JP6563222B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに関する。
従来、乗員の乗り降りの際に利用可能なアシストグリップとしての機能を備えたシートとして、下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に開示の構成では、シートバックの頂部に、手の指の挿入を可能にする指先挿入体に設けられた凹状部が埋設されることが記載されている。
特開2012−201320号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成では、指先挿入体がシートバックの頂部に配されるため、子供等のように背丈の低い乗員では指先挿入体に手が届かず、乗り降りの際に利用することができないという問題がある。一方、凹状をなす指先挿入体のような構成を、車両用シートにおける相対的に低い位置に設けた場合には、乗員がシートに着座する際に指先挿入体が体に接触する等して、車両用シートの座り心地を損なう虞があり、問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、子供等のように背丈の低い乗員の乗り降りを支援可能とされるとともに、座り心地のよい車両用シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両シートは、座面を有するシートクッションと、背もたれ面を有するシートバックと、を備え、前記座面と前記背もたれ面との少なくとも一方には、開口部が設けられ、前記開口部からアクセス可能な状態で、前記シートクッションまたは前記シートバックの内方に把持部が収容されている。
本発明によれば、把持部を座面または背もたれ面付近、つまり、車両における相対的に低い位置に設けることができ、例えば、子供のような背丈の低い乗員が乗降する際においても把持部を把持し易い構成を実現することができる。そのうえで、把持部がシートクッションまたはシートバックの内方に収容されているから、把持部が座面または背もたれ面から常時突出する態様に比べて、把持部を設けたことに起因して、車両用シートの座り心地を損なう事態を抑制することができる。
上記構成において、前記開口部の開口縁は、軟質材からなるパッド部を少なくとも備えて構成され、前記把持部が前記シートクッションまたは前記シートバックの内方に収容された状態で、前記開口部が閉じてなるものであってもよい。
このような構成によれば、把持部を使用する際には、パッド部を撓ませてこれにアクセスすることができる一方、把持部を使用しない状態では、開口部が閉じていることで、より一層好適に、車両用シートの座り心地を損なう事態を抑制することができる。
本発明によれば、子供等のように背丈の低い乗員の乗り降りを支援可能とされるとともに、座り心地のよい車両用シートを提供することができる。
本発明の実施形態1に係る車両用シートを示す斜視図 図1の把持部を拡大して示す斜視図 開口部と把持部を示す断面図(図2のIII−III線で切断した図に対応) 図3の把持部を把持する態様を示す断面図 実施形態1の変形例1に係る開口部と把持部を示す断面図 図5の把持部を把持する態様を示す断面図 実施形態1の変形例2に係る車両用シートを示す斜視図 実施形態1の変形例3に係る車両用シートを示す斜視図 本発明の実施形態2に係る把持部を拡大して示す斜視図(把持部が引き出された状態にて示す) 把持部が収容された状態における開口部と把持部を示す断面図 開口部と把持部を示す断面図(図9のXI−XI線で切断した図に対応) 本発明の実施形態3に係る把持部を拡大して示す斜視図(把持部が引き出された状態にて示す) 把持部が収容された状態における開口部と把持部を示す断面図 図13の把持部を把持する態様を示す断面図 実施形態3の変形例1に係る把持部を拡大して示す斜視図(把持部を引き出した状態にて示す) 本発明の実施形態4に係る把持部を拡大して示す斜視図 開口部と把持部を示す断面図(図16のXVII−XVII線で切断した図に対応) 図17の把持部を把持する態様を示す断面図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図4を用いて説明する。本実施形態では、車両の後部座席を構成する車両用シート10について例示する。
車両用シート10は、図1に示すように、座面21Aを有するシートクッション21と、背もたれ面22Aを有するシートバック22と、を備えている。また、シートバック22の車両上方には、頭部の支えとなるヘッドレスト12が配されている。車両用シート10は、いわゆるベンチシートとされ、車幅方向に複数の乗員が並んで着座可能な構成とされている。
シートクッション21及びシートバック22は、図1及び図3に示すように、シートフレーム14(図1ではその一部を示す)と、シートフレーム14に支持されるパッド部30と、パッド部30の少なくとも一部を覆うシートカバー40と、で少なくとも構成されている。シートフレーム14は、骨格部材とされ、金属等の剛性を有する部材で構成されている。シートフレーム14は、パッド部30の下面に沿って延在する枠状のクッション側部分14Aと、クッション側部分14Aの後端部から上方に起立するとともに、パッド部30の後面に沿って延在する枠状のバック側部分14B(図7参照)と、を有して構成されている。パッド部30は、軟質材からなり、例えば、ウレタン樹脂の発砲成形体により構成されている。シートカバー40は、可撓性(柔軟性)を有する面状部材41がパッド部30の外形に倣う形に縫製されてなる。
座面21Aは、図1に示すように、シートクッション21の車両上側に位置する面とされ、乗員が着座可能な部分とされる。座面21Aは、パッド部30の上側にシートカバー40が積層される形で構成されている(図3参照)。座面21Aには、車両用シート10に着座した乗員の大腿部と臀部に倣うようにして凹み部21Bが形成されている。凹み部21Bは、その底面を構成する面状部材41Aと、その車幅方向両側に位置する側面を構成する面状部材41B,41Cと、が互いに縫合されている。そして、凹み部21Bの車幅方向の両側には、面状部材41Aと面状部材41B,41Cとが互いに縫合されてなる縫合線43B,43Cが形成されている。
シートクッション21には、図1に示すように、座面21Aに開口部24が設けられ、開口部24からアクセス可能な状態で、その内方に把持部50が収容されている。なお、「開口部」とは、常時開放した態様の構成、及び、非使用時においては閉塞されているものの、使用時において開放可能に設けられた構成を含むものとする。
開口部24は、図1に示すように、座面21Aのうち、車両の乗降口16に近い側の部分、つまり、車幅方向における外側の位置に配設されている。詳細には、開口部24は、凹み部21B内に配され、凹み部21Bの両側に形成された縫合線43B,43Cのうち、より乗降口16に近い縫合線43Bに沿って設けられている。このため、子供のような背丈の低い乗員が車両に乗車する際に、開口部24を介して把持部50に手が届きやすい構成が実現されている。
開口部24は、図1に示すように、車両前後方向に沿って延びるスリット状をなし、シートカバー40を貫通する形で設けられている。本実施形態では、開口部24は、シートカバー40の縫合線43Bにおいて、その一部を縫合しないことにより、面状部材41Aと面状部材41Bが互いに離間可能に設けられた非縫合部とされている。なお、図3においては、面状部材41A、41Bをパッド部30の上面を覆う一層のシート状に示すが、面状部材41A,41Bは、開口部24の車幅方向の両側において、それぞれの縫い代部分がシートカバー40の一般部に重なる構成とされていてもよく、また、当該縫い代部分が後述する収容部31の内周面31Aに沿って延在する構成とされてもよい。
開口部24は、図3及び図4に示すように、開閉可能とされており、自然状態において閉塞されるとともに、開口縁24Aを撓み変形させることで、開放可能な構成とされている。具体的には、開口部24は、その開口縁24Aが、シートカバー40とパッド部30とで構成され、外力が作用しない状態では、その車幅方向における両側の開口縁24Aが互いに当接する態様、つまり、閉じた状態とされている。そして、開口部24は、開口縁24Aに手を掛けて、パッド部30を撓ませることで開口幅を大きくすることが可能となっている。さらに、開口部24は、パッド部30を撓ませた後に、開口縁24Aから手を放すと、パッド部30の復元力により、撓み変形する前の開口幅、つまり、開口部24が閉じた状態に復元可能とされている。そして、開口部24は、把持部50が後述する収容部31(シートクッション21の内方)に収容された状態で、閉塞した状態、つまり、閉じてなるものとされている。
収容部31は、図3に示すように、開口部24と連通する形で形成されて、シートクッション21の内部において把持部50を収容する収容空間を形成している。具体的には、本実施形態では、収容部31は、パッド部30を厚さ方向に貫通する貫通孔とされている。そして、収容部31は、自然状態では、内周面31Aの車室外側の面と車室内側の面とが当接可能とされ、内周面31A側からパッド部30に力を作用させて、パッド部30を撓み変形させることで、その収容空間を拡大可能とされている。なお、図3及び図4においては、収容部31の内周面31Aが、パッド部30のみで構成されるものを例示したが、収容部31の内周面31Aは、パッド部30の貫通孔内に袋状の面状部材を配して構成されるものであってもよい。また、そのような面状部材が、シートカバー40を構成する面状部材41A,41Bの一部で構成されるものであってもよい。
把持部50は、図2に示すように、可撓性(柔軟性)を有する帯状(紐状)の部材をU字状に屈曲させて形成されている。そして、把持部50は、その中央部51が車両上側に位置するとともに、両端部52,52が車両下側に位置する姿勢で配されて、中央部51の輪になった部分に手を掛ける態様で把持可能とされている。把持部50は、その両端部52,52に固定具56を挿通する挿通孔54,54が形成されており、挿通孔54,54の各々に挿通された固定具56,56を介してシートフレーム14に取り付けられている。なお、固定具56として、いわゆるホグリングを例示するとともに、固定方法として、挿通孔54に挿通されたホグリングをシートフレーム14に係止して固定する方法を例示するが、固定具及び固定方法はこれに限られない。
把持部50は、図3に示すように、両端部52,52から中央部51までの長さ寸法が、シートフレーム14から座面21Aまでの寸法より短いものとされており、開口部24から座面21A側に出ることがない構成とされている。つまり、把持部50は、その使用時及び非使用時において、収容部31内に収容された態様(開口部24から奥方に収容された態様)とされている。
続いて、本実施形態における、車両用シート10の使用態様の一例について説明する。
まず、乗員が車両用シート10に着座する際には、把持部50が収容部31(シートクッション21の内方)に収容された状態で、座面21Aの凹み部21Bに腰掛ける。この際、開口部24は閉じた状態とされており、乗員は把持部50に接触することなく座面21Aに着座することができる。また、開口部24の開口縁24Aは、座面21Aの他の部分と同様にパッド部30とシートカバー40とで構成されているから、開口部24を設けたことに起因して、車両用シート10の座り心地を損なう事態が抑制されている。また、把持部50は、可撓性を有しており、乗員が着座することで可撓変形するパッド部30に追随する形で変形するから、把持部50を設けたことに起因して、車両用シート10の座り心地を損なう事態が抑制されている。
そして、乗員が乗降口16から乗車する際には、乗員は、開口部24に手を差し入れて、開口部24の開口縁24Aにおいてパッド部30を撓ませて開口部24を拡げる態様で、把持部50にアクセスする。そして、乗員は、把持部50に手を掛けて、シートクッション21の座面21A側に体を引き上げるようにして乗車する。一方、乗員が乗降口16から降車する際には、把持部50にアクセスする態様は乗車する際と同様であるが、乗員は、把持部50に手を掛けて、シートクッション21の座面21A側に体を引き寄せつつ降車する。つまり、把持部50は、乗員を支えるようにして、乗員の乗車を支援するアシストグリップとして機能する。
続いて、本実施形態における効果について説明する。本実施形態では、車両用シート10は、座面21Aを有するシートクッション21と、背もたれ面22Aを有するシートバック22と、を備え、座面21Aには、開口部24が設けられ、開口部24からアクセス可能な状態で、シートクッション21の内方に把持部50が収容されている。このような本実施形態によれば、把持部50を座面21A付近、つまり、車両における相対的に低い位置に設けることができ、例えば、子供のような背丈の低い乗員が乗降する際においても把持部50を把持し易い構成を実現することができる。そのうえで、把持部50がシートクッション21の内方に収容されているから、把持部50が座面21Aから常時突出する態様に比べて、把持部50を設けたことに起因して、車両用シート10の座り心地を損なう事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、開口部24の開口縁24Aは、軟質材からなるパッド部30を少なくとも備えて構成され、把持部50がシートクッション21の内方に収容された状態で、開口部24が閉じてなる。このような構成によれば、把持部50を使用する際には、パッド部30を撓ませてこれにアクセスすることができる一方、把持部50を使用しない状態では、開口部24が閉じていることで、より一層好適に、車両用シート10の座り心地を損なう事態を抑制することができる。
[実施形態1の変形例1]
実施形態1の変形例1について図5及び図6を用いて説明する。ここでは、把持部50の形状を変形した把持部150を備えるシートクッション121(車両用シート110)を示す。
把持部150は、両端部52,52から中央部51までの長さ寸法が、シートフレーム14から座面21Aまでの寸法より長いものとされており、開口部24から座面21A側に引き出し可能な構成とされている。つまり、把持部150は、その使用時においては、座面21A側に引き出される一方、非使用時においては、その一部が折り畳まれる等して収容部31内に収容される態様とされている。
乗員が乗降口16から乗車する際には、乗員またはその介助者は、開口部24に手を差し入れて、開口部24の開口縁24Aにおいてパット部30を撓ませて開口部24を拡げる態様で、把持部150にアクセスして、これを座面21A側に引き出す。そして、乗員は、把持部150の引き出された部分に手を掛けて、シートクッション21の座面21A側に体を引き上げるようにして乗車する。一方、乗員が乗降口16から降車する際には、乗員は、把持部150の引き出された部分に手を掛けて、シートクッション21の座面21A側に体を引き寄せつつ降車する。本変形例によれば、乗員が把持する部分が座面21A側に引き出されるから、乗員が把持部150を、より一層把持し易い構成を実現することができる。
[実施形態1の変形例2]
実施形態1の変形例2について図7を用いて説明する。ここでは、開口部24が設けられる位置を座面21Aから背もたれ面22Aに変更した車両用シート210を示す。
背もたれ面22Aは、シートバック222の車両前側に位置する面とされ、シートクッション21に着座した乗員の背が凭せかけられる部分とされる。背もたれ面22Aは、パッド部30の上側にシートカバー40が積層される形で構成されている。背もたれ面22Aには、車両用シート210に着座した乗員の腰部と背部に倣うようにしてバック側凹み部22Bが形成されている。バック側凹み部22Bは、その底面を構成する面状部材41Dと、その車幅方向両側に位置する側面を構成する面状部材41E,41Fと、が互いに縫合されている。そして、バック側凹み部22Bの車幅方向の両側には、面状部材41Dと面状部材41E,41Fとが互いに縫合されてなる縫合線43E,43Fが形成されている。
シートバック222には、背もたれ面22Aに開口部224が設けられ、開口部224からアクセス可能な状態で、その内方に把持部250が収容されている。
開口部224は、背もたれ面22Aのうち、車両の乗降口16に近い側の部分、つまり、車幅方向における外側の位置に配設されている。詳細には、開口部224は、バック側凹み部22B内に配され、バック側凹み部22Bの両側に形成された一対の縫合線43E,43Fのうち、より乗降口16に近い縫合線43Eに沿って設けられている。このため、子供のような背丈の低い乗員が車両に乗車する際に、開口部224を介して把持部250に手が届きやすい構成が実現されている。
開口部224は、車両上下方向に沿って延びるスリット状をなし、シートカバー40を貫通する形で設けられている。本実施形態では、開口部224は、シートカバー40の縫合線43Eにおいて、その一部を縫合しないことにより、面状部材41Dと面状部材41Eが互いに離間可能に設けられた非縫合部とされている。
なお、開口部224の他の構成については、上記実施形態1に記載の開口部24に係る説明において、座面21Aを背もたれ面22Aに読み替えたものと同様とされており、その説明を省略する。また、把持部250の構成については、実施形態1に記載の把持部50に係る説明において、その収容位置をシートクッション21からシートバック222に変更するとともに、その取り付けられる部材をシートフレーム14のクッション側部分14Aからバック側部分14Bに変更したものとされており、その説明を省略する。
本変形例では、車両用シート210は、座面21Aを有するシートクッション21と、背もたれ面22Aを有するシートバック222と、を備え、背もたれ面22Aには、開口部224が設けられ、開口部224からアクセス可能な状態で、シートバック222の内方に把持部250が収容されている。このような実施形態によれば、把持部250を背もたれ面22A付近、つまり、車両における相対的に低い位置に設けることができ、例えば、子供のような背丈の低い乗員が乗降する際においても把持部250を把持し易い構成を実現することができる。そのうえで、把持部250がシートバック222の内方に収容されているから、把持部250が背もたれ面22Aから常時突出する態様に比べて、把持部250を設けたことに起因して、車両用シート210の座り心地を損なう事態を抑制することができる。
[実施形態1の変形例3]
実施形態1の変形例3について図8を用いて説明する。ここでは、把持部50の取り付け態様を変更した把持部350を示す。
車両用シート310は、いわゆるセパレートシートとされている。シートクッション321及びシートバックは、シートフレーム314と、シートフレーム314に支持されるパッド部と、パッド部の少なくとも一部を覆うシートカバー40と、で少なくとも構成されている。シートフレーム314は、骨格部材とされ、金属等の剛性を有する部材で構成されている。シートフレーム314は、クッション側部分314Aと、クッション側部分314Aの後端部から上方に起立するバック側部分314Bと、を有して構成されている。クッション側部分314Aは、枠状をなす基板と、基板の枠内において車幅方向に沿ってS字状に蛇行するばね部材314Cとを有している。そして、把持部350は、クッション側部分314Aのばね部材314Cに固定具56を介して取り付けられている。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図9から図11を用いて説明する。この実施形態2では、実施形態1の開口部24及び把持部50の態様を変更した開口部424及び把持部450を有するシートクッション421(車両用シート410)を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
開口部424は、図10に示すように、車両前後方向に沿って延びる溝状をなし、シートカバー40と一体的に設けられた袋状部445が、パッド部30に形成された収容部431内に陥入することで形成されている。
袋状部445は、図9に示すように、布材等の可撓性(柔軟性)を有する面状部材を袋状に縫製してなり、その袋口445Aをシートカバー40の縫合線43Bの非縫合部に合わせる形で配されている。そして、袋状部445は、袋口445Aにおける車室内側の部分が面状部材41Aに対して取り付けられるとともに、車室外(乗降口16)側の部分が面状部材41Bに対して取り付けられることで、シートカバー40との間に隙間がない状態で設けられている。なお、袋状部445の面状部材41A,41Bに対する取り付け態様は、面状部材41A,41Bとは別体の袋状部445を、縫い糸等を用いてこれに縫合するものであってもよく、袋状部445を形成する面状部材を面状部材41A,41Bの一部で構成ものであってもよい。袋状部445の袋口445A側とは反対側に位置する端部445Bは、後述する把持部450に取り付けられている。
開口部424は、図10に示すように、把持部450が後述する収容部431(シートクッション21の内方)に収容された状態で、上方に向けて開放した状態、つまり、開いた状態とされている。開口部424の開口幅は、後述する把持部450の幅寸法に対してわずかなクリアランスを有する程度とされており、例えば、乗員が開口部424の上方に着座した場合であってもその座り心地を損なわない程度に十分に小さいものとされている。そして、開口部424は、開口縁424Aに手を掛けて、パッド部30を撓ませることで開口幅を大きくすることが可能となっている。さらに、開口部424は、パッド部30を撓ませた後に、開口縁424Aから手を放すと、パッド部30の復元力により、撓み変形する前の開口幅に復元可能とされている。
収容部431は、図10及び図11に示すように、パッド部30の上面から下方に向けて凹む凹状部の内周面431Aに袋状部445が積層されることで構成されている。そして、収容部431は、シートクッション421の内部において把持部450を収容する収容空間を形成している。収容部431には、その底面から車両下方に向けてパッド部30を貫通する形で、把持部450を係止する係止部453を挿通するための係止部挿通孔が連通形成されている。
把持部450は、図9に示すように、D環状をなし、その内周面のうち湾曲状をなす車両上側の部分に手を掛ける態様で把持可能とされている。把持部450の車両下側の端部には、袋状部445の端部445Bが取り付けられており、袋状部445の内側において、把持部450を係止するための紐状の係止部453,453が両側にそれぞれ取り付けられている。そして、把持部450は、係止部453,453が固定具56,56を介してシートフレーム14にそれぞれ固定されることで、シートフレーム14に対して取り付けられている。
把持部450は、図10及び図11に示すように、開口部424から座面21A側に引出し可能な構成とされている。つまり、把持部450は、その使用時においては、座面21A側に引き出される一方、非使用時においては、収容部431内に収容される態様とされている。
本実施形態では、把持部450がシートクッション21の内方に収容された状態において、開口部424が開いているから、乗員が車両に乗降する際に、把持部450にアクセスしやすい構成を実現することができる。そのうえで、本実施形態では、袋状部445を備えるから、開口部424からシートクッション21の座面21Aとは反対側(シートフレーム14側)に、物等が落ち込む事態の発生を抑制することができる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図12から図14を用いて説明する。この実施形態3では、実施形態1の把持部50の態様を変更した把持部550を有するシートクッション521(車両用シート510)を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
把持部550は、図12に示すように、円環状をなし、その内周面に手を掛ける態様で把持可能とされている。把持部550は、図示しない芯材に合成皮革等の表皮材を巻いて円環状に縫製したもの等とされ、縮径変形可能な構成とされている。このような構成により、把持部550を設けたことに起因して、車両用シート510の座り心地を損なう事態が抑制されている。把持部550の車両下側には、把持部550を係止するための帯状の係止部553が取り付けられている。そして、把持部550は、係止部553の端部552が固定具56を介してシートフレーム14に固定されることで、シートフレーム14に対して取り付けられている。
把持部550は、図13及び図14に示すように、開口部24から座面21A側に引出し可能な構成とされている。つまり、把持部550は、その使用時においては、座面21A側に引き出される一方、非使用時においては、収容部31内に収容される態様とされている。
本実施形態では、把持部550が環状をなすから、把持部550を把持しやすく、好適に、乗員の乗降を支援することができる。
[実施形態3の変形例1]
実施形態3の変形例1について図15を用いて説明する。ここでは、把持部550の形状を変更した把持部650を示す。
把持部650は、図15に示すように、車両上下方向に沿って短手状とされる環状、つまり、車両前後方向に沿って延びる長方形状(D字状)をなし、その内周面のうち長手方向沿って延びる面に手を掛ける態様で把持可能とされている。このように、把持部650が、乗員が着座する際のパッド部30の撓み方向について小型化されていることにより、把持部650を設けたことに起因して、車両用シート10の座り心地を損なう事態が抑制されている。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図16から図18を用いて説明する。この実施形態4では、実施形態1の把持部50の態様を変更した把持部750を有するシートクッション721(車両用シート710)を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
収容部731は、図16及び図17に示すように、開口部24と連通する形で形成されて、シートクッション21の内部において把持部750を収容する収容空間を形成している。具体的には、本実施形態では、収容部731は、開口部24と連通するスリット状の部分と、当該部分の座面21A側とは反対側に連通する形で、パッド部30の内部において直方体状に囲まれた内部空間を形成する部分と、を有してなる。収容部731のうち内部空間を形成する部分は、開口部24に対して車室外側に向けて広がる形で設けられており、内部空間の座面21A側に位置する天井面には把持部750が突設されている。本実施形態では、パッド部30とは別体的に設けられた把持部750が内部空間の天井面に対して取り付けられるものを例示するが、把持部750が突設される態様はこれに限られない。例えば、収容部731のうち内部空間を形成する部分は、内周面731Aの一部(例えば、その天井面と車室外側の面と床面に沿って延びるコの字状に延びる部分)に沿って、合成樹脂製等のパッド部より剛性の高い基材が配される構成であってもよく、把持部750がそのような基材と一体的に設けられる構成であってもよい。
把持部750は、図16に示すように、車両前後方向に沿って延びる長手状をなし、その車両下側の面に複数の指をそれぞれ宛がうことが可能な複数の凹みが形成されている。そして、乗員が乗降口16から乗車(降車)する際には、図18に示すように、乗員は、開口部24に手を差し入れ、さらに、収容部731に指を挿入するとともに把持部750の車両下側に回り込ませる態様で、把持部750にアクセスする。そして、乗員は、その車両下側の面に指を宛がうようにして把持部750に手を掛けて、シートクッション21の座面21A側に体を引き上げるようにして乗車する。
本実施形態によれば、把持部750の下方に、パッド部30を撓ませなくても乗員の手指を挿入可能な空間が形成されているから、乗員が把持部750を把持し易く好適である。また、本実施形態では、把持部750と座面21Aとの間にパッド部30の一部が配されるから、把持部750を設けたことに起因して、車両用シート710の座り心地を損なう事態を好適に抑制することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した実施形態以外にも、各実施形態に記載した構成を適宜組み合わせて実施するものであってもよい。例えば、実施形態1に記載の座面に設けられた開口部及び把持部と、実施形態1の変形例2に記載の背もたれ面に設けられた開口部及び把持部との双方を備える構成としてもよい。また、実施形態1の変形例2のように、背もたれ面に開口部が設けられる構成において、シートバックの内方に実施形態2〜4に記載の把持部が収容される構成としてもよい。
(2)上記した各実施形態では、開口部がシートクッション又はシートバックの凹み部内に配される構成を例示したが、開口部の配される位置はこれに限られない。例えば、開口部は、シートクッション又はシートバックにおいて、凹み部以外の位置に配されていてもよく、また、凹み部を有しないフラット状の座面又は背もたれ面に設けられていてもよい。
(3)上記した各実施形態では、開口部が縫合線に沿って配される構成を例示したが開口部の配される位置はこれに限られない。
(4)上記した実施形態1〜3では、把持部がシートフレームに取り付けられる構成を例示したが、把持部が取り付けられる部材はこれに限られない。例えば、実施形態1〜3において、把持部がパッド部の裏面に取り付けられているものであってもよい。また、シートフレームの形状も適宜設定可能であり、シートフレームはいわゆるパンフレーム等であってもよい。
(5)上記した各実施形態において、開口部を閉塞する閉塞部を更に備えるものであってもよい。例えば、閉塞部としては、縫合線を構成する面状部材から座面に沿ってフラップ状に延びるフラップ部や、縫合線に沿って両側の面状部材に設けられたファスナー等を例示することができる。
(6)上記した各実施形態において、開口部の開口縁には、開口部の位置を示すマーク部が設けられていてもよい。例えば、マーク部は、シートカバーの色味とは色調の異なる縫い糸で、開口部の開口縁のみに設けられた縫い目により構成されていてもよい。
(7)上記した各実施形態以外にも、開口部の位置、形状、及び形成態様は適宜変更可能である。
(8)上記した各実施形態以外にも、把持部の位置、形状、及び設置態様は適宜変更可能である。
10,110,210,310,410,510,610,710…車両用シート、21…シートクッション、21A…座面、22,222…シートバック、22B…背もたれ面、24,224,424…開口部、24A,424A…開口縁、30…パッド部、50,150,250,350,450,550,650,750…把持部

Claims (4)

  1. 座面を有するシートクッションと、
    背もたれ面を有するシートバックと、を備え、
    前記座面と前記背もたれ面との少なくとも一方には、開口部が設けられ、
    前記開口部の開口縁は、軟質材からなるパッド部を少なくとも備えて構成され、
    前記シートクッションまたは前記シートバックの内方には、前記開口部と連通する収容部が形成され、
    前記収容部の内周面が、前記パッド部で構成され、
    前記開口部からアクセス可能な状態で、前記収容部に把持部が収容され
    自然状態では、前記内周面同士が当接し、前記開口部の開口縁が互いに当接することで、前記開口部が閉じた形となり、
    把持使用状態では、乗員が前記開口部に手を差し入れることで前記パッド部が撓み、前記内周面同士が離間して前記開口部が拡がる形となり、前記把持部に把持可能とされている車両用シート。
  2. 前記開口部は、車両の乗降口に近い側の部分に設けられている請求項1に記載の車両用シート。
  3. 座面を有するシートクッションと、
    背もたれ面を有するシートバックと、を備え、
    前記座面と前記背もたれ面との少なくとも一方には、開口部が設けられ、
    前記開口部は、
    軟質材からなるパッド部と、
    前記パッド部を覆うシートカバーと一体的に設けられた袋状部と、を備え、
    前記パッド部は、その内方に凹んだ凹状部の内周面に、前記袋状部が積層されてなる収容部を有し、
    前記開口部からアクセス可能な状態で、前記収容部に把持部が収容され
    前記把持部は、前記袋状部が前記パッド部の前記凹状部から離間することで、前記収容部から引き出し可能な構成とされている車両用シート。
  4. 前記開口部は、車両の乗降口に近い側の部分に設けられている請求項3に記載の車両用シート。
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