JP6429009B2 - ブロー成形方法及びブロー成形装置 - Google Patents

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本発明は、発泡ダクト等を成形するブロー成形方法及びブロー成形方法に関するものであり、特に、生産性を向上するための改良に関する。
発泡ブロー成形品として、例えば自動車のインストルメントパネル内に取り付けられる各種空調ダクトが知られている。これら空調ダクトには、発泡した樹脂材料を成形した発泡ダクトが広く用いられている。発泡ダクトは、軽量であり、例えばポリオレフィン系樹脂等の樹脂材料に発泡剤を加えて溶融混練し、押出機のダイから押し出される発泡パリソンをブロー成形することにより容易に製造することができる。
エアコンからの空気を通風させるためのダクトでは、管状の発泡成形体を用いることにより、断熱性に優れ、軽量なダクトを実現することができる。さらに、こうしたダクトでは、製造時の発泡倍率を上げて発泡体内部の気泡を多くすることにより、断熱性、軽量さをさらに向上させることができるため、より効果的である。
こうした発泡成形体の製造方法としては、溶融樹脂を分割金型で型締めして成形する方法が広く知られている。近年では、成形技術の向上に伴い、発泡成形品の発泡倍率を向上させた量産化が可能となりつつある。
また、本出願人により先に出願されている技術として、発泡樹脂による樹脂シートと、未発泡樹脂による樹脂シートとを分割金型で型締めすることにより、管状部分および板状部分を有する発泡成形品を製造するものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−131776号公報
ところで、前述の発泡ブロー成形を行った発泡成形品(発泡ダクト)においては、型締めされた金型の周囲にバリが形成され、これを除去することが必須の工程となる。一般に、ブロー成形後のバリ取りは、プレス機を用いて行うことが多く、プレス機でバリを打ち抜くことにより、金型周囲のバリが一括して除去される。
この時、バリが十分に冷却されていることが必要であり、バリの冷却が不十分であると、バリ切れが悪くなり、きれいにバリを取ることができない。例えばポリプロピレンを発泡ブロー成形する場合、プレス機でバリ打ち抜きが可能なバリ温度の上限は100℃程度であり、これ以上の温度で打ち抜きを行うと、良好なバリ取りは難しい。
したがって、前述の発泡ブロー成形においては、バリが十分に冷却するまで待ってからプレス機によるバリ打ち抜きを行っており、時間的な損失が大きく、生産性を損なう要因となっている。
また、バリ取り後、サイズの大きなバリは、粉砕機等により粗砕、破砕してから所定量のバージン材と混合し、再度ホッパーから押出機へ投入するという一連の流れにより処理するが、サイズの大きなバリが高温状態のままでは粉砕機内や搬送経路内での詰まりの原因となる。そこで、サイズの大きなバリは、送風機等で冷却してから供給するが、冷却所要時間は発泡倍率や設定肉厚等により千差万別であり、冷却時間の見極めが難しい。また、ここでの冷却も生産性の低下に繋がる。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、冷却時間の短縮を図りながら良好なバリ取りを実施することが可能なブロー成形方法及びブロー成形装置を提供することを目的とし、品質の高い成形品を生産性良く製造し得るブロー成形方法及びブロー成形装置を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明のブロー成形方法は、一対の分割金型からなる金型内で発泡ブロー成形を行うブロー成形方法であって、閉鎖されたバリ逃がし用空間において、バリを一対の分割金型の双方に接触させて冷却することを特徴とする。また、本発明のブロー成形装置は、一対の分割金型からなる金型内でブロー成形を行うブロー成形装置であって、一方の分割金型のバリ逃がし空間の外側に枠形状部を設けてバリ逃がし空間を閉鎖するようにし、閉鎖されたバリ逃がし用空間において、バリを一対の分割金型の双方に接触させて冷却することを特徴とする。
バリを金型と接触させて冷却するようにすれば、バリの冷却時間が大幅短縮される。したがって、ブロー成形からバリ取りまでの一連の工程に要する時間が短時間で済み、生産性が向上する。また、バリ取り後のバリを冷却する必要もなく、直ちに粉砕して再利用することができる。
本発明のブロー成形方法及びブロー成形装置によれば、バリの冷却時間を大幅に短縮することができ、品質の高い発泡成形品を生産性良く製造することが可能である。また、本発明によれば、サイズの大きなバリを再利用する際にも、バリの冷却時間を短縮することができ、押出しの安定化を図ることが可能である。
発泡ダクトの一例を示す概略平面図である。 図1に示す発泡ダクトの底面図である。 発泡ダクトをブロー成形する際の態様を模式的に示す概略断面図である。 バリを除去する前の発泡ダクトを示す概略平面図である。 バリ打ち抜き工程を示す概略断面図である。 バリ逃がし空間を設けた金型の一例を示す概略断面図である。 バリ逃がし空間の浅い金型の一例を示す概略断面図である。 バリを金型に接触させるための真空吸引機構を設けた金型の一例を示す概略断面図である。 バリを金型に接触させるための真空吸引機構及びエアー吹き付け機構を設けた金型の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明を適用したブロー成形方法及びブロー成形装置の実施形態を、発泡ダクトの製造を例に図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2は、ブロー成形される発泡ダクト1の形状例を示すものである。本例の発泡ダクト1においては、エアコンユニット(図示せず)に接続するための供給口3が管部2の底面側中央に開設され、管部2が分岐した複数のダクト部(ここでは4本のダクト部)4,5,6,7の開放端には、それぞれ嵌め合い部4a,5a,6a,7aが設けられている。各ダクト部4,5,6,7は、流体を流通させる流路を有するよう筒状に構成され、前記供給口3を介してエアコンユニットから導入される冷暖風を流通させられるようになっている。したがって、本実施形態の発泡ダクト1においては、前記管部2及びダクト部4,5,6,7が管本体に相当し、内部空間が冷暖風の主流部となる。
本例の発泡ダクト1においては、ダクト自体の構造的補強、及び他の部位材に対して取り付けの際の補強等を目的として、管本体であるダクト部4,5,6,7の複数箇所に、フランジ部8(板状部分)が管本体(ダクト部4,5,6,7)の外側に連接する形で設けられている。これらフランジ部8は、2枚の発泡パリソンを重ねて押し潰したコンプレッション部として形成されるものである。
本例の発泡ダクト1の場合、前記フランジ部8は、ダクト部4,5の分岐部分やダクト部6,7の分岐部分、さらには、各ダクト部4,5,6,7の中途部や先端近傍位置において、補強や取り付け固定に必要な位置に形成されている。各フランジ部8には、必要に応じて固定用孔(図示は省略する)が穿設されており、これら固定用孔にボルト等を通し、ナットで締め付けることにより、他の管状部材や車体に設けられた支持部等に固定する。
前述の形態の発泡ダクト1は、例えば発泡剤を混合させた熱可塑性樹脂を分割金型で型締めし、ブロー成形することで成形される。ここで、前記熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン系樹脂等を挙げることができ、1〜20質量%のポリオレフィン系重合体や5〜40質量%の水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを混合させたブレンド樹脂等を用いることもできる。
前記ポリプロピレン系樹脂としては、230℃におけるメルトテンションが30〜350mNの範囲内のポリプロピレンが好ましい。特に、ポリプロピレン系樹脂は、長鎖分岐構造を有するプロピレン単独重合体であることが好ましく、エチレン−プロピレンブロック共重合体を添加することが更に好ましい。
ポリプロピレン系樹脂にブレンドされる水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、耐衝撃性を改善すると共に管状発泡成形体としての剛性を維持するために、ポリプロピレン系樹脂に対して5〜40質量%、好ましくは、15〜30質量%の範囲で添加することが好ましい。
具体的には、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンランダム共重合体などの水素添加ポリマーを用いる。また、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン含有量が30質量%未満、好ましくは、20質量%未満であり、230℃におけるMFR(JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)は10g/10分以下、好ましくは、5.0g/10分以下で、かつ、1.0g/10分以上である。
ポリプロピレン系樹脂にブレンドされるポリオレフィン系重合体としては、低密度のエチレン−α−オレフィンが好ましく、1〜20質量%の範囲で配合することが好ましい。低密度のエチレン−α−オレフィンは、密度0.91g/cm以下のものを用いることが好ましく、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとを共重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合体が好適であり、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等があり、特に、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が好適である。また、炭素原子数3〜20のα−オレフィンは単独で用いたり、2種以上を併用したりすることも可能である。エチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体に対して、50〜99質量%の範囲であることが好ましい。また、α−オレフィンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体に対して、1〜50質量%の範囲であることが好ましい。特に、メタロセン系触媒を用いて重合された直鎖状超低密度ポリエチレン又はエチレン系エラストマー、プロピレン系エラストマーを用いることが好ましい。
発泡剤としては、物理発泡剤、化学発泡剤及びその混合物が挙げられる。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水等の無機系物理発泡剤、及び、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の有機系物理発泡剤、更には、それらの超臨界流体を適用することができる。超臨界流体としては、二酸化炭素、窒素などを用いて作ることが好ましく、窒素であれば臨界温度−149.1℃、臨界圧力3.4MPa以上、二酸化炭素であれば臨界温度31℃、臨界圧力7.4MPa以上とすることで作ることができる。
ブロー成形により形成される発泡ダクト1の発泡倍率は、例えば2.5倍以上であり、複数の気泡セルを有する独立気泡構造(独立気泡率が70%以上)により構成される。本発明は、発泡倍率の高い管状発泡成形体の成形において効果的であり、係る観点から、発泡倍率3倍以上とする場合に効果が高い。厚み方向における気泡セルの平均気泡径は例えば300μm未満、好ましくは、100μm未満である。
また、ブロー成形により形成される発泡ダクト1は、−10℃における引張破壊伸びが40%以上で、かつ、常温時における引張弾性率が1000kg/cm以上であることが好ましい。さらに、−10℃における引張破壊伸びが100%以上であることが好ましい。なお、前記発泡倍率や引張破壊伸び、引張弾性率の各用語の定義は下記の通りである。
・発泡倍率:熱可塑性樹脂の密度を、ブロー成形により得られた発泡ダクトの管本体における見かけ密度で割った値である。
・引張破壊伸び:ブロー成形により得られた発泡ダクトの管本体を切り出し、−10℃で保管後に、JIS K−7113に準じて2号形試験片として引張速度を50mm/分で測定を行った値である。
・引張弾性率:ブロー成形により得られた発泡ダクトの管本体を切り出し、常温(23℃)で、JIS K−7113に準じて2号形試験片として引張速度を50mm/分で測定を行った値である。
次に、前述の発泡ダクト1のブロー成形方法及びそれに用いるブロー成形装置について説明する。図3は、発泡ダクト1をブロー成形する際の一実施形態を示す図である。
ブロー成形に際しては、先ず、押出機内で成形に用いる樹脂材料を混練して基材樹脂を作製する。バージン樹脂のみを用いて成形する場合であれば、前述の樹脂材料のバージン樹脂に、必要に応じて改質材を加えて混練し、基材樹脂を作製する。回収樹脂材料を用いる場合には、粉砕された回収樹脂材料にバージン樹脂を所定割合加え、混練して基材樹脂を作製する。
こうして準備した基材樹脂に発泡剤を添加し押出機内で混合した後、ダイ内アキュムレータ(図示せず)に貯留し、続いて、所定の樹脂量が貯留された後にリング状ピストン(図示せず)を水平方向に対して直交する方向(垂直方向)に押し下げる。そして、図3に示す環状ダイ11のダイスリットより、例えば押出速度700kg/時以上で、円筒状のパリソンPとして、型締装置20を構成する分割金型21,22の間に押し出す。その後、分割金型21,22を型締してパリソンPを挟み込み、さらにパリソンP内に0.05〜0.15MPaの圧力範囲でエアーを吹き込み、発泡ダクト1を形成する。
成形後に、冷えて固化した樹脂材料における完成品以外の部分(バリ)を粉砕して回収樹脂材料とし、この回収樹脂材料にバージン樹脂を所定割合加えた混合樹脂を用いて、再度同様のブロー成形を行う。こうした製造サイクルを繰り返すことにより、発泡ダクト1を大量生産することもできる。
樹脂成形品を一般的なブロー成形により成形する際、溶融状態の樹脂材料を金型表面の形状に賦形し、冷えて固化した状態で金型から離型し、成形品の周囲等のバリや開口部をカッター等で切除することで完成品を得る。
図4は、ブロー成形後の発泡ダクト1を分割金型21,22から型開きして取り出した状態を示す図である。ブロー成形後の発泡ダクト1は、製品となる発泡ダクト1の周囲に製品よりも大きなバリ31を有しており、これを切断して除去する必要がある。
図5は、プレス機によるバリ打ち抜き工程を示す図であり、プレス機の上プラテン及び下プラテンにそれぞれ設けられ上下に対向する打ち抜き刃32,33により、発泡ダクト1とバリ31とを境界線に沿って切断する。
一般的なブロー成形装置では、図6に示すように、分割金型21,22は、発泡ダクト1を成形するためのキャビティ21a,22aを備えるとともに、その外周部分にピンチ部21b,22bを備え、このピンチ部21b,22bでパリソンを押し潰す。この部分がパーティングラインとなる。このパーティングラインの外側には、余分な発泡樹脂(バリ31)が存在するが、分割金型21,22にはバリ逃がし凹部21c,22cが設けられ、バリ逃がし用の空間が形成される。
バリ31は、この分割金型21,22のバリ逃がし用空間に収容される形になるが、分割金型21,22に対する接触は不十分である。成形後のバリ31は、時間の経過とともに収縮するため、バリ逃がし用空間が広いと(深いと)、分割金型21,22との密着性が悪くなる。場合によってはバリ31が分割金型と接触しないこともある。したがって、バリ31の冷却までに時間を要し、生産性の低下を招くことになる。
これを解消するために、例えば図7に示すように、バリ逃がしを浅くすることも考えられる。図7に示す例では、分割金型21,22のバリ逃がし凹部21c,22cをピンチ部21b,22bから後退させ、浅くした部分21g,22gを形成することによりこの部分のバリ逃がし用空間を狭めることにより、バリ31が分割金型21,22に接触し易くして、冷却効率を向上し、冷却時間を短縮するようにしている。
しかしながら、バリ逃がし用空間を浅くすると、ピンチ部21b,22bで押し潰された樹脂材料が逃げ場を失い、発泡ダクト1のパーティングライン近傍の内面が厚肉(肉溜まり)になったり、風船状の気泡が発生する等の問題が生ずるおそれがある。
そこで、本実施形態のブロー成形方法、ブロー成形装置においては、図8に示すように、一方の分割金型22のバリ逃がし空間の外側に枠形状部22dを設けてバリ逃がし空間を閉鎖するようにし、さらに分割金型21,22のバリ逃がし凹部21c,22cに対応して、それぞれ真空吸引機構としてエアベント21e,22eを設け、バリ31を強制的に分割金型21,22と接触するようにしている。本実施形態の場合、エアベント21e,22eの入り口側端部に通気部材22h,22hが設置され、これら通気部材21h,22hを介してエアベント21e,22eにより凹部21c,22c内を真空吸引するような構成とされている。通気部材21h,22hは、たっ問えば表裏に連通する微細孔を多数有する多孔質板や、貫通孔を1または2以上形成した板状部材等である。エアベント21e,22eにおける空吸引のタイミングは、例えば発泡ダクト1をブロー成形する際のエアー吹き込みのタイミングと同じである。
エアベント21e,22eより真空吸引を行うことで、バリ31と分割金型21,22の密着性を向上させることができ、バリ31を冷却効率を向上させ、冷却時間を短縮することができる。この時、エアベント21e,22eにより真空引きを行うことでバリ31をバリ逃がし凹部21c,22cに沿って予備賦形し、その後、型締めを行い、エアー吹き込み針をバリ31に差し込んでエアー吹き込みを行い、バリ31を中空形状とすることで、冷却性を向上させることも可能である。
通常、発泡ブロー成形においては、発泡層をブロー圧で潰さないためにブロー圧を1kg/cm以下と一般的なブロー成形よりも低く設定する必要があるが、前述の構成を採用すれば、製品側(発泡ダクト1側)とバリ31側とで異なったブロー圧を設定することが可能である。そこで、バリ31側だけ選択的に高圧(例えば10kg/cm)でブローすることで、製品よりも低い発泡倍率とし、さらに冷却効率を向上させることも可能である。
さらに、図9に示すように、一方の分割金型21に真空吸引のためのエアベント21eを設け、他方の分割金型22にエアー吹き付け用のエアベント22fを設け、真空吸引とエアー吹き付けにより、バリ31を一方の分割金型21側に押し付けて接触させるようにすることも可能である。ただし、金型に対するバリ31の接触面積は、先の図8に示す例の方が大きく、図8に示す構成を採用する方が冷却効率の点で良好である。
本実施形態のブロー成形方法及びブロー成形装置では、前述の通り、バリ31を積極的に金型と接触させて冷却効率を向上させているので、製品取り出しからバリ打ち抜きまでの時間を短縮することができ、生産性を向上させることができる。また、バリ31を再利用する場合にも、発泡成形品の物性に影響されることなく、バリ31の冷却時間を短縮することが可能であり、さらには粉砕材の見掛け比重を上げることができるため、押出しの安定化を図ることも可能である。
以上、本発明を適用した実施形態についてを説明してきたが、本発明が前述の実施形態に限られるものでないことは言うまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
以下、本発明の具体的な実施例について、実験結果を基に説明する。
ブロー成形条件
本実施例におけるブロー成形条件は下記の通りである。
・製品重量 484g
・バリ重量 2810g
・バリ比率 85.30%
・金型温度 21.6℃
・樹脂温度 179.5〜180℃
・ガス濃度 0.278wt%
・設定発泡倍率 3倍
・設定肉厚 2〜2.5mm
・ブロー圧 0.5kg/cm
・型締力 10ton(10%)
バリ冷却の有無による相違
前記ブロー条件において、図8に示す実施態様でバリ冷却を行い、バリ冷却の有無によるバリ切れ状態の相違を調べた。実験は、冷却時間(吹き込み時間)を変えて行い(50秒及び30秒)、それぞれ複数回実施した。結果を表1に示す。なお、表1には、吹き込み時間やバリ冷却の有無の他、製品部やバリ部の温度(取り出し直後の温度)、製品の平均比重、発泡倍率、重量、肉厚を併せて記載した。
Figure 0006429009
表1から、バリを真空吸引によって金型と接触させて冷却効率を向上することで、バリ切れ状態が良好なものとなることがわかる。バリ冷却を行わないと、設定冷却時間では、良好なバリ切れ状態を得ることができない。
1 発泡ダクト
2 管部
3 開口部
4,5,6,7 ダクト部
8 フランジ部
21,22 分割金型
21b,22b ピンチ部
21c,22c バリ逃がし凹部
22d 枠形状部
21e,22e エアベント(真空吸引)
22f エアベント(エアー吹き付け)

Claims (4)

  1. 一対の分割金型からなる金型内で発泡ブロー成形を行うブロー成形方法であって、閉鎖されたバリ逃がし用空間において、バリを一対の分割金型の双方に接触させて冷却することを特徴とするブロー成形方法。
  2. 真空吸引によりバリを金型と接触させることを特徴とする請求項1記載のブロー成形方法。
  3. 一対の分割金型からなる金型内でブロー成形を行うブロー成形装置であって、一方の分割金型のバリ逃がし空間の外側に枠形状部を設けてバリ逃がし空間を閉鎖するようにし、閉鎖されたバリ逃がし用空間において、バリを一対の分割金型の双方に接触させて冷却することを特徴とするブロー成形装置。
  4. バリを金型と接触させる真空吸引機構を備えることを特徴とする請求項3記載のブロー成形装置。
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