JP2016019566A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】下着により近い外観を有し、はき易く、脱ぎ易く、かつ、着用時のフィット感及び肌触りが良好であるとともに、着用時に蒸れにくい、通気性に優れたパンツ型吸収性物品を提供する。【解決手段】パンツ型吸収性物品1であって、外装体10と、内装体20とを備え、外装体10が、腹側部11と、背側部12と、股下部13と、内装体20が、トップシート21と、バックシート22と、吸収体23と、を有し、腹側部11及び背側部12が、第1の不織布14、伸縮性フィルム15及び第2の不織布14から構成される複合シートから形成され、吸収体23は、トップシート21側から順に、上部親水性不織布41と、第1の吸水性樹脂と接着剤を含有する1次吸水層42と、中間親水性不織布43と、第2の吸水性樹脂と接着剤を含有する2次吸水層44と、下部親水性不織布45とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。
トップシートと、バックシートと、トップシートとバックシートの間に吸収体とを備える内装体と、この内装体の非肌当接面側に位置する外装体とを備えたパンツ型吸収性物品が知られている。このパンツ型吸収性物品は、使用者の腹回りの部位や脚周りの部位等にフィットしやすいように、ギャザが付設されることが多い。ギャザは、例えば、図5に示すように、弾性部材の糸ゴムを、伸長状態でパンツ型吸収性物品を構成する不織布間に接着することができ、また、不織布間に糸ゴムを接着した部材を準備し、パンツ型吸収性物品に接着させることにより、形成することができる。これにより、パンツ型吸収性物品の伸縮性能が向上し、着用時のフィット感を高め、さらには、尿や血液等の体液が外部に漏れ出ることも防止することになる。
これらのギャザの存在は、紙おむつ等のパンツ型吸収性物品らしい外観を特徴付けている。すなわち、ギャザを施している部分、特に、腹回りの部位やおしり回りの部位に透けて見える糸ゴムと、その周辺に発生する多数の大きいシワは、通常の下着の外観と大きく異なる点となっている。こうした外観の差異は、パンツ型吸収性物品の使用を第三者に知られたくない使用者にとって望ましいものではなく、より下着に近いパンツ型吸収性物品の出現が期待されている。
このような外観上の問題を改善するために、腹回りの部位に形成される、いわゆるフィットギャザ領域において、糸ゴムの代わりに伸縮性フィルムを使用した紙おむつが提案されている。例えば、特許文献1に、ポリウレタン、ポリエーテルアミド、ポリエステルエラストマー及びこれらの組み合わせからなるグループから選択されたポリマーを含む通気性弾性フィルムと、フィルムに結合された、互いに直交する2方向に引伸ばし可能なスパンボンド不織ウェブの不織表面材料と、を含む2軸弾性引伸ばし性の通気性積層体を使用した吸収性物品を形成する技術が開示されている。
上記した特許文献1に開示された技術を用いれば、より下着に近い外観のパンツ型吸収性物品が提供できるため上記した課題を解決することができる。しかしながら、吸収性物品の吸収体には、吸水性樹脂とフラッフパルプの混合物が使用されている。この混合物はパルプのマットの中に吸水性樹脂を均一、または特定部分に埋設することにより、尿の拡散とその保持を行うもので、所定の吸収性能を得るためには、ある程度の吸水性樹脂とパルプの量が必要とされる。
しかしながら、吸水性樹脂に対してパルプが多い場合、製品の厚さも厚くなり、着用者にとってフィット感を阻害し、違和感があり、あるいは衣服の上から着用が目立つなどの不都合が発生する。
特開2008−279774号公報
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたものであり、下着により近い外観を有し、はき易く、脱ぎ易く、かつ、着用時のフィット感及び肌触りが良好であるとともに、着用時に蒸れにくい、通気性に優れたパンツ型吸収性物品を提供することにある。
(1)本発明のパンツ型吸収性物品は、パンツの態様に形成された外装体と、前記外装体の肌当接面側に位置し、体液を吸収する内装体と、を備え、前記外装体が、腹側部と、背側部と、前記腹側部と前記背側部の間を繋ぐように設けられた股下部と、前記内装体が、肌に当接するトップシートと、前記外装体に当接するバックシートと、前記トップシートと前記バックシートの間に積層して設けられた吸収体と、を有し、前記腹側部及び前記背側部が、第1の不織布、伸縮性フィルム及び第2の不織布を肌当接面側からこの順に一体化して積層して構成される複合シートから形成され、前記吸収体は、前記トップシート側から順に、上部親水性不織布と、第1の吸水性樹脂と接着剤を含有する1次吸水層と、中間親水性不織布と、第2の吸水性樹脂と接着剤を含有する2次吸水層と、下部親水性不織布と、を有することを特徴とする。
(2)本発明のパンツ型吸収性物品は、(1)記載のパンツ型吸収性物品であって、前記トップシートと前記吸収体の間に、液拡散性シートをさらに有し、前記液拡散性シートが、0.1mm以上の厚さ及び、20g/m以上の目付けを有する親水性不織布であってもよい。
(3)本発明のパンツ型吸収性物品は、(1)記載のパンツ型吸収性物品であって、前記バックシートと前記吸収体の間に親水性不織布をさらに有してもよい。
(4)本発明のパンツ型吸収性物品は、(1)記載のパンツ型吸収性物品であって、前記内装体の前記股下部の長手方向両側部分に一対の立体ギャザをさらに有してもよい。
(5)本発明のパンツ型吸収性物品は、(1)記載のパンツ型吸収性物品であって、前記内装体と前記外装体とが、2.5mm以下の厚みの差を有してもよい。
(6)本発明のパンツ型吸収性物品は、(1)記載のパンツ型吸収性物品であって、前記内装体は、前記外装体の前記股下部で前記外装体と固着されてもよい。
本発明の目的は、このような課題に鑑みてなされたものであり、下着により近い外観を有し、はき易く、脱ぎ易く、着用時のフィット感及び肌触りが良好であるとともに、着用時に蒸れにくい、通気性に優れたパンツ型吸収性物品を提供することにある。
本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品を示す概略図である。 図1のX−X’線における断面図である。 本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品の展開図である。 図3のY−Y’線における断面図である。 従来のパンツ型吸収性物品を示す概略図である。
図1ないし図4を参照して、本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品およびその製造方法について詳細に説明する。なお、実施形態の説明は、全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。本明細書の説明において、パンツ型吸収性物品1の長手方向は、パンツ型吸収性物品1が着用されたときに着用者の前後にわたる方向であり、パンツ型吸収性物品1の短手方向は、長手方向に対して横又は直交する方向を意味する。また、本明細書の説明において、体液とは、尿、血液や軟便中の水分などの体内から体外に排出された液体をいう。さらに、パンツ型吸収性物品1の着用時とは、パンツ型吸収性物品1の装着時および装着後の少なくとも一方をいう。また、パンツ型吸収性物品1として、例えば紙おむつを例として説明するが、使い捨てショーツ、失禁用使い捨ておむつ等の他のパンツ型吸収性物品であってもよい。
図1は、本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品を示す概略図であり、図2は、X−X’線における断面図であり、図3は、本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品の展開図であり、図4は、図3のY−Y’線における断面図である。本発明におけるパンツ型吸収性物品1の一実施形態について、図1ないし図4にて説明する。図1ないし図4に示すように、パンツ型吸収性物品1は、腹側部11と、背側部12と、腹側部11と背側部12の間に設けられる股下部13と、を有する外装体10と、トップシート21と、バックシート22と、トップシート21とバックシート22の間に設けられる吸収体23とを有し、外装体10の肌当接面側に位置する内装体20と、を備えている。
(外装体)
パンツ型吸収性物品1は、内装体20の非肌当接面側に位置し、着用者の腹側(図3ではA側)に位置する腹側部11、背側(図3ではB側)に位置する背側部12及びその間を繋ぐように設けられた股下部13に区分されるパンツの態様に形成された外装体10を備えている。
外装体10は、腹側部11の側縁部31と背側部12の側縁部32の接合によって胴周り部19が形成され、胴周り部19の上縁部16を外側に折り返した方向に弾性伸縮部材17が設けられている。なお、図1又は図2に示すように、胴周り部19は、腹側部11と背側部12の側縁部(31、32)とが接合され成形されていても、一体成形となっていてもよい。
腹側部11及び背側部12は、第1の不織布14、伸縮性フィルム15及び第2の不織布14を肌当接面側からこの順に熱融着又は超音波接着で一体化して積層して構成される複合シートから形成される。股下部13は、腹側部11及び背側部12と同様の複合シートで構成してもよく、上述した不織布14と同様の素材を用いて、その加工方法も同様の方法によるものを使用することもできる。
また、伸縮性フィルム15は、伸縮性を備えたものであればよく、例えば、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等から形成されたフィルムがあげられる。なかでも、コスト及び伸縮性能の観点から、ポリウレタン系樹脂フィルムが好ましい。
複合シートは、非伸縮状態において、20cm/cm・秒以上のJIS L 1096−A(フラジール法):1990に基づいて測定される通気度を有する。通気度が20cm/cm・秒未満であると、着用時に蒸れ易くなる。通気度は、複合シートを構成する不織布の繊維の糸の太さ、密度、単位面積当たりの重さや、伸縮性シートに備えた開口部の開口面積率等により、自由に変えることができる。
また、複合シートは、伸縮方向に150%伸長したときに、50cm/cm・秒以上のJIS L 1096−A(フラジール法):1990に基づいて測定される通気度を有する。ここで、伸縮方向に150%伸長したとは、非伸縮状態の自然長に対する、伸長した状態の長さの割合である。すなわち、非伸縮状態の自然長10cmの複合シートを伸長方向に対して15cm伸長させた場合、15/10×100=150%伸長したとなる。通気度が50cm/cm・秒未満であると、伸長された状態で使用する部位、例えば、おしり周りの部位に対して、着用時に蒸れ易くなる。
パンツ型吸収性物品1は、腹側部11から股下部13を経て背側部12に渡って、左右一対のレッグギャザ18を設けることができる。レッグギャザ18は、弾性部材18a、例えば、糸ゴムと不織布等のシート18bによって形成される。レッグギャザ18を設けることにより、伸縮方向(着用した際の左右方向)のみならず、伸縮方向と交差する方向(着用した際の上下方向)にも伸縮可能となり、股下周りの部位におけるフィット感が向上する。
(内装体)
本実施形態の内装体20は、外装体10の肌当接面側に位置し、肌に当接する液透過性のトップシート21と、外装体10に当接する液不透過性のバックシート22と、トップシート21とバックシート22との間に積層して設けられた吸収体23と、立体ギャザ24とを含む体液を吸収する内装体20とを備えている。内装体20は、外装体10の股下部13で外装体10と固着される。これにより、吸収体23は、トップシート21とバックシート22の間に挟まれた構造となっている。内装体20は、外装体10の腹側部11から背側部12の内側にかけて配置されており、外装体10の股下部13で外装体10と固着される。固着方法として、例えば、ホットメルト等の接着剤、熱融着、あるいは超音波接着等により、外装体10と接着している。
本実施形態のトップシート21の基材は、体液が吸収体23へと移動するような液透過性を備えていればよく、例えば、サーマルボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。また、トップシート21は、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施すことが好ましい。その加工方法は、公知の方法を制限なく行うことができる。また、肌への刺激を低減させるために、トップシート21に、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させることも好ましい。さらに、強度および加工性の点から、トップシート21の坪量は、14g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシート21の形状としては、特に制限はないが、尿等の液体を吸収体23に誘導するため、吸収体23を覆う形状であればよい。
なお、トップシート21の肌当接面側には、股下部13の長手方向両側部分、すなわち、長手方向前方部Aから長手方向後方部Bにかけて一対の体液の漏れを防止する立体ギャザ24を設けることが好ましい。立体ギャザ24の幅方向外側の部分は、バックシート22に固定され、幅方向内側の部分は、トップシート21に固定されず、長手方向に沿って糸ゴム等の立体ギャザ用弾性部材24aと不織布等のシート24bによって形成されることで、起立性を有し、使用者の体型に合わせて伸縮自在に変形可能になっている。
本実施形態のバックシート22の基材は、吸収体23が保持している体液が漏れないような液不透過性を備えたものであればよく、不織布、樹脂フィルム、あるいはこれらを積層した複合シートといった材料から形成される。不織布は、製法が特に限定されることはなく、例えば、スパンボンドやメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布、及びこれらの複合材料が考えられる。また、樹脂フィルムとして、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等がある。また、装着時の蒸れを防止するために、バックシート22は、透湿性を持たせることが好ましい。透湿性を備えさせるために、例えば、基材の樹脂フィルムにフィラーを配合することや、バックシート22に穿孔のためのエンボス加工を施すことがあげられる。
吸収体23は、トップシート21側から順に、上部親水性不織布41と、1次吸水層42と、中間親水性不織布43と、2次吸水層44と、下部親水性不織布45とから構成される。
1次吸水層42及び2次吸水層44は、吸水性樹脂と接着剤を含み、この接着剤によって、上記上部親水性不織布41、1次吸水層42、中間親水性不織布43、2次吸水層44、及び下部親水性不織布45は、相互に接着される。
吸水性樹脂の吸収速度の指標として、Vortex法による生理食塩水の吸収速度がある。これは、回転子を入れた100mlのビーカーに、生理食塩水を50ml加え、マグネチックスターラーを使用して600rpmで撹拌し、吸水性樹脂2.000gを精秤して渦中に投入し、投入後からストップウォッチにて時間計測を開始し、マグネチックスターラーの回転子が止まるまでの時間を計測するものである。数値が小さいほど吸収速度が速いことを表す。
1次吸水層42に用いられる第1の吸水性樹脂のVortex法による生理食塩水の吸収速度は、吸収体23の液の吸収速度を速め、1次吸水層における液の滞留を回避し、液を前後左右、下部にすばやく拡散する観点から、30〜70秒が好ましく、より好ましくは35〜60秒であり、さらに好ましくは35〜55秒である。
2次吸水層44に含有される吸水性樹脂は、1次吸水層で吸収しきれなかった液体をすばやく吸収し、保持する役目を持つ。そのためには、吸収速度の速い吸水性樹脂を使用することが好ましい。
2次吸水層44に含有される第2の吸水性樹脂のVortex法による生理食塩水の吸収速度は、1〜30秒が好ましく、より好ましくは2〜25秒であり、さらに好ましくは3〜20秒である。
1次吸水層42に用いられる第1の吸水性樹脂の吸収速度と、2次吸水層44に含まれる第2の吸水性樹脂の吸収速度との間には、正の値の差があることが好ましい。かかる差が大きいほど、1次吸水層42における液の滞留を回避し、かつ2次吸水層における液の保持が効率よく発揮される。具体的には、両者の差が10秒以上であることが好ましく、15秒以上であることがより好ましく、20秒以上であることがさらに好ましい。
本発明に使用される吸水性樹脂の中位粒子径は、1次吸水層、2次吸水層であるかにかかわらず、100〜600μmが好ましく、200〜500μmがより好ましい。粉体としての流動性が悪い微粉末の使用を避け、吸収体23の基本性能を高める観点から、吸水性樹脂の中位粒子径は100μm以上が好ましく、吸収体23が堅くなるのを防ぎ、またゴツゴツする感触を低減して、触感を改善する観点から、吸水性樹脂の中位粒子径は600μm以下であることが好ましい。
吸収体23に含有する第1の吸水性樹脂及び第2の吸水性樹脂の全含有量は、要求される吸収性能によって100〜1000g/mの範囲が好ましく、より好ましくは200〜800g/mであり、よりさらに好ましくは250〜600g/mである。吸収体23として十分な吸収性能を発揮させ、吸収後のさらさら感を保つ観点から、当該全含有量は100g/m以上であることが好ましく、超薄型で、やわらかくて動きやすさを保つ観点から、当該全含有量は1000g/m以下であることが好ましい。
また、1次吸水層42における第1の吸水性樹脂と2次吸水層44における第2の吸水性樹脂の含有比率は、(1次吸水層42における第1の吸水性樹脂)/(2次吸水層44における第2の吸水性樹脂)=98/2〜50/50であることが好ましい。2次吸水層44の吸収性を充分に発揮する観点から、1次吸水層42の比率は98以下であることが好ましく、1次吸水層の液戻りを少なくする観点から、1次吸水層の比率は50以上であることが好ましい。
1次吸水層42及び2次吸水層44における接着剤の含有割合は、吸水性樹脂の固定化のために、第1の吸水性樹脂又は第2の吸水性樹脂の含有量(質量基準)に対して0.05〜2.0倍であることが好ましい。0.05倍未満だと吸水性樹脂の固定が不十分であり、2.0倍を超えると吸水性樹脂の吸水性を阻害したり、シートが硬くなる。より好ましくは0.1〜1.5倍の範囲である。
第1の吸収性樹脂及び第2の吸収性樹脂の組成としては、公知のものが使用でき、ポリアクリル酸系、でんぷん系、セルロース系などがある。
接着剤としては、融点が100〜180℃程度で、スチレン−ブタジエン−スチレン系共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン系共重合体などの合成ゴム系、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系のホットメルト接着剤が使用される。ホットメルト接着剤の塗布方法には、ノズルから溶融状態の接着剤を非接触で塗布するカーテンコート法やスパイラル法があり、また接触式ではスロット法など、公知の方法が利用できる。
さらに、上部親水性不織布41、1次吸水層42、中間親水性不織布43、2次吸水層44、及び下部親水性不織布45を接着剤によって一体化した吸収体23全体に熱エンボスを施すことによって、吸収体23全体への液体の拡散を効率よくすることができ、さらに吸水性樹脂の固定が強化できる。そのエンボスパターンは、直線、曲線、ドット状など特に限定せず、またパターン形状も格子状、波状、エイコンパターン(どんぐりの連続形状)など、液体の拡散を効率よくするためのものが適宜選択される。
また、吸収量の多いものを得るためには、上記構成の吸収体23を複数枚重ねて多段吸水シートとすることも可能である。
吸収体23を構成する中間親水性不織布43、上部親水性不織布41、及び下部親水性不織布45は、20g/m以上のものであれば使用できるが、少なくとも1枚はスパンレース不織布であることが好ましい。さらに、それが下部親水性不織布45であればなお好ましい。スパンレース不織布は、親水性が高く、それ自身が保水して一時的に液体を保持することができるからである。スパンレース不織布はレーヨンやコットンのセルロース系、及び合成繊維系などが使用できる。その目付けは適宜選択できるが20g/m以上のものが好ましい。スパンレース不織布以外としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルなどの合成繊維系からなるエアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布が使用できる。本発明においては、特に液戻りの防止に優れるエアスルー不織布が好適である。
吸収体23とバックシート22の間に、親水性不織布25を設ける。吸収体23中の2次吸水層44で吸収し切れなかった液をこの親水性不織布25で最終的に吸収し、上部への液戻りを防止する。親水性不織布25は、木材パルプベースのエアレイド不織布が好ましい。またはフラッフパルプを積層したものでもよい。親水性不織布等の親水性層は5g/g以上の吸水量をもつものである。また、フラッフパルプを積層したものに50質量%以下の吸水性樹脂を含ませたものは吸水性能の点でより優れたものとなる。親水性不織布25は、単独で積層するほか、その上下を不織布やパルプシートで挟んだり、ラップすることも可能である。
また、吸収体23とトップシート21の間に、液拡散性シート26を設ける。液体は、まずトップシート21を通って、吸収体23へ順次拡散、吸収するが、できるだけ吸収後すばやく前後左右に拡散していくのが好ましい。そのために、トップシート21の下に液拡散性シート26を設けて拡散を促し、液体を広く吸水体23に移動させることができ、効率よく吸収させることができる。
液拡散性シート26は、0.1mm以上の厚さ及び、20g/m以上の目付けを有する親水性不織布、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルなどの合成繊維系からなるエアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布が使用できる。本発明においては、特に液戻りの防止に優れるエアスルー不織布が好適である。厚さについては、尾崎製作所製ピーコックダイヤルゲージを用いて、3432Paの荷重下で測定する。
上記の構成のほかに、消臭機能を持った消臭剤を吸水性樹脂とともに添加したり、消臭剤を不織布やパルプシート中に塗布、担持したシートを上記構成の中に適宜積層することができる。
このようにすることで、吸収体23が薄く確保されるため、内装体20と外装体10とが、2.5mm以下の厚みの差を有することが実現可能となる。このため、従来のパンツ型吸収性物品と比べて、厚みが減少され、一般的なパンツ型下着の構造に似るため、使用者は、着用時の違和感や着用への抵抗感が少なくなる。
(実施例)
以下のパンツ型吸収性物品を作製した。内装体には、トップシートとして20g/mのエアスルー不織布、バックシートとして32g/mの通気性ポリエチレンフィルムを使用し、トップシートとバックシートの間に、吸収体として、上部親水性不織布に目付け20g/mのエアスルー不織布、中間親水性不織布に目付け20g/mのエアスルー不織布、下部親水性不織布に目付け35g/mのレーヨンベースのスパンレース不織布、SAPシートの第1の吸水性樹脂及び第2の吸水性樹脂の全含有量を290g/m、1次吸水層の第1の吸水性樹脂は、吸収速度42秒、中位粒子径380μm、2次吸水層の第1の吸水性樹脂は、吸収速度20秒、中位粒子径310μm、1次吸水層の第1の吸水性樹脂と2次吸水層の第2の吸水性樹脂の質量比を50/50とし、親水性不織布層に木材パルプベースの目付け75g/mエアレイド不織布を用いた。内装体の両側部に沿って長手方向に延びる940デシテックスのウレタン系糸ゴムを200%に伸長したものをそれぞれ3本ずつ配置し、レッグギャザとした。
外装体には、2層の20g/mポリプロピレンスパンボンド不織布の間に開口率14%で開口を設けた厚み20μmのウレタンフィルムを250%伸長状態で積層し、伸縮方向と直行する方向に線状に延びるパターンで全領域にわたって超音波接着することで伸縮性及び通気性を持つ積層体(複合シート)を形成した。外装体の腰回り端部に17g/mポリプロピレンスパンボンドに940デシテックスのウレタン系糸ゴムを200%伸長したもの6本を配して、外装体の胴回り部の上端部を外側に折り返して、ウエストギャザを形成した。
このような構成にすることで、従来のパンツ型吸収性物品と比較して、風合いが良好で、脱ぎ履きし易く、良好なフィット性を持つ紙おむつが得られる。また、吸収体23が薄く確保されるため、従来のパンツ型吸収性物品と比べて、厚みが減少され、一般的なパンツ型下着の構造に似るため、使用者は、着用時の違和感や着用への抵抗感が少なくなる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態および実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることは当業者に明らかである。また、その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 パンツ型吸収性物品
10 外装体
11 腹側部
12 背側部
13 股下部
14 不織布
15 伸縮性フィルム
16 上縁部
17 弾性伸縮部材
18 レッグギャザ
19 胴周り部
20 内装体
21 トップシート
22 バックシート
23 吸収体
24 立体ギャザ
25 親水性不織布
26 液拡散性シート
31 側縁部(腹側部側)
32 側縁部(背側部側)
41 上部親水性不織布
42 1次吸水層
43 中間親水性不織布
44 2次吸水層
45 下部親水性不織布


Claims (6)

  1. パンツ型吸収性物品であって、
    パンツの態様に形成された外装体と、
    前記外装体の肌当接面側に位置し、体液を吸収する内装体と、
    を備え、
    前記外装体が、
    腹側部と、
    背側部と、
    前記腹側部と前記背側部の間を繋ぐように設けられた股下部と、
    前記内装体が、
    肌に当接するトップシートと、
    前記外装体に当接するバックシートと、
    前記トップシートと前記バックシートの間に積層して設けられた吸収体と、を有し、
    前記腹側部及び前記背側部が、第1の不織布、伸縮性フィルム及び第2の不織布を肌当接面側からこの順に一体化して積層して構成される複合シートから形成され、
    前記吸収体は、前記トップシート側から順に、上部親水性不織布と、第1の吸水性樹脂と接着剤を含有する1次吸水層と、中間親水性不織布と、第2の吸水性樹脂と接着剤を含有する2次吸水層と、下部親水性不織布と、
    を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2. 前記トップシートと前記吸収体の間に、液拡散性シートをさらに有し、前記液拡散性シートが、0.1mm以上の厚さ及び、20g/m以上の目付けを有する親水性不織布であることを特徴とする請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記バックシートと前記吸収体の間に親水性不織布をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記内装体の前記股下部の長手方向両側部分に一対の立体ギャザをさらに有することを特徴とする請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記内装体と前記外装体とが、2.5mm以下の厚みの差を有することを特徴とする請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  6. 前記内装体は、前記外装体の前記股下部で前記外装体と固着されることを特徴とする請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
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