JP6557096B2 - ボイド管固定具 - Google Patents

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Description

本発明は、建造物のコンクリート壁に貫通孔を形成する際に使用される中空筒状のボイド管を型枠に固定するためのボイド管固定具に関するものである。
建造物のコンクリートの梁やスラブ等のコンクリート壁に配線・配管材等を挿通するために貫通孔が設けられており、その貫通孔はスリーブからなるボイド管を固定具を介して型枠に固定した後、コンクリートを打設し、硬化後に型枠及び固定具を撤去することにより形成される。このときに使用される固定具として、特許文献1や特許文献2の固定具が提案されている。これらの固定具は、ボイド管の開口縁において管壁を保持片と係止片とで挟持し係止片を管壁に係止させて保持する保持部と、固定具を型枠に固定するための固定部とからなり、固定部はボイド管の外側に配置された状態で釘等を使用して型枠に固定される。そして、コンクリートを打設した後に型枠を取り外し、釘等をペンチ等で挟持して引き抜くことにより固定具はコンクリート壁から除去されるようになっている。
特開2010−174525号公報 実開昭62−101957号公報
ところで、ボイド管を使用してスラブに貫通孔を形成するときは、型枠に固定される他の取付物との干渉を避けるためのスペースの点などから、固定具の固定部はボイド管の内部側に配置されることが多い。その場合、コンクリートを打設し型枠を撤去した後、ボイド管はコンクリート壁から撤去されないが、固定具については、そのまま除去されない状態に置かれると、配線・配管材等を貫通孔内に挿通するのに邪魔となるから、除去する必要がある。
しかし、従来の固定具は、ボイド管の外管壁に係止している保持部の係止片が、コンクリート壁内に埋設されているために、コンクリート壁から取り外すことはできない。ここで、従来の固定具は、保持部の係止片と固定部とは一体に形成されているから、固定部も取り外すことができないことになり、したがって、固定部が貫通孔内に突出して残ったままの状態となるために邪魔となり、配線・配管材等を貫通孔内に挿通するのに支障となる。
また、ボイド管を使用してコンクリートの梁等に貫通孔を形成する場合などで、固定具の固定部をボイド管の外部側に配置するときには、従来の固定具は、コンクリートを打設して型枠を撤去した後に、固定部はコンクリートに埋設されているので、この固定部を含めて除去するのは簡単ではなかった。更に、保持部の係止片のボイド管の管壁に対する係止を解除するときには、コンクリート壁から釘等が外部に突出し、それが邪魔になるとともに危険でもあることから、解除し難かった。
そこで、本発明は、ボイド管の端部を保持する保持部と型枠に固定される固定部とを備えたものにおいて、固定部をボイド管の内部側に配置したときに、型枠の撤去後に固定部のみを除去することができ、また、固定部をボイド管の外部側に配置したときに、型枠の撤去後に、固定部を含めて除去し易く、そして、保持部のボイド管の管壁に対する係止の解除を簡単に行なうことができるボイド管固定具の提供を課題とするものである。
請求項1のボイド管固定具は、ボイド管の端部を保持する保持部と、前記保持部から分断可能な合成樹脂製の連設部によって該保持部に連設された、型枠への固定部と、を備え、前記連設部は、前記保持部と前記固定部との間に位置する溝部によって形成されている。
請求項2のボイド管固定具は、ボイド管の端部を保持する保持部と、型枠への固定部と、を備え、前記保持部は、前記ボイド管の管壁に係止する係止部を備えた金属製の係止片と、前記管壁を挟むように前記係止片と対向する、少なくとも外面部が合成樹脂製の対向片と、からなり、前記固定部は、前記係止片とは反対側に張り出すように前記対向片に分断可能な連設部によって連設され、前記連設部は、前記固定部をその基端から分断可能になっている。ここで、固定部の基端とは、係止片とは反対側に張り出す固定部の根元部分をいう。
請求項3のボイド管固定具は、特に、保持部の対向片は、前記係止片から連続する金属製の芯部と、該芯部の少なくとも一部を被覆する合成樹脂製の被覆部と、からなり、前記固定部は、前記対向片の被覆部に連設されている。
請求項1の発明は、ボイド管の端部を保持する保持部と型枠への固定部とが、分断可能な合成樹脂製の連設部によって連設されているので、固定部をボイド管の内部側に配置したときには、型枠の撤去後に固定部のみを除去することができる。このため、型枠撤去後にボイド管の外管壁に係止している保持部の係止片は、コンクリート壁に埋設されているためにコンクリート壁から取り外すことはできないものの、固定部は、工具で釘等を引き抜くことに伴って連設部で分断されて除去されることにより、固定部がボイド管内に突出した状態で残ることにより貫通孔内に配線・配管材等を挿通するのに支障となるのを回避することができる。
また、固定部をボイド管の外部側に配置したときには、型枠の撤去後に、固定部はコンクリートに埋設された状態にあるために固定具全体を一度に除去するのは簡単ではなかったが、請求項1の固定具は、連設部で保持部と固定部とを分断できるので、保持部と固定部とを別々の作業で除去することが可能となる。このため、固定具は固定部を含めてコンクリート壁から除去し易い。そして、型枠撤去後、コンクリート壁からは固定部の釘等が外部に突出しており、それが邪魔になるとともに危険でもあるところ、先に、釘等を工具で引張って固定部を除去してから保持部の除去作業に着手できるので、保持部のボイド管の管壁に対する係止の解除を簡単に行なうことができる。更には、固定部から釘等を除去した状態で固定部をコンクリート壁に埋設したままの状態とする使い方もできる。
請求項2の発明は、ボイド管の端部を保持する保持部と型枠への固定部とを備えているので、請求項1の発明と同様の効果を奏するとともに、保持部は、金属製の係止片を備えているので、弾性を有しボイド管の管壁に確実かつ強力に係止し保持させることができる。また、保持部の対向片は、少なくとも外面部が合成樹脂で形成されているので、固定部がボイド管の内部に設けられた場合において、型枠撤去後に固定部のみを除去して対向片がボイド管内に残されたとき、貫通孔内に挿通される配線・配管材が対向片に接触して傷付くのを回避できる。
請求項3の発明は、保持部の対向片が、金属製の芯部を有しているので、係止片とで強力にボイド管の管壁を挟持させることができる。また、芯部の少なくとも一部は合成樹脂製の被覆部で被覆されているので、貫通孔内に挿通される配線・配管材が対向片と接触して傷付くおそれがない。更に、固定部は、対向片の合成樹脂製の被覆部に連設されているので、必要時に連設部分で簡単に折り取っていずれかのみを除去することができるとともに、固定部を被覆部と一体成形により形成できる。
本発明の実施形態のボイド管固定具を示し、(a)は斜視図、(b)は図2(a)のA−A切断線による断面図である。 図1のボイド管固定具を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 図1の金属製の板材を示し、(a)は対向片側から見た斜視図、(b)は係止片側から見た斜視図である。 図1の固定部をボイド管の内部側に配置して固定具をボイド管に保持させた状態を示す斜視図である。 図1の固定具を使用してコンクリートのスラブに貫通孔を形成する手順を示す断面図である。 図1の固定具を使用してコンクリートのスラブに貫通孔を形成した後の状態を示す断面図である。 図1の釘挿通孔に挿通した釘を型枠に打ち付けるための打込みハンマーを示す正面図である。 図1の固定部をボイド管の外部側に配置して固定具をボイド管に保持させた状態を示す斜視図である。 図1の固定具を使用してコンクリートの梁に貫通孔を形成する手順を示す断面図である。 図9に引き続いて貫通孔を形成する手順と形成後の状態を示す断面図である。 図9及び図10の貫通孔の形成態様に対して、(a)は別の態様による貫通孔の形成後の状態を示し、(b)は更に別の態様による貫通孔の形成後の状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態のボイド管固定具を図に基づいて説明する。
図1乃至図3において、固定具1は、ボイド管41の端部を保持する保持部11と、分断可能な合成樹脂製の連設部31によって保持部11に連設され、型枠51に固定される固定部21と、を備えている。以下、各構成部材について説明する。
まず、保持部11は、ボイド管41の開口端部の管壁42に係止する係止部13を備えた係止片12と、ボイド管41の管壁42を挟むように係止片12と対向する対向片16と、からなる。係止片12は、金属製の板材11aで形成され、底板部の一方の端部12aで屈曲して立ち上がり、立ち上がり部は途中で固定部21側に略く字状に屈曲している。略く字状に屈曲した部分から先の端側はボイド管41の管壁42に係止する係止部13となっており、係止部13は略四角板状をなし、両側には斜め下方に突出する先端が三角形状の鋭角に尖った係止爪14が左右に一対形成されている。係止爪14はボイド管41が紙製の場合はその管壁42に食い込み、金属製または合成樹脂製の場合はその壁面に圧接して管壁42に係止して保持部11が管壁42から抜脱するのを防止している。係止部13の中央部にはマイナスドライバ等の工具の先端を挿入して管壁42との係止を解除するための解除孔15が形成されている。
保持部11の対向片16は、少なくとも外面部は合成樹脂で形成されている。すなわち、対向片16は、図1及び図2に示すように、係止片12から連続する金属製の板材11aの底板部における他方の端部16aで屈曲して立ち上がった部分からなる芯部17と、芯部17の一部を除いてその全体を被覆する、別言すれば芯部17の少なくとも一部を被覆する合成樹脂製の被覆部18とで形成されている。芯部17は、中間高さ部分に上辺を除いてコ字状に切欠されてなる抜止片17aが形成されており、その抜止片17aは上辺を基端に係止片12側に傾斜し、その先端が被覆部18に設けられた四角孔状の係合窓18aの下辺部に係合して被覆部18の下端から抜け出すのが防止されている。被覆部18の内部には、底部の開口18bから内部に芯部17を挿入して収納する収納空間18cが形成されている。また、被覆部18は、その上部中間位置に補助孔18dが設けられており、必要に応じてこの補助孔18dに釘やビスを挿入しボイド管41の管壁42に取付けることにより、係止片12と対向片16とによる挟持を補強して固定具1をより強固にボイド管41に保持させることができる。
前記金属製の板材11aは、図3のように形成されており、1枚をプレス加工により打ち抜いて折曲することにより簡単に所定形状に形成することができる。そして、被覆部18の底部の開口18bから内部に挿入していくだけで被覆部18に取付けることができ、芯部17全体が挿入された時点で抜止片17aが被覆部18の係合窓18aに係合し被覆部18から抜け出すのが防止されている。板材11aはボイド管41の管壁42を強固に挟持するため、弾発力の大きい金属材を用いるのが望ましい。なお、板材11aの底面部と隣接する傾斜部には補強のためビード11bが形成されている。この金属製の板材11aは、図1(b)の右半部が係止片12を構成し、左半部が対向片16の一部を構成している。
次に、固定部21は、合成樹脂で形成され、その基端22で合成樹脂製の連設部31によって対向片16の被覆部18に係止片12とは反対側すなわち図1(b)の左側に張り出すように連設されており、保持部11とは分断可能に連設されている。言い換えれば、連設部31は保持部11と固定部21との間に位置し、上方にそれらによって挟まれた溝部32が形成されていることによって薄肉に形成されており、この部分で簡単に折り取れるようになっている。
固定部21において対向片16から所定距離離間した位置には釘61が挿通される円筒状の釘保持部23が形成されており、釘保持部23の中央には図中の上下方向に貫通する釘挿通孔24が形成されている。釘挿通孔24の内壁には上端開口から中間高さに至って半円状に突出する突条24aが等間隔で3箇所に設けられている。この突条24aは、釘61が小径の場合にはその外周面と当接し、釘61が大径の場合はその外周によって弾性的に押圧され、これにより釘61を直立姿勢に保持する。固定部21の底面は、型枠51に安定して固定できるよう、保持部11の底面と面一状態になっている。本実施形態においては、保持部11の被覆部18、連設部31及び固定部21は、同一の合成樹脂材を使用して射出成形により一体に形成される。但し、これらの構成部間で合成樹脂材の材質を互いに異ならせてもよい。
次に、このように構成された本実施形態の固定具1を使用してスラブに縦孔からなる貫通孔を形成する手順を説明する。ここでは、固定具1の固定部21はボイド管41の内部側に配設される場合を説明する。
この説明に先立って、固定具1の固定部21をボイド管41の内部側に配置することについて付説すると、ボイド管41を使用してスラブに縦孔からなる貫通孔を形成するときは、型枠51に固定される他の取付物、例えば型枠51上に配筋されている鉄筋インサートやボックス等との干渉を避ける必要がある。また、ボイド管41の内径は一般にかなり大きい、その一方で、スラブの上下方向の厚さは比較的小さいことから、固定部21をボイド管41の内部側に配置しても、釘61をハンマー等で打ち付けることが可能である。そのようなことから、スラブに貫通孔を形成するときは、固定具1の固定部21は、ボイド管41の内部側に配置されることが多い。
貫通孔の形成においては、まず、図4及び図5(a)に示すように、ボイド管41の対向する2箇所において、それぞれ固定具1を、ボイド管41の内部側に固定部21が配置されるようにしてボイド管41の開口端部の管壁42に取付ける。このとき、保持部11の係止片12の係止部13は対向片16側に向けて斜め下方に傾斜しているので、円滑にボイド管41の管壁42を保持部11内に挿入できる。ボイド管41の管壁42を保持部11内に収容すると、ボイド管41が金属管や樹脂管からなるものである場合は、係止部13の係止爪14は、ボイド管41の管壁42に圧接し、ボイド管41が紙管からなるものである場合は、係止部13の係止爪14は、ボイド管41の管壁42に食い込み、これにより、固定具1は強固にボイド管41に保持される。なお、固定具1はボイド管41の対向する2箇所でなく、周方向に等間隔で3箇所あるいは4箇所等に取付けてもよい。
次に、図5(b)に示すように、ボイド管41を型枠51の所定位置に載置し、固定具1の固定部21の釘挿通孔24に釘61を挿入し、その頭部をハンマー等の工具で叩打して型枠51に打ち込む。このとき、図7に示すようなスライド式の打込みハンマー62等の工具を使用すると便利である。
その後、図5(c)に示すように、ボイド管41の外側にコンクリートを打設し、硬化後、図5(d)に示すように、型枠51を撤去する。型枠51を撤去した後は、固定具1の固定部21はボイド管41の内部に水平方向に張り出すとともに、釘61はボイド管41の下方側に突出している。また、固定部21の保持部11の係止片12はコンクリート壁71に埋設された状態にある。
そこで、次に、釘61をペンチ等の工具で挟み、引き抜く。すると、釘61の除去に伴って固定部21も下方に引張られる。一方、保持部11は係止片12がコンクリート壁71に埋設されて除去不能な状態にある。また、連設部31は薄肉に形成され分断可能となっている。このため、固定部21は、下方に引張られたときに、連設部31で保持部11から分断され、図6に示すように、固定具1のうち固定部21のみが釘61とともに除去される。
図6に示す状態においては、ボイド管41はコンクリート壁71の貫通孔72内に取り残され、また、固定具1は、取り残されたボイド管41内に保持部11の対向片16のみが残される。この状態では、対向片16は係止部13とでボイド管41の管壁42を挟持した状態で僅かにボイド管41の内部側に飛び出している。このため、ボイド管41内に配線・配管材が挿通されたとき、対向片16と接触することがある。しかし、対向片16は少なくとも外面部が合成樹脂で被覆されているので、配線・配管材が傷付くのが防止される。なお、ボイド管41が紙管からなり、コンクリート壁71に貫通孔72が形成された後に、ボイド管41の内部に金属管や合成樹脂管が設けられる場合も、固定部21はボイド管41から除去されているので、金属管や合成樹脂管の挿入及び取着に格別支障をきたすことはない。なお、コンクリート壁71の貫通孔72内に取り残されたボイド管41は、貫通孔72の保護周壁としても機能する。
次に、本実施形態の固定具1を使用してコンクリートの梁に横孔からなる貫通孔を形成する手順を説明する。ここでは、固定具1の固定部21はボイド管41の外部側に配設される場合を説明する。なお、梁の貫通孔は横孔に形成されるが、以下の図8〜10では、前述の図4〜7と比較し易いように、貫通孔は縦向きに記載してある。
最初に、図8及び図9(a)に示すように、固定具1を、ボイド管41の外部側に固定部21が配置されるようにしてボイド管41の開口端部の管壁42に取付ける。ここで、対向片16の補助孔18dを使用しない場合は、コンクリート打設後に補助孔18d内にコンクリートが流入して対向片16を取り出せなくなるので、予め、蓋部材等を取付けて補助孔18dを塞いでおく。固定具1の取付け方は前述の図4及び図5(a)に示した場合と同様である。以下、固定部21をボイド管41の内部側に配設した場合と同様の手順でコンクリートを打設し、硬化後型枠51を撤去する。なお、この手順についての図示は図5(b)〜(d)の場合と同様であるから省略する。
型枠51を撤去した後は、図9(b)に示すように、固定具1の保持部11の係止片12はボイド管41の内部に突出し、固定部21はコンクリート壁71に埋設され、釘61はコンクリート壁71の外側に突出した状態にある。
そこで、次に、釘61をペンチ等の工具で挟み、引き抜く。すると、釘61の除去に伴って固定部21も同方向に引張られる。ここで、連設部31は薄肉に形成され分断可能となっている。このため、固定部21は、連設部31で保持部11から分断され、図9(c)に示すように、まずは固定部21のみが釘61とともに除去される。これにより、ボイド管41には保持部11のみが取り残される。
そこで、次に、図9(d)に示すように、マイナスドライバ63等の工具を使用して、その先端を保持部11の係止片12の解除孔15内に差し込み、工具を矢印方向に回動させて係止片12全体をボイド管41の内部中央に向けて移動させる。これにより、図10(e)に示すように、係止部13のボイド管41の管壁42との係止が解除される。そこで、ペンチ、プライヤ等の把持工具を使用して係止片12を引き出せば、対向片16も含め保持部11全体が外方に除去される。除去後の状態を図10(f)に示す。
なお、図9(b)の状態で、固定部21から釘61のみを除去し、その後、図9(d)、図10(e)、(f)と同様の手順で、保持部11を除去し、図11(a)に示すように、固定部21をコンクリート壁71に埋設したままの態様で貫通孔72を形成することもできる。この場合は、釘保持部23の上部開口の周縁部の肉厚を小さくして釘61の引き抜きに対する強度を連設部31の強度より小さくして、釘61が引張られたときに先に釘保持部23の上部開口の周縁部が破断して釘61のみが除去されるように両破断箇所の強度を設定しておく。
また、ボイド管41が紙管からなる場合には、係止爪14がボイド管41の管壁42に食い込んだままの状態とし、図9(c)の状態で、把持工具で係止片12を把持して引張ることにより、ボイド管41も含めて保持部11を撤去してコンクリート壁71に貫通孔72を形成することもできる。固定具1とともにボイド管41も撤去された状態を図11(b)に示す。なお、図9及び図10に示すものにおいては、固定具1は、保持部11と固定部21とを分断してからそれぞれを除去しているが、係止部13のボイド管41への係止を解除した後、保持部11と固定部21とを分断することなく一体物としてコンクリート壁71から一度に除去できる場合はそのようにして取り外してもよい。
次に、本実施形態の固定具1の作用を説明する。
固定具1は、保持部11と固定部21とが分断可能な連設部31によって連設されているので、固定部21をボイド管41の内部側に配置したときには、型枠51の撤去後に固定部21のみを除去することができる。これにより、型枠51を撤去後にボイド管41の管壁42に係止している保持部11の係止片12は、コンクリート壁71に埋設されているためにコンクリート壁71から取り外すことはできないものの、連設部31で分断して固定部21のみを除去して、固定部21がボイド管41内に突出した状態で残ることにより貫通孔内への配線・配管材等の挿通に支障となるのを防止することができる。
この場合、保持部11の対向片16はボイド管41内に残されるが、対向片16は、少なくとも外面部が合成樹脂で形成されているので、貫通孔内に挿通される配線・配管材が対向片16に接触して傷付くのを防止できる。
また、固定部21をボイド管41の外部側に配置したときには、従来の固定具の場合は、型枠51の撤去後に、固定部はコンクリート壁71に埋設された状態にあるために固定具全体を一度に除去するのは容易ではないが、本実施形態の固定具1は、連設部31で保持部11と固定部21とを分断できるので、保持部11と固定部21とを別々に除去することが可能である。このため、保持部11、固定部21それぞれの除去作業に専念して個別に除去することができるから、作業し易い。
加えて、同じく固定部21をボイド管41の外部側に配置したときに、従来の固定具は、型枠51の撤去後に、コンクリート壁71からは固定部の釘等が外部に突出しており、固定具を撤去する際、それが邪魔となり危険でもあるために作業し難いが、本実施形態の固定具1は、先に、釘61等を工具で引張って固定部21のみを除去してから保持部11側の作業に着手することができるので、保持部11のボイド管41の管壁42に対する係止の解除を簡単かつ安全に行なうことができる。
更に、連設部31で保持部11と固定部21とを分断できることにより、固定部21をボイド管41の外部側に配置したときに、固定部21から釘61を除去し、固定部21をコンクリート壁71に埋設したままの状態とする態様でコンクリート壁71に貫通孔を形成することもできる。
加えて、固定具1の保持部11は、金属製の係止片12を備えるとともに、対向片16が金属製の芯部17を有しているので、大きな弾性力を有し、係止片12と対向片16とで強力にボイド管41の管壁42を挟持させ、保持部11をボイド管41の管壁42に確実かつ強力に係止し保持させることができる。更に、連設部31は、合成樹脂で形成されているので、必要時にこの連設部31で簡単に折り取って保持部11と固定部21とを分断することができる。
ところで、本実施形態の保持部11、固定部21及び連設部31は、それぞれ前述した形状に形成されているが、本発明を実施する場合には、これらの形状に限られるものではない。
例えば、連設部31は、その長さ方向の途中に、貫通する小孔を間隔をあけて複数設けることにより連設強度はやや低下するもののより楽に折り取ることが可能となる。
また、係止片12の係止爪14は係止部13の幅方向の両端部に形成されているが、中央1箇所に設けたりすることもできる。
そして、対向片16は、配線・配管材が接触により傷付くのを防止するため、更に、別の樹脂材やゴム材で表面をコーティングしてもよいし、各種緩衝パッドを金属製の芯部17や被覆部18の表面に貼着してもよい。
1 固定具 21 固定部
11 保持部 22 基端
12 係止片(保持部) 31 連設部
13 係止部 41 ボイド管
16 対向片(保持部) 42 管壁
17 芯部 51 型枠
18 被覆部

Claims (3)

  1. ボイド管の端部を保持する保持部と、
    分断可能な合成樹脂製の連設部によって該保持部に連設され、型枠に固定される固定部と、
    を備え
    前記連設部は、前記保持部と前記固定部との間に位置する溝部によって形成されていることを特徴とするボイド管固定具。
  2. ボイド管の端部を保持する保持部と、型枠への固定部と、を備え、
    前記保持部は、前記ボイド管の管壁に係止する係止部を備えた金属製の係止片と、前記管壁を挟むように前記係止片と対向する、少なくとも外面部が合成樹脂製の対向片と、からなり、
    前記固定部は、前記係止片とは反対側に張り出すように前記対向片に分断可能な連設部によって連設され
    前記連設部は、前記固定部をその基端から分断可能になっていることを特徴とするボイド管固定具。
  3. ボイド管の端部を保持する保持部と、型枠への固定部と、を備え、
    前記保持部は、前記ボイド管の管壁に係止する係止部を備えた金属製の係止片と、前記管壁を挟むように前記係止片と対向する、少なくとも外面部が合成樹脂製の対向片と、からなり、
    前記固定部は、その基端で前記係止片とは反対側に張り出すように前記対向片に分断可能に連設され、
    前記保持部の対向片は、前記係止片から連続する金属製の芯部と、該芯部の少なくとも一部を被覆する合成樹脂製の被覆部と、からなり、
    前記固定部は、前記対向片の被覆部に連設されていることを特徴とするボイド管固定具。
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