JP6051795B2 - 発泡成形体 - Google Patents

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本発明は、溶融状態の発泡樹脂で成形された発泡成形体に関し、特に、他の部材と接続するためのフランジ部などの板状部分が管本体に連接された発泡成形体に関する。
例えば、ダクトなどでは、管本体にフランジ部などの板状部分が連接された発泡成形体が広く用いられている。
特に、エアコンからの空気を通風させるためのダクトでは、管状の発泡成形体を用いることにより、断熱性に優れ、軽量なダクトを実現することができる。更に、こうしたダクトでは、成形時の発泡倍率をあげて発泡体内部の気泡を多くすることで、断熱性、軽量化を向上させることができるため、より効果的である。
この種の発泡成形体は、例えば、溶融状態の発泡樹脂を分割金型で型締めして成形している。近年では、成形技術の向上に伴い、発泡成形体の発泡倍率を向上させた量産化が可能となりつつある。
また、特許文献1(特開2011−131776号公報)には、発泡倍率の異なる2枚の樹脂シートを分割金型で型締めし、管本体及び板状部分を有する発泡成形体を成形する技術について開示されている。
特開2011−131776号公報
しかし、図14に示すように、板状部分Y8を管本体X8に連接させて設ける場合は、この板状部分Y8を他の部材と確実に接続させるように、所定の構造的強度が要求されることが多い。
このため、発泡成形体の成形時に管本体X8の発泡倍率を高め、かつ、板状部分Y8については高い構造的強度を持たせようとすると、分割金型での型締めの際に板状部分Y8を押圧し、板状部分Y8の発泡樹脂内の気泡を押し潰すことになる。
管本体X8の内側には空間が空いているため、板状部分Y8を強く押圧すると、板状部分Y8の発泡樹脂内の気泡が型締めによる押圧力Zにより、管本体X8に向けて移動することになる。このため、分割金型による型締めの結果、板状部分Y8が連接された管本体X8の部分に気泡が多く集まり易くなり、その気泡により、板状部分Y8が連接された管本体X8の内側に風船形状の気泡81が形成されてしまうことを本件発明者は知見した。風船形状の気泡81は、管本体X8の部分に集まった気泡が成長することで発生する。風船形状の気泡81は、直径が5mm以上に成長する。
風船形状の気泡81が発生すると、管本体X8の内側形状が設計とは異なる形状となってしまう。その結果、内部を通過する流体の流量効率が低下してしまうことになる。また、異音や振動を引き起こしてしまうことになる。
このため、板状部分Y8が管本体X8に連接された発泡成形体を成形する際は、板状部分Y8が連接された管本体X8の内側に風船形状の気泡81が発生しているか否かを検査し、風船形状の気泡81が発生している不良品の発泡成形体を取り除く必要がある。
風船形状の気泡81は、板状部分Y8が連接された管本体X8の内側に発生するため、発泡成形体が複雑な形状で構成している場合は、板状部分Y8が連接された管本体X8の内側を検査員が目視で直接確認することが難しい。複雑な形状としては、例えば、発泡成形体が屈曲した形状で構成している場合などがあげられる。
このため、送風機を用いて発泡成形体の内部に気体を送風し、異音が発生しているか否かを検査員が耳で判断し、異音が発生している場合は、管本体X8の内側に風船形状の気泡81が発生していると判断し、不良品の発泡成形体を取り除くことにしている。
しかし、異音が発生しているか否かを検査員が耳で判断していると、検査員の主観的判断で行うことになるため、不良品を取り除くことができない状況が発生するおそれがある。これは、風船形状の気泡81の大きさによっても、異音が異なるため、異音が発生しているか否かを耳で判断し難いためである。また、送風機を用いて発泡成形体の内部に気体を送風する必要があるため、目視で確認する場合よりも検査コストがかかり、また、検査時間が長くなってしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、風船形状の気泡が発生したか否かを目視で確認することが可能な発泡成形体を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
本発明にかかる発泡成形体は、
管本体と、前記管本体の外側に連接された複数の板状部分と、前記管本体に形成された開口部と、を有し、
前記複数の板状部分が連接された位置に対応する前記管本体の内側の連接内面が、前記開口部から視認可能になっている、ことを特徴とする。
本発明によれば、風船形状の気泡が発生したか否かを目視で確認することができる。
本実施形態のインパネダクト1を示す平面図である。 本実施形態のインパネダクト1を示す斜視図である。 本実施形態のインパネダクト1を示す斜視図である。 インパネダクト1における嵌め合い部102d周辺を示す図である。 図4のD−D’断面図である。 インパネダクト1における嵌め合い部102d周辺の断面を示す第1の図である。 インパネダクト1における嵌め合い部102d周辺の断面を示す第2の図である。 本実施形態のインパネダクト1の成形方法例を示す第1の図である。 本実施形態のインパネダクト1の成形方法例を示す第2の図である。 本実施形態のインパネダクト1の成形方法例を示す第3の図である。 分割金型での型締め時における嵌め合い部102d周辺を示す図である。 本実施形態のインパネダクト1と比較するためのインパネダクト1000の構成例を示す図であり、開口部1100から遠い箇所にフランジ部1101を設けた構成例を示す図である。 他の成形方法例を示す図である。 発泡成形体を構成する管本体X8に風船形状の気泡81が発生した状態を示す図である。
(本発明にかかる発泡成形体1の実施形態の概要)
まず、図1〜図3を参照しながら、本発明にかかる発泡成形体1の実施形態の概要について説明する。図1〜図3は、本発明にかかる発泡成形体1の一実施形態の構成例を示す図である。図1は、発泡成形体1の概略平面図であり、供給部105を有する側の発泡成形体1の一方の面を示す。図2、図3は、発泡成形体1の概略斜視図であり、図2は、嵌め合い部102(102a〜102d)側から見た図を示し、図3は、供給部105側から見た図を示す。
本発明にかかる発泡成形体1は、管本体101(101a〜101d)、102(102a〜102d)、105と、管本体101、102、105の外側に連接された複数の板状部分103(103a〜103g)、104(104e、104f)と、管本体101、102、105に形成された開口部100(100a〜100d)、111と、を有して構成している。管本体101(101a〜101d)、102(102a〜102d)、105は、管部101(101a〜101d)と、嵌め合い部102(102a〜102d)と、供給部105と、を有して構成している。
本発明にかかる発泡成形体1は、複数の板状部分103、104が連接された位置に対応する管本体101、102、105の内側の連接内面108(108a〜108f)、110(110e、110f)が、開口部100、111から視認可能になっている。
このため、発泡成形体1の不良品を検査する検査員は、開口部100、111から連接内面108、110の領域を視認し、連接内面108、110に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。その結果、風船形状の気泡81が発生している不良品の発泡成形体1を容易に取り除くことができる。以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる発泡成形体1の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態においては、発泡成形体1としてインパネダクト1を例に説明する。
<インパネダクト1の構成例>
まず、図1〜図5を参照しながら、本実施形態のインパネダクト1の構成例について説明する。図1は、インパネダクト1の概略平面図であり、供給部105を有する側のインパネダクト1の一方の面を示す。図2、図3は、インパネダクト1の概略斜視図であり、図2は、嵌め合い部102(102a〜102d)側から見た図を示し、図3は、供給部105側から見た図を示す。図4は、図1に示す嵌め合い部102d周辺の概略平面図を示し、図5は、図4のD−D’断面図を示す。
本実施形態のインパネダクト1は、エアコンユニットから供給される冷暖風を所望の部位へ流通させるための軽量なインパネダクト1である。
本実施形態のインパネダクト1は、ポリプロピレン系樹脂からなり、好ましくは、1〜20wt%のポリエチレン系樹脂及び/又は5〜40wt%の水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーを混合させたブレンド樹脂で構成する。この場合、−10℃における引張破壊伸びが40%以上で、かつ、常温時における引張弾性率が1000kg/cm2以上であることが好ましい。更に、−10℃における引張破壊伸びが100%以上であることが好ましい。なお、本実施形態で用いる各用語について以下に定義する。
発泡倍率:後述する本実施形態の成形方法で用いた熱可塑性樹脂の密度を、本実施形態の成形方法により得られたインパネダクト1の管本体X1(図5参照)における見かけ密度で割った値を発泡倍率とした。
引張破壊伸び:後述する本実施形態の成形方法により得られたインパネダクト1の管本体X1を切り出し、−10℃で保管後に、JIS K−7113に準じて2号形試験片として引張速度を50mm/分で測定を行った値を引張破壊伸びとした。
引張弾性率:後述する本実施形態の成形方法により得られたインパネダクト1の管本体X1を切り出し、常温(例えば、23℃)で、JIS K−7113に準じて2号形試験片として引張速度を50mm/分で測定を行った値を引張弾性率とした。
本実施形態のインパネダクト1は、図1に示すように、エアコンユニット(図示せず)に接続するための供給部105が管部101(101a〜101d)の一端に設けられている。また、嵌め合い部102(102a〜102d)が管部101(101a〜101d)の他端に設けられる。また、管部101(101a〜101d)、供給部105、嵌め合い部102(102a〜102d)から構成される管本体X1(図5参照)にフランジ部103(103a〜103g)が連接されている。
管本体X1は、発泡倍率が2.5倍以上で複数の気泡を有する独立気泡構造(例えば、独立気泡率が70%以上)で構成される。管本体X1の平均肉厚は、2.0mm以上である。
本実施形態において平均肉厚は、樹脂成形品の中空延伸方向に約100mmの等間隔で測定した肉厚の平均値を意味する。中空の樹脂成形品であれば、パーティングラインを介して溶着される2つの壁部の各々においてそれぞれパーティングライン90°方向の位置の肉厚を測定し、その測定した肉厚の平均値を意味する。但し、測定位置に、上述したフランジ部103などを含まないようにしている。
管本体X1の内側は、流体を流通させる流路を有するように構成され、エアコンユニットの冷暖風を流通させられるようになっている。
供給部105の開口部111から管本体X1の内側に供給される流体の流路は、図1に示すように、流路A,B−1,B−2,Cの4本に分けられる。こうした供給部105の開口部111から管本体X1の内側に供給された流体が、流路Aでは嵌め合い部102aの開口部から流出する。また、流路B−1では嵌め合い部102bの開口部から流出する。また、流路B−2では嵌め合い部102cの開口部から流出する。また、流路Cでは嵌め合い部102dの開口部から流出する。
インパネダクト1における流路A周りの構成としては、管部101aの一端に供給部105が設けられ、他端に嵌め合い部102aが設けられている。また、管部101a、供給部105、嵌め合い部102aから構成される管本体X1にフランジ部103a、103eが連接されている。フランジ部103aには、嵌め合い部102aにより接続される他の管状部材に対して固定するための固定用孔107aが開設される。この固定用孔107aに不図示のボルトを貫通させてナットで締め付けることにより、他の管状部材に対してインパネダクト1を固定することができる。また、フランジ部103eにも固定用孔107eが開設される。この固定用孔107eに不図示のボルトを貫通させてナットで締め付けることにより、他の管状部材に対してインパネダクト1を固定することができる。
インパネダクト1における流路B−1周りの構成としては、管部101bの一端に供給部105が設けられ、他端に嵌め合い部102bが設けられている。また、管部101b、供給部105、嵌め合い部102bから構成される管本体X1にフランジ部103bが連接されている。フランジ部103bには、嵌め合い部102bにより接続される他の管状部材に対して固定するための固定用孔107bが開設される。この固定用孔107bに不図示のボルトを貫通させてナットで締め付けることにより、他の管状部材に対してインパネダクト1を固定することができる。
また、管部101aと101bとの間の間隔が狭い部分には、強度保持のための橋渡し部104eが、これら管部101a、101bそれぞれに連接されて設けられる。
インパネダクト1における流路B−2周りの構成としては、上述した流路B−1周りの構成と同様に構成される。
インパネダクト1における流路C周りの構成としては、上述した流路A周りの構成と同様に構成される。
管部101bと101cとの間には、フランジ部103gが管部101b、101cそれぞれに連接されて設けられる。フランジ部103gにも固定用孔107gが開設される。この固定用孔107gに不図示のボルトを貫通させてナットで締め付けることにより、他の管状部材に対してインパネダクト1を固定することができる。
本実施形態のインパネダクト1は、図1〜図3に示すように、管本体X1(図5参照)の外側にフランジ部103(103a〜103g)が連接されている。そして、その連接された部分である連接外面106(106a〜106g)と対向する管本体X1の内側の連接内面108(108a〜108g)が、嵌め合い部102(102a〜102d)、供給部105の少なくとも一方の開口部100(100a〜100d)、111から視認可能になっている。管本体X1は、管部101(101a〜101d)、供給部105、嵌め合い部102(102a〜102d)から構成される部分を意味する。連接外面106(図5では、106d)は、図5に示すように、管本体X1(図5では嵌め合い部102d)とフランジ部103(図5では、103d)とが連接する部分を意味する。連接内面108(図5では、108d)は、連接外面106(図5では、106d)と対向する管本体X1の内側の面を意味する。
本実施形態のインパネダクト1は、連接内面108(108a〜108g)が、嵌め合い部102(102a〜102d)、供給部105の少なくとも一方の開口部100(100a〜100d)、111から視認可能になっている。このため、インパネダクト1の不良品を検査する検査員は、嵌め合い部102(102a〜102d)、供給部105の少なくとも一方の開口部100(100a〜100d)、111から連接内面108(108a〜108g)の全ての領域を視認し、連接内面108に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
例えば、管本体X1の外側にフランジ部103a、103eが連接された部分である連接外面106a、106eと対向する管本体X1の内側の連接内面108a、108eは、図2に示すように、嵌め合い部102aの開口部100aから全て視認可能になっている。
このため、検査員は、嵌め合い部102aの開口部100aから連接内面108a、108eの全ての領域を視認し、連接内面108a、108eに風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
また、管本体X1の外側にフランジ部103bが連接された部分である連接外面106bと対向する管本体X1の内側の連接内面108bは、図2に示すように、嵌め合い部102bの開口部100bから全て視認可能になっている。
このため、検査員は、嵌め合い部102bの開口部100bから連接内面108bの全ての領域を視認し、連接内面108bに風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
また、管本体X1の外側にフランジ部103gが連接された部分である連接外面106gと対向する管本体X1の内側の連接内面108gは、図3に示すように、供給部105の開口部111から全て視認可能になっている。
このため、検査員は、供給部105の開口部111から連接内面108gの全ての領域を視認し、連接内面108gに風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
また、管本体X1の外側にフランジ部103cが連接された部分である連接外面106cと対向する管本体X1の内側の連接内面108cは、図2に示すように、嵌め合い部102cの開口部100cから全て視認可能になっている。
このため、検査員は、嵌め合い部102cの開口部100cから連接内面108cの全ての領域を視認し、連接内面108cに風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
また、管本体X1の外側にフランジ部103d、103fが連接された部分である連接外面106d、106fと対向する管本体X1の内側の連接内面108d、108fは、図2に示すように、嵌め合い部102dの開口部100dから全て視認可能になっている。
このため、検査員は、嵌め合い部102dの開口部100dから連接内面108d、108fの全ての領域を視認し、連接内面108d、108fに風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
また、本実施形態のインパネダクト1は、管本体X1の外側に橋渡し部104(104e、104f)が連接されている。そして、その連接された部分である連接外面109(109e、109f)と対向する管本体X1の内側の連接内面110(110e、110f)は、嵌め合い部102(102b、102c)の開口部100(100b、100c)と供給部105の開口部111とから視認可能になっている。
このため、インパネダクト1の不良品を検査する検査員は、嵌め合い部102(102b、102c)、供給部105の少なくとも一方の開口部100(100b、100c)、111から連接内面110(110e、110f)の領域を視認し、連接内面110(110e、110f)に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
例えば、管本体X1の外側に橋渡し部104eが連接された部分である連接外面109eと対向する管本体X1の内側の連接内面110eは、図2、図3に示すように、嵌め合い部102bの開口部100bと供給部105の開口部111とから視認可能になっている。
このため、検査員は、嵌め合い部102b、供給部105の開口部100b、111から連接内面110eの領域を視認し、連接内面110eに風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
また、管本体X1の外側に橋渡し部104fが連接された部分である連接外面109fと対向する管本体X1の内側の連接内面110fは、図2、図3に示すように、嵌め合い部102cの開口部100cと供給部105の開口部111とから視認可能になっている。
このため、検査員は、嵌め合い部102c、供給部105の開口部100c、111から連接内面110fの領域を視認し、連接内面110fに風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
連接内面108、110が嵌め合い部102、供給部105の開口部100、111から視認可能になっているとは、開口部100、111から管本体X1の内部に光を照射した場合に、その照射した光が連接内面108、110の領域に直接当たっていることを意味する。
例えば、図6に示すように、嵌め合い部102dの開口部100dから管本体X1(図6では、嵌め合い部102d、管部101dで構成する部分)の内部に様々な角度から光を照射した場合は、図6に示す領域T1、T2に光が当たることになる。領域T1、T2は、管本体X1の内側で光が直接当たる領域を示している。領域T1は、T1−1とT1−2との間の範囲である。領域T2は、T2−1とT2−2との間の範囲である。図6は、図4に示す嵌め合い部102d周辺の管本体X1の断面を示す図であり、流路進行方向と平行な方向に管本体X1を切断した断面を示している。流路進行方向とは、インパネダクト1の厚さ方向及び周方向と直交する方向であり、図1に示すA,B(B−1、B−2),Cの方向を意味する。本実施形態のインパネダクト1は、図6に示す領域T1、T2に連接内面108が位置するようにフランジ部103を設けることで、検査員が連接内面108の全ての領域を開口部100、111から視認することができる。なお、図6は、管本体X1にフランジ部103を連接した嵌め合い部102周辺の断面形状を示しているが、管本体X1に橋渡し部104を連接した部分についても上述したフランジ部103と同様に、光が直接当たる領域T1、T2に連接内面110が位置するように橋渡し部104を設けることになる。これにより、検査員が連接内面110の全ての領域を開口部100、111から視認することができる。
なお、本実施形態のインパネダクト1は、嵌め合い部102の開口部100の開口面積を管部101の開口面積よりも大きくしている。管部101の開口面積は、管部101の箇所においてインパネダクト1の流路進行方向と直交する方向に切断した管部101の開口部の面積を意味する。これにより、嵌め合い部102の開口部100から連接内面108の領域を視認し易くすることができる。また、開口部100から照射した光が管本体X1の内面に直接当たる領域T1、T2を広くすることができるため、フランジ部103を設けることが可能な領域を大きくすることができる。その結果、管本体X1にフランジ部103を設ける領域の制約を緩和することができる。嵌め合い部102の開口部100の開口面積を管部101の開口面積よりも大きくするには、例えば、嵌め合い部102の形状をラッパ形状で構成することで実現可能である。ラッパ形状とは、開口端部に向かうほど、開口面積が大きくなる形状をいう。
なお、管本体X1にフランジ部103を設ける場合は、図7に示すように、連接内面108の任意の部分R1−1A〜R1−3A、R2−1A〜R2−2Aと、その連接内面108の任意の部分R1−1A〜R1−3A、R2−1A〜R2−2Aを視認可能な開口部100の任意の部分R1−1B〜R1−3B、R2−1B〜R2−2Bと、を直線で結んだ最短距離R1−1〜R1−3、R2−1〜R2−2が連接内面108の全ての部分において30cm以下になるようにすることが好ましい。R1−1〜R1−3は、連接内面108fの任意の部分R1−1A〜R1−3Aと、その連接内面108fの任意の部分R1−1A〜R1−3Aを視認可能な開口部100の任意の部分R1−1B〜R1−3Bと、を直線で結んだ最短距離を示す。このR1−1〜R1−3が連接内面108fの全ての部分において30cm以下になるようにする。連接内面108fの場合は、R1−3が最も距離が長くなるため、R1−3が30cm以下になるようにする。R2−1〜R2−2は、連接内面108dの任意の部分R2−1A〜R2−2Aと、その連接内面108dの任意の部分R2−1A〜R2−2Aを視認可能な開口部100の任意の部分R2−1B〜R2−2Bと、を直線で結んだ最短距離を示す。このR2−1〜R2−2が連接内面108dの全ての部分において30cm以下になるようにする。連接内面108dの場合は、R2−1が最も距離が長くなるため、R2−1が30cm以下になるようにする。これにより、検査員が連接内面108の領域を開口部100から容易に視認することができる。また、開口部100から管本体X1の内面に光を照射する際に光軸を調整することなく、光が連接内面108に当たり易くなる。
連接内面108の部分の中で最短距離が30cmより長くなる部分があると、検査員は、その最短距離が30cmより長くなる部分が視認し難くなると共に、開口部100から管本体X1の内面に光を照射しても、光軸を調整しなければ、連接内面108に光が当たり難くなる。このため、最短距離が連接内面108の全ての部分において30cm以下であることが好ましい。特に、最短距離が連接内面108の全ての部分において15cm以下であることが好ましい。なお、最短距離が連接内面108の全ての部分において15cm以下であることは、開口部100近傍にフランジ部103を設けることを意味している。開口部100近傍にフランジ部103を設けることで、開口部100から連接内面108を手で触って確認することもできる。また、連接内面108の領域に風船形状の気泡81(図14参照)が発生している場合でも、ナイフなどの工具で風船形状の気泡81を容易に切除することもできる。なお、図7では、連接内面108の任意の部分R1−1A〜R1−3A、R2−1A〜R2−2Aと、その連接内面108の任意の部分R1−1A〜R1−3A、R2−1A〜R2−2Aを視認可能な開口部100の任意の部分R1−1B〜R1−3B、R2−1B〜R2−2Bと、を直線で結んだ最短距離R1−1〜R1−3、R2−1〜R2−2について説明した。しかし、連接内面110の任意の部分と、その連接内面110の任意の部分を視認可能な開口部100、111の任意の部分と、を直線で結んだ最短距離についても図7と同様に連接内面110の全ての部分において30cm以下にすることが好ましいことは言うまでもない。
本実施形態のインパネダクト1は、管本体X1に形成された全ての開口部100、111の近傍にフランジ部103や橋渡し部104を設けている。このため、管本体X1と、フランジ部103や橋渡し部104と、が連接された管本体X1の内側である連接内面108、110の領域を開口部100、111から容易に視認することができる。また、開口部100、111から連接内面108、110の領域を手で触って確認することもできる。また、連接内面108、110の領域に風船形状の気泡81(図14参照)が発生している場合でも、ナイフなどの工具で風船形状の気泡81を容易に切除することもできる。
なお、インパネダクト1を検査する検査員は、インパネダクト1の開口部100、111から連接内面108、110の領域を視認し、連接内面108、110に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認し、連接内面108、110に風船形状の気泡81が発生している不良品のインパネダクトを取り除くことにしている。この場合、開口部100、111の開口面積が大きい場合は、開口部100、111から連接内面108、110の領域を視認し易く、開口部100、111の開口面積が小さい場合は、開口部100、111から連接内面108、110の領域を視認し難くなる。このため、フランジ部103や橋渡し部104と管本体X1とが連接する連接部分の流路進行方向の幅は、管本体X1に形成された開口部100、111の開口面積に応じた幅にすることが好ましい。即ち、開口部100、111の開口面積が大きい場合は、開口部100、111から連接内面108、110を視認できる領域が大きくなる。このため、開口部100、111の開口面積が大きい場合は、連接部分の流路進行方向の幅を大きくすることが好ましい。また、開口部100、111の開口面積が小さい場合は、開口部100、111から連接内面108、110を視認できる領域が小さくなる。このため、開口部100、111の開口面積が小さい場合は、連接部分の流路進行方向の幅を小さくすることが好ましい。例えば、第1の開口部と第2の開口部と第3の開口部との3つの開口部があり、各々の開口部の開口面積は、第1の開口部>第2の開口部>第3の開口部と仮定する。この場合、第1の開口部の開口面積が最も大きく、第1の開口部から連接内面108、110を視認できる領域が最も大きくなる。また、第3の開口部の開口面積が最も小さく、第3の開口部から連接内面108、110を視認できる領域が最も小さくなる。このため、第1の開口部から視認できる連接内面108、110を構成する連接部分の流路進行方向の幅を最も大きくする。また、第3の開口部から視認できる連接内面108、110を構成する連接部分の流路進行方向の幅を最も小さくする。これにより、第1の開口部には、連接部分の流路進行方向の幅が最も大きいフランジ部103や橋渡し部104を設け、第3の開口部には、連接部分の流路進行方向の幅が最も小さいフランジ部103や橋渡し部104を設けることになる。開口部の開口面積に応じたフランジ部103や橋渡し部104を管本体X1に設けることで、他の管状部材に対してインパネダクト1を固定し易くすることができると共に、管本体X1と、フランジ部103や橋渡し部104と、が連接された管本体X1の内側である連接内面108、110の領域を開口部100、111から視認することができる。
なお、管本体X1の外側に連接されるフランジ部103や橋渡し部104の形状は、開口部100、111から連接内面108、110の領域を視認することが可能であれば、特に限定せず、任意の形状で構成することが可能である。また、フランジ部103や橋渡し部104を管本体X1の外側に連接する位置についても、開口部100、111から連接内面108、110の領域を視認することが可能であれば、特に限定せず、任意の位置で連接することが可能である。
<インパネダクト1の成形方法例>
次に、図8〜図10を参照しながら、本実施形態のインパネダクト1の成形方法例について説明する。図8は分割金型の開状態、図9は閉状態を分割金型側面から示し、図10は、閉状態を2つの分割金型の当接面から分割金型12a側について示す断面図である。
まず、図8に示すように、発泡パリソンを環状ダイス11より射出し、円筒形状の発泡パリソン13を分割金型12a,12b間に押し出す。
次に、分割金型12a,12bを型締めし、図9に示すように、発泡パリソン13を分割金型12a,12bで挟み込む。これにより、発泡パリソン13を分割金型12a,12bのキャビティ10a,10bに収納させる。
次に、図9、図10に示すように、分割金型12a,12bを型締めした状態で、分割金型12a,12bに設けられた所定の孔に吹き込み針14と吹き出し針15とを貫通させ、発泡パリソン13に同時に突き刺す。吹き込み針14、吹き出し針15の先端が発泡パリソン13内に入ると、すぐに吹き込み針14から空気等の圧縮気体を発泡パリソン13の内部に吹き込み、発泡パリソン13の内部を経由して吹き出し針15から圧縮気体を吹き出し、所定のブロー圧でブロー成形を行う。
吹き込み針14は、図1に示すインパネダクト1の供給部105の開口部111に相当する位置に突き刺し、圧縮気体を発泡パリソン13の内部に吹き込むための吹き込み口を形成する。また、吹き出し針15は、図1に示すインパネダクト1の嵌め合い部102(102a〜102d)の開口部100(100a〜100d)それぞれに相当する位置に突き刺し、圧縮気体を発泡パリソン13の内部から外部に吹き出すための吹き出し口を形成する。
これにより、吹き込み針14から圧縮気体を発泡パリソン13の内部に吹き込み、発泡パリソン13の内部を経由して吹き出し針15から圧縮気体を吹き出し、所定のブロー圧でブロー成形を行うことができる。
本実施形態では、吹き込み針14から圧縮気体を発泡パリソン13内に吹き込むと共に、分割金型12a,12bのキャビティ10a,10bから排気を行い、発泡パリソン13とキャビティ10a,10bとの間の隙間をなくし、負圧状態にさせる。これにより、分割金型12a,12b内部のキャビティ10a,10bに収納された発泡パリソン13の内外において圧力差(発泡パリソン13の内部が外部よりも高い圧力を意味する)が設定され、発泡パリソン13は、キャビティ10a,10bの壁面に押圧される。
なお、上述した成形工程において、発泡パリソン13の内部に圧縮気体を吹き込む工程と、発泡パリソン13の外部に負圧を発生させる工程と、は同時に行う必要はなく、互いの工程を時間的にずらして行うことも可能である。
また、本実施形態では、図11に示すように、発泡パリソン13を分割金型12a,12bにより押圧力Zで型締めしている。このため、上述のように発泡パリソン13における管本体X1となる部分について所定のブロー圧によりキャビティ10a,10bに押圧すると共に、フランジ部103(103a〜103g)や橋渡し部104(104e,104f)の板状部分Y1となる部分については、厚さ方向に押圧され、分割金型12a,12bのキャビティ10a,10b間の厚みまで圧縮されることになる。
発泡パリソン13における管本体X1となる部分については、上述のように吹き込み針14から空気等の圧縮気体を発泡パリソン13の内部に吹き込み、発泡パリソン13の内部を経由して吹き出し針15から圧縮気体を吹き出す。そして、所定のブロー圧により所定の時間だけ発泡パリソン13をキャビティ10a,10bに押圧し、管本体X1の厚さ方向のキャビティ10a,10b側から5〜8割程度の発泡パリソン13を冷却固化する。その後は、圧縮気体による冷却を行わず、分割金型12a,12bで型締めした状態で残りの溶融状態の発泡パリソン13を自然固化する。
吹き込み針14から発泡パリソン13内に冷却のために供給する圧縮気体の温度は、10℃〜30℃に設定し、室温(例えば、23℃)に設定することが好ましい。圧縮気体の温度を室温に設定することで、圧縮気体の温度を調整するための温調設備を設ける必要がないため、インパネダクト1を低コストで成形することができる。また、温調設備を設け、吹き込み針14から発泡パリソン13内に供給する圧縮気体の温度を室温よりも低くした場合は、インパネダクト1の冷却時間を短縮することができる。なお、圧縮気体の温度にもよるが、圧縮気体による冷却時間(印加時間を意味する)は、35秒以下で行うことが好ましい。これにより、インパネダクト1を構成する発泡パリソン13の材料にかかわらず、管本体X1の厚さ方向のキャビティ10a,10b側から5〜8割程度の発泡パリソン13を冷却固化し、管本体X1の内面側の発泡パリソン13を溶融状態のままにすることができる。その後は、圧縮気体による冷却を行わず、分割金型12a,12bで型締めした状態で溶融状態の残りの発泡パリソン13を自然に固化することができる。
本実施形態のインパネダクト1を成形する際に適用可能なポリプロピレン系樹脂としては、230℃におけるメルトテンションが30〜350mNの範囲内のポリプロピレンが好ましい。特に、ポリプロピレン系樹脂は、長鎖分岐構造を有するプロピレン単独重合体であることが好ましく、エチレン−プロピレンブロック共重合体を添加することが更に好ましい。
また、ポリプロピレン系樹脂にブレンドされる水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、耐衝撃性を改善すると共にインパネダクト1としての剛性を維持するために、ポリプロピレン系樹脂に対して5〜40wt%、好ましくは、15〜30wt%の範囲で添加することが好ましい。
具体的には、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンランダム共重合体などの水素添加ポリマーを用いる。また、水素添加スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン含有量が30wt%未満、好ましくは、20wt%未満であり、230℃におけるMFR(MFRは、JIS K−7210に準じて試験温度230℃、試験荷重2.16kgにて測定)は10g/10分以下、好ましくは、5.0g/10分以下で、かつ、1.0g/10分以上である。
また、ポリプロピレン系樹脂にブレンドされるポリオレフィン系重合体としては、低密度のエチレン−α−オレフィンが好ましく、1〜20wt%の範囲で配合することが好ましい。低密度のエチレン−α−オレフィンは、密度0.91g/cm3以下のものを用いることが好ましく、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとを共重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合体が好適であり、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等があり、特に、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が好適である。また、上記の炭素原子数3〜20のα−オレフィンは単独で用いたり、2種以上を併用したりすることも可能である。エチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体に対して、50〜99wt%の範囲であることが好ましい。また、α−オレフィンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体に対して、1〜50wt%の範囲であることが好ましい。特に、メタロセン系触媒を用いて重合された直鎖状超低密度ポリエチレン又はエチレン系エラストマー、プロピレン系エラストマーを用いることが好ましい。
また、本実施形態のインパネダクト1を成形する際に適用可能な発泡剤としては、物理発泡剤、化学発泡剤及びその混合物があげられる。物理発泡剤としては、空気、炭酸ガス、窒素ガス、水等の無機系物理発泡剤、及び、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の有機系物理発泡剤、更には、それらの超臨界流体を適用することができる。超臨界流体としては、二酸化炭素、窒素などを用いて作成することが好ましく、窒素であれば臨界温度が−149.1℃、臨界圧力が3.4MPa以上、二酸化炭素であれば臨界温度が31℃、臨界圧力が7.4MPa以上とすることで作成することができる。
次に、上記成形したインパネダクト1を分割金型12a,12bから取り出し、不要な部分を除去し、図1〜図3に示すインパネダクト1を形成する。
そして、インパネダクト1の不良品を検査する検査員は、嵌め合い部102(102a〜102d)、供給部105の開口部100(100a〜100d)、111から連接内面108(108a〜108g)、110(110e、110f)の領域を視認し、連接内面108、110に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認し、連接内面108、110に風船形状の気泡81が発生している不良品のインパネダクトを除去する。
これにより、連接内面108、110に風船形状の気泡81が発生していないインパネダクト1を得ることができる。
本実施形態のインパネダクト1は、図1に示すように、管本体X1を構成する嵌め合い部102(102a〜102d)や供給部105に形成された全ての開口部100(100a〜100d)、111の近傍にフランジ部103(103a〜103g)や橋渡し部104(104e、104f)を設けている。このため、管本体X1を構成する嵌め合い部102(102a〜102d)や管部101(101a〜101d)と、フランジ部103(103a〜103g)や橋渡し部104(104e、104f)と、が連接された管本体X1の内側である連接内面108(108a〜108g)、110(110e、110f)が、嵌め合い部102(102a〜102d)、供給部105の開口部100(100a〜100d)、111から視認可能になっている。
このため、検査員は、嵌め合い部102(102a〜102d)、供給部105の開口部100(100a〜100d)、111から連接内面108(108a〜108g)、110(110e、110f)の領域を視認し、連接内面108、110に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを容易に目視で確認することができる。
例えば、図12に示すように、開口部1100から遠い箇所にフランジ部1101を設けた場合は、そのフランジ部1101が管本体1000と連接された管本体1000の内側である連接内面を開口部1101から視認することができない。この場合は、連接内面に風船形状の気泡81が発生しているか否かを目視で確認することができないため、送風機を用いてインパネダクトの内部に気体を送風し、異音が発生しているか否かを検査員が耳で判断し、異音が発生している場合は、管本体1000の内側に風船形状の気泡81が発生していると判断し、不良品のインパネダクトを取り除くことにしている。しかし、異音が発生しているか否かを検査員が耳で判断していると、検査員の主観的判断で行うことになるため、不良品を取り除くことができない状況が発生するおそれがある。また、送風機を用いてインパネダクトの内部に気体を送風する必要があるため、目視で確認する場合よりも検査コストがかかり、また、検査時間が長くなってしまう。
このため、本実施形態のインパネダクト1は、管本体X1を構成する嵌め合い部102(102a〜102d)や管部101(101a〜101d)と、フランジ部103(103a〜103g)や橋渡し部104(104e、104f)と、が連接された管本体X1の内側である連接内面108(108a〜108g)、110(110e、110f)が、嵌め合い部102(102a〜102d)、供給部105の開口部100(100a〜100d)、111から視認可能に構成する。これにより、検査員は、嵌め合い部102(102a〜102d)、供給部105の開口部100(100a〜100d)、111から連接内面108(108a〜108g)、110(110e、110f)の全ての領域を視認し、連接内面108、110に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを容易に目視で確認することができる。
<本実施形態のインパネダクト1の作用・効果>
本実施形態のインパネダクト1は、複数の板状部分であるフランジ部103(103a〜103g)、橋渡し部104(104e、104f)が連接された位置に対応する管本体X1の内側の連接内面108(108a〜108f)、110(110e、110f)全てが、開口部100(100a〜100d)、111から視認可能になっている。
このため、インパネダクト1の不良品を検査する検査員は、開口部100、111から連接内面108、110の全ての領域を視認し、連接内面108、110に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。その結果、風船形状の気泡81が発生している不良品のインパネダクト1を容易に取り除くことができる。
なお、上記実施形態では、連接内面108(108a〜108f)、110(110e、110f)全てが、開口部100(100a〜100d)、111から視認可能に構成している。しかし、連接内面108(108a〜108f)、110(110e、110f)の少なくとも一部が、開口部100(100a〜100d)、111から視認可能に構成することも可能である。この場合も、連接内面108、110に風船形状の気泡81(図14参照)が発生しているか否かを目視で確認することができる。
(他の成形方法例)
次に、上述した実施形態としてのインパネダクト1の他の成形方法について、図13を参照して説明する。
ここで説明する他の成形方法は、上述した成形方法で円筒形状の発泡パリソン13を分割金型12a,12b間に押し出して成形するのに替えて、図13に示すように、シート状の溶融樹脂を分割金型12a,12b間に押し出して成形するものである。
他の成形方法で用いる成形装置は、図13に示すように、2台の押出装置50a,50bと、上述した成形方法例と同様の分割金型12a,12bと、を有して構成される。
押出装置50(50a,50b)は、上述した成形方法例における発泡パリソン13と同様の材質での、溶融状態の発泡樹脂による溶融樹脂シートP1,P2を、分割金型12a,12b間に所定の間隔で略平行に垂下させるように配置される。溶融樹脂シートP1,P2を押し出すTダイ28a,28bの下方には調整ローラ30a,30bが配置され、この調整ローラ30a,30bにより厚さ等の調整を行う。こうして押し出された溶融樹脂シートP1,P2を、分割金型12a,12bで挟み込んで型締めし、成形する。
2台の押出装置50(50a,50b)の構成は同様であるため、1つの押出装置50について、図13を参照して説明する。
押出装置50は、ホッパ21が付設されたシリンダ22と、シリンダ22内に設けられたスクリュー(図示せず)と、スクリューに連結された油圧モーター20と、シリンダ22と内部が連通したアキュムレータ24と、アキュムレータ24内に設けられたプランジャー26と、Tダイ28と、一対の調整ローラ30と、を有して構成される。
ホッパ21から投入された樹脂ペレットが、シリンダ22内で油圧モーター20によるスクリューの回転により溶融、混練され、溶融状態の樹脂がアキュムレータ24に移送されて一定量貯留され、プランジャー26の駆動によりTダイ28に向けて溶融樹脂を送る。こうして、Tダイ28下端の押出スリットから、溶融状態の樹脂による連続的な溶融樹脂シートが押し出され、間隔を隔てて配置された一対の調整ローラ30によって挟圧されながら下方へ向かって送り出され、分割金型12a,12bの間に垂下される。
また、Tダイ28には、押出スリットのスリット間隔を調整するためのダイボルト29が設けられる。スリット間隔の調整機構は、このダイボルト29を用いた機械式の機構に加え、公知の各種調整機構を他に備えてもよい。
こうした構成により、2つのTダイ28a,28bの押出スリットから、内部に気泡セルを有する溶融樹脂シートP1,P2が押し出され、上下方向(押出方向を意味する)に一様な厚みを有する状態に調整され、分割金型12a,12bの間に垂下される。
こうして溶融樹脂シートP1,P2が分割金型12a,12b間に配置されると、この分割金型12a,12bを水平方向に前進させ、分割金型12a,12bの外周に位置する不図示の型枠を、溶融樹脂シートP1,P2に密着させる。こうして分割金型12a,12b外周の型枠により溶融樹脂シートP1,P2を保持した後、分割金型12a,12bのキャビティ10a,10bに溶融樹脂シートP1,P2を真空吸引することで、溶融樹脂シートP1,P2それぞれをキャビティ10a,10bに沿った形状にする。
次に、分割金型12a,12bを水平方向に前進させて型締めし、上述した成形方法と同様に、吹き込み針14と吹き出し針15とを溶融樹脂シートP1,P2に突き刺し、吹き込み針14から空気等の圧縮気体を溶融樹脂シートP1,P2の内部に吹き込み、溶融樹脂シートP1,P2の内部を経由して吹き出し針15から圧縮気体を吹き出す。こうして、インパネダクト1の管本体X1となる部分の内側を冷却する。
次に、分割金型12a,12bを水平方向に後退させ、分割金型12a,12bをインパネダクト1から離型させる。
なお、一対の分割金型12a,12bの間に垂下された溶融樹脂シートP1,P2は、ドローダウン、ネックインなどにより肉厚のバラツキが発生するのを防止するため、樹脂シートの厚み、押出速度、押出方向の肉厚分布などを個別に調整することが必要になる。
こうした樹脂シートの厚み、押出速度、押出方向の肉厚等の調整は、公知の各種方法を用いてよい。
以上のように、図13に示す他の成形方法例によっても、図8〜図10で説明した成形方法と同様に、本実施形態におけるインパネダクト1を好適に成形することができる。また、図13に示す他の成形方法例では、2枚の溶融樹脂シートP1,P2の材料、発泡倍率、肉厚などを異なるものとすることで、各種の条件に対応するインパネダクト1を成形することも可能である。
また、上述のようにTダイ28から押し出した溶融状態の発泡樹脂による溶融樹脂シートを金型で成形する場合に限らない。
例えば、予め成形された発泡シートを再加熱して分割金型で挟み込んで成形する場合にも本発明は適用できる。具体的には、予め成形してある2枚の発泡シートを再加熱した後、分割金型で軟化した2枚の発泡シートを挟み込み、発泡シートを分割金型に吸引する、もしくは、2枚の発泡シート間にエアを導入し、エアの圧力で分割金型に密着させる。この場合でも、2枚の発泡シートが重なって圧縮される部分には、風船形状の気泡が発生する可能性があり、本発明を適用することが好ましい。
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
また、本実施形態のインパネダクト1は、管本体X1に形成された全ての開口部100、111の近傍にフランジ部103や橋渡し部104を設けることが好ましい。開口部100、111の近傍にフランジ部103や橋渡し部104を設けることは、連接内面108、110の任意の部分と、その連接内面108、110の任意の部分を視認可能な開口部100、111の任意の部分と、を直線で結んだ最短距離が連接内面108、110の全ての部分において15cm以下になることを意味する。これにより、連接内面108、110の領域を開口部100、111から容易に視認することができる。また、開口部100、111から連接内面108、110を手で触って確認することもできる。また、連接内面108、110の領域に風船形状の気泡81(図14参照)が発生している場合でも、ナイフなどの工具で風船形状の気泡81を容易に切除することもできる。特に、ナイフなどの工具で風船形状の気泡81を切除するのであれば、最短距離が15cm以下であることが好ましい。これにより、開口部100、111から風船形状の気泡81を効率良く切除することができる。
また、本実施形態のインパネダクト1は、嵌め合い部102の開口部100の開口面積を管部101の開口面積よりも大きくして構成することが好ましい。これにより、嵌め合い部102の開口部100から連接内面108、110の領域を視認し易くすることができる。また、開口部100から照射した光が管本体X1の内面に直接当たる領域T1、T2を広くすることができるため、フランジ部103や橋渡し部104を設けることが可能な領域を大きくすることができる。その結果、管本体X1にフランジ部103や橋渡し部104を設ける領域の制約を緩和することができる。嵌め合い部102の開口部100の開口面積を管部101の開口面積よりも大きくするには、例えば、嵌め合い部102の形状をラッパ形状で構成することで実現可能である。ラッパ形状とは、開口端部に向かうほど、開口面積が大きくなる形状をいう。
また、本実施形態のインパネダクト1は、フランジ部103や橋渡し部104と管本体X1とが連接する連接部分の流路進行方向の幅は、管本体X1に形成された開口部100、111の開口面積に応じた幅にすることが好ましい。即ち、開口部100、111の開口面積が大きい場合は、開口部100、111から連接内面108、110を視認できる領域が大きくなる。このため、開口部100、111の開口面積が大きい場合は、連接部分の流路進行方向の幅を大きくすることが好ましい。また、開口部100、111の開口面積が小さい場合は、開口部100、111から連接内面108、110を視認できる領域が小さくなる。このため、開口部100、111の開口面積が小さい場合は、連接部分の流路進行方向の幅を小さくすることが好ましい。例えば、第1の開口部と第2の開口部と第3の開口部との3つの開口部があり、各々の開口部の開口面積は、第1の開口部>第2の開口部>第3の開口部と仮定する。この場合、第1の開口部の開口面積が最も大きく、第1の開口部から連接内面108、110を視認できる領域が最も大きくなる。また、第3の開口部の開口面積が最も小さく、第3の開口部から連接内面108、110を視認できる領域が最も小さくなる。このため、第1の開口部から視認できる連接内面108、110を構成する連接部分の流路進行方向の幅を最も大きくする。また、第3の開口部から視認できる連接内面108、110を構成する連接部分の流路進行方向の幅を最も小さくする。これにより、第1の開口部には、連接部分の流路進行方向の幅が最も大きいフランジ部103や橋渡し部104を設け、第3の開口部には、連接部分の流路進行方向の幅が最も小さいフランジ部103や橋渡し部104を設けることになる。開口部の開口面積に応じたフランジ部103や橋渡し部104を管本体X1に設けることで、他の管状部材に対してインパネダクト1を固定し易くすることができると共に、管本体X1と、フランジ部103や橋渡し部104と、が連接された管本体X1の内側である連接内面108、110の領域を開口部100、111から視認することができる。
1 インパネダクト
101 管部
102 嵌め合い部
103 フランジ部
104 橋渡し部
105 供給部
106、109 連接外面
107 固定用孔
108、110 連接内面
100、111 開口部
10a、10b キャビティ
11 環状ダイス
12a、12b 分割金型
13 発泡パリソン
14 吹き込み針
15 吹き出し針
16 レギュレータ
17 背圧レギュレータ
A,B,C,F 流路方向
20 油圧モーター
21 ホッパ
22 シリンダ
24 アキュムレータ
26 プランジャー
28 Tダイ
29 ダイボルト
30 調整ローラ
50 押出装置
X1 管本体
Y1 板状部分
Z 型締めによる押圧力

Claims (2)

  1. 管本体と、前記管本体の外側に連接された複数の板状部分と、前記管本体に形成された開口部と、を有し、
    前記複数の板状部分が連接された位置に対応する前記管本体の内側の連接内面が、前記開口部から視認可能になっている、ことを特徴とする発泡成形体。
  2. 前記連接内面の任意の部分と、前記連接内面の任意の部分を視認可能な前記開口部の任意の部分と、を直線で結んだ最短距離が前記連接内面の全ての部分において30cm以下である、ことを特徴とする請求項1記載の発泡成形体。
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