図1は、この発明の一実施例である画像形成装置10の全体を正面から見た概略構成図である。この発明の各実施例が適用可能な画像形成装置の一例を、図1を参照して、必要な範囲で説明する。図1は、複写機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能などを有する複合機(MFP:Multifunction Peripheral)を図示するが、この発明は、これらの機能を1つ以上備えた任意の画像形成装置に適用できることを予め指摘しておく。
<第1実施例>
画像形成装置10は、本体12およびその上方に配置される画像読取部14を含む。画像読取部14は、透明材によって形成される原稿載置台16を備える。原稿載置台16の上方には、ヒンジ等を介して原稿押えカバー18が開閉自在に取り付けられる。この原稿押えカバー18には、原稿載置トレイ20に載置された原稿Gを、画像読取ガラスを配置した原稿読取位置P1に対して1枚ずつ自動的に給紙するADF(原稿送り装置)22が設けられる。また、原稿載置台16の前面側には、ユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルおよび操作ボタン等の操作部(図示せず)が設けられる。
画像読取部14には、たとえば主走査方向(図1の紙面に直交する方向)に配列された複数のLEDを含み、副走査方向(図1の紙面に平行な方向)に移動可能な光源ユニット24、光源ユニット24の移動速度の1/2の移動速度で、副走査方向に移動可能なミラーユニット26、結像レンズおよびラインセンサ等を備える撮像部28が設けられる。画像読取部14は、原稿表面を光源ユニット24によって露光し、原稿表面から反射した反射光をミラーユニット26によって撮像部28の結像レンズ(図示せず)に導く。そして、結像レンズによって反射光をラインセンサ(図示せず)の受光素子に結像させる。ラインセンサでは、受光素子に結像した反射光の輝度や色度が検出され、原稿表面の画像に基づく画像データが生成される。ラインセンサとしては、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)等を用いる。
本体12には、上で述べた制御部30および画像形成部32が設けられる。制御部30は、後述の図4に示すように、CPUおよびメモリ等を備え、タッチパネル等の操作部への入力操作などに応じて、画像形成装置10の各部位に制御信号を送信し、画像形成装置10に種々の動作を実行させる。
画像形成部32は、露光ユニット34、現像器36、感光体ドラム38、クリーナユニット40、帯電器42、中間転写ベルトユニット44、転写ローラ(2次転写ローラ)46および定着ユニット48等を備え、給紙カセット50または手差し給紙カセット52から搬送される用紙(記録紙)上に画像を形成し、画像形成済みの用紙を排出トレイ(図示せず)に排出する。用紙上に画像を形成するための画像データとしては、画像読取部14で読み取った画像データや外部コンピュータから送信された画像データ等が利用される。
なお、画像形成装置10において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色のカラー画像に応じたものである。このため、現像器36、感光体ドラム38、クリーナユニット40および帯電器42のそれぞれは、各色に応じた4種類の潜像を形成するように4個ずつ設けられ、これらによって4つの画像ステーションが構成される。また、感光体ドラム38、クリーナユニット40および帯電器42は、ユニット化(カートリッジ化)されており、これらによってプロセスユニット54が構成される。つまり、画像形成部32には、感光体ドラム38、クリーナユニット40および帯電器42等を備える4つのプロセスユニット54が設けられている。プロセスユニット54のそれぞれは、本体12の前面側から個別に着脱することが可能である。
感光体ドラム38は、導電性を有する円筒状の基体の表面に感光層が形成された像担持体であり、帯電器42は、この感光体ドラム38の表面を所定の電位(たとえば、−600V)に帯電させる部材であり、一例としてローラ型の帯電器(帯電ローラ)42が用いられる。
また、露光ユニット34は、レーザ出射部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成され、帯電された感光体ドラム38の表面を露光することによって、画像データに応じた静電潜像を感光体ドラム38の表面に形成する。現像器36は、感光体ドラム38の表面に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーによって顕像化するものである。また、クリーナユニット40は、現像および画像転写後における感光体ドラム38の表面に残留したトナーをクリーニングブレード(図示せず)で除去し、除去したトナーを廃トナーボックス(図示せず)に搬送する。
中間転写ベルトユニット44は、中間転写ベルト56、駆動ローラ58、従動ローラ60および4つの中間転写ローラ62等を備え、感光体ドラム38の上方に配置される。中間転写ベルト56は、各感光体ドラム38に接触するように設けられており、中間転写ローラ62を用いて、各感光体ドラム38に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト56に順次重ねて転写することによって、中間転写ベルト56上に多色のトナー像が形成される。
また、駆動ローラ58の近傍には、転写ローラ46が配置されており、中間転写ベルト56と転写ローラ46との間のニップ域を用紙が通過することによって、中間転写ベルト56に形成されたトナー像が用紙に転写される。
定着ユニット48は、ヒートローラ64および加圧ローラ66を備え、転写ローラ46の上方に配置される。ヒートローラ64は、所定の定着温度となるように設定されており、ヒートローラ64と加圧ローラ66との間のニップ域を用紙が通過することによって、用紙に転写されたトナー像が溶融、混合および圧接されて、用紙に対してトナー像が熱定着される。
このような本体12内には、給紙カセット50または手差し給紙カセット52に載置された用紙をレジストローラ68、転写ローラ46および定着ユニット48を経由させて排紙トレイに送るための第1用紙搬送路F1が形成される。また、用紙に対して両面印刷を行う際に、片面印刷が終了して定着ユニット48を通過した後の用紙を、転写ローラ46の用紙搬送方向の上流側において第1用紙搬送路F1に戻すための第2用紙搬送路F2が形成される。この第1用紙搬送路F1および第2用紙搬送路F2には、用紙に補助的に推進力を与えるための複数の搬送ローラ70が適宜設けられる。
本体12において片面印刷を行う際には、給紙カセット50または手差し給紙カセット52に載置された用紙がピックアップローラ72によって1枚ずつ第1用紙搬送路F1に導かれ、搬送ローラ70によってレジストローラ68まで搬送される。そして、レジストローラ68によって、用紙の先端と中間転写ベルト56上の画像情報の先端とが整合するタイミングで転写ローラ46に搬送され、用紙上にトナー像が転写される。その後、定着ユニット48を通過することによって用紙上の未定着トナーが熱で溶融して固着され、搬送ローラ(排紙ローラ)70を経て排紙トレイ(図示せず)上に用紙が排出される。
一方、両面印刷を行う際には、片面印刷が終了して定着ユニット48を通過した用紙の後端部が排紙トレイの近傍の排紙ローラ70まで到達したとき、この排紙ローラ70を逆回転させることによって、用紙が逆走して第2用紙搬送路F2に導かれる。第2用紙搬送路F2に導かれた用紙は、搬送ローラ70によって第2用紙搬送路F2を搬送されて、レジストローラ68の用紙搬送方向の上流側において第1用紙搬送路F1に導かれる。この時点で用紙の表裏は反転されるので、その後、転写ローラ46および定着ユニット48を用紙が通過することによって、用紙の裏面に印刷が行われる。
上述の各現像器36には、トナー補給パイプ76を介して、中間転写ベルト56の上方に設けられたトナーカートリッジ78が連結される。したがって、現像器36にはトナーカートリッジ78からトナー補給パイプ76を介して、所要の色のトナーが供給される。
図2は図1に示したトナーカートリッジ78の全体の一例を正面から見た概略構成図である。図3は図2のトナーカートリッジ78の構成を示す断面図である。ただし、図2では、トナーカートリッジ78の左側面側が図1の画像形成装置10の正面(前面)側に相当し、トナーカートリッジ78の右側面側が図1の画像形成装置10の背面側に相当する。また、図3は図2のトナーカートリッジ78のトナー排出口92が設けられる位置で切断した断面をトナーカートリッジ78の左側面側から見た断面図である。
図2および図3に示すように、トナーカートリッジ78は、トナーを収容するトナー収容器80と、トナー収容器80内に設けられ、トナー搬送部材として機能するオーガスクリュ82と、カバー部材84とを備える。
トナー収容器80は、トナーを収容する長手筒状の収容器本体86と、その収容器本体86の開口端を塞ぐ端壁88とを有する。トナー収容器80の長手方向一端部の底壁90に、トナーを外部に排出するためのトナー排出口92が形成されている。トナー収容器80には、トナー排出口92を開閉するシャッター94が設けられている。
オーガスクリュ82は、トナー収容器80の長手方向に沿って延び、トナー収容器80の長手方向における左右の端部に形成される端壁88に回転可能に支持される回転軸96と、該回転軸96に取り巻かれて固定された螺旋羽根98とを有する。オーガスクリュ82は、回転軸96の回転に伴う螺旋羽根98の回転運動によって、トナー収容器80のトナー収容空間100内に収容されたトナーを、トナー排出口92に向けて搬送する。
また、トナー収容器80のトナー収容空間100内には、オーガスクリュ82の回転軸96と平行な回転軸104と、回転軸104の外周面から半径方向外方に延びる可撓性の撹拌シート106とからなる撹拌供給部材102が回転自在に支持されている。
オーガスクリュ82の回転軸96および撹拌供給部材102の回転軸104は、画像形成装置10内に装着されている場合に、画像形成装置10に備えられる駆動源から回転駆動力を付与されて回転する。
撹拌供給部材102は、回転軸104の周面に矩形状の撹拌シート106が固定される。撹拌シート106は、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)などの可撓性を有する樹脂製シートから成る。撹拌シート106は、矩形状に形成され、その一辺が、回転軸104の軸線に平行となるように、回転軸104の周面に固定されている。回転軸104が回転すると、撹拌シート106が、トナー収容器80内のトナーを解すように撹拌する。また、撹拌シート106の一主面が撹拌されたトナーをすくい上げて、上方から落下するようにオーガスクリュ82にトナーを供給する。撹拌供給部材102によって供給されたトナーは、オーガスクリュ82の回転によって回転軸96に沿って搬送され、搬送されたトナーは、トナー排出口92から排出される。
トナー排出口92は、トナー収容器80の底壁90における長手方向一端部に設けられる矩形状の開口であり、オーガスクリュ82で搬送されたトナーを、トナーカートリッジ78の外部へ排出する。この第1実施例では、トナー排出口92は、トナーカートリッジ78の右端部の底面に形成される。シャッター94は、トナー排出口92を閉鎖する位置にスライド可能に設けられる矩形板状のシャッター部材であり、画像形成装置10に装着された際に、トナー補給パイプ76の上端部の作用を受けて、図示を省略するばねの弾力に抗してスライド移動し、トナー排出口92を開放するように構成されている。
オーガスクリュ82によって搬送されたトナーは、シャッター94が開状態のときにトナー排出口92から排出される。トナー排出口92から排出されたトナーは、トナー補給パイプ76(図1)を介して供給先である現像器36へ供給される。
トナーカートリッジ78の収容器本体86の端部を封止する端壁88の外側で、オーガスクリュ82の回転軸96の先端には、従動歯車108が固着される。したがって、この従動歯車108をモータ軸にカップリングすることによって、回転軸96すなわちオーガスクリュ82を回転駆動することができる。
図4は、画像形成装置10の制御部30の電気的な構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、画像形成装置10の制御部30は、画像形成装置10の全体制御を司るCPU110を備える。CPU110は、バス112を通してメモリ114にアクセスでき、このメモリ114に設定されているプログラムやデータに従って、バス112を通してモータ制御回路118に命令を与え、ステッピングモータ116を制御する。このステッピングモータ116は、CPU110からの命令すなわち指令値(pps:パルス個数/秒)に応じて駆動され、上述のオーガスクリュ82の回転軸96を回転させる。
CPU110には、センサI/F122を介して装着センサ120が接続される。装着センサ120は、たとえばフォトインタラプタのようなセンサであり、トナーカートリッジ78を画像形成装置10に装着したことを検出する。たとえば、新しいトナーカートリッジ78が画像形成装置10に装着されたとき、センサI/F122から検知信号をCPU110に入力する。
ステッピングモータ116のモータ軸(図示せず)には、駆動歯車(図示せず)が固着される。駆動歯車は、オーガスクリュ82の回転軸96の先端に固着されている従動歯車108をモータ軸にカップリングして回転軸96に駆動力を付与するための歯車であり、両方の歯車を噛み合わせることによって、ステッピングモータ116の駆動力が回転軸96に伝わり、オーガスクリュ82が回転される。
なお、回転軸96は正逆回転可能に支持されていて、回転軸96が正回転されるとオーガスクリュ82が正回転され、トナーはトナー排出口92の方向に搬送される。回転軸96が逆回転されるとオーガスクリュ82が逆回転され、トナーはトナー排出口92から遠ざかる方向に搬送される。
また、回転軸96の回転に伴って、撹拌供給部材102の回転軸104も一緒に回転される。
トナーカートリッジ78が新しく装着されると、装着センサ120がそのことを検知し、CPU110に知らせる。応じて、CPU110は、メモリ114(図4)の適宜の領域に予め設定されているプログラムに従った第1実施例のトナーほぐし動作処理を開始する。つまり、CPU110は、トナーのほぐし動作を実行するためのオーガスクリュ82の制御処理を実行する。
図5は、第1実施例におけるCPU110のトナーほぐし動作処理を示すフロー図である。図5に示す最初のステップS1において、メモリ114の適宜の領域に形成されているカウンタ(図示せず)に所定値N=5を設定する。この回数Nは、後述の逆回転/正回転を1セットとする同じほぐし動作を繰り返すセット数(回数)である。
続くステップS3において、CPU110は、−300ppsの指令値をモータ制御回路118に送り、ステッピングモータ116を3.0秒間300ppsの回転速度で逆回転させる。したがって、ステッピングモータ116のモータ軸にカップリングされた回転軸96が逆回転され、オーガスクリュ82が逆回転する。ここで、300ppsは、1秒間に300個のパルスをステッピングモータ116に与えるという指令値である。この第1実施例の画像形成装置10は、通常運転時には、700ppsでステッピングモータ116を駆動するので、ステップS3での指令値(300pps)によって駆動されるステッピングモータ116の回転は低速回転ということができる。また、ステッピングモータは一般に回転数が低ければ低いほど大きいトルクを発生することができるので、ステップS3でのステッピングモータ116の逆回転は、通常運転時に比べて高トルクであるといえる。
この第1実施例では、300ppsで3.0秒間ステッピングモータ116を駆動しても、オーガスクリュ82は360°(1回転)以内の回転角度でしか回転しないように、ステッピングモータ116の分解能および駆動歯車と従動歯車108による伝達比(減速比)が設定されている。したがって、ステップS3ではオーガスクリュ82は1回転以内で逆回転される。このオーガスクリュ82の逆回転時に、収容されているトナーは、トナー排出口92とは反対の方向に、オーガスクリュ82の1回転以内の距離だけ搬送される。
続くステップS5において、CPU110は、+300ppsの指令値をモータ制御回路118に送り、ステッピングモータ116を3.3秒間300ppsで正回転させる。したがって、ステップS5ではオーガスクリュ82は1回転以内でかつ高トルクで正回転される。ここでの正回転は3.3秒と、逆回転の3.0秒に対して少し長いが、この時間差は、回転方向の切り替え時の駆動歯車と従動歯車108との間のバックラッシュによる伝達ロスを考慮したものであり、実質的には、正回転も3.0秒間実行される。このオーガスクリュ82の正回転時に、収容されているトナーは、トナー排出口92の方向に、オーガスクリュ82の1回転以内の距離だけ搬送される。
このように、ステップS3およびS5において、CPU110は、それぞれ1回転未満で、オーガスクリュ82を逆回転および正回転させる。この逆回転および正回転が1セットとしてカウントされる。
その後、ステップS7で、CPU110は回数Nを1減算する(N=N−1)。つまり、CPU110はカウンタをディクリメントする。
そして、この第1実施例では、ステップS9でN=0になったことを検出するまで、ステップS3‐S7を繰り返し実行する。つまり、この第1実施例では、ステッピングモータ116の高トルク(300pps)でのそれぞれ3秒間の逆回転および正回転を5セット繰り返す。つまり、CPU110が、図6に示すパターンで、ステッピングモータ116を制御することにより、オーガスクリュ82の回転が制御される。
図6は第1実施例におけるステッピングモータ116の回転パターンの一例を示す図解図である。図6では、矩形波の幅は時間(期間)を示し、矩形波の波高知は横軸を0とした場合のトルクの大きさを示す。このことは、図8においても同様である。この図6に示す回転パターンからも分かるように、第1実施例では、5セットのほぐし動作に要する時間は、合計31.5秒である。
この第1実施例によれば、逆回転および正回転のセットを5セット繰り返すことによって、トナーカートリッジ78の交換時にトナーが効果的にほぐされる。
また、この第1実施例によれば、最初に逆回転を行い、その後正回転を行うようにしたので、最初にトナーがトナー排出口92とは反対の方向に搬送される。つまり、トナーは最初にトナー排出口92から遠ざかる(後退する)方向に搬送されるので、初期状態としてトナーカートリッジ78内のトナーがトナー排出口92付近で偏在していても、トナーほぐし動作処理時のオーガスクリュ82の最初の回転でトナーがトナー排出口92の方向へ搬送されることはなく、トナーがトナー排出口92から落下することはない。
<第2実施例>
第2実施例の画像形成装置10は、モータ軸の駆動歯車とオーガスクリュ82の回転軸96の従動歯車108とをカップリングさせた後にほぐし動作を行うとともに、ほぐし動作の最初のセットと残りのセットの間でステッピングモータ116を回転駆動させる時間および速度を異ならせるようにした以外は、第1実施例の画像形成装置10と同じである。したがって、異なる点について詳細に説明し、重複する内容については、簡単に説明する、または、説明を省略する。
上述したように、第1実施例のトナーほぐし動作処理では、5セットのほぐし動作に要する時間は合計31.5秒であり、多少時間がかかる。そこで、第2実施例では、時間短縮を可能にした。以下、具体的に説明する。
第2実施例においても、トナーカートリッジ78が新しく装着されると、装着センサ120がそのことを検知し、CPU110に知らせる。応じて、CPU110は、メモリ114(図4)の適宜の領域に予め設定されているプログラムに従った第2実施例のトナーほぐし動作処理を開始する。
図7は、第2実施例におけるCPU110のトナーほぐし動作処理を示すフロー図である。図7に示す最初のステップS11において、メモリ114内に形成されているカウンタに所定値N=4を設定する。この回数Nは、後述の逆回転/正回転を1セットとする同じほぐし動作を繰り返すセット数(回数)である。
次のステップS13でCPU110は、モータ制御回路118に+700pps、0.7秒の指令値を送る。応じて、ステッピングモータ116が700ppsで0.7秒間正回転駆動される。この700ppsの回転速度は通常運転時と同じであり、高速回転である。このステップS13でのステッピングモータ116の高速回転で、モータ軸の駆動歯車とオーガスクリュ82の回転軸96の従動歯車108とをカップリングさせる。そして、歯車どうしが噛み合ったとき、ステッピングモータ116には急激に負荷がかかり、ステッピングモータ116が脱調する。ただし、脱調とは、過負荷時等において、入力パルス信号とステッピングモータ回転との同期が失われ、ついには回転しなくなる状態をいう。したがって、このステップS13でオーガスクリュ82が回転することはない。このように、このステップS13でのステッピングモータ116の高速正回転は、ステッピングモータ116とオーガスクリュ82を確実にカップリング(連結)するための、いわば予備回転である。
つまり、第1実施例のステップS3では、ステッピングモータ116とオーガスクリュ82とのカップリングが確実に行われていない可能性もあるので、十分な逆回転量が得られず、ほぐし動作が不十分になることも考えられる。これに対して、第2実施例では、ステップS13の処理を実行することにより、ステッピングモータ116とオーガスクリュ82とを確実にカップリングさせるので、以後の各ステップでのステッピングモータ116の回転が確実にオーガスクリュ82に伝達され、トナーを一層効果的にほぐすことができる。
続くステップS15において、CPU110は、−300ppsの指令値をモータ制御回路118に送り、ステッピングモータ116を2.5秒間300ppsで逆回転させる。したがって、ステッピングモータ116のモータ軸にカップリングされた回転軸96が逆回転され、オーガスクリュ82が1回転以内の角度で逆回転する。ステップS15では、指令値が300ppsであるので、ステッピングモータ116は、高トルクで低速回転される。ただし、ステップS15では、先にステップS13でカップリングのための予備回転をしているので、ステッピングモータ116を2.5秒間しか駆動しなくても、オーガスクリュ82は確実に逆回転され、確実にほぐし動作が行なわれ得る。
この第2実施例においても、実際にオーガスクリュ82が回転される最初のステップS15でオーガスクリュ82は逆回転されるので、トナーをトナー排出口92から遠ざける方向にまず搬送することになり、後続する正回転時にトナーがトナー排出口92から排出されてしまうのを防止している。
続くステップS17において、+300ppsの指令値をモータ制御回路118に送り、ステッピングモータ116を3.0秒間300ppsで正回転させる。したがって、ステップS17ではオーガスクリュ82は1回転以内でかつ高トルクで正回転される。ここでの正回転は3.0秒と、逆回転の2.5秒に対して少し長いが、この時間差は、回転方向の切り替え時の伝達機構(駆動歯車と従動歯車108との間)でのバックラッシュによる伝達ロスを考慮したものであり、実質的には、このステップS17では、オーガスクリュ82は2.7秒程度正回転され、その間、収容されているトナーは、上述のトナー排出口92の方向に、オーガスクリュ82の1回転以内の距離だけ搬送される。
このように、ステップS15およびS17において、CPU110は、それぞれ1回転未満で、オーガスクリュ82を逆回転および正回転させる。この逆回転および正回転が1セット目のセットである。
その後、ステップS19において、CPU110は、−500ppsの指令値をモータ制御回路118に送り、ステッピングモータ116を1.5秒間500ppsで逆回転させる。したがって、ステッピングモータ116のモータ軸にカップリングされた回転軸96が逆回転され、オーガスクリュ82が1回転以内の角度で逆回転する。ステップS19では、指令値が500ppsであるので、ステッピングモータ116は、低速高トルク(300pps)と高速低トルク(700pps)の中間の中速中トルクで逆回転される。
続くステップS21において、CPU110は、+500ppsの指令値をモータ制御回路118に送り、ステッピングモータ116を1.8秒間500ppsで正回転させる。したがって、ステップS21でもオーガスクリュ82は中速中トルクで正回転される。ここでの正回転は1.8秒であり、逆回転の1.5秒に対する時間差は、回転方向の切り替え時の伝達機構でのバックラッシュ(ステッピングモータの切り替えのタイムラグ)による伝達ロスを考慮したものである。実質的には、このステップS21では、オーガスクリュ82は1.5秒程度正回転され、その間、収容されているトナーは、上述のトナー排出口92の方向に、オーガスクリュ82の1回転以内の距離だけ搬送される。
その後、ステップS23で、CPU110は回数Nを1減算する(N=N−1)。そして、この第2実施例では、ステップS25でN=0になったことを検出するまで、ステップS19‐S23を繰り返し実行する。つまり、この第2実施例では、高トルク低速回転(300pps)での2.5秒程度のステッピングモータ116の逆回転および正回転の1セットとそれに後続する中トルク中速回転(500pps)でのそれぞれ1.5秒間のステッピングモータ116の逆回転および正回転を4セット繰り返す。つまり、CPU110が、図8に示すパターンで、ステッピングモータ116を制御することにより、オーガスクリュ82の回転が制御される。
このように、第2実施例では、初期(ここでは、1セット目)のほぐし動作(ステップS13およびS15)では、オーガスクリュ82に大きいほぐしトルクを与えるために、低速回転でステッピングモータ116が駆動される。そして、2セット目以降はほぐしトルクが低下するため、1セット目より速い速度でステッピングモータ116が駆動される。ただし、ステッピングモータ116の回転速度を上げた分、駆動時間を短くしているので、オーガスクリュ82の回転量は1‐5セットで同じになっている。
図8は第2実施例におけるステッピングモータ116の回転パターンの一例を示す図解図である。この図8に示す回転パターンからも分かるように、第2実施例では、5セットのほぐし動作に要する時間は、合計18.7秒である。
この第2実施例によれば、第1実施例と同様に、逆回転および正回転のセットを5セット繰り返すことによって、トナーカートリッジ78の交換時にトナーが効果的にほぐされる。
また、第2実施例においても、第1実施例と同様に、最初に逆回転を行い、その後正回転を行うようにしたので、トナーほぐし動作処理時のオーガスクリュ82の最初の回転でトナーがトナー排出口92の方向へ搬送されることはなく、トナーがトナー排出口92から落下することはない。
さらに、第2実施例によれば、5セットのほぐし動作に要する時間は、合計18.7秒であるため、第1実施例に比べて大幅な時間短縮が可能である。
なお、第2実施例では、1セット目のほぐし動作と、2セット目以降のほぐし動作とで、ステッピングモータ116の回転駆動の時間および速度を異なるようにしたが、これに限定される必要はない。中トルク中速回転(500pps)でのそれぞれ1.5秒間のステッピングモータ116の逆回転および正回転のセットが少なくとも1セット含まれるようにすれば、5セットのほぐし動作に要する時間は、第1実施例よりも短縮される。たとえば、高トルク低速回転(300pps)での2.5秒程度のステッピングモータ116の逆回転および正回転のほぐし動作のセットの数と、中トルク中速回転(500pps)でのそれぞれ1.5秒間のステッピングモータ116の逆回転および正回転のほぐし動作のセットの数は、画像形成装置10の使用環境または/および使用状況などに応じて適宜決定される。
<第3実施例>
第3実施例の画像形成装置10は、モータ軸の駆動歯車とオーガスクリュ82の回転軸96の従動歯車108とをカップリングさせる動作を省略した以外は第2実施例の画像形成装置10と同じであるため、重複した説明は省略する。
第3実施例の画像形成装置10では、図7に示したCPU110のトナーほぐし動作処理において、ステップS13の処理が省略される。したがって、図8に示したステッピングモータ116の回転パターンにおいても、最初に、ステッピングモータ116が700ppsで0.7秒間正回転駆動される区間も省略される。
第3実施例においても、第2実施例と同様の効果を有する。
なお、第3実施例では、モータ軸の駆動歯車とオーガスクリュ82の回転軸96の従動歯車108とをカップリングさせる動作を省略したため、ステッピングモータ116とオーガスクリュ82とのカップリングが確実に行われていない可能性もある。このため、ほぐし動作が不十分になることが懸念される。このような場合には、たとえば、2セット目まで、中トルク中速回転(500pps)でのそれぞれ1.5秒間のステッピングモータ116の逆回転および正回転のほぐし動作を行い、3セット目以降において、中トルク中速回転(500pps)でのそれぞれ1.5秒間のステッピングモータ116の逆回転および正回転のほぐし動作を行い、トナーを確実にほぐすとともに、5セットのほぐし動作に要する時間を短縮するようにしてもよい。
なお、上述の各実施例ではトナーカートリッジ78の新規装着を検出したときに、トナーほぐし動作処理を実行するようにしたが、その他に、現像器36内へのトナーの落下量が少なくなったことを検知したときに、トナーほぐし動作処理を実行するようにしてもよい。そのためのトナーエンドセンサ(図示せず)が、たとえばトナー補給パイプ76に設けられる。このトナーエンドセンサは、たとえば光学センサであり、トナーのトナー補給パイプ76におけるトナーの有無により変化する光を検知することにより、トナー切れ(トナーエンド)の検知を行う。
また、上述の各実施例では、搬送スクリュすなわちオーガスクリュ82を駆動するモータとしてステッピングモータ116を使用したが、ステッピングモータ116は他の形式の直流モータに代えられてもよい。
上述の各実施例で挙げた具体的な数値等は一例であり、実際の製品に応じて適宜変更することが可能である。