JP2004021230A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置を複雑化することなく、トナー撹拌用のモーターや撹拌搬送部材に過大な負荷をかけることなく安定したトナー供給を可能とし、信頼性の高い画像形成装置を提供すること。
【解決手段】感光体上に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像ローラーと、該現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部6と、トナー貯蔵部内のトナーを撹拌、搬送する撹拌搬送部材5と、撹拌搬送部材を駆動する駆動手段とからなる画像形成装置においては、上記駆動手段の負荷を検出する負荷検知手段9とが設けられ、該負荷検知手段に、予め定めた負荷値を超える負荷を検知した際に、上記駆動手段の回転方向を反転させる制御機構10を設けるものである。
【選択図】図2
【解決手段】感光体上に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像ローラーと、該現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部6と、トナー貯蔵部内のトナーを撹拌、搬送する撹拌搬送部材5と、撹拌搬送部材を駆動する駆動手段とからなる画像形成装置においては、上記駆動手段の負荷を検出する負荷検知手段9とが設けられ、該負荷検知手段に、予め定めた負荷値を超える負荷を検知した際に、上記駆動手段の回転方向を反転させる制御機構10を設けるものである。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真記録方式や静電記録方式により感光体上に形成された静電潜像を現像剤を介して可視像化するために、現像装置とトナー補給装置とを有する、またはこれらの機能を有する交換可能なカートリッジを具備する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真記録方式や静電記録方式を利用する画像形成装置においては、感光体上に静電潜像を形成し、現像装置によってこの静電潜像にトナーを付着させ顕像化し、得られたトナー像を記録用紙等に転写・定着して所望の記録物を得る。潜像にトナーを付着させる現像装置には、トナーとキャリアを用いた磁気ブラシ現像法の2成分現像方式と、キャリアを有さずトナーのみからなる1成分現像方式とが有るが、どちらの方式においても現像装置で消費されたトナーを、補充用のトナーが貯蔵されているトナー貯蔵部(又はトナーカートリッジ)から供給する必要がある。
【0003】
一般に、画像形成装置(例えば、2成分現像方式の現像装置)は、図7及び図8に示すように、感光体1と、交換可能なトナーカートリッジ2とを具備する。トナーカートリッジ2は、少なくともトナーが貯留されるトナー貯蔵部6からなり、必要により、また好ましくは通常、現像ローラー3、現像ローラー3でトナーが消費されるトナーを供給するトナー補給ローラー4と、トナー撹拌搬送部材5とを更に具備してなる。トナー撹拌搬送部材5は直接又は間接的に駆動手段(トナーモーター)7により回転駆動させられる。通常、図7及び図8において、トナー撹拌搬送部材5は時計周りの矢印方向Aに回転させられる。
トナー補給ローラー4の周辺にトナー8を供給し、トナー補給ローラー4が回転することにより、現像ローラー3にトナーが供給される。
【0004】
しかしながら、画像形成装置が長期間放置された直後やトナーカートリッジ2を交換した直後等に、カートリッジ2内のトナーは凝集していることがある。このような凝集トナーは、撹拌搬送部材5の位置によってはその回転方向によりさらに凝集する場合があり、その際にはトナーモーター及び駆動を伝達するギヤ類への負荷が非常に大きなものとなる。そして、最悪の場合、トナーモーター7のロック、撹拌搬送部材5の変形、破損、ギヤ類の歯飛び等により装置自体の使用が不能となることがある。
【0005】
近年、高画質化のためのトナーの小粒径化や、環境問題対策の低温定着による低融点化によりトナーの放置による凝集はさらに生じやすくなってきているため、上記の問題も発生しやすくなってきている。
そこで、上記問題を防ぐ手段としてはトナー撹拌搬送部材を分割化して、時間差をおいて、回転駆動力を伝達することにより一時的に大きな負荷が加わらない方法が開示されている(特開平6−348126号公報)。これによりトナーが凝集している場合でも部分的にトナーを崩すことが可能となり、装置不能を防止している。
また、トナー補給ローラーと撹拌ローラーとの同時駆動を切り替える切替手段(クラッチ)を備え、クラッチの作用により撹拌ローラーを逆回転させた場合、撹拌ローラーのみを駆動させることによりトナー塊を粉砕する方法が開示されている(特開平6−59578号公報)。
【0006】
しかしながら、特開平6−348126号公報に開示された方法では、撹拌搬送部材を分割するため装置が複雑化し、また、トナー凝集を生じている場合、駆動側端部のみトナーが供給される。このため、画質の劣化や現像装置からのトナー飛散による装置内の汚染を引き起こす恐れがある。さらに、筐体を縦置き保存されていた場合に負荷のバランスが不均一となり、特に従動側端部に偏ったブロックトナー分布では連結部分が破損する恐れがあった。
【0007】
また、特開平6−59578号公報に記載される方法では、トナー貯蔵部・補給装置とは別体のトナーカートリッジからトナー補給装置内にトナーを補給した後のトナー塊を粉砕する効果はあるが、近年の複写機本体の小型化やユーザーのカートリッジ交換の利便性により主流となっているカートリッジがトナー補給装置を兼ねる構造の場合、補給装置内で凝集したトナーを粉砕するほどの効果は期待できず、まだまだ課題を残している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明に係る画像形成装置では、その装置を複雑化することなく、トナー撹拌用のモーターや撹拌搬送部材に過大な負荷をかけることなく安定したトナー供給を可能とし、信頼性の高い画像形成装置を提供することを課題とする。
【0009】
本発明者等は、トナー或いはトナーカートリッジ交換直後の初期駆動時や長期放置後の駆動開始時に、凝集したトナーが撹拌搬送部材、駆動手段に過大な負荷を加え、撹拌搬送部材が正回転できないことに着目し、予め定められた負荷値を検知し、かかる負荷値を超える場合に、撹拌搬送部材を逆回転させると、上記撹拌搬送部材の破損や駆動手段の歯飛び等により装置が使用不能になることなく、凝集トナーが徐々に崩れ、その後、安定したトナー供給をすることができることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明に係る画像形成装置は、以下の構成により上記課題を解決したものである。
【0010】
本発明に係る画像形成装置は、感光体上に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像ローラーと、該現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部と、トナー貯蔵部内のトナーを撹拌、搬送する撹拌搬送部材と、撹拌搬送部材を駆動する駆動手段とが少なくとも設けられる。また、上記トナー貯蔵部は交換可能なカートリッジとして設けられても良く、また、好ましくは、カートリッジは少なくとも上記トナー貯蔵部を含め、現像ローラーと、撹拌搬送部材とからなっていても良い。
【0011】
本発明の画像成形装置は、上記駆動手段の負荷を検出する負荷検知手段が設けられ、その負荷検知手段に予め定めた負荷値を超える負荷を検知した際に、駆動手段の回転方向を反転させる制御機構を設けることを特徴とするものである。
ここで、制御機構は負荷検知手段或いは駆動手段に付加的に設けられ、或いは機能として具備されていれば良く、また、画像形成装置全体の制御手段等の一部に設けられていても良い。
【0012】
本発明に係る画像形成装置の上記制御機構は更に、上記負荷検知手段が予め定めた負荷値以下となるまで、上記駆動手段に正・逆回転方向の反転動を繰り返えさせることを特徴とすることができる。
このような構成によれば、トナー、又はカートリッジ交換直後の初期駆動時や長期放置後の駆動時に凝集したトナーが駆動手段の逆回転で崩れない場合でも、正・逆回転の反転駆動を繰り返し、トナーに振動を与え凝集トナーをほぐすことができる。その後に、トナー供給の動作へ移行し、安定したトナー供給が可能となる。また、トナーカートリッジ交換時には、カートリッジを振ってトナー凝集を崩してから本体に装着するというわずらわしい動作をユーザーに強要しうることがある。しかし、上記繰り返し動作により、凝集トナーをほぐすことが可能となるため、ユーザーのカートリッジ交換動作が簡便になる。
【0013】
本発明に係る画像形成装置はまた、駆動手段に正・逆回転方向の反転動を複数回繰り返えさせると共に、該繰り返し後に上記駆動手段にトナー供給回転を開始させる制御機構を設けることを特徴とすることができる。
このように構成する画像形成装置にあっては、トナー、或いはカートリッジ交換直後の初期駆動時や長期放置後の駆動時にトナーが凝集している場合があるが、かかる場合、正・逆回転の反転駆動を繰り返し、凝集トナーに振動を与え、その凝集をほぐした後に、駆動手段のトナー供給回転の動作へ移行するため、駆動手段に積極的に負荷検知手段を付加或いは設けることなく、安定したトナー供給が結果的に可能となる。
【0014】
更に、画像形成装置において、上記トナー貯蔵部の状態を記憶する記憶手段が設けられると共に、トナーカートリッジの交換直後の初期駆動時及び長期放置後の駆動開始時に、駆動手段に正・逆回転方向の反転を複数回繰り返えさせると共に、該繰り返し後に駆動手段にトナー供給回転を開始させる制御機構を設けることを特徴とすることができる。
通常、凝集トナーが撹拌搬送部材、駆動手段に過大な負荷を加え、撹拌搬送部材が回転できず、撹拌搬送部材の破損や駆動手段の歯飛び等により装置が使用不能になるのは、トナーカートリッジ交換直後の初期駆動時や長期放置後の長期間駆動動作がなされていない場合である。このため、上記画像形成装置にあっては、カートリッジに具備される記憶手段からの情報により、そのような場合のみ正・逆回転の反転駆動を繰り返し、凝集トナーに振動を与え凝集をほぐした後に、トナー供給の動作へ移行させることができ、安定したトナー供給が可能となる。また、トナーが凝集していない通常の駆動動作で十分な場合に、不要な振動動作を行わないため、無駄な電力消費やトナー補給のレスポンスをあげることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置の好ましい実施の形態を添付図面を参照して詳述する。尚、本発明に係る画像形成装置は以下の実施形態に限るものではない。
図1は、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態のトナーカートリッジ部の正断面図である。図2は、第1の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。図3は、第2の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。図4は、第3の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。図5は第2の実施の形態における駆動手段の制御フローチャート図である。図6は第3の実施の形態における駆動手段の制御フローチャート図である。
【0016】
図1及び図2に示す第1の実施の形態の画像形成装置は、感光体(潜像担持体)1及び、交換可能なトナーカートリッジ2を有する。
尚、図1及び図2は、従来の図7及び図8で示したトナーカートリッジ2と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図7及び図8と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。
図1に示す画像形成装置では、駆動手段であるトナーモーター7には負荷検知器9が設けられ、また、モーター7の制御機構10が設けられている。制御機構10は負荷検知器9の測定データに基づいてモーター7の制御を実行している。
【0017】
即ち、従来技術同様、現像部(現像ローラー3)でトナーが消費され、トナーカートリッジ2よりトナー8を供給する場合、トナー撹拌搬送部材5がトナーモーター7により図1に示す矢印A方向に回転駆動させられる。トナー補給ローラー4の周辺にトナー8を供給し、補給ローラー4が回転することにより、現像部内にトナー8が供給される。
負荷検知器9はモーター7の負荷を測定する。負荷検知方法について、ここではモーター7の駆動電流により検知している。また、トルクメーター等の機械的検知手段を付加しても良い。そして、負荷検知器9により測定された値が、実験によりモーター7、撹拌搬送部材5、その他の駆動伝達部材等に損傷を与えないことが予め確認された限界の設定値を超える場合には、モーター7の回転方向を反転させるように制御機構10によって制御される。このような簡単な制御機構10はモーター7に付加させても良く、負荷検知器9に内臓させても良く、また、画像装置全体の制御機構の一部として設けても良い。
【0018】
このような構成の画像形成装置にあっては、凝集トナーによってモーター7、撹拌搬送部材5、駆動伝達部材等に損傷を与えることがない。モーター7にかかる負荷値は使用する機械によりそれぞれ異なるが、前記したように実験により、予めモーター7、撹拌搬送部材5、駆動伝達部材等に損傷を生じさせる危険性のある負荷値を確かめておき、制御機構10でこれを越えないように制御する。尚、第1の実施形態においてはモーター7の許容トルクを9kgf・cmに設定した。
【0019】
一般に、放置によりトナーは自らの質量により凝集するため、撹拌搬送部材5がその凝集トナーを増加させる方向(例えば、図1のAの方向)に回転しようとする場合は大きな負荷が生じる。この場合、撹拌搬送部材5を逆回転することにより負荷の低減を図ることができる。予め定めた危険性の高い負荷値以下でモーター7を回転させることが可能となり、大きな負荷をかけることなくトナー8を供給することができる。通常、トナー用のモーター7は一定方向に回転するように設定されているが、トナー貯蔵部6の断面形状、撹拌搬送部材5の形状を最適化することにより正・逆両回転のどちらでも安定してトナーを供給することができる。
【0020】
また、上記画像形成装置において、負荷検知器9の検知負荷値が予め定めた負荷値以下となるまで、トナー用のモーター7が正・逆回転の反転駆動を繰り返すように制御機構10で、モーター7を更に制御することが望ましい。
トナーカートリッジの交換直後、そのトナーカートリッジが輸送時に通常使用時とは異なる向きに放置されてトナー凝集を生じている場合や、放置時に高湿の環境となり、水分を含んだ状態で強い凝集トナーを生じている場合などは、モーター7を逆回転しただけではモーター7の負荷が設定値以下にならない場合も生じる。
【0021】
このような時には、逆回転時の負荷が設定値を超えればさらに逆回転すなわち正回転に駆動し、その反転動を繰り返すことにより、結果的に凝集トナーに正逆回転の振動を加え、徐々にトナー8の凝集をほぐす作用を得ることができ、モーター7に大きな負荷をかけることなくトナー8を供給することができる。すなわち、本発明では従来の構成に駆動手段に負荷検知器9を加え、駆動手段の制御方法を変更する制御機構10を形成するのみで、構成を複雑化することなく、凝集トナーの入ったトナーカートリッジ2でも装置に過負荷を加わえず、装置の破損を引き起こすことなく、安定してトナー8を供給できる。
また、一般的にトナーカートリッジ交換時には、カートリッジ2を振ってトナー凝集を崩してから画像形成装置に装着するというわずらわしい動作をユーザーに強要しているが、上記動作によりトナー凝集をほぐすことが可能となるため、ユーザーのカートリッジ交換動作が簡便となる。
【0022】
図3は、第2の実施の形態に係るカートリッジの上面図を示すものである。図3に示すカートリッジ21は、図2に示したカートリッジ2と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図2と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。図3に示すカートリッジ21には負荷検知器が設けられておらず、制御機構10によってモーター7が制御され、モーター7はその回転方向を正・逆回転の反転を複数回繰り返えすように制御されると共に、その繰り返し制御後にトナー供給動作を開始するように制御される。
【0023】
上記画像形成装置においては、負荷検知手段を付加せず、駆動手段であるモーターの制御方法を変更するのみで同様の効果を得るものである。図5には制御機構10での制御方法のフローを示している。
即ち、感光体1上の静電潜像にトナー8を付着させ顕像化することによりトナーが消費され、現像部内のトナー濃度が低下すると、現像部に付加されたトナー濃度センサーが検知し、図5の最初のステップに示すように、トナー補給信号が出力される。
【0024】
トナー補給信号により、モーター7が駆動させられるが、従来技術では正回転の駆動のみの所、本実施の形態では凝集トナーをほぐすのに十分であることがあらかじめ実験により求められた振幅、振動時間の正・逆回転駆動(以下、振動駆動と呼ぶ)をトナーモーター7に与える。この振動駆動中にトナー補給信号がオフになる場合もあり、その際にはトナーモーター7の駆動は停止される。
【0025】
モーター7の振動駆動が規定振動時間に達して、さらにトナー補給信号が出力されたままの状態である場合、トナーモーター7の駆動は通常の回転に切り替えられ、トナー補給信号がオフになるまで駆動される。そして、振動駆動中にはトナー補給ローラー4に付着したトナー8のみ現像部内に供給されるため、多くのトナー補給は得られず、凝集トナーがほぐれた後には正回転での駆動を行い撹拌搬送部材5によりトナー補給ローラー4付近へトナー8を供給する。
従って、負荷検知手段を設けなくても、駆動手段の制御方法を変更するのみでも上述と略同様な効果を奏することができる。
【0026】
図4は、第3の実施の形態に係るカートリッジの上面図を示すものである。図4に示すカートリッジ31は、図3に示したカートリッジ21と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図3と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。図4に示すカートリッジ31には、図示しないトナー貯蔵部6内のトナーの状態を記憶する記憶手段が設けられる一方、負荷検知器が設けられていない。また制御機構10によってモーター7が制御され、モーター7はその回転方向を正・逆回転の反転を複数回繰り返えすように制御されると共に、その繰り返し制御後にトナー供給回転の駆動動作を開始するように制御される。
【0027】
近年のトナーカートリッジにはユーザーの利便性のため、トナー残量等を本体に表示させるため、上述したような記憶手段が具備されるものがある。この場合、図3に示すカートリッジ21と異なり、本態様のカートリッジ31は振動駆動をトナーが凝集している恐れのある場合のみに限定して行うことが可能である。即ち、凝集したトナーが撹拌搬送部材5、モーター7に過大な負荷を加えるのは、トナーカートリッジ31の交換直後の初期駆動時や長期放置後の長期間駆動動作がなされていない場合である。このため、カートリッジ31に具備される記憶手段からの情報により、そのような場合のみ上述した振動駆動を行い、トナーに振動を与え凝集をほぐした後に、トナー供給の回転動作へ移行することができる。
【0028】
図6に制御機構10による制御方法のフローを簡単に示すと、先ず、トナーカートリッジ31に具備される記憶手段には、トナーモーター7の駆動が与えられた日時が記録される。これは、画像形成装置本体に備えられた計時手段等よりトナーモーター7の駆動が与えられるごとに更新し、常に最新の駆動日時を記録する。
トナー補給信号が出力されると、記憶手段内の直前に駆動された日時を読み込み、現在の日時と比較し、あらかじめ規定された一定期間が経過している場合のみ上述した振動駆動を行う。
上記振動駆動は通常の駆動とは異なり、記憶手段の駆動日時の更新は行わず、振動駆動が終わり、通常の回転駆動が行われた時に記憶手段の駆動日時を更新する。即ち、振動駆動中にトナー補給信号がオフになり、駆動が停止されたときには記憶手段内の駆動日時の更新は行わない。なぜなら、凝集トナーが十分にほぐされていない状態でトナー8が現像部内に供給されトナー補給信号がオフになる場合もあり、この際、記憶手段内の日時を更新してしまうと、次にトナー補給信号が出力されたときに振動駆動を行わず、過負荷を生じる恐れがある。
振動駆動が規定振動時間に達して、さらにトナー補給信号が出力されたままの状態である場合、トナーモーターの駆動は通常の正回転に切り替えられる。
また直前の駆動から一定期間が経過していない場合は、通常の駆動を行う。トナーが凝集していない通常の駆動動作で十分な場合に、不要な振動動作を行わないため、無駄な電力消費やトナー補給のレスポンスをあげる効果がある。
【0029】
上述した各実施の形態では2成分方式の現像装置へのトナー供給について例示したが、1成分現像方式の場合も、現像ローラーへトナーを供給する供給ローラー付近へトナーを搬送する撹拌搬送部材について、同様の構成とすることが可能である。また、図3及び図4に示す実施の態様では、負荷検知手段を設けていないが、かかる態様においても負荷検知手段を設けて制御機構10で制御しても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係る画像形成装置によれば、現像ローラーと、該現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部と、トナー貯蔵部内のトナーを撹拌、搬送する撹拌搬送部材と、撹拌搬送部材を駆動する駆動手段とから構成され、その駆動手段の負荷を検出する負荷検知手段に、装置的に危険を引き起こす予め定めた負荷値を超える負荷を検知した際に、駆動手段の回転方向を反転させる制御機構を設けることにより、装置の複雑化をしなくても、トナー撹拌用のモーターや撹拌搬送部材に過大な負荷をかけることがない。また、安定したトナー供給を可能とし、信頼性の高い画像形成を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態のトナーカートリッジ部の正断面図である。
【図2】図2は、第1の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。
【図3】図3は、第2の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。
【図4】図4は、第3の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。
【図5】図5は第2の実施の形態における駆動手段の制御フローチャート図である。
【図6】図6は第3の実施の形態における駆動手段の制御フローチャート図である。
【図7】図7は、画像形成装置の一般的なトナーカートリッジ部の正断面図である。
【図8】図2は、図7に示すトナーカートリッジ部の上面図である。
【符号の説明】
1 感光体
2、21、31 カートリッジ
3 現像ローラー
4 トナー補給ローラー
5 撹拌搬送部材
6 トナー貯蔵部
7 モーター
8 トナー
9 負荷検知器
10 制御機構
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真記録方式や静電記録方式により感光体上に形成された静電潜像を現像剤を介して可視像化するために、現像装置とトナー補給装置とを有する、またはこれらの機能を有する交換可能なカートリッジを具備する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真記録方式や静電記録方式を利用する画像形成装置においては、感光体上に静電潜像を形成し、現像装置によってこの静電潜像にトナーを付着させ顕像化し、得られたトナー像を記録用紙等に転写・定着して所望の記録物を得る。潜像にトナーを付着させる現像装置には、トナーとキャリアを用いた磁気ブラシ現像法の2成分現像方式と、キャリアを有さずトナーのみからなる1成分現像方式とが有るが、どちらの方式においても現像装置で消費されたトナーを、補充用のトナーが貯蔵されているトナー貯蔵部(又はトナーカートリッジ)から供給する必要がある。
【0003】
一般に、画像形成装置(例えば、2成分現像方式の現像装置)は、図7及び図8に示すように、感光体1と、交換可能なトナーカートリッジ2とを具備する。トナーカートリッジ2は、少なくともトナーが貯留されるトナー貯蔵部6からなり、必要により、また好ましくは通常、現像ローラー3、現像ローラー3でトナーが消費されるトナーを供給するトナー補給ローラー4と、トナー撹拌搬送部材5とを更に具備してなる。トナー撹拌搬送部材5は直接又は間接的に駆動手段(トナーモーター)7により回転駆動させられる。通常、図7及び図8において、トナー撹拌搬送部材5は時計周りの矢印方向Aに回転させられる。
トナー補給ローラー4の周辺にトナー8を供給し、トナー補給ローラー4が回転することにより、現像ローラー3にトナーが供給される。
【0004】
しかしながら、画像形成装置が長期間放置された直後やトナーカートリッジ2を交換した直後等に、カートリッジ2内のトナーは凝集していることがある。このような凝集トナーは、撹拌搬送部材5の位置によってはその回転方向によりさらに凝集する場合があり、その際にはトナーモーター及び駆動を伝達するギヤ類への負荷が非常に大きなものとなる。そして、最悪の場合、トナーモーター7のロック、撹拌搬送部材5の変形、破損、ギヤ類の歯飛び等により装置自体の使用が不能となることがある。
【0005】
近年、高画質化のためのトナーの小粒径化や、環境問題対策の低温定着による低融点化によりトナーの放置による凝集はさらに生じやすくなってきているため、上記の問題も発生しやすくなってきている。
そこで、上記問題を防ぐ手段としてはトナー撹拌搬送部材を分割化して、時間差をおいて、回転駆動力を伝達することにより一時的に大きな負荷が加わらない方法が開示されている(特開平6−348126号公報)。これによりトナーが凝集している場合でも部分的にトナーを崩すことが可能となり、装置不能を防止している。
また、トナー補給ローラーと撹拌ローラーとの同時駆動を切り替える切替手段(クラッチ)を備え、クラッチの作用により撹拌ローラーを逆回転させた場合、撹拌ローラーのみを駆動させることによりトナー塊を粉砕する方法が開示されている(特開平6−59578号公報)。
【0006】
しかしながら、特開平6−348126号公報に開示された方法では、撹拌搬送部材を分割するため装置が複雑化し、また、トナー凝集を生じている場合、駆動側端部のみトナーが供給される。このため、画質の劣化や現像装置からのトナー飛散による装置内の汚染を引き起こす恐れがある。さらに、筐体を縦置き保存されていた場合に負荷のバランスが不均一となり、特に従動側端部に偏ったブロックトナー分布では連結部分が破損する恐れがあった。
【0007】
また、特開平6−59578号公報に記載される方法では、トナー貯蔵部・補給装置とは別体のトナーカートリッジからトナー補給装置内にトナーを補給した後のトナー塊を粉砕する効果はあるが、近年の複写機本体の小型化やユーザーのカートリッジ交換の利便性により主流となっているカートリッジがトナー補給装置を兼ねる構造の場合、補給装置内で凝集したトナーを粉砕するほどの効果は期待できず、まだまだ課題を残している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明に係る画像形成装置では、その装置を複雑化することなく、トナー撹拌用のモーターや撹拌搬送部材に過大な負荷をかけることなく安定したトナー供給を可能とし、信頼性の高い画像形成装置を提供することを課題とする。
【0009】
本発明者等は、トナー或いはトナーカートリッジ交換直後の初期駆動時や長期放置後の駆動開始時に、凝集したトナーが撹拌搬送部材、駆動手段に過大な負荷を加え、撹拌搬送部材が正回転できないことに着目し、予め定められた負荷値を検知し、かかる負荷値を超える場合に、撹拌搬送部材を逆回転させると、上記撹拌搬送部材の破損や駆動手段の歯飛び等により装置が使用不能になることなく、凝集トナーが徐々に崩れ、その後、安定したトナー供給をすることができることを見出し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明に係る画像形成装置は、以下の構成により上記課題を解決したものである。
【0010】
本発明に係る画像形成装置は、感光体上に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像ローラーと、該現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部と、トナー貯蔵部内のトナーを撹拌、搬送する撹拌搬送部材と、撹拌搬送部材を駆動する駆動手段とが少なくとも設けられる。また、上記トナー貯蔵部は交換可能なカートリッジとして設けられても良く、また、好ましくは、カートリッジは少なくとも上記トナー貯蔵部を含め、現像ローラーと、撹拌搬送部材とからなっていても良い。
【0011】
本発明の画像成形装置は、上記駆動手段の負荷を検出する負荷検知手段が設けられ、その負荷検知手段に予め定めた負荷値を超える負荷を検知した際に、駆動手段の回転方向を反転させる制御機構を設けることを特徴とするものである。
ここで、制御機構は負荷検知手段或いは駆動手段に付加的に設けられ、或いは機能として具備されていれば良く、また、画像形成装置全体の制御手段等の一部に設けられていても良い。
【0012】
本発明に係る画像形成装置の上記制御機構は更に、上記負荷検知手段が予め定めた負荷値以下となるまで、上記駆動手段に正・逆回転方向の反転動を繰り返えさせることを特徴とすることができる。
このような構成によれば、トナー、又はカートリッジ交換直後の初期駆動時や長期放置後の駆動時に凝集したトナーが駆動手段の逆回転で崩れない場合でも、正・逆回転の反転駆動を繰り返し、トナーに振動を与え凝集トナーをほぐすことができる。その後に、トナー供給の動作へ移行し、安定したトナー供給が可能となる。また、トナーカートリッジ交換時には、カートリッジを振ってトナー凝集を崩してから本体に装着するというわずらわしい動作をユーザーに強要しうることがある。しかし、上記繰り返し動作により、凝集トナーをほぐすことが可能となるため、ユーザーのカートリッジ交換動作が簡便になる。
【0013】
本発明に係る画像形成装置はまた、駆動手段に正・逆回転方向の反転動を複数回繰り返えさせると共に、該繰り返し後に上記駆動手段にトナー供給回転を開始させる制御機構を設けることを特徴とすることができる。
このように構成する画像形成装置にあっては、トナー、或いはカートリッジ交換直後の初期駆動時や長期放置後の駆動時にトナーが凝集している場合があるが、かかる場合、正・逆回転の反転駆動を繰り返し、凝集トナーに振動を与え、その凝集をほぐした後に、駆動手段のトナー供給回転の動作へ移行するため、駆動手段に積極的に負荷検知手段を付加或いは設けることなく、安定したトナー供給が結果的に可能となる。
【0014】
更に、画像形成装置において、上記トナー貯蔵部の状態を記憶する記憶手段が設けられると共に、トナーカートリッジの交換直後の初期駆動時及び長期放置後の駆動開始時に、駆動手段に正・逆回転方向の反転を複数回繰り返えさせると共に、該繰り返し後に駆動手段にトナー供給回転を開始させる制御機構を設けることを特徴とすることができる。
通常、凝集トナーが撹拌搬送部材、駆動手段に過大な負荷を加え、撹拌搬送部材が回転できず、撹拌搬送部材の破損や駆動手段の歯飛び等により装置が使用不能になるのは、トナーカートリッジ交換直後の初期駆動時や長期放置後の長期間駆動動作がなされていない場合である。このため、上記画像形成装置にあっては、カートリッジに具備される記憶手段からの情報により、そのような場合のみ正・逆回転の反転駆動を繰り返し、凝集トナーに振動を与え凝集をほぐした後に、トナー供給の動作へ移行させることができ、安定したトナー供給が可能となる。また、トナーが凝集していない通常の駆動動作で十分な場合に、不要な振動動作を行わないため、無駄な電力消費やトナー補給のレスポンスをあげることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置の好ましい実施の形態を添付図面を参照して詳述する。尚、本発明に係る画像形成装置は以下の実施形態に限るものではない。
図1は、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態のトナーカートリッジ部の正断面図である。図2は、第1の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。図3は、第2の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。図4は、第3の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。図5は第2の実施の形態における駆動手段の制御フローチャート図である。図6は第3の実施の形態における駆動手段の制御フローチャート図である。
【0016】
図1及び図2に示す第1の実施の形態の画像形成装置は、感光体(潜像担持体)1及び、交換可能なトナーカートリッジ2を有する。
尚、図1及び図2は、従来の図7及び図8で示したトナーカートリッジ2と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図7及び図8と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。
図1に示す画像形成装置では、駆動手段であるトナーモーター7には負荷検知器9が設けられ、また、モーター7の制御機構10が設けられている。制御機構10は負荷検知器9の測定データに基づいてモーター7の制御を実行している。
【0017】
即ち、従来技術同様、現像部(現像ローラー3)でトナーが消費され、トナーカートリッジ2よりトナー8を供給する場合、トナー撹拌搬送部材5がトナーモーター7により図1に示す矢印A方向に回転駆動させられる。トナー補給ローラー4の周辺にトナー8を供給し、補給ローラー4が回転することにより、現像部内にトナー8が供給される。
負荷検知器9はモーター7の負荷を測定する。負荷検知方法について、ここではモーター7の駆動電流により検知している。また、トルクメーター等の機械的検知手段を付加しても良い。そして、負荷検知器9により測定された値が、実験によりモーター7、撹拌搬送部材5、その他の駆動伝達部材等に損傷を与えないことが予め確認された限界の設定値を超える場合には、モーター7の回転方向を反転させるように制御機構10によって制御される。このような簡単な制御機構10はモーター7に付加させても良く、負荷検知器9に内臓させても良く、また、画像装置全体の制御機構の一部として設けても良い。
【0018】
このような構成の画像形成装置にあっては、凝集トナーによってモーター7、撹拌搬送部材5、駆動伝達部材等に損傷を与えることがない。モーター7にかかる負荷値は使用する機械によりそれぞれ異なるが、前記したように実験により、予めモーター7、撹拌搬送部材5、駆動伝達部材等に損傷を生じさせる危険性のある負荷値を確かめておき、制御機構10でこれを越えないように制御する。尚、第1の実施形態においてはモーター7の許容トルクを9kgf・cmに設定した。
【0019】
一般に、放置によりトナーは自らの質量により凝集するため、撹拌搬送部材5がその凝集トナーを増加させる方向(例えば、図1のAの方向)に回転しようとする場合は大きな負荷が生じる。この場合、撹拌搬送部材5を逆回転することにより負荷の低減を図ることができる。予め定めた危険性の高い負荷値以下でモーター7を回転させることが可能となり、大きな負荷をかけることなくトナー8を供給することができる。通常、トナー用のモーター7は一定方向に回転するように設定されているが、トナー貯蔵部6の断面形状、撹拌搬送部材5の形状を最適化することにより正・逆両回転のどちらでも安定してトナーを供給することができる。
【0020】
また、上記画像形成装置において、負荷検知器9の検知負荷値が予め定めた負荷値以下となるまで、トナー用のモーター7が正・逆回転の反転駆動を繰り返すように制御機構10で、モーター7を更に制御することが望ましい。
トナーカートリッジの交換直後、そのトナーカートリッジが輸送時に通常使用時とは異なる向きに放置されてトナー凝集を生じている場合や、放置時に高湿の環境となり、水分を含んだ状態で強い凝集トナーを生じている場合などは、モーター7を逆回転しただけではモーター7の負荷が設定値以下にならない場合も生じる。
【0021】
このような時には、逆回転時の負荷が設定値を超えればさらに逆回転すなわち正回転に駆動し、その反転動を繰り返すことにより、結果的に凝集トナーに正逆回転の振動を加え、徐々にトナー8の凝集をほぐす作用を得ることができ、モーター7に大きな負荷をかけることなくトナー8を供給することができる。すなわち、本発明では従来の構成に駆動手段に負荷検知器9を加え、駆動手段の制御方法を変更する制御機構10を形成するのみで、構成を複雑化することなく、凝集トナーの入ったトナーカートリッジ2でも装置に過負荷を加わえず、装置の破損を引き起こすことなく、安定してトナー8を供給できる。
また、一般的にトナーカートリッジ交換時には、カートリッジ2を振ってトナー凝集を崩してから画像形成装置に装着するというわずらわしい動作をユーザーに強要しているが、上記動作によりトナー凝集をほぐすことが可能となるため、ユーザーのカートリッジ交換動作が簡便となる。
【0022】
図3は、第2の実施の形態に係るカートリッジの上面図を示すものである。図3に示すカートリッジ21は、図2に示したカートリッジ2と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図2と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。図3に示すカートリッジ21には負荷検知器が設けられておらず、制御機構10によってモーター7が制御され、モーター7はその回転方向を正・逆回転の反転を複数回繰り返えすように制御されると共に、その繰り返し制御後にトナー供給動作を開始するように制御される。
【0023】
上記画像形成装置においては、負荷検知手段を付加せず、駆動手段であるモーターの制御方法を変更するのみで同様の効果を得るものである。図5には制御機構10での制御方法のフローを示している。
即ち、感光体1上の静電潜像にトナー8を付着させ顕像化することによりトナーが消費され、現像部内のトナー濃度が低下すると、現像部に付加されたトナー濃度センサーが検知し、図5の最初のステップに示すように、トナー補給信号が出力される。
【0024】
トナー補給信号により、モーター7が駆動させられるが、従来技術では正回転の駆動のみの所、本実施の形態では凝集トナーをほぐすのに十分であることがあらかじめ実験により求められた振幅、振動時間の正・逆回転駆動(以下、振動駆動と呼ぶ)をトナーモーター7に与える。この振動駆動中にトナー補給信号がオフになる場合もあり、その際にはトナーモーター7の駆動は停止される。
【0025】
モーター7の振動駆動が規定振動時間に達して、さらにトナー補給信号が出力されたままの状態である場合、トナーモーター7の駆動は通常の回転に切り替えられ、トナー補給信号がオフになるまで駆動される。そして、振動駆動中にはトナー補給ローラー4に付着したトナー8のみ現像部内に供給されるため、多くのトナー補給は得られず、凝集トナーがほぐれた後には正回転での駆動を行い撹拌搬送部材5によりトナー補給ローラー4付近へトナー8を供給する。
従って、負荷検知手段を設けなくても、駆動手段の制御方法を変更するのみでも上述と略同様な効果を奏することができる。
【0026】
図4は、第3の実施の形態に係るカートリッジの上面図を示すものである。図4に示すカートリッジ31は、図3に示したカートリッジ21と略同様な構成となっており、また、同様又は類似の部材が使用されている。このため、類似の構造及び部材については、図3と同様な符号を付してその詳しい説明を省略する。図4に示すカートリッジ31には、図示しないトナー貯蔵部6内のトナーの状態を記憶する記憶手段が設けられる一方、負荷検知器が設けられていない。また制御機構10によってモーター7が制御され、モーター7はその回転方向を正・逆回転の反転を複数回繰り返えすように制御されると共に、その繰り返し制御後にトナー供給回転の駆動動作を開始するように制御される。
【0027】
近年のトナーカートリッジにはユーザーの利便性のため、トナー残量等を本体に表示させるため、上述したような記憶手段が具備されるものがある。この場合、図3に示すカートリッジ21と異なり、本態様のカートリッジ31は振動駆動をトナーが凝集している恐れのある場合のみに限定して行うことが可能である。即ち、凝集したトナーが撹拌搬送部材5、モーター7に過大な負荷を加えるのは、トナーカートリッジ31の交換直後の初期駆動時や長期放置後の長期間駆動動作がなされていない場合である。このため、カートリッジ31に具備される記憶手段からの情報により、そのような場合のみ上述した振動駆動を行い、トナーに振動を与え凝集をほぐした後に、トナー供給の回転動作へ移行することができる。
【0028】
図6に制御機構10による制御方法のフローを簡単に示すと、先ず、トナーカートリッジ31に具備される記憶手段には、トナーモーター7の駆動が与えられた日時が記録される。これは、画像形成装置本体に備えられた計時手段等よりトナーモーター7の駆動が与えられるごとに更新し、常に最新の駆動日時を記録する。
トナー補給信号が出力されると、記憶手段内の直前に駆動された日時を読み込み、現在の日時と比較し、あらかじめ規定された一定期間が経過している場合のみ上述した振動駆動を行う。
上記振動駆動は通常の駆動とは異なり、記憶手段の駆動日時の更新は行わず、振動駆動が終わり、通常の回転駆動が行われた時に記憶手段の駆動日時を更新する。即ち、振動駆動中にトナー補給信号がオフになり、駆動が停止されたときには記憶手段内の駆動日時の更新は行わない。なぜなら、凝集トナーが十分にほぐされていない状態でトナー8が現像部内に供給されトナー補給信号がオフになる場合もあり、この際、記憶手段内の日時を更新してしまうと、次にトナー補給信号が出力されたときに振動駆動を行わず、過負荷を生じる恐れがある。
振動駆動が規定振動時間に達して、さらにトナー補給信号が出力されたままの状態である場合、トナーモーターの駆動は通常の正回転に切り替えられる。
また直前の駆動から一定期間が経過していない場合は、通常の駆動を行う。トナーが凝集していない通常の駆動動作で十分な場合に、不要な振動動作を行わないため、無駄な電力消費やトナー補給のレスポンスをあげる効果がある。
【0029】
上述した各実施の形態では2成分方式の現像装置へのトナー供給について例示したが、1成分現像方式の場合も、現像ローラーへトナーを供給する供給ローラー付近へトナーを搬送する撹拌搬送部材について、同様の構成とすることが可能である。また、図3及び図4に示す実施の態様では、負荷検知手段を設けていないが、かかる態様においても負荷検知手段を設けて制御機構10で制御しても良い。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係る画像形成装置によれば、現像ローラーと、該現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部と、トナー貯蔵部内のトナーを撹拌、搬送する撹拌搬送部材と、撹拌搬送部材を駆動する駆動手段とから構成され、その駆動手段の負荷を検出する負荷検知手段に、装置的に危険を引き起こす予め定めた負荷値を超える負荷を検知した際に、駆動手段の回転方向を反転させる制御機構を設けることにより、装置の複雑化をしなくても、トナー撹拌用のモーターや撹拌搬送部材に過大な負荷をかけることがない。また、安定したトナー供給を可能とし、信頼性の高い画像形成を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態のトナーカートリッジ部の正断面図である。
【図2】図2は、第1の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。
【図3】図3は、第2の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。
【図4】図4は、第3の実施の形態のトナーカートリッジ部の上面図である。
【図5】図5は第2の実施の形態における駆動手段の制御フローチャート図である。
【図6】図6は第3の実施の形態における駆動手段の制御フローチャート図である。
【図7】図7は、画像形成装置の一般的なトナーカートリッジ部の正断面図である。
【図8】図2は、図7に示すトナーカートリッジ部の上面図である。
【符号の説明】
1 感光体
2、21、31 カートリッジ
3 現像ローラー
4 トナー補給ローラー
5 撹拌搬送部材
6 トナー貯蔵部
7 モーター
8 トナー
9 負荷検知器
10 制御機構
Claims (5)
- 感光体上に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像ローラーと、該現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部と、トナー貯蔵部内のトナーを撹拌、搬送する撹拌搬送部材と、撹拌搬送部材を駆動する駆動手段とを有する画像形成装置において、上記駆動手段の負荷を検出する負荷検知手段とが設けられ、該負荷検知手段に、予め定めた負荷値を超える負荷を検知した際に、上記駆動手段の回転方向を反転させる制御機構を設けてなることを特徴とする画像形成装置。
- 上記制御機構は更に、上記負荷検知手段が予め定めた負荷値以下となるまで、上記駆動手段に正・逆回転方向の反転動を繰り返えさせることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 感光体上に形成された静電潜像に現像剤を供給する現像ローラーと、該現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部と、トナー貯蔵部内のトナーを撹拌、搬送する撹拌搬送部材と、撹拌搬送部材を駆動する駆動手段とを有する画像形成装置において、上記駆動手段に正・逆回転方向の反転動を複数回繰り返えさせると共に、該繰り返し後に上記駆動手段にトナー供給回転を開始させる制御機構を設けてなることを特徴とする画像形成装置。
- 少なくとも上記現像ローラーへ供給するトナーを収容するトナー貯蔵部が交換可能なカートリッジとして具備されることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 上記トナー貯蔵部の状態を記憶する記憶手段が設けられると共に、上記カートリッジの交換直後の初期駆動時及び長期放置後の駆動開始時に、駆動手段に正・逆回転方向の反転動を複数回繰り返えさせると共に、該繰り返し後に上記駆動手段にトナー供給回転を開始させる制御機構を設けてなることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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