JP6556221B2 - 処理液の脱気判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に溝や穴からなる微細パターンを有する作業対象物を処理する際に、処理液に対する脱気度を判定する処理液の脱気判定方法に関する。
半導体回路装置や多層構造の回路基板などの加工においては、めっきやエッチングなどの処理液を用いることが行われており、微細加工の精度を向上させるために、これらの処理液の液中に溶存する溶存気体を除去することが行われている。溶存気体を除去するための装置としては、液体供給ラインに脱気モジュールを挿入し、その脱気モジュールに真空ポンプに接続される真空吸引ラインを接続し、真空ポンプを作動させる脱気装置が使用される。脱気モジュールは、例えば中空糸を用いた気体分離膜の外側を真空状態として所定の脱気をする構造を有する(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第4043192号公報 特開平9−85012号公報
このような脱気装置を備えた装置においては、処理液の循環経路に溶存酸素濃度センサーを配し、その溶存酸素濃度センサーの指標する値で処理液に溶存する酸素濃度を脱気度として測定する機構を有するものが知られる。しかしながら、例えば、特許文献1に記載された脱気装置では、溶存酸素濃度センサーの位置は、循環する処理液の経路において、脱気モジュールの直前であり、処理槽に循環しながら滞留している処理液自体の溶存酸素濃度ではなく、槽自体をオーバーフローした捕集槽からの処理液の溶存酸素濃度を測定している。このため捕集槽で気泡を巻き込んだ状態での処理液の溶存酸素濃度を測定するため、実際の処理液の溶存する気体濃度を測定するものではない。
また、特許文献2に記載された装置では、液体中の溶存気体濃度のセンサーの位置は、脱気装置と脱気液処理部の間にセンサーを配しているが、同様に液体供給ラインから分岐したところにセンサーを配していることから、間接的な溶存酸素濃度を測定しているに過ぎず、例えば、複数の種類の気体、酸素と窒素の両方の濃度が必要な場合では、その数だけセンサーを増加する必要があり、さらに測定にもタイムラグが生じている。
そこで、本発明の処理液の脱気判定方法は、表面に溝や穴からなる微細パターンを有する作業対象物を処理するための処理液の脱気度を、気体の種類等を問わず確実に判定する処理液の脱気判定方法を提供することを目的とする。
上述の技術的な課題を解決するため、本発明の処理液の脱気判定方法は、表面に溝や穴からなる微細パターンを有する作業対象物を処理するための処理液に含まれる気体の脱気を行う脱気処理槽内に、当該脱気処理槽内の前記処理液の脱気度を判定するための、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物を浸漬し、該疑似作業対象物の表面状態の時間変化に応じて、前記処理液の脱気度を判定するものであって、前記疑似作業対象物は多孔質材料からなる表面部を有することを特徴とする。
本発明によれば、処理液に含まれる気体の脱気を行う脱気処理槽内に、所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物を浸漬することから、処理液の脱気度を直接的に測定することができ、気体の種類を問わず、しかも測定のタイムラグなどのない確実な前記処理液の脱気度を測定が実現される。
本発明の第1の実施形態の処理液の脱気判定方法が用いられるめっき装置の構成例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の処理液の脱気判定方法に用いられる疑似作業対象物の一例の要部を一部破断して示す斜視図である。 図2に示した疑似作業対象物の一例の脱気度の測定時における時間変化を示す模式図である。 処理液における溶存酸素濃度と疑似作業対象物が変化するまでの時間の関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態の処理液の脱気判定方法が用いられるめっき装置の構成例を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態の処理液の脱気判定方法が用いられる処理装置の構成例を示す模式図である。
第1の実施形態
本発明の第1の実施形態にかかる処理液の脱気判定方法について、図面を参照しながら説明する。本実施形態は、めっき工程の前処理用の液体に対して脱気を行う例であり、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物を浸漬して、短時間で確実な判定を行う方法である。なお、本発明は、表面に溝や穴からなる微細パターンを有する作業対象物を処理するための処理液としては、めっきの前処理液に限定されず、他の脱気を要する種々の処理液に対して適用可能であり、例えば、半導体製造プロセスやその他の電子部品プロセスに使用される現像液、リンス液、フォトレジスト液、洗浄液、エッチング液、レジスト除去液、電解液、各種薬液などに対しても適用することができるのは勿論とされる。
図1は第1の実施形態の処理液の脱気判定方法が用いられるめっき装置の構成例を示す模式図である。前処理槽である脱気処理槽10にはめっきの前処理液Qが循環しながら溜められる構成となっており、例えば直径300mmの半導体ウエハも十分に浸漬可能なサイズを有している。脱気処理槽10の周囲には、オーバーフローした前処理液Qを集めるための捕集槽12が設けられている。捕集槽12からの前処理液Qは送液ポンプ14と温度調節器16を介して濾過フィルター18に送られ、濾過フィルター18を通過した前処理液Qは脱気膜モジュール26と、流量計30とを介して脱気処理槽10に循環する。
脱気装置は、脱気膜モジュール26とこれに接続される真空ポンプ28とから構成され、脱気膜モジュール26は、中空糸膜を用いその膜の外側を真空ポンプ28により真空状態とすることで、前処理液Qの脱気を行う。前処理液Qを脱気することで、前処理液Qに表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた作業対象物Wを浸漬した場合には、作業対象物Wの所要の凹凸を有する微細パターン内に残留した気泡が当該前処理液Qに溶け込み、その結果前処理液Qがパターン内に侵入する。その後に作業対象物Wをめっき液Qに浸漬した場合には、作業対象物Wの所要の凹凸を有する微細パターンに侵入した前処理液Qとめっき液とが置換され、微細な凹凸に対してもめっき液が十分に侵入して、めっき不良の発生が未然に防止される。
図1の右側の装置は、めっき液Qを収容しためっき槽40であり、前処理槽である脱気処理槽10と同様に、めっき槽40の周囲には、オーバーフローしためっき液Qを集めるための捕集槽42が設けられている。捕集槽42からのめっき処理液Qは送液ポンプ44と温度調節器46を介して濾過フィルター48に送られ、濾過フィルター48を通過しためっき処理液Qは流量計54を介してめっき槽40に循環する。めっき槽40内のめっき液Qに対しては、基板保持具56に保持された作業対象物Wが浸漬され、さらに陽極電極58が作業対象物Wに対向して配置され、これら陽極電極58と基板保持具56の間に電圧を与えて電解めっきを行う。前処理液Qで処理した後にめっき液Qにより処理をした場合では、作業対象物Wの表面の微細な凹凸に前処理液Qが浸透した後にめっき液Qが置換するように侵入するため、めっき不良の発生が未然に防止される。
良好な前処理を進めるためには、前処理液Qの溶存気体濃度が問題となり、前処理液Qの溶存気体濃度の数値を正確に測定することが望ましい。従来の装置のように、前処理液Qの循環経路にセンサーを配した装置では、捕集した後の前処理液Qの気体濃度即ち脱気度を測ることになり、捕集時の気泡の巻き込みは否めず、前処理液Q自体の脱気度は正確には測定できない。
ところが、本実施形態の処理液の脱気判定方法が用いられるめっき装置では、図1に示すように、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物20が脱気処理槽10に浸漬され、この疑似作業対象物20の表面に形成された気泡が消える時間によって脱気度を測定する。疑似作業対象物20は、図2に示すように、例えば板状のステンレス等の金属、ガラス、若しくは樹脂などの材料からなる保持部材22の一方の面に、発泡樹脂材料、例えば樹脂製スポンジ材などの多孔質材料からなる表面部21を形成した構造を有している。表面に形成された気泡とは、多孔質材料の表面の空隙に保持されていて浸漬に合わせて表面に付着している気泡を示す。表面部21は、脱気処理している槽内に配されて、表面に形成された気泡の消失する時間を以て脱気度を測るための部材であり、表面に作業対象物Wと同様に凹凸を有し、該表面には気泡を一時的にでも保持する必要がある。従って、比較的に滑らかな表面を有する素材ではなく、発泡樹脂材料、例えば樹脂製スポンジ材などの多孔質材料からなる表面部21が形成される。表面部21の多孔質な構造から、形成される微細な空隙の直径が0.01 mmから2.0 mmの範囲にあることが望ましく、0.1mm乃至2.0mmの範囲の空隙の直径を有することがより好ましい。空隙のサイズが余りにも小さい場合には、気泡の消失を判定することが容易ではなく、3mmや4mmといったように気泡が余りにも大きい場合には、1つ1つの気泡の消失が大きな面積を占めるため、判断時に誤差が生じ易い。脱気処理槽10内に疑似作業対象物20を浸漬する際には、保持部材22に保持された表面部21を保持部材22と共に浸漬させる。
本実施形態では、薄いシート状の樹脂製スポンジ材を矩形状に区分して保持部材22の一面に貼り付けた構造を有している。表面部21の形状は、例示の如き矩形状のものに限定されず、正方形や他の多角形、円形、楕円形などであっても良い。また、1つの保持部材22に1つの表面部21を形成する例について説明しているが、いくつか気泡の発生する度合いの異なる複数のシートを並べるようにして表面部21を構成しても良い。また、表面部21を取り替えできるように保持部材22に取り付けることもできる。表面部21を構成する発泡樹脂は、加熱等によって発泡可能であれば特に限定されず、公知の熱可塑性樹脂を使用できる。具体的には、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリ乳酸系樹脂、PET等)等を挙げることができる。これら樹脂成分は、単独で使用しても、混合して使用してもよい。なお、(メタ)アクリルはアクリル又はメタクリルを意味する。また、シリコーンゴムのスポンジシートやフッ素ゴムのスポンジシートなども表面部21を構成する発泡樹脂材として使用できる。表面部21は後述するように、光センサー34若しくは目視にて観察することになるため、気泡が表面に形成された時と気泡が表面から消失した時で該表面で反射した光に差が出るように、気泡の反射光とは異なる色の表面色を有していることが望ましい。例えば、表面色が比較的に暗い色、黒、藍、オレンジなどの色であれば、判別がより容易とされる。表面の微細な凹凸を潰さない範囲で、表面部21に所要の着色をほどこすことも可能である。
ここで、疑似作業対象物20を想定される作業対象物Wと脱気についての条件が近くなるような設定方法の一例について簡単に説明する。例えば、脱気処理槽10で処理される作業対象物WがΦ300mmの半導体ウエハであるとすると、その半導体ウエハに気泡が大きく発生した場合を想定した場合、半導体ウエハの有効直径がΦ294mmで、その有効面積は67,852mmとされる。また、ウエハの開口部や配線として用いる場合などのパターンの溝などの開口率が30%とし、パターンの孔や溝の深さを0.1mmとする。すると仮に溝や穴などのパターンに全てに気泡が入った場合には、その気泡分の体積は2,036mm程度と算出できる。一方、疑似作業対象物20は、その表面部21の構造が、発泡率4倍で元の素材厚みが0.5mmとすると、厚さ2mmとされ、仮に50mm角とすると、有効面積は2,500mmとなるが、その有効体積は液に接する面から深さ1mmの範囲と考え、さらに側壁部分の深さ1mm程度液に接すため、概ね有効体積は2,696mm程度と計算される。ここで有効体積の全てに気泡が入った場合として、その有効体積の3/4が空隙とすると、算出される体積は2,022mmとなり、半導体ウエハの気泡分の算出された体積2,036mm程度と同程度であることが分かる。換言すれば、疑似作業対象物20として、表面部21の構造が厚さ2mmとされ、50mm角程度のサイズであれば、作業対象物WがΦ300mmの半導体ウエハである場合と比較して同程度の気泡の量を見込むことができ、疑似作業対象物20における気泡の消失を測定することは作業対象物W自体に取り込まれた気泡の消失を測定することに近いものとなる。
ここで、疑似作業対象物20の表面部21上での気泡について説明すると、図3に模式的に示すように、保持部材22上の表面部は、気泡が満遍なく着いた状態を示す表面部21A、気泡が満遍なく着いた状態から幾つかの気泡が抜けてきた状態の表面部21B、さらに気泡が表面から消えてほぼ表面の全面が素材自体の表面を呈する表面部21Cと、経時的な遷移を示す。これはどのような溶存気体の度合いであっても同じような遷移21A,21B,21Cを順に示すことが実験により分かっており、もし溶存気体の量が異なれば、遷移21A,21B,21Cの順序自体は変わらないが、表面部21Aから表面部21Cの状態変化にかかる時間が変わることが分かっている。
例えば、溶存酸素濃度が0.6乃至2.2[Omg/L]の範囲では、30秒後に表面部21Aの気泡状態とされ、表面部21Bの状態を経て、5分後には気泡が表面から消えてほぼ表面の全面が素材自体の表面を呈する表面部21Cの状態となる。また、溶存酸素濃度が3.2[Omg/L]程度では、30秒後に表面部21Aの気泡状態とされ、表面部21Bの状態を経て、8分後には気泡が表面から消えた表面部21Cの状態となる。溶存酸素濃度が4.5[Omg/L]程度では、30秒後に表面部21Aの気泡状態とされるところは変わりないが、表面部21Bの状態を経て、15分後にようやく気泡が表面から消えた表面部21Cの状態となる。さらに、溶存酸素濃度が5.5[Omg/L]程度では、30秒後に表面部21Aの気泡状態とされるところは変わりないが、表面部21Bの状態を経て、さらに長く30分後にようやく気泡が表面から消えた表面部21Cの状態となる。すなわち、疑似作業対象物20の表面状態の時間変化は、浸漬開始時からその開始時に疑似作業対象物20の表面に形成された気泡が当該表面から消失するまでの時間を測定することで大きく可視化することができ、図4にはこのような処理液における溶存酸素濃度と疑似作業対象物が変化するまでの時間の関係を指数関数的な変化を示すグラフにより示している。
図4に示す溶存酸素濃度と疑似作業対象物が変化するまでの時間の関係は、作業対象物Wの微細パターンの状態、脱気処理槽10のサイズや、脱気装置の性能、前処理液Qの循環系の能力などによっても変化することになるが、それぞれの脱気システムでは或る一定の作業対象物Wに対しては固有の再現性のある時間変化を示す。従って、例えば、図4のグラフによれば、目標とする溶存酸素濃度が3.2[Omg/L]というような場合であれば、8分という時間が経過すれば気泡が消失することがわかり、半導体ウエハの如き作業対象物Wを想定した場合では8分程度前処理液Qに浸漬すれば良いことが分かる。
また、図4のグラフは溶存酸素濃度と疑似作業対象物が変化するまでの時間の関係を示しているが、これは実験的に得られたデータを示しており、作業対象物Wの微細パターンにおける気泡の発生状況と、疑似作業対象物20の気泡の発生状況を近いように設定すれば、疑似作業対象物20における表面部21上の気泡の時間変化は、ほぼ実際の作業対象物Wをシミュレーションすることになる。ここで気泡自体は通常空気であって、空気は酸素だけではなく、窒素や水蒸気などの成分も含んだものとなる。本実施形態の処理液の脱気判定方法によれば、気泡自体の残存度合いを直接測定していることから、従来のように溶存酸素濃度だけで判定するものではなく、窒素や水蒸気などの成分も十分に考慮した確実に実態に近いものを判定できることになる。言い換えると、本実施形態の処理液の脱気判定方法によれば、気体の種類ごとのセンサーも不要で、直接気泡自体の変化を測定できる。
本実施形態の処理液の脱気判定方法においては、疑似作業対象物20の表面部21の表面状態の時間変化は、疑似作業対象物20の表面部21における気泡の変化を光学モニターにより測定若しくは目視により観察することで行うことができる。本実施形態では、疑似作業対象物20の表面部21の光反射量を計測できる光センサー34を脱気処理槽10の内部の疑似作業対象物21の表面部21に対峙するように配設している。疑似作業対象物21の表面部21における気泡の変化を光センサー34からの電気信号で測れば、表面部21の上の気泡の消失のタイミングを測ることができ、前処理液Qの溶存気体の状態を判定できる。また、脱気処理槽10には、図1において破線で示すような窓部24を脱気処理槽10の側壁に形成することもでき、この場合には作業者が目視で気泡の消失のタイミングを判断できることになる。また、観察用の光の角度を調節して、疑似作業対象物20の表面部21を処理液の液面側から目視できる角度に配置すれば、窓部等の配設も不要とすることができる。
なお、第1の実施形態においては、前処理液Qは例えば純水が使用されるが、これに限定されず、前処理液Qとして、例えば界面活性剤入りの水、(酸性)脱脂剤、希硫酸、塩酸、めっき液から金属成分を除いたプレディップ液(メタンスルホン酸の半田めっき液に対するメタンスルホン酸液など)がある。また、脱気には超音波などの併用も考えられる。また、第1の実施形態においては、オーバーフローした処理液を捕集槽12で収集する脱気処理槽10について説明したが、オーバーフローした処理液を捕集槽で収集する機構のない脱気処理槽についても、本発明の処理液の脱気判定方法を適用することができる。
第2の実施形態
本実施形態は、めっき処理用の液体に対して脱気を行う例であり、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物80をめっき槽60に浸漬して、短時間で確実な判定を行う方法である。本実施形態では、めっき槽60自体が脱気処理槽として機能する。
図5に示すように、本実施形態の処理液の脱気判定方法にかかるめっき装置は、図1の右側のめっき装置と同様に、めっき液Qを収容しためっき槽60を有しており、めっき槽60の周囲には、オーバーフローしためっき液Qを集めるための捕集槽62が設けられている。捕集槽62からのめっき処理液Qは送液ポンプ64と温度調節器66を介して濾過フィルター68に送られ、濾過フィルター68を通過しためっき処理液Qは脱気膜モジュール70と、流量計74とを介してめっき槽60に循環する。脱気装置は脱気膜モジュール70とこれに接続される真空ポンプ72とから構成され、所要のめっき液Qに対する脱気が行われる。めっき槽60内のめっき液Qに対しては、基板保持具76に保持された作業対象物Wが浸漬され、さらに陽極電極78が作業対象物Wに対向して配置され、これら陽極電極78と基板保持具76の間に電圧を与えて電解めっきを行う。なお、本実施形態では、電解めっきの例を挙げるが、電極等を外して無電解めっきとすることも可能である。
このようなめっき槽60には、図5に示すように、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物80が浸漬され、この疑似作業対象物80の表面に形成された気泡が消える時間によって脱気度を測定することができる。疑似作業対象物80は、前述の第1の実施形態の疑似作業対象物20と同様に、保持部材82の一面に表面部81が取り付けられた構造を有しており、表面部81に被着した気泡が液中に消失するまでの時間に応じて脱気度を測定する。なお、疑似作業対象物80の表面部81上での気泡の消失現象は、疑似作業対象物20の表面部21上での気泡の消失現象と同様であり、疑似作業対象物80の表面部81における気泡は、図示しない光センサーを介し若しくは目視で判断することができる。
本実施形態では、めっき処理が行われるめっき槽60で直接、疑似作業対象物80を使用した判定が行われるため、気体の種類を問わず、確実でタイムラグのない脱気度の測定が可能である。
第3の実施形態
本実施形態は、めっきの前処理用の液体である前処理液Qに対して脱気を行う例であって、脱気処理槽61に直接接続された、測定部として機能する測定槽94で、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物90が前処理液Qに浸漬されて、短時間で確実な判定を行う方法である。なお、図6に示す、第3の実施形態の処理液の脱気判定方法にかかる前処理用の装置の各部材で、先に説明した第2の実施形態にかかるめっき装置と同様の部材については、同じ参照符号を付与して、重複する説明は省略する。
図6に示すように、めっきの前処理用の装置では、脱気処理槽61に還流路95を介して直接接続された測定槽94を有しており、脱気処理槽61に貯留される前処理液Qの一部が測定槽94内に還流するように構成されている。測定槽94の上端側には排出路96が設けられており、測定槽94をオーバーフローするような前処理液Qは捕集槽62に集められる。
このような測定槽94には、図6に示すように、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物90が浸漬され、この疑似作業対象物90の表面に形成された気泡が消える時間によって脱気度を測定することができる。疑似作業対象物90は、前述の第1の実施形態の疑似作業対象物20と同様に、保持部材92の一面に表面部91が取り付けられた構造を有しており、表面部91に形成された気泡が液中に消失するまでの時間に応じて脱気度を測定する。疑似作業対象物90の表面部91上での気泡の消失現象は、疑似作業対象物20の表面部21上での気泡の消失現象と同様であり、疑似作業対象物90の表面部91における気泡は、図示しない光センサーを介し若しくは目視で判断することができる。
本実施形態では、測定槽94で直接、疑似作業対象物90を使用した判定が行われるため、気体の種類を問わず、確実でタイムラグのない脱気度の測定が可能である。さらに、脱気処理槽へのセンサーの取り付けや目視のための窓の設置が困難な場合でも、測定槽94での測定できるため、多くの脱気処理槽に対して本発明の処理液の脱気判定方法を適用させることができる。
本発明の処理液の脱気判定方法は、表面に溝や穴からなる微細パターンを有する作業対象物を処理するための処理液としては、めっきの前処理液或いはめっき処理液に限定されず、他の脱気を要する種々の処理液に対して適用可能である。例えば、半導体製造プロセスやその他の電子部品プロセスに使用される現像液、リンス液、フォトレジスト液、洗浄液、エッチング液、レジスト除去液、電解液、各種薬液などに対しても本発明を適用することができる。
10 脱気処理槽
12 捕集槽
14、44、64 送液ポンプ
16、46、66 温度調節器
18、48、68 濾過フィルター
26、70 脱気膜モジュール
30、54、74 流量計
20、80、90 疑似作業対象物
21、81、91 表面部
22、82、92 保持部材
60 めっき槽
58、78 陽極電極
94 測定槽
W 作業対象物
前処理液
めっき液

Claims (11)

  1. 表面に溝や穴からなる微細パターンを有する作業対象物を処理するための処理液に含まれる気体の脱気を行う脱気処理槽内に、当該脱気処理槽内の前記処理液の脱気度を判定するための、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物を浸漬し、該疑似作業対象物の表面状態の時間変化に応じて、前記処理液の脱気度を判定するものであって、前記疑似作業対象物は多孔質材料からなる表面部を有することを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  2. 請求項1記載の処理液の脱気判定方法であって、前記処理液はめっきの前処理用若しくはめっき処理用の液体であることを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  3. 請求項1記載の処理液の脱気判定方法であって、前記疑似作業対象物は、発泡樹脂材料から構成される前記表面部を有することを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  4. 請求項1記載の処理液の脱気判定方法であって、前記疑似作業対象物は、前記表面部を保持する保持部材を有し、脱気処理槽内に前記疑似作業対象物を浸漬する際には、前記保持部材に保持された前記表面部を前記保持部材と共に浸漬することを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  5. 請求項3記載の処理液の脱気判定方法であって、前記表面部を構成する発泡樹脂材料は、形成される微細な空隙の直径が0.01mmから2.0mmの範囲にあることを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  6. 請求項1記載の処理液の脱気判定方法であって、前記疑似作業対象物の表面状態の時間変化は、浸漬開始時からその開始時に前記疑似作業対象物の表面に形成された気泡が当該表面から消失するまでの時間を測定するものであることを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  7. 請求項1記載の処理液の脱気判定方法であって、前記疑似作業対象物の表面状態の時間変化は、前記疑似作業対象物の表面における気泡の変化を光学モニターにより測定若しくは目視により観察することを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  8. 請求項1記載の処理液の脱気判定方法であって、前記処理液に含まれる前記気体は空気であることを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  9. 請求項1記載の処理液の脱気判定方法であって、前記脱気処理槽の側壁の一部に窓が形成され、前記疑似作業対象物の表面状態の時間変化は前記窓を介して判定されることを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  10. 表面に溝や穴からなる微細パターンを有する作業対象物を処理するための処理液に含まれる気体の脱気を行う脱気処理槽を有し、その脱気処理槽を循環した処理液がさらに循環する測定部を設け、表面に所要の凹凸を有する微細パターンを備えた疑似作業対象物を前記測定部内を循環する前記処理液に浸漬し、該疑似作業対象物の表面状態の時間変化に応じて、前記処理液の脱気度を判定するものであって、前記疑似作業対象物は多孔質材料からなる表面部を有することを特徴とする処理液の脱気判定方法。
  11. 請求項10記載の処理液の脱気判定方法であって、前記処理液はめっきの前処理用若しくはめっき処理用の液体であることを特徴とする処理液の脱気判定方法。
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