JP6565033B2 - バックシート及びバックシートを用いた吸収性物品 - Google Patents

バックシート及びバックシートを用いた吸収性物品 Download PDF

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本発明は、バックシート及びバックシートを用いた吸収性物品に関する。
テープ止めタイプおむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド、生理用品等の吸収性物品は、一般的に、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの間に配置された吸収体と、から構成されている。この液不透過性のバックシートは、吸収体に吸収された体液を外部に漏らさないこと、かつ、吸収性物品の着用中に、排尿等で生じる蒸気や湿気を吸収性物品の外側へ散逸させるために、ある程度の透湿性を有することが求められている。さらに、バックシートは、衣類やアウターの接触側に配置されていることから、風合いに優れることも求められている。この風合いを向上させるために、不織布と合成樹脂フィルムとを貼合わせ、不織布を最外側にした、いわゆるクロスライクバックシートが用いられている。クロスライクバックシートは、クロスライクな肌触りと、衣類やアウターと接触させた際に、合成樹脂フィルム単独のものに比べて摩擦抵抗があり、吸収性物品がずれにくいという特徴を有している。
また、クロスライクバックシートを構成する不織布と合成樹脂フィルムとを貼合わせる方法としては、通常、ホットメルト系接着剤が使用され、またその塗布方法としては、ノズルから溶融状態の接着剤を糸状に非接触で塗布するカーテンコート方式やスパイラル方式、接触式で面状に塗布するスロット方式、霧状に塗布するスプレー方式が一般的である。しかし、いずれの塗布方法を採用しても、ホットメルト系接着剤を用いて不織布と合成樹脂フィルムとを貼合わせたバックシートは、柔軟性が低下し、風合いが硬くなってしまうという欠点があり、風合いを改善しつつ、透湿性を阻害しないものが求められていた。
例えば、特許文献1には、微多孔質樹脂膜と不織布とを積層したシート材により形成されており、その接着パターンは、連続した線状接着部を形成してなる連続の線状パターンと、多数の点状接着部を非連続で形成してなる非連続の点状パターンである裏面材(バックシート)が開示されている。
また、特許文献2には、少なくとも、開孔周縁に筒足部を有する多孔透湿性ポリオレフィン系フィルムと、ポリオレフィン系メルトブローン不織布とを、多孔透湿性ポリオレフィン系フィルムの筒足部が内側にくるように重ね合わせて積層一体化された吸収性物品用バックシート材が開示されている。
しかし、吸収体の吸収性能が進歩した吸収性物品において、従来提案されているクロスライクバックシートでは、吸収体の吸収量向上に伴う透湿量の増加に対応できず、排尿等による蒸気や湿気がクロスライクバックシートを通して衣服まで到達してしまい、着用者は、衣服が濡れたように感じることがあった。
特開平09−173382号公報 特開平11−348163号公報
本発明は、上述の問題に鑑み、不織布と合成樹脂フィルムとを貼合わせる構成において、一定の風合いを確保しつつ、湿気が直接衣類側に移行することを抑制できる、吸収性物品用のバックシート及びそれを用いた吸収性物品を提供することを目的とする。
(1)本願発明に係る1つの態様は、吸収性物品用のバックシートであって、不織布と、不織布に積層された通気性ポリオレフィン系フィルムと、不織布と通気性ポリオレフィン系フィルムとの間にあってこれらを間欠的に接着させるホットメルト系接着剤を備え、ホットメルト系接着剤は、平面視において、所定の形状を有する複数の構成単位と複数の構成単位の間で連通する流路から構成された塗布パターンを有し、構成単位は、30mm以下の面積を有し、塗布パターンは、不織布と通気性ポリオレフィン系フィルムとが積層された全面積に対し、30%以上80%以下の塗布面積を有し、流路は、吸収性物品の長手方向端部及び/または短手方向端部において解放され、かつ、0.2mm以上5.0mm以下の断面積を有する吸収性物品用のバックシートを特徴とする。
(2)不織布は、上記(1)に記載の吸収性物品用のバックシートにおいて、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布及びスパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布が積層された複合不織布のいずれかであってもよい。
(3)通気性ポリオレフィン系フィルムは、上記(1)または(2)に記載の吸収性物品用のバックシートにおいて、ポリエチレン系フィルムであってもよい。
(4)構成単位は、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の吸収性物品用のバックシートにおいて、矩形、菱形、平行四辺形、多角形、円形、楕円形のいずれかの形状であってもよい。
(5)吸収性物品であって、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシートとバックシートとの間に配置された吸収体と、を備え、バックシートは、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の吸収性物品用のバックシートである吸収性物品を提供する。
本発明によれば、不織布と合成樹脂フィルムとを貼合わせる構成において、一定の風合いを確保しつつ、湿気が直接衣類側に移行することを抑制できる、吸収性物品用のバックシート及びそれを用いた吸収性物品を提供することができる。
図1(a)は、本実施形態に係る吸収性物品用のバックシートを示す概略図である。図1(b)は、図1(a)のA−A’線における吸収性物品用のバックシートの略示断面図である。 本実施形態に係る吸収性物品のバックシート側から見た展開図である。 本実施形態に係る吸収性物品のトップシート側から見た展開図である。 構成単位及び流路の他例を示す平面図である。
図1から図4を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を詳細に説明する。なお、実施形態の説明は、全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。本明細書の説明において、吸収性物品の着用時とは、吸収性物品の着用時及び着用後の少なくとも一方をいう。また、吸収性物品の長手方向とは、吸収性物品が着用されたときに着用者の前後にわたる方向であり、図中、符号Yで示す方向であり、吸収性物品の短手方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。さらに、肌当接面とは、吸収体等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面であり、非肌当接面とは、バックシート等の各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面である。また、体液とは、尿、血液や軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。さらに、吸収性物品としては、幼児又は成人用を問わず、テープ止めタイプの使い捨ておむつ、パンツタイプの使い捨ておむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド、生理用品等であってもよい。
図1(a)は、本実施形態に係る吸収性物品用のバックシート20を示す概略図である。図1(b)は、図1(a)のA−A’線における吸収性物品用のバックシート20の略示断面図である。図1(b)に示すように、吸収性物品用のバックシート20は、不織布22と、不織布22に積層された通気性ポリオレフィン系フィルム21と、不織布22と通気性ポリオレフィン系フィルム21との間にあってこれらを間欠的に接着させるホットメルト系接着剤23を備えている。
(ホットメルト系接着剤)
ホットメルト系接着剤23は、平面視において、所定の形状を有する複数の構成単位24と、複数の構成単位24の間で連通する流路25から構成された塗布パターン26を有している。流路25は、吸収性物品1の長手方向端部20a及び短手方向端部20bにおいて解放されている。構成単位24の面積は、30mm以下である。30mmを超えると、単位面積当たりの流路25の割合が少なくなって透湿性が阻害されることにより、透湿性が低下する。構成単位24は面積及び形状は、強度及び流路25を利用した透湿性の低下防止の観点から、略同一であることが好ましい。
流路25は、吸収性物品1の長手方向端部20a及び短手方向端部20bにおいて解放されている。通気性ポリオレフィン系フィルム21側(肌当接面側)から発生した湿気は、矢印に示すように、流路25を通り、吸収性物品1の長手方向端部20a及び短手方向端部20bの流路25から散逸させることができる。結果、湿気の衣類側(非肌当接面側)への移行が減少し、衣類を濡らす現象が抑制される。吸収性物品1の長手方向端部20aあるいは短手方向端部20bにおいて、解放されている流路25は、少なくとも一部にあればよい。流路25は、長手方向端部20a及び短手方向端部20bに設けられていることが好ましい。
図4は、構成単位24及び流路25の他例を示す平面図である。構成単位24は、流路25側にホットメルト系接着剤23が滲み出るのを抑制し、透湿性の低下を防止する観点から、図1(a)に示した矩形の他に、図4(a)に示す菱形、図4(b)に示す円形、平行四辺形、多角形、楕円形のいずれかの形状であることが好ましい。構成単位24を菱形や円形に成形する場合でも、使用者から発生した湿気は、矢印に示すように流路25を流れ、吸収性物品1の長手方向端部20a及び短手方向端部20bに形成されている、解放された流路25から排出させることができる。
ホットメルト系接着剤23の塗布量は、接着力と塗布による硬化防止のバランスから、8g/m以上50g/m以下が好ましい。この塗布量は、例えば、以下の方法により測定する。まず、不織布22を10cm×10cmの正方形にカットしたもの10枚採取し、ホットメルト系接着剤23が塗布される前の重量を測定する。ホットメルト系接着剤23を塗布後、同様に、10cm×10cmの正方形にカットしたもの10枚採取し、ホットメルト系接着剤23が塗布された後の重量を測定する。これらの塗布前後での重量差を求める。以上を5回繰り返し測定し、その平均値をホットメルト系接着剤23の塗布量(g/m)とする。
塗布パターン26は、不織布22と通気性ポリオレフィン系フィルム21とが積層された全面積に対し、30%以上80%以下の塗布面積を有する。塗布面積が30%未満であると、不織布22と通気性ポリオレフィン系フィルム21との接着強度が低下して剥がれやすくなり、一方、80%を超えると、バックシート20全体の通気性が不十分となる。塗布パターン26の塗布面積の測定方法としては、例えば、不織布22に対応する印刷版全体の面積と凸部頂面積を求めることで算出を行うことができる。
図1(b)に示すように、不織布22と通気性ポリオレフィン系フィルムの間で、ホットメルト系接着剤23が塗布されていない領域は、流路25であり、バックシート20を幅方向に切断すると、空洞となっている。空洞部分の面積、すなわち、流路の断面積25Aは、0.2mm以上5mm以下である。0.2mmより小さいとバックシート20は十分な透湿性を確保しにくくなり、一方、5mmを超えるとバックシート20の強度が低下する。流路の断面積25Aは、例えば、以下の方法により測定する。まず、バックシート20を変形させないよう、剃刀等を用いて幅方向に切断し、その断面を写真撮影する。得られた画像を画像解析ソフトであるWin ROOF(三谷商事株式会社製)を用いて画像処理を行い、流路の断面積25Aを求める。そして、5点の平均値を流路の断面積25Aとする。また、バックシート20の断面をマイクロスコープにて拡大して観察・撮影し、流路の断面積25Aを測定してもよい。
ホットメルト系接着剤23としては、特に限定はなく、例えば、融点が100℃以上180℃以下の、スチレン/ブタジエン/スチレン系共重合体、スチレン/イソプレン/スチレン系共重合体等の合成ゴム系、あるいは、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系のホットメルト系接着剤があげられる。これらを、1種のみを使用しても、複数をブレンドして使用してもよい。
ホットメルト系接着剤23の塗布方法としては、構成単位24と流路25を形成する塗布方法であれば特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。例えば、ロールコータを塗布装置として用いる場合、転写ロールの表面に所定の塗布パターン26の凸版部を形成し、不織布22に対してホットメルト系接着剤23を転写して塗布することとなる。転写ロールを交換することで、塗布パターン26を変更することができる。
(不織布)
バックシート20に用いる不織布22としては、素材、製造方法等は特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の合成繊維による、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布及びスパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布が積層された複合不織布が使用できる。不織布22の坪量は、風合いや強度の観点から、10g/m以上30g/m以下が好ましい。また、不織布22の厚さは、感触や通気性の観点から、30μm以上1000μm以下が好ましい。なお、厚さの測定はシックネスゲージ(尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOOK」)を用いて測定した。測定条件は、35gf/cm(測定荷重250gf、測定子直径30mm)で、測定子と測定台の間に不織布10枚を重ねて置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下したときのゲージを読み取り、これを10で割り込み、1枚当りの厚みを算出する。
(通気性ポリオレフィン系フィルム)
不織布22に積層される通気性ポリオレフィン系フィルム21は、防水性及び透湿性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、ポリオレフィン系樹脂と、炭酸カルシウム等の無機充填剤を溶融混練してフィルムを形成し、このフィルムを一軸または二軸延伸して得られる多孔性フィルムや、ポリオレフィン系フィルムにエンボス加工を施したものがあげられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン及びこれらを単独でまたは混合して用いることができる。通気性ポリオレフィン系フィルム21としては、耐水性と通気性の観点から、通気性のポリエチレン系フィルムが好ましい。また、通気性ポリオレフィン系フィルム21の厚みは、15μm以上40μm以下が好ましく、20μm以上30μm以下がさらに好ましい。また、通気性ポリオレフィン系フィルム21の坪量は、10g/m以上30g/m以下が好ましい。
不織布22と通気性ポリオレフィン系フィルム21をホットメルト系接着剤23で接着させ、吸収性物品用のバックシート20を作製する方法としては、例えば、所定の形状を有する構成単位24及び流路25の塗布パターン26になるよう凸版部を形成した転写ロールにより、ホットメルト系接着剤23を不織布22に転写して塗布し、その上に通気性ポリオレフィン系フィルム21をセットし、両者を積層したものを所定時間加熱・加圧して一体化させて作製することができる。なお、このとき不織布22は、2%以上10%以下で幅方向または長さ方向に伸ばした状態で、通気性ポリオレフィン系フィルム21と貼り合せを実施し、吸収体30と貼り合わさる際に、そのテンションが戻ることによって、通気性ポリオレフィン系フィルム21と不織布22の間に空気の通り道が作られる。
(吸収性物品)
本実施形態の吸収性物品用のバックシート20は、例えば、図2及び図3に示す吸収性物品1の一種であるテープタイプの使い捨ておむつに対して、好ましく用いられる。
図2は、本実施形態に係る吸収性物品1をバックシート20側から見た展開図であり、図3は、本実施形態に係る吸収性物品1をトップシート10側から見た展開図である。図2及び図3に示すように、吸収性物品1は、肌当接面側に配された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向して配置された液不透過性のバックシート20と、トップシート10とバックシート20との間に配置された吸収体30と、を備える。これにより、吸収体30は、トップシート10とバックシート20との間に挟まれた構造となっている。吸収性物品は、上記構成を備え、バックシート20として、本実施形態の吸収性物品用のバックシート20を用いること以外は、従来公知の吸収性物品1に採用されている種々の構成要素をさらに備えたものであってもよい。
吸収性物品1の一種であるテープタイプの使い捨ておむつは、着用時に着用者の背側に配置される背側部2A、腹側に配置される腹側部2C、背側部2Aと腹側部2Cとの間に配置される股下部2Bを有している。バックシート20の背側部2Aの左右両側縁領域には、ファスニングテープ40が備えられ、腹側部2Cには、ファスニングテープ40を係止する止着領域27が形成されている。テープタイプの使い捨ておむつは、ファスニングテープ40を止着領域27に止着して着用する。
吸収性物品1は、使用者のフィット性を向上させるために、レッグギャザー用弾性部材を有するレッグギャザー70やウエストギャザー80を備えることができる。また、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品1の長手方向に沿って、背側部2Aから股下部2Bを経由し腹側部2Cにかけて、立体ギャザー用弾性部材50bを有する一対の立体ギャザー50を備えていてもよい。
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができる。
以下、実施例及び比較例をあげて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例により限定されるものではない。
(ホットメルト系接着剤の塗布面積)
塗布パターン26の塗布面積の測定方法としては、不織布22に対応する印刷版全体の面積と凸部頂面積を求めることで算出を行った。
(ホットメルト系接着剤の塗布量)
ホットメルト系接着剤23の塗布量は、以下の方法により測定した。まず、不織布22を10cm×10cmの正方形にカットしたもの10枚採取し、ホットメルト系接着剤23が塗布される前の重量を測定した。ホットメルト系接着剤23を塗布後、同様に、10cm×10cmの正方形にカットしたもの10枚採取し、ホットメルト系接着剤23が塗布された後の重量を測定した。次に、塗布前後での重量差を求めた。以上を5回繰り返し測定し、その平均値をホットメルト系接着剤23の塗布量(g/m)とした。
(流路の断面積)
流路の断面積25Aは、流路をX、Y方向とみたとき、その流路に対し垂直または直角となるように測定した。測定方法としては、不織布22を2%以上10%以下で幅方向に伸ばした状態で、通気性ポリオレフィン系フィルム21との貼り合せを実施した。このとき、バックシート20は、貼り合せ前と比較した場合、全体の0.5%以上10%以下に縮小された状態であり、通気性ポリオレフィン系フィルム21と不織布22の間に僅かな隙間が生じるため、このときの断面積を、マイクロスコープで撮影し、断面積5点の平均値を算出する方法で測定した。
<実施例1>
(バックシートの作製)
スパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布の複合不織布(坪量:15g/m)に、図1(a)に示す、構成単位が矩形の塗布パターンになるよう凸版部を形成した転写ロールにより、塗布量が30g/mとなるよう、スチレン/ブタジエン/スチレン系共重合体のホットメルト系接着剤を転写して塗布し、その上に通気性ポリエチレン系フィルム(坪量:15g/m)をセットした。不織布と通気性ポリエチレン系フィルムとを一体化させ、バックシートを作製した。なお、ホットメルト系接着剤の塗布面積の割合は、56%、流路の断面積は、1.98mm、構成要素の面積は、20mmであった。
(吸収性物品の作製)
得られたバックシートを用いて、長さ48cm、幅19cmの尿とりパッドを作製した。なお、トップシートとしては、エアースルー不織布(坪量20g/m)を用い、吸収体としては、フラッフパルプ15gとSAP5gとの積層体を用意し、長さ42cm、幅14cmにカットしたものを用いた。
<実施例2〜4、比較例1〜3>
不織布と通気性ポリエチレン系フィルムとが積層された全面積に対する塗布パターンの塗布面積の割合、塗布量、構成単位の面積、流路の断面積を、表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、尿取りパッドを作製した。
<透湿性テスト>
実施例及び比較例で得られた長さ48cm、幅19cmの尿とりパッドを、黒色の実験台に載置し、周りのみ(4辺)を高さ5cm、厚さ3mmのアクリル製の板で囲い、透湿性テストを行った。まず、トップシート上に、36±2℃に加温した0.9%生理食塩水を150ml投入し、10分放置した。次に、尿とりパッドをその状態で保ち、横から4方向のアクリル製の板を観察した。次に、尿取りパッドを静かに取り除き、尿取りパッドを載置した黒色実験台上の透湿による曇り度合いを観察した。結果、黒色実験台では曇りが若干認められるものを「○」、曇りがかなり認められるものを「△」、水滴が認められるものを「×」とした。アクリル製の板では曇りが分散し、かなり認められるものを「○」、曇りが分散し、若干認められるものを「△」、曇りが集中し、かなり認められるものを「×」とした。
Figure 0006565033
表1に示すように、実施例1〜4は、塗布パターン、塗布面積、塗布量、構成単位の面積がそれぞれ規定値内であったため、透湿性テストに良好な結果を示した。また、塗布面積が25%である比較例1は、構成単位間の距離が開いているため、湿気が通気しやすくなった。塗布面積が10%、構成単位の面積が40mmである比較例2は、構成単位間の距離、断面積が大きくなったため、湿気がかなり認められた。塗布面積が20%、構成単位の面積が80mmである比較例3は、湿気の拡散性が悪く、水滴が認められた。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
10 トップシート
20 バックシート
20a 長手方向端部
20b 短手方向端部
21 通気性ポリオレフィン系フィルム
22 不織布
23 ホットメルト系接着剤
24 構成単位
25 流路
25A 断面積
26 塗布パターン
27 止着領域
30 吸収体
40 ファスニングテープ
50 立体ギャザー
50b立体ギャザー用弾性部材
70 レッグギャザー
80 ウエストギャザー

Claims (5)

  1. 吸収性物品用のバックシートであって、
    不織布と、
    前記不織布に積層された通気性ポリオレフィン系フィルムと、
    前記不織布と前記通気性ポリオレフィン系フィルムとの間にあってこれらを間欠的に接着させるホットメルト系接着剤を備え、
    前記ホットメルト系接着剤は、平面視において、所定の形状を有する複数の構成単位と前記複数の構成単位の間で連通する流路から構成された塗布パターンを有し、
    前記構成単位は、30mm以下の面積を有し、
    前記塗布パターンは、前記不織布と前記通気性ポリオレフィン系フィルムとが積層された全面積に対し、30%以上80%以下の塗布面積を有し、
    前記流路は、前記吸収性物品の長手方向端部及び/または短手方向端部において解放され、かつ、0.2mm以上5.0mm以下の断面積を有することを特徴とする吸収性物品用のバックシート。
  2. 前記不織布がスパンボンド不織布、サーマルボンド不織布及びスパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布が積層された複合不織布のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品用のバックシート。
  3. 前記通気性ポリオレフィン系フィルムがポリエチレン系フィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載の吸収性物品用のバックシート。
  4. 前記構成単位が矩形、菱形、平行四辺形、多角形、円形、楕円形のいずれかの形状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の吸収性物品用のバックシート。
  5. 吸収性物品であって、
    液透過性のトップシートと、
    液不透過性のバックシートと、
    前記トップシートと前記バックシートとの間に配置された吸収体と、を備え、
    前記バックシートは、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品用のバックシートであることを特徴とする吸収性物品。
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