JP6562696B2 - 防振装置用ブラケット - Google Patents
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防振装置用ブラケットとしては、筒状部材と、筒状部材の開口端部に接合されたストッパ部材と、ストッパ部材に接合されたステーと、筒状部材の外周面に接合された取付部材と、を備えているものがある(例えば、特許文献1参照)。
このように、第一取付部材をステー側およびストッパ部側の二箇所で筒状部材に接合することで、第一取付部材が筒状部材に安定して支持されるため、ステーおよびストッパ部の強度を高めることができる。
本実施形態のブラケット10は、図2に示すように、防振装置1を車体3に取り付けるための部材である。
なお、以下の説明において、前後左右方向とは、ブラケット10および防振装置1を説明する上で便宜上設定したものであり、ブラケット10および防振装置1の構成および使用状態を限定するものではない。
なお、振動部材とは、振動の発生源(例えば、エンジンやモータ等)のことである。また、非振動部材とは、振動部材の振動を伝えたくない部材(例えば、車体等)のことである。
また、防振装置1は、インシュレータ1aの上端部にインサート成形された金属製の取付金具1bと、インシュレータ1aの下端部が取り付けられた金属製の円筒金具1cと、を備えている。インシュレータ1aの下端部は、円筒金具1cの内周面に加硫接着されている。
本実施形態のブラケット10は、筒状部材20、第一取付部材30および第二取付部材40の三つの金属製の部品を接合することで構成されている(図3参照)。
本実施形態の筒状部材20は、図3(c)に示すように、一枚の板状部材21を円弧状に湾曲させ、板状部材21の長手方向の縁部21a,21a同士を溶接することで、円筒状に形成されている。このように、一枚の板状部材21を用いて筒状部材20を簡単に形成することができる。
板状部材21の接合部は、筒状部材20の前側に配置されている。また、筒状部材20の上側開口端部20aには、前後の二箇所に凹部22,22が形成されているため、筒状部材20を軽量化するとともに、筒状部材20と平板部31との溶接長さを小さくすることができる。
ステー32の先端部には、図2に示すように、取付穴32aが形成されている。この取付穴32aにボルト(図示せず)を挿入し、ボルトを車体3から延ばされた非振動側ブラケット3aに取り付けることで、ステー32を車体3に取り付けることができる。
平板部31の開口部31aには、図2に示すように、筒状部材20に取り付けられた防振装置1の上部が挿入される。平板部31の開口部31aの内周面と、防振装置1の外周面との間には隙間が形成されている。
なお、振動側ブラケット2aにおいて、ストッパ部33に対向する位置には、下方に向けて突出した弾性当接部2bが形成されている。
図1(a)に示すように、両脚部41,41の内側面は筒状部材20の外周面に接合されており、上桁部42は筒状部材20の上方に配置されている。このように、第二取付部材40は、第一取付部材30および筒状部材20を前後方向に跨いでいる。
図4に示すように、両脚部41,41の取付穴41b,41bにボルト(図示せず)を挿入し、このボルトを車体3(図5参照)に取り付けることで、第二取付部材40を車体3に取り付けることができる。
このように、前後二つの脚部41,41によってブラケット10を車体3に取り付けることで、車体3に対するブラケット10の安定性を高めることができる。
上桁部42の中央部には、図2に示すように、連結用開口部42aが開口している(図3(a)参照)。
上桁部42の上方から連結用開口部42aを通じて、ボルト(図示せず)を振動側ブラケット2aおよび防振装置1の取付金具1bに組み付けることで、振動側ブラケット2aを防振装置1に連結することができる。
振動によってインシュレータ1aが弾性変形すると、オリフィス通路(図示せず)を作動液が流通し、オリフィス通路内に液柱共振が生じることで振動が減衰する。
また、振動側ブラケット2aが上方に移動して、インシュレータ1aが上方に向けて変位したときに、振動側ブラケット2aが第二取付部材40の上桁部42に当接することで、振動側ブラケット2aの上方への移動量が規制されている。このように、第二取付部材40の上桁部42によって、防振装置1の変位量が設定されている。
そして、ステー32およびストッパ部33を一体に形成することで、部品点数が少なくなるため、ブラケット10の各部品を接合するときの溶接長さを小さくすることができる。ひいては、ブラケット10の組立工数および部品点数を少なくし、ブラケット10を軽量化するとともに、ブラケット10の製造コストを低減することができる。
このように、ストッパ部33の下面に筒状部材20の上側開口端部20aが溶接され、ストッパ部33が筒状部材20の周壁部に安定して支持されるため、ストッパ部33の強度を高めることができる。
なお、図5に示すように、筒状部材20において第一取付部材30との接合部(筒状部材20の右端部および左端部)には、壁部材21の縁部21a,21a同士の接合部が配置されていない。したがって、筒状部材20に凹部22を形成しても、第一取付部材30と筒状部材20との接合部の強度を十分に確保することができる。
例えば、本実施形態のブラケット10では、図3(c)に示すように、筒状部材20を一枚の板状部材21から構成することで、筒状部材20が簡単に製造されているが、筒状の鋼材を切断して筒状部材を形成してもよい。
1a インシュレータ
1b 取付金具
1c 円筒金具
2 エンジン(振動部材)
2a 振動側ブラケット
3 車体(非振動部材)
3a 非振動側ブラケット
10 ブラケット
20 筒状部材
20a 上側開口端部
21 板状部材
22 凹部
30 第一取付部材
31 平板部
31a 開口部
32 ステー
33 ストッパ部
40 第二取付部材
41 脚部
42 上桁部
Claims (4)
- 振動部材と非振動部材との間に介設される防振装置用ブラケットであって、
防振装置の下端部が嵌め込まれる筒状部材と、
前記筒状部材の上側開口端部に溶接されている第一取付部材と、
前記筒状部材の外周面または下側開口端部に接合され、前記非振動部材に取り付けられる第二取付部材と、を備え、
前記防振装置の上端部には、前記振動部材から延ばされた振動側ブラケットが取り付けられており、
前記第一取付部材には、前記非振動部材に取り付けられるステーと、前記振動側ブラケットに対して上下方向に対向するストッパ部と、が形成され、
前記筒状部材の上側開口端部には、凹部が形成されていることを特徴とする防振装置用ブラケット。 - 前記第一取付部材は、一端部に前記ステーが突設され、他端部に前記ストッパ部が形成されており、
前記第一取付部材の一端部および他端部が前記筒状部材の上側開口端部に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置用ブラケット。 - 前記筒状部材は、板状部材の長手方向の縁部同士を接合して形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防振装置用ブラケット。
- 前記第二取付部材は二つの脚部を有する門形に形成されており、
前記両脚部の内側面が前記筒状部材の外周面に接合されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の防振装置用ブラケット。
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