以下、実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る枠組棚1を示す。なお、図1及び後述する各図において、矢印FRが前方、RRが後方、LHが左方向、RHが右方向、UPが上方とする。枠組棚1は、四隅に設けられる全部で4本の支柱3,5,7,9を備える。支柱3,5,7,9は、中空の角材である。
前側2本の支柱3,5の下端は、左右方向に沿って延在する前梁部材11の両端の上面に溶接接合する。後方2本の支柱7,9の下端は、左右方向に沿って延在する後梁部材13の両端よりやや中央寄りの上面に溶接接合する。
後梁部材13の左側端部には、前後方向に沿って延在する左梁部材15の後端側面を溶接接合する。左梁部材15の前端は前梁部材11の後側の側面に溶接接合する。左梁部材15の前梁部材11に対する接合位置は、支柱3よりも支柱5側にややずれている。
後梁部材13の右側端部には、前後方向に沿って延在する右梁部材17の後端側面を溶接接合する。右梁部材17の前端は前梁部材11の後側の側面に溶接接合する。右梁部材17の前梁部材11に対する接合位置は、支柱5よりも支柱3側にややずれている。したがって、後梁部材13は、左右方向の長さが、前梁部材11よりも短い。
左梁部材15は、支柱3側の下面及び支柱7側の下面に、支持部材としての支持台19及び21をそれぞれ取り付けている。右梁部材17は、支柱5側の下面及び支柱9側の下面に、支持部材としての支持台23及び25をそれぞれ取り付けている。これら四つの支持台19,21,23,25によって、枠組棚1は地面に載置される。したがって、枠組棚1を地面に載置したときに、後述する棚35と地面との間に隙間Sが形成される。
前梁部材11、後梁部材13、左梁部材15及び右梁部材17によって外枠部27を構成する。外枠部27の内側には、左梁部材15と右梁部材17とを接続する2本の横内側梁29,31を、左右方向に沿って設けている。2本の横内側梁29,31は、前梁部材11と後梁部材13との間隔を、ほぼ同一の三つの間隔に仕切る位置に設けてある。
外枠部27の内側には、左梁部材15と右梁部材17との間の左右方向中央位置に、前後方向に沿って延在する縦内側梁33を設けている。縦内側梁33は、長手方向(前後方向)に沿って三分割されており、前梁部材11と横内側梁29とを接続する第1縦内側梁33aと、横内側梁29,31同士を接続する第2縦内側梁33bと、横内側梁31と後梁部材13とを接続する第3縦内側梁33cとで構成されている。前梁部材11、後梁部材13、左梁部材15及び右梁部材17によって構成される外枠部27と、外枠部27の内側に位置する横内側梁29,31及び縦内側梁33とで、上面に荷物が載せられる棚35を構成する。
後方2本の支柱7,9の上端には、左右方向に沿って延在する上部後梁部材37の下面溶接接合している。支柱7,9の上部後梁部材37に対する接合位置は、左右両端部よりもやや中央寄りである。上部後梁部材37の左右方向両端付近の後面には、後方移動規制部としてのストッパプレート38を取り付けてある。ストッパプレート38は、上部後梁部材37から上方に突出しており、枠組棚1を図2のように複数重ね合わせたときに、下側の枠組棚1に対し上側の枠組棚1の後方への移動を規制する。
上部後梁部材37の左右両端の前方側には、前後方向に延在する上部左梁部材39及び上部右梁部材41をそれぞれ溶接接合している。上部左梁部材39及び上部右梁部材41は、前端面が、支柱3,5の前方側の面と同一位置となっており、支柱3,5に対して連結具43,45を介して連結している。
連結具43,45は、第1連結具43a,45aと、第2連結具43b,45bと、第3連結具43c,45cとから構成されている。第1連結具43a,45aは、上部左梁部材39及び上部右梁部材41のそれぞれの下部に溶接接合され、前端面が上部左梁部材39及び上部右梁部材41の前端面と同一面となっている。上部左梁部材39及び上部右梁部材41と、第1連結具43a,45aとは、前後方向と直交する方向の断面形状が同一である。
第2連結具43b,45bは、支柱3,5の上端から左右方向の互いに接近する方向に突出し、上部左梁部材39及び上部右梁部材41のそれぞれの側面のほぼ下半分と、第1連結具43a,45aの側面のほぼ上半分とに、それぞれ当接して溶接接合している。第2連結具43b,45bの左右方向と直交する方向の断面形状と、支柱3,5の上下方向と直交する方向の断面形状とは同一形状である。第2連結具43b,45bの前側の面は、上部左梁部材39及び上部右梁部材41の前端面と、第1連結具43a,45aの前端面とに対して、それぞれ同一面である。
第3連結具43c,45cは、上部左梁部材39及び上部右梁部材41の前端面と、第1連結具43a,45aの前端面と、第2連結具43b,45bの前側の面とに対し、それぞれ覆うようにして溶接接合している。
第2連結具43b,45bの支柱3,5に対応する位置の上面には、下方に凹む凹形状の受け部49,51を取り付けている。一方、前梁部材11の支柱3,5に対応する位置の下面には、下方に向けて突出する突起53,54を取り付けている。枠組棚1を図2のように複数重ね合わせたときに、上側の枠組棚1の突起53,54が、下側の枠組棚1の受け部49,51に入り込む。このとき、上側の枠組棚1の後梁部材13が、下側の枠組棚1の上部後梁部材37の上に載置され、ストッパプレート38によって後方への移動が規制される。
4本の支柱3,5,7,9には、中間棚55としての棒状部材からなる支持アーム30,50,70,90をそれぞれ着脱自在に取り付けてある。このうち、棚35の矩形の対角位置にある支柱3,9に取り付ける支持アーム30,90は、同一のものを使用し、棚35の矩形の他の対角位置にある支柱5,7に取り付ける支持アーム50,70は、同一のものを使用する。
支柱3,5,7,9に取り付けられる支持アーム30,50,70,90は、前右/前左/後右/後左の4本それぞれの支柱3,5,7,9に対し区別して組み合わせ取り付けることができるように、支柱3,5,7,9及び支持アーム30,50,70,90において識別印を設けてもよい。支柱と支持アームとの組み合わせにおいては、前右/前左/後右/後左を独立して4本区別してもよいし、4本を2種類にして共通化して識別印を設けてもよい。このような識別印を設けることで、支持アームの設置あるいは支持アームの高さ変更の作業において、作業者が迷わずに作業することができるため、作業時間の短縮をすることができ作業性が向上する。
例えば、後述する図6Aに示すように、互いに対応する支柱3及び支持アーム30には、同種の例えば円形の識別印Mを刻印する。支柱3と対角の位置にある支柱9及び支持アーム90には、支柱3及び支持アーム30と同様な円形の識別印Mを刻印する。他の支柱5,7及び支持アーム50,70には、円形の識別印Mと異なる例えば三角形の識別印を刻印する。互いに対応する支柱及び支持アームの四つの組み合わせに、それぞれ四種の別々の識別印を刻印する場合には、例えば、支柱3及び支持アーム30に円形、支柱5及び支持アーム50に三角形、支柱7及び支持アーム70にプラス記号(+)、支柱9及び支持アーム90にマイナス記号(−)などが考えられる。
以下に、代表して支柱7に取り付ける支持アーム70について説明する。
支持アーム70は、図3Aに拡大して示すように、アーム部70aと、支柱7に対する取付部70bと、アーム部70aと取付部70bとの間に位置する連結ブロック70cとを備えている。アーム部70aは、中空状の角材で構成され、連結ブロック70cと反対側の端部は端板70a1により閉塞している。連結ブロック70cは、直方体形状の中空部材である。アーム部70aの連結ブロック70c側の端部は、端板70a1に対して斜めにカットされた傾斜面70a2としてあり、傾斜面70a2を連結ブロック70cの側面に溶接接合する。アーム部70aの上面と連結ブロック70cの上面とは同一面となっている。
取付部70bは、板材を屈曲形成したL型のアングル材で構成してあり、断面矩形状の支柱7の互いに隣接する二面にそれぞれ当接する、互いに90度で屈曲した二つの取付面70b1,70b2を備えている。このうち一方の取付面70b1の上下方向中央位置に、連結ブロック70cのアーム部70aと反対側の側面を溶接接合している。
他方の取付面70b2には、図3Bにも示すように、上下方向に沿って等間隔に複数(ここでは三つ)の係合爪70b3を形成している。係合爪70b3は、取付面70b2に対し、取付部70bの屈曲内側に向けて切起こしによって形成したもので、下方に向けて突出している。
図1に示すように、支柱7の支柱9に対向する側面の上下方向ほぼ中央位置には、上下方向に沿って複数の係合孔7aを等間隔に形成している。係合孔7aは少なくとも三つあればよく、図1の例では10個形成している。複数の係合孔7aの上下方向の間隔は、複数の係合爪70b3の上下方向の間隔と同等である。したがって、支持アーム70の三つの係合爪70b3は、支柱7の三つの係合孔7aにそれぞれ係合させることができる。
すなわち、図3Aに示す支持アーム70を、図1に示すように支柱7に取り付ける際には、係合爪70b3を備える取付面70b2を、係合孔7aを備える支柱の一面に整合させるようにして、三つの係合爪70b3を三つの係合孔7aにそれぞれ係合させる。係合させる際には、係合爪70b3を係合孔7aに押し込むようにして入り込ませた後、支持アーム70を支柱7に対して下方に移動せせる。
これにより、支持アーム70を支柱7に着脱自在に取り付けることができる。このとき、係合孔7aを備える支柱7の一面に隣接する他の一面に、アーム部70aが取り付けられている側の取付面70b1が当接する。支持アーム70を支柱7から取り外す際には、支持アーム70を、支柱7に対し上方に移動させた後、支柱7に対し水平方向に離間させて、係合爪70b3を係合孔7aから引き抜く。
図1のように、支持アーム70を支柱7に取り付けた状態では、アーム部70a及び連結ブロック70cの上面は、棚35の上面と平行な水平状態である。このときアーム部70aは、支柱7と対角位置にある支柱5にほぼ向かう方向に延出している。アーム部70aが支柱5にほぼ向かうように、傾斜面70a2の傾斜角度を調整する。図1では、アーム部70aの長さを、支柱7,5相互を結ぶ対角線のほぼ1/3程度としているが、1/3より短くてもよく、長くてもよい。
以上のようにして、支柱7に支持アーム70を着脱可能に取り付ける。支柱7に対して対角位置にある支柱5には、前述したように、支持アーム70と同形状の支持アーム50を取り付ける。図1に示す支持アーム50は、平面視(図1中で上方から下方を見た状態)で、支持アーム70を180度回転させた位置関係にある。
すなわち、支柱5の支柱3に対向する一面に、図示していないが、係合孔7aと同様な係合孔を複数設け、当該係合孔に、支持アーム70の係合爪70b3と同様な支持アーム50の係合爪を係合させる。これにより、支柱5に支持アーム50を取り付けることができる。このとき、支持アーム70の支柱7に対する上下方向の取付位置と、支持アーム50の支柱5に対する上下方向の取付位置とを同等とする。
支柱9に取り付ける支持アーム90は、支柱7に取り付ける支持アーム70に対し、平面視で、支柱7,9相互間の中心位置を通る前後方向の水平な直線を対称軸とした線対称な形状である。同様にして、支柱3に取り付ける支持アーム30は、支柱5に取り付ける支持アーム50に対し、平面視で、支柱3,5相互間の中心位置を通る前後方向の水平な直線を対称軸とした線対称な形状である。
したがって、図1のように取り付けられた支持アーム30と支持アーム90とは、同一形状であって、平面視で180度回転させた位置関係にある。支持アーム30,90と、支持アーム50,70とは形状が異なるので、それぞれの取り付け位置を間違わないように、前述したような識別印を支柱及び支持アームに刻印する。
図4は、図1の枠組棚1の使用例を示す。下部の棚35には、パレットP1を載せることで収納し、上部の中間棚55には、他のパレットP2を載せることで収納している。各パレットP1,P2の上には、図示しない製品等を載せることができる。パレットP1,P2は、枠組棚1の前方側の開口した部分から搬入する。パレットP1,P2は、例えば上板と下板との間に間隙が形成され、当該間隙にフォークリフトの爪(フォーク)を挿入することによって保持され、この保持状態で枠組棚1の内部に、上に載せた製品等と共に搬入することができる。パレットP1,P2は、大きさが同じでもよく、異なっていてもよい。
図5は、枠組棚1を使用しないときに、複数の枠組棚1を積み重ねて保管するときの状態を示す。図5では、枠組棚1の上に、枠組棚1と同形状の枠組棚100を積み重ねていることを示している。積み重ねる際には、枠組棚1,100のそれぞれの4本の支持アーム30,50,70,90を取り外した状態で、地面に載置した枠組棚1に対し、前側の開口から枠組棚100を押し込む。これにより、枠組棚1の上に枠組棚100が積み重ねられる。
このとき、枠組棚1の棚35のやや前方の上に枠組棚100の棚35が載置される。枠組棚100の上部後梁部材37、上部左梁部材39及び上部右梁部材41は、枠組棚1の上部後梁部材37、上部左梁部材39及び上部右梁部材41のやや前方の上方にそれぞれ位置する。枠組棚100の支柱3,5,7,9は、枠組棚1の支柱3,5,7,9の前側に位置する。
図5のように二つの枠組棚1を入れ子のようにして保管する状態を、以後「ネスティング」という。ネスティング状態とするには、前側2本の支柱3,5の互いに対向する内側面同士の間隔Wを、後側2本の支柱7,9の互いに対向する内側面と反対側の外側面同士の間隔W1及び、棚35の幅W2より大きくする必要がある。すなわち、W>W1、W>W2とする必要があり、W2>W1である。
次に、上記した第1の実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態の枠組棚1は、四隅に設けられた4本の支柱3,5,7,9と、支柱の下部に設けられ、上面に荷物が載せられる棚35と、4本の支柱のうち、後側2本の支柱7,9の上部同士を左右方向につなぐ上部後梁部材37と、4本の支柱のうち、左側2本の支柱3,7の上部同士を前後方向につなぐ上部左梁部材39と、4本の支柱のうち、右側2本の支柱の上部同士を前後方向につなぐ上部右梁部材41と、を有する。
さらに、上部後梁部材37に設けられ、複数の枠組棚1を上下方向に重ね合わせて使用する際に、上に位置する枠組棚1の下に位置する枠組棚1に対する後方への移動を規制するストッパプレート38と、棚35に取り付けられ、枠組棚1を地面に載置したときに棚35と地面との間に隙間Sを形成する支持台19,21,23,25と、を有する。そして、前側2本の支柱3,5の互いに対向する内側面同士の間隔Wが、後側2本の支柱の互いに対向する内側面と反対の外側面同士の間隔W1及び、棚35の左右方向の幅W2より大きい。
このため、枠組棚1は、ストッパプレート38を備えることで、図2のように複数上下方向に重ね合わせて使用する際に、上の枠組棚1の下の枠組棚1に対する後方への移動を規制でき、安定した状態とすることができる。枠組棚1を使用しないときには、一方の枠組棚1の前側の開口から他方の枠組棚1を後側2本の支柱7,9側から押し込むことで、積み重ねて保管することができ、複数の枠組棚1を省スペースで保管することができる。また、支持台19,21,23,25を備えることによって、棚35が地面に対して離間した状態となる。このため、棚35と地面との間の隙間Sに、例えばフォークリフトの爪(フォーク)を挿入することによって、枠組棚1を持ち上げて容易に移動させることができる。
本実施形態の枠組棚1は、支柱3,5,7,9の上部と下部との間の、棚35から上下方向に離間した位置において、支柱3,5,7,9に対して着脱自在に取り付けられた中間棚55が設けられている。
上記した枠組棚1は、棚35の上方の下収納領域と中間棚55の上方の上収納領域とがそれぞれ別々に形成される。これにより、下収納領域及び上収納領域に対し、それぞれ別々のパレット及び製品等を個別に出し入れすることができる。例えば、下収容領域の棚35に大きな荷物を収納し、上収納領域の中間棚55に小さな荷物を収容するなど、荷物の大きさや種類によって収納領域を使い分けることができる。その際、パレットを荷物の大きさや種類に応じて大きさや形状を変更することで、より効率よく収納することができる。
以上から、本実施形態による枠組棚1は、内部の収容領域をより充分に生かすことができため、汎用性の高い枠組棚1とすることができる。さらに、中間棚55を取り外して使用することもできるため、枠組棚1は極めて汎用性の高いものとなる。また、図2に示すように、枠組棚1を上下方向に二つ重ね合わせることで、さらに収納領域を増やすことができ、より汎用性が高まる。枠組棚1は、上下方向に二つ重ね合わせるだけでなく、上下方向に三つ以上重ね合わせることもできる。
本実施形態は、中間棚55は、4本の支柱3,5,7,9から、当該4本の支柱3,5,7,9で囲まれた内側の空間(収容領域)に向けて突出する棒状部材である支持アーム30,50,70,90で構成している。支持アーム30,50,70,90は棒状の簡素な構成であるため、荷物の収納(積載)効率を高めながらも、枠組棚1として構造の簡素化を図ることができ、取扱いも容易である。
本実施形態は、支柱3,5,7,9は、中空材であって側面に係合孔が設けられ、支持アーム30,50,70,90は、支柱3,5,7,9に取り付けるための取付部70bを備えている。取付部70bは、支柱3,5,7,9の係合孔に対し、上方から下方に向けて入り込んで係合する係合爪70b3が設けられている。
この場合、支持アーム30,50,70,90を支柱3,5,7,9に取り付ける際には、係合爪70b3を係合孔に入り込ませて係合するだけなので、取り付け作業性が向上する。支持アーム30,50,70,90を支柱3,5,7,9から取り外す際には、支持アーム30,50,70,90を上方に持ち上げて、係合爪70b3を係合孔から外せばよいので、取り外し作業性も向上する。
本実施形態は、係合孔が支柱3,5,7,9の上下方向に沿って複数設けられている。これにより、支持アーム30,50,70,90の支柱3,5,7,9に対する上下方向位置を、容易かつ短時間に調整することができ、利便性が向上する。
本実施形態は、支柱3,5,7,9が角材であり、支持アーム30,50,70,90の取付部70bが、角材の互いに隣接する二つの側面にそれぞれ当接する、互いに屈曲した二つの取付面70b1,70b2を備えている。この場合、支持アーム30,50,70,90を支柱3,5,7,9に取り付ける際に、屈曲した二つの取付面70b1,70b2を角材の互いに隣接する二つの側面に整合させることで、支持アーム30,50,70,90の支柱3,5,7,9に対する取付位置が容易に決まり、取り付け作業性が向上する。
本実施形態は、取付部70bの二つの取付面70b1,70b2のうち一方に、係合爪70b3が設けられ、他方に支持アーム30,50,70,90の端部が接続されている。この場合、取付部70bの二つの取付面70b1,70b2を有効利用して、係合爪70b3と、支持アーム30,50,70,90の接合部とを形成することができる。
図6A、図6Bは、支柱3に取り付けた状態での支持アーム30を支持体57により支持する構造を示している。支持体57は、直方体形状となっている。図6Aの状態から、支持アーム30を図6Bのように取り付けた状態で、係合爪70b3が係合孔3aから外れないようにして支持アーム30を少し持ち上げてから、図6Bのように支持体57を取付部70bの下部の係合孔3aに嵌め込む。その後、支持アーム30を下げることで、取付部70bの下端が支持体57に当接して支持される。
図6A、図6Bは、支柱3と支持アーム30との関係を示しているが、他の支柱5,7,9と支持アーム50,70,90との関係についても、支持体57を使用することができる。すなわち、本実施形態は、係合孔に対し挿脱自在に挿入される支持体57を備え、係合爪70b3が係合孔に係合した状態で、取付部70bの下端部が、係合爪70b3が係合している係合孔とは別の係合孔に挿入された状態の支持体57に当接する。
係合孔に挿入した支持体57に、支持アーム30,50,70,90の下端が支持されることで、より簡素な構成で支持アーム30,50,70,90の取り付け安定性が向上する。
上記した第1の実施形態の枠組棚1は、支柱3,5,7,9の下部に棚35を設けてあり、図5のようにして不使用時には、複数積み重ねてネスティング状態で保管できる。このような枠組棚1をここでは「正ネスティングラック」と呼ぶ。
[第2の実施形態]
図1の枠組棚1とは逆に、図7に示すように支柱59,61,63,65の上部に棚81を備え、不使用時に複数積み重ねてネスティング状態で保管できる枠組棚1Aを「逆ネスティングラック」と呼ぶ。以下に「逆ネスティングラック」について説明する。枠組棚1Aは、四隅に設けられる全部で4本の支柱59,61,63,65を備える。支柱59,61,63,65は、中空の角材である。
左側2本の支柱59,63の下部同士は、前後方向に沿って延在する下部左梁部材67により連結している。下部左梁部材67は、前側端部の上面を支柱59の下端に溶接接合し、後側端部の側面を、支柱63の下端の支柱65と反対側の側面に溶接接合している。右側2本の支柱61,65の下部同士は、前後方向に沿って延在する下部右梁部材69により連結している。下部右梁部材69は、前側端部の上面を支柱61の下端に溶接接合し、後側端部の側面を、支柱65の下端の支柱63と反対側の側面に溶接接合している。
後側2本の支柱63,65の下部同士は、左右方向に沿って延在する下部後梁部材71により連結している。下部後梁部材71は、左側端部の上面を支柱63の下端に溶接接合し、右側端部の上面を支柱65の下端に溶接接合している。
下部左梁部材67は、支柱59側の下面及び支柱63側の下面に、支持部材としての支持台73及び75をそれぞれ取り付けている。下部右梁部材69は、支柱61側の下面及び支柱65側の下面に、支持部材としての支持台77及び79をそれぞれ取り付けている。これら四つの支持台73,75,77,79によって、枠組棚1Aは地面に載置される。したがって、枠組棚1Aを地面に載置したときに、下部左梁部材67及び下部右梁部材69と、地面との間に隙間SAが形成される。下部後梁部材71の左側端部は、下部左梁部材67の後端側面のほぼ下半分及び、支持台75の側面のほぼ上半分に溶接接合している。下部後梁部材71の右側端部は、下部右梁部材69の後端側面のほぼ下半分と、支持台79の側面のほぼ上半分に溶接接合している。
4本の支柱59,61,63,65の上端には、棚81を取り付けている。以下、棚81について説明する。前側2本の支柱59,61の上端は、左右方向に沿って延在する前梁部材83の両端の下面に溶接接合して、支柱59,61の上部同士を連結する。後側2本の支柱63,65の上端は、左右方向に沿って延在する後梁部材85の下面に溶接接合して、支柱63,65の上部同士を連結する。
後梁部材85の左側端部の前面には、前後方向に沿って延在する左梁部材87の後端を溶接接合し、前梁部材83の左側端部よりやや支柱61側の後面には、左梁部材87の前端を溶接接合する。これにより、左梁部材87は、左側2本の支柱59,63の上部相互を連結する。後梁部材85の右側端部の前面には、前後方向に沿って延在する右梁部材89の後端を溶接接合し、前梁部材83の右側端部よりやや支柱59側の後面には、右梁部材89の前端を溶接接合する。これにより、右梁部材89は、左側2本の支柱61,65の上部相互を連結する。
後梁部材85の左右方向両端付近の後面には、後方移動規制部としてのストッパプレート91を取り付けている。ストッパプレート91は、後梁部材85から上方に突出しており、枠組棚1Aを図2の枠組棚1と同様に上下方向に複数重ね合わせたときに、下側の枠組棚1Aに対し上側の枠組棚1Aの後方への移動を規制する。
支柱59,61に対応する位置の前梁部材83の上面には、下方に凹む凹形状の受け部93,95を取り付けている。一方、支柱59,61にそれぞれ対応する位置の下部左梁部材67及び下部右梁部材69の下面には、下方に向けて突出する突起97,99を取り付けている。図示していないが、枠組棚1Aを図2の枠組棚1と同様にして上下方向に複数重ね合わせたときに、上側の枠組棚1Aの突起97,99が、下側の枠組棚1Aの受け部93,95に入り込む。このとき、上側の枠組棚1Aの下部後梁部材71が、下側の枠組棚1Aの後梁部材85の上に載置され、ストッパプレート91によって、上側の枠組棚1Aの下側の枠組棚1Aに対する後方への移動が規制される。
前梁部材83、後梁部材85、左梁部材87及び右梁部材89によって外枠部101を構成する。外枠部101の内側には、左梁部材87と右梁部材89とを接続する2本の横内側梁103,105を、左右方向に沿って設けている。2本の横内側梁103,105は、前梁部材83と後梁部材85との間隔を、ほぼ同一の三つの間隔に仕切る位置に設けてある。
外枠部101の内側には、左梁部材87と右梁部材89との間の左右方向中央位置に、前後方向に沿って延在する縦内側梁107を設けている。縦内側梁107は、長手方向(前後方向)に沿って三分割されており、前梁部材83と横内側梁103とを接続する第1縦内側梁107aと、横内側梁103,105同士を接続する第2縦内側梁107bと、横内側梁105と後梁部材85とを接続する第3縦内側梁107cとで構成されている。
上記した前梁部材83、後梁部材85、左梁部材87及び右梁部材89によって構成される外枠部101と、外枠部101の内側に位置する横内側梁103,105及び縦内側梁107とで、上面に荷物が載せられる前述した棚81を構成する。
4本の支柱59,61,63,65には、第1の実施形態の枠組棚1と同様な中間棚55としての支持アーム30,50,70,90をそれぞれ着脱自在に取り付けてある。したがって、4本の支柱59,61,63,65にも第1の実施形態の支柱3,5,7,9と同様に、係合孔を設けている。支柱59,63に、係合孔59a,63aが見えている。支持アーム30,50,70,90の支柱59,61,63,65に対する取付構造は、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
図8は、枠組棚1Aを使用しないときに、複数の枠組棚1Aを積み重ねて保管するときのネスティング状態を示す。図8では、枠組棚1Aの上に、枠組棚1Aと同形状の枠組棚100Aを積み重ねた状態を示している。積み重ねる際には、枠組棚1A,100Aのそれぞれの4本の支持アーム30,50,70,90を取り外した状態で、地面に載置した枠組棚1Aに対し、枠組棚100Aを上方あるいは後方から接近させて被せるようにして積み重ねる。
ネスティング状態とするには、前側2本の支柱59,61の互いに対向する内側面同士の間隔H及び、下部左梁部材67と下部右梁部材69との互いに対向する内側面同士の間隔H1を、後側2本の支柱63,65の互いに対向する内側面と反対の外側面同士の間隔H2及び、棚81の左右方向の幅H3より大きくする必要がある。すなわち、H>H2、H>H3、H1>H2、H1>H3とする必要がある。なお、H=H1、H2=H3である。
このとき、枠組棚1Aの棚81のやや後方の上に枠組棚100Aの棚81が載置される。枠組棚100Aの下部後梁部材71、下部左梁部材67及び下部右梁部材69は、枠組棚1Aの下部後梁部材71、下部左梁部材67及び下部右梁部材69のやや後方の上方にそれぞれ位置する。枠組棚100Aの支柱59,61,63,65は、枠組棚1Aの支柱59,61,63,65の後側に位置する。
上記した第2の実施形態は、四隅に設けられた4本の支柱59,61,63,65と、支柱の上部に設けられ、上面に荷物が載せられる棚81と、4本の支柱のうち、後側2本の支柱63,65の下部同士を左右方向につなぐ下部後梁部材71と、4本の支柱のうち、左側2本の支柱59,63の下部同士を前後方向につなぐ下部左梁部材67と、4本の支柱のうち、右側2本の支柱61,65の下部同士を前後方向につなぐ下部右梁部材69と、を有する。
さらに、棚81の後側に設けられ、複数の枠組棚1Aを上下方向に重ね合わせて使用する際に、上に位置する枠組棚100Aの下に位置する枠組棚1Aに対する後方への移動を規制するストッパプレート91と、下部左梁部材67及び下部右梁部材69に取り付けられ、枠組棚1Aを地面に載置したときに下部左梁部材67及び下部右梁部材69と地面との間に隙間SAを形成する支持台73,75,77,79と、を有する。そして、前側2本の支柱59,61の互いに対向する内側面同士の間隔H及び、下部左梁部材67と下部右梁部材69との互いに対向する内側面同士の間隔H1が、後側2本の支柱63,65の互いに対向する内側面と反対の外側面同士の間隔H2及び、棚81の左右方向の幅H3より大きい。
このため、枠組棚1Aは、ストッパプレート91を備えることで、図8のように複数上下方向に重ね合わせて使用する際に、上の枠組棚1Aの下の枠組棚1Aに対する後方への移動を規制でき、安定した状態とすることができる。枠組棚1Aを使用しないときには、一方の枠組棚1Aに対し、他方の枠組棚1Aを後方または上方から被せるようにして押し込むことで、積み重ねて保管することができ、複数の枠組棚1Aを省スペースで保管することができる。また、支持台73,75,77,79を備えることによって、下部後梁部材71、下部左梁部材67及び下部右梁部材69が地面に対して離間した状態となる。このため、下部左梁部材67及び下部右梁部材69と地面との間の隙間SAに、例えばフォークリフトの爪(フォーク)を挿入することによって、枠組棚1Aを持ち上げて容易に移動させることができる。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に中間棚55を備えているので、枠組棚1Aは、内部の収容領域をより充分に生かすことができ、かつ、中間棚55を取り外して使用することもできるため、汎用性の高い枠組棚1Aとすることができるなど、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第3の実施形態]
図9に示す枠組棚1Bは、図7に示した第2の実施形態の枠組棚1Aと同様な逆ネスティングラックである。枠組棚1Bは、四隅に設けられる全部で4本の支柱109,111,113,115を備える。支柱109,111,113,115は、中空の角材である。支柱109,111,113,115は、下部に土台117がボルト119により取り付けられ、上部に棚121がボルト123により取り付けられている。
土台117は、後側2本の支柱113,115同士を左右方向に沿って連結する下部後梁部材125と、左側2本の支柱109,113同士を前後方向に沿って連結する下部左梁部材127と、右側2本の支柱111,115同士を前後方向に沿って連結する下部右梁部材129とを備える。
下部後梁部材125の左右両端の上面には、後支柱連結部材131,133の下端をそれぞれ溶接接合している。後支柱連結部材131,133は、中空の角材であり、支柱113,115が上部から挿入され、ボルト119により、支柱111,115に締結固定される。
下部左梁部材127及び下部右梁部材129のそれぞれの後部の上面には後部連結部材135,137を溶接固定している。下部後梁部材125の左側の端部は、下部左梁部材127の後端の上側ほぼ半分の側面及び、後部連結部材135の下側ほぼ半分の側面に溶接接合している。下部後梁部材125の右側の端部は、下部右梁部材129の後端の上側ほぼ半分の側面及び、後部連結部材137の下側ほぼ半分の側面に溶接接合している。
下部左梁部材127及び下部右梁部材129のそれぞれの前部の上面には、前部連結部材139,141を溶接固定している。前部連結部材139,141の前側は、下部左梁部材127及び下部右梁部材129からそれぞれ前方へ突出している。前部連結部材139,141の前端は、前支柱連結部材143,145の下端よりやや上側の後面に溶接接合している。前支柱連結部材143,145は、中空の角材であり、支柱109,111が上部から挿入され、ボルト119により、支柱109,111に締結固定される。
このように、土台117は、後支柱連結部材131,133及び前支柱連結部材143,145を介して支柱109,111,113,115の下部に取り付けられる。次に、支柱109,111,113,115の上部に取り付けてある棚121について説明する。
棚121は、後側2本の支柱113,115同士を左右方向に沿って連結する後梁部材147と、左側2本の支柱109,113同士を前後方向に沿って連結する左梁部材149と、右側2本の支柱111,115同士を前後方向に沿って連結する右梁部材151と、前側の2本の支柱109,111同士を左右方向に沿って連結する前梁部材152とを備える。左梁部材149と右梁部材151とは、左右方向に沿って延在する2本の中間梁部材154により互いに連結されている。
左梁部材149及び右梁部材151の後部の下面には、後支柱連結部材153,155の上端面を溶接接合する。後支柱連結部材153,155は、中空の角材であり、支柱113,115が下部から挿入され、ボルト123により、支柱113,115に締結固定される。左梁部材149及び右梁部材151の後端部における互いに対向する側面に、後梁部材147の左右各端面を溶接接合している。
なお、支柱113,115の外形は、後支柱連結部材131,133及び後支柱連結部材153,155の外形と同等である。したがって、支柱113,115の後支柱連結部材131,133及び後支柱連結部材153,155に挿入した部分は、挿入していない他の部分よりも、支柱113,115の板厚分細くなっている。
後梁部材147の後面と、左梁部材149及び右梁部材151の後端面と、後支柱連結部材153,155の後面とは、互いに同一面であり、後梁部材147の左右両端部よりやや中央寄りの後面に、後方移動規制部としてのストッパプレート157を取り付けている。ストッパプレート157は、後梁部材147の上面から上方に突出している。
左梁部材149及び右梁部材151の前側の端部は、前梁部材152の左右両端部より左右方向やや中央寄りの後面に溶接接合している。前梁部材152は、左右両側の端部を、前支柱連結部材159,161の上端の互いに対向する側面に溶接接合している。前支柱連結部材159,161は、中空の角材であり、支柱109,111が下部から挿入され、ボルト123により、支柱109,111に締結固定される。前支柱連結部材159,161と前梁部材152との接合部の前側角部には、固定プレート163,165を、上部のボルト123によって固定している。
なお、支柱109,111の外形は、前支柱連結部材143,145及び前支柱連結部材159,161の外形と同等である。したがって、支柱109,111の前支柱連結部材143,145及び前支柱連結部材159,161に挿入した部分は、挿入していない他の部分よりも、支柱109,111の板厚分細くなっている。
枠組棚1Bにおいても、図7に示した枠組棚1Aと同様な支持アーム30,50,70,90を着脱自在に取り付けるようにしてもよい。これにより、枠組棚1Bは、内部の収容領域をより充分に生かすことができ、かつ、中間棚55を取り外して使用することもでるため、汎用性の高い枠組棚1Bとすることができるなど、第1、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、枠組棚1Bには、下部左梁部材127及び下部右梁部材129の下面に、枠組棚1Aと同様な支持台73,75,77,79を取り付けてもよい。これにより、下部左梁部材127及び下部右梁部材129と、地面との間に形成される隙間に、例えばフォークリフトの爪(フォーク)を挿入することによって、枠組棚1Bを持ち上げて容易に移動させることができる。
図10は、図9に示す枠組棚1Bを上下二段に積み重ねて使用する場合を示している。この場合には、上に位置する枠組棚1Bの前支柱連結部材143,145の下端が、下に位置する枠組棚1Bの前支柱連結部材159,161の上端に載置される。その際、図示していないが、図7に示したような受け部93,95を前支柱連結部材159,161の上端に設け、図7に示したような突起97,99を前支柱連結部材143,145の下端に設けてもよい。
図10の積み重ね状態では、上に位置する枠組棚1Bの下部後梁部材125が、下に位置する枠組棚1Bの後梁部材147の上に載置される。このとき、上に位置する枠組棚1Bの下部後梁部材125が、下に位置する枠組棚1Bのストッパプレート157の前面に当接することで、上に位置する枠組棚1Bの下に位置する枠組棚1Bに対する後方への移動が規制される。
図11は、枠組棚1Bを使用しないときに、複数の枠組棚1Bを積み重ねて保管するときのネスティング状態を示す。図11では、枠組棚1Bの上に、枠組棚1Bと同形状の枠組棚100Bを積み重ねている。積み重ねる際には、地面に載置した枠組棚1Bに対し、枠組棚100Bを上方または後方から接近させて被せるようにして積み重ねる。
このとき、枠組棚1Bの棚121のやや後方の上に枠組棚100Aの棚121が位置した状態で、枠組棚1Bの後部連結部材135,137及び前部連結部材139,141の上に、枠組棚100Bの下部左梁部材127及び下部右梁部材129が載置される。枠組棚100Bの下部後梁部材125は、枠組棚1Bの下部後梁部材125のやや後方の上方に位置する。枠組棚100Bの支柱109,111,113,115は、枠組棚1Bの支柱109,111,113,115の後側にそれぞれ位置する。
このように、枠組棚1Bを使用しないときには、地面に載置した枠組棚1Bに対し、枠組棚100Bを上方または後方から接近させて被せるようにして積み重ねることで、ネスティング状態で保管することができる。これにより、複数の枠組棚1Bを省スペースで保管することができる。
ネスティング状態とするには、前側2本の支柱109,111の互いに対向する内側面同士の間隔L及び、下部左梁部材127と下部右梁部材129との互いに対向する内側面同士の間隔L1を、後側2本の支柱113,115の互いに対向する内側面と反対の外側面同士の間隔L2及び、棚81の左右方向の幅L3より大きくする必要がある。すなわち、L>L2、L>L3、L1>L2、L1>L3とする必要がある。なお、L=L1、L2=L3である。
図12は、図1に示した枠組棚1の棚35の上に、板状部材としての底板167を取り付けている。底板167は、棚35の前後方向の長さと同等で、左右方向の幅が、棚35の左右方向の幅の1/3〜1/4程度であり、棚35の左右方向の一部である中央部分に溶接固定している。
底板167を取り付ける位置の外枠部27を含む棚35の上面には、凹部35aを形成している。底板167を、凹部35aに嵌め合わせた状態で棚35に溶接固定する。凹部35aは、棚35を構成する前梁部材11、後梁部材13、左梁部材15、右梁部材17、横内側梁29,31及び、図12では底板167によって隠されている縦内側梁33の上面にそれぞれ形成している。凹部35aは、底板167の板厚分または板厚分より大きい深さを有する。したがって、棚35の上面と底板167の上面とはほぼ同一面となっている。
図13は、図7に示した枠組棚1Aの棚81の上に、図12の底板167と同様な形状の天板169を取り付けている。天板169は、棚81の前後方向の長さと同等で、左右方向の幅が、棚81の左右方向の幅の1/3〜1/4程度であり、棚81の左右方向の一部である中央部分に溶接固定している。なお、天板169は、図9に示した枠組棚1Bの棚121に取り付けてもよい。
天板169を取り付ける位置の外枠部101を含む棚81の上面には、凹部81aを形成している。天板169を、凹部81aに嵌め合わせた状態で棚81に溶接固定する。凹部81aは、棚81を構成する前梁部材83、後梁部材85、左梁部材87、右梁部材89、横内側梁103,105及び、図13では天板169によって隠されている縦内側梁107の上面にそれぞれ形成している。凹部81aは、天板169の板厚分または板厚分より大きい深さを有する。したがって、棚81の上面と天板169の上面とはほぼ同一面となっている。
上記図12、図13に示した実施形態は、底板167及び天板169が、例えば落下物があったときに捉えることができる。上記図12、図13に示した実施形態は、底板167の上面と棚35の上面とを同一面とし、天板169の上面と棚81の上面とを同一面としている。このため、荷物を棚35,81の上に搬入するときに、底板167及び天板169の周縁に対する荷物の引っ掛かりを抑制でき、搬入作業が容易となる上、外観品質も向上する。
[その他の実施の形態]
以上、実施形態について説明したが、これらの実施形態は理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、当該実施形態に限定されるものではない。技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含む。
例えば、上記した第1、第2の実施形態では、4本の支持アーム30,50,70,90のうち、互いに対角位置にある支持アーム30,90同士が同一形状で、同様にして互いに対角位置にある支持アーム50,70同士が同一形状となっている。しかし、4本の支持アーム30,50,70,90すべてを異なる形状としてもよく、すべてを同一形状としてもよい。4本の支持アーム30,50,70,90すべてを異なる形状とした場合には、四種の別々の識別印が必要となり、すべてを同一形状とした場合には、識別印は設けなくてもよい。