JP6560828B2 - 基板上の感光性材料を除去するための方法 - Google Patents

基板上の感光性材料を除去するための方法 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
[0001] 本出願は、2015年12月23日及び2016年2月4日に出願された欧州特許第15202291.9号及び欧州特許第16154256.8号の優先権を主張する。これらは援用により全体が本願に含まれる。
[0002] 本開示は、基板の外縁から感光性材料を除去するための方法及び装置に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感光性材料(レジスト)の層への結像により行われる。転写は、リソグラフィ装置内の投影システムを介して行われてもよい。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが付与される隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所与の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所与の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナとを含む。
[0004] いわゆる液浸リソグラフィ装置においては、比較的高い屈折率を有する液浸液(例えば水)を提供して、投影システムの最終要素と基板との間の空間を充填する。その要点は、露光放射は液浸液中の方が波長が短いので、結像するフィーチャの小型化を可能にすることである。液浸液の効果は、システムの有効開口数(NA)を大きくすること、及び焦点深度を大きくすることであるとも考えられる。
[0005] 感光性材料は、例えばスピンコーティングのような任意の方法で基板に適用することができる。これは、照射対象の基板の表面に液体の感光性材料を塗布することと、基板の軸を中心として基板を回転させて液体の感光性材料に遠心力を加えることと、を含む。この力によって感光性材料は基板の表面全体に広がり、基板上に薄い均一な層を形成する。しかしながら、回転プロセスの後、基板のエッジには比較的太い感光性材料リングが形成される可能性がある。同様に太いリングを生じ得る他の方法には、スプレーコーティング、ディップコーティング、インクジェット印刷等が含まれる。太いリングはエッジビード(edge bead)と呼ばれることが多い。エッジビードは、例えば基板ハンドリングによる交差汚染のために欠陥を引き起こす恐れがある。従って、リソグラフィ装置の歩留まり低下と可用性低下を招き得るエラーを低減するため、処理の前にエッジビードを除去することが望ましい。このため、例えばノズルを用いて基板のエッジの感光性材料を均一に取り除くことによって、基板のエッジにおける感光性材料を除去することができる。
[0006] 液浸リソグラフィ装置では、液体閉じ込め構造(流体ハンドリング構造、液浸フード、ノズル部材等)が、液浸液を液浸空間に閉じ込める。液浸空間に対して、基板の表面(この上に残りの感光性材料が位置している)を移動させる。基板の表面が液浸液に対して移動する際、基板の表面にばらつき又は凹凸があると、これがメニスカス釘付け特徴部として作用する場合がある。特に、従来のエッジビード除去プロセス後の基板の表面及び/又は基板の表面上に残っている感光性材料のエッジは、液浸液が感光性材料のエッジの上を通り過ぎる際にメニスカス釘付け特徴部として作用し得る。これが意味するのは、基板及び/又は感光性材料のエッジが液浸閉じ込め構造から遠ざかる際に、基板の表面と液体閉じ込め構造との間の液浸液のメニスカスが引き伸ばされるということである。基板及び/又は感光性材料のエッジが特定の距離を移動した後、メニスカスは最終的に破壊し、基板の表面上に液浸液が残るので、例えばウォーターマーク(watermark)のような欠陥を引き起こし得る液滴が基板上に生じる。このように、残っている液滴は、歩留まりを低下させる可能性のあるエラーを感光性材料の表面上で発生させる恐れがある。
[0007] 本発明の目的は、基板表面上の感光性材料層のエッジに由来する水損失の結果として生じる、例えばウォーターマーク形成のような欠陥を回避又は低減することである。
[0008] 本発明において、基板を処理する方法が提供される。この方法は、基板の表面上に感光性材料層を有する基板を提供することと、感光性材料層の外縁から感光性材料を除去することと、基板の表面上に残っている感光性材料層に、半径方向の幅を有するエッジを生成するように除去を制御することと、を含む。感光性材料は、厚さが変動することにより半径方向の幅における厚さプロファイルを形成し、除去は、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するように制御される。
[0009] 本発明において、基板を処理するための装置が提供される。この装置は、表面上に感光性材料層を含む基板を支持するように構成された基板サポートシステムと、感光性材料層の外縁から感光性材料を除去するように構成された基板エッジ処理ユニットと、を備える。基板エッジ処理ユニットは、感光性材料を除去する場合に基板の表面上に残っている感光性材料層に、半径方向の幅を有するエッジを生成するように構成され、感光性材料は、厚さが変動することにより半径方向の幅における厚さプロファイルを形成し、基板エッジ処理ユニットは、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を制御するよう除去を制御するように構成されている。
[0010] 本発明において、本明細書の実施形態の任意のものに記載されているパターニング装置を備えたリソグラフィ装置が提供される。
[0011] 本発明の別の特徴及び利点並びに本発明の様々な実施形態の構造及び作用は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。本発明は、本明細書に記載する特定の実施形態に限定されないことに留意されたい。このような実施形態は、例示のみを目的として本明細書に記載されている。本明細書に含まれる教示に基づいて当業者は更なる実施形態を容易に思いつくであろう。
[0012] 本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は本発明を図示し、説明と共に、更に本発明の原理を説明し、当業者が本発明を作成して使用できるようにする働きをする。
[0013] 基板サポートに保持された基板の側面の概略図である。 [0014] エッジビードが除去された基板の一部の側面の概略図である。 [0015] 図2と同様にエッジビードが除去された基板上に堆積されている液滴のクローズアップ図を断面で示す。 [0015] 図2と同様にエッジビードが除去された基板上に堆積されている液滴のクローズアップ図を断面で示す。 [0015] 図2と同様にエッジビードが除去された基板上に堆積されている液滴のクローズアップ図を断面で示す。 [0015] 図2と同様にエッジビードが除去された基板上に堆積されている液滴のクローズアップ図を断面で示す。 [0016] 図2における残りの感光性材料層のエッジのクローズアップ図である。 [0017] 実施形態に従って生成された残りの感光性材料層のエッジのクローズアップ図である。 [0017] 実施形態に従って生成された残りの感光性材料層のエッジのクローズアップ図である。 [0017] 実施形態に従って生成された残りの感光性材料層のエッジのクローズアップ図である。 [0017] 実施形態に従って生成された残りの感光性材料層のエッジのクローズアップ図である。 [0018] 一実施形態に従った基板の一部及びノズルの側面の概略図である。 [0019] 一実施形態に従った基板の一部及びノズルの側面の概略図である。 [0020] バリアが提供されている、一実施形態に従った基板の一部及びノズルの側面の概略図である。 [0021] バリアが提供されている、一実施形態に従った基板の一部及びノズルの側面の概略図である。 [0022] 一実施形態に従った基板の一部及びレーザの側面の概略図である。 [0023] 一実施形態に従った基板の一部及びレーザの側面の概略図である。 [0024] パターニングデバイスが提供されている、一実施形態に従った基板の一部及びレーザの側面の概略図である。 [0024] 基板及びパターニングデバイスの平面の概略図である。 [0025] パターニングデバイスが提供されている、一実施形態に従った基板の一部及びレーザの側面の概略図である。 [0025] 基板及びパターニングデバイスの平面の概略図である。 [0026] パターニングデバイスが提供されている、一実施形態に従った基板の一部及びレーザの側面の概略図である。 [0026] 基板及びパターニングデバイスの平面の概略図である。 [0027] 一実施形態に従った基板の一部及びプラズマデバイスの側面の概略図である。 [0028] 一実施形態に従った基板の一部及びプラズマデバイスの側面の概略図である。 [0029] パターニングデバイスが提供されている、一実施形態に従った基板の一部及びプラズマデバイスの側面の概略図である。 [0029] 基板及びパターニングデバイスの平面の概略図である。 [0030] 一実施形態に従った基板の一部及びプラズマデバイスの側面の概略図である。 [0031] 一実施形態に従った装置の概略図である。
[0032] 図は概略図であり、縮尺通りに描かれていない。図の多くのものは記載されるフィーチャ及びコンポーネントの一部を示すだけであり、例えばこれらのフィーチャ及びコンポーネントは図中の波線又は点線の方向に延出し得る。開示される実施形態の特徴及び利点は、全体を通して同様の参照符号が対応する要素を識別している図に関連付けて以下に述べる詳細な説明を読むことから、いっそう明らかとなろう。
[0033] 図1に示されているように、上記のような基板Wは、基板Wの表面上に感光性材料層5が提供されている。感光性材料層5は任意の方法で提供すればよい。方法は、上述のように、基板Wの表面上に液体感光性材料を提供することと、基板Wを回転させて液体感光性材料を広げることと、を含み得る。図1に示されているように、基板Wのエッジにエッジビード6が形成される可能性がある。エッジビード6は、残りの感光性材料層5に対して非均一であり得る。エッジビード6は、図1に示されているように、基板Wの外縁を覆うように位置すると共に、基板Wの他方側の基板Wの表面の外縁上に存在する場合がある。あるいは、方法は、基板Wの表面上にすでに感光性材料層5を備えている基板Wを提供することを含み得る。図1に示す基板Wは、基板サポート7によって支持されているものとして図示している。基板サポート7は任意選択的であるが、必要に応じて、基板Wの移動すなわち平行移動及び回転を制御するため使用することができる。
[0034] 上述のように、感光性材料層5の外縁の感光性材料を除去してエッジビード6を除去することにより、感光性材料層5をいっそう均一にすることができる。しかしながら、感光性材料層5のエッジビード6を除去する既知の方法では、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5に、形の整ったエッジが与えられる。図2に示されているように、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5のエッジはシャープな段差である。既知の方法及び装置を用いると、シャープな段差は基板Wの円周において均一である。言い換えれば、この段差は円周方向で実質的に均一である。従って、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5のエッジの段差は、上述のように液浸液が基板Wの上を通り過ぎる際に液浸液を釘付けする(pin)可能性がある。これは膜引張り(film pulling)として既知である場合がある。これによって、基板Wの表面上に液滴が生じ、上述のようなウォーターマーク等の欠陥が発生する恐れがある。
[0035] 図3Aから図3Dは、感光性材料層5のエッジが液体閉じ込め構造IHの下を通る際、膜引張りに起因してどのように水損失が発生するかを示している。図3Aから図3D及び図4Aから図4Eは、基板Wの上にある感光性材料層5のエッジを示す。基板Wの上にある感光性材料層5及び基板Wの一部のみが示されている。これらの図は例示を意図しており、縮尺通りではない。感光性材料層5は図3Aから図4Eのいずれにおいても右側へ延出し、基板Wは図3Aから図4Eのいずれにおいても波線よりも遠くへ(すなわち右側へ又は下方へ)延出し得る。
[0036] 図3Aに示されているように、液体閉じ込め構造IHは液浸液ILを液浸空間に閉じ込める。液体閉じ込め構造IHに対して感光性材料層5を移動させる。液浸液ILの側面はメニスカスMによって画定されている。メニスカスMは、液体閉じ込め構造IHと基板W及び/又は感光性材料層5との間に延出している液浸液ILの表面である。メニスカスMの形状及び曲率は表面張力によって影響を受ける。メニスカスMの形状は、液体閉じ込め構造IHと基板W及び/又は感光性材料層5との間の相対的な移動の方向及び速度に応じて変化する。
[0037] 図3Aから図3Dは、感光性材料層5の直径方向における液体閉じ込め構造IHの相対的な移動を示している。一般に、液体閉じ込め構造IHは静止状態であり、液体閉じ込め構造IHに対して基板Wを移動させる。しかしながら、例示の目的のため、記載全体を通して基板Wに対する液体閉じ込め構造IHの移動について記載する。図3Aから図3Dは時間的な順序を表している。液体閉じ込め構造IHは図3Aから図3Dにおいて左側から右側へ、すなわち感光性材料層5の表面上を基板Wのエッジから離れる方向へ動いている。
[0038] 図3Aにおいて、液体閉じ込め構造IHは右側へ移動中である。メニスカスMの底部は感光性材料層5のエッジにある。図3Bに示されているように、液体閉じ込め構造IHが引き続き感光性材料層5のエッジから離れる方へ移動した場合、メニスカスMは感光性材料層5のエッジと接触した状態を維持している。言い換えれば、メニスカスMは感光性材料層5のエッジに釘付けされている。
[0039] 図3Bに示されているように、液体閉じ込め構造IHが進み続けると、メニスカスMは引き伸ばされる。図3Cは、メニスカスMが更に遠くまで引き伸ばされたために破壊点BPで破壊する状況を示している。この時点で、メニスカスMは感光性材料層5のエッジに釘付けされたままである。図3Dは、破壊点BPで破壊したメニスカスMの効果を示している。具体的には、メニスカスMが破壊すると、液浸液ILの液滴8が感光性材料層5上に堆積する。これらの液滴は感光性材料層5の表面上での水損失に相当し、例えばウォーターマークのような欠陥を招く可能性がある。「欠陥」という用語は、本明細書で用いる場合、基板Wの表面上の様々な異なる欠陥を含む。例えばこの用語は、以下の記載において特にウォーターマーク欠陥を意味することがある。
[0040] 図3Aから図3Dにおいて、メニスカスMは感光性材料層5のエッジに接触点を有するものとして示されているが、これは例示に過ぎない。メニスカスMは、基板Wの露出表面上に接触点を有することも可能である。このメニスカスMは上述したものと同様に破壊し得るが、釘付けは感光性材料層5のエッジではなく基板Wの表面上で生じる。
[0041] 本発明は、感光性材料層5の表面上の欠陥を軽減又は回避するように基板Wを処理する方法を提供する。この方法は、例えば図1に示されているように、基板Wの表面上に感光性材料層5を備えた基板Wを提供することを含む。この方法は更に、感光性材料層5の外縁から感光性材料を除去することを含む。言い換えれば、基板Wの表面上の感光性材料層5の外縁を除去する。
[0042] この方法は、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5に、半径方向の幅を有するエッジを生成するように除去を制御することを含む。この場合、感光性材料は、厚さが変動することにより半径方向の幅における厚さプロファイルを形成し、更に、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するように除去が制御される。言い換えれば、感光性材料層5のエッジの厚さプロファイルには、円周方向で変化する変動がある。
[0043] これに加えて又はこの代わりに、この方法は、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5に粗いエッジ(rough edge)を生成するように除去を制御することを含む。粗いエッジは、上述のような円周方向の厚さプロファイルの変動を有することができる。あるいは、粗いエッジは、粗い厚さプロファイル(すなわち、半径方向の幅RWにおける)を有し得るが、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5のエッジにおいて実質的に均一とすることができる。言い換えれば、エッジは、残りの感光性材料層5のエッジにおいて一定である粗い厚さプロファイルを有し得る。粗い厚さプロファイル、すなわち半径方向のラフネスを有するとは、厚さプロファイルが少なくとも1つの大きい突起、又は好ましくはより多くの突起を有するように見えることを意味する、及び/又は厚さプロファイルの勾配が複数回切り換わることを意味する、及び/又は厚さが実質的に一定に変化する勾配を有することを意味する、及び/又は厚さプロファイルが円滑でないことである可能性がある。
[0044] 上述のようなエッジの生成は、感光性材料のエッジにおける釘付け機構を変化させ、従って上述のように基板Wの表面上に残される液滴の大きさ及び/又は数を低減させるはずである。
[0045] 前述のように、エッジは円周方向において非均一とすることができる。言い換えれば、エッジの様々な位置においてエッジの半径方向の幅の断面を見た場合、厚さは様々に異なっている。従って、エッジの断面で見た場合のエッジの形状は、円周方向において変動する。この変動は均一であるか又は非均一であり得る。変動にはパターンを付けることができる、すなわち平面で見た場合にパターンを形成できる。一実施形態において、変動は均一であり、エッジは平面視で繰り返しパターンを有する段差エッジとすることができる。例えばパターンは、正弦波、三角波、方形波、又は矩形波の形状であり得る。パターンの形状は特に限定されない。一実施形態において、変動は非均一であり、例えばエッジは、平面視で繰り返しでない非均一パターンを有する段差エッジとすることができる。従ってパターンは、概ね正弦波、三角波、方形波、及び/又は矩形波を有し得るが、エッジの長さに沿って振幅及び/又は波長の非均一な変動を有し得る。一実施形態において、エッジは非均一であり、粗いエッジであり得る。
[0046] 一実施形態において、エッジは粗いエッジである。残りの感光性材料層5に粗いエッジを提供することは、エッジがもはや段差形状でないことを意味する。粗いエッジのラフネスをマイクロラフネス(micro−roughness)と呼ぶことがある。粗いエッジは、交互の局所構造、すなわち、円周方向及び半径方向の接触角/高さの変動を伴う非均一構造を有する。これは、アジマス及び/又は半径方向のラフネスを変化させるように粗いエッジが制御されていることを意味する。感光性材料層5に粗いエッジを提供すると、感光性材料層5のエッジの釘付け効果が変化するので、膜引張りが低減し、これにより水損失が低減し、従って基板Wの表面上の欠陥を低減又は回避することができる。上述のように、粗いエッジは円周方向で均一にすることができ、従って、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5のエッジのほぼ全周において同一の厚さプロファイルを有し得る。あるいは、すでに述べたように、粗いエッジは円周方向で非均一にすることができる。粗いエッジは、半径方向において(すなわち、後述のように半径方向の幅RWにおける厚さプロファイル)及び/又は円周方向において(すなわち、エッジの長さに沿って)粗いものとして規定され得る。
[0047] 粗いエッジは、図2及び図4A〜図4Cに示されているシャープな垂直エッジでなく、図4D及び図4Eに示されているような半径方向の幅RWを有し得る。言い換えれば、半径方向の幅RWは、半径方向(すなわち図4A〜図4Eに示されているx方向)の長さであり得る。図4Aから図4Eは、エッジの様々なポイントにおけるエッジのあり得る厚さプロファイルの例である。図4D及び図4Eは粗いエッジについてあり得る厚さプロファイルを示す。(図4B及び図4Cについては以下で詳しく記載する。)感光性材料の厚さは、半径方向の幅RW(すなわち半径方向の長さ)にわたって非均一に変化し得る。このため、厚さは、エッジのあるポイントでは図4Dに示されている厚さプロファイルと同様であり得るが、エッジの別のポイントでは図4Eに示されている厚さプロファイルと同様であり得る。あるいは、厚さプロファイルはエッジの長さに沿って均一である場合もある。図4D及び図4Eに示されているように、粗いエッジは、粗いエッジの半径方向の幅RWにわたってz方向における非均一の変動を有し得る。この変動は、半径方向(すなわち、図4D及び図4Eのx方向)において、及び/又は円周方向(すなわち、図4Dと図4Eとの相違によって示されるx方向及びz方向の双方に直交した方向)において、非均一であり得る。
[0048] 粗いエッジは、厚さが実質的にゼロから基板Wの表面上の残りの感光性材料層5と実質的に同じ厚さまで増大する漸進的なエッジであり得る。あるいは、粗いエッジは、基板W上の感光性材料の厚さが残りの感光性材料層5の厚さの20%以上である場合に開始すると見なすことができる。あるいは、粗いエッジは、厚さが基板Wのエッジから増大する漸進的なエッジであり得る。粗いエッジは、エッジの半径方向の幅RWにおいて非均一であり、厚さが非均一に増大し得る。
[0049] 粗いエッジは、感光性材料層5の厚さ(すなわち、図4D及び図4Eにおけるz方向の距離)と粗いエッジの半径方向の幅RWとの平均比を有し得る。半径方向の幅RWは、半径方向における粗いエッジの半径方向の長さである。半径方向の幅RWは、基板Wの表面上で感光性材料を見出せる半径方向経路に沿った最も半径方向外側のポイントOから、残りの感光性材料層5が実質的に平坦となる開始点である残りの感光性材料層5上のポイントFまでと決定することができる。残りの感光性材料層5が実質的に平坦であると見なせるのは、残りの感光性材料層5の表面の変動が表面厚さのほぼ1%以下である場合である。これが実質的に平坦である場合、すなわち図4Aに示されているような場合、厚さ(図4A〜図4Eにおけるz方向の距離)は、残りの感光性材料層5の平均厚さであると決定できる。一実施形態において、平均比は少なくとも約0.25×10−3以上、又は好ましくは1×10−3超、又は更に好ましくは1.7×10−3超であり得る。一実施形態において、この比は少なくとも0.15以下、又は好ましくは30×10−3未満、又は更に好ましくは15×10−3未満であり得る。
[0050] 図4D及び図4Eには示されていないが、粗いエッジの少なくとも一部は、残りの感光性材料層5よりも大きい高さ(図におけるZ方向)を有し得る。これは、残りのステップの間、特に、例えば以下で説明するように流体(例えば溶剤)が使用される場合、感光性材料が再堆積されることが理由であり得る。言い換えれば、半径方向の幅RWにおける粗いエッジの厚さは、例えばポイントFにおいて、残りの感光性材料層5の厚さよりも大きい場合がある。
[0051] 一実施形態において、感光性材料層5の外縁から感光性材料を除去することは、感光性材料層5の外縁の感光性材料層5に流体をスプレーすることを含む。この実施形態において、流体は、本明細書で溶剤15と称される液体溶剤である。溶剤15は感光性材料用の溶剤である。すなわち、溶剤15は感光性材料を溶解する。溶剤15はノズルを用いてスプレーすることができる。この方法は、粗いエッジを生成するように溶剤15をスプレーする場合にノズルを振動させることを含み得る。言い換えれば、ノズルは規則的に前後に移動され得る。ノズルを振動ノズル10と呼ぶことができる。振動ノズル10の振動を制御するため、コントローラ11を提供することができる。一実施形態において、このように振動ノズル10を振動させると、粗いエッジが粗い波形管エッジと似たものになるように感光性材料層5のエッジを円周方向に変調する(modulate)ことができる。
[0052] 振動ノズル10は、平面視において基板W及び/又は感光性材料層5の上方で前後に振動させ得る。すなわち、振動ノズル10は概ね、振動している間は基板W及び/又は感光性材料層5の上方に位置決めされ得る。これは、振動ノズル10が振動中は常に基板W及び/又は感光性材料層5の上方にあることを意味し得る。振動ノズル10の前後の動きは図5において矢印で示されている。一実施形態において、この方法は、振動ノズル10を実質的に半径方向に振動させることを含む。振動が発生している間に基板Wは回転し得るので、振動ノズル10と基板Wの表面との相対的な移動は平面視で円形又はらせん形の経路を形成するように見える場合がある。
[0053] 上記の実施形態の任意のものにおいて、振動ノズル10は連続的に振動している。すなわち、振動ノズル10は基板Wの上方で連続的に前後に移動する。これは、溶剤15がスプレーされている間は振動ノズル10が連続的に振動していることを意味し得る。
[0054] 上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて振動ノズル10の振動の周波数及び/又は振幅を制御することを含む。振動の周波数及び/又は振幅を制御すると、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5に生成される粗いエッジの特徴を変化させることができる。例えば、振動ノズル10の振動の周波数及び/又は振幅によって、粗いエッジのフィーチャのピッチ及び深さを変化させる、すなわち、エッジが非均一な構造を有するように構造を変化させることができる。非均一な構造は、円周方向及び半径方向の接触角/高さの変動を有し得る。このように、振動ノズル10の振動のこれらの特徴を制御することは、粗いエッジの特性に影響を与え得るので、粗いエッジの効果を考慮に入れるように、例えば、欠陥の発生を低減又は回避するため基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失を考慮に入れるように制御することができる。このように、振動ノズル10の振動のこれらの特徴を制御することは、少なくとも1つのセンサ及び/又はプロセッサからの何らかのフィードバックに基づいて制御され得る。
[0055] 一実施形態において、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。例えば測定ユニット80は、リソグラフィ装置における基板Wの露光後に、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失を検出及び/又は測定し、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。あるいは測定ユニット80は、エッジのプロファイルを測定して、基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失の指示を決定/予測することができる。測定ユニット80は、オフラインで(すなわち露光後に)使用され、テスト基板Wのみを使用する場合がある。測定ユニット80は、上述の実施形態の任意のものにおいて使用される装置の外部にある可能性があり、例えば測定ユニット80はリソグラフィ装置の一部であり得る。一実施形態において、測定ユニット80は、制御信号をコントローラ11に送信するか又は制御信号をコントローラ11から受信することができる。図5において、測定ユニット80は、上述した実施形態と通信を行い得る外部ユニットとして図示されている。測定ユニット80は、図6から図9のいずれかに示されている実施形態と通信を行うように提供できるか、又は図5に示されている実施形態と通信を行うように提供されない場合がある。
[0056] 振動ノズル10に変更が必要であると決定される場合がある。例えば、振動ノズル10によってスプレーされている溶剤15の振幅、周波数、及び/又は流量が変更され得る。コントローラ11を用いて必要な変更を決定し、振動ノズル10の特徴を変更することができる。あるいは、コントローラ11は、振動ノズル10を制御するための変更を示す入力を測定ユニット80から受信することができる。基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失に対してこの変更が及ぼす効果の指示を、例えば上述の測定ユニット80によって与えて、更に変更が望ましいか否かを決定することができる。
[0057] 一実施形態において、振動ノズル10の振動の周波数を制御することは、周波数を所定の周波数範囲内で制御することを含む。振動ノズル10の振動を所定の範囲内で制御すると、粗いエッジの波長を制御することができる。すなわち、振動の周波数を変化させて粗いエッジの波長を変調/調整することができる。粗いエッジは、エッジに沿ったいわゆるフィーチャで形成され得る。例えばフィーチャは、エッジに沿って形成された実質的な渦構造のような構造であり得る。粗いエッジの波長は、2つのいわゆるフィーチャ間の距離、例えばエッジに沿った2つの比較的大きい渦構造間の距離であり得る。このため、平均波長は、1つの比較的大きい渦構造の中央から次の比較的大きい渦構造の中央までの円周方向の平均距離であり得る。従って、粗いエッジの形状は、振動ノズル10の振動の周波数を制御することによって変化させると共に制御することができる。これにより、振動の周波数を制御して、残りの感光性材料層5のエッジに起因して生じる欠陥を低減又は回避することが可能となる。一実施形態において、周波数はほぼ約500kHz以下、又は好ましくは約100kHz以下、又は更に好ましくは約50kHz以下である。一実施形態において、周波数はほぼ約500Hz以上、又は好ましくは約1kHz以上、又は更に好ましくは約10kHz以上である。
[0058] 一実施形態において、振動ノズル10の振動の周波数は、典型的な波長が約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。典型的な波長は平均波長とすることができる。一実施形態において、振動ノズル10の振動の周波数は、典型的な波長が約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。振動の周波数を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の波長を有する粗いエッジを生成すると、残りの感光性材料層5のエッジに起因する欠陥を低減又は回避することができる。
[0059] 一実施形態において、この方法は、ノズル10の振動の振幅を所定の振幅範囲内で制御して粗いエッジの半径方向の幅RWを制御することを含む。振動ノズル10の振幅を所定範囲内で制御すると、粗いエッジの半径方向の幅RWを制御することができる。すなわち、振動の振幅を変化させて粗いエッジの半径方向の幅を変調/調整することができる。従って、粗いエッジの形状は、振動ノズル10の振動の振幅を制御することによって変化させると共に制御することができる。これにより、振動ノズル10の振動の振幅を制御して、残りの感光性材料層5のエッジに起因する欠陥を低減又は回避することが可能となる。
[0060] 一実施形態において、振動ノズル10の振動の振幅は、半径方向の幅RWが約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。一実施形態において、振動ノズル10の振動の振幅は、半径方向の幅RWが約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。振動の振幅を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の半径方向の幅RWを有する粗いエッジを生成すると、上述のような欠陥を低減又は回避することができる。
[0061] 一実施形態において、振動ノズル10の振動の振幅はほぼ約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下である。一実施形態において、振動ノズル10の振動の振幅はほぼ約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上である。
[0062] 上記の実施形態の任意のものにおいて、振動ノズル10は他の場合にはエッジビード除去ノズルと呼ばれることがある。
[0063] 一実施形態において、この方法は、振動ノズル10を所定の周波数で振動させることを含む。この方法は更に、基板Wを第1の周波数で回転させることと、振動ノズル10を第2の周波数で振動させることと、を含み得る。基板Wを第1の周波数で回転させることは、基板Wを基板サポート7上に提供することと、基板Wの軸を中心とした基板サポート7の回転を制御することと、を含み得る。この方法は、毎分数百又は数千回転で基板Wを回転させることを含み得る。第2の周波数は第1の周波数よりも高くすることができる。第2の周波数は第1の周波数よりも大幅に高くすることができる。この文脈において、大幅に高いとは、第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも10倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも100倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも1000倍高いことを意味し得る。
[0064] 代替的な実施形態において、感光性材料層5の外縁から感光性材料を除去することは、感光性材料層5の外縁の感光性材料を除去する初期除去ステップと、粗いエッジを生成するように、ノズル20から流体をスプレーして残りの感光性材料層5の周りから更に感光性材料を除去する別のステップと、を含み得る。流体は、本明細書において溶剤25と称される液体溶剤とすればよい。溶剤25は感光性材料用の溶剤である。すなわち、溶剤25は感光性材料を溶解する。この実施形態において、第1のステップは、例えばエッジ除去ノズルの使用、又は上記の実施形態のいずれかに記載されるような振動ノズル10の使用等、多種多様な方法によって実行され得る。しかしながらこの実施形態では、粗いエッジは、ノズル20から溶剤25をスプレーして残りの感光性材料層5の周りから更に感光性材料を除去することによって生成及び制御される。このステップは図6に示されている。初期除去ステップは、図2、図4A、図6、図7、及び図8に示されているように、基板Wの表面上に粗いエッジなしの残りの感光性材料層5を生じ得るいずれかの既知の方法を用いて実行できる。従って、ノズル20から溶剤25をスプレーして残りの感光性材料層5の周りから更に感光性材料を除去するステップは、粗いエッジを生成するように除去の一部として提供される。ノズル20からの溶剤25のスプレーを制御するため、コントローラ21を提供することができる。
[0065] 粗いエッジは、上記の実施形態のいずれかに記載されるように、すなわち半径方向及び/又は円周方向において、非均一な構造を有し得る。粗いエッジの非均一な構造は不安定な波長摂動を生じ、このためメニスカスMはすばやく破壊するので、水損失が低減し、更には欠陥が低減する可能性がある。
[0066] ノズル20に関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じてノズル20から溶剤25をスプレーするステップを制御することを含み得る。一実施形態では、溶剤25のスプレー又はノズル20からのスプレーの幅を、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて制御することができる。ノズル20からの溶剤25のスプレーを制御すると、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5に生成される粗いエッジの特徴を変化させることができる。例えば、ノズル20からのスプレーの幅及び/又は流量によって、粗いエッジのフィーチャのピッチ及び深さを変化させる、すなわち、エッジが非均一な構造を有するように構造を変化させることができる。非均一な構造は、円周方向及び半径方向の接触角/高さの変動を有し得る。このように、ノズル20を制御することは、粗いエッジの特性に影響を与え得るので、粗いエッジの効果を考慮に入れるように、例えば、欠陥の発生を低減又は回避するため基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失を考慮に入れるように制御することができる。このように、ノズル20からのスプレー及びノズル20の移動を制御することは、少なくとも1つのセンサ及び/又はプロセッサからの何らかのフィードバックに基づいて制御され得る。
[0067] 一実施形態において、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。基板上に生じた欠陥及び/又は水損失の指示は、例えば図6〜図9に示されている実施形態と共に、上述したような測定ユニット80を用いて与えることができる。しかしながらこの実施形態では、測定ユニット80は、制御信号をコントローラ21に送信するか又は制御信号をコントローラ21から受信することができる。上述のように測定ユニット80から受信された指示を用いることから、ノズル20に変更が必要であると決定される場合がある。例えば、ノズル20によってスプレーされている溶剤25の流量、及び/又はノズル20の移動の速度、及び/又はスプレーの幅が変更され得る。コントローラ21を用いて必要な変更を決定し、ノズル20の特徴を変更することができる。あるいは、コントローラ21は、ノズル20を制御するための変更を示す入力を測定ユニット80から受信することができる。基板Wに生じる欠陥及び/又は水損失に対してこの変更が及ぼす効果の指示を、例えば上述の測定ユニット80によって与えて、更に変更が望ましいか否かを決定することができる。
[0068] 一実施形態において、この方法は、ノズル20からスプレーされる溶剤25のスプレーの幅を所定の範囲内で制御して、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5の粗いエッジの半径方向の幅を制御することを含み得る。上述のように、感光性材料層5の粗いエッジのラフネス、例えば半径方向の幅RWを制御することは、基板Wの表面上の欠陥に影響を与え得るので、上述のエラーを低減させるように制御することができる。
[0069] 一実施形態において、ノズル20からの溶剤25のスプレーの幅は、粗いエッジの半径方向の幅RWが約3mm以下、又は好ましくは約2mm以下、又は更に好ましくは約0.5mm以下であるように制御される。一実施形態において、ノズル20からの溶剤25のスプレーの幅は、粗いエッジの半径方向の幅RWが約0.01mm以上、又は好ましくは約0.05mm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。ノズル20から溶剤25のスプレーの幅を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の半径方向の幅RWを有する粗いエッジを生成すると、残りの感光性材料層5のエッジに起因する欠陥を低減又は回避することができる。
[0070] 一実施形態において、ノズル20からの溶剤25のスプレーの幅は、約3mm以下、又は好ましくは約2mm以下、又は更に好ましくは約0.5mm以下である。一実施形態において、ノズル20からの溶剤25のスプレーの幅は、約0.01mm以上、又は好ましくは約0.05mm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上である。これらの実施形態において、スプレーの幅は基板W上のスプレーの幅であり、言い換えれば、基板W上に入射するスプレーの幅とすることができる。
[0071] 一実施形態において、この方法は更に、図7又は図8に示されているバリアを提供することを含み得る。バリアは、感光性材料層5の一部を、ノズル20によってスプレーされている溶剤25から保護するため提供することができる。すなわち、バリアはシールドを形成し得る。スプレーされている溶剤25は本質的に、基板Wの表面上に残っている感光性材料を溶解するので、ノズル20からの追加溶剤によって影響を受ける基板Wの表面上の残りの感光性材料層5内の感光性材料の量を制御することが好ましい場合がある。従って、バリアを提供することにより、ノズル20からの溶剤25の塗布を、物質基板Wに残っている感光性材料層5の一部のみに限定することが可能となる。基板W/残りの感光性材料層5に対するバリアの位置決めによって、粗いエッジを更に制御することができる。言い換えれば、バリアを用いて、粗いエッジの内縁(すなわち、粗いエッジが終端し、残りの感光性材料層5の実質的に平坦な表面が開始する位置)を画定できる。このように、バリアを用いて半径方向の幅RWを更に制御することができる。コントローラ21を用いて、ノズル20に加えてバリアも制御することができる。コントローラ21は複数のサブ制御ユニットを含むことができ、例えば、ノズル20を制御するための1つの制御ユニットと、バリアの位置決めを制御するための別の制御ユニットと、を含む。
[0072] バリアは任意の形状を有することができ、特に限定されない。一実施形態において、バリアは平面視で直線を形成し得る。あるいは、一実施形態において、バリアは平面視で実質的に湾曲しているか又はU字形状としてもよい。あるいは、一実施形態においてバリアは平面視で実質的にV字形状としてもよい。湾曲形状、U字形状、又はV字形状のバリアはノズル20を実質的に囲むように位置決めできるので、このようなバリアを提供することは特に有用であり得る。これは、バリアを使用することで溶剤25のスプレーが残りの感光性材料層5上のどこに到達するかを正確に制御できることを意味する。
[0073] 一実施形態において、バリアは図7に示されているような物理的要素30である。従って物理的要素30は、溶剤25が物理的要素30の半径方向内側に進むのを物理的に阻止することができる。物理的要素30に使用される材料は特に限定されず、適切である任意の材料とすればよい。物理的要素30は剛性要素であり得る。物理的要素30は、溶剤(例えば溶剤15及び/又は溶剤25)に対して耐性を有し得る。
[0074] 代替的な実施形態において、バリアは、別のノズル40によって提供される流体ジェット45とすることができる。流体ジェット45に使用される流体は、感光性材料層5を形成するタイプの材料のための溶剤ではない。流体ジェット45を含むバリアは図8に示されている。流体ジェット45は、流体ジェット45を形成する流体を高速で放出することによって提供できる。流体ジェット45を含むバリアは、物理的要素30を含むバリアと実質的に同じ効果を有し得る。流体ジェット45を含むバリアは、残りの感光性材料層5に対して物理的要素30よりも効果的な保護を与え得る。その理由は、流体ジェット45が感光性材料の表面まで到達できるのに対し、物理的要素30では概して物理的要素30の端部と感光性材料層5との間に必然的にギャップが残るからである。これは、ノズル20からの溶剤25のスプレーの一部がこのギャップを通って、物理的要素30の他方側で残りの感光性材料層5に影響を及ぼす可能性があることを意味する。
[0075] 本明細書に記載されるようなバリア(例えば上述のような物理的要素30又は流体ジェット45)は、振動ノズル10と共に提供することができる。
[0076] これに加えて又はこの代わりに、ノズル20の位置を制御して、溶剤25が基板Wに到達する際の溶剤25の方向を制御することができる。この位置を制御して、感光性材料層5のどの部分に溶剤25が影響を及ぼすかを制御することができる。この位置は、例えばノズル20を傾けて溶剤25のスプレーの方向を変えることによって制御され得る。例えば、これにより溶剤25のスプレーの方向を半径方向外側に向けて、ノズル20の半径方向内側で感光性材料層5に到達する溶剤25の量を低減させ、これによって感光性材料層5の一部を保護することができる。溶剤15を同様にスプレーするようにノズル10を制御することができる。
[0077] 上記の実施形態の任意のものにおいて、スプレーするステップは、溶剤15及び/又は溶剤25である溶剤の液滴をスプレーすることを含み得る。上記の実施形態の任意のものにおいて、溶剤をスプレーするステップは、溶剤15又は溶剤25のいずれかである溶剤の液滴を含むエアロゾルをスプレーすることを含み得る。いずれにせよ、溶剤の液滴は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて制御することができる。この方法は、ノズル20からの溶剤25の液滴の平均直径を所定の平均直径範囲内で制御して、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5の外縁のラフネスを制御することを含み得る。一実施形態において、ノズル20からの溶剤25の液滴の平均直径は200μm以下、又は好ましくは50μm、又は更に好ましくは30μmである。一実施形態において、ノズル20からの溶剤25の液滴の平均直径は1ミクロン以上、又は好ましくは5μm、又は更に好ましくは10μmである。
[0078] 上記の実施形態の任意のものにおいて、溶剤15及び/又は溶剤25は有機溶剤とすることができる。上記の実施形態の任意のものにおいて、溶剤15及び/又は溶剤25は、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA又はPMA)、乳酸エチル、メチルエチルケトン(2−ブタノン)、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、ジイソアミルエーテル、4−メチルペンタン−2−オル、及び/又は乳酸エチルを含む(又はこれらから成る)ことができる。溶剤15及び/又は溶剤25は、これらの溶剤を含むか又はこれらの溶剤から成る任意の組み合わせを含み得る。一実施形態において、溶剤15及び/又は溶剤25は、55%から60%の乳酸エチル及び40%から45%のメチルエチルケトン(2−ブタノン)を含み得る。一実施形態において、溶剤15及び/又は溶剤25は、60%から80%のプロピレングリコールモノメチルエーテル及び20%から40%のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含み得る。
[0079] 上記の実施形態の任意のものにおいて、ノズル10又はノズル20はソニックノズル(sonic nozzle)又は超音波ノズルとすることができる。この実施形態では、ノズル10又はノズル20は、例えば圧電変換器によって生成された高周波音波を用いて、液体ジェットに表面張力波を生成することができる。表面張力波の振幅が臨界振幅に達した場合、これらの波は高くなりすぎて自身を支えることができず、小さい液滴が各波の先端から落ちて霧化が生じる。従って、これらのノズルは他の場合には噴霧ノズル及び/又は噴霧マイクロスプレーノズルとして知られていることがある。上記の実施形態の任意のものにおいて、音波の周波数を制御して溶剤の液滴の大きさを制御すると共に変更することができる。
[0080] 上記の実施形態の任意のものにおいて、流体は溶剤であることに限定されず、別のタイプの液体であってもよい。この実施形態では、感光性材料を除去するため流体が感光性材料を機械的に破壊するように構成され得る点を除いて、ノズルは上記の実施形態のいずれに記載したようにも使用できる。従って流体は、感光性材料を除去するため充分な力が与えられる必要がある。感光性材料を機械的に破壊するように構成されたそのような流体を提供する詳細については、US8,641,831B2号に提供されている。これは援用によりその全体が本願に含まれる。上記の実施形態の任意のものに記載された液体溶剤は、任意選択的に流体ジェットの形態である別の流体に取り換えてもよい。例えば化学物質を用いて感光性材料を溶解することを回避するため、感光性材料を機械的に破壊することが有利であり得る。流体はジェットとして、例えばガスジェット又は液体ジェットとして提供され得る。流体は、水を含む任意の適切な流体とすることができる。液体溶剤は液体ジェットとして使用できる。
[0081] 残りの感光性材料層5に粗いエッジを提供することは、エッジの厚さプロファイルが円周方向で均一でないこと、及び/又は半径方向の幅RWにおける厚さプロファイルの変動が粗いこと、すなわちエッジが粗い厚さプロファイルを有することを意味する。一実施形態において、エッジはパターン付きエッジである。これが意味するのは、この方法が、エッジに沿って画定されたフィーチャを生成するように感光性材料の除去を制御することを含むということである。前述のように、パターンは均一又は非均一とすることができ、平面視においてある形状を形成する段差エッジによって形成され得る。平面視におけるパターンの形状は、規則的な繰り返し部分を含むという点で均一であり得る。あるいは、平面視におけるパターンの形状は、規則的な繰り返し部分を含まないという点で非均一であり得る。パターン付きエッジは、交互の局所構造、すなわち円周方向及び半径方向の接触角/高さの変動を伴う構造を有する。感光性材料層5にパターン付きエッジを提供すると、感光性材料層5のエッジの釘付け効果が変化するので、膜引張りが低減し、これにより水損失が低減し、従って基板Wの表面上の欠陥が低減又は回避される。
[0082] 図4B及び図4Cに示されているように、パターン付きエッジは段差エッジを有し得る。シャープな段差は図4A、図4B、及び図4Cにおいて同様に見えるが、段差の半径方向の位置(すなわちx方向)は、図4B及び図4Cに関してはパターン付きエッジに沿って変動し、これに対して、従来技術におけるように図4Aでは円周方向で実質的に一定である。図4Bは、段差が最も内側の位置Xという例示的な位置にある例を示している。図4Cは、段差が最も外側の位置Xにある例を示している。段差は、最も内側の段差と最も外側の段差との間の任意のポイント、例えば図4Cに点線で示されているようなX、X、及び/又はXにおいて生じ得る。x方向の位置はエッジに沿って円周方向で変動するので、あるポイントでは段差はXに位置するが、異なる円周方向位置では例えばXのような他の任意の位置にあり得る。X、X、X、X、及びXの具体例は単なる例であり、段差の半径方向の距離は様々に異なるので、図示されていない他のx方向位置にあり得ることは理解されよう。
[0083] 段差エッジの代わりに、例えば傾斜又は湾曲のような、基板Wの表面から実質的に平坦である感光性材料層5の表面までの円滑な遷移を用いてもよい。いずれにせよ、パターン付きエッジは、基板Wの表面上の最も外側のポイント(例えば図4CのX)であって、ここよりも半径方向外側には感光性材料が実質的に存在しないポイントから、最も内側のポイント(例えば図4B及び図4CのX)であって、ここよりも半径方向内側では感光性材料層5が実質的に均一の厚さである、すなわち一定の厚さであるポイントまで、半径方向の幅RWを有する。言い換えれば、半径方向の幅RWは、半径方向(すなわち図4B及び図4Cに示されているx方向)における、ある長さとすればよい。パターン付きエッジにおいて段差が生じる半径方向距離は、エッジのどのポイントが観察されるかに応じて変動する。
[0084] 半径方向の幅RWは、半径方向におけるパターン付きエッジの半径方向長さである。半径方向の幅RWは、基板Wの表面上で感光性材料の段差(すなわちシャープな増大)が存在する半径方向経路に沿った最も半径方向外側のポイント(例えば図4CのX)であるポイントと、基板Wの表面上で感光性材料の段差(すなわちシャープな増大)が存在する最も半径方向内側のポイント(例えば図4B及び図4CのX)であるポイントと、の間の半径方向の距離として決定できる。最も半径方向外側のシャープな段差(例えば図4CのX)の半径方向外側には、実質的に感光性材料は存在しない。最も半径方向内側のシャープな段差(例えば図4B及び図4CのX)の半径方向内側では、残りの感光性材料層5は実質的に平坦である。言い換えれば、半径方向の幅RWは、最も外側の厚さ変化(実質的にゼロから、基板Wの表面上の残りの感光性材料層5と実質的に同じ厚さに達する)から、最も内側の厚さ変化(実質的にゼロから、基板Wの表面上の残りの感光性材料層5と実質的に同じ厚さに達する)までの、半径方向の距離とすることができる。
[0085] 残りの感光性材料層5の表面の変動が表面厚さの約1%以下である場合、残りの感光性材料層5は実質的に平坦であると見なすことができる。厚さ(すなわち、図4Aから図4Eにおけるz方向の距離)は、実質的に平坦であると見なされる場合、すなわち図4Aに示されているような場合、残りの感光性材料層5の平均厚さであると決定され得る。
[0086] 一実施形態において、感光性材料層5の外縁から感光性材料を除去することは、レーザからの放射を感光性材料層5の外縁の感光性材料に入射するように誘導することを含む。レーザから誘導された放射を用いる除去は、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するように制御される。例えばこれによって、上述のような粗いエッジ又はパターン付きエッジを形成できる。
[0087] あるいは、除去することは、感光性材料層5の外縁の感光性材料を除去するための初期除去ステップを含み、更に、エッジを生成するように、レーザからの放射を感光性材料に入射するよう誘導して残りの感光性材料層5の周りから更に感光性材料を除去することを含む。この実施形態において、初期ステップは、本明細書に記載されている実施形態の任意のものにおける方法を含む多種多様な方法によって実行され得る。初期除去ステップは、図2に示されているように、基板Wの表面上に上述したエッジなしの残りの感光性材料層5を生じ得るいずれかの既知の方法を用いて実行できる。従って、レーザからの誘導された放射を用いて更に感光性材料を除去することは、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するように制御される。例えばこれによって、上述のような粗いエッジ又はパターン付きエッジを形成できる。
[0088] 感光性材料に入射した放射を用いて、感光性材料層5のエッジにおける感光性材料を蒸発させることができる。蒸発した感光性材料は次いで、例えば図9に示されている抽出器93によって除去できる。抽出器93は、除去された感光性材料を抽出するため、他の実施形態の任意のものと共に提供され得る。抽出器93は、基板Wの周りから蒸発した感光性材料を除去するための他の手段と交換可能であり得る。
[0089] 放射を提供するために使用されるレーザのタイプは特に限定されない。放射は、以下に記載するように放射ビームとして提供される。実施形態の任意のものにおけるレーザは、COレーザ、Nd:YAGレーザ、周波数2倍化(frequency−doubled)又は周波数3倍化(frequency−tripled)Nd:YAGレーザ、エキシマレーザ、半導体ダイオードレーザ、又はダイオード励起固体レーザとすればよい。レーザによって提供される放射の波長は、除去対象の感光性材料の特性に適合させることができる。
[0090] 一実施形態においてこの方法は、レーザを用いて、感光性材料に入射する放射ビームを提供することを含む。この方法は、エッジの長さに沿って厚さプロファイルが変動するエッジを生成するように放射ビーム95を振動させることを含み得る。レーザは、図9に示されているような振動レーザ90と称することができる。言い換えれば、感光性材料に入射する放射は規則的に前後に移動され得る。これは光学的手段を用いて実行することができ、例えば、少なくとも1つの圧電アクチュエータを含む手段/システムによって移動され得る1つ以上のミラーを用いて放射ビーム95を表面に誘導することができるか、又は、ミラーは所望のように基板W及び/又は感光性材料層5の領域上で放射ビーム95をスキャンすることができる。あるいは、放射ビーム95を光ファイバに結合して基板Wの方へ導き、光ファイバ、任意選択的に関連付けられた光学合焦要素、及び基板Wを相互に移動させることも可能である。光ファイバは、例えば圧電アクチュエータのような1つ以上のアクチュエータによって制御され得る。レーザビームと基板Wを相互に移動させるため、機械システム又は光学システムを任意の適切な方法で組み合わせてもよい。放射ビーム95の振動を制御するため、コントローラ91を提供することができる。一実施形態では、このように放射ビーム95を振動させると、感光性材料層5のエッジを円周方向に変調することができる。例えば、放射ビーム95を振動させることで、エッジの形状が上述のような正弦波、三角波、方形波、又は矩形波と同様になるようにパターン付きエッジを形成できる。振動レーザ90の使用は、上述のような振動ノズル10の使用と同じ利点を有し得る。振動レーザ90は、パターン付きエッジを生成できることに関連した追加の利点を有し得る。
[0091] 放射ビーム95は、平面視において基板W及び/又は感光性材料層5上で前後に振動させ得る。放射ビーム95の前後の動きは図9において矢印で示されている。これは、放射ビーム95の振動中は常に振動レーザ90が基板W及び/又は感光性材料層5の上方にあることを意味し得るか、又は、振動レーザ90が他の場所(図示せず)に位置すると共に、上述した光学システム又は機械システムを用いて放射ビーム95が基板Wの表面及び/又は感光性材料層5へ誘導されることを意味し得る。
[0092] 一実施形態において、この方法は、放射ビーム95を実質的に半径方向に振動させることを含む。振動が発生している間に基板Wは回転し得るので、基板W及び/又は感光性材料層5に入射する放射ビーム95と基板Wの表面及び/又は感光性材料層5との相対的な移動は、平面視で円形又はらせん形の経路を形成するように見える場合がある。
[0093] 上記の実施形態の任意のものにおいて、放射ビーム95は連続的に振動している可能性がある。すなわち、放射ビーム95は基板Wの上方で連続的に前後に移動する。これは、放射ビーム95が感光性材料及び/又は基板Wのいずれかの部分に入射している間は放射ビーム95が連続的に振動していることを意味し得る。
[0094] 上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて放射ビーム95の振動の周波数及び/又は振幅を制御することを含む。振動の周波数及び/又は振幅を制御すると、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5に生成されるエッジの特徴を変化させることができる。例えば、放射ビーム95の振動の周波数及び/又は振幅によって、エッジのフィーチャのピッチ及び深さを変化させることができる。放射ビーム95の振動のこれらの特徴を制御することは、エッジの特性に影響を与え得るので、エッジの効果を考慮に入れるように、例えば、欠陥の発生を低減又は回避させるため基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失を考慮に入れるように制御することができる。このように、放射ビーム95の振動のこれらの特徴を制御することは、少なくとも1つのセンサ及び/又はプロセッサからの何らかのフィードバックに基づいて制御され得る。
[0095] 一実施形態において、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。例えば(図9に示されているような)測定ユニット92は、リソグラフィ装置における基板Wの露光後に、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失を検出及び/又は測定し、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。あるいは測定ユニット92は、エッジのプロファイルを測定して、基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失の指示を決定/予測することができる。測定ユニット92は、オフラインで(すなわち露光後に)使用され、テスト基板Wのみを使用する場合がある。測定ユニット92は、振動ノズル10に関して図5に示す測定ユニット80と同じものであり得る。測定ユニット92は、上述の実施形態の任意のものにおいて使用される装置の外部にある可能性があり、例えば測定ユニット92はリソグラフィ装置の一部であり得る。一実施形態において、測定ユニット92は、制御信号をコントローラ91に送信するか又は制御信号をコントローラ91から受信することができる。図9において、測定ユニット92は、上述した実施形態と通信を行い得る外部ユニットとして図示されている。測定ユニット92は、図10から図13B及び図18のいずれかに示されている実施形態と通信を行うように提供されるか、又は図9に示されている実施形態において通信を行うようには提供されない場合がある。
[0096] 放射ビーム95に変更が必要であると決定される場合がある。例えば、放射ビーム95の振幅、周波数、及び/又はパワーが変更され得る。コントローラ91を用いて必要な変更を決定し、放射ビーム95の特徴を変更することができる。あるいは、コントローラ91は、放射ビーム95を制御するための変更を示す入力を測定ユニット92から受信することができる。基板Wに生じる欠陥及び/又は水損失に対してこの変更が及ぼす効果の指示を、例えば上述の測定ユニット92によって与えて、更に変更が望ましいか否かを決定することができる。
[0097] 一実施形態において、放射ビーム95の振動の周波数を制御することは、周波数を所定の周波数範囲内で制御することを含む。放射ビーム95の振動を所定の範囲内で制御すると、粗いエッジの波長を制御することができる。すなわち、振動の周波数を変化させて粗いエッジの波長を変調/調整することができる。エッジが粗いエッジである場合、上記の比較的大きい渦構造による例に関して上述したように、波長はフィーチャ間の距離である。しかしながら、エッジがパターン付きである場合、波長は、通常理解されるように波の周期の長さに関連する。波長は、連続した対応するポイント間の距離、例えば2つの頂点(crest)間の距離、又は2つの谷(trough)間の距離を意味すると理解され得る。従って、エッジの形状すなわち円周方向の厚さ変動は、放射ビーム95の振動の周波数を制御することによって変化させると共に制御することができる。これにより、振動の周波数を制御することでエッジの形状に影響を与え、欠陥を低減又は回避することが可能となり得る。一実施形態において、周波数はほぼ約500kHz以下、又は好ましくは約100kHz以下、又は更に好ましくは約50kHz以下である。一実施形態において、周波数はほぼ約500Hz以上、又は好ましくは約1kHz以上、又は更に好ましくは約10kHz以上である。
[0098] 一実施形態において、放射ビーム95の振動の周波数は、典型的な波長が約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。典型的な波長は平均波長とすることができる。一実施形態において、放射ビーム95の振動の周波数は、典型的な波長が約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。振動の周波数を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の波長を有するエッジを生成することは、欠陥を低減又は回避できることを意味し得る。
[0099] 一実施形態において、この方法は、放射ビーム95の振動の振幅を所定の振幅範囲内で制御してエッジの半径方向の幅RWを制御することを含む。放射ビーム95の振幅を所定範囲内で制御すると、エッジの半径方向の幅RWを制御することができる。すなわち、振動の振幅を変化させてエッジの半径方向の幅を変調/調整することができる。従って、エッジの形状は、放射ビーム95の振動の振幅を制御することによって変化させると共に制御することができる。この結果得られるエッジの形状は、放射ビーム95の振動の振幅を制御して欠陥を低減又は回避することを可能とする。
[0100] 一実施形態において、放射ビーム95の振動の振幅は、半径方向の幅RWが約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。一実施形態において、放射ビーム95の振動の振幅は、半径方向の幅RWが約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。振動の振幅を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の半径方向の幅RWを有する粗いエッジを生成すると、上述のような欠陥を低減又は回避することができる。
[0101] 一実施形態において、放射ビーム95の振動の振幅はほぼ約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下である。一実施形態において、放射ビーム95の振動の振幅はほぼ約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上である。
[0102] 一実施形態において、この方法は、放射ビーム95を所定の周波数で振動させることを含む。この方法は更に、基板Wを第1の周波数で回転させることと、放射ビーム95を第2の周波数で振動させることと、を含み得る。基板Wを第1の周波数で回転させることは、基板Wを基板サポート7上に提供することと、基板Wの軸を中心とした基板サポート7の回転を制御することと、を含み得る。この方法は、毎分数百又は数千回転で基板Wを回転させることを含み得る。第2の周波数は第1の周波数よりも高くすることができる。第2の周波数は第1の周波数よりも大幅に高くすることができる。この文脈において、大幅に高いとは、第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも10倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも100倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも1000倍高いことを意味し得る。
[0103] レーザの使用に関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法はレーザをパルス化することを含み得る。この実施形態は図10に示されている。言い換えれば、レーザ100からの放射ビーム105は、ある時間期間にわたって放射ビーム105が本質的に「オン」又は「オフ」状態であるという点でパルス状に基板W及び/又は感光性材料層5に入射する。「オン」状態は、放射ビーム105が基板W及び/又は感光性材料層5に誘導されるすなわち入射する時であり、「オフ」状態は、放射ビーム105が基板W及び/又は感光性材料層5に誘導されないすなわち入射しない時である。これは、レーザ100をオン及びオフにすることによって制御され得る。これは、レーザ100から一定の放射ビーム105を提供するが、「オフ」状態期間中は放射ビーム105が基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に到達するのを阻止することによって制御され得る。例えば、放射の通過を可能とする孔を備えた回転ディスクのような物理バリアを使用できる。
[0104] 「オン」状態は、上述のようなエッジを適切に生成する任意の周波数で提供することができる。単なる例示であるが、「オン」状態の周波数は、1Hzから数百kHz、又はMHzのオーダーであり、例えば約10kHzから1MHzの間とすることができるが、必ずしもそうとは限らない。周波数は、放射ビーム105と基板W及び/又は感光性材料層5との相対的な移動、放射ビーム105の波長、及びレーザ100のパワーに応じて変動し得る。周波数は、上述のようなエッジを得るように変動させることができる。
[0105] この実施形態では、基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に入射する放射ビーム105を、基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に対して移動させる。例えば、各パルスの間、又は設定された数のパルスとパルスの間に相対的な移動があり得る。一実施形態では、レーザ100を基板Wに対して移動させる。このようにして、放射ビーム105の異なるパルスが感光性材料の異なる部分に入射し、これによって感光性材料層5の異なる部分を除去すると共にエッジを生成する。
[0106] この実施形態において、方法は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じてレーザ100のパルス化を制御することを含み得る。レーザ100からの放射ビーム105のパルスを制御するため、コントローラ101を提供することができる。コントローラ101は前述のコントローラのいずれかと同じものであり得る。コントローラ101はレーザ100の外部に図示されているが、コントローラ101はレーザ100と一体化してもよい。
[0107] 放射ビーム105のパルスを制御して、固定の「オン」及び「オフ」状態を有することができる。放射ビーム105のパルスは一定間隔であり得る。パルス化放射ビーム105の「オン」及び「オフ」状態は同等である、すなわち、放射ビーム105が基板W及び/又は感光性材料層5に入射する時間量は基板W及び/又は感光性材料層5に入射しない時間量と同一であり得る。言い換えれば、デューティサイクルは50%であり得る。放射ビーム105のパルスの周波数は、特定の時間単位において繰り返すパルス数である。言い換えれば、周波数は、特定の時間単位において放射ビーム105が「オン」状態にされる回数である。放射ビーム105が基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に入射する時間量は、レーザ100のパワーに依存し得る。例えば、レーザ100のパワーが低下した場合、放射ビーム105が「オン」状態である時間が長くなり得る。
[0108] 一実施形態において、レーザ100からの放射ビーム105のパルスの周波数を制御することは、周波数を所定の周波数範囲内で制御することを含む。放射ビーム105のパルスの周波数を所定の範囲内で制御すると、エッジの波長を制御することができる。すなわち、周波数を変化させてエッジの波長を変調/調整することができる。波長は、当てはまる場合、粗いエッジ又はパターン付きエッジについて上述したように解釈され得る。従って、エッジの形状は、放射ビーム105のパルスの周波数を制御することによって変化させると共に制御することができる。これにより、パルスの周波数を制御して、欠陥を低減又は回避させ得るようにエッジを整形することが可能となる。一実施形態において、周波数はほぼ約500kHz以下、又は好ましくは約100kHz以下、又は更に好ましくは約50kHz以下である。一実施形態において、周波数はほぼ約500Hz以上、又は好ましくは約1kHz以上、又は更に好ましくは約10kHz以上である。
[0109] 一実施形態において、レーザ100からの放射ビーム105のパルスの周波数は、典型的な波長が約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。典型的な波長は平均波長とすることができる。一実施形態において、レーザ100からの放射ビーム105のパルスの周波数は、典型的な波長が約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。レーザ100からの放射ビーム105のパルスの周波数を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の波長を有するエッジを生成することは、欠陥を低減又は回避できることを意味し得る。
[0110] 一実施形態において、この方法は、レーザ100からの放射ビーム105を所定の周波数でパルス化することを含む。この方法は更に、基板Wを第1の周波数で回転させることと、放射ビーム105を第2の周波数でパルス化することと、を含み得る。基板Wを第1の周波数で回転させることは、基板Wを基板サポート7上に提供することと、基板Wの軸を中心とした基板サポート7の回転を制御することと、を含み得る。この方法は、毎分数百又は数千回転で基板Wを回転させることを含み得る。第2の周波数は第1の周波数よりも高くすることができる。第2の周波数は第1の周波数よりも大幅に高くすることができる。この文脈において、大幅に高いとは、第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも10倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも100倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも1000倍高いことを意味し得る。
[0111] 一実施形態において、この方法は、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するレーザ100からの放射ビーム105の幅を所定範囲内で制御して、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5のエッジの半径方向の幅RWを制御することを含み得る。上述のように、感光性材料層5のエッジの形状、例えばエッジの半径方向の幅RWを制御することは、基板Wの表面上の欠陥に影響を与え得るので、上述のエラーを低減させるように制御することができる。これにより、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するレーザ100からの放射ビーム105の幅を制御して、欠陥を軽減又は回避することが可能となる。
[0112] 一実施形態において、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するレーザ100からの放射ビーム105の幅は、エッジの半径方向の幅RWが約3mm以下、又は好ましくは約2mm以下、又は更に好ましくは約0.5mm以下であるように制御される。一実施形態において、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するレーザ100からの放射ビーム105の幅は、エッジの半径方向の幅RWが約0.01mm以上、又は好ましくは約0.05mm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。基板W及び/又は感光性材料層5に入射するレーザ100からの放射ビーム105の幅を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の半径方向の幅RWを有するエッジを生成すると、残りの感光性材料層5のエッジに起因する欠陥を低減又は回避することができる。
[0113] 一実施形態において、基板Wに生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。基板Wに生じた欠陥及び/又は水損失の指示は、例えば図9に示されている実施形態と共に、上述したような測定ユニット92を用いて与えることができる。しかしながらこの実施形態では、測定ユニット92は、制御信号をコントローラ101に送信するか又は制御信号をコントローラ101から受信することができる。上述のように測定ユニット92から受信した指示を用いることから、レーザ100からの放射ビーム105において、例えば放射のパルスの周波数及び/又は強度等の変更が必要であると決定される場合がある。コントローラ101を用いて必要な変更を決定し、放射ビーム105の特徴を変更することができる。あるいは、コントローラ101は、放射ビーム105を制御するための変更を示す入力を測定ユニット92から受信することができる。基板Wに生じる欠陥及び/又は水損失に対してこの変更が及ぼす効果の指示を、例えば上述の測定ユニット92によって与えて、更に変更が望ましいか否かを決定することができる。
[0114] 放射ビーム105は放射ビーム95と同一とすることができ、レーザ100はレーザ90と同一とすることができる。このため、振動放射ビーム95を提供するため使用されるレーザ90を用いてパルス化放射ビーム105を提供することも可能である。従って放射ビーム105は、任意選択的に振動及びパルス化を同時に行うよう構成され得る。
[0115] レーザに関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法は更にパターニングデバイスを提供することを含み得る。この実施形態では、パターニングデバイスを用いて、基板W及び/又は感光性材料層5に入射する放射ビームに何らかの方法でパターンを付与することができる。一実施形態において、放射ビームはパターニングデバイスから反射され得る。一実施形態において、放射ビームはパターニングデバイスを通過し得る。
[0116] 一実施形態では、パターニングデバイスを基板Wに対して移動させることで、上述のようなエッジを生成できる。例えばパターニングデバイスは、レーザからの放射を方向転換させるために基板Wの外側の周りで移動させることができる。パターニングデバイスは、全てでないが一部の放射を基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導することができる。パターニングデバイスは放射ビームの強度を変えることができる。
[0117] 一実施形態において、パターニングデバイスの相対的な移動は、感光性材料の1つ以上の特性に応じて制御され得る。一実施形態において、パターニングデバイスの相対的な移動は、エッジの波長が所望の範囲内となるように制御され得る。波長は、当てはまる場合、粗いエッジ又はパターン付きエッジについて上述したように解釈され得る。一実施形態において、典型的な波長は約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下である。典型的な波長は平均波長とすることができる。一実施形態において、パターニングデバイスの移動は、典型的な波長が約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。パターニングデバイスの移動を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の波長を有する上記のようなエッジを生成すると、欠陥を低減又は回避することができる。
[0118] 一実施形態において、パターニングデバイスの相対的な移動は、半径方向の幅RWが約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。一実施形態において、パターニングデバイスの相対的な移動は、半径方向の幅RWが約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。パターニングデバイスの相対的な移動を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の半径方向の幅RWを有する上記のようなエッジを生成すると、上述のような欠陥を低減又は回避することができる。
[0119] 一実施形態において、パターニングデバイスは整形マスク116である。整形マスク116は、他の場合に幾何学的マスク(geometric mask)と呼ばれることがある。図11Aに示されているように、レーザ110は、基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導される放射ビーム115を発する。放射ビーム115は基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導され、整形マスク116は、整形マスク116の特定部分の周囲の放射が基板W及び/又は感光性材料層5に到達することを阻止又は軽減する。
[0120] 整形マスク116は、放射ビーム115の断面に挿入されるマスクとすることができ、例えば、特定の整形孔を通る放射のみが基板Wに到達するように、この整形孔を通るもの以外の放射が基板W及び/又は感光性材料層5に到達するのを阻止(又は軽減)する。図11A及び図11Bに、整形マスク116を用いたエッジの生成が示されている。図示のように、整形マスク116は、放射ビーム115が平面視で三角形の形状に通過することを可能とする。すなわち、放射ビーム115は整形マスク116によって整形される。整形マスク116は、エッジにおいて所望の厚さプロファイルを達成するため任意の所望の形状とすればよい。整形マスク116は、図示されているような単一の形状でなくパターン形状又は繰り返し形状の整形孔を有してもよい。整形マスク116は上述のような整形孔を有することができ、孔の大きさは特に限定されない。例えば整形孔は、10s、100s、又は1000s μmのオーダーの幅を有し得る。
[0121] 整形マスク116の移動はコントローラ111を用いて制御することができる。コントローラ111は、上記の実施形態のいずれかに記載されたものと同じタイプの同じコントローラであり得る。レーザ110及び放射ビーム115はそれぞれ、前述した他のレーザ及び放射ビームと同じものであり得る。従って整形マスク116は、上記の振動及び/又はパルス化放射ビームの実施形態に追加して提供することができる。
[0122] 一実施形態において、図11A及び図11Bの整形マスク116は、透過型パターン付きマスク又は反射型パターン付きマスクに取り換えることができる。透過型パターン付きマスクは、一部の放射が透過性部分を通過できるように構成されている。また、透過型パターン付きマスクは、一部の放射が透過性パターン付きマスクを通過することを阻止する。このため、例えば放射ビーム115の断面にパターンが形成される。一方、反射型パターン付きマスクは、一部の放射が反射性部分から反射できるように構成されている。反射型パターン付きマスクは、一部の放射が反射性パターンから反射することを阻止する。このようにして、放射ビーム115の断面にパターンが形成される。従って、反射型パターン付きマスク及び透過型パターン付きマスクは双方とも放射ビーム115の断面にパターンを形成し得るが、反射型パターン付きマスクでは放射ビーム115は反射型パターン付きマスクから反射されるのに対し、透過型マスクでは放射ビーム115はこれを通過する。
[0123] 一実施形態において、パターニングデバイスは整形マスク116でなく透過型回折格子126である(干渉格子としても知られている)。すなわち、上述のような整形マスク116を透過型回折格子126に取り換えることができる。図12A及び図12Bに、透過型回折格子126を用いたエッジの生成が示されている。図12Aに示されているように、レーザ120は、基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導されてエッジを生成する放射ビーム125を発する。放射ビーム125は透過型回折格子126を通過する。このため、放射ビーム125は空間的に変調される。残りの感光性材料層5のエッジにおいて、空間的に変調された放射ビーム125の相互作用及び重複が起こることで、円周方向に厚さプロファイルが変動する上述のエッジが生成される。
[0124] 透過型回折格子126は、スリット間に所定の距離を有する複数のスリットを備えた少なくとも1つの表面を含む。図12Bに示されているように、透過型回折格子126は第1の格子126a及び第2の格子126bを含む。第1の格子126a又は第2の格子126bのいずれかは、スリット間に所定の距離を有する複数のスリットを備えた表面を含む。放射ビーム125は透過型回折格子126を通過する。放射ビーム125は、透過型回折格子126の第1の格子126aの複数のスリットを通過する際、放射ビーム125aに分割される。分割された放射ビーム125aは次いで透過型回折格子126の第2の格子126bの複数のスリットを通過し、この結果生じた放射ビーム125bは基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導される。放射ビーム125a及び125bの方向は、少なくとも、第1の格子126a及び第2の格子126bにおいて放射が通過するスリットの間隔と、放射ビーム125の波長と、に依存し得る。スリットの間隔は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて選択される所定の距離である。
[0125] 使用される格子のタイプは任意の市販の格子とすればよい。単なる例示として、第1の格子126a及び/又は第2の格子126bの少なくとも1つは1mm当たり約300のスリットを有し、放射ビーム125は約355nmの波長を有し、透過型回折格子126は基板Wの表面から約450μmの距離にあり得る。1mm当たりのスリット数は、透過型回折格子126に対する放射ビーム125の位置決め及び波長に依存し得る。放射ビーム125の波長、スリット間の所定距離、第1の格子126aと第2の格子126bとの間の距離、及び透過型回折格子126と基板Wの表面との間の距離は、様々に変動する場合があり、これらの変動は相互に影響を与え得る。例えば、125bのような分割された放射ビーム間の強め合う干渉が特定の半径において発生する。従って、干渉パターンを所望のエッジ形状にマッチングすることで、エッジの厚さを制御することができる。このようにして、所望の場合、エッジにおいて周期的に変調されたパターンを得ることができる。
[0126] 透過型回折格子126の移動はコントローラ121を用いて制御することができる。コントローラ121は、上記の実施形態のいずれかに記載されたものと同じタイプの同じコントローラであり得る。レーザ120及び放射ビーム125はそれぞれ、前述した他のレーザ及び放射ビームと同じものであり得る。従って透過型回折格子126は、上述した他のパターニングデバイスのいずれかの代わりに用いるため、又は、上記の振動及び/又はパルス化放射ビームの実施形態に追加して、提供することができる。
[0127] 一実施形態において、パターニングデバイスは整形マスク116でなく反射型回折格子136であり得る。すなわち、上述のような整形マスク116を反射型回折格子136に取り換えることができる。図13A及び図13Bに、反射型回折格子136を用いたエッジの生成が示されている。反射型回折格子136は、溝間に所定の距離を有する複数の溝を備えた少なくとも1つの表面を含み得る。所定の距離は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて選択され得る。図13Aに示されているように、レーザ130は、基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導される放射ビーム135を発する。放射ビーム135は反射型回折格子136から反射される。このため、放射ビーム135は空間的に変調される。残りの感光性材料層5のエッジにおいて、空間的に変調された放射ビーム135の相互作用及び重複が起こることで、円周方向に厚さプロファイルが変動する上述のエッジが生成される。
[0128] 図13Bに示されているように、放射ビーム135はある角度で反射型回折格子136の方へ誘導され得る。角度の付いた放射ビーム135は反射型回折格子136から反射され、基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導されてエッジを生成する。図13Bに示されているように、放射ビーム135が反射型回折格子136から反射された場合、放射ビームはいくつかのビーム、すなわちいくつかのスペクトル次数に分割する。これは図13Bにおいて、m=1、m=0、m=−1、m=−2と表されている。
[0129] 上述のように、反射型回折格子136は、反射型回折格子136の表面に、例えば隆起(ridges)又は罫線(rulings)を含む溝を含み得る。溝は相互に既定の距離にあり得る。この場合、溝は放射ビーム135がどのように分割されるかを決定する。例えば、格子周期とも呼ぶことができる既定の距離は、例えば反射型回折格子136の表面の各溝間の距離のように、図13Bにおいて距離dとして決定され得る。距離dは、放射ビーム135を所望のように分割するよう選択することができる。
[0130] 既知の市販の反射型回折格子を使用することができる。単なる例示として、1mm当たり約300の溝を有する市販の回折格子が使用され、放射ビーム135は約355nmの波長を有し、反射型回折格子136は基板Wの表面から約450μmの距離にあり得る。他の既知の反射型回折格子も使用可能であり、反射型回折格子136に対する放射ビーム135の位置決め及び放射ビーム135の波長に応じて周期を選択することができる。放射ビーム135の波長、溝間の所定の距離、及び反射型回折格子136と基板Wの表面との間の距離は、様々に変動する場合があり、これらの変動は相互に影響を与え得る。
[0131] 異なるm値を有する分割放射ビームは、様々な強度を有する。放射ビーム135の入射角θを変えると、分割放射ビーム135の角度、例えばm=1のビームの角度εが変化する。これらの角度の変動を用いて、どのように放射ビーム135が基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に入射して上述のようなエッジを達成するかを制御できる。所望のエッジを達成するように、レーザ130、放射ビーム135、並びに基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に対する反射型回折格子136の位置を変化させることができる。分割放射ビーム間の強め合う干渉が特定の半径において発生する。従って、干渉パターンを所望のエッジ形状にマッチングすることで、エッジの厚さを制御することができる。このようにして、所望の場合、エッジにおいて周期的に変調されたパターンを得ることができる。
[0132] 反射型回折格子136の移動はコントローラ131を用いて制御することができる。コントローラ131は、上記の実施形態のいずれかに記載されたものと同じタイプの同じコントローラであり得る。レーザ130及び放射ビーム135はそれぞれ、前述した他のレーザ及び放射ビームと同じものであり得る。従って反射型回折格子136は、上述した他のパターニングデバイスのいずれかの代わりに用いるため、又は、上記の振動及び/又はパルス化放射ビームの実施形態に追加して、提供することができる。
[0133] エッジを生成するためのレーザの使用に関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、基板W及び/又は感光性材料層5に入射する放射ビームの断面積、例えば放射ビームの幅は、感光性材料層5の少なくとも1つの特性に応じて制御され得る。放射ビームを制御すると、基板Wの表面に残っている感光性材料層5に生成されるエッジの特徴を変化させることができる。例えば、基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に入射する放射ビームの幅及び/又は強度によって、エッジのフィーチャのピッチ及び深さを変化させる、すなわち、エッジが所望の構造を有するように構造を変化させることができる。この構造は、例えば上述のようなパターニング又はラフネスのために、円周方向及び半径方向の接触角/高さの変動を有し得る。従って、放射ビームを制御することは、エッジの特性に影響を与え得るので、エッジの効果を考慮に入れるように、例えば、欠陥の発生を低減又は回避させるため基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失を考慮に入れるように制御することができる。このように、放射ビームを制御することは、少なくとも1つのセンサ及び/又はプロセッサからの何らかのフィードバックに基づいて制御され得る。レーザの使用に関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、レーザの位置を制御して、放射ビームが基板Wに到達する際の放射ビームの方向を制御することができる。この位置を制御して、感光性材料層5のどの部分に放射ビームが影響を及ぼすかを制御することができる。この位置は、例えばレーザを傾けて放射の方向を変えることによって制御され得る。これは、基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に入射する放射ビームの形状をわずかに変化させる。
[0134] 一実施形態において、感光性材料層5の外縁から感光性材料を除去することは、以下の実施形態に記載するように感光性材料層5の外縁においてプラズマを使用することを含む。これは、上記の実施形態のいくつかで記載されているような初期除去ステップの後で実行され得る。ガス流と高電界の組み合わせである大気圧プラズマ放電は、感光性材料を除去し得る反応環境を与えることができる。プラズマは、プラズマの様々な異なる特性を制御することによって制御できる。現在記載されている実施形態においてプラズマという用語に言及するが、プラズマという場合、プラズマ自体及び/又はプラズマ放電を指す場合があることは理解されよう。例えば、周波数、電圧、ガス組成、圧力、流量、及び/又は電極の幾何学的形状を調整することによって、プラズマの特性を制御することができる。具体的な設計及び用途に応じて、大気圧プラズマデバイスは、不規則(erratic)ガス放電又は局所プラズマジェットを提供するように構成され得る。これらは双方とも、感光性材料層5のエッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成しながら感光性材料を除去するために使用できる。ガス(例えば化学種の追加)及びプラズマ設定を調整することによって、このプロセスを、エッチング、アッシング/酸化、又は(局所)表面改質(粗化(roughening)又は堆積)のために使用できる。大気圧プラズマ放電についての更なる情報は、O. V. Penkov等による「A review of recent applications of atmospheric pressure plasma jets for materials processing」、J. Coatings Technology and Research(2015)、及び、Schutze等による「The Atmospheric−Pressure Plasma Jet: A Review and Comparison to Other Plasma Sources」、IEEE Transactions on Plasma Science(1998)に与えられている。
[0135] 大気圧プラズマ放電を用いて、例えばエッチング又はアッシングによって感光性材料を除去することができる。これは例えば、酸素又は窒素を含むガス混合物の使用を伴うことがある。そのような技法を用いた感光性材料除去の例は、H. H. Chen等による「Photo−resist stripping process using atmospheric micro−plasma system」、J. Phys D(2009)、H. Yoshiki等による「Localized Removal of a Photoresist by Atmospheric Pressure Micro−Plasma Jet Using RF Corona Discharge」、Japanese J. Appl. Phys(2002)、及び、J. Y. Jeong等による「Etching materials with an atmospheric−pressure plasma jet」、Plasma Sources Sci Technol(1998)に記載されている。US6,238,587B1号に記載されているように、基板Wは放電プラズマ下で回転され得るが、本実施形態では、プラズマは特に感光性材料除去及びエッジ処理のため、更に具体的には、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するために使用される。
[0136] 以下で更に詳しく記載されるように、プラズマはプラズマジェットとして使用することができ、プラズマジェットは任意選択的に粗いエッジ又はパターン付きエッジを生成できる。後に記載されるように、例えば粗いエッジを提供する(例えば、図5又は図9の実施形態と同様の振動をプラズマジェットと組み合わせることによって)か、又はパターン付きエッジを提供するように、プラズマジェットを上述のノズル及びレーザと同様に制御することができる。
[0137] 一実施形態において、感光性材料の除去は、感光性材料層5の外縁の感光性材料をプラズマに暴露することを含む。プラズマは、他の場合にはプラズマジェットと呼ぶことができる局所プラズマであり得る。プラズマジェットはプラズマ及び/又はプラズマ放電を含む。プラズマはプラズマデバイスによって提供され得る。プラズマジェットはマイクロジェットである、すなわち極めて高い強度を有する可能性があり、及び/又はプラズマデバイスは、以下に記載されるプラズマジェットとして使用され得るマイクロプラズマジェットのアレイを生成できる。プラズマデバイスは、他の場合にはプラズマトーチ又はプラズマノズルと呼ばれることがある。プラズマデバイスからのプラズマジェットを用いた除去は、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するように制御される。例えばこれによって、上述のような粗いエッジ又はパターン付きエッジを形成できる。
[0138] あるいは、除去することは、感光性材料層5の外縁の感光性材料を除去するための初期除去ステップを含み、更に、エッジを生成するように、感光性材料をプラズマに暴露して残りの感光性材料層5の周りから更に感光性材料を除去することを含む。この実施形態において、初期ステップは、本明細書に記載されている実施形態の任意のものにおける方法を含む多種多様な方法によって実行され得る。初期除去ステップは、図2に示されているように、基板Wの表面上に上述したエッジなしの残りの感光性材料層5を生じ得るいずれかの既知の方法を用いて実行できる。プラズマデバイスからのプラズマジェットを用いて更に感光性材料を除去することは、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するように制御される。例えばこれによって、上述のような粗いエッジ又はパターン付きエッジを形成できる。
[0139] 図14に示されているように、プラズマデバイス140は、感光性材料が暴露されるプラズマジェット145を発することができる。感光性材料へ誘導されたプラズマジェット145を用いて、感光性材料層5のエッジの感光性材料を変化させて灰化することができる。このプロセスはアッシングと呼ばれることがある。灰(ash)は次いで、図14に示されている抽出器143によって除去できる。抽出器143は、感光性材料酸化生成物のようなアッシングから生じた生成物も除去できる。抽出器143は、除去された感光性材料を抽出するため、他の実施形態の任意のものと共に提供され得る。抽出器143は、基板Wの周りから感光性材料を除去するための他の手段と交換可能であり得る。
[0140] プラズマジェット145を提供するために使用されるプラズマのタイプは特に限定されない。上述のように、例えばガス組成、圧力、流量、電圧、電極の幾何学的形状、及び/又は周波数等、プラズマの様々な特性を制御することで、除去対象の感光性材料の特性に応じて正確な制御及び適合が可能であるプラズマのジェットを生成できる。
[0141] 一実施形態においてこの方法は、プラズマデバイス140を用いて、感光性材料へ誘導されるプラズマジェット145(すなわち局所プラズマ)を提供すること、すなわち感光性材料をプラズマに暴露することを含む。この方法は、図14に示されているように、エッジの長さに沿って厚さプロファイルが変動するエッジを生成するようにプラズマジェット145を振動させることを含むことができ、プラズマデバイス140を振動プラズマデバイスと呼ぶことができる。言い換えれば、感光性材料に入射するプラズマジェット145は規則的に前後に移動され得る。これは、プラズマデバイス140を移動及び/又は傾斜させてプラズマジェット145を振動させることを含み得る。プラズマジェット145の振動を制御するため、コントローラ141を提供することができる。一実施形態では、このようにプラズマジェット145を振動させると、感光性材料層5のエッジを円周方向に変調することができる。例えば、プラズマジェット145を振動させることで、エッジの形状が上述のような正弦波、三角波、方形波、又は矩形波と同様になるようにパターン付きエッジを形成できる。プラズマデバイス140は振動プラズマデバイスと呼ぶことができ、上述のような振動ノズル10の使用と同じ利点を有し得る。プラズマデバイス140は、パターン付きエッジを生成できることに関連した追加の利点を有し得る。
[0142] プラズマジェット145は、平面視において基板W及び/又は感光性材料層5上で前後に振動させ得る。プラズマジェット145の前後の動きは図14において矢印で示されている。これは、プラズマジェット145の振動中は振動プラズマデバイス140が基板W及び/又は感光性材料層5の上方にあることを意味し得る。
[0143] 一実施形態において、この方法は、プラズマジェット145を実質的に半径方向に振動させることを含む。振動が発生している間に基板Wは回転し得るので、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマジェット145と基板の表面W及び/又は感光性材料層5との相対的な移動は、平面視で円形又はらせん形の経路を形成するように見える場合がある。
[0144] 上記の実施形態の任意のものにおいて、プラズマジェット145は連続的に振動している可能性がある。すなわち、プラズマジェット145は基板Wの上方で連続的に前後に移動する。これは、プラズマジェット145が感光性材料及び/又は基板Wのいずれかの部分に入射している間はプラズマジェット145が連続的に振動していることを意味し得る。
[0145] 上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じてプラズマジェット145の振動の周波数及び/又は振幅を制御することを含む。振動の周波数及び/又は振幅を制御すると、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5に生成されるエッジの特徴を変化させることができる。例えば、プラズマジェット145の振動の周波数及び/又は振幅によって、エッジのフィーチャのピッチ及び深さを変化させることができる。プラズマジェット145の振動のこれらの特徴を制御することは、エッジの特性に影響を与え得るので、エッジの効果を考慮に入れるように、例えば、欠陥の発生を低減又は回避させるため基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失を考慮に入れるように制御することができる。このように、プラズマジェット145の振動のこれらの特徴を制御することは、少なくとも1つのセンサ及び/又はプロセッサからの何らかのフィードバックに基づいて制御され得る。
[0146] 一実施形態において、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。例えば(図14に示されているような)測定ユニット142は、リソグラフィ装置における基板Wの露光後に、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失を検出及び/又は測定し、基板W上に生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。あるいは測定ユニット142は、エッジのプロファイルを測定して、基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失の指示を決定/予測することができる。測定ユニット142は、オフラインで(すなわち露光後に)使用され、テスト基板Wのみを使用する場合がある。測定ユニット142は、振動ノズル10に関して図5に示す測定ユニット80又は図9に示す測定ユニット92と同じものであり得る。測定ユニット142は、上述の実施形態の任意のものにおいて使用される装置の外部である可能性があり、例えば測定ユニット142はリソグラフィ装置の一部であり得る。一実施形態において、測定ユニット142は、制御信号をコントローラ141に送信するか又は制御信号をコントローラ141から受信することができる。図14において、測定ユニット142は、上述した実施形態と通信を行い得る外部ユニットとして図示されている。測定ユニット142は、図15から図18のいずれかに示されている実施形態と通信を行うように提供されるか、又は図14に示されている実施形態において通信を行うようには提供されない場合がある。
[0147] プラズマジェット145に変更が必要であると決定される場合がある。例えば、プラズマジェット145の振幅、周波数、及び/又はパワーが変更され得る。コントローラ141を用いて必要な変更を決定し、プラズマジェット145の特徴を変更することができる。あるいは、コントローラ141は、プラズマジェット145を制御するための変更を示す入力を測定ユニット142から受信することができる。基板Wに生じる欠陥及び/又は水損失に対してこの変更が及ぼす効果の指示を、例えば上述の測定ユニット142によって与えて、更に変更が望ましいか否かを決定することができる。
[0148] 一実施形態において、プラズマジェット145の振動の周波数を制御することは、周波数を所定の周波数範囲内で制御することを含む。プラズマジェット145の振動を所定の範囲内で制御すると、粗いエッジの波長を制御することができる。すなわち、振動の周波数を変化させて粗いエッジの波長を変調/調整することができる。エッジが粗いエッジである場合、上記の比較的大きい渦構造による例に関して上述したように、波長はフィーチャ間の距離である。しかしながら、エッジがパターン付きである場合、波長は、通常理解されるように波の周期の長さに関連する。波長は、連続した対応するポイント間の距離、例えば2つの頂点間の距離、又は2つの谷間の距離を意味すると理解され得る。従って、エッジの形状すなわち円周方向の厚さ変動は、プラズマジェット145の振動の周波数を制御することによって変化させると共に制御することができる。これにより、振動の周波数を制御することでエッジの形状に影響を与え、欠陥を低減又は回避することが可能となり得る。一実施形態において、周波数はほぼ約500kHz以下、又は好ましくは約100kHz以下、又は更に好ましくは約50kHz以下である。一実施形態において、周波数はほぼ約500Hz以上、又は好ましくは約1kHz以上、又は更に好ましくは約10kHz以上である。
[0149] 一実施形態において、プラズマジェット145の振動の周波数は、典型的な波長が約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。典型的な波長は平均波長とすることができる。一実施形態において、プラズマジェット145の振動の周波数は、典型的な波長が約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。振動の周波数を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の波長を有する粗いエッジを生成することは、欠陥を低減又は回避できることを意味し得る。
[0150] 一実施形態において、この方法は、プラズマジェット145の振動の振幅を所定の振幅範囲内で制御してエッジの半径方向の幅RWを制御することを含む。プラズマジェット145の振幅を所定範囲内で制御すると、エッジの半径方向の幅RWを制御することができる。すなわち、振動の振幅を変化させてエッジの半径方向の幅を変調/調整することができる。従って、エッジの形状は、プラズマジェット145の振動の振幅を制御することによって変化させると共に制御することができる。この結果得られるエッジの形状は、プラズマジェット145の振動の振幅を制御して欠陥を低減又は回避することを可能とする。
[0151] 一実施形態において、プラズマジェット145の振動の振幅は、半径方向の幅RWが約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。一実施形態において、プラズマジェット145の振動の振幅は、半径方向の幅RWが約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。振動の振幅を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の半径方向の幅RWを有するエッジを生成すると、上述のような欠陥を低減又は回避することができる。
[0152] 一実施形態において、プラズマジェット145の振動の振幅はほぼ約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下である。一実施形態において、プラズマジェット145の振動の振幅はほぼ約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上である。
[0153] 一実施形態において、この方法は、プラズマジェット145を所定の周波数で振動させることを含む。この方法は更に、基板Wを第1の周波数で回転させることと、プラズマジェット145を第2の周波数で振動させることと、を含み得る。基板Wを第1の周波数で回転させることは、基板Wを基板サポート7上に提供することと、基板Wの軸を中心とした基板サポート7の回転を制御することと、を含み得る。この方法は、毎分数百又は数千回転で基板Wを回転させることを含み得る。第2の周波数は第1の周波数よりも高くすることができる。第2の周波数は第1の周波数よりも大幅に高くすることができる。この文脈において、大幅に高いとは、第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも10倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも100倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも1000倍高いことを意味し得る。
[0154] プラズマデバイスの使用に関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法はプラズマデバイス150をパルス化することを含み得る。この実施形態は図15に示されている。言い換えれば、プラズマデバイス150からのプラズマジェット155は、ある時間期間にわたってプラズマジェット155が本質的に「オン」又は「オフ」状態であるという点でパルス状に基板W及び/又は感光性材料層5に入射する。「オン」状態は、基板W及び/又は感光性材料層5がプラズマジェット155に暴露される時であり、「オフ」状態は、基板W及び/又は感光性材料層5がプラズマジェット155に暴露されない時である。これは、プラズマデバイス150から一定のプラズマジェット155を提供するが、「オフ」状態期間中はプラズマジェット155が基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に到達するのを阻止することによって制御され得る。例えば、プラズマの通過を可能とする孔を備えた回転ディスクのような物理バリアを用いて、基板W及び/又は感光性材料層5がプラズマに暴露されるのを防止することができる。
[0155] 「オン」状態は、上述のようなエッジを適切に生成する任意の周波数で提供することができる。単なる例示であるが、「オン」状態の周波数は、1Hzから数百kHz、又はMHzのオーダーであり、例えば約10kHzから1MHzの間とすることができるが、必ずしもそうとは限らない。周波数は、プラズマジェット155と基板W及び/又は感光性材料層5との相対的な移動、プラズマジェット155の波長、及びプラズマデバイス150のパワーに応じて変動し得る。周波数は、上述のようなエッジを得るように変動させることができる。
[0156] この実施形態では、基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマジェット155を、基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に対して移動させる。例えば、各パルスの間、又は設定された数のパルスとパルスとの間に相対的な移動があり得る。一実施形態では、プラズマデバイス150を基板Wに対して移動させる。このようにして、プラズマジェット155の異なるパルスが感光性材料の異なる部分に入射し、これにより感光性材料層5の異なる部分を除去すると共にエッジを生成する。
[0157] この実施形態において、方法は、感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて基板W及び/又は感光性材料層5上のプラズマジェット155のパルス化を制御することを含み得る。物理バリアの移動を制御してプラズマデバイス150からのプラズマジェット155のパルスを制御するため、コントローラ151を提供することができる。コントローラ151は前述のコントローラのいずれかと同じものであり得る。コントローラ151はプラズマデバイス150の外部に図示されているが、コントローラ151及び/又は物理バリアはプラズマデバイス150と一体化してもよい。
[0158] プラズマジェット155のパルスを制御して、固定の「オン」及び「オフ」状態を有することができる。プラズマジェット155のパルスは一定間隔であり得る。パルス化プラズマジェット155の「オン」及び「オフ」状態は同等である、すなわち、プラズマジェット155が基板W及び/又は感光性材料層5に入射する時間量は基板W及び/又は感光性材料層5に入射しない時間量と同一であり得る。言い換えれば、デューティサイクルは50%であり得る。プラズマジェット155のパルスの周波数は、特定の時間単位において繰り返すパルス数である。言い換えれば、周波数は、特定の時間単位においてプラズマジェット155が「オン」状態にされる回数である。基板Wの表面及び/又は感光性材料層5がプラズマジェット155に暴露される時間量は、プラズマデバイス150のパワーに依存し得る。例えば、プラズマデバイス150のパワーが低下した場合、プラズマジェット155が「オン」状態である時間が長くなり得る。
[0159] 一実施形態において、基板W及び/又は感光性材料層5上のプラズマジェット155のパルスの周波数を制御することは、周波数を所定の周波数範囲内で制御することを含む。プラズマジェット155のパルスの周波数を所定の範囲内で制御すると、エッジの波長を制御することができる。すなわち、周波数を変化させてエッジの波長を変調/調整することができる。波長は、当てはまる場合、粗いエッジ又はパターン付きエッジについて上述したように解釈され得る。従って、エッジの形状は、プラズマジェット155のパルスの周波数を制御することによって変化させると共に制御することができる。これにより、パルスの周波数を制御して、欠陥を低減又は回避させ得るようにエッジを整形することが可能となる。一実施形態において、周波数はほぼ約500kHz以下、又は好ましくは約100kHz以下、又は更に好ましくは約50kHz以下である。一実施形態において、周波数はほぼ約500Hz以上、又は好ましくは約1kHz以上、又は更に好ましくは約10kHz以上である。
[0160] 一実施形態において、基板W及び/又は感光性材料層5上のプラズマジェット155のパルスの周波数は、典型的な波長が約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。典型的な波長は平均波長とすることができる。一実施形態において、基板W及び/又は感光性材料層5上のプラズマジェット155のパルスの周波数は、典型的な波長が約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。基板W及び/又は感光性材料層5上のプラズマジェット155のパルスの周波数を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の波長を有するエッジを生成することは、欠陥を低減又は回避できることを意味し得る。
[0161] この実施形態において、方法は、基板W及び/又は感光性材料層5上のプラズマジェット155を所定の周波数でパルス化することを含む。この方法は更に、基板Wを第1の周波数で回転させることと、プラズマジェット155を第2の周波数でパルス化することと、を含み得る。基板Wを第1の周波数で回転させることは、基板Wを基板サポート7上に提供することと、基板Wの軸を中心とした基板サポート7の回転を制御することと、を含み得る。この方法は、毎分数百又は数千回転で基板Wを回転させることを含み得る。第2の周波数は第1の周波数よりも高くすることができる。第2の周波数は第1の周波数よりも大幅に高くすることができる。この文脈において、大幅に高いとは、第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも10倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも100倍高いこと、又は第2の周波数が第1の周波数よりも少なくとも1000倍高いことを意味し得る。
[0162] 一実施形態において、この方法は、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマデバイス150からのプラズマジェット155の局所化(localisation)(すなわち幅)を所定範囲内で制御して、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5のエッジの半径方向の幅RWを制御することを含み得る。上述のように、感光性材料層5のエッジの形状、例えばエッジの半径方向の幅RWを制御することは、基板Wの表面上の欠陥に影響を及ぼし得るので、上述のエラーを低減させるように制御することができる。これにより、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマデバイス150からのプラズマジェット155の幅を制御して、欠陥を軽減又は回避することが可能となる。
[0163] 一実施形態において、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマデバイス150からのプラズマジェット155の幅は、エッジの半径方向の幅RWが約3mm以下、又は好ましくは約2mm以下、又は更に好ましくは約0.5mm以下であるように制御される。一実施形態において、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマデバイス150からのプラズマジェット155の幅は、エッジの半径方向の幅RWが約0.01mm以上、又は好ましくは約0.05mm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。基板W及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマデバイス150からのプラズマジェット155の幅を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の半径方向の幅RWを有するエッジを生成すると、残りの感光性材料層5のエッジに起因する欠陥を低減又は回避することができる。
[0164] 一実施形態において、基板Wに生じた欠陥及び/又は水損失の指示を与えることができる。基板Wに生じた欠陥及び/又は水損失の指示は、例えば図14に示されている実施形態と共に、上述したように測定ユニット142を用いて与えることができる。しかしながらこの実施形態では、測定ユニット142は、制御信号をコントローラ151に送信するか又は制御信号をコントローラ151から受信することができる。上述のように測定ユニット142から受信した指示を用いることから、プラズマデバイス150からのプラズマジェット155において、例えばプラズマジェット155のパルスの周波数及び/又は強度等の変更が必要であると決定される場合がある。コントローラ151を用いて必要な変更を決定し、プラズマジェット155の特徴を変更することができる。あるいは、コントローラ151は、プラズマジェット155を制御するための変更を示す入力を測定ユニット142から受信することができる。基板Wに生じた欠陥及び/又は水損失に対してこの変更が及ぼす効果の指示を、例えば上述の測定ユニット142によって与えて、更に変更が望ましいか否かを決定することができる。
[0165] プラズマジェット155はプラズマジェット145と同一とすることができ、プラズマデバイス150はプラズマデバイス140と同一とすることができる。このため、振動プラズマジェット145を提供するため使用されるプラズマデバイス140を用いてパルス化プラズマジェット155を提供することも可能である。従ってプラズマジェット155は、任意選択的に振動及びパルス化を同時に行うよう構成され得る。
[0166] プラズマジェット(すなわち局所プラズマ)に関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法は更にパターニングデバイスを提供することを含み得る。この実施形態では、パターニングデバイスを用いて、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマジェットに何らかの方法でパターンを付与することができる。一実施形態において、プラズマジェットはパターニングデバイスを透過し得る。
[0167] 一実施形態では、パターニングデバイスを基板Wに対して移動させることで、上述のようなエッジを生成できる。例えばパターニングデバイスは、プラズマジェットからの放射を方向転換させるために基板Wの外側の周りで移動させることができる。パターニングデバイスは、全てでないが一部のプラズマジェットを基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導することができる。
[0168] 一実施形態において、パターニングデバイスの相対的な移動は、感光性材料の1つ以上の特性に応じて制御され得る。一実施形態において、パターニングデバイスの相対的な移動は、エッジの波長が所望の範囲内となるように制御され得る。波長は、当てはまる場合、粗いエッジ又はパターン付きエッジについて上述したように解釈され得る。一実施形態において、典型的な波長は約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下である。典型的な波長は平均波長とすることができる。一実施形態において、パターニングデバイスの移動は、典型的な波長が約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。パターニングデバイスの移動を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の波長を有する上記のようなエッジを生成することは、欠陥を低減又は回避できることを意味し得る。
[0169] 一実施形態において、パターニングデバイスの相対的な移動は、半径方向の幅RWが約2mm以下、又は好ましくは約0.5mm以下、又は更に好ましくは約0.3mm以下であるように制御される。一実施形態において、パターニングデバイスの相対的な移動は、半径方向の幅RWが約10μm以上、又は好ましくは約50μm以上、又は更に好ましくは約0.1mm以上であるように制御される。パターニングデバイスの相対的な移動を制御して、これらの値、特に好ましい値及び更に好ましい値の半径方向の幅RWを有する上記のようなエッジを生成すると、上述のような欠陥を低減又は回避することができる。
[0170] 一実施形態において、パターニングデバイスは整形マスク166である。整形マスク166は、図16A及び図16Bでは別個のコンポーネントとして図示されているが、プラズマデバイス160の一部として、プラズマデバイス160が発するプラズマジェット165の形状を画定することも可能である。整形マスク166は他の場合に幾何学的マスクと呼ばれることがある。図16Aに示されているように、プラズマデバイス160は、基板W及び/又は感光性材料層5が暴露されるプラズマジェット165を発する。プラズマジェット165は基板W及び/又は感光性材料層5の方へ誘導され、整形マスク166は、整形マスク166の特定部分の外側に与えられるプラズマジェット165が基板W及び/又は感光性材料層5に到達することを阻止又は軽減する。
[0171] 整形マスク166は、プラズマジェット165の断面に挿入されるマスクとすることができ、例えば、特定の整形孔を通るプラズマジェット165のみが基板Wに到達するように、この整形孔を通るもの以外のプラズマジェット165が基板W及び/又は感光性材料層5に到達するのを阻止(又は軽減)する。図16A及び図16Bに、整形マスク166を用いたエッジの生成が示されている。図示のように、整形マスク166は、プラズマジェット165が平面視で三角形の形状に通過することを可能とする。すなわち、プラズマジェット165は整形マスク166によって整形される。整形マスク166は、エッジにおいて所望の厚さプロファイルを達成するため任意の所望の形状とすればよい。整形マスク166は、図示されているような単一の形状でなくパターン形状又は繰り返し形状の整形孔を有してもよい。整形マスク166は上述のような整形孔を有することができ、孔の大きさは特に限定されない。例えば整形孔は、10s、100s、又は1000s μmのオーダーの幅を有し得る。
[0172] 整形マスク166の移動はコントローラ161を用いて制御することができる。コントローラ161は、上記の実施形態のいずれかに記載されたものと同じタイプの同じコントローラであり得る。プラズマデバイス160及びプラズマジェット165はそれぞれ、前述した他のプラズマデバイス及びプラズマジェットと同じものであり得る。従って整形マスク166は、上記の振動及び/又はパルス化プラズマジェットの実施形態に追加して提供することができる。
[0173] エッジを生成するためのプラズマデバイスの使用に関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、基板W及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマジェットの断面積、例えばプラズマジェットの幅は、感光性材料層5の少なくとも1つの特性に応じて制御され得る。プラズマジェットを制御すると、基板Wの表面に残っている感光性材料層5に生成されるエッジの特徴を変化させることができる。例えば、基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマジェットの幅及び/又は強度によって、エッジのフィーチャのピッチ及び深さを変化させる、すなわち、エッジが所望の構造を有するように構造を変化させることができる。この構造は、例えば上述のようなパターニング又はラフネスのために、円周方向及び半径方向の接触角/高さの変動を有し得る。従って、プラズマジェットを制御することは、エッジの特性に影響を与え得るので、エッジの効果を考慮に入れるように、例えば、欠陥の発生を低減又は回避させるため基板W上に生じる欠陥及び/又は水損失を考慮に入れるように制御することができる。このように、プラズマジェットを制御することは、少なくとも1つのセンサ及び/又はプロセッサからの何らかのフィードバックに基づいて制御され得る。プラズマデバイスの使用に関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、プラズマデバイスの位置を制御して、プラズマジェットが基板Wに到達する際のプラズマジェットの方向を制御することができる。この位置を制御して、感光性材料層5のどの部分にプラズマジェットが影響を及ぼすかを制御することができる。この位置は、例えばプラズマデバイスを傾けてプラズマジェットの方向を変えることによって制御され得る。これは、基板Wの表面及び/又は感光性材料層5に入射するプラズマジェットの形状をわずかに変化させる。
[0174] プラズマを用いた上記の実施形態において、表面ラフネスを得るための代替的な方法は、不規則に流れるプラズマ放電を利用することである。このタイプのプラズマ下で基板エッジを回転させると、基板Wのエッジにおいて所望のトポグラフィが生じる。従って、例えば図14〜図16Bのプラズマデバイスを用いて、局所ジェットでなく不規則に流れるプラズマ放電を生成することができる。図17は、不規則プラズマ175、すなわち一様でなく、上述の制御されたジェットのようなプラズマ放電を与えないものを生成するための不規則プラズマデバイス170を示す。図示のように、コントローラ171を用いて不規則プラズマデバイス170を制御することができる。不規則プラズマ175は、このタイプのプラズマの不規則な性質のため、エッジに沿った厚さプロファイルの変動を生成できる。従って、不規則に流れるプラズマを使用し、プラズマデバイス170の下で基板Wを回転させることで、他の実施形態について上述した更なる制御又はパターニングを用いることなく、粗いエッジを生成することができる。
[0175] あらゆる場合において、基板Wに損傷を与えないよう注意する必要がある。これは、プラズマ特性を調整し、エッジビードを除去するためのプラズマ放電を基板Wのエッジに限定することによって達成できる。また、これは、例えば上記の実施形態のいずれかに記載されているノズル又はレーザの使用を含む他の技法を用いた感光性材料の除去にも当てはまる。
[0176] 上記の実施形態の任意のものにおいて、除去対象のエッジ部分は数回処理される可能性がある。言い換えれば、エッジの同じ部分が、上記のノズル及び/又はレーザ及び/又はプラズマデバイスのいずれかの下を複数回通る可能性がある。このように、上述のノズル及び/又はレーザ及び/又はプラズマデバイスをエッジの同じ部分に対して数回用いて、所望の厚さプロファイルを達成することができる。
[0177] レーザビーム又はプラズマジェットに関連する上記の実施形態の任意のものにおいて、レーザビーム(又はプラズマジェット)及び基板Wは、機械的手段によって相互に移動させることができる。例えば基板Wは、所望のように基板Wを変位させる制御システムによって放射ビームに対して移動され得る。あるいは、放射ビームの位置は光学的手段によって移動され得る。例えば、少なくとも1つの圧電アクチュエータを含む手段によって1つ以上のミラーを移動させることができるか、又は、ミラーは所望のように基板W及び/又は感光性材料層5の領域上で放射ビームをスキャンすることができる。あるいは、放射ビームを光ファイバに結合して基板Wの方へ導き、光ファイバ、任意選択的に関連付けられた光学合焦要素、及び基板Wを相互に移動させることも可能である。レーザビームと基板Wを相互に移動させるため、機械システム又は光学システムを任意の適切な方法で組み合わせてもよい。
[0178] 振動コンポーネントを含む上記の実施形態の任意のものにおいて、この方法は、基板Wに対してノズル、放射ビーム、レーザ、及び/又はプラズマデバイスを振動させるように、より一般的に制御され得る(すなわち、必ずしも、ノズル、放射ビーム、レーザ、及び/又はプラズマデバイスを振動させる必要はない)。従って、ノズル、放射ビーム、レーザ、及びプラズマデバイスの各々は振動できるものとして記載されているが、これらの実施形態は、すでに記載された移動と同等の相対的な移動を保証することによって同じ効果を有することができる。このため、基板Wを、ノズル、放射ビーム、レーザ、及び/又はプラズマデバイスと共に又はそれらの代わりに移動させることも可能である。例えば基板サポート7は、基板Wを移動させることができる図1に示すコントローラ12によって制御できる。従って、基板Wを振動するように制御し、これによって、上述したノズル、放射ビーム、レーザ、及び/又はプラズマデバイスに対して同じ相対的な移動を与えることができる。
[0179] 上述し図1に示したように、基板Wは基板サポート7によって支持できる。基板サポート7を用いて、必要に応じて基板Wの移動を制御することができる。感光性材料層の外縁から感光性材料が除去されている間に基板Wが回転する場合、基板Wの回転は例えば第1の周波数で制御され得る。このため、上記の実施形態の任意のものにおいて、基板サポート7を制御して基板Wのエッジにおける円周方向速度を制御することができる。基板サポート7は、図1に示されているサポートコントローラ12によって制御され得る。
[0180] 基板サポート7は、基板Wのエッジにおける円周方向速度が約12m/s以下であるような周波数で基板Wを回転させるように構成され得る。好ましくは基板Wは、より低い円周方向速度、好ましくは10m/s以下、又は8m/s以下、又は好ましくはより低い速度を有する速度で回転させる。従って、より一般的には、上記の実施形態の任意のものにおける方法は、約12m/s以下、好ましくは10m/s以下、又は更に好ましくは8m/s以下である基板Wのエッジにおける円周方向速度を有するように基板Wを回転させることを含み得る。例えば直径が300mmである基板Wでは、これは、約750rpm以下、約650rpm以下、約500rpm以下、又はより低い回転数で基板Wを回転させることに等しい。基板Wの直径がより大きい場合、基板Wのエッジで好適な円周方向速度を達成するには、より低い回転速度(すなわち低いrpm)が必要となり得る。このように、基板Wの好適なrpmは基板Wの大きさすなわち基板Wの直径に依存する。
[0181] 従って、感光性材料が除去される基板Wと、例えば(上述した)ノズル、レーザ、又はプラズマデバイスのいずれかを用いてこの除去を実行するコンポーネントとの間の相対速度を制御することができる。上述のように基板Wの回転速度を低下させることは、膜引張りを低減できる利点を有する。基板Wの速度の低下により、感光性材料のエッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動が生じ、これによって感光性材料層5のエッジに沿ったラフネス増大が得られる。基板Wの回転速度を低下させることにより、例えば膜引張り向上のような、すでに述べたものと同じ有利な効果を有する上述の粗いエッジを達成できる。基板Wの回転速度に下限はない。しかしながら一般的には、所与の時間期間内にできる限り多くの基板Wを生成するため、基板Wをできる限り迅速に処理することが好ましい。従って基板Wを回転させる速度は、適切な処理時間を維持することと、上述の利点を与えるため基板Wの回転速度を低下させることとの間の妥協点である。
[0182] 粗いエッジを生成するため上述のコンポーネントに従って基板Wの回転速度を制御することだけでなく、感光性材料層5の外縁から感光性材料を除去するための以前から既知の方法を使用すると共に基板Wの回転速度を低下させて、エッジに沿った厚さプロファイルの変動を生成することも可能である。言い換えれば、例えば従来のノズルを使用すると共に基板Wの回転速度を上述の値まで低下させることで、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するようにノズルに対する基板Wの速度を変えることによって除去を制御できる。このように、以前から既知のエッジ除去技法を用いた場合であっても、基板Wの回転速度の低下によって、粗いエッジとしてエッジを生成することができる。
[0183] 一実施形態において、基板Wを処理するための装置60を提供することができる。装置60は図18に示されている。装置60は、上記の実施形態の任意のものに記載されている方法を実行するように提供され得る。より詳細には、基板Wの表面上に感光性材料層5を備えた基板Wを支持するように構成された基板サポートシステム70と、感光性材料層5の外縁から感光性材料を除去するように構成された基板エッジ処理ユニット50と、を備える、基板Wを処理するための装置60を提供することができる。基板エッジ処理ユニット50は、感光性材料を除去する場合、基板Wの表面上に残っている感光性材料層5に半径方向の幅RWを有するエッジを生成するように構成されている。感光性材料は、厚さが変動することにより半径方向の幅における厚さプロファイルを形成する。エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するように除去を制御できる。除去を制御して粗いエッジを生成することができ、この粗いエッジは、上記のようにエッジの長さに沿って厚さプロファイルの変動を有し得るか、あるいはエッジの長さに沿って均一な厚さプロファイルを有する。基板サポートシステム70は上述のような基板サポート7を含み得る。
[0184] 一実施形態において、基板エッジ処理ユニット50は粗いエッジを生成するように構成されている。上述のように、円周方向において、すなわちエッジの長さに沿って、粗いエッジは均一であるか又は非均一であり得る。この実施形態において、基板エッジ処理ユニット50は、感光性材料層5の外縁の感光性材料層5上に溶剤15をスプレーするように構成されたノズル10を含み得る。ノズル10は、粗いエッジを生成するように溶剤15をスプレーする場合に振動するよう構成できる。あるいはこの実施形態において、感光性材料を除去するように構成されている基板エッジ処理ユニット50は、基板エッジ処理ユニット50が、感光性材料層5の外縁から一部の感光性材料だけを除去するように構成されていることを含み、基板エッジ処理ユニット50は、粗いエッジを生成するように残りの感光性材料層5の周りから更に感光性材料を除去するため溶剤25の液滴をスプレーするように構成されたノズル20を備えている。
[0185] 一実施形態において、基板エッジ処理ユニット50はパターン付きエッジを生成するように構成されている。
[0186] 一実施形態において、基板エッジ処理ユニット50は、エッジ及び/又は粗いエッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を有するエッジを生成するように、感光性材料層5の外縁の感光性材料層5に放射(例えば放射ビーム95、105、115、125、及び/又は135)を誘導するように構成されたレーザ(例えばレーザ90、100、110、120、及び/又は130のうち任意のもの)を備えている。レーザの使用は、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を有する上述の粗いエッジ又はパターン付きエッジを提供することができる。この実施形態において、レーザ90は、感光性材料層5に放射を誘導する場合に振動するよう構成できる。この実施形態において、レーザ100は、感光性材料層5に放射を誘導する場合にパルス化するよう構成できる。この実施形態において、装置は更にパターニングデバイスを備えることができ、基板エッジ処理ユニット50は、放射をパターニングデバイス上に又はパターニングデバイスを通るように誘導するよう構成されている。この実施形態においてパターニングデバイスは、透過型又は反射型パターン付きマスク116、透過型回折格子126、及び/又は反射型回折格子136を含み得る。
[0187] 一実施形態において、基板エッジ処理ユニット50は、エッジ及び/又は粗いエッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を有するエッジを生成するように、感光性材料層5の外縁の感光性材料層5にプラズマジェット(例えばプラズマジェット145、155、165、及び/又は175)を誘導するように構成されたプラズマデバイス(例えばプラズマデバイス140、150、160、及び/又は170のいずれか)を備えている。プラズマデバイスの使用は、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を有する上述の粗いエッジ又はパターン付きエッジを提供することができる。この実施形態において、プラズマデバイス140は、感光性材料層5にプラズマジェット145を誘導する場合に振動するよう構成できる。この実施形態において、プラズマデバイス150は、感光性材料層5にプラズマジェット155を誘導する場合にパルス化するよう構成できる。この実施形態において、装置は更にパターニングデバイス166を備えることができ、基板エッジ処理ユニット50は、プラズマジェット165を、パターニングデバイス166を通るように誘導するよう構成されている。
[0188] 装置60は更に、上述のようなコントローラ(11、21、91、101、111、121、131、141、151、161、及び/又は171)のうち任意のものを備え得る。装置60は更に、エッジ処理ユニットと共に使用するため、上述の測定ユニット80、92、142を含むか又はこれらと通信を行うことができる。
[0189] 上記の実施形態の任意のものにおいて、基板Wは、感光性材料層5が上に配置されている基板Wの表面上に、材料の複数の層(又は1つの層)を含み得る。そのような材料層は、形成中であるか、又は任意選択として一時的である基板W上のコーティングであるので、基板Wの一部であり得る。これらの材料層は、上記の実施形態の任意のものに記載されている基板Wの一部と見なされる。
[0190] 上記の実施形態の任意のものにおいて、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を有するエッジは、残りの感光性材料層5のエッジ全体には生成されない場合がある。例えば、感光性材料層5のエッジの全周にわたってエッジに沿った厚さプロファイルの変動を有するわけではない場合がある。例えば、残りの感光性材料層5の円周における特定の位置又は所定の位置に、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を有するエッジを生成することが有益であり得る。例えば、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を有するエッジは、液体閉じ込め構造IHが感光性材料層5のエッジ上を通り過ぎるエッジの位置にのみ提供され得る。これと同じことが、エッジの長さに沿って均一であるがエッジの特定の部分にだけ適用され得る粗いエッジにも当てはまる。
[0191] 一実施形態において、これは、残りの感光性材料層5の所定の部分の上で振動ノズル10を連続的に振動させると共に、残りの感光性材料層5の他の部分の上で振動ノズル10を振動させないことによって、制御され得る。一実施形態において、これは、残りの感光性材料層5の所定の部分に振動ノズル10及び/又はノズル20からの溶剤15、25をスプレーすると共に、残りの感光性材料層5の他の部分に振動ノズル10及び/又はノズル20からの溶剤15、25をスプレーしないことによって、制御され得る。一実施形態において、これは、残りの感光性材料層5の所定の部分の上でレーザ90からの放射ビーム95を振動させると共に、残りの感光性材料層5の他の部分の上で放射ビーム95を振動させないことによって、制御され得る。一実施形態において、これは、残りの感光性材料層5の所定の部分で、上述のレーザ(90、100、110、120、130)のいずれかからの放射ビーム(95、105、115、125、135)を基板Wに入射させると共に、残りの感光性材料層5の他の部分では放射ビーム(95、105、115、125、135)を入射させないことによって、制御され得る。一実施形態において、これは、残りの感光性材料層5の所定の部分で、上述のプラズマデバイス(140、150、160、170)のいずれかからのプラズマジェット(145、155、165、175)を基板Wに入射させると共に、残りの感光性材料層5の他の部分ではプラズマジェット(145、155、165、175)を入射させないことによって、制御され得る。
[0192] 本明細書に記載されている装置はリソグラフィ装置において使用され得る。上述の方法の任意のものから得られた基板Wはリソグラフィ装置において使用され得る。
[0193] 本明細書に記載されているリソグラフィ装置は、例えば集積光学システム、磁気ドメインメモリ用ガイダンス及び検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド等の製造のような他の用途を有し得る。こうした代替的な用途に照らして、本明細書で「ウェーハ」又は「ダイ」という用語を使用している場合、それぞれ「基板」又は「ターゲット部分」という、より一般的な用語と同義と見なされ得ることは、当業者には認識されよう。本明細書で言及される基板は、露光前又は露光後に、例えばトラック(通常は感光性材料層5を基板Wに塗布し、露光した感光性材料を現像するツール)、メトロロジーツール、及び/又はインスペクションツールで処理することができる。適宜、本明細書の開示は、そのような基板処理ツール及びその他の基板処理ツールに適用することができる。更に、基板Wは、例えば多層ICを生成するために複数回処理することができ、従って本明細書で使用する基板Wという用語は、すでに複数の処理済み層を含む基板も指すことができる。
[0194] 上記では光学リソグラフィの文脈における実施形態の使用に特に言及しているが、実施形態は、例えばインプリントリソグラフィのような他の用途にも使用することができ、文脈上許される場合は光学リソグラフィに限定されないことは認められよう。インプリントリソグラフィでは、パターンを形成するためのデバイス内のトポグラフィが、基板W上に作成されるパターンを画定する。パターンを形成するためのデバイスのトポグラフィは、基板Wに供給された感光性材料層5内に刻印する(press into)ことができ、電磁放射、熱、圧力、又はそれらの組み合わせを適用することで感光性材料を硬化させる。感光性材料が硬化した後、パターンを形成するためのデバイスは感光性材料から取り除かれ、パターンが残される。
[0195] 本明細書における表現又は用語は限定でなく記載のためのものであるので、本明細書の表現又は用語は、当業者によって本明細書の教示の観点から解釈されるべきであることは理解されよう。
[0196] 本明細書に記載される実施形態において、「レンズ」及び「レンズ要素」という用語は、文脈上許される場合、屈折、反射、磁気、電磁気、及び静電気型の光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを指すことができる。
[0197] 更に、本明細書で使用される「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば365nm、248nm、193nm、157nm、もしくは126nmの波長λを有する)、極端紫外線(EUVもしくは軟X線)放射(例えば13.5nm等、5〜20nmの範囲内の波長を有する)、又は5nm未満で作動する硬X線、及びイオンビームもしくは電子ビームのような粒子ビームを含む、あらゆるタイプの電磁放射を包含する。一般に、約400〜約700nmの波長を有する放射は可視放射と見なされる。約780〜3000nm(又はそれ以上)の波長を有する放射はIR放射と見なされる。UVとは、約100〜400nmの波長を有する放射を指す。リソグラフィ内では、「UV」という用語は、水銀放電ランプによって生成可能な波長、すなわちG線436nm、H線405nm、及び/又はI線365nmにも適用される。真空UV、又はVUV(すなわちガスにより吸収されるUV)とは、約100〜200nmの波長を有する放射を指す。深紫外線(DUV)とは、一般に126nm〜428nmまでの範囲の波長を有する放射を指し、一実施形態においては、エキシマレーザが、リソグラフィ装置内で用いられるDUV放射を生成することができる。例えば5〜20nmの範囲の波長を有する放射は、少なくとも一部が5〜20nmの範囲内に収まる一定の波長帯域を有する放射に関連することは認められよう。
[0198] 本明細書で使用される「基板」という言葉は一般に、その上に以降の材料層が追加される材料を記述する。実施形態において、基板W自体にパターンが付与されると共に、その上に追加された材料もパターンが付与される場合があり、又はパターン付与されないままの場合もある。
[0199] 具体的な実施形態について上述したが、実施形態は記載されたもの以外にも実施され得ることは認められよう。記載は本発明を限定することは意図していない。
[0200] 上記の記載は限定でなく例示を意図している。このため、以下に述べる特許請求の範囲から逸脱することなく、上述した本発明に変更を加え得ることは当業者には認められよう。
[0201] 「詳細な説明」は、特許請求の範囲を解釈するため使用することが意図されているが、「発明の概要」及び「要約書」はそうでないことは認められよう。「発明の概要」及び「要約書」は、本発明者(複数の本発明者)によって想定される例示的な実施形態の全てではないが1つ以上を記述し得るものであり、従って、本発明及び添付の特許請求の範囲を限定することは全く意図していない。
[0202] 実施形態は、指定された機能及びそれらの関係の実施を示す機能構築ブロックを利用して記載されている。これらの機能構築ブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に画定されている。指定された機能及びそれらの関係が適切に実行される限り、代替的な境界を画定することができる。
[0203] 特定の実施形態に関する以上の説明は本発明の全体的な性質を充分に明らかにしているので、当技術分野の知識を適用することにより、過度の実験をせず、本発明の全体的な概念から逸脱することなく、このような特定の実施形態を様々な用途向けに容易に変更及び/又は適合させることができる。従って、そのような適合及び変更は、本明細書に提示される教示及び案内に基づき、開示される実施形態の均等物(equivalents)の意味及び範囲内に入ることが意図される。本明細書における表現又は用語は限定でなく記載のためのものであるので、本明細書の表現又は用語は、当業者によって本明細書の教示の観点から解釈されるべきであることは理解されよう。
[0204] 本発明の広さ(breadth)及び範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても限定されるものでなく、以下の特許請求の範囲及びそれらの均等物に従ってのみ規定されるべきである。
[0205] 実施形態に従ったリソグラフィ装置の機構を表す条項を以下に列挙する。
条項1.基板を処理する方法であって、
基板の表面上に感光性材料層を有する基板を提供することと、
感光性材料層の外縁から感光性材料を除去することと、基板の表面上に残っている感光性材料層に、半径方向の幅を有するエッジを生成するように除去を制御することと、を含み、感光性材料は、厚さが変動することにより半径方向の幅における厚さプロファイルを形成し、除去は、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を生成するように制御される、方法。
条項2.エッジは粗いエッジである、条項1に記載の方法。
条項3.感光性材料層の外縁から感光性材料を除去することは、ノズルを用いて感光性材料層の外縁の感光性材料層に溶剤をスプレーすることと、粗いエッジを生成するように溶剤をスプレーする場合にノズルを振動させることと、を含む、条項2に記載の方法。
条項4.基板を第1の周波数で回転させることと、ノズルを第2の周波数で振動させることと、を更に含み、第2の周波数は第1の周波数よりも大幅に高い、条項3に記載の方法。
条項5.ノズルは実質的に半径方向に振動する、条項3又は4に記載の方法。
条項6.感光性材料の少なくとも1つの特性に応じてノズルの振動の周波数及び/又は振幅を制御することを含む、条項3から5のいずれか1項に記載の方法。
条項7.ノズルの振動の周波数を所定の周波数範囲内で制御して粗いエッジの波長を制御することを含む、条項3から6のいずれか1項に記載の方法。
条項8.所定の周波数範囲は約500Hzから500kHzであるか、又は好ましくは所定の周波数範囲は約1kHzから100kHzであるか、又は更に好ましくは所定の周波数範囲は約10kHzから50kHzである、条項7に記載の方法。
条項9.ノズルの振動の周波数は、波長が約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.3mmであるように制御される、条項7又は8に記載の方法。
条項10.ノズルの振動の振幅を所定の振幅範囲内で制御して粗いエッジの半径方向の幅を制御することを含む、条項3から9のいずれか1項に記載の方法。
条項11.所定の振幅範囲は、半径方向の幅が約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.3mmであるように制御される、条項10に記載の方法。
条項12.ノズルはエッジ除去ノズルである、条項3から11のいずれか1項に記載の方法。
条項13.除去することは、感光性材料層の外縁の感光性材料を除去するための初期除去ステップを含み、更に、粗いエッジを生成するように、ノズルから溶剤をスプレーして残りの感光性材料層の周りから更に感光性材料を除去することを含む、条項2に記載の方法。
条項14.ノズルからの溶剤のスプレーの幅を所定の範囲内で制御して、基板の表面上に残っている感光性材料層の粗いエッジの半径方向の幅を制御することを含む、条項13に記載の方法。
条項15.ノズルからの溶剤のスプレーの幅の所定の範囲は、半径方向の幅が約0.01mmから3mm、又は好ましくは約0.05mmから2mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.5mmであるように制御される、条項14に記載の方法。
条項16.ノズルによってスプレーされている溶剤から感光性材料層の一部を保護するためのバリアを提供することを更に含む、条項13から15のいずれか1項に記載の方法。
条項17.バリアは物理的要素を含む、条項16に記載の方法。
条項18.バリアは流体ジェットを含み、流体ジェットに使用される流体は感光性材料層のための溶剤ではない、条項16に記載の方法。
条項19.スプレーするステップは溶剤の液滴をスプレーすることを含む、条項13から18のいずれか1項に記載の方法。
条項20.スプレーするステップは溶剤の液滴を含むエアロゾルをスプレーすることを含む、条項13から18のいずれか1項に記載の方法。
条項21.ノズルからの溶剤の液滴の平均直径を所定の平均直径範囲内で制御して、基板の表面上に残っている感光性材料層の外縁のラフネスエッジを制御することを含む、条項19又は20に記載の方法。
条項22.ノズルからの溶剤の液滴の所定の平均直径範囲は約1ミクロンから0.2mm、又は好ましくは約5μmから50μm、又は更に好ましくは約10μmから30μmである、条項21に記載の方法。
条項23.ノズルはソニックノズル又は超音波ノズルである、条項3から22のいずれか1項に記載の方法。
条項24.エッジはパターン付きエッジである、条項1に記載の方法。
条項25.パターン付きエッジはエッジの長さに沿って実質的に均一なパターンを有し、好ましくはパターンはエッジの長さに沿って正弦波、三角波、方形波、又は矩形波である、条項24に記載の方法。
条項26.感光性材料層の外縁から感光性材料を除去することは、レーザからの放射を感光性材料層の外縁の感光性材料に入射するように誘導することを含む、条項1、2、24、及び25のいずれか1項に記載の方法。
条項27.除去することは、感光性材料層の外縁の感光性材料を除去するための初期除去ステップを含み、更に、エッジを生成するように、レーザからの放射を感光性材料に入射するよう誘導して残りの感光性材料層の周りから更に感光性材料を除去することを含む、条項1、2、24、及び25のいずれか1項に記載の方法。
条項28.エッジを生成するように感光性材料に対する放射の入射を振動させることを更に含む、条項26又は27に記載の方法。
条項29.基板を第1の周波数で回転させることと、感光性材料に対する放射の入射を第2の周波数で振動させることと、を更に含み、第2の周波数は第1の周波数よりも大幅に高い、条項28に記載の方法。
条項30.感光性材料に対する放射の入射は実質的に半径方向に振動する、条項28又は29に記載の方法。
条項31.感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて感光性材料に対する放射の入射の振動の周波数及び/又は振幅を制御することを含む、条項28から30のいずれか1項に記載の方法。
条項32.感光性材料に対する放射の入射の振動の周波数を所定の周波数範囲内で制御してエッジの波長を制御することを含む、条項28から31のいずれか1項に記載の方法。
条項33.所定の周波数範囲は約500Hzから500kHzであるか、又は好ましくは所定の周波数範囲は約1kHzから100kHzであるか、又は更に好ましくは所定の周波数範囲は約10kHzから50kHzである、条項32に記載の方法。
条項34.感光性材料に対する放射の入射の振動の周波数は、波長が約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.3mmであるように制御される、条項32又は33に記載の方法。
条項35.感光性材料に対する放射の入射の振動の振幅を所定の振幅範囲内で制御してエッジの半径方向の幅を制御することを含む、条項28から34のいずれか1項に記載の方法。
条項36.所定の振幅範囲は、半径方向の幅が約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.3mmであるように制御される、条項35に記載の方法。
条項37.レーザからの放射ビームをパルス化することを更に含み、エッジを生成するように、感光性材料に入射するパルス化放射ビームを感光性材料に対して移動させる、条項26から36のいずれか1項に記載の方法。
条項38.基板を第1の周波数で回転させることと、レーザを第2の周波数でパルス化することと、を更に含み、第2の周波数は第1の周波数よりも大幅に高い、条項37に記載の方法。
条項39.感光性材料の少なくとも1つの特性に応じてレーザのパルスの周波数を制御することを更に含む、条項37に記載の方法。
条項40.レーザのパルスの周波数を所定の周波数範囲内で制御してエッジの波長を制御することを含む、条項37又は38に記載の方法。
条項41.所定の周波数範囲は約500Hzから500kHzであるか、又は好ましくは所定の周波数範囲は約1kHzから100kHzであるか、又は更に好ましくは所定の周波数範囲は約10kHzから50kHzである、条項39に記載の方法。
条項42.レーザのパルスの周波数は、波長が約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.3mmであるように制御される、条項39又は40に記載の方法。
条項43.レーザのパルスは、半径方向の幅が約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.3mmであるように制御される、条項41に記載の方法。
条項44.パターニングデバイスを提供することと、エッジを生成するようにパターニングデバイスから反射するよう又はパターニングデバイスを通過するよう放射を誘導することと、を更に含む、条項26又は27に記載の方法。
条項45.エッジを生成するように基板に対してパターニングデバイスを移動させることを更に含む、条項43に記載の方法。
条項46.パターニングデバイスの相対的な移動は感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて制御される、条項43又は44のいずれか1項に記載の方法。
条項47.パターニングデバイスの相対的な移動は、エッジの波長が約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.3mmであるように制御される、条項43から45のいずれか1項に記載の方法。
条項48.パターニングデバイスの相対的な移動はエッジの半径方向の幅を制御するため制御され、半径方向の幅は約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mmから0.3mmである、条項43から46のいずれか1項に記載の方法。
条項49.パターニングデバイスは、透過型パターン付きマスク、反射型パターン付きマスク、又は整形マスクを含む、条項43から47のいずれか1項に記載の方法。
条項50.パターニングデバイスは透過型回折格子を含む、条項43から47のいずれか1項に記載の方法。
条項51.透過型回折格子は、スリット間に所定の距離を有する複数のスリットを備えた少なくとも1つの表面を含み、所定の距離は感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて選択される、条項49に記載の方法。
条項52.パターニングデバイスは反射型回折格子を含む、条項43から47のいずれか1項に記載の方法。
条項53.反射型回折格子は、溝間に所定の距離を有する複数の溝を備えた少なくとも1つの表面を含み、所定の距離は感光性材料の少なくとも1つの特性に応じて選択される、条項51に記載の方法。
条項54.感光性材料に入射する放射の断面積は、エッジの半径方向の幅が約10μmから2mm、又は好ましくは約50μmから0.5mm、又は更に好ましくは約0.1mm から0.3mmであるように制御される、条項26から52のいずれか1項に記載の方法。
条項55.基板を処理するための装置であって、
表面上に感光性材料層を含む基板を支持するように構成された基板サポートシステムと、
感光性材料層の外縁から感光性材料を除去するように構成されている基板エッジ処理ユニットと、を備え、基板エッジ処理ユニットは、基板の表面上に残っている感光性材料層に、半径方向の幅を有するエッジを生成するよう除去を制御するように構成され、感光性材料は、厚さが変動することにより半径方向の幅における厚さプロファイルを形成し、基板エッジ処理ユニットは、エッジの長さに沿った厚さプロファイルの変動を制御するよう除去を制御するように構成されている、装置。
条項56.基板エッジ処理ユニットは粗いエッジを生成するように構成されている、条項55に記載の装置。
条項57.感光性材料層の外縁の感光性材料層に溶剤をスプレーように構成されたノズルを備え、ノズルは、粗いエッジを生成するよう溶剤をスプレーする場合に振動するように構成されている、条項56に記載の装置。
条項58.感光性材料を除去するように構成されている基板エッジ処理ユニットは、基板エッジ処理ユニットが、感光性材料層の外縁から少なくとも一部の感光性材料を除去するように構成されていることを含み、基板エッジ処理ユニットは、粗いエッジを生成するように残りの感光性材料層の周りから更に感光性材料を除去するため溶剤の液滴をスプレーするように構成されたノズルを備える、条項56に記載の装置。
条項59.基板エッジ処理ユニットはパターン付きエッジを生成するように構成されている、条項55に記載の装置。
条項60.基板エッジ処理ユニットは、エッジを生成するように、感光性材料層の外縁の感光性材料層に放射を誘導するように構成されたレーザを備える、条項55、56、及び59のいずれか1項に記載の装置。
条項61.レーザは、感光性材料層に放射を誘導する場合に振動するように構成されている、条項60に記載の装置。
条項62.レーザは、感光性材料層に放射を誘導する場合にパルス化するように構成されている、条項60に記載の装置。
条項63.パターニングデバイスを更に備え、基板エッジ処理ユニットは、放射をパターニングデバイス上に又はパターニングデバイスを通るように誘導するよう構成されている、条項60に記載の装置。
条項64.パターニングデバイスは透過型又は屈折型のパターン付きマスクである、条項63に記載の装置。
条項65.パターニングデバイスは透過型回折格子である、条項63に記載の装置。
条項66.パターニングデバイスは反射型回折格子である、条項63に記載の装置。
条項67.条項55から66のいずれか1項に記載の装置を備えたリソグラフィ装置。

Claims (16)

  1. 基板を処理する方法であって、
    基板の表面上に感光性材料層を有する前記基板を提供するステップと、
    前記感光性材料層の外縁から感光性材料を除去する後続のステップと、
    前記基板の前記表面上に残っている前記感光性材料層にッジを生成するように前記感光性材料の前記除去を制御することと、を含み、前記エッジは半径方向の幅を有し、前記基板の前記表面上に残っている前記感光性材料は、前記エッジの前記半径方向の幅における厚さが変動することにより厚さプロファイルを形成し、
    前記除去は、前記エッジの長さに沿った前記厚さプロファイルの変動を生成するように制御される、方法。
  2. 前記エッジは粗いエッジである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エッジはパターン付きエッジである、請求項1に記載の方法。
  4. 基板を処理する方法であって、
    基板の表面上に感光性材料層を有する前記基板を提供するステップと、
    前記感光性材料層の外縁から感光性材料を除去する後続のステップと、
    前記基板の前記表面上に残っている前記感光性材料層に粗いエッジを生成するように前記感光性材料の前記除去を制御することと、
    を含む、方法。
  5. 前記感光性材料層の前記外縁から感光性材料を除去する前記ステップは、ノズルを用いて前記感光性材料層の前記外縁の前記感光性材料層に流体をスプレーすることと、前記粗いエッジを生成するように前記流体をスプレーする場合に前記ノズル及び/又は前記基板を振動させることと、を含む、請求項2又は4に記載の方法。
  6. 前記感光性材料層の前記外縁から感光性材料を除去する前記ステップは、
    前記感光性材料層の前記外縁の感光性材料を除去するための初期除去ステップと、
    前記粗いエッジを生成するように、ノズルから流体をスプレーして残りの感光性材料層の周りから更に感光性材料を除去し、前記流体をスプレーする場合に前記ノズル及び/又は前記基板を振動させる後続の除去ステップと、を含む、請求項2又は4に記載の方法。
  7. 前記感光性材料層の前記外縁から前記感光性材料を除去する前記ステップは、レーザからの放射を前記感光性材料層の前記外縁の前記感光性材料に入射するように誘導することを含む、請求項1、2、3、又は4に記載の方法。
  8. 前記感光性材料層の前記外縁から前記感光性材料を除去する前記ステップは、
    前記感光性材料層の前記外縁の感光性材料を除去するための初期除去ステップと、
    前記エッジを生成するように、レーザからの放射を前記感光性材料に入射するよう誘導して残りの感光性材料層の周りから更に感光性材料を除去する後続の除去ステップと、を含む、請求項1、2、3、又は4に記載の方法。
  9. 前記エッジを生成するように前記感光性材料に対する前記放射の入射を振動させることを更に含む、請求項7記載の方法。
  10. 前記レーザからの前記放射ビームをパルス化することと、前記エッジを生成するように、前記感光性材料に入射する前記パルス化放射を前記感光性材料に対して移動させることと、を更に含む、請求項7に記載の方法。
  11. パターニングデバイスを提供することと、前記エッジを生成するように前記パターニングデバイスから反射するよう又は前記パターニングデバイスを通過するよう前記放射を誘導することと、を更に含む、請求項7に記載の方法。
  12. 前記感光性材料層の前記外縁から前記感光性材料を除去する前記ステップは、
    前記感光性材料層の前記外縁の前記感光性材料をプラズマに暴露することを含む、請求項1、2、3、又は4に記載の方法。
  13. 前記感光性材料層の前記外縁から前記感光性材料を除去する前記ステップは、
    前記感光性材料層の前記外縁の感光性材料を除去するための初期除去ステップと、
    前記エッジ生成するように、前記感光性材料をプラズマに暴露して残りの感光性材料層の周りから更に感光性材料を除去する後続の除去ステップと、を含む、請求項1、2、3、又は4に記載の方法。
  14. 前記基板の前記エッジにおける円周方向速度が約12m/s以下あるように前記基板を回転させることを含む、請求項1、2、3、又は4に記載の方法。
  15. 基板を処理するための装置であって、
    表面上に感光性材料層を含む基板を支持するように構成された基板サポートシステムと、
    前記感光性材料層の外縁から感光性材料を除去するように構成された基板エッジ処理ユニットと、を備え、
    前記基板エッジ処理ユニットは、前記基板の前記表面上に残っている前記感光性材料層エッジを生成するよう前記感光性材料の前記除去を制御するように構成され、前記エッジは半径方向の幅を有し、前記基板の前記表面上に残っている前記感光性材料は、前記エッジの前記半径方向の幅における厚さが変動することによりさプロファイルを形成し、前記基板エッジ処理ユニットは更に、前記エッジの長さに沿った前記厚さプロファイルの変動を生成するよう前記除去を制御するように構成されている、装置。
  16. 基板を処理するための装置であって、
    表面上に感光性材料層を含む基板を支持するように構成された基板サポートシステムと、
    前記感光性材料層の外縁から感光性材料を除去するように構成された基板エッジ処理ユニットと、を備え、
    前記基板エッジ処理ユニットは、前記基板の前記表面上に残っている前記感光性材料層に粗いエッジを生成するよう前記感光性材料の前記除去を制御するように構成されている、装置。
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