JP6559580B2 - 三ハロゲン化アルミニウムガスの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明においては、三ハロゲン化アルミニウムガスを製造するための装置であって、ガスが流通するための導入口、および排出口を備え、一ハロゲン化アルミニウムガスと反応しない部材で製造され、固定のアルミニウムを直接充填するための原料収容部を備えた三ハロゲン化アルミニウムガス製造装置を使用することができる。該装置においては、さらに、前記原料収容部の排出口にハロゲン系ガスを供給するための第1ハロゲン系ガス供給管を配置することが好ましい。
一ハロゲン化アルミニウムガスと反応しない物質を例示すれば、カーボン、窒化ホウ素、タンタルカーバイド、タングステン、窒化アルミニウム、およびサファイアが好ましく、加工性、強度、重量の観点から、中でも窒化ホウ素がより好ましい。また、それらの部材を耐腐食性の保護材として使用してもよい。例えば、カーボンに対して窒化ホウ素で被覆することにより、加工性と耐腐食性を持つ部材とすることもできる。なお、本発明において、原料収容部23は、一ハロゲン化アルミニウムガスを反応しない前記部材、具体的には窒化ホウ素で作製することが特徴である。一ハロゲン化アルミニウムガスを反応しない前記部材で作製することによって、原料収容部23の周辺で一ハロゲン化アルミニウムガスと石英ガラスが反応せず、不純物濃度が低減された三ハロゲン化アルミニウムガスを製造することが可能となる。
AlX(g)+ 2HX(g) = AlX3(g)+ H2(g)
AlX2(g)+ HX(g) = AlX3(g)+ 1/2H2(g)
ここでXはハロゲン元素である。
具体的なアルミニウム系III族窒化物結晶製造装置の構成の一例を、図1を用いて説明する。図1に示す気相成長装置100は、三ハロゲン化アルミニウムガスを製造する領域とアルミニウム系III族窒化物結晶の結晶成長を行う領域の2つの領域からなっており、アルミニウム系III族窒化物結晶を製造する領域について説明する。
図1に示す気相成長装置100のアルミニウム系III族窒化物結晶の結晶成長を行う領域では、例えば、ベース基板12と、ベース基板を支持する支持台13と、アルミニウム系III族窒化物結晶の原料となるガスを導入するハロゲン化アルミニウムガス供給ノズル28で構成されており、さらに、ベース基板12を加熱するための基板加熱装置18と結晶成長の領域全体を加熱する成長部外部加熱装置17で構成されている。加熱されたベース基板に原料ガスを供給することによって、アルミニウム系III族窒化物結晶を成長させる。
また、本発明は、アルミニウムとハロゲン系ガスとを接触させて、三ハロゲン化アルミニウムガスを製造する方法において、
ガスが流通するための導入口、および排出口を備え、一ハロゲン化アルミニウムガスと反応しない部材で製造された原料収容部に固体のアルミニウムを直接充填し、該導入口からハロゲン系ガスを導入することにより、該アルミニウムとハロゲン系ガスとを接触させて、得られた三ハロゲン化アルミニウムガスを該排出口から排出させることを特徴とする三ハロゲン化アルミニウムガスの製造する方法である。以下、三ハロゲン化アルミニウムガスを製造するために必要な製造条件について、説明する。
本発明において、三ハロゲン化アルミニウムガスの原料となるアルミニウムは、純度が99.9%以上の固体を使用することが好ましい。得られるハロゲン化アルミニウムガスをアルミニウム系III族窒化物結晶の原料に使用する場合には、より純度の高い99.99%以上の固体を使用することが好ましい。当然のことながら、最も好ましいアルミニウムの純度は100%である。なお、ハロゲン系ガスとアルミニウムとの接触効率を高くするために、本発明においては固体のアルミニウムの状態でハロゲン系ガスと接触させることを特徴とする。接触効率が改善された結果として、ベース基板上への三ハロゲン化アルミニウムガスの輸送効率が高まり、アルミニウム系III族窒化物結晶の成長速度を高めることが出来る。
固体のアルミニウムは、装置形状によって種々の形状を採用することができるが、実際に使用する装置において、ハロゲン系ガスとの接触効率、該ハロゲン系ガスの流通、および装置の圧力損失等を考慮すると、直径0.1mm以上10mm以下であって長さ0.1mm以上10mm以下の円柱状のもの、あるいは、これに類似の柱状のものが好適に使用できる。
本発明において、ハロゲン系ガスは、アルミニウムと反応させて三ハロゲン化アルミニウムガスを製造することに使用される。具体的には、塩素ガス、臭素ガス、塩化水素ガス、臭化水素ガス、が挙げられる。中でも、得られる三ハロゲン化アルミニウムガスの使用範囲の拡大、配管の腐食のし難さ、汎用性と経済性を考慮すると、塩化水素ガスを使用することが好ましい。なお、塩化水素ガスを使用した場合には、三塩化アルミニウムガス、二塩化アルミニウムガス、一塩化アルミニウムガス、三塩化アルミニウム二量体ガスが主に生成される。三塩化アルミニウムガスを発生する過程で生じた一塩化アルミニウムガスは、石英ガラスは反応しやすくアルミニウム系III族窒化物結晶の結晶品質を低下させるため、本発明においては三塩化アルミニウムガスを発生させる原料収容部において、一塩化アルミニウムガスと反応しない部材を使用することを特徴とする。
また、原料配収容部23に配置された固体のアルミニウムは、原料部外部加熱手段5により、アルミニウムの融点まで、具体的には、180℃以上660℃以下の温度に加熱される。原料部外部加熱手段16は、特に制限されるものではなく、抵抗加熱方式や光加熱方式,高周波誘導加熱方式のものが使用できる。
次に、本発明の三ハロゲン化アルミニウムガス製造方法に好適に使用できるハロゲン系ガスを原料収容部の排出口周辺にハロゲン系ガスを追加で供給する場合について、説明する。
また、本発明の方法は、ハロゲン化アルミニウムガスと該窒素源ガスとを反応させてアルミニウム系III族窒化物結晶を製造する方法である。以下、アルミニウム系III族窒化物結晶を製造するために必要な製造条件について、説明する。
本発明において、アルミニウム系III族窒化物結晶をその上に成長させるベース基板12は、特に制限されるものではなく、公知の基板を使用することができる。具体的には、たとえば、サファイア、シリコン、シリコンカーバイド、酸化亜鉛、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化アルミニウムガリウム、ガリウム砒素、ホウ化ジルコニウム、ホウ化チタニウムなどが用いられる。また、ベース基板の厚みも、特に制限されるものではなく、50〜1000μmの範囲である。
本発明においてアルミニウム系III族窒化物結晶を得るために、ハロゲン化アルミニウム供給ノズル28から三ハロゲン化アルミニウムガスを供給する。前述したように本発明で製造された三ハロゲン化アルミニウムガスは、一ハロゲン化アルミニウムガスと石英ガラスの反応に由来する不純物が少なく、また、一ハロゲン化アルミニウムガスおよび二ハロゲン化アルミニウムガスの濃度が低減されており、アルミニウム系III族窒化物結晶の成長に好適に使用することが出来る。
また、本発明においてアルミニウム系III族窒化物結晶を得るために、三ハロゲン化アルミニウムガスと同様に、窒素源ガス導入管31から窒素源ガスを供給する。当該窒素源ガスとしては窒素を含有する反応性ガスが採用されるが、コストと取り扱いやすさの点でアンモニアガスを使用することが好ましい。
図1に示すような気相成長装置100を使用してハロゲン化アルミニウムガスを発生させ、さらに該ハロゲン化アルミニウムガスを原料ガスとして、アルミニウム系窒化物結晶を成長させた例について説明する。
図1において、原料収容部23を石英ガラス製にした以外は、実施例1と同じ装置を使用して、実施例と同様に単結晶窒化アルミニウムを繰り返し成長した比較例である。成長した単結晶窒化アルミニウムに含まれる不純物であるシリコン濃度は、成長回数を重ねるとともに徐々に増加していることが明らかであった。
10成長部
11反応器
12ベース基板
13支持台
14押し出しガス導入管
15排気口
16原料部外部加熱装置
17成長部外部加熱装置
18ベース基板加熱装置
20原料部外殻反応管
21原料部内側上流反応管
22第2ハロゲン系ガス供給管
23原料収容部(窒化ホウ素製)
25金属アルミニウム原料
26原料収容部排出口
27第1ハロゲン系ガス供給管
28ハロゲン化アルミニウムガス供給ノズル
31窒素源ガス導入管
32窒素源ガス供給ノズル
33窒素源ガス追加ハロゲン系ガス導入管
34窒素源ガス追加ハロゲン系ガス合流部
Claims (9)
- アルミニウムとハロゲン系ガスとを接触させて、三ハロゲン化アルミニウムガスを製造する方法において、
ガスが流通するための導入口、および排出口を備え、一ハロゲン化アルミニウムガスと反応しない部材で製造された原料収容部に固体のアルミニウムを直接充填し、該導入口からハロゲン系ガスを導入することにより、該アルミニウムと該ハロゲン系ガスとを接触させて、得られた三ハロゲン化アルミニウムガスを該排出口から排出させることを特徴とする三ハロゲン化アルミニウムガスの製造方法。 - 前記原料収容部の外部から前記排出口周辺に、さらにハロゲン系ガスを供給する請求項1に記載の三ハロゲン化アルミニウムガスの製造方法。
- 一ハロゲン化アルミニウムガスと反応しない前記部材が、カーボン、窒化ホウ素、タンタルカーバイド、タングステン、窒化アルミニウム、およびサファイアから選ばれる材質で製造された部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の三ハロゲン化アルミニウムガスの製造方法。
- 前記固体のアルミニウムと前記ハロゲン系ガスとを接触させる際の温度が、180〜660℃である請求項1〜3の何れかに記載の三ハロゲン化アルミニウムガスの製造方法。
- 前記ハロゲン系ガスが、塩化水素ガスである請求項1〜4の何れかに記載の三ハロゲン化アルミニウムガスの製造方法。
- 請求項1〜5の何れかに記載の方法で三ハロゲン化アルミニウムガスを製造した後、得られた三ハロゲン化アルミニウムガスと窒素源ガスとを接触させることを特徴とするアルミニウム系窒化物結晶の製造方法。
- 三ハロゲン化アルミニウムガスを製造するための装置であって、
ガスが流通するための導入口、および排出口を備え、一ハロゲン化アルミニウムガスと反応しない部材で製造され、固定のアルミニウムを直接充填するための原料収容部、
を備えた三ハロゲン化アルミニウムガス製造装置。 - 前記原料収容部の排出口周辺にハロゲン系ガスを供給するための第1ハロゲン系ガス供給管を備えた請求項7に記載の三ハロゲン化アルミニウムガス製造装置。
- 前記原料収容部の外周に原料部外殻反応管が配置され、前記原料収容部と前記原料部外殻反応管とが二重管構造となり、前記第1ハロゲン系ガス供給管が該原料収容部と該原料部外殻反応管との隙間部である請求項8に記載の三ハロゲン化アルミニウムガス製造装置。
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