JP6563369B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
特許文献1の作業機は、機体と、機体に設けられたエンジンと、エンジンの動力により駆動する油圧ポンプと、機体に設けられ且つ油圧ポンプの作動油によって作動させることができる作業装置とを備えている。近年、特許文献2に示すように、油圧ポンプを作動させる動力源としてエンジンの他に、電動機(モータ)を備えたハイブリッド式の作業機が開発されてきている。
作業機は、右側に配置された右枠部と、左側に配置された左枠部と、前記右枠部と左枠部の下部を連結する底枠部とを有する機体と、エンジンと、前記エンジンに連結されたモータハウジングを有する回転電機と、前記エンジンとは反対側に配置され、且つ、少なくともエンジンの動力により駆動する駆動装置と、前記エンジンを前記機体に支持する第1マウント装置と、前記モータハウジングの一方を前記機体の前記底枠部に支持する第2マウント装置と、前記モータハウジングの他方を前記機体の前記底枠部に支持する第3マウント装置と、を備え、前記回転電機は、前記エンジンのフライホイールに連結する連結部と、前記連結部に固定されたロータと、前記ロータに設けられた固定子と、前記固定子の外側に設けられたウォータジャケットとを含み、前記第2マウント装置及び前記第3マウント装置は、前記モータハウジングの一方及び他方において、前記連結部、前記ロータ、前記固定子及び前記ウォータジャケットを収容する一方の側面側及び他方の側面側の部分を支持している。
前記モータハウジングは、前記駆動軸の一端を収容している。
前記複数の油圧ポンプは、前記右枠部と前記左枠部との間において前後方向に並べられ、且つ、前記第2マウント装置及び前記第3マウント装置よりも前方に配置されている。
作業機は、前記機体に設けられたキャビンと、前記キャビンの側方で前記機体に揺動自在に設けられたブームと、を備えている。
図15は、本発明に係る作業機1の側面図を示している。図15では、作業機の一例として、コンパクトトラックローダを示している。但し、本発明に係る作業機はコンパクトトラックローダに限定されず、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機であってもよい。また、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
キャビン5内には運転席13が設けられている。運転席13の一側(例えば、左側)には、走行装置4を操作するための走行用操作装置が配置されている。
作業装置3は、ブーム22Lと、ブーム22Rと、ブーム22L、22Rの先端に装着したバケット23(作業具)とを備える。ブーム22Lは、機体2の左に配置されている。ブーム22Rは、機体2の右に配置されている。ブーム22Lとブーム22Rとは、連結体によって相互に連結されている。ブーム22L及びブーム22Rは、第1リフトリンク24及び第2リフトリンク25に支持されている。ブーム22L及びブーム22Rの基部側と機体2の後下部との間には、複動式の圧シリンダからなるリフトシリンダ26が設けられている。リフトシリンダ26を同時に伸縮させることによりブーム22L及びブーム22Rが上下に揺動する。ブーム22L及びブーム22Rの先端側には、それぞれ装着ブラケット27が横軸回りに回動自在に枢支され、左及び右に設けられた装着ブラケット27にバケット23の背面側が取り付けられている。
バケット23は、装着ブラケット27に対して着脱自在とされている。バケット23を
取り外して装着ブラケット27に各種のアタッチメント(後述する油圧アクチュエータを有する油圧駆動式の作業具)を取り付けることで、掘削以外の各種の作業(又は他の掘削作業)を行えるように構成されている。
図1に示すように、機体2は、右枠部30と、左枠部31と、前枠部32と、底枠部33と、上枠部34とを有する。
右枠部30は、機体2の右部を構成する。左枠部31は、機体2の左部を構成する。前枠部32は、機体2の前部を構成し、右枠部30と左枠部31の前部同士を連結している。底枠部33は、機体2の底部を構成し、右枠部30と左枠部31の下部同士を連結している。上枠部34は、機体2の後部寄りの上部を構成し、右枠部30と左枠部31の後部寄りの上部同士を連結している。
第2板材34bは、第1板材34aの左側の後端及び右側の後端から後方に延びる板材である。左側の第2板材34bは、左側の内壁43aに沿って後方に延びていて、機体外方が左側の内壁43aに連結している。右側の第2板材34bは、右側の内壁43aに沿って後方に延びていて、機体外方が右側の内壁43aに連結している。左側の第2板材34b及び右側の第2板材34bは、後方に向かうにつれて下がるように下向きに傾斜している。上枠部34は、第3板材34cを有している。第3板材34cは、第1板材34aの前端から下方に延びる部材である。
粒子除去装置53は、エンジン50からの排気(排出ガス)中の有害物質を含む微粒子を捕捉する装置であって、例えば、DPF(Diesel Particulate Filter)である。粒子除去装置53は、エンジン50の前上部に配置されている。エンジン50の前上部にはブラケット等の支持部材60が設けられ、当該支持部材60に粒子除去装置53が横向き(長手方向が機体幅方向に向いている)に支持されている。粒子除去装置53は微粒子を燃焼して除去可能であって、燃焼時には少なくとも内部の温度は、600℃以上になる。第2冷却ファン52は、エンジン50の駆動により回転する装置である。第2冷却ファン52は、回転することによって、当該第2冷却ファン52の前方から後方に向けて気流を発生させ、エンジン50を空冷することが可能である。第2ラジエータ53は、第2冷却ファン52の後方に設けられ、エンジン50の冷却水を冷却する。
ある。この実施形態では、モータ・ジェネレータを採用している。回転電機54は、エンジン50の前方に設けられている。
駆動装置55は、エンジン50及び/又は回転電機54によって駆動する装置で、主に作業のための動力を出力する。具体的には、駆動装置55は、油圧装置である。油圧装置55は、作業機に搭載された油圧機器に作動油を供給するための複数のポンプを含んでいる。油圧装置55は、回転電機54の前方に設けられている。油圧装置55は、例えば、複数の油圧ポンプは、第1ポンプ55aと、第2ポンプ55bと、第3ポンプ55cと、第4ポンプ55dである。
第1マウント61Aは、エンジン50の後部の下方に配置されている。また、第1マウント61Aは、エンジン50の幅方向の中央部に配置されている。第1マウント61Aは、支持板61a1と、上弾性体61a2と、下弾性体61a3と、支持片(スタッドボルト)61a4とを有している。支持板61a1は、エンジン50の後部に固定され、後方に突出している。上弾性体61a2は、弾性体で構成され、支持板61a1の上側に設けられている。下弾性体61a3は、弾性体で構成され、支持板61a1の下側に設けられている。支持片61a4は、エンジン50の後方の底枠部33から立設していて、上弾性体61a2及び下弾性体61a3が取り付けられている。これによって、第1マウント61Aは、エンジン50の後部を支持している。
板61c1の上側に設けられている。下弾性体61c3は、弾性体で構成され、支持板61c1の下側に設けられている。支持片61c4は、ハウジング54aの右方の底枠部33から立設した右ブラケット62Rに支持されている。支持片61c4には、上弾性体61c2及び下弾性体61c3が取り付けられている。これによって、第3マウント61Cは、ハウジング54の一方を支持している。
さて、作業機1は、エンジン50の動力で油圧装置55を駆動したり、エンジン50及び回転電機54の両方で油圧装置55を駆動したり、エンジンン50の動力で回転電機54を作動させて発電することが可能である。即ち、作業機の動力の伝達は、パラレルハイブリッド式である。エンジン50及び回転電機54の動力伝達構造について説明する。
回転電機54は、ハウジング54aと、フライホイール50aに連結する連結部54bと、連結部54bに固定されたロータ54c、ロータ54cに設けられた固定子54dと、固定子54dの外側に設けられたウォータジャケット54eとを有している。
ウォータジャケット54eは、例えば、高熱伝導率のアルミニウム合金で環状に形成されている。ウォータジャケット54eの内部には、周方向及び軸方向にジクザク形状の流路54e1が形成されている。流路54e1は、ウォータジャケット54eを軸方向に貫
通すると共に、ウォータジャケット54eに流通する部分を形成することによって構成されている。ハウジング54aの前面には、ウォータジャケット54eの流路54e1に連通する供給部54fが設けられると共に、排出部54gが設けられる。供給部54f及び排出部54gには、冷却水を通す管材(配管)66が取り付けられている。したがって、管材66内の冷却水を通し、ウォータジャケット54eの流路54e1に冷却水を通過させることによって、回転電機54を水冷することができる。なお、図7に示した回転電機54の冷却構造は、一例であって、回転電機54の内部を冷却する構造であれば、どのような構造であってもよい。
図8,9に示すように、支持フレーム70は、上枠部34(第1板材34a)の下面に取り付けられた第1枠体70aと、第1枠体70aに吊り下げられる第2枠体70bとを有している。
第2枠体70bには、バッテリ56とエンジン50の上部とを遮蔽する遮蔽板71が取り付けられている。遮蔽板71は、板材で構成されていて、第2枠体70bの下部に取り付けられている。この遮蔽板71は、エンジン50で発生した熱(輻射熱)がバッテリ56のケース56aに直接熱が伝わることをある程度弱めるために設けられたものである。また、遮蔽板71は、電力制御装置57のケース57aと粒子除去装置53との間にも設けられていて、粒子除去装置53で発生した熱を電力制御装置57に伝わるのを抑制する。
力制御装置57のケース57aが、粒子除去装置53の直上に位置する第1連結板70b5と第2連結板70b6とに跨って載置されている。電力制御装置57が支持フレーム70に支持されている状態では、当該電力制御装置57のコネクタ(接続部)57bは、支持フレーム70の前部に位置している。また、コネクタ57bは、回転電機54に向けて下向きに突出している。電力制御装置57のコネクタ57bの下方には、回転電機54のコネクタ54hが設けられていている。回転電機54のコネクタ54hに接続したケーブル59は、コネクタ57bに下方から差し込むことが可能である。したがって、コネクタ57bが下向きにしているため、コネクタ57bの内部に塵や埃が入ることを抑制することができる。また、電力制御装置57のコネクタ57bの下方に回転電機54のコネクタ54hを設けているため、接続長さを短くでき、配線も比較的簡単に行うことができる。
図10〜図12に示すように、ケース56bは、矩形状であって、底部56b1と、第1壁56b2と、第2壁56b3と、第3壁56b4、第4壁56b5、上部56b6とを有している。
図13、図14に示すように、第1冷却ファン90は、ケース56bの中央後部位81であって、第4壁56b5の後方に設けられている。第1冷却ファン90は、ファン90aと、ファン90aを回転自在に支持するファン支持部90bと、ファン支持部90bに設けられ且つファン90aを回転駆動する駆動部90cとを備えている。ファン90aは、回転することによって前方(ケース56b側)から後方に向けて気流を発生させる。駆動部90cは、例えば、モータである。したがって、ファン90aを回転させることによって、前方から後方に向かう気流を発生させることで、バッテリ56のケース56bを外側から強制的に冷却することができる。
第1ラジエータ91には、冷却水を供給する供給部91aと、冷却水を排出する排出部91bが設けられている。供給部91aには、ハウジング54aの排出部54gに接続された管材66が接続されている。排出部91bには、ハウジング54aの供給部54fに接続された管材66が接続されている。したがって、第1冷却ファン90、管材66、ハウジング54a(ウォータジャケット54e)内を、冷却水で循環させることができ、ハウジング54aを冷却するための冷却水を、第1ラジエータ91によって冷却することができる。
第1冷却ファン90は、第1ラジエータ91に支持され、第1ラジエータ91は支持フレーム70に支持されている。即ち、第1冷却ファン90は、第1ラジエータ91を介して支持フレーム70に支持されている。
ブラケット70c1は、第1枠体70aの後板70a2に取り付けられている。第1縦材70c2及び第2縦材70c3は縦(上下)に延びる部材であって、第1縦材70c2の上端は、ブラケット70c1の左に固定され、第2縦材70c3の上端は、ブラケット70c1の右に固定されている。連結材70c4は、第1縦材70c2の中途部と第2縦材70c3の中途部とを連結している。支持板70c5は、幅方向に延びていて、左部に第1縦材70c2の下端が固定され、右部に第2縦材70c3の下端が固定されている。
したがって、第1冷却ファン90は、バッテリ56のケース56bを冷却するだけでなく、第1ラジエータ91を介して回転電機54の冷却水を冷却することが可能である。
次に、第2冷却ファン52及び第1冷却ファン90による気流の流れについて説明する。図3に示すように、第2冷却ファン52を作動させると、機体2の前部から機体2の後部に向けて、気流Aが発生する。即ち、油圧装置55、回転電機54、エンジン50、第2ラジエータ53を通過する気流Aを発生させることができる。これにより、回転電機54、エンジン50、第2ラジエータ53を気流Aによって空冷することが可能である。上述したように、例えば、作業機1の駆動はパラレルハイブリッド式を採用していることから、回転電機54では、数百アンペアの電流が発生するため発熱しやすい。そのため、回転電機54の冷却構造は、水冷式を採用している。この実施形態では、第2冷却ファン52によって回転電機54を空冷しているため、即ち、空冷と水冷との両者を採用しているため、水冷の構造を簡素化することができる。なお、回転電機54の冷却について説明するために、パラレルハイブリッド式を例にあげたが、作業機1の駆動は、パラレルハイブリッド式に限定されない。つまり、機体2の前部から後部にかけて流れる気流Aを発生させる構造にすることにより、回転電機54の冷却を、空冷と水冷との両方で行うことができるものであれば、水冷の構造を簡素化することができる。
を発生させることができる。これにより、バッテリ56のケース56bの冷却と、第1ラジエータ91内の冷却水の冷却とを行うことができる。ここで、気流Bの流れは、上述した気流Aの流れと同じである。即ち、第1冷却ファン90による気流の発生させる向きと、第2冷却ファン52による気流の発生させる向きとを同じにしているので、機体2内の冷却を向上させることができる。
通常、エンジン50を支持する場合は、フライホイールハウジング50bをマウント装置で支持することが一般的である。しかしながら、エンジン50、回転電機54及び駆動装置55が一連に並べられて、駆動装置55は、エンジン50及び/又は回転電機54からの動力により駆動する装置である場合、駆動装置55は、片持ち状態になることが多く、フライホイールハウジング50bで支持した場合には、当該支持箇所から駆動装置55の先端までの距離が長くなる。上述したように、フライホイールハウジング50bをマウント装置で支持するのではなく、モータハウジング54bにマウント装置で支持して、エンジン50及び回転電機54を支持している。そのため、エンジン50及び回転電機54を一体として強固に支持できるだけでなく、マウント装置における支持位置から駆動装置55の先端までの距離を短くすることができるため、支持構造による動力伝達の低下を抑制することができる。
て特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 機体
50 エンジン
52 冷却ファン
54 回転電機
54b モータハウジング
54f 供給部
54g 排出部
55 油圧装置(駆動装置)
55e 駆動軸
61 マウント装置
61A 第1マウント装置
61B 第2マウント装置
61C 第3マウント装置
Claims (5)
- 右側に配置された右枠部と、左側に配置された左枠部と、前記右枠部と左枠部の下部を連結する底枠部とを有する機体と、
エンジンと、
前記エンジンに連結されたモータハウジングを有する回転電機と、
前記エンジンとは反対側に配置され、且つ、少なくともエンジンの動力により駆動する駆動装置と、
前記エンジンを前記機体に支持する第1マウント装置と、
前記モータハウジングの一方を前記機体の前記底枠部に支持する第2マウント装置と、
前記モータハウジングの他方を前記機体の前記底枠部に支持する第3マウント装置と、
を備え、
前記回転電機は、
前記エンジンのフライホイールに連結する連結部と、前記連結部に固定されたロータと、前記ロータに設けられた固定子と、前記固定子の外側に設けられたウォータジャケットとを含み、
前記第2マウント装置及び前記第3マウント装置は、前記モータハウジングの一方及び他方において、前記連結部、前記ロータ、前記固定子及び前記ウォータジャケットを収容する一方の側面側及び他方の側面側の部分を支持している作業機。 - 前記回転電機は、前記連結部の回転によって回転可能な中間軸を備え、
前記駆動装置は、前記エンジンの出力軸の動力によって駆動し且つ前記中間軸の回転に伴って回転する駆動軸を有する複数の油圧ポンプである請求項1に記載の作業機。 - 前記モータハウジングは、前記駆動軸の一端を収容している請求項2に記載の作業機。
- 前記複数の油圧ポンプは、前記右枠部と前記左枠部との間において前後方向に並べられ、且つ、前記第2マウント装置及び前記第3マウント装置よりも前方に配置されている請求項2又は3に記載の作業機。
- 前記機体に設けられたキャビンと、
前記キャビンの側方で前記機体に揺動自在に設けられたブームと、
を備えている請求項1〜4のいずれかに記載の作業機。
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