JP2016113844A - スリーブ管及びこのスリーブ管を用いたコンクリート構造体の貫通孔形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリート構造体の梁、壁、基礎に設けられる電気配線、ガス管、水道管等が通る貫通孔の形成が容易で、かつ、再利用可能であるとともに、スリーブの肉厚を薄くしてもスリーブの撓みを防ぐことができる貫通孔形成用のスリーブ管、及び、このスリーブ管を用いた貫通孔の形成方法を提供する。【解決手段】合成樹脂製の第2スリーブ1bと、この第2スリーブ1bにスライド可能に嵌り込む合成樹脂製の小径の第1スリーブ1aを備え、第1スリーブ1a及び第2スリーブ1bが、それぞれ長手方向全長に亘って管軸に平行な切れ目11を有するとともに、第1スリーブ1aの内側に取り外し可能に装着され、第1スリーブ1aを内側から支持する第1管形保形具3aを備えるスリーブ管Aを用いて貫通孔を形成するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、スリーブ管及びこのスリーブ管を用いたコンクリート構造体の貫通孔形成方法に関する。
コンクリート構造体の場合、梁、壁、基礎等に予め貫通孔を設けておき、電気配線、水道、ガス管等をこの貫通孔を介して、梁、壁、基礎等を貫通するように敷設するようになっている。
また、上記貫通孔は、梁、壁、基礎等を作製するために組まれた型枠内の貫通孔形成部に、予め紙製のボイド管や、金属製、あるいは、合成樹脂製のスリーブ管を設置しておいたのち、型枠内に生コンクリートを流し込み、コンクリートを硬化させる。
そして、コンクリート硬化後、型枠を取り除くとともに、ボイド管やスリーブ管を取り除いて形成するようにしている。
しかし、従来の紙製のボイド管の場合、再利用がほぼ困難であり、一度使用したボイド管は使用後廃棄されるしかなく、施工毎に新しいボイド管を必要とし、施工コストが嵩むとともに、使用後のボイド管の処理費も必要となる。
一方、金属製、あるいは、合成樹脂製のスリーブ管の場合、再利用が可能であるが、抜き取り作業が難しい。
また、ボイド管やスリーブ管を埋め込み状態にして残してボイド管あるいはスリーブ管を貫通孔として使用することもあるが、材料コストの点で問題がある。
そこで、一対の前記コンクリート打設用型枠へ各別に取付けられる第1取付部材及び第2取付部材を備えるとともに、前記第1取付部材に嵌合連結自在な一端部を有する第1スリーブと、前記第2取付部材に嵌合連結自在な一端部を有する第2スリーブとを備え、前記第1スリーブ及び前記第2スリーブを、展開状態にあっては略矩形平面状で、かつ、巻付けによって略円筒状に成形自在な弾性の可撓性部材から構成すると共に、展開状態において、相対向する二つの縁部のうち、巻付けた状態で内側に位置する縁部に沿って、径方向外方に突出する外向凸部が形成され、巻付けた状態で外側に位置する縁部に沿って、径方向内方に突出する内向凸部が形成され、前記外向凸部と前記内向凸部とを、互いに係合離脱自在に構成し、前記第1スリーブの他端部と前記第2スリーブの他端部とが互いに嵌合し、伸縮自在に構成されている貫通スリーブが提案されている (特許文献1)。
この貫通スリーブは、上記のように構成されているので、コンクリートが硬化後に、型枠を取り外すとともに、第1取付部材と第2取付部材を取り除いた後、第2スリーブ及び第1スリーブを内側に巻き込み、小径化することによって容易に取り外すことができる。
特許第3743791号公報
しかし、上記特許文献1の貫通スリーブは、軽量化を図るために、第1スリーブ及び第2スリーブの肉厚を薄くすると、型枠内に生コンクリートを流し込んだ際に、第1スリーブ及び第2スリーブの周囲からかかる生コンクリートの荷重によって、第1スリーブ及び第2スリーブが内側に凹んで、所望の大きさの貫通孔が形成できないおそれがあり、軽量化に限界がある。
また、内向凸部と外向凸部が第1スリーブ及び第2スリーブのそれぞれ設けられていて、第1スリーブ及び第2スリーブを管状にしたとき、内向凸部と外向凸部とが係止されるように、一部が重なりあうため、重なり部の肉厚が厚くなる。
したがって、第1スリーブと第2スリーブの嵌合部で大きな隙間が生じて、この隙間からコンクリートが内部に入り込むおそれがある。
そこで、上記貫通スリーブの場合、嵌合部の端部を塞ぐようにガムテープを周囲に巻回するようにしているが、第1スリーブ及び第2スリーブを薄肉化した場合、第1スリーブ及び第2スリーブが撓みやすく、ガムテープでは十分に隙間を塞ぐことができない場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コンクリート構造体の梁、壁、基礎に設けられる電気配線、ガス管、水道管等が通る貫通孔の形成が容易で、かつ、再利用可能であるとともに、スリーブの肉厚を薄くしてもスリーブの撓みを防ぐことができる貫通孔形成用のスリーブ管、及び、このスリーブ管を用いた貫通孔の形成方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明にかかるスリーブ管は、合成樹脂製の大径のスリーブと、この大径のスリーブにスライド可能に嵌り込む合成樹脂製の小径のスリーブを備え、コンクリート構造体の貫通孔形成用のスリーブ管であって、前記大径のスリーブ及び小径のスリーブが、それぞれ長手方向全長に亘って管軸に平行な切れ目を有するとともに、少なくとも小径のスリーブの内側にスリーブから取り外し可能に装着され、前記小径のスリーブの切れ目を挟んだ部分を内側から支持するスリーブの管形保形具を備えることを特徴としている。
上記スリーブとしては、特に限定されないが、例えば、市販のポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂管にダイヤモンドカッター等の切断装置を用いて切れ目を形成することによって得ることができる。
切れ目は、スリーブを縮径させやすいことから、スリーブの中心軸を通らない、中心軸に平行な面に沿って切断した形状とすることが好ましい。
前記管形保形具は、特に限定されないが、例えば、外形がスリーブの内壁面に沿う円弧状をした保形具本体部と、この保形具本体部の円弧の中心を通るように保形具本体部から延出し、先端が前記スリーブの内壁面に当接して保形具本体部を保形状態に支持する支持脚部を備えているものが挙げられる。
管形保形具の材質は、コンクリートが硬化するまでスリーブを管状に保持できるとともに、手や治具を用いて保持状態を容易に解除でき、かつ、スリーブ外に取り外すことができれば、特に限定されないが、軽量化を図ることができることから、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂等の合成樹脂を用いることが好ましい。また、アルミニウムやアルミニウム合金などの軽量金属で形成されていても構わない。
また、本発明にかかるスリーブ管は、型枠に固定されるとともに、スリーブの型枠側の端部を支持する端部支持部材を備えている構成としてもよい。
前記端部支持部材の型枠への固定は、特に限定されないが、釘が一般的である。
また、釘は、施工性を考慮すると、端部支持部材の釘打ち込み部に釘固定部を設け、この釘固定部に設けた下孔に釘先端部を嵌合させておくことが好ましい。
すなわち、端部支持部材を型枠等の取付け位置に釘を打ち込んで固定する際に、鉄筋等があり、施工スペースが狭い場合において、釘を手で支える必要がなく施工性が向上する。
本発明のコンクリート構造体の貫通孔形成方法は、上記本発明のスリーブ管の管軸方向の両端を、対面して設けられた型枠の壁面にそれぞれ当接させて型枠内の貫通孔形成位置に前記スリーブ管を固定したのち、型枠内にコンクリートを流し込む工程と、コンクリート硬化後、型枠を取り除く工程と、型枠の取り除きにより外部に露出したスリーブ管の管端から治具又は手で管形保形具を取り除いたのち、小径のスリーブを切れ目の一端側が他端側の内側に入り込むように縮径させて抜き取る工程と、小径のスリーブを抜き取り後に、大径のスリーブを切れ目の一端側が他端側の内側に入り込むように縮径させて抜き取る工程を備えていることを特徴としている。
また、特に限定されないが、スリーブ管の管軸方向の長さを、前記対面して設けられた型枠間の距離より短くした状態で、スリーブ管を型枠内に装着される鉄筋に支持させて、鉄筋とともにスリーブ管を型枠内に挿入してのち、大径のスリーブと、小径のスリーブとを相対的にスライドさせて、スリーブ管の両端面を前記型枠の壁面に当接させるようにすることが好ましい。
以上のように、本発明のスリーブ管は、合成樹脂製の大径のスリーブと、この大径のスリーブにスライド可能に嵌り込む合成樹脂製の小径のスリーブを備え、コンクリート構造体の貫通孔形成用のスリーブ管であって、前記大径のスリーブ及び小径のスリーブが、それぞれ長手方向全長に亘って管軸に平行な切れ目を有するとともに、少なくとも小径のスリーブの内側にスリーブから取り外し可能に装着され、前記小径のスリーブの切れ目を挟んだ部分を内側から支持するスリーブの管形保形具を備えている。
すなわち、大径のスリーブ及び小径のスリーブに切れ目がそれぞれ設けられているが、少なくとも小径のスリーブの切れ目部分が、管形保形具によって内側から支持されて、小径のスリーブの肉厚を薄くしても外部からかかる荷重によって撓むことがない。
また、大径のスリーブは、このように管形保形具によって内側から支持された小径のスリーブが内側に嵌り込んでいるので、大径のスリーブの外側からかかる荷重が、少なくとも重なり部において、小径のスリーブの外周面に受けられる。
したがって、生コンクリートを型枠内に流し込んだときに周囲からかかる荷重によってスリーブが変形することがない。
しかも、スリーブ管の形保持具が、取り外し可能であるので、コンクリート硬化後に、スリーブの開放端から手を差し入れるあるいは治具を差し入れてスリーブ管形保持具を取り外して管形保持を解除することができる。
そして、スリーブは、それぞれ切れ目が設けられているので、この切れ目にマイナスドライバーなどの扁平な先端部を有する治具を差し入れて、切れ目の一方をスリーブの内側に入り込ませてスリーブを縮径させることでスリーブを容易に取りはずすことができる。
また、スリーブが合成樹脂製であるので、繰り返し使用することができ、紙製ボイド管のように廃棄処理コストがかかるという問題がない。
しかも、スリーブを薄肉化することができ、軽量化を図ることができる。
本発明にかかるスリーブ管の第1の実施の形態の斜視図である。 図1のスリーブ管のスリーブにスリーブ管形保形具を装着した状態を説明する正面図である。 図1のスリーブ管のスリーブの端部支持部材への装着を説明する断面図である。 図1のスリーブ管を鉄筋に支持させて型枠内にセットした状態をあらわす断面図である。 図1のスリーブ管の第1端部支持部材と、第2端部支持部材を型枠に釘固定した状態をあらわす断面図である。 図5の型枠に生コンクリートを流し込んでコンクリート構造体を形成した状態の断面図である。 図6の状態から型枠及び第1端部支持部材及び第2端部支持部材を取り除いた状態の断面図である。 図7の状態から管形保形具を取り除いた状態の断面図である。 図8の状態を第1スリーブ側からみた図である。 第2スリーブの取り外し方法を説明する図である。 第2スリーブを取り除いた状態の断面図である。 本発明にかかるスリーブ管の第2の実施の形態をあらわし、その型枠内に装着した状態の断面図である
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のスリーブ管の第1の実施の形態をあらわしている。
図1に示すように、このスリーブ管Aは、第1スリーブ1a、第2スリーブ1b、第1端部支持部材2a、第2端部支持部材2b、4つの第1管形保形具3aを備えている。
第1スリーブ1aは、図1及び図2に示すように、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂管に切れ目11を形成したスリーブであって、切れ目11の切断面がスリーブの中心軸に平行かつ中心軸を通らないように傾斜面となっている。
第2スリーブ1bは、第1スリーブ1aと同様に切れ目11を有するポリ塩化ビニル等の合成樹脂で形成され、第1スリーブ1aが内側にスライド可能に嵌り込む内径をしている。
第1端部支持部材2aは、図1及び図3に示すように、第1キャップ本体部21と、3つの釘打ち部22とを備えている。
第1キャップ本体部21は、円筒状をしていて、円筒の一端面に第1環状溝21aを有している。第1環状溝21aは、幅が第1スリーブ1aの管肉厚と同じか少し大きく形成されていて、第1スリーブ1aの管端部が嵌り込むようになっている。
3つの釘打ち部22は、第1キャップ本体部21の第1環状溝21aの底側で第1キャップ本体部21の外周面から突出するように等ピッチ(120度間隔)に放射状に設けられている。
また、釘打ち部22には、釘23の下孔22aが穿設されている。
下孔22aは、第1環状溝21aの開口側から底側に向って。第1キャップ本体部21の中心軸方向に近づくように傾斜している。したがって、第1キャップ本体部21の中心軸方向に傾斜している。
なお、下孔22aには、予め釘23の先端部を嵌合させておくことが好ましい。すなわち、後述するように、型枠5へ釘23を打つ込む際、周囲に鉄筋6が配筋されているため、釘23を下孔22aに差し込むために手を入れるスペースが十分に確保できないおそれがあるが、予め釘23の先端部を嵌合させておけば、後は釘23を金槌等の工具で打ち込むだけでよく作業性がよい。
第2端部支持部材2bは、第2キャップ本体部24と、第1端部支持部材2aと同様に3つの釘打ち部22とを備えている。
第2キャップ本体部24は、第1キャップ本体部21より大径で、第2スリーブ1bの管端部が嵌合する第2環状溝24aを備え、第2環状溝24aが第2スリーブ1bの管端部が嵌り込む大きさになっている以外は、第1キャップ本体部21の相似形状をしている。
第1管形保形具3aは、塩化ビニル樹脂やABS樹脂等の合成樹脂からなり、第1保形具本体部31と、第1支持脚部32とを備えている。
第1保形具本体部31は、外径が第1スリーブ1aの内径に沿う円弧状をした扇形をしていて、弧弦の長さが第1スリーブ1aの内径より短くなっている。
そして、第1保形具本体部31は、図2に示すように、円弧の中心が、第1スリーブ1aの中心軸に一致するとともに、円弧の外面が第1スリーブ1aの内壁面に密着するとともに、第1スリーブ1aの切れ目11に跨るように配置されるようになっている。
第1支持脚部32は、第1保形具本体部31の円弧の中心軸を通るように、第1保形具本体部31から延出するように設けられ、第1保形具本体部31を、円弧の外面が、第1スリーブ1aの内壁面に密着するように第1スリーブ1a内にセットされたとき、その先端が、第1スリーブ1aの内壁面に当接するようになっている。
すなわち、第1管形保形具3aは、上記のように第1スリーブ1a内に装着されることによって、第1スリーブ1aを内側から支持して、第1スリーブ1aの縮径を防止することができる。
また、第1管形保形具3aは、手あるいは治具を用いて第1支持脚部32を第1スリーブ1aの中心軸に平行となる方向に引っ張ることによって第1保形具本体部31により保形が解除されて、取り外すことができるようになっている。
なお、スリーブ管Aが後述するように型枠5の所定位置にセットされるまでは、第2スリーブ1bの外周面を一部で番線等によって外側から締め付けて第1管形保形具3aの離脱を防止するようにしておくことが好ましい。
つぎに、上記スリーブ管Aを用いた貫通孔形成方法の1例を工程順に詳しく説明する。
(1)図1に示すように、第1スリーブ1aの内部に複数(この実施の形態では4つ、第1スリーブ1aの長さによって必要に応じて増減できる)の第1管形保形具3aを、間隔を隔ててセットする。
(2)第2スリーブ1bを、図2に示すように、第1スリーブ1aに外嵌する。
(3)第1スリーブ1aの一端部を、図3に示すように、第1端部支持部材2aの第1環状溝21aに嵌合させる。
(4)第2スリーブ1bの一端部(第1端部支持部材2aに対して反対側に端部)を、第2端部支持部材2bの第2環状溝24aに嵌合させて図1に示すようにスリーブ管Aを組み立てる。
(5)図4に示すように、第2スリーブ1bをスライドさせて、第1端部支持部材2aと第2端部支持部材2bとの距離が、型枠5間の距離より短くなるようにして、配筋された鉄筋6に支持した状態で、鉄筋6とともにスリーブ管Aを型枠5内にセットする。
(6)図5に示すように、第1端部支持部材2a及び第2端部支持部材2bを、型枠5の対面する面に接するように、第1スリーブ1a及び第2スリーブ1bを相対的にスライドさせる。
(7)釘23を打ち込み、第1端部支持部材2a及び第2端部支持部材2bを、型枠5の対面する面にそれぞれ固定する。
(8)型枠5内に生コンクリートを流し込み、養生硬化させて、図6に示すように、コンクリート構造体8を作製する。
(9)図7に示すように、型枠5を解体してコンクリート構造体8の壁面を露出させるとともに、第1端部支持部材2a及び第2端部支持部材2bを取り外す。
(10)手あるいは治具を用いて、第1管形保形具3aの第1支持脚部32側あるいは第1保形具本体部31側を第1スリーブ1aの入口側に引っ張る、あるいは、第2スリーブ1aの奥側に押し込んで、第1管形保形具3aを第1支持脚部32が第1スリーブ1aの管軸に平行となる方向に倒し、第1保形具本体部31の第1スリーブ1a内壁面への圧接を解除し、倒した状態で、図8及び図9に示すように、第1スリーブ1a外に第1管形保形具3aを取り除く。
すなわち、第1保形具本体部31が、第1スリーブ1aの内径に沿う円弧状をした扇形をしていて、弧弦の長さが第1スリーブ1aの内径より短くなっているので、上記のように倒すことにより第1保形具本体部31及び第1支持脚部32の第1スリーブ1aの内壁面への圧接が容易に解除でき、第1管形保形具3aを第1スリーブ1a外に容易に引き出すことができる。
(11)第1スリーブ1aの切れ目11にマイナスドラーバーの刃先などの扁平な作用部を挿入して、図10に鎖線で示すように、第1スリーブ1aの切れ目11の一方の端縁を第1スリーブ1aの内側に入り込ませて、切れ目11の間隔を拡げたのち、内側に入り込んだ第1スリーブ1aの端縁をトングのような治具や手で把持した状態で内側に巻き込んで、第1スリーブ1aを縮径させながら、第2スリーブ1bから抜き取る。
(12)図11に示すように、第2スリーブ1bの切れ目11にマイナスドラーバーの刃先などの扁平な作用部を挿入して、第1スリーブ1aの場合と同様にして第2スリーブ2aの切れ目11の一方の端縁を第2スリーブ1bの内側に入り込ませて、切れ目11の間隔を拡げたのち、内側に入り込んだ第2スリーブ1bの端縁をトングのような治具や手で把持した状態で外壁面をコンクリート構造体8から引き剥がしながら内側に巻き込んで、第2スリーブ1bを縮径させて図12に示すように抜き取る。
すなわち、上記工程を実施することによって、図12に示すように、貫通孔9が形成されたコンクリート構造体8が得られる。
また、上記(1)〜(12)の工程は、施工の障害にならない限り、順序を適宜入れ替えるようにしてもよい。
さらに、上記の実施の形態では、第1管形保形具3aの保形状態を解除するに手や治具を用いるようにしていたが、予め、第1管形保形具3aにロープの一端を取付け、他端を第1スリーブ1aあるいは第2スリーブ1bの入口側に臨むように、配置しておき、このローブの他端を第1スリーブ1aの外側に引っ張ることで、第1管形保形具3aを倒して引き出すようにしても構わない。
そして、このスリーブ管Aは、上記のようにして、取り外した第1管形保形具3a第1スリーブ1a、第2スリーブ1b、第1端部支持部材2a、第2端部支持部材2bは、再使用することができる。
このスリーブ管Aは、上記のように構成されているので、以下のような優れた効果を備えている。
(1)各部材を繰り返し使用することができ、廃棄処理コストを低減できる。
(2)第1スリーブ1a及び第2スリーブ1bは合成樹脂管に切れ目11を形成することによって得られるため、破損しても既製の合成樹脂管に切れ目を形成して簡単に交換することができる。
(3)切れ目11が、管軸を通る平面に対し傾斜して設けられているので、第1スリーブ1a及び第2スリーブ1bの縮径を容易に行える。
(4)第1スリーブ1aの切れ目11部分が第1管形保形具3aによって内側から支持されるとともに、第2スリーブ1bが第1スリーブ1aによって内側から支持されるので、外部からかかる荷重によって第1スリーブ1a及び第2スリーブ1bが内側に変形し、生コンクリートが第1スリーブ1a及び第2スリーブ1b内に流れ込むという事故を防止できる。また、所望の径の貫通孔9を精度よく設けることができる。
(5)第1スリーブ1a及び第2スリーブ1bを薄肉化して軽量化を図ることができる。
図12は、本発明にかかるスリーブ管の第2の実施の形態をあらわし、その型枠内に装着した状態の断面図である
図12に示すように、このスリーブ管Bは、第2スリーブ1bの第1スリーブ1aに重ならない部分に、第2管形保形具3bを装着するようにした以外は、上記スリーブ管Aと基本的に同じ構成となっている。
すなわち、第2管形保形具3bは、塩化ビニル樹脂やABS樹脂等の合成樹脂からなり、第2保形具本体部33と、第2支持脚部34とを備えている。
第2保形具本体部33は、外径が第2スリーブ1bの内径に沿う円弧状をした扇形をしていて、弧弦の長さが第2スリーブ1bの内径より短くなっている。
そして、第2保形具本体部33は、円弧の中心が、第2スリーブ1bの中心軸に一致するとともに、円弧の外面が第2スリーブ1bの内壁面に密着するとともに、第2スリーブ1bの切れ目11に跨るように配置されるようになっている。
すなわち、第2管形保形具3bは、第1管形保形具3aと同様にして、第2スリーブ1b内にセットされ、第2スリーブ1bを内側から保形するとともに、手や治具によって取り外すことができるようになっている。
このスリーブ管Bは、上記のようになっており、上記スリーブ管Aの場合と同様に型枠5、第1端部保持部材2a、第2端部保持部材2bをコンクリート構造体8から取り除いたのち、第1スリーブ1a側から第1管形保形具3aを引き出し、第2スリーブ1bに側から第1管形保形具3bを引き出す。
そして、上記スリーブ管Aと同様にして、第1スリーブ1a,第2スリーブ1bを順に取り除くことによって、貫通孔9が形成されたコンクリート構造体8を得ることができる。
そして、このスリーブ管Bは、第1スリーブ1aを第1管形保形具3aで内側から保形するだけでなく、第2スリーブ1bを第2管形保形具3bで内側から保形するようになっているので、第2スリーブ1bの第1スリーブ1aと重なっていない部分で、第2スリーブ1bの外側から第2スリーブ1bにかかる荷重を第2管形保形具3bによって支持することができる。
また、第1スリーブ1aと第2スリーブ1bとの重なり部分が長くなれば、上記スリーブ管Aと同様に第1管形保形具3aのみを用い、第2管形保形具3bを用いなくても構わない。
すなわち、このスリーブ管Bによれば、第1スリーブ1aと第2スリーブ1bの重なり寸法を調節することによって、長さの大きく異なる貫通孔を1つのスリーブ管Bによって正確に設けることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。例えば、上記の実施の形態では、第1管形保形具及び第2管形保形具が、合成樹脂であったが、アルミニウムやアルミニウム合金などの軽量金属材料で形成されていてもよい。
上記の実施の形態では、第1端部支持部材及び第2端部支持部材が環状溝を有し、この環状溝に第1スリーブあるいは第2スリーブの管端部が嵌合するようになっていたが、環状溝に代えて、第1スリーブと、第2スリーブの径を保持できれば、各スリーブ内周面あるいは外周面に沿う環状リブのみでも構わない。
A、B・・・スリーブ管
1a・・・第1スリーブ
1b・・・第2スリーブ
11・・・切れ目
2a・・・第1端部支持部材
2b・・・第2端部支持部材
21・・・第1キャップ本体部
21a・・・第1環状溝
22・・・釘打ち部
22a・・・下孔
23・・・釘
24・・・第2キャップ本体部
24a・・・第2環状溝
3a・・・第1管形保形具
3b・・・第2管形保形具
31・・・第1保形具本体部
32・・・第1支持脚部
33・・・第2保形具本体部
34・・・第2支持脚部
5・・・型枠
6・・・鉄筋
8・・・コンクリート構造体
9・・・貫通孔

Claims (5)

  1. 合成樹脂製の大径のスリーブと、この大径のスリーブにスライド可能に嵌り込む合成樹脂製の小径のスリーブを備え、コンクリート構造体の貫通孔形成用のスリーブ管であって、
    前記大径のスリーブ及び小径のスリーブが、それぞれ長手方向全長に亘って管軸に平行な切れ目を有するとともに、
    少なくとも小径のスリーブの内側にスリーブから取り外し可能に装着され、前記小径のスリーブの切れ目を挟んだ部分を内側から支持するスリーブの管形保形具を備えることを特徴とするスリーブ管。
  2. 前記管形保形具は、外形が小径のスリーブの内壁面に沿うとともに、前記切れ目を挟む部分を支持する円弧状をした保形具本体部と、この保形具本体部の円弧の中心を通るように保形具本体部から延出し、先端が前記小径のスリーブの内壁面に当接して保形具本体部を保形状態に支持する支持脚部を備えている請求項1に記載のスリーブ管。
  3. 型枠に固定されるとともに、大径のスリーブ及び小径のスリーブのそれぞれの型枠側の端部を支持する端部支持部材を備えている請求項1又は請求項2に記載のスリーブ管。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスリーブ管の管軸方向の両端を、対面して設けられた型枠の壁面にそれぞれ当接させて型枠内の貫通孔形成位置に前記スリーブ管を固定したのち、型枠内にコンクリートを流し込む工程と、
    コンクリート硬化後、型枠を取り除く工程と、
    型枠の取り除きにより外部に露出したスリーブ管の管端から治具又は手で管形保形具を取り除いたのち、小径のスリーブを切れ目の一端側が他端側の内側に入り込むように縮径させて抜き取る工程と、
    小径のスリーブを抜き取り後に、大径のスリーブを切れ目の一端側が他端側の内側に入り込むように縮径させて抜き取る工程を備えていることを特徴とするコンクリート構造体の貫通孔形成方法。
  5. スリーブ管の管軸方向の長さを、前記対面して設けられた型枠間の距離より短くした状態で、スリーブ管を型枠内に装着される鉄筋に支持させて、鉄筋とともにスリーブ管を型枠内に挿入してのち、大径のスリーブと、小径のスリーブとを相対的にスライドさせて、スリーブ管の両端面を前記型枠の壁面に当接させる請求項4に記載のコンクリート構造体の貫通孔形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018080463A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 積水化学工業株式会社 配管構造および配管構造の施工方法
JP6336157B1 (ja) * 2017-02-21 2018-06-06 株式会社京都スペーサー スリーブ管及びその製造方法、並びにスリーブ管を用いた貫通孔の製造方法

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