって、孔は発泡材を厚さ方向に貫通していても良いし、貫通していなくても良いことになるが、例えば発泡材が発泡ダクトである場合には、孔は貫通していないことが好ましい。すなわち、発泡ダクトである場合、孔の深さは、発泡材の厚さの80%〜95%であることが好ましい。勿論、例えば自動車用の発泡ダクトにおいては空気の多少の漏洩は許容されることから、発泡ダクトにおいても貫通孔であっても構わない。
孔は、例えば針状の部材を発泡材に突き刺すことにより形成することができ、この場合、針の先端は鋭角であることが好ましい。また、開口される孔の開口径は、0.4mm〜5.0mmとすることが好ましく、形成ピッチは30mm以下であることが好ましい。孔の開口径が小さすぎたり大きすぎると、十分な吸音性能が得られなくなるおそれがある。
孔の形状は任意であり、真円形状の他、楕円や多角形等であってもよい。また、深さ方向の形状も任意であり、発泡材1に形成される孔Kは、例えば図3に示すような円柱状、図4に示すような円錐状、図5に示すような円柱+円錐状等とすることができる。
また、孔の径を変化させることにより、あるいは径や開口形状の異なる複数種類の孔を形成することにより、吸音する音の周波数帯をコントロールすることも可能である。
以上のように、本発明の発泡材は、気泡の偏平度を高くし、且つ孔を穿設することで、吸音部材を付帯させることなく、吸音性能を付与することが可能である。したがって、工数や部品点数を増加することなく、またリサイクル性を損なうことなく、十分な吸音性効果を有する軽量吸音素材を提供することが可能である。
以上、本発明を適用した実施形態についてを説明してきたが、本発明が前述の実施形態に限られるものでないことは言うまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。例えば、発泡材の少なくとも一方の面に表皮材を貼り付けることも可能である。
以下、本発明の具体的な実施例について、実験結果を基に説明する。
実施例1
発泡パリソンを押し出し機より押し出し、これを発泡コンプレッションにより押し潰して発泡材を成形した。成形条件は下記の通りである。
・成形樹脂材料:ポリプロピレン樹脂
・発泡剤(ガス):二酸化炭素
・発泡倍率:4倍
・成形品厚さ:7mm(パリソン厚さ4.5mm)
成形された発泡材の気泡について、平均気泡径を測定し、偏平度を求めたところ、b1/a=2.0〜4.0、b2/a=2.0〜4.0であった。
この発泡材に孔を開け、実施例1とした。形成した孔の開口径は0.9mm、深さは発泡材の厚さの90%である。図6は、実施例1において作製した発泡材のTD方向における断面写真であり、図7は、実施例1において作製した発泡材のMD方向における断面写真である。
実施例2
先の実施例と同様に発泡コンプレッションにより発泡材を成形し、開口径2.8mmの孔を形成した。図8は、実施例2において作製した発泡材のTD方向における断面写真であり、図9は、実施例2において作製した発泡材のMD方向における断面写真である。
実施例3
先の実施例と同様に発泡コンプレッションにより発泡材を成形し、開口径3.2mmの孔を形成した。図10は、実施例3において作製した発泡材のTD方向における断面写真であり、図11は、実施例3において作製した発泡材のMD方向における断面写真である。
比較例1
実施例1と同様に発泡パリソンを押し出し機より押し出し、発泡コンプレッションによる押し潰しを行わず、発泡材とした。発泡材の気泡について、平均気泡径を測定し、偏平度を求めたところ、b1/a≒1.0、b2/a≒1.0であった。この発泡材に開口径0.9mmの孔を開け、比較例1とした。
比較例2
繊維系の吸音材を比較例2とした。
吸音性能の評価
以上のように作製した実施例及び比較例について、吸音率の周波数特性を測定した。結果を図12に示す。
図12から明らかなように、本発明を適用した実施例1,2の発泡材では、特に5000Hz以下の周波数帯において、繊維系の吸音材より吸音性能に優れていることがわかる。また、実施例1と実施例2を比較すると、吸音率の高い周波数帯が異なり、孔の開口径を調整することで吸音する音の周波数をコントロール可能であることがわかる。
これに対して、気泡が球形の比較例1の場合、全ての周波数帯において、吸音性能が得られていないことがわかった。すなわち、十分な吸音性能を付与するためには、発泡材に形成される気泡を偏平形状とする必要があることがわかった。
1 発泡材
K1,K2 気泡

Claims (8)

  1. 気泡を有する発泡材であって、
    前記気泡は、独立気泡であり、発泡材の厚さ方向における平均気泡径よりこれとは直交する方向における平均気泡径が大きい偏平形状を有し、
    発泡材の略厚さ方向に孔が穿設されており、
    発泡材の平均肉厚が0.5mm以上であり、
    前記孔の配列ピッチが30mm以下、前記孔の開口径が0.4mm以上であることを特徴とする発泡材。
  2. 発泡材の厚さ方向における平均気泡径をa、これとは直交する方向における平均気泡径bとした時に、b/a≧2.0であることを特徴とする請求項1記載の発泡材。
  3. 発泡材の厚さ方向と直交する面内において、互いに直交する方向における平均気泡径をb1,b2とした時に、b1/a≧2.0、且つb2/a≧2.0であることを特徴とする請求項2記載の発泡材。
  4. 前記孔の深さが、発泡材の厚さの30%〜100%であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の発泡材。
  5. 前記孔は、深さ方向において径が変化していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の発泡材。
  6. 発泡倍率が1.5倍以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の発泡材。
  7. 発泡材の形態が、ダクト、ボード、パネルのいずれかであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の発泡材。
  8. 少なくとも一方の面に表皮材を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の発泡材。
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