JP6559876B2 - がん解析システム及びがん解析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、線虫を用いたがん検査に用いられるがん解析システム及びがん解析方法の技術に関する。
線虫ががん患者の尿に対して誘引行動をし、健常者の尿に対して忌避行動を示すことを利用したがん検査が提案されている。
特許文献1には、線虫の嗅覚を用いたがん検出方法が記載されている。
現在、線虫を用いたがん検査では、検査者が線虫をバッファと一緒にプレート(シャーレ)にプロットした後、プロットした線虫をバッファとともに、所定の範囲に塗り拡げる。その後、線虫の走性が行われ、走性した線虫がカウントされることで、陽性、陰性が判断される。具体的には、プレートを中心線で2つの領域に分け、検体側に移動した場合を正の化学走性、検体と反対側に移動した場合を負の化学走性と判断することで、陽性、陰性を判断している。
このような場合に画像解析を導入した場合、プレート上の線虫をその形態の特徴を捉えてカウントすることが考えられる。この場合、以下のようなプロセスになる。
(1)プレート全体を産業用カメラ(500〜1000万画素)がプレートを撮像する。場合によっては、1分毎に撮像が行われる。
(2)撮像された画像から、輝度の閾値が設定され、2値化画像が取得される。
(3)2値化画像から、線虫の形態の特徴を捉えられることにより、線虫のカウントが行われる。
(4)カウントされた線虫がプレート上のどの位置に存在するかを判定し、それぞれの領域にいる線虫の数がカウントされる。カウントされた線虫の数を基に、走性指数が算出される。
国際公開第2015/088039号
前記した手法でも走性指数の計算は可能であるが、以下のような問題が生じる。
(1)線虫群をプレート上にプロットする場合、前記したように、検査者が緩衝液中の線虫群をプレート上にプロットして、その後、塗り拡げることで拡散させる。この拡散工程は、手技によるのでその拡散の度合いは一定ではない。また、拡散させることにより、走性開始時の線虫が2次元的な広がりを有するため、原点が明確でなくなる。さらに、原点を定義したとしても、前記したように手技によるので、最初の線虫群の原点が検査毎に異なり、明確ではなくなる。従来の手法では、プレートの中心を原点とした上で化学走性指数を算出している。しかしながら、走性の開始点が検査毎に異なってくるので、プレートの中心を原点とした解析では、精度の点で問題がある。
(2)線虫数のカウントでは、大容量の高精細画像を保存する必要がある。1000万画素のカメラを用いてフレームレート1fps程度で30分程度撮像すると、その容量は1Gバイト程度になってしまう(1枚2Mバイト程度)。
(3)線虫をカウントするということは、画像処理の特徴をあまり生かしていないことになる。また、状態の悪い線虫(速度の遅い線虫)を排除するアルゴリズムが煩雑になる。
(4)線虫数のカウントでは、線虫とゴミ等のノイズとの区別が、困難な場合がしばしばある。つまり、ゴミが線虫としてカウントされてしまう問題がある。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、線虫を用いたがん検査において、効率的な画像解析を行うことを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、線虫及び尿検体がプロットされているプレートを下方から照射する光源部と、前記光源部によって照射された前記プレートを、撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された画像を基に、前記線虫の品質状態についての情報を出力する品質管理部と、前記品質管理部による前記線虫の品質管理の後に、前記画像を基に、前記線虫の走性の度合いである走性指数を算出する走性解析を行う走性指数算出部と、を有することを特徴とする。
その他の解決手段については、実施形態中において記載される。
本発明によれば、線虫を用いたがん検査において、効率的な画像解析を行うことができる。
第1実施形態に係るがん解析システムの構成を示す機能ブロック図である。 第1実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。 第1実施形態で用いられる撮像装置の外観斜視図である。 第1実施形態に係る撮像装置の外観側面図である。 第1実施形態に係る撮像装置の断面概略図である。 第1実施形態で行われるがん検査のための詳細な手順の一例を示す図であり、(a)は培養工程を示す図であり、(b)はがん検査工程を示す図である。 第1実施形態に係るがん解析システムが行う処理の手順を示すフローチャートである。 カメラによって撮像された画像の模式図である。 第1実施形態で行われるピクセルの結合処理を示す図である。 ピクセルの結合処理の結果を示す図である。 線虫の選定を示す模式図である。 第2実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。 第2実施形態に係る解析装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態で行われるピクセル除外処理の手法を説明するための図である。 第2実施形態で行われる削除領域の決定手法を説明するための図である。 ピクセル除外処理が行われる前(未処理)の結合後ピクセルの模式図である。 ピクセル除外処理が行われた後の結合後ピクセルの模式図である。 がん患者における輝度的重心の時間変化と、時間毎における座標変異を示し、(a)ピクセル除外処理が行われていない(未処理)場合を示し、(b)はピクセル除外処理が行われた場合を示している。 健常者における輝度的重心の時間変化と、時間毎における座標変異を示し、(a)はピクセル除外処理が行われていない(未処理)場合を示し、(b)はピクセル除外処理が行われた場合を示している。 第3実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。 第3実施形態に係る解析装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。 がん患者の尿を検体としたときにおける輝度的重心の時間変化を示す表である。 がん患者における輝度的重心の時間変化を示す図である。 がん患者の尿を検体したときの線虫のプロット直後における輝度分布を示す図である。 がん患者の尿を検体したときの走性開始後4分における輝度分布を示す図である。 健常者の尿を検体としたときにおける輝度的重心の時間変化を示す表である。 健常者における輝度的重心の時間変化を示す図である。 健常者の尿を検体したときの線虫のプロット直後における輝度分布を示す図である。 健常者の尿を検体したときの走性開始後6分における輝度分布を示す図である。 第4実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。 第4実施形態に係る解析装置が行う処理の手順を示すフローチャート(その1)である。 第4実施形態に係る解析装置が行う処理の手順を示すフローチャート(その2)である。 第4実施形態で行われるプレート除外処理の模式的な説明図である。 第5実施形態に係るがん解析システムの構成を示す機能ブロック図である。 第5実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。 第5実施形態で行われる品質管理方法において、設定される各領域を示す図である。 第5実施形態に係るがん解析システムが行う処理の手順を示すフローチャートである。 実際に取得された輝度情報と、第1品質管理領域との関係を示す図である。 実際に取得された輝度情報と、第2品質管理領域と、走性解析領域との関係を示す図である。 第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図(その1)である。 第2品質管理領域(誘引側)及び走性解析領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。 がん患者の尿検体を用いた実データによる第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。 がん患者の尿検体を用いた実データによる誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。 がん患者の尿検体を用いた実データによる忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。 第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図(その1)である。 第2品質管理領域(忌避側)及び走性解析領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。 健常者の尿検体を用いた実データによる第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。 健常者の尿検体を用いた実データによる誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。 健常者の尿検体を用いた実データによる忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。 蒸留水を用いた実データによる第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。 蒸留水を用いた実データによる誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。 蒸留水を用いた実データによる忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。 積分しない相対的輝度数と、1分毎の相対的輝度数の積分(累積加算)を行った相対的輝度数(積分値)の例(誘引)を示す表である。 積分しない相対的輝度数と、1分毎の相対的輝度数の積分(累積加算)を行った相対的輝度数(積分値)の例(誘引)を示す表である。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
<第1実施形態>
[システム構成]
図1は、第1実施形態に係るがん解析システムの構成を示す機能ブロック図である。
がん解析システムZは、解析装置(解析部)1及び撮像装置(撮像部)2を有する。
撮像装置2は、線虫及び尿検体がプロットされたプレートを撮像し、撮像した画像を解析装置1へ送信する。
解析装置1は、撮像装置2から送られた画像を基に輝度情報を取得し、取得した輝度情報から線虫の走性指数を算出し、算出した走性指数を基に、がんの陽性・陰性を判定する。
[解析装置]
図2は、第1実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。
解析装置1は、PC(Personal Computer)等により構成されており、メモリ11、CPU(Central Processing Unit)12、記憶装置13、入力装置14、出力装置15及び送受信装置16を有する。
メモリ11には、記憶装置13に格納されているプログラムがロードされ、ロードされたプログラムがCPU12によって実行されることで、処理部100が具現化している。さらに、処理部100を構成する画像取得部101、ピクセル結合部102、輝度情報取得部103、輝度的重心算出部104、走性指数算出部105及び検査判定部106も現化している。
画像取得部101は、撮像装置2から画像を取得する。
ピクセル結合部102は、撮像装置2から取得した画像のピクセルを結合する。
輝度情報取得部103は、ピクセル結合部102で結合されたピクセル(結合後ピクセルと称する)から、各結合後ピクセルにおける輝度情報を取得する。
輝度的重心算出部104は、輝度情報取得部103が取得した輝度情報に基づいて、輝度的重心を算出する。輝度的重心については後記する。
走性指数算出部105は、輝度的重心算出部104が算出した輝度的重心を基に、線虫の走性指数を算出する。走性指数については後記する。
検査判定部106は、走性指数算出部105が算出した走性指数に基づいて、がんの陽性、陰性を判定する。
入力装置14は、キーボードや、マウス等である。
出力装置15は、ディスプレイや、プリンタ等である。
送受信装置16は、NIC(Network Interface Card)等である。
[撮像装置]
図3は、第1実施形態で用いられる撮像装置の外観斜視図であり、図4は、第1実施形態にかかる撮像装置の外観側面図であり、図5は、第1実施形態で用いられる撮像装置の断面概略図である。
図3及び図4に示すように、撮像装置2には、基部201の上に光源部202が備えられている。光源部202は、拡散板付きリングLED光源221である。拡散板付きリングLED光源221はリング状のLED光源であり、リングの内側に図5に示すように拡散板241が備えられているものである。
図3及び図4に示すように、光源部202の上には、プレートPがセットされるための台座203が備えられている。台座203にはプレートPがセットされるための孔が設けられており、この孔にプレートPが嵌着されることでプレートPが撮像装置2にセットされる。
そして、図3及び図4に示すように、基部201には棒状の第1支持部204が備えられている。また、この第1支持部204には、第1支持部204に沿って上下方向(Z方向)に可動である第2支持部205が備えられている。
第2支持部205の先端にはプレートPを撮像するためのカメラ(撮像部)206が備えられている。
さらに、図4に示すようにカメラ206の上方には、蛍光灯等といった部屋の照明を遮蔽する遮蔽板222が設けられている(図3では遮蔽板222を図示省略してある)。
なお、図4において、遮蔽板222は、第1支持部204に備えられているが、これに限らない。例えば、遮蔽板222は、プレートPに部屋の照明があたらないようにすればよく、例えば、部屋に備えられるようにしてもよい。
光源部202からの光が直接プレートPに照射されると、明るすぎたり、プレートPの縁等、プレートPにおける特定の箇所が光ってしまったりする。これらの理由により画像のS/N(Signal/Noise)比が悪くなるという問題がある。
図3〜図5に示すように、光源部202として拡散板付きリングLED光源221を設けることで、LED光源から照射される光を拡散させることができる。これにより、適度な光がプレートPに照射される。これにより、撮像される画像のS/N比の向上を図ることができ、後記する画像解析が困難になることを防ぐことができる。
また、カメラ206の上方に遮蔽板222が設けられることで、蛍光灯等といった部屋の照明を遮ることができ、部屋の照明によってプレートPの培地表面が光ってしまうことを防ぐことができる。
次に、図5を参照して、カメラ206で撮像された画像が光源部202による影響を受けないための条件、すなわち、画像面において照度むらが小さくなるための条件を説明する。
光源部202(拡散板付きリングLED光源221)の特性によって、プレートPに照射される光の照度分布が良好となる照明距離Z2が存在する場合、以下の第1条件及び第2条件とが満たされるとき、照度分布が良好となる。ここで、照明距離Z2は、図5に示すように、照明面と、撮像対象面(ここでは、プレートPの培地表面)との距離である。
また、第1条件は、f1、Z1が、以下の式(1)の条件を満たすことである。f1及びZ1については後記する。また、第2条件は、光源位置における画角半径Y2に対して、拡散板付きリングLED光源221の内半径Rが大きいことである。第1条件及び第2条件が満たされる場合、カメラ206で撮像された画像が光源部202による影響を受けない。これにより、後記する輝度情報の取得が容易となる。
Y1=(Z1×Y0)/f1 ・・・ (1)
ちなみに、式(1)において、f1は撮像レンズ231と、前側焦点233との距離である前側焦点距離である。また、Z1は前側焦点233と、撮像対象面(ここでは、プレートPにおける培地表面)との距離である。そして、Y0はカメラ206における撮像素子232の大きさである。さらに、Y1は撮像対象の大きさである。
第1条件及び第2条件が満たされることで、画像における照度むらを減少させることができ、画像のS/N比を向上させることができる。
[検査工程]
図6は、第1実施形態で行われるがん検査のための詳細な手順の一例を示す図であり、(a)は培養工程を示す図であり、(b)はがん検査工程を示す図である。
図6(a)に示すように、まず、プレート作成者が、培養プレートを作成する(S101)。そして、必要に応じて、プレート作成者が、線虫植継ぎ作業を行うことで(S111)、新たな培養プレートを作成する(S112)。さらに、プレート作成者は、ステップS111で作成した培養プレートを基に、線虫植継ぎ作業を行うことで(S121)、新たな培養プレートを作成する(S122)。
そして、ステップS101,S112,S122で作成された培養プレートにおいて、線虫が培養された後、培養された線虫を用いて検査者ががん検査を行う(S141〜S143)。
図6(b)は、図6(a)におけるステップS141〜S143の処理の詳細を示すものである。なお、ステップS201〜S215は、ステップS141〜S143のそれぞれで行われる。
図6(b)に示すように、がん検査において、まず、プレート作成者が、解析用のプレートを作成する(S201)。
次に、必要に応じて、検査者が、プレート作成者によって作成された解析用のプレートに、線虫を麻痺させるためのアジ化ナトリウムをプロットする。アジ化ナトリウムのプロットは省略されることがある。
次に、検査者は、解析用のプレートに検体をプロットする(S202)。
続いて、検査者は、解析用のプレートに線虫をプロットする(S203)。
そして、検査者は、解析用のプレートにプロットした線虫を拡散する(S204)と、解析用のプレートを撮像装置2(図1)にセットする(S211)。
すると、撮像装置2が、解析用のプレートを撮像する(S212)。
撮像装置2が撮像した画像は、解析装置1(図1)に送られる。解析装置1は、送られた画像に基づいて走性解析を行う(S213)。場合によっては、再び、撮像が行われ(S212)、その撮像によって得られた画像に対して走性解析が行われる(S213)ことが繰り返される。
そして、解析装置1は、ステップS213の走性解析の結果に基づいて、がんの陽性、陰性を判定する検査判定処理を行う(S214)。
そして、解析装置1は、ステップS215の処理の結果を記憶装置13(図2)に格納する(S215)。
[フローチャート]
図7は、第1実施形態で用いられるがん解析システムが行う処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図1〜図3を参照する。
まず、撮像装置2のカメラ206がプレートPの撮像を行う(S301)。
そして、解析装置2の画像取得部101が撮像装置2から画像を取得する画像取得処理を行う(S302)。
次に、ピクセル結合部102がピクセル結合処理を行う(S303)。ピクセル結合処理については後記する。
そして、輝度情報取得部103が、ステップS303で結合されたピクセル(結合後ピクセル)から輝度情報を取得する輝度情報取得処理を行う(S304)。
その後、輝度的重心算出部104が、ステップS304で取得された輝度情報を基に、輝度的重心を算出する輝度的重心算出処理を行う(S305)。輝度的重心については後記する。
次に、処理部100は、ステップS301〜S305の処理が2回行われたか否かを判定する(S311)。
ステップS311の結果、ステップS301〜S305の処理が2回行われていない場合(S311→No)、処理部100は、ステップS305の処理が終了してから所定時間(例えば、15分)経過したか否かを判定する(S312)。
ステップS312の結果、ステップS305の処理が終了してから所定時間経過していない場合(S312→No)、処理部100はステップS312へ処理を戻す。
ステップS312の結果、ステップS305の処理が終了してから所定時間経過している場合(S312→Yes)、処理部100はステップS301へ処理を戻し、撮像装置2にプレートPの撮像を指示する。
ステップS311の結果、ステップS301〜S305の処理が2回行われている場合(S311→Yes)、走性指数算出部105が、ステップS305で算出された輝度的重心を基に、走性指数を算出する走性指数算出処理を行う(S321)。
続いて、検査判定部106が、ステップS321で算出された走性指数を基に、がんの陽性、陰性を判定する検査判定処理を行う(S322)。
ちなみに、図7のステップS301が図6のステップS212に相当し、図7のステップS302〜S321が図6のステップS213に相当し、図7のステップS322が図6のステップS214に相当する。
[輝度的重心による走性解析]
次に、図8〜図10を参照して、第1実施形態で用いられる輝度的重心による線虫の走性解析を説明する。
(画像)
図8は、カメラによって撮像された画像の模式図を示す。この画像は、図7のステップS302で取得される画像である。
図8では、図面をみやすくするため、培地が白くなっており、線虫Eが黒くなっているが、実際には、培地は黒く写り、線虫Eは白く写る。
(ピクセル結合処理)
図9は、第1実施形態で行われるピクセルの結合処理を示す図である。この処理は、図7のステップS303に相当する処理である。
ピクセル結合部102は、撮像された画像におけるピクセルを所定数結像することで、図9に示すように13×13程度のピクセルにまとめる。なお、13×13のピクセルにまとめることは一例であり、これ以外のピクセル数にまとめてもよい。
(輝度情報取得処理)
図10は、ピクセルの結合処理の結果を示す図である。
図10に示すように、ピクセルを結合した結果、結合後のピクセル(結合後ピクセル)において線虫が多いところほど白いピクセルとなり、線虫が少ないところほど黒に近くなる。すなわち、結合後ピクセルでは、線虫が多いピクセルほど輝度が高くなる。図10では、結合後ピクセルにおける線虫の数の大小を5段階のドットで示しているが、実際には、例えば、256段階の輝度で示される。
図7のステップS304において、輝度情報取得部103は、図10に示すような結合後ピクセルにおける輝度情報を取得する。x軸及びy軸については後記する。
(輝度的重心算出処理)
そして、図7のステップS305において、輝度的重心算出部104は、図10に示す結合後のピクセルにおける輝度から輝度的重心を算出する。輝度的重心とは、以下の式(2)によって算出される、ピクセル結合処理後の画像における輝度の重心である。
Figure 0006559876

式(2)において、図10の左からi番目の結合後ピクセルにおけるx座標をxとし、そのピクセルにおける輝度をBxとする。同様に、図10において、下からj番目の結合後ピクセルにおけるy座標をyとし、そのピクセルにおける輝度をByとする。ここで、x座標及びy座標は、図10のx軸及びy軸に基づくものである。また、式(2)において、n,mは、結合後ピクセルのx軸方向及びy軸方向の数である。図10の例では、n=13、m=13となる。
ここで、Bxは、xに属する結合後ピクセルの輝度をy軸方向について累積した値であり、Byは、yに属する結合後ピクセルの輝度をx軸方向について累積した値である。
つまり、(i,j)の位置における(つまり、図10において、左からi番目、下からj番目に位置する)結合後ピクセルの輝度をBijとすると、式(2)におけるBxi,Byjは、以下の式(3)及び式(4)で定義される。
Figure 0006559876

算出した(x,y)の位置における(つまり、図10において、左からx番目、下からy番目に位置する)結合後ピクセルの輝度的重心を(C,C)とする。また、時刻tでの輝度的重心を(Cxt,Cyt)とする。
(走性指数算出処理)
図7のステップS305において、走性指数算出部105が、以下に示す手法で、輝度的重心を用いが走性指数CIを算出する。走性指数CIの算出方法は、以下の式(5)による方法と、式(6)による方法との2通りがある。なお、(Cx0,Cy0)は、時刻t=0、すなわち、プロット直後における輝度的重心を示す。
CI=Cx0−Cxt ・・・ (5)
Figure 0006559876

式(5)は、x軸方向における輝度的重心の時間変化を算出しており、式(6)は、x軸方向及びy軸方向における輝度的重心の時間変化を算出している。なお、tとしては、例えば、15分であるが、これに限らない。
そして、検査判定部106は、算出した走性指数CIを基に、被検者におけるがんの陽性・陰性を判定する。
第1実施形態によれば、輝度を基に走性指数を算出することで、個々の線虫をカウントすることなく、簡便なアルゴリズムで走性指数を算出することができ、撮像装置1で撮像された画像の解析を効率的に行うことができる。
また、図11に示すように、培養条件を均一にして線虫Eが幼虫の状態(符号E1)から、成虫の線虫E(符号E2)になるまで培養しても、すべての線虫の状態を良好にすることはできない。従って、状態のよい線虫E(符号E3)を選別する必要がある。ここで、状態のよい線虫E3とは、生きのよい線虫である。
しかしながら、個々の線虫Eの動きを計測することは、アルゴリズム的に煩雑になる。第1実施形態に係るがん解析システムZであれば、画像において線虫Eが多くいる箇所が明るくなるという性質を利用した輝度的重心を用いることで、計算負荷を軽減することができる。
また、前記したように線虫Eのプロットは人の手によるので、プロット点は正確に原点となるとは限らない。さらに、前記したように、線虫はプロットされた後、人手によって培地上の所定範囲に塗り拡げられるため、2次元的な広がりを有することになる。式(5)及び式(6)に示すように、線虫のプロット直後の輝度的重心と、所定時間後の輝度的重心との差を走性指数とすることで、プロット点のずれの問題が解消され、2次元的広がりを有することの問題も解消される。
つまり、線虫のプロット直後における輝度的重心を原点として考えることで、走性指数を正しく評価することができる。
さらに、ピクセル結合処理を行うことで、ピクセル数を減少させることができ、画像の容量を減少させることができ、大量の画像を保存することが可能となる。例えば、500万画素で15分間撮像を行うと、1GB程度の容量が必要となるが、第1実施形態のようにピクセル結合処理を行うことで、画像の容量を大幅に減少させることができる。
また、ピクセル結合処理を行うことで、ゴミ等のノイズを平均化することができ、その影響を除くことができる。
なお、特許文献1には、線虫に蛍光タンパク質遺伝子を導入し、線虫の傾向強度を測定することが記載されている。特許文献1に記載の技術は、線虫を蛍光させることで、画像のS/N比を向上させている。しかし、特許文献1に記載の技術は、個々の線虫をカウントしているため、前記した問題点を解決することはできない。第1実施形態に係る技術は、画像における輝度を基に線虫の量を推測している点で、特許文献1に記載の技術とは異なっている。
第1実施形態では、プロット直後の輝度的重心と、所定時間後の輝度的重心との差から走性指数を算出しているが、所定時間後の輝度的重心と、プレートPの中心位置との差から走性指数が算出されてもよい。
また、第1実施形態では、精細な撮像画像のピクセルを結合させているが、これに限らない。例えば、画素数の少ないカメラ206(図3〜図5)で撮像することで、ピクセル結合処理が省略されてもよい。このように、画素数の少ないカメラ206を用いることによって、コストの大幅な削減も可能となる。
<第2実施形態>
[解析装置]
図12は、第2実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。
図12に示す解析装置1aにおいて、図2に示す解析装置1と異なる点は、処理部100aが、結合後ピクセルにおける中心付近のピクセルを除外するピクセル除外部107を有している点である。
[フローチャート]
図13は、第2実施形態に係る解析装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図12を参照する。
図13において、図7に示すフローチャートと異なる点は、ステップS304の後に、ピクセル除外部107が、ピクセル除外処理(S331)を行っている点である。ピクセル除外処理については後記する。
(ピクセル除外処理)
次に、図14〜図16を参照して図13のステップS331におけるピクセル除外処理を説明する。
図14は、第2実施形態で行われるピクセル除外処理の手法を説明するための図である。
図14に示すピクセルは結合後ピクセルを示している。
図14に示すように、ピクセル除外部107は、走性開始から所定時間後における結合後画像の中心(符号301)から所定範囲の結合後ピクセル(斜線領域)を除外する。これは、状態のよくない線虫が、中心領域(すなわち、線虫がプロットされた場所)から動かないことによる。ピクセル除外処理を行うことで、状態のよくない線虫による影響を除外することができ、輝度的重心の精度及び走性指数の精度を向上させることができる。
削除領域は、例えば、
(A1)(線虫プロット後からの経過時間×遅い線虫の速度)を直径とする円(図14における破線円302)にかかる結合後ピクセル
(A2)作業員が設定する領域の結合後ピクセル
が考えられる。
図15は、第2実施形態で行われる削除領域の決定手法を説明するための図である。
図15において、横軸は線虫の体長(mm)を示し、縦軸は線虫の走性速度(mm/s)を示している。ここで、線虫の体長と、線虫の走性速度とは関連性があることが分かっている。すなわち、線虫の体長が小さければ、走性速度も小さいということが分かっている。
図15に示すように、線虫の速度が0.2mm/sで状態のよい線虫のグループと、状態の悪い線虫のグループに分けることができる。
従って、1分間動かない線虫は状態の悪い線虫と判断し、0.2×60(秒)=12mmを半径とする円(図14の破線円302)を設定する。そして、この破線円302にかかる結合後ピクセル(図14の斜線で示す結合後ピクセル)を除外対象の結合後ピクセルとする。
図16は、ピクセル除外処理が行われる前(未処理)の結合後ピクセルの模式図を示し、図17は、ピクセル除外処理が行われた後の結合後ピクセルの模式図を示す。
図16及び図17では、図10と同様、結合後ピクセルの輝度を5段階のドットで示す。
図16は、図10に示すものと同様のものであるため、ここでの説明を省略する。そして、ピクセル除外部107が、ピクセル結合処理後の画像の中心領域において、破線円がかかっている結合後ピクセルを除外することによって、図17に示すような結合後画像が得られる。なお、図16の破線円は図15における破線円302と同様のものである。
図18は、がん患者における重心座標の1分毎の時間変化と、時間毎における座標変異を示し、(a)ピクセル除外処理が行われていない(未処理)場合を示し、(b)はピクセル除外処理が行われた場合を示している。
なお、図18及び後記する図19において、輝度的重心及び座標変位のx座標及びy座標が示されているが、尿検体はx軸方向にプロットされているため、x軸方向のみの変化をみるものとする。また、図18及び図19では、図14の破線円302に対応する円の直径を14mmとした、さらに、図18及び図19において、走性開始後3分以降において、ピクセル除外処理を用いて輝度的重心を算出している。すなわち、図18(b)においてプロット直後〜走性開始2分まではピクセル除外処理を行っていない。これは、プロット直後から所定の時間までは、線虫の移動距離が短いため、ピクセル除外処理を適用すると、ほとんどの線虫がいる結合後ピクセルが除外されてしまうためである。このように、走性開始(プロット直後)から所定時間の間は、ピクセル除外処理を行わないようにすることが望ましい。
ちなみに、図18及び後記する図19における尿検体は、10倍に希釈したものである。
ここで、「直後」とは線虫の培地へのプロット直後を意味し、重心座標は輝度的重心の座標であり、座標変位とは、現在の輝度的重心の座標−線虫のプロット直後における輝度的重心の座標で示されるものである。すなわち、ここでは、プロット直後の輝度的重心を原点としている。座標変位は、小数点第2位でまるめてあるので、現在の輝度的重心の座標−線虫のプロット直後における輝度的重心の値からずれている場合がある。以降でも同じである。
また、重心座標及び座標変位は、線虫が誘引行動を示す場合「+」の値となり、線虫が忌避行動示す場合「−」の値となる。ちなみに、前記したように、線虫は、健常者の尿に対して忌避行動を示し、がん患者の尿に対して誘引行動を示す。
未処理の結果である図18(a)に示す結果と、ピクセル除外処理を行った図18(b)に示す結果とを比較すると、ピクセル除外処理を行った図18(b)に示す結果の方が、x軸に関して正方向へ結果がシフトしていることが分かる。
図19は、健常者における重心座標の1分毎の時間変化と、時間毎における座標変異を示し、(a)はピクセル除外処理が行われていない(未処理)場合を示し、(b)はピクセル除外処理が行われた場合を示している。図19における縦軸及び横軸は図18と同様である。
未処理の結果である図19(a)に示す結果と、ピクセル除外処理を行った図19(b)に示す結果とを比較すると、ピクセル除外処理を行った図19(b)に示す結果の方が、x軸の負方向へ結果がシフトしていることが分かる。
状態のよい線虫、すなわち、生きのよい線虫は動く速度が速いため、個々の線虫の動きを計測することで、状態のよい線虫を選別することは可能である。
第2実施形態によれば、中心から所定範囲を除外することにより、状態の悪い(動きの悪い)線虫の影響を除外することができる。これにより、走性指数の精度を向上させることができる。このような中心領域のピクセル除外は、所定範囲の結合後ピクセルの輝度を0にするだけでよいので、非常に簡便な処理で行うことができる。
<第3実施形態>
[解析装置]
図20は、第3実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。
図20に示す解析装置1bにおいて、図12に示す解析装置1aと異なる点は、処理部100bが、輝度的重心の時間変化が所定の条件を満たす時、輝度的重心の算出を停止する撮像停止判定処理部108を有している点である。
[フローチャート]
図21は、第3実施形態に係る解析装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図3及び図20を参照する。
図21において、図13の処理と異なる点は、以下の点である。
ステップS305において、輝度的重心算出部104が輝度的重心を算出した後、撮像停止判定処理部108は、輝度的重心の時間変位Dtを算出する時間変位算出処理を行う(S341)。輝度的重心の時間変位Dtは、現在の輝度的重心と、1つ前の輝度的重心との差分値である。なお、プレートの中心に対して、尿検体がプロットされている方向をx軸方向とした場合、輝度的重心の時間変位Dtはx軸方向のみを考えればよいが、x軸方向に加えて、y軸方向を考慮してもよい。
そして、撮像停止判定処理部108は、ステップS341で算出した輝度的重心の時間変位と、1つ前の輝度的重心の時間変位の符号との符号が逆転しているか、ステップS341で算出した輝度的重心の時間変位Dtと、1つ前の輝度的重心の時間変位Dtpと差の絶対値(|Dt−Dtp|)が所定の値(e)未満であるか否かを判定する(S342)。なお、ステップS342において、ステップS341で算出した輝度的重心の時間変位Dtと、1つ前の輝度的重心の時間変位Dtpと差の絶対値(|Dt−Dtp|)が所定の値(e)未満であるか否かの条件は省略されてもよい。
ステップS342の結果、ステップS341で算出した輝度的重心の時間変位と、1つ前の輝度的重心の時間変位の符号との符号が逆転しているか、ステップS341で算出した輝度的重心の時間変位Dtと、1つ前の輝度的重心の時間変位Dtpと差の絶対値(|Dt−Dtp|)が所定の値(e)未満である場合(S342→Yes)、処理部100bはステップS345へ処理を進める。
ステップS342の結果、ステップS341で算出した輝度的重心の時間変位と、1つ前の輝度的重心の時間変位の符号との符号が逆転しておらず、かつ、ステップS341で算出した輝度的重心の時間変位Dtと、1つ前の輝度的重心の時間変位Dtpと差の絶対値(|Dt−Dtp|)が所定の値(e)以上である場合(S342→No)、処理部100bは、走性開始から所定時間(例えば、15分)経過したか否かを判定する(S343)。
ステップS343の結果、走性開始から所定時間経過していない場合(S343→No)、撮像停止判定処理部108は、前の撮像から撮像間隔時間(例えば、1分)経過したか否かを判定する(S344)。
ステップS344の結果、撮像間隔時間経過していない場合(S344→No)、撮像停止判定処理部108はステップS344へ処理を戻す。
ステップS344の結果、撮像間隔時間経過している場合(S344→Yes)、処理部100bはステップS301へ処理を戻し、撮像装置2にプレートPの撮像を指示する。
一方、ステップS343の結果、走性開始から所定時間経過している場合(S343→Yes)、撮像停止判定処理部108は撮像装置2に撮像停止を指示する(S345)。撮像停止を指示された撮像装置2は撮像を停止する。
そして、走性指数算出部105は、最も直近で算出された輝度的重心を基に、走性指数を算出する(S321a)。
[輝度的重心の時間変化について]
(がん患者の場合)
図22は、がん患者の尿を検体としたときにおける輝度的重心の時間変化を示す表である。
図22では、1分毎における輝度的重心の座標と、座標変位とを示している。前記したように、座標変位とは、現在の輝度的重心の座標−プロット直後における輝度的重心の座標である。なお、図22〜図29において、輝度的重心及び座標変位のx座標及びy座標が示されているが、尿検体はx軸方向にプロットされているため、x軸方向のみの変化をみるものとする。また、図22〜図29では、図18及び図19と同様の手法でピクセル除外処理が行われている。
図23は、がん患者における輝度的重心の時間変化を示す図である。
なお、図23及び後記する図27において、座標におけるプロットは、座標変位(式(6))を基に行っている。これは、線虫のプロットが人の手で行われる上、前記したように、プロット後、所定範囲に線虫(+バッファ)が塗り拡げられることで、培地上における線虫のプロット点が検査毎にことなってしまうためである。座標変位は、プロット直後の輝度的重心を原点としていることになるので、このような人手によるプロットに由来するプロット点のゆらぎを解消することができる。
図23において、x軸及びy軸は、線虫の走性領域(培地上)を示している。
図23において、符号401は線虫をプロットした直後における輝度的重心を示し、以降、1分毎における輝度的重心の位置を示している。
ここで、符号402を境に、線虫の行動が戻る等して、+側への行動が鈍っている。このような原因としては、尿検体のにおい物質が拡散してしまう等といったことが考えられる。
なお、図23では、走性開始1分後の輝度的重心が−側になっているが、このようなことは、走性開始から所定時間(例えば、3分間)は撮像停止処理を行わないようにすることで解消される。
図24は、がん患者の尿を検体したときの線虫のプロット直後における輝度分布を示す図である。
なお、図24において、x軸y軸は、撮像装置2(図1)から送られた画像を示し、図24のグリッドは結合後ピクセルを示している。そして、図24において縦軸は輝度を示している。以降に示す図25、図28、図29も同様である。ちなみに、図24、図25、図28、図29では、図23及び図27とはx軸の向きが逆になっている。
図24に示すように、プロット直後ではプレートP(図3)の中心付近に線虫が集中しているため、中心付近の輝度が高くなっている。
図25は、がん患者の尿を検体したときの走性開始後4分における輝度分布を示す図である。すなわち、図25は、図23の符号402における輝度分布を示している。
図25では、線虫の走性により+方向に2つの大きなピークがみられる。
(健常者の場合)
図26は、健常者の尿を検体としたときにおける輝度的重心の時間変化を示す表である。
図26では、1分毎における輝度的重心の座標と、座標変位とを示している。
図27は、健常者における輝度的重心の時間変化を示す図である。
図27において、縦軸は図23と同様である。なお、横軸は線虫の忌避行動を示すため、負の値としている。
図27において、符号411は線虫をプロットした直後における輝度的重心を示し、以降、1分毎における輝度的重心の位置を示している。
ここで、符号412を境に、線虫の行動が戻る等して、−側への行動が鈍っている。
図28は、健常者の尿を検体したときの線虫のプロット直後における輝度分布を示す図である。
図28に示すように、プロット直後ではプレートP(図3)の中心付近に線虫が集中しているため、中心付近の輝度が高くなっている。
図29は、健常者の尿を検体したときの走性開始後6分における輝度分布を示す図である。すなわち、図29は、図27の符号412における輝度分布を示している。
図29では、線虫の走性により−方向に1つの大きなピークがみられる。
図23における符号402や、図27における符号412以降は、線虫の行動が鈍っているので、これ以上、線虫を走性させても、あまり意味がないといえる。
そこで、撮像停止判定処理部108は、所定時間毎における輝度的重心を監視し、輝度的重心が原点側(線虫のプロット点)に戻ると、そこで撮像を打ち切る。
そして、走性指数算出部105は、撮像を打ち切った時点より1つ前の輝度的重心を用いて、走性指数を算出する。
第3実施形態によれば、これ以上、線虫を走性させても、あまり意味がないといえる時点で撮像を打ち切るので、検査時間を短くすることができる。
また、第3実施形態によれば、最も+側もしくは−側に線虫が走性した時点の輝度的重心を基に、走性指数を算出するため、走性指数の精度を向上させることができる。
また、これまではアジ化ナトリウム等で線虫を麻痺させることが行われていた。しかし、第3実施形態によれば、線虫の輝度的重心の移動が原点側に戻る等すると、その時点の輝度的重心を基に走性指数を算出するため、アジ化ナトリウムによる線虫の麻痺が不要となる。アジ化ナトリウムは毒物であり、廃棄する際には所定のルールに従って行わなければならず、施設側の負担が大きい。第3実施形態で行われる手法であれば、前記したようにアジ化ナトリウムが不要となるので、環境に優しく、施設側の負担を大幅に軽減することができる。
なお、第3実施形態において、図21のステップS331のピクセル除外処理が省略されてもよい。
第3実施形態では、検査毎に輝度的重心の時間変化を監視し、輝度的重心が原点側に戻ったときの輝度的重心で走性指数を算出しているが、これに限らない。例えば、予め、実験によって輝度的変化が原点側に戻る時間の平均値等を算出しておき、この時間だけ線虫の走性を行わせてもよい。すなわち、第1実施形態や、第2実施形態における所定時間を、実験によって算出された輝度的変化が原点側に戻る時間の平均値としてもよい。このようにすることで、検査時間の短縮を図ることができる。
そして、尿検体のにおい物質が蒸発することで、線虫が原点側に戻ってしまうという事態が発生しても、第3実施形態によれば、尿検体のにおい物質の蒸発前における輝度的重心を基に走性指数を算出することができる。これにより、走性指数の精度を向上させることができる。
<第4実施形態>
[解析装置]
図30は、第4実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。
図30に示す解析装置1cにおいて、図20に示す解析装置1bと異なる点は、処理部100cが、輝度的重心の時間変化がみられないプレートP(図3)を除外プレートとして選択するプレート除外処理部109を有している点である。
[フローチャート]
図31及び図32は、第4実施形態に係る解析装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図1及び図30を参照する。
図31及び図32において、図21に示す処理と異なる点は、以下の点である。
すなわち、ステップS305において、輝度的重心算出部104が輝度的重心を算出した後、プレート除外処理部109は、走性開始から第1時間(例えば、2分)経過したか否かを判定する(図31のS351)。
ステップS351の結果、走性開始から第1時間経過していない場合(S351→No)、処理部100cは、前の撮像から撮像間隔時間(例えば、1分)経過したか否かを判定する(S352)。
ステップS352の結果、撮像間隔時間経過していない場合(S352→No)、処理部100cはステップS352へ処理を戻す。
ステップS352の結果、撮像間隔時間経過している場合(S352→Yes)、処理部100cはステップS301へ処理を戻し、撮像装置2にプレートP(図3)の撮像を指示する。
ステップS351の結果、走性開始から第1時間経過している場合(S351→Yes)、プレート除外処理部109がプレート除外処理を行った(S353)後、処理部100cがステップS361へ処理を進める。
ステップS353において、プレート除外処理部109は、第1時間経過しても、線虫のプロット直後の輝度的重心との変位が所定値以下であるプレートPを検査対象から除外するよう指示する。プレートPの除外指示は、解析装置1cの出力装置15において出力されてもよいし、撮像装置2の近傍等に表示装置(不図示)を設置し、その表示装置に表示させてもよい。
ステップS361〜S366は、ステップS301〜ステップS305と同様の処理であるので、ここでの説明を省略する。
そして、ステップS342(図32)の処理において、「No」が判定されると、撮像停止判定部108は、第1時間が経過後、第2時間(例えば、13分)経過したか否かを判定する(図32のS371)。
ステップS371の結果、第2時間経過している場合(S371→Yes)、撮像停止判定部108は、ステップS345へ処理を進める。
ステップS371の結果、走性開始から第2時間経過していない場合(S371→No)、処理部100cは、前の撮像から撮像間隔時間(例えば、1分)経過したか否かを判定する(S372)。
ステップS372の結果、撮像間隔時間経過していない場合(S372→No)、処理部100cはステップS372へ処理を戻す。
ステップS372の結果、撮像間隔時間経過している場合(S372→Yes)、処理部100cはステップS361へ処理を戻し、撮像装置2にプレートPの撮像を指示する。
図33は、第4実施形態で行われるプレート除外処理の模式的な説明図である。
図33では、1つの培養プレートPzから4つの解析用プレートPa〜Pdが生成される例を示している。ここで、培養プレートPzとは、線虫が培養されているプレートP(図3)であり、解析用プレートPa〜Pdとは尿検体と線虫が載置され、撮像装置2(図1)にセットされるプレートPである。
図33に示すように、同じ培養プレートPzで培養されていた線虫が、4つの解析用プレートPa〜Pdに分注される。
4つの解析用プレートPa〜Pdは、撮像装置2にセットされ、撮像、解析され、廃棄される。ここで、解析とは、輝度的重心の算出及び走性指数の算出である。
このうち、線虫のプロット直後における輝度的重心と、所定時間後の輝度的重心の位置との距離が、所定値以下の解析用プレートPcは、線虫が弱っている可能性があり、検査対象としてふさわしくないので除外される。
第4実施形態によれば、所定時間過ぎても輝度的重心の変化が少ないプレートPを除外することで、検査判定の精度を向上させることができる。
なお、第4実施形態は、第3実施形態にプレート除外処理を加えた形式となっている。すなわち、第4実施形態は、所定間隔(例えば、1分)毎に輝度的重心を求めている形式となっているが、これに限らない。例えば、第1実施形態や、第2実施形態のように、線虫のプロット直後と、所定時間後(例えば、15分後)とで撮像を行い、プロット直後と、所定時間後とにおける輝度的重心の差が所定値以下のプレートPを除外するようにしてもよい。
なお、第1〜4実施形態では、輝度的重心に基づいて、走性指数を求めているが、カメラ206によって撮像された画像における輝度に関する情報であれば、輝度的重心に限らない。例えば、結合後ピクセルでの線虫のプロット直後において最も輝度の高い結合後ピクセルと、走性開始後、所定時間後において最も輝度の高い結合後ピクセルとの距離を基に、走性指数が算出されてもよい。
また、図10、図14、図16、図17、図22〜図29、図33に示すようなグラフや、表や、輝度的重心の時間遷移を示すものが、出力装置15に出力(表示)されてもよい。
<第5実施形態>
実際のがん検査を行う際には、大規模検査と品質管理の2点が重要になると考えられる。基本的に、大規模検査は、化学走性検査の自動化と並列処理の実現とにより対応可能と考えられる。しかし、本実施形態に示されるがん検査では線虫という生物が用いられるため、線虫の状態が検査結果に大きく影響すると考えられる。つまり、状態のよくない線虫が用いられると、検査結果の信頼性が損なわれる可能性がある。
現状では、線虫の培養温度や培養時間等の培養条件、化学走性温度や化学走性時間や走性解析用のプレート作製後からの経過日数等の化学走性条件等で線虫の状態を管理している。しかし、これらの条件をすべて把握することは不可能である。
このように線虫の管理条件等がすべてを把握できない状態では、把握できている条件のみを管理・最適化したとしても、線虫の状態を完全に管理することは不可能である。
そこで、検査実施時における線虫の動きの状態を基に線虫の状態を把握することが有効となる。しかし、どのようの手法で検査実施時における線虫の動きの状態を基に線虫の状態を把握するのかについては、これまでまったく検討されてこなかった。
第1〜4実施形態では、検査実施時における線虫の動きの状態を基に線虫の状態を把握する手法について記載してきたが、第5実施形態では、第1〜4実施形態よりも検査時間が短く、精度の高い品質管理手法を提案する。
[システム構成]
図34は、第5実施形態に係るがん解析システムの構成を示す機能ブロック図である。
がん解析システムZdは、解析装置1d、撮像装置2及びデータベース3を有する。
撮像装置2は、線虫及び尿検体がプロットされたプレートを撮像し、撮像した画像を解析装置1dへ送信する。
解析装置1dは、撮像装置2から送られた画像を基に輝度情報を取得する。また、解析装置1dは、取得した輝度情報を基に、線虫の品質状態を判定する。さらに、解析装置1dは、線虫の品質状態が良好であると判定すると、取得した輝度情報から線虫の走性指数を算出する。算出された走性指数は、がんの陽性・陰性の判定に用いられる。品質状態、走性指数については後記する。
データベース3は、後記する走性解析領域における相対的輝度数の時間変化等を格納する。
[解析装置]
図35は、第5実施形態に係る解析装置の構成を示す機能ブロック図である。
解析装置1dは、PC(Personal Computer)等により構成されており、メモリ11、CPU(Central Processing Unit)12、記憶装置13、入力装置14、出力装置15及び送受信装置16を有する。
メモリ11には、記憶装置13に格納されているプログラムがロードされる。そして、ロードされたプログラムがCPU12によって実行される。これにより、処理部100d及び処理部100dを構成する画像取得部111、ピクセル結合部112、輝度情報取得部113が具現化する。さらに、第1品質判定処理部(品質管理部)114、第2品質判定処理部(品質管理部)115、走性指数算出部116、ノイズ判定処理部117、格納処理部118も具現化している。
画像取得部111、ピクセル結合部112、輝度情報取得部113は、図2における画像取得部101、ピクセル結合部102、輝度情報取得部103と同様の処理を行うため説明を省略する。
第1品質判定処理部114は、後記する第1品質管理に関する判定を行う。
第2品質判定処理部115は、後記する第2品質管理に関する判定を行う。
走性指数算出部116は、がんの陽性・陰性を判定するための走性指数を算出する。走性指数については後記して説明する。
ノイズ判定処理部117は、第2品質判定処理部115による判定結果が、ノイズによるものであるか否かを判定する。
格納処理部118は、後記する走性解析領域における相対的輝度数(後記)の時間変化等をデータベース3(図34)に格納する。
<各領域>
図36は、第5実施形態で行われる品質管理方法において、設定される各領域を示す図である。
図36は、プレートPが撮像されている画像を示している。
符号SP1は線虫がプロットされる箇所であり、符号SP2は尿検体がプロットされる箇所である。
そして、符号SP1を含む第1品質管理領域(所定範囲、所定領域)501は、第1品質管理処理で使用される領域である。また、第2品質管理領域(所定範囲)502は第2品質管理処理で使用される領域である。また、走性解析領域503は走性解析で使用される領域である。
第2品質管理領域502は、尿検体のプロット箇所SP2側の誘引側品質管理領域(所定範囲)502aと、尿検体のプロット箇所SP2とは反対側に位置する忌避側品質管理領域(所定範囲)502bとを有する。図36に示すように誘引側品質管理領域502aと忌避側品質管理領域502bとはプレートの中心軸CAに対して線対称の関係にある。
同様に、走性解析領域503は、尿検体のプロット箇所SP2側の誘引側走性解析領域503aと、尿検体のプロット箇所SP2とは反対側に位置する忌避側走性解析領域503bとを有する。図36に示すように誘引側走性解析領域503aと忌避側走性解析領域503bとはプレートの中心軸CAに対して線対称の関係にある。
ここで第5実施形態で用いられる相対的輝度数について説明する。相対的輝度数は、以下の式(7)によって算出される値である。
相対的輝度数=注目している領域(所定範囲)における輝度数の和/画像の全領域における輝度数の和 ・・・ (7)
式(7)では注目している領域における輝度数の和が画像の全領域における輝度数の和で除算されている。これは、画像の全領域における輝度数が時間によって変化するためである。変化の原因は、線虫が重なりあうため等である。
ちなみに、式(7)における「ピクセル数」とは「結合ピクセル数」である。
また、ここでは、輝度数の和が用いられているが、白ピクセルの数がカウントされてもよい。輝度数の和を用いる手法は、品質管理及び走性解析の精度を高めることができる。また、白ピクセルの数がカウントされる手法は、処理負担を軽くすることができる。
また、第5実施形態では、誘引側の相対的輝度数を正の値で示し、忌避側の相対的輝度数を負の値で示すものとする。また、第1品質管理での相対的輝度数は正の値で示す。
[フローチャート]
図37は、第5実施形態に係るがん解析システムが行う処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図34〜図36を参照する。
まず、撮像装置2のカメラ206がプレートPの撮像を行う(S401)。
そして、解析装置1dの画像取得部101が撮像装置2から画像を取得する画像取得処理を行う(S402)。
次に、ピクセル結合部102がピクセル結合処理を行う(S403)。なお、ステップS403は省略可能である。
そして、輝度情報取得部103は、必要があれば、ステップS403で結合されたピクセル(結合後ピクセル)に対して2値化処理を行う(S404)。すなわち、輝度情報取得部103は、ある輝度数以上の結合ピクセルは白として、前記した輝度数未満の結合ピクセルは黒とする。なお、ステップS404の処理が行われるのは、白ピクセルの数が相対的輝度数に用いられる場合である。輝度数の和が相対的輝度数に用いられる場合、ステップS404の処理は省略される。
そして、第2品質判定処理部115が、結合後ピクセルから輝度情報を取得し、第2品質管理領域502での相対的輝度数Re2を算出する(S405)。なお、ステップS405において、第2品質判定処理部115は、誘引側品質管理領域502a及び忌避側品質管理領域502b双方での相対的輝度数を算出する。第2品質判定処理部115は、算出した相対的輝度数Re2をデータベース3に格納する。
なお、輝度数の和が相対的輝度数に用いられる場合、輝度情報は輝度数となる。白ピクセルの数が相対的輝度数に用いられる場合、輝度情報は白ピクセル数となる。
次に、処理部110dは、計測開始から所定時間t1(例えば、5分)経過したか否かを判定する(S406)。
ステップS406の結果、所定時間t1経過していない場合(S406→No)、処理部100dはステップS401へ処理を戻す。
ステップS406の結果、所定時間t1経過している場合(S406→Yes)、第1品質判定処理部114は、第1品質管理領域501における相対的輝度数を算出する(S411)。
そして、第1品質判定処理部114は、算出した相対的輝度数Re1が10%以下であるか否かを判定する(S412)。なお、ステップS412の閾値は10%に限らない。なお、この閾値は、機械学習法を用いて決定されてもよい。機械学習を用いて閾値が決定されることで、蓄積される大量のデータを利用して、正解率の高い閾値を決定することができる。
ステップS412の結果、相対的輝度数Re1が10%より大きい場合(S412→No)、処理部100dは線虫の状態に問題があると判定し、取得した各情報を破棄する(S415)。そして、がん解析システムZdは検査対象となっているプレートPの検査を停止する。
ステップS412の結果、相対的輝度数Re1が10%以下である場合(S412→Yes)、第2品質判定処理部115は所定時間t1内に相対的輝度数Re2のピークがあるか否かを判定する(S413)。ステップS413において、第2品質判定処理部115は誘引側品質管理領域502a及び忌避側品質管理領域502b双方について相対的輝度数Re2のピークがあるか否かを判定する。そして、誘引側品質管理領域502a及び忌避側品質管理領域502bのいずれか一方にピークがある場合、第2品質判定処理部115はステップS413で「Yes」の判定をする。
ステップS413の結果、相対的輝度数Re2のピークがない場合(S413→No)、処理部100dは品質上問題があると判定し、取得した各情報を破棄する(S415)。そして、がん解析システムZdは検査対象となっているプレートPの検査を停止する。
ステップS413の結果、相対的輝度数Re2のピークがある場合(S413→Yes)、ノイズ判定処理部117が、検出された相対的輝度数Re2のピークがノイズであるか否かを判定する(S414)。ノイズであるか否かは、例えば、計測開始から所定時間t1経過時の走性解析領域503の相対的輝度数が所定値未満であるか否かによって判定される。すなわち、計測開始から所定時間t1経過時の走性解析領域503の相対的輝度数が所定値未満である場合、ノイズ判定処理部117は、相対的輝度数Re2のピークがノイズであると判定する。ノイズ判定については後記する。
ステップS414の結果、ノイズであると判定された場合(S414→No)、処理部100dは品質上問題があると判定し、取得した各情報を破棄する(S415)。そして、がん解析システムZdは検査対象となっているプレートPの検査を停止する。
ステップS414の結果、ノイズではないと判定された場合(S414→Yes)、第2品質判定処理部115は、検出された相対的輝度数Re2のピークが誘引側で検出されたか否かを判定する(S421)。
ステップS421の結果、誘引側でピークが検出された場合(S421→誘引側)、走性指数算出部116は誘引走性であると判定する(S431)。
その後、格納処理部118は、相対的輝度数Re1,Re2及び誘引側走性解析領域503aでの相対的輝度数の時間変化をデータベース3に格納する(S432)。
そして、走性指数算出部116は、時刻t1における誘引側走性解析領域503aの相対的輝度数を走性指数として算出する(S433)。その後、格納処理部118はステップS433で算出された走性指数を、ステップS432で格納された各情報と対のデータとしてデータベース3に格納する(S434)。
ステップS421の結果、忌避側でピークが検出された場合(S421→忌避側)、走性指数算出部116は忌避走性であると判定する(S441)。
その後、格納処理部118は、相対的輝度数Re1,Re2及び忌避側走性解析領域503bでの相対的輝度数の時間変化をデータベース3に格納する(S442)。
そして、走性指数算出部116は、時刻t1における忌避側走性解析領域503bの相対的輝度数を走性指数として算出する(S443)。その後、格納処理部118はステップS443で算出された走性指数を、ステップS442で格納された各情報と対のデータとしてデータベース3に格納する。
なお、図37のステップS401が図6(b)のステップS212に相当する。そして、図37のステップS402〜S433,S441〜S443までが図6(b)のステップS213に相当する。また、図37のステップS433,S443が図6(b)のステップS214に相当する。さらに、図37のステップS434,S444が図6(b)のステップS215に相当する。
<実験データ>
図38は、実際に取得された輝度情報と、第1品質管理領域との関係を示す図である。
図38では輝度情報として輝度数が結合ピクセル毎に記載されている。ここで、結合ピクセルはおよそ6.8mm四方の四角形としている。また、検体はプレートPの中心CEから25mmの箇所にプロットされている。さらに、輝度数は、計測開始5分後の輝度数である。また、以降の実験データでは、相対的輝度数に輝度数の和が用いられている。
また、第1品質管理領域501が、やや忌避側に偏って設定されている。前記したように、線虫がプロットされる際、バッファとともに線虫がプロットされる。その後、バッファを除くために、プレートPが忌避側に傾けられる。このようにすると、バッファのみが忌避側に流れ、線虫はプロット点に残るが、やや忌避側に偏る。従って、プレートPの中心CEよりも、やや忌避側に偏って第1品質管理領域501が設定されている。
図39は、実際に取得された輝度情報と、第2品質管理領域と、走性解析領域との関係を示す図である。
図39では輝度情報として輝度数が結合ピクセル毎に記載されている。図39に記載されている輝度数は図38と同じものである。
そして、このような輝度に対し、第2品質管理領域502(502a,502b)及び走性解析領域503(503a,503b)が設定されている。
第5実施形態では、図37のステップS434,S444で説明したように、ステップS402で取得した画像データや、図38や、図39に示す輝度情報ではなく、走性解析領域503の相対的輝度数の時間変化等をデータベース3に格納する。このようにすることで、データベース3に保存する情報量を抑えることができる。
第5実施形態における品質管理手法をまとめると以下のようになる。
(1)線虫の動きの状態を品質管理指標として使用しすることで全数検査が可能になる。
(2)品質管理指標として、基本的に培養、化学走性条件が適切に行われたロットにおいては、線虫の移動度が適切な範囲にあるはずという考え方に基づく。すなわち、プレートPの中心部にプロットした線虫群が適切な状態である場合、画像上では、線虫をプロットした領域(第1品質管理領域501)における輝度数は急激に減少するはずである。これを第1品質管理指標とする。
(3)一方、線虫をプロットした領域の両隣の領域(第2品質管理領域502)における輝度数の時間変化は、以下のようになる。すなわち、線虫の状態が良好であれば、該領域の輝度数が、一定時間内にピークが現れるはずである。これは、線虫が該領域を通過するため、第2品質管理領域502の線虫数がいったん増加し、その後、走性解析領域503へ線虫が移動していくことによる。該領域(第2品質管理領域502)における輝度数の時間変化も、品質管理指標になり得る。これを第2品質管理指標とする。
(4)さらに、第2品質管理領域502の外側に、走性解析領域503が設定される。これにより、誘引側、あるいはその反対側の忌避側の走性指数を得ることができる。
次に、実際の尿検体を用いた結果について説明する。適宜、図36を参照する。
[誘引の場合:尿検体ががん患者のもの]
(第1品質管理)
図40は、図36に示す第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。
なお、図40〜図52において、縦軸は相対的輝度数を示し、横軸は時間を示している。
ここでは、式(7)における「注目している領域」=「第1品質管理領域501」である。
図40では、時刻0(線虫の走性開始時刻)から相対的輝度数が減少し、時刻t1の手前で相対的輝度数が、ほぼ0なると、その後、相対的輝度数が横ばいとなっている。
これは、図36に示す第1品質管理領域501から線虫がいなくなったことを示している。時刻0〜t1(第1の時間)が、短い時間であれば線虫の状態が良好であることを示している。線虫の状態が良好ではない場合、いつまでたっても線虫がプロットされた箇所SP1から動かないため、相対的輝度数がいつまでたっても低くならない。なお、発明者が行った実験によるとt1=5分である。
(第2品質管理及び走性解析)
図41は、第2品質管理領域及び走性解析領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。
ここで、対象となる第2品質管理領域502は誘引側品質管理領域502aである。また、対象となる走性解析領域503は、誘引側走性解析領域503aである。
そして、符号601は誘引側品質管理領域502aにおける相対的輝度数の時間変化を示すものである。また、符号602は誘因側走性解析領域503aにおける相対的輝度数の時間変化を示すものである。
なお、符号601における相対的輝度数は式(7)の「注目している領域」=「誘引側品質管理領域502a」である。また、符号602における相対的輝度数は式(7)の「注目している領域」=「誘引側走性解析領域503a」である。
符号601のグラフは、時刻t1の手前でピークを示した後、低下していっている。それに対して、符号602のグラフは、時刻0(走性開始)から時刻t2(t2>t1(第2の時間))まで上昇し続け、その後、横ばいとなっている。
これは、線虫が誘引側品質管理領域502aを通過して、誘引側走性解析領域503aに達しているためである。
なお、発明者が行った実験によるとt1=5分、t2=10分である。
このように、第5実施形態では、まず、第1品質管理領域501の輝度数が所定時間以内に、ほぼ0となっていれば、線虫の状態が良好であると判定している。これによって、プロットされた線虫が、プロットされた箇所SP1付近に留まっていないことを確認することができる。
そして、第1品質管理処理の後、第2品質管理領域502の輝度数が所定時間以内にピークを示していれば、線虫の状態が良好であると判定している。これによって、第1品質管理処理の結果、所定時間以内にプロット箇所から移動していることに加えて、線虫が誘引側へ移動していることが分かる。
従って、図41の時刻t1の時点で走性解析指数が算出されても問題ない。なお、ここで、走性解析指数は、時刻t1の時点での誘引側走性解析領域503aにおける相対的輝度数で示される。
ここで、第2品質管理の意味を図36を参照して詳細に説明する。
第1品質管理は、第1品質管理領域501から線虫がいなくなったか否かを判定している。すなわち、第1品質管理領域501では、線虫がプロットされた箇所SP1の周辺に線虫がいつまでも残っていないか否かが判定される。しかし、線虫がプロットされた箇所SP1の周辺から線虫が移動しても、誘引側又は忌避側に移動しているとは限らない。例えば、図36における紙面上方向や、紙面下方向に移動している場合もある。例えば、検査者が手でプレートPを持つと、手が触れた部分の温度が上がる。線虫は、温度の低い方へ移動する性質があるため、プレートPに手が触れたりした場合、正しく誘引側又は忌避側へ移動しない可能性がある。
そこで、第5実施形態では、第2品質判定処理部115が、第2品質管理領域502における相対的輝度数が所定時間内でピークを示しているか否かで、線虫が通過したか否かを判定している。これにより、線虫が誘引側又は忌避側へ移動しているか否かを判定することが可能となる。
(実データ;第1品質管理領域)
図42は、がん患者の尿検体を用いた実データによる第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。
なお、図42〜図44に示すグラフは、尿検体にがん患者のものを使用している。
グラフ611に示されるように、計測開始(時刻0分)後、5分で相対的輝度数が10%まで減少している。これにより、用いられている線虫の状態は良好であると判定される。
(実データ:誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域)
図43は、がん患者の尿検体を用いた実データによる誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。
グラフ621はがん患者の尿検体を用いた場合における誘引側品質管理領域502aの相対的輝度数の時間変化を示している。同様に、グラフ622はがん患者の尿検体を用いた場合における誘引側走性解析領域503aの相対的輝度数の時間変化を示している。
グラフ621は、計測開始(時刻0)後、5分以内にピークPE1が現れている。そして、グラフ621では、ピークPE1の後、相対的輝度数が低下している。
グラフ622は、計測開始(時刻0)後、相対的輝度数がおおよそ上昇し続けている。
これにより、線虫が誘引側品質管理領域502aを通過し、誘引側走性解析領域503aに到達していることを確認することができる。これにより、用いられている線虫の状態は良好であると判定される。
(実データ:忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域)
図44は、がん患者の尿検体を用いた実データによる忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。
グラフ631はがん患者の尿検体を用いた場合における忌避側品質管理領域502bの相対的輝度数の時間変化を示している。同様に、グラフ632はがん患者の尿検体を用いた場合における忌避側走性解析領域503bの相対的輝度数の時間変化を示している。
なお、図44では、忌避側を示すため相対的輝度数を負の値で示している。
図44に示すように、グラフ631もグラフ632も、計測開始(時刻0)後、相対的輝度数が負の値を示しているが、やがて相対的輝度数が0となっている。
これは、最初、線虫が忌避側に迷い込んだ後、誘引側へ移動したことを示している。
[忌避の場合:尿検体が健常者のもの]
(第1品質管理)
図45は、図36に示す第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。
図45において、縦軸は相対的輝度数を示し、横軸は時間を示している。
ここでは、式(7)における「注目している領域」=「第1品質管理領域501」である。
図45では、図40と同様、時刻0(線虫の走性開始時刻)から相対的輝度数が減少し、時刻t1の手前で相対的輝度数が、ほぼ0なると、その後、相対的輝度数が横ばいとなっている。
これは、図40と同様、図36に示す第1品質管理領域501から線虫がいなくなったことを示している。
(第2品質管理及び走性解析)
図46は、第2品質管理領域及び走性解析領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。
なお、図46では、忌避側を示すため相対的輝度数を負の値で示している。
ここで、対象となる第2品質管理領域502は忌避側品質管理領域502bである。また、対象となる走性解析領域503は、忌避側走性解析領域503bである。
そして、符号701は忌避側品質管理領域502bにおける相対的輝度数の時間変化を示すものである。また、符号702は忌避側走性解析領域503bにおける相対的輝度数の時間変化を示すものである。
なお、符号701における相対的輝度数は式(7)の「注目している領域」=「忌避側品質管理領域502b」である。また、符号702における相対的輝度数は式(7)の「注目している領域」=「忌避側走性解析領域503b」である。
符号701のグラフは、時刻t1の手前でピークPE2を示した後、上昇していっている。それに対して、符号702のグラフは、時刻0(走性開始)から時刻t2(t2>t1)の手前まで低下し続け、その後、低下率は減少するものの、低下し続けている。
これは、線虫が忌避側品質管理領域502bを通過して、忌避側走性解析領域503bに達しているためである。
なお、発明者が行った実験によるとt1=5分、t2=10分である。
このように、第5実施形態では、まず、第1品質管理領域501の輝度数が所定時間以内に、ほぼ0となっていれば、線虫の状態が良好であると判定している。これによって、プロットされた線虫が、プロットされた箇所SP1付近に留まっていないことを確認することができる。
そして、第1品質管理処理の後、第2品質管理領域502の輝度数が所定時間以内にピークを示していれば、線虫の状態が良好であると判定している。これによって、第1品質管理処理の結果、所定時間以内にプロット箇所から移動していることに加えて、線虫が忌避側へ移動していることが分かる。
従って、図46の時刻t1の時点で走性解析指数が算出されても問題ない。なお、ここで、走性解析指数は、忌避側走性解析領域503bにおける相対的輝度数で示される。
(実データ;第1品質管理領域)
図47は、健常者の尿検体を用いた実データによる第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。
なお、図47〜図49に示すグラフは、尿検体に健常者のものを使用している。また、図47〜図49において、縦軸は相対的輝度数を示し、横軸は時間(分)を示す。
図47のグラフ711は計測開始(時刻0分)後、5分で相対的輝度数が10%まで減少している。これにより、用いられている線虫の状態は良好であると判定される。
(実データ:誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域)
図48は、健常者の尿検体を用いた実データによる誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。
グラフ721は健常者の尿検体を用いた場合における誘引側品質管理領域502aの相対的輝度数の時間変化を示している。同様に、グラフ722は健常者の尿検体を用いた場合における誘引側走性解析領域503aの相対的輝度数の時間変化を示している。
グラフ721は、計測開始(時刻0)後、5分以内にピークPE2aが現れている。しかし、このピークPE2aはある時間幅の中でだけ観測されているため、ピークPE2aはノイズと判定される。すなわち、グラフ721はピークPE2a以外では、低い値を示している。ノイズではない場合、図43のグラフ621に示すように、ピークの前後でも相対的輝度数は所定の値を示すはずである。
また、グラフ722は、おおよそ0で推移している。前記したピークPE2は、誘引側走性解析領域503aでの相対的輝度数(グラフ722)が上昇していないことからも、ノイズであると判定される。
(実データ:忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域)
図49は、健常者の尿検体を用いた実データによる忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。
グラフ731は健常者の尿検体を用いた場合における忌避側品質管理領域502bの相対的輝度数の時間変化を示している。同様に、グラフ732は健常者の尿検体を用いた場合における忌避側走性解析領域503bの相対的輝度数の時間変化を示している。
なお、図49では、忌避側を示すため相対的輝度数を負の値で示している。
図49でグラフ731は、計測開始(時刻0)後、5分以内にピークPE2bが現れている。そして、グラフ731では、ピークPE2bの後、相対的輝度数が上昇している。
グラフ732は、計測開始(時刻0)後、およそ7分後まで相対的輝度数が低下しているが、その後、ほぼ横ばいとなり、およそ13分後から若干上昇している。
これにより、線虫が忌避側品質管領域502bを通過し、忌避側走性解析領域503bに到達していることを確認することができる。
[対照実験]
次に、図50〜図52を参照して、尿検体の代わりに蒸留水を用いた対象実験の結果について説明する。つまり、尿検体の代わりに蒸留水を用いることによって、線虫の状態がわるい状態を疑似的に作り出している。
(実データ;第1品質管理領域)
図50は、蒸留水を用いた実データによる第1品質管理領域における相対的輝度数の時間変化を示す図である。
なお、図50〜図52において、縦軸は相対的輝度数を示し、横軸は時間(分)を示す。
図50に示すように、相対的輝度数のグラフ801は、計測開始(時刻0)後、15分経過しても相対的輝度数が10%以下になっていない。これは、線虫がプロットされた箇所SP1付近に留まっていることを示している。
(実データ:誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域)
図51は、蒸留水を用いた実データによる誘引側品質管理領域及び誘引側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。
グラフ811は蒸留水を用いた場合における誘引側品質管理領域502aの相対的輝度数の時間変化を示している。同様に、グラフ812は蒸留水を用いた場合における誘引側走性解析領域503aの相対的輝度数の時間変化を示している。
図51に示すように、グラフ811は計測開始(時刻0)後、5分以内にピークを示していない。
また、グラフ812は、計測開始(時刻0)後、8分程度まで値0を維持し、その後の上昇率も低い。
これらから、誘引側へ移動した線虫の数は多くないことが確かめられる。
(実データ:忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域)
図52は、蒸留水を用いた実データによる忌避側品質管理領域及び忌避側走性解析領域での相対的輝度数の時間変化を示す図である。
グラフ821は蒸留水を用いた場合における忌避側品質管理領域502bの相対的輝度数の時間変化を示している。同様に、グラフ822は蒸留水を用いた場合における忌避側走性解析領域503bの相対的輝度数の時間変化を示している。
なお、図52では、忌避側を示すため相対的輝度数を負の値で示している。
グラフ821は、計測開始(時刻0)後、5分以内にピークPE3が現れている。しかしながら、グラフ822がピークPE3の後、低下していないことから、このピークPE3はノイズであると判定できる。
そもそも、図50に示すように、第1品質管理領域501における相対的輝度数が、5分以内に10%以下に減少していないことから、該サンプルは第1品質判定処理で破棄される。
図52から、忌避側に移動した線虫の数も多くないことが分かる。
<積分値>
ある時間幅における相対的輝度数の時間積分(累積加算)値を化学走性指数としてもよい。積分の時間は、計測開始後0〜5分、もしくは0〜10分である。
図53及び図54は、積分しない相対的輝度数と、1分毎の相対的輝度数の積分(累積加算)を行った相対的輝度数(積分値)の例を示す表である。なお、この相対的輝度数には、輝度数の和が用いられている。
なお、図53に誘引(がん患者の尿検体使用)の場合を示し、図54に忌避(健常者の尿検体を使用)の場合を示す。図53及び図54では、計測開始から5分後及び10分後の相対的輝度数が示されている。さらに、図53及び図54では、計測開始機から5分間(図53及び図54では5分と記載)及び10分間(図53及び図54では10分と記載)の相対的輝度数の時間積分値(積分値)が示されている。
図53に示すように、相対的輝度数の積分を行うことで、ノイズ成分を緩和することができる。これにより、精度を向上させることができる。
また、走性指数を計算する際に、誘引側走性解析領域503aと忌避側走性解析領域503bのそれぞれで算出された走性指数が加算され、その加算結果を新たな走性指数としてもよい。この際、誘引側を「+」、忌避側を「−」とする。例えば、ある検査において、誘引側走性解析領域503aにおける走性指数(相対的輝度数)が「+10」であり、忌避側走性解析領域503bにおける走性指数(相対的輝度数)が「−2」であったとする。このような場合、+10+(−2)=+8が最終的な走性指数として採用される。
このようにすることで、誘引、忌避が明確でない場合も判定が可能となる。誘引、忌避が明確でない場合とは、例えば、誘引側走性解析領域503aにおける走性指数が「+10」であり、忌避側走性解析領域503bにおける走性指数が「−8」である場合等である。このような場合、+10+(−8)=+2が最終的な走性指数(誘引)として採用される。このように、見た目では誘引なのか忌避なのかが判別しにくい場合でも、誘引、忌避の判定を行うことができる。
第5実施形態によれば、品質管理の後に走性解析が行われることで、線虫の状態を全数検査できる。また、検査時における線虫の動作状態を基に線虫の品質管理が行われることにより、品質管理を確かなものとすることができる。これにより、検査の信頼性を向上させることができる。さらに、このようにすることで、検査(画像解析)に不適なプレートPの走性解析を行わずにすませることができるため、効率的な画像解析を行うことができる。
また、輝度の時間変化を基に品質管理が行われることにより、線虫の数をカウントする手法よりも、検査員の負荷や、処理負荷を軽減することができる。例えば、線虫の数をカウントする手法では、線虫が重なっている等して線虫個体の区別がつきにくい場合、そのカウントは恣意的なものになりがちである。第5実施形態に示すように、輝度の時間変化を基に品質管理が行われることにより、客観的な指標を基に線虫の品質管理を行うことができる。
そして、第5実施形態では、第1品質判定処理部114が、線虫がプロットされた箇所SP1を含む所定領域(第1品質管理領域501)の相対的輝度数が、どれだけ減少したかを判定している。これによって、線虫がプロットされた箇所SP1から移動しているか否かを判定することができる。
また、第5実施形態では、第1品質管理領域501における相対的輝度数が所定値(第5実施形態では10%)以下になると、線虫の状態がよい(線虫の品質が保証されている)と判定されている。このようにすることで、線虫が、プロットされた箇所SP1から順調に移動しているか否かが分かる。
さらに、第5実施形態では、誘引側品質管理領域502a及び忌避側品質管理領域502bにおいて、所定時間内にピークが現れているか否かによって線虫の品質管理を行っている。このようにすることで、誘引側もしくは忌避側を線虫が通過したか否か、すなわち、線虫が正しく誘引側もしくは忌避側へ移動しているか否かが分かる。
さらに、第5実施形態では、第1品質判定処理の後、第2品質判定処理が行われている。このようにすることで、線虫がプロットされた箇所SP1から移動しているか否かを判定した後、線虫が誘引側又は忌避側へ移動しているか否かを判定することができる。これにより、品質管理の精度を向上させることができる。
また、第5実施形態では、輝度を相対的輝度とすることで、第1〜第4実施形態における輝度的重心よりも明確な結果を得ることができる。
さらに、前記したように、相対的輝度数の輝度数は、輝度数の和が基本となるが、画像を2値化した結果得られる白ピクセルの数とすることで、処理負荷を軽減することができる。
また、第5実施形態では、走性指数を相対的輝度数とすることで、第1〜第4実施形態における輝度的重心よりも明確な結果を得ることができる。
そして、第1品質管理や、第2品質管理の結果が得られる所定時間(第2の時間)が経過すると、走性解析が行われることで、検査時間を短くすることができる。さらに、検査時間が短くなることにより、検体が拡散しないうちに検査を終了させることができる。
図36に示す第2品質管理領域502や、走性解析領域503の図面上下方向の幅が狭められてもよい。このようにすることで、線虫が誘引側や、忌避側に移動しているか否かの判定の精度を高めることができる。
また、第1品質管理処理のみを行ったり、第2品質管理処理のみを行ったりするようにしてもよい。
なお、第1品質判定処理部114は、所定時間(例えば5分)以内に相対的輝度数が所定値(例えば10%)以下となっているか否かを判定している。しかしながら、これに限らず、第1品質管理領域501の相対的輝度数の時間変化率が所定の値以下であるか否かが判定されてもよい。
また、第5実施形態では、走性指数として相対的輝度が用いられているが、その他の指数が走性指数として使用されてもよい。
なお、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、各部100〜109,111〜118、各記憶装置13,データベース3等は、それらの一部又はすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図2、図12、図20、図30、図35で示すように、前記した各構成、機能等は、CPU12等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、図2、図12、図20、図30、図35に示すように記憶装置13に格納すること以外に、メモリ11や、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1,1a〜1d 解析装置(解析部)
2 撮像装置(撮像部)
100,100a〜100c 処理部
101,111 画像取得部
102,112 ピクセル結合部
103,113 輝度情報取得部
104 輝度的重心算出部
105 走性指数算出部
106 検査判定部
107 ピクセル除外部
108 撮像停止判定処理部
109 プレート除外処理部
114 第1品質判定処理部(品質管理部)
115 第2品質判定処理部(品質管理部)
116 走性指数算出部
117 ノイズ判定処理部
118 格納処理部
201 基部
202 光源部
203 台座
204 第1支持部
205 第2支持部
206 カメラ(撮像部)
221 拡散板付きリングLED光源
222 遮蔽板
231 撮像レンズ
232 撮像素子
233 前側焦点
241 拡散板
301 結合後画像の中心
302 破線円
401,411 原点(プロット直後の輝度的重心)
402,412 線虫の動きが鈍る点
501 第1品質管理領域(所定範囲、所定領域)
501 第2品質管理領域(所定範囲)
501a 誘引側品質管理領域(所定範囲)
502b 忌避側品質管理領域(所定範囲)
503 走性解析領域
503a 誘引側走性解析領域
503b 忌避側走性解析領域
E,E1〜E3 線虫
P プレート
Pz 培養プレート
Pa〜Pc 解析用プレート
SP1 線虫がプロットされる箇所
SP2 尿検体がプロットされる箇所
t1 時刻(第1の時間、第2の時間)
Z,Zd がん解析システム

Claims (14)

  1. 線虫及び尿検体がプロットされているプレートを下方から照射する光源部と、
    前記光源部によって照射された前記プレートを、撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された画像を基に、前記線虫の品質状態についての情報を出力する品質管理部と、
    前記品質管理部による前記線虫の品質管理の後に、前記画像を基に、前記線虫の走性の度合いである走性指数を算出する走性解析を行う走性指数算出部と、
    を有することを特徴とするがん解析システム。
  2. 前記品質管理部は、
    前記画像における所定範囲の輝度の時間変化を基に、前記線虫の品質管理を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のがん解析システム。
  3. 前記所定範囲は、前記線虫がプロットされた箇所を含む所定領域であり、
    前記品質管理部は、
    前記所定領域の輝度が、計測開始から第1の時間の間に、どれだけ減少したかによって、前記線虫の品質管理を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載のがん解析システム。
  4. 前記品質管理部は、
    前記所定領域の輝度が、計測開始から第1の時間後に、所定の値以下となった場合、前記線虫の品質が保証されていると出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載のがん解析システム。
  5. 前記所定範囲は、尿検体がプロットされた箇所と、前記画像の中心との中間に設定された誘引側品質管理領域、及び、前記画像の中心に対して、前記誘引側品質管理領域と線対称となる位置に設定された忌避側品質管理領域であり、
    前記品質管理部は、
    前記誘引側品質管理領域又は前記忌避側品質管理領域における輝度の時間変化のピークが前記計測開始から第2の時間以内に示されている場合、前記線虫の品質が保証されていると出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載のがん解析システム。
  6. 前記走性指数算出部は、
    計測開始から前記第2の時間後における前記走性指数を算出する
    ことを特徴とする請求項5に記載のがん解析システム。
  7. 前記所定範囲は、尿検体がプロットされた箇所と、前記画像の中心との中間に設定された誘引側品質管理領域、及び、前記画像の中心に対して、前記誘引側品質管理領域と線対称となる位置に設定された忌避側品質管理領域であり、
    前記品質管理部は、
    前記誘引側品質管理領域又は前記忌避側品質管理領域における輝度の時間変化のピークが、計測開始から第2の時間以内に示されている場合、前記線虫の品質が保証されていると出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載のがん解析システム。
  8. 前記走性指数算出部は、
    計測開始から前記第2の時間後における前記走性指数を算出する
    ことを特徴とする請求項7に記載のがん解析システム。
  9. 前記品質管理部は、
    画像における前記輝度を画像全体にわたって総和した輝度数である全体輝度を算出し、
    前記所定範囲について、前記輝度を総和した輝度数である範囲輝度を算出し、
    前記範囲輝度を前記全体輝度で除算した相対的輝度数を、前記輝度とする
    ことを特徴とする請求項2に記載のがん解析システム。
  10. 前記品質管理部は、
    前記画像を2値化処理した結果生じる白ピクセルの数を画像全体にわたって総和した全体白ピクセル数を算出し、
    前記所定範囲について、前記白ピクセルの数をを総和した範囲白ピクセル数を算出し、
    前記範囲白ピクセル数を前記全体白ピクセル数で除算した相対的輝度数を、前記輝度とする
    ことを特徴とする請求項2に記載のがん解析システム。
  11. 前記走性指数は、尿検体がプロットされた箇所を含む誘引側走性解析領域、又は、前記プレートの中心軸に対して、前記誘引側走性解析領域と線対称となる忌避側走性解析領域における前記相対的輝度数である
    ことを特徴とする請求項9に記載のがん解析システム。
  12. 前記輝度は、所定時間で累積加算された前記相対的輝度数である
    ことを特徴とする請求項9に記載のがん解析システム。
  13. 線虫及び尿検体がプロットされているプレートを下方から照射する光源部と、
    前記光源部によって照射された前記プレートを、撮像する撮像部と、
    処理部と、を有するがん解析システムが、
    前記撮像部で撮像された画像を基に、前記線虫の品質状態についての情報を出力し、
    前記線虫の品質管理の後に、前記画像を基に、前記線虫の走性の度合いである走性指数を算出する走性解析を行う
    ことを特徴とするがん解析方法。
  14. 前記がん解析システムは、
    前記画像における所定範囲の輝度の時間変化を基に、前記線虫の品質管理を行う
    ことを特徴とする請求項13に記載のがん解析方法。
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