JP2019208621A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】季節を問わず、適度な保温性と、優れた通気性を有し、爽快な着用感を有するパンツ型吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】内装パッド2と、内装パッド2のバックシート側に積層される外装体3と、からなるパンツ型吸収性物品であって、外装体3は、少なくとも2層の不織布で形成されており、外装体は、幅方向両側にサイドシール部9を有する、前側部6及び後側部7と、前側部6と後側部7の間に位置する、股下領域8と、に区分され、前側部6及び後側部7における長手方向の50%以上が、少なくとも2層の不織布と、その間に挟持される伸縮性フィルムとを熱融着又は超音波接着により一体化した複合伸縮シートで構成されており、複合伸縮シートの、接触冷感評価値、保温率、通気抵抗評価値及び圧縮率を調整した、パンツ型吸収性物品1を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、効果的に蒸れが防止されるとともに、着用感の良好なパンツ型吸収性物品に関する。
一般的に、紙おむつには、乳幼児用紙おむつと、大人用紙おむつが存在する。このうち、乳幼児用紙おむつは、乳幼児が単独で排泄行動をとれる年齢になるまで、補助的に、乳幼児に着用させるものであり、テープ止めタイプとパンツタイプ(パンツ型)の紙おむつが存在する。一方、大人用紙おむつには、テープ止めタイプ、尿取りパッド、パンツタイプ等が存在し、これらの紙おむつは着用対象者の排泄における介護の必要度に応じて適宜選択されて使用される。
これらの吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、両シートの間に配置された吸収体と、で構成されている。このような構成を採用することにより、尿等の体液は、吸収性物品のトップシートを透過して吸収体に吸収され、バックシートにより外部へ漏れないようになっている。
パンツ型の吸収性物品は、内装パッドと、内装パッドのバックシート側に積層された外装体とを有し、下着と同様の感覚で着用者に穿かせて着用させるものである。パンツ型の吸収性物品は、排泄物の漏れ等を防止するため、着用時に吸収性物品の身体側面と、着用者の肌に囲まれる空間が略密閉された状態となっているので、着用者は、特に下腹部や股間部において、暑さや蒸れを感じることが多い。
パンツ型吸収性物品の暑さや蒸れの問題に対処することを目的とした発明としては、例えば、特許文献1に、トップシートと、バックシートと、吸収体とを備え、吸収体は、冷却層を有し、この冷却層は、繊維集合体により形成されるとともに、排泄液との接触により排泄液を冷却する冷却物質を含有していることを特徴とするパンツ型吸収性物品が開示されている。
特開2009−247644号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたパンツ型吸収性物品においても、夏場等において、十分に暑さや蒸れを防止できるものではなく、また、冬場等においては、冷却物質より保温性が低下しすぎてしまい、排尿を誘発するおそれがある。したがって、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、季節を問わず、適度な保温性と、優れた通気性を有し、爽快な着用感を有するパンツ型吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、外装体の所定の領域に関して、少なくとも2層の不織布と、その間に挟持される伸縮性フィルムとを熱融着又は超音波接着により一体化した複合伸縮シートで構成し、複合伸縮シートに関する接触冷感評価値、保温率、通気抵抗評価値、圧縮率を調整することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、並びにトップシート及びバックシートの間に挟まれる吸収体を有する内装パッドと、前記内装パッドの前記バックシート側に積層され、少なくとも2層の不織布で形成された外装体と、からなるパンツ型吸収性物品であって、前記外装体は、幅方向両側にサイドシール部を有する、前側部及び後側部と、前記前側部と前記後側部の間に位置する、股下領域と、に区分され、前記前側部及び前記後側部における長手方向の50%以上が、少なくとも2層の不織布と、その間に挟持される伸縮性フィルムとを熱融着又は超音波接着により一体化した複合伸縮シートで構成され、前記複合伸縮シートの接触冷感評価値が、非伸長状態において、0.040W/cm以上0.070W/cm以下であり、伸縮方向に180%伸長させた状態において、0.040W/cm以上0.070W/cm以下であり、前記複合伸縮シートの保温率が、非伸長状態において、40%以上60%以下であり、伸縮方向に180%伸長させた状態において、30%以上50%以下であり、前記複合伸縮シートの通気抵抗評価値が、非伸長状態において、0.25kPa・s/m以下であり、前記複合伸縮シートの圧縮率が、非伸長状態において、25%以上45%以下である、パンツ型吸収性物品である。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のパンツ型吸収性物品であって、前記複合伸縮シートの最大伸長率が180%以上280%以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載のパンツ型吸収性物品であって、前記伸縮性フィルムが複数の開口を有し、前記複合伸縮シートを伸縮方向に最大伸長率まで伸長させた状態における、前記伸縮性フィルムの開口面積率が7%以上14%以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(3)に記載のパンツ型吸収性物品であって、前記開口は、前記伸縮性フィルムの伸縮方向に沿って、0.1mm以上0.3mm以下の短辺と、前記伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下の長辺と、を有し、隣接する前記開口同士は、前記伸縮方向に沿って、0.5mm以上1.0mm以下離間するとともに、前記伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下離間していることを特徴とするものである。
本発明によれば、季節を問わず、適度な保温性と、優れた通気性を有し、爽快な着用感を有するパンツ型吸収性物品を提供することができる。
本発明のパンツ型吸収性物品の平面展開図である。 本発明のパンツ型吸収性物品の斜視図である。
<パンツ型吸収性物品>
図1は、本発明のパンツ型吸収性物品1の平面展開図であり、図2は、本発明のパンツ型吸収性物品1の斜視図である。本発明のパンツ型吸収性物品1は、内装パッド2と、内装パッド2のバックシート側に積層して形成された外装体3と、からなるものである。なお、本明細書中において、長手方向とは、パンツ型吸収性物品1を図2のように展開した状態における平面視において、前側部6から後側部7に亘る方向であり、図中Yで表す方向であり、幅方向とは、長手方向に対して直交する方向であり、図中Xで表す方向である。
[外装体]
外装体3は、幅方向両側にサイドシール部9を有する、前側部6及び後側部7と、前側部6と後側部7の間に位置する、股下領域8と、に区分される。
外装体3は、内装パッド2のバックシート側に積層され、少なくとも2層の不織布で形成されたものであり、フィット性を確保するために、前側部6及び後側部7における長手方向の50%以上が、少なくとも2層の不織布と、その間に挟持される伸縮性フィルムとを熱融着又は超音波接着により一体化した複合伸縮シートで構成される。長手方向において伸縮性フィルムが配されている領域の幅方向については、幅方向全域又はサイドシール部9を除く幅方向の領域に伸縮性フィルムが配される。また、前側部6、後側部7及び股下領域8の全てが複合伸縮シートで構成されていてもよい。
そして、外装体3は、前側部6と後側部7とが重なり合うように、股下領域8で二つ折りにされ、前側部6の両側縁部と後側部7の両側縁部とが互いに重なり合って、接合部を形成するサイドシール部9で接続されている。これにより、外装体3は、パンツ型吸収性物品1を、伸縮性のウエスト開口部4と、一対の脚開口部5とを有する着脱可能なパンツ状に構成する。
なお、後述する複合伸縮シートの接触冷感評価値と保温率については、様々な体型の着用者が着用しても、季節を問わず、適度な保温性と、優れた通気性を有し、爽快な着用感を得るために、非伸長状態と伸縮方向に180%伸長させた状態の双方について、数値範囲を規定している。なお、伸縮方向とは、パンツ型吸収性物品1の着用時に着用者の左右にわたる方向(幅方向)を指し、複合伸縮シートの非伸長状態とは、パンツ型吸収性物品1に組み込まれた複合伸縮シートを伸縮方向に伸長させずに静置させた状態を指す。
(接触冷感評価値)
複合伸縮シートの接触冷感評価値が、非伸長状態において、0.040W/cm以上0.070W/cm以下であり、伸縮方向に180%伸長させた状態において、0.040W/cm以上0.070W/cm以下である。
ここで、接触冷感評価値は、肌が物に触れたときに、冷たく感じるか温かく感じるかを、人の皮膚から物への熱の移動量の差によって評価するものであり、その指標として最大熱流量(q−max)で表す。接触冷感評価値の数値が小さいほど、接触したときの熱移動が小さい。接触冷感評価値は、例えば、熱流量測定試験機、例えば、カトーテック株式会社製の「KES−F7サーモラボ」を使用して測定することができる。
接触冷感評価値が高すぎると、熱が大きく奪われて、体が冷えて排尿を誘発しやすくなり、接触冷感評価値が低すぎると熱を蓄積してしまい、暑さを強く感じ、蒸れやすくなる。
本発明では、非伸長状態に加えて、着用時を想定して、伸縮方向に180%伸長させた状態における、複合伸縮シートの接触冷感評価値についても上記の範囲に調整することにより、本発明のパンツ型吸収性物品1の着用時において、適度な保温性と爽快な着用感を得ることができる。
複合伸縮シートの接触冷感評価値が、非伸長状態において、0.040W/cm以上0.050W/cm以下であることが好ましく、伸縮方向に180%伸長させた状態において、0.040W/cm以上0.050W/cm以下であることが好ましい。
上記した接触冷感評価値は、例えば、伸縮性フィルムの開口面積、複合伸縮シートの最大伸長率の適正化、伸縮性フィルムと不織布との一体化の態様の変更、等により調整することができる。
(保温率)
複合伸縮シートの保温率は、非伸長状態において、40%以上60%以下であり、伸縮方向に180%伸長させた状態において、30%以上50%以下である。
保温率が低すぎると、熱が大きく奪われて、体が冷えて排尿を誘発しやすくなり、保温率が高すぎると熱を蓄積してしまい、暑さを強く感じ、蒸れやすくなる。
本発明では、非伸長状態に加えて、着用時を想定して、伸縮方向に180%伸長させた状態における、複合伸縮シートの保温率についても上記の範囲に調整することにより、本発明のパンツ型吸収性物品1の着用時において、適度な保温性と爽快な着用感を得ることができる。
本明細書において、保温率の評価は、熱流量測定試験機、例えば、カトーテック株式会社製の「KES−F7サーモラボ」を使用して測定することができる。より具体的には、一定温度(室温+10℃;例えば、30℃)に設定した熱板に試料をセットして、空気(例えば、20℃)と接触させ、試料に一定速度の風を吹き付け、このときに試料を介して損失した熱量を求めて、保温率(%)を測定すればよい。
上記した保温率は、例えば、伸縮性フィルムの開口面積、複合伸縮シートの最大伸長率の適正化、伸縮性フィルムと不織布との一体化の態様、等により調整することができる。
(通気抵抗評価値)
複合伸縮シートの通気抵抗評価値が、非伸長状態において、0.25kPa・s/m以下である。通気抵抗の値が高いと、通気性が著しく低下し、熱や水分を蓄積しやすくなるため、複合伸縮シートの通気抵抗評価値を上記のように調整することにより、通気性が良好となり、適度な保温性と爽快な着用感を得ることができる。複合伸縮シートの通気抵抗評価値は、0.20kPa・s/m以下であることが好ましい。
複合伸縮シートの通気抵抗評価値は、例えば、カトーテック株式会社製の「KES−F8」に30mm×30mm以上にカットした複合伸縮シートのサンプルを挟み、一つの試料に対して5回行い。5回の測定値の平均値を採用することができる。
複合伸縮シートの通気抵抗評価値は、例えば、伸縮性フィルムの開口面積、複合伸縮シートの最大伸長率の適正化、伸縮性フィルムと不織布との一体化の態様、等により調整することができる。
(圧縮率)
複合伸縮シートの圧縮率が、非伸長状態において、25%以上45%以下である。圧縮率とは、試料にかかる圧力に対して、その体積がどの程度変化するかを表すものである。圧縮率の測定には、カトーテック株式会社製のハンディ圧縮試験機KES−G5を使用することができる。まず、試験台に試料を置き、面積2cmの円形平面を持つ銅製の加圧子を試料上方から、速度0.1cm/秒、最大圧縮応力20gf/cmの条件で試料に押し込み圧縮する。試料の厚さT(mm)と荷重20gf/cmでの厚さT(mm)から、圧縮率(%)=(T−T)/T×100で算出する。
ここで、複合伸縮シートは、伸縮性フィルムと不織布とが熱融着等により接合された
接合部と、接合されていない非接合部とが連続的に繰り返されることにより、一体化されている。伸縮性フィルムは、静置状態では収縮する性質を有するため、複合伸縮シートの非伸長状態においては、伸縮性フィルムの収縮により、複合伸縮シートの表面及び裏面に微小の凹凸を生じることになる。具体的には、隣接する接着部同士の間(すなわち非接合部)には、不織布と伸縮性フィルムとの間に空隙が生じ、これが凸部となり、一方で、接合部の近傍には接合部を底部とする凹部が生じ、この凹部自体が空隙となる。非伸長状態における複合シートの圧縮率が大きいということは、圧力に対する体積変化が大きいということであり、つまり、複合伸縮シートの圧縮率は、空隙が生じやすいかどうかを示す指標になる。すなわち、非伸長状態における複合伸縮シートにおいて、圧縮率が高すぎると、空隙が多く又は大きくなることで、保温性が高くなりすぎてしまい、圧縮率が低すぎると、着用時の柔らかな肌触りを損ねてしまう。そのため、複合シートの圧縮率を上記の範囲に調整することにより、適度な保温性と着用時の柔らかな肌触りを得ることができる。
複合伸縮シートの圧縮率は、例えば、伸縮性フィルムの開口面積、複合伸縮シートの最大伸長率の適正化、伸縮性フィルムと不織布との一体化の態様、等により調整することができる。
(最大伸長率)
複合伸縮シートの伸縮方向の最大伸長率は180%以上280%以下であることが好ましい。複合伸縮シートの伸縮方向の最大伸長率(%)は、静置状態の複合伸縮シートを伸縮方向に伸長させた際の最大伸張時の長さ(%)を示す。
複合伸縮シートの最大伸長率が低すぎるとフィット性が低下し、高すぎるとくい込んでしまい、着用感が低下するため、複合伸縮シートの最大伸長率が上記の範囲であることにより、適度なフィット性と着用感を得ることができる。
複合伸縮シートの最大伸長率は、例えば、伸縮性フィルムの開口面積、伸縮性フィルムと不織布との一体化の態様により調整することができる。
(不織布)
複合伸縮シートに用いる不織布としては、特に限定されるものではないが、サーマルボンド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布等の不織布、好ましくはエアスルー不織布又はスパンボンド不織布であって、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなる不織布を用いることができる。これらの不織布を用いる場合、1層あたりの坪量は、10g/m以上40g/m以下とすればよい。
(伸縮性フィルム)
伸縮性フィルムは、伸縮性を備えたものであればよく、例えば、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等から形成されたフィルムが挙げられる。なかでも、コスト及び伸縮性能の観点から、ポリウレタン系樹脂フィルムが好ましい。伸縮性フィルムは、平面視において複数の開口を有していることが好ましい。開口の形状は、正方形、長方形、円形、楕円形、並びに三角形及び五角形等の多角形とすることができるが、正方形及び長方形等の矩形であることが好ましい。この開口は、伸縮性フィルムの伸縮方向に沿って、0.1mm以上0.3mm以下の短辺と、この伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7以下の長辺とを有することが好ましく、隣接する開口同士は、伸縮方向に沿って、0.5mm以上1.0mm以下離間するともに、伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下離間していることが好ましい。複合伸縮シートを伸縮方向に最大伸長率まで伸長させた状態における、伸縮性フィルムの開口面積率は、7%以上14%以下であることが好ましい。開口の寸法や伸縮性フィルムの開口面積率を、上記のとおりに調整することにより、伸縮性フィルムの強度と、通気性とを適度に両立することができる。
(複合伸縮シートの作製方法)
複合伸縮シートは、伸縮性フィルムを伸縮方向に250%伸長状態で積層し、伸縮方向と直交する方向に線状に延びるパターンで全領域にわたって熱融着又は超音波接着することにより作製することができる。
[内装パッド]
内装パッド2は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に挟まれる吸収体と、を有する。内装パッド2は外装体3の股下領域8に配置され、その一部が前側部6又は後側部7と重なっていてもよい。
(トップシート)
トップシートは、体液の吸収体への移動を可能とするような液透過性を備えた基材から形成すればよく、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。また、トップシートには、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシートには、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。さらに、強度及び加工性の点から、トップシートの坪量は、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシートの形状としては特に制限はないが、漏れがないように体液を吸収体へと誘導するために必要とされる、吸収体を覆う形状であればよい。
(バックシート)
バックシートは、吸収体が保持する体液が衣類を濡らさないような液不透過性を備えた基材を用いて形成すればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。さらに、強度及び加工性の点から、バックシートの坪量は、15g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、装着時の蒸れを防止するため、バックシートは、通気性を持たせることが好ましい。バックシートに通気性を備えさせるためには、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合したり、バックシートにエンボス加工を施したりすればよい。なお、フィラーとしては炭酸カルシウムを挙げることができ、その配合方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。
(吸収体)
吸収体は、基材としての吸収性繊維と、高吸水性ポリマー(SAP)と、を含有することが好ましい。吸収性繊維は、一般に生理用ナプキンやおむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等を挙げることができる。これらの中でも、吸収性の観点から、フラッフパルプを使用することが好ましい。フラッフパルプとしては、木材パルプ、合成繊維、ポリマー繊維、非木材パルプ等を綿状に解繊したものを挙げることができる。吸収体の吸収性繊維は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、100g/m以上800g/m以下の坪量とすることが好ましい。
吸収体の高吸水性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。吸収体のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、50g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましく、15質量%以上50質量%以下の含有量とすることが好ましい。
吸収体において、吸収性繊維及びSAPの形態は、吸収性繊維中にSAP粒子を混合して形成したもの、あるいは、親水性基材間にSAP粒子を固着したSAPシートとしたものであることが好ましい。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体の形状の安定化の目的から、吸収体をキャリアシートに包むことが好ましい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。キャリアシートを複数備える場合は、キャリアシートの基材は同一のものであっても異なるものであってもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
外装体については、2層のポリプロピレン製スパンボンド不織布(1層あたりの坪量15g/m)を用い、外装体の前側部と後側部の全域には、当該2層の不織布の間に、開口面積率11.4%で伸縮方向の寸法0.15mm、伸縮方向と直交する方向の寸法0.36mmの開口を、伸縮方向に0.52mm、伸縮方向と直交する方向に0.35mm離間させて設けた厚み20μmのポリウレタンフィルム(伸縮性フィルム)を伸縮方向に250%伸長状態で積層し、伸縮方向と直交する方向に線状に延びるパターンで全領域にわたって超音波接着した複合伸縮シートで構成し、このように作製した外装体に、別途製造した内装パッドと積層して、パンツ型吸収性物品を作製した。このときの複合伸縮シートの最大伸長率は、210%であった。
<比較例1>
ポリウレタンフィルム(伸縮性フィルム)に関して、伸縮方向の寸法0.60mm、伸縮方向と直交する方向の寸法0.36mmの開口を、伸縮方向に0.72mm、伸縮方向と直交する方向に1.06mm離間させた点以外は、実施例1と同様にしてパンツ型吸収性物品を製造した。このときの複合伸縮シートの最大伸長率は、215%であった。
<比較例2>
ポリウレタンフィルム(伸縮性フィルム)に関して、開口面積率5.7%で伸縮方向の寸法0.15mm、伸縮方向と直交する方向の寸法0.18mmの開口を、伸縮方向に0.52mm、伸縮方向と直交する方向に0.53mm離間させた点以外は、実施例1と同様にしてパンツ型吸収性物品を製造した。このときの複合伸縮シートの最大伸長率は、230%であった。
<比較例3>
2層のポリプロピレン製スパンボンド不織布の坪量(1層)を18g/mとし、その間にポリウレタンフィルム(伸縮性フィルム)ではなく、640dtexのポリウレタン製糸状伸縮弾性部材を、7mm間隔で前側部に14本、後側部に14本の合計28本配置した点以外は、実施例1と同様にしてパンツ型吸収性物品を製造した。
<評価>
複合伸縮シートの接触冷感評価値、保温率、通気抵抗評価値及び圧縮率を、本明細書に記載の方法により測定するとともに、得られたパンツ型吸収性物品を20名のモニターに着用してもらい、蒸れにくさ、温かさ、暑苦しさのなさ、肌触り(滑らかさ)について、官能評価を行った。
官能評価については、いずれの評価も、「よい」と「悪い」の二択で調査を行い、以下の基準により評価した。
〇:「よい」が12人以上20人以下のとき
△:「よい」が5人以上11人以下のとき
×:「よい」がいないか、1人以上4人以下のとき
結果を以下の表1に示す。
表1より明らかなように、伸縮性フィルムを用いた複合伸縮シートの接触冷感評価値、保温率、通気抵抗評価値及び圧縮率を調整することにより、蒸れにくさ、温かさ、暑苦しさのなさ、肌触り(滑らかさ)が両立されたパンツ型吸収性物品を提供することができた。
1 パンツ型吸収性物品
2 内装パッド
3 外装体
4 ウエスト開口部
5 脚開口部
6 前側部
7 後側部
8 股下領域
9 サイドシール部

Claims (4)

  1. 液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート、並びにトップシート及びバックシートの間に挟まれる吸収体を有する内装パッドと、
    前記内装パッドの前記バックシート側に積層され、少なくとも2層の不織布で形成された外装体と、からなるパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、幅方向両側にサイドシール部を有する、前側部及び後側部と、前記前側部と前記後側部の間に位置する、股下領域と、に区分され、
    前記前側部及び前記後側部における長手方向の50%以上が、少なくとも2層の不織布と、その間に挟持される伸縮性フィルムとを熱融着又は超音波接着により一体化した複合伸縮シートで構成されており、
    前記複合伸縮シートの接触冷感評価値が、非伸長状態において、0.040W/cm以上0.070W/cm以下であり、伸縮方向に180%伸長させた状態において、0.040W/cm以上0.070W/cm以下であり、
    前記複合伸縮シートの保温率が、非伸長状態において、40%以上60%以下であり、伸縮方向に180%伸長させた状態において、30%以上50%以下であり、
    前記複合伸縮シートの通気抵抗評価値が、非伸長状態において、0.25kPa・s/m以下であり、
    前記複合伸縮シートの圧縮率が、非伸長状態において、25%以上45%以下である、パンツ型吸収性物品。
  2. 前記複合伸縮シートの最大伸長率が180%以上280%以下である、請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記伸縮性フィルムが複数の開口を有し、前記複合伸縮シートを伸縮方向に最大伸長率まで伸長させた状態における、前記伸縮性フィルムの開口面積率が7%以上14%以下である、請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記開口は、前記伸縮性フィルムの伸縮方向に沿って、0.1mm以上0.3mm以下の短辺と、前記伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下の長辺と、を有し、隣接する前記開口同士は、前記伸縮方向に沿って、0.5mm以上1.0mm以下離間するとともに、前記伸縮方向と直交する方向に沿って、0.3mm以上0.7mm以下離間している、請求項3に記載のパンツ型吸収性物品。
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