JP6555987B2 - リチウムチタン複合酸化物およびリチウムチタン複合酸化物の製造方法並びにこのリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池およびリチウムイオンキャパシタ - Google Patents

リチウムチタン複合酸化物およびリチウムチタン複合酸化物の製造方法並びにこのリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池およびリチウムイオンキャパシタ Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池などに用いられるリチウムチタン複合酸化物およびリチウムチタン複合酸化物の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、リチウムイオン二次電池などに用いた場合に従来のリチウムチタン複合酸化物よりも高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を実現することができるリチウムチタン複合酸化物およびリチウムチタン複合酸化物の製造方法に関するものである。
また、このリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池およびリチウムイオンキャパシタに関するものである。
リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタは、高エネルギー密度という特徴を有することから、近年急速に実用化が行われている。そして、これらリチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタには、負極活物質としてリチウムチタン酸化物が用いられているものがある。
このリチウムチタン酸化物にはスピネル型(LiTi12)とラムスデライト型があり、ラムスデライト型はさらにLiTi(以下、124型という)とLiTi(以下、237型という)の2つの構造に大別される。
ここで、スピネル型のリチウムチタン酸化物は、スピネル構造に由来する、高いレート特性を示すという長所がある。
一方、スピネル型のリチウムチタン酸化物は、絶縁体(Ti4+)と導電体(Ti3+)との間を可逆変化することによって充放電を行うリチウムチタン酸化物である。従って、スピネル型のリチウムチタン酸化物をリチウムイオン二次電池などに用いた場合には、充電初期が絶縁性であることから、充電がある程度進んで導電性を示し始めるようになるまではレート特性が悪くなってしまうという短所がある。また、ラムスデライト型のリチウムチタン酸化物に比べて理論容量が小さいという短所もある(175mAh/g)。
これに対してラムスデライト型のリチウムチタン酸化物は、スピネル型のリチウムチタン酸化物に比べて構造上、理論容量が大きいという長所がある。
そして、その中でも、特に124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物については、237型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物よりも理論容量が大きいという長所がある(124型:321mAh/g、237型:280mAh/g)。また、237型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物が絶縁体であるのに対して、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物は導電体であるという長所もある。
一方、ラムスデライト型のリチウムチタン酸化物は、構造的にスピネル型のリチウムチタン酸化物に比べてレート特性に劣るという短所がある。
以上から、スピネル型とラムスデライト型のそれぞれの長所を発現させることができれば、高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を発現させることができる、理想的なリチウムチタン酸化物と成り得ることになる。
なお、従前の技術として複数のリチウムチタン酸化物を用いた活物質も各種のものが開発されている。
特開平11−283624号公報 特開2010−170799号公報 特開2010−267462号公報 特開2012−151121号公報 特開2009−43679号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載のリチウムチタン酸化物や活物質は、いずれもスピネル型のリチウムチタン酸化物と237型のラムスデライト型のリチウムチタン酸化物を用いたものとなっている。
また、特許文献1〜4に記載のリチウムチタン酸化物や活物質は、その目的とするところも、残存容量の検知を容易にする(特許文献1の[0008]参照)、内部短絡時の安全性を向上する(特許文献2の[0017]参照)、サイクル特性および負荷特性を向上する(特許文献3の[0005]参照)、サイクル特性を向上する(特許文献4の[0049]、[0050]参照)ことを目的とするものであり、スピネル型とラムスデライト型のそれぞれの長所を発現させることを目的としているものとはなっていない。
また、特許文献5に記載の活物質については混晶物となっているが、スピネル型またはラムスデライト型のいずれかのリチウムチタン酸化物と、不定比酸化チタンとの混晶物であることから、スピネル型とラムスデライト型のそれぞれの長所を発現させることを意図したものとはなっていない。さらに、特許文献5に記載の活物質の構成要件となっている(不定比)酸化チタンは活物質ではないことから、特許文献5に記載の活物質は酸化チタンの含有量が多くなればなるほど充電容量が低下してしまうという問題もある。
今回、本願発明者らは鋭意検討を行った結果、ラムスデライト型のリチウムチタン酸化物の中でも充電容量の理論値が大きい124型のリチウムチタン酸化物と、スピネル型のリチウムチタン酸化物を組み合せてリチウムチタン複合酸化物とすることによって、上記したスピネル型とラムスデライト型のそれぞれの長所を発現させることができるという知見を得た。そして、その中でも特に、124型のリチウムチタン酸化物とスピネル型のリチウムチタン酸化物を混晶状態とすることによって、レート特性(急速充電性)と充電容量の両方を飛躍的に向上させることができるという知見を得た。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、リチウムイオン二次電池などに用いた場合に従来のリチウムチタン複合酸化物よりも高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を実現することができるリチウムチタン複合酸化物およびリチウムチタン複合酸化物の製造方法の提供を目的とするものである。また、このリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池およびリチウムイオンキャパシタの提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るリチウムチタン複合酸化物は、スデライト型リチウムチタン酸化物と、組成式がLi4+ZTi12(0≦z≦3)で表されるスピネル型リチウムチタン酸化物とを含有し、さらに、5MPaの圧力で圧縮したときの体積抵抗率が、0.1〜1.0×10 Ω・cmであることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るリチウムチタン複合酸化物は、X線回折パターンにおける、2θ(回折角)=18.4±0.3°のピーク強度(A)と2θ(回折角)=20.0±0.3°のピーク強度(B)の強度比(B/A)が、0.01以上であることを特徴とする。
本発明の請求項に係るリチウムチタン複合酸化物は、ラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物とが、混晶状態で含有されていることを特徴とする。
本発明の請求項に係るリチウムイオン二次電池は、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたことを特徴とする。
本発明の請求項に係るリチウムイオンキャパシタは、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたことを特徴とする。
本発明の請求項に係るリチウムチタン複合酸化物の製造方法は、Li源とTi源を混合する工程と、得られた混合物を水素雰囲気中または水素含有雰囲気中において、組成式がLi4+ZTi12(0≦z≦3)で表されるスピネル型リチウムチタン酸化物から組成式がLiTi(2−y)(1.0<x<1.5、0<y<0.2)で表されるラムスデライト型リチウムチタン酸化物へ相転移する温度で焼成する工程とを備えることを特徴とする。
(基本構造)
本発明に係るリチウムチタン複合酸化物は、組成式がLiTi(2−y)(1.0<x<1.5、0<y<0.2)で表される124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物と、組成式がLi4+ZTi12(0≦z≦3)で表される、いわゆる4512型のスピネル型リチウムチタン酸化物とを含有することを基本構造とするものである。
具体的には、リチウムチタン複合酸化物に対して124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を2wt%以上含有していることが好ましく、より好ましくは20wt%以上含有していることが好ましい。但し、後記するように、124型と4512型のリチウムチタン酸化物を混晶状態とする場合には124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を2wt%以上含有していれば十分な効果を発現させることができる。
(X線回折パターン)
本発明に係るリチウムチタン複合酸化物における124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物の含有量としては、X線回折強度が構成物の含有量に比例することを利用して規定することもできる。
ここで、X線回折強度(X線回折パターン)については、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物は2θ(回折角)が20.0±0.3°の範囲に特徴的なピークが表れ、4512型のスピネル型リチウムチタン酸化物は2θ(回折角)が18.4±0.3°の範囲に特徴的なピークが表れる。
従って、上記した含有量(リチウムチタン複合酸化物に対して124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を2wt%以上含有)をX線回折パターンに置き換えた場合には、2θ(回折角)=18.4±0.3°のピーク強度(A)と2θ(回折角)=20.0±0.3°のピーク強度(B)の強度比(B/A)が、0.01以上であることが好ましいことになる。
なお、リチウムチタン複合酸化物は、通常、原料となるLi源とTi源を混合して焼成することによって製造(合成)することから、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物や4512型のスピネル型リチウムチタン酸化物以外にも237型など各種のリチウムチタン酸化物も合成されてしまうことになる。
従って、本発明における「含有する」とは、124型や4512型以外のリチウムチタン酸化物が含まれてしまう場合であっても、124型と4512型のリチウムチタン酸化物を主成分とするとの意である。
また、上記と同様にX線回折強度(X線回折パターン)においては、2θ(回折角)が35.8±0.3°と2θ(回折角)=36.6±0.3°の範囲は、ラムスデライト型リチウムチタン酸化物に特徴的なピークが表れる。さらに、2θ(回折角)=35.8±0.3°のピーク強度をCとし、2θ(回折角)=36.6±0.3°のピーク強度をDとすると、237型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物が存在している場合には係るピーク強度比(C/D)が1.0となる。
従って、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物は、上記した強度比(B/A)に加えて、2θ(回折角)=35.8±0.3°のピーク強度をCとし、2θ(回折角)=36.6±0.3°のピーク強度をDとした際の強度比(C/D)が1.0未満となることが好ましい。
(体積抵抗率)
また、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物は、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物を含有していることから、体積抵抗率についても特徴を有することになる。
具体的には、5MPaの圧力で圧縮したときの体積抵抗率が0.1〜1.0×10Ω・cmであることが好ましく、その中でも0.5〜5.3×10Ω・cmであることがより好ましく、その中でも1.2〜3.0×10Ω・cmであることがさらに好ましい。すなわち、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物を含有し、かつ体積抵抗率が0.1〜1.0×10Ω・cmとなるようにすることによって、導電体である124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物が電路を形成することになり、その結果高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を実現することができるのである。なお、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物を[0019]や後記において記載する混晶状態とした場合には、5MPaの圧力で圧縮したときの体積抵抗率が0.1〜1.0×10Ω・cmであることが好ましく、その中でも1.2〜3.0×10Ω・cmであることがより好ましく、その中でも1.2〜23.0Ω・cmであることがより好ましく、その中でも1.2〜1.6Ω・cmであることがさらに好ましい。
(混晶)
本発明に係るリチウムチタン複合酸化物は、それぞれ別々に作製した124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物と4512型のスピネル型リチウムチタン酸化物とを混合した混合状態としてもよいが、混晶状態とすることによって、より高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を実現することができる。
ここで、混晶とは、複数の物質(結晶)が混在することで均一な固相(結晶)を形成している状態を表わすものである。具体的には、図1に示すような、124型のリチウムチタン酸化物の結晶1と4512型のリチウムチタン酸化物の結晶2が混在している状態(混合状態)に対して、図2に示すように、124型と4512型のリチウムチタン酸化物が1つの結晶(混晶状態のリチウムチタン複合酸化物3)を形成している状態となっていることを表わすものである。
(粒径)
次に、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物は、特に混晶状態において図2に示すように特徴的な形態を示すことになる。すなわち、混晶状態が複数の物質(結晶)が混在することで均一な固相(結晶)を形成しているものであることから、粒径が特定の範囲に収まることになる。具体的には、前記した「X線回折パターンのピーク比」や「体積抵抗率」が特定の範囲に存在し、かつ平均一次粒子径が1〜7μmの範囲にあることでリチウムチタン複合酸化物が混晶状態であることを定義することができる。
(Li源)
なお、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物の原料となるLi源とTi源については、特に限定されるものではなく炭酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウムなど各種のLi源を用いることができる。そして、その中でも高純度でありつつ、後記する二次粒子径の小さいラムスデライト型のリチウムチタン酸化物を得ることができる点から炭酸リチウムを用いることが好ましい。
(Ti源)
また、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物の原料となるTi源についてもLi源と同様に特に限定されるものではなく、メタチタン酸などの各種のチタン酸化合物、アナタース型またはルチル型の酸化チタン、塩化チタン、硫酸チタン、硫酸チタニルなど各種のTi源を用いることができる。そして、その中でも高純度でありつつ、後記する二次粒子径の小さいラムスデライト型のリチウムチタン酸化物を得ることができる点からメタチタン酸や酸化チタンを用いることが好ましい。
(LiとTiのモル比)
本発明に係るリチウムチタン複合酸化物におけるLi源とTi源の配合比率(LiとTiのモル比)は特に限定されるものではないが、製造過程(焼成時)においてTiOやLiTiOなどの不純物が発生することを防止する観点から、LiとTiのモル比(Li/Ti)が0.5〜0.9の範囲となるようにLi源とTi源を混合することが好ましい。
なお、混晶状態のリチウムチタン複合酸化物においては、124型と4512型のリチウムチタン酸化物を一度に作製することから、LiとTiのモル比(Li/Ti)が0.75〜0.9の範囲となるようにLi源とTi源を混合することが好ましく、その中でもLiとTiのモル比(Li/Ti)が0.8となるように混合することが好ましい。
(製造方法)
本発明に係るリチウムチタン複合酸化物の製造方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
まず混合状態のリチウムチタン複合酸化物を製造する場合の方法としては、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物と4512型のスピネル型リチウムチタン酸化物を別々に作製した後、係る2種類のリチウムチタン酸化物を混合することによって作製する方法が挙げられる。
具体的には、まずLiとTiのモル比(Li/Ti)が0.5〜0.75の範囲となるようにLi源とTi源を混合した後、主に還元ガスによって形成された雰囲気中にて950℃以上にて焼成することで124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を製造する。次に、LiとTiのモル比(Li/Ti)が0.75〜0.9の範囲となるようにLi源とTi源を混合した後、大気中にて800〜900℃の間で焼成することで4512型のスピネル型リチウムチタン酸化物を製造する。そしてその後、それぞれのリチウムチタン酸化物を混合することによって混合状態の本発明に係るリチウムチタン複合酸化物を作製することになる。
次に、混晶状態のリチウムチタン複合酸化物を製造する場合の方法としては、例えばLi源とTi源を予め混合した後、水素雰囲気中または水素含有雰囲気中(例えば、水素・アルゴン混合雰囲気や水素・窒素混合雰囲気)において所定の温度で焼成することによって作製する方法が挙げられる。
具体的には、LiとTiのモル比が0.75〜0.9の範囲となるようにLi源とTi源を混合した後、水素雰囲気中または水素含有雰囲気中においてLiTi12からLiTiへ相転移する温度で焼成することで作製する。
ここで、LiTi12からLiTiへ相転移する温度としては、用いる原料(Li源やTi源)の種類や焼成雰囲気などによって異なることから、これらの諸条件に応じて適宜決定されるものであるが、900〜950℃の間であることが好ましい。そしてその中でも、学術的にLiTi12からLiTiへ相転移する境界温度とされている925℃で焼成することが好ましい。
また、混晶状態のリチウムチタン複合酸化物を製造する場合には、900〜950℃の間で焼成温度を調整することによって、混晶率(混晶状態のリチウムチタン複合酸化物に占める124型の割合)を変化させることもできる。
(リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ)
本発明に係るリチウムチタン複合酸化物は、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタの負極活物質として用いることができる。そして、その結果、従前のリチウムチタン酸化物を用いた場合よりも、高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を発現するリチウムイオン二次電池並びにリチウムイオンキャパシタを作製することができる。なお、負極活物質として用いる際の本発明のリチウムチタン複合酸化物の配合量としては特に限定されるものではなく必要に応じて適宜決定されることになる。
本発明に係るリチウムチタン複合酸化物によれば、スピネル型のリチウムチタン酸化物と124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を含有しているので、スピネル型とラムスデライト型のそれぞれの長所を発現させることができる。また、本発明に係るリチウムイオン二次電池またはリチウムイオンキャパシタによれば、係るリチウムチタン複合酸化物を用いているので、高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を実現することができる。
本発明の請求項2、3に係るリチウムチタン複合酸化物によれば、スピネル型のリチウムチタン酸化物と124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を特定の割合で混合(混晶)させたり、または特定の範囲の体積抵抗率となるようにしているので、レート特性(急速充電性)と充電容量をより高い次元で実現することができる。
本発明の請求項4に係るリチウムチタン複合酸化物によれば、スピネル型のリチウムチタン酸化物と124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を混晶状態としているので、レート特性(急速充電性)と充電容量をさらに高い次元で実現することができる。
本発明に係るリチウムチタン複合酸化物(混合状態のリチウムチタン複合酸化物)を示す写真である。 本発明に係るリチウムチタン複合酸化物(混晶状態のリチウムチタン複合酸化物)を示す写真である。 第一の実施形態に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池の0.1Cにおける充電容量と10Cにおける容量維持率を表すグラフである。 第二の実施形態に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池の0.1Cにおける充電容量と10Cにおける容量維持率を表すグラフである。 第一の比較形態に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池の0.1Cにおける充電容量と10Cにおける容量維持率を表すグラフである。 第二の比較形態に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池の0.1Cにおける充電容量と10Cにおける容量維持率を表すグラフである。 第一、第二の実施形態に係るリチウムチタン複合酸化物の体積抵抗率を表すグラフである。 第一、第二の実施形態および第一、第二の比較形態に係るリチウムチタン複合酸化物(但し、ラムスデライト型リチウムチタン酸化物またはアセチレンブラックの配合量は30wt%)を用いたリチウムイオン二次電池の充電レート特性を表すグラフである。 第二〜第四の実施形態に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池の放電レート特性を表すグラフである。 第二、第四の実施形態に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池の充放電曲線を表すグラフである。
次に、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物を実施例(実施形態)および比較例(比較形態)に基づいて詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(第一の実施形態)
まず、メタチタン酸(テイカ株式会社製)183.8gと炭酸リチウム(FMC社製)38.2gを混合し、該混合物を10%水素/90%アルゴン混合ガス中で、950℃で焼成した。なお、この際のLiとTiのモル比(Li/Ti)は0.55であった。次に、得られた焼成物を粉砕することにより、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を得た。
次に、メタチタン酸(テイカ株式会社製)183.8gと炭酸リチウム(FMC社製)55.5gを混合し、大気中で、800℃で焼成した。なお、この際のLiとTiのモル比(Li/Ti)は0.80であった。次に、得られた焼成物を粉砕することにより、スピネル型リチウムチタン酸化物を得た。
上記で得られた124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物とを、124型のリチウムチタン酸化物が0、2、5、10、20、30wt%の割合になるように混合するとともに、さらにボールミルを用いて混合することによって、第一の実施形態である混合状態のリチウムチタン複合酸化物(124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物の混合物)を得た。
(第二の実施形態)
メタチタン酸(テイカ株式会社製)183.8gと炭酸リチウム(FMC社製)55.5gを混合し、該混合物を10%水素/90%アルゴン混合ガス中で、800、900、910、920、935、950℃で焼成することにより、124型のリチウムチタン酸化物がそれぞれ0、2、5、10、20、30wt%の割合になるように混晶したリチウムチタン複合酸化物(124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物の混晶体)を得た。なお、この際のLiとTiのモル比(Li/Ti)は0.80であった。次に、得られた焼成物を粉砕することにより、第二の実施形態である混晶状態のリチウムチタン複合酸化物(124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物の混晶体)を得た。
(第三の実施形態)
メタチタン酸(テイカ株式会社製)183.8gと炭酸リチウム(FMC社製)59.0gを混合し、該混合物を10%水素/90%アルゴン混合ガス中で、950℃で焼成した。なお、この際のLiとTiのモル比(Li/Ti)は0.85であった。次に、得られた焼成物を粉砕することにより、124型のリチウムチタン酸化物が20wt%の割合になるように混晶した、第三の実施形態である混晶状態のリチウムチタン複合酸化物(124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物の混晶体)を得た。
(第四の実施形態)
メタチタン酸(テイカ株式会社製)183.8gと炭酸リチウム(FMC社製)62.5gを混合し、該混合物を10%水素/90%アルゴン混合ガス中で、950℃で焼成した。なお、この際のLiとTiのモル比(Li/Ti)は0.9であった。次に、得られた焼成物を粉砕することにより、124型のリチウムチタン酸化物が10wt%の割合になるように混晶した、第四の実施形態である混晶状態のリチウムチタン複合酸化物(124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物の混晶体)を得た。
(第一の比較形態)
まず、メタチタン酸(テイカ株式会社製)183.8gと炭酸リチウム(FMC社製)45.1gを混合し、大気中で、950℃で焼成した。なお、この際のLiとTiのモル比(Li/Ti)は0.65であった。次に、得られた焼成物を粉砕することにより、237型で表されるラムスデライト型リチウムチタン酸化物を得た。
次に、メタチタン酸(テイカ株式会社製)183.8gと炭酸リチウム(FMC社製)55.5gを混合し、大気中で、800℃で焼成した。なお、この際のLiとTiのモル比(Li/Ti)は0.80であった。次に、得られた焼成物を粉砕することにより、スピネル型リチウムチタン酸化物を得た。
上記で得られた237型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物とを、237型のリチウムチタン酸化物が0、2、5、10、20、30wt%の割合になるように混合するとともに、さらにボールミルを用いて混合することによって、第一の比較形態である混合状態のリチウムチタン複合酸化物(237型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物の混合物)を得た。
(第二の比較形態)
まず、メタチタン酸(テイカ株式会社製)183.8gと炭酸リチウム(FMC社製)55.5gを混合し、大気中で、800℃で焼成した。なお、この際のLiとTiのモル比(Li/Ti)は0.80であった。次に、得られた焼成物を粉砕することにより、スピネル型リチウムチタン酸化物を得た。
次に、上記で得られたスピネル型リチウムチタン酸化物とアセチレンブラック(電気化学工業製)とを、アセチレンブラックが0、2、5、10、20、30wt%の割合になるように混合するとともに、さらにボールミルを用いて混合することにより、第二の比較形態であるスピネル型リチウムチタン酸化物とアセチレンブラックの混合物を得た。
(リチウムイオン二次電池の作製)
負極活物質として第一〜第四の実施形態および第一、第二の比較形態の各リチウムチタン複合酸化物を用い、バインダーとしてPVDF(株式会社クレハ、KFポリマー)を用い、これらを95:5の割合で混合し、さらに分散媒としてNMPを用い、固形分30%の電極合剤スラリーを調整した。この電極合剤スラリーを集電体であるアルミ箔上に塗工し、ロールプレスすることにより、膜厚25μmの電極を作製した。そして、作製した電極、対極としてのリチウム金属、電解液としてのLiPF/EC/DEC、ポリエチレンセパレータを用いて、2032型のリチウムイオン二次電池を作製した。
(各電池特性の評価)
次に、作製したリチウムイオン二次電池について各電気特性の評価を行った。
(初期充電容量および急速充電性の評価)
まず、第一、第二の実施形態および第一、第二の比較形態のリチウムチタン複合酸化物を用いて作製したリチウムイオン二次電池について、充放電レートを0.1Cで充放電試験を行うことによって初期充電容量の評価を行った。次に、充放電レート10Cにおける充放電試験を行うことによって急速充電時の充電容量の評価を行った。そして、初期充電容量と急速充電時の充電容量の評価結果から10Cにおける容量維持率(計算式:10Cにおける放電容量÷0.1Cにおける放電容量×100)を計算することによって、第一、第二の実施形態および第一、第二の比較形態のリチウムチタン複合酸化物の急速充電性の評価を行った。なお、測定は北斗電工株式会社製HJ1001SM8Aを用いて行った。結果を表1〜4および図3〜6に示す。
その結果、表1〜4および図3〜6に示すとおり、第一、第二の実施形態のリチウムチタン複合酸化物を用いて作製したリチウムイオン二次電池については、124型のリチウムチタン酸化物の混合率(混晶率)が高くなるに従って、10Cにおける充電容量が高くなり、高いレート特性(急速充電性)を示すものであることがわかった。また、係るレート特性を0.1Cにおける充電容量(初期充電容量)を高い状態で維持しながら実現できることから、容量維持率も高いリチウムイオン二次電池を実現できることがわかった。
特に、第二の実施形態のリチウムチタン複合酸化物については、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物とが混晶状態となっているので、混合状態(第一の実施形態)のリチウムチタン複合酸化物よりも高いレート特性(急速充電性)を示し、容量維持率も高いリチウムイオン二次電池を実現できることがわかった。また、混合状態では124型のリチウムチタン酸化物が20wt%以上の混合された場合において上記の効果が発現することになるが、混晶状態では124型のリチウムチタン酸化物が2wt%混晶(含有)された場合で既に上記の効果が発現することがわかった。
これは、第二の実施形態のリチウムチタン複合酸化物が混晶状態となっていることによって1つの結晶を形成していることから、充電の初期においては、まず導電性の高い124のリチウムチタン酸化物が電子を受け取り、その後同一の結晶内に存在するスピネル型(4512型)のリチウムチタン酸化物に電子がスムースに伝播、拡散することによって迅速な充電反応が進行するためであると考えられる。また、係るメカニズムによって充電反応が効率的に進行することから図2に示すように粒子径が大きくなっていても高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量の両方を飛躍的に向上させることができると考えられる。さらに、スピネル型リチウムチタン酸化物の理論容量は175mAh/gであるのに対し、124型のリチウムチタン酸化物の理論容量は321mAh/gであることから、124型のリチウムチタン酸化物の混晶率が増加する程、0.1Cにおける充電容量(初期充電容量)を向上できることがわかった。
ここでレート特性(急速充電性)は元来、粒子内における電子とLiイオンの拡散距離が短いほど向上することから、レート特性(急速充電性)は粒子径が小さいほど有利になる。一方、粒子径が小さくなると今度は充電容量(電子の充填性)が低下することから、充電容量は粒子径が小さいほど不利になる。すなわち、従前においてはレート特性(急速充電性)と充電容量はトレードオフの関係にあると考えられていた。
従って、高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を同時に実現することができる本発明に係るリチウムチタン複合酸化物は、従前において考えられていた概念を打ち破るものであり、有効な活物質と成り得るものであることがわかった。特に、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物を混晶状態とすることによって、レート特性(急速充電性)と充電容量の両方を飛躍的に向上させる活物質と成り得るものであることがわかった。また、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物を混晶状態とすれば、混合状態に比べて124型のリチウムチタン酸化物の含有率を抑制しながらも、高いレート特性(急速充電性)と高い充電容量を実現することができるリチウムイオン二次電池を作製できることがわかった。
一方、第一の比較形態のリチウムチタン複合酸化物を用いて作製したリチウムイオン二次電池については、0.1Cにおける充電容量は高い状態を維持するものの、[0004]にも記載のとおり、絶縁体である237型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物を用いていることから混合量が増加しても10Cにおける充電容量は向上せず、その結果レート特性(急速充電性)が低いものとなった。
また、第二の比較形態のリチウムチタン複合酸化物を用いて作製したリチウムイオン二次電池については、導電性を示すアセチレンブラックを用いているので、混合量が増加するにつれてレート特性(急速充電性)は向上するが、その一方0.1Cにおける充電容量(初期充電容量)が低下するという結果となった。
(体積抵抗率の測定)
次に、第一、第二の実施形態のリチウムチタン複合酸化物について体積抵抗率の測定を行った。測定はJIS K7194に基づき、各リチウムチタン複合酸化物を5MPaの圧力で圧縮した後、抵抗率計(三菱化学アナリテック製、MCP−T610)を用いて行った。結果を表5、6および図7に示す。
その結果、まず、第一の実施形態のリチウムチタン複合酸化物(混合物)については、表5および図7に示す体積抵抗率の測定結果と表1に示す電池特性の結果から、124型のリチウムチタン酸化物の混合率が10wt%以上になると体積抵抗率が変化し始める結果となった。そしてその結果、電路が形成されることによって電池特性が向上し始めることが確認できた。また、124型のリチウムチタン酸化物の混合率が20wt%以上になると体積抵抗率が大きく変化し、それに伴って電池特性も大幅に向上することが確認できた。
次に、第二の実施形態のリチウムチタン複合酸化物(混晶物)については、表6および図7に示す体積抵抗率の測定結果と表2に示す電池特性の結果から、124型のリチウムチタン酸化物の混合率が2wt%以上になった段階で体積抵抗率が大きく変化し始めることになり、その結果、電池特性も大幅に向上することが確認できた。
(混合(混晶)率30wt%時における充電レート特性の評価)
次に、第一、第二の実施形態および第一、第二の比較形態に係るリチウムチタン複合酸化物の内、ラムスデライト型リチウムチタン酸化物またはアセチレンブラックの混合(混晶)量を同一(30wt%)にして作製したリチウムイオン二次電池の充電レート特性を測定した。結果を図8に示す。
その結果、混合(混晶)量を同一(30wt%)にして比較した場合においても、第一、第二の実施形態のリチウムチタン複合酸化物を用いて作製したリチウムイオン二次電池は、第一、第二の比較形態のリチウムチタン複合酸化物を用いて作製したリチウムイオン二次電池に比べて、どのCレート(充電の速度)においても高い充電容量を発現するものであることがわかった。特に、124型のラムスデライト型リチウムチタン酸化物とスピネル型リチウムチタン酸化物とが混晶状態となっている第二の実施形態のリチウムチタン複合酸化物については、Cレート(充電の速度)に関係なく、高い充電性を発現するものであることがわかった。
(放電レート特性および充放電曲線の評価)
次に、第二〜第四の実施形態に係るリチウムチタン複合酸化物(但し、第二の実施形態においてはラムスデライト型リチウムチタン酸化物の配合量が30wt%)を用いたリチウムイオン二次電池の放電レート特性と充放電曲線を測定した。結果を図9、10に示す。
その結果、図9に示すように、混晶状態を採用する場合においてはLiとTiのモル比(Li/Ti)を0.8としたときに放電容量が最も大きくなる(効率的な放電ができる)ことがわかった。すなわち、LiとTiのモル比(Li/Ti)を0.8としたときに混晶率が最も高くなることがわかった。また、図10の結果から、第二の実施形態と第四の実施形態に係るリチウムチタン複合酸化物を用いたリチウムイオン二次電池の充電容量に大きな変化がないことから、本発明に係るリチウムチタン複合酸化物は混晶率を変化させても充放電容量を大きく低下させることなく、高いレート特性を維持できることがわかった。
本発明のリチウムチタン複合酸化物は、リチウムイオン二次電池などの原料(活物質)として用いることができる。
1 124型のリチウムチタン酸化物の結晶
2 4512型のリチウムチタン酸化物の結晶
3 混晶状態のリチウムチタン複合酸化物

Claims (6)

  1. 組成式がLiTi(2−y)(1.0<x<1.5、0<y<0.2)で表されるラムスデライト型リチウムチタン酸化物と、
    組成式がLi4+ZTi12(0≦z≦3)で表されるスピネル型リチウムチタン酸化物とを含有し、
    さらに、5MPaの圧力で圧縮したときの体積抵抗率が、
    0.1〜1.0×10 Ω・cmであることを特徴とするリチウムチタン複合酸化物。
  2. X線回折パターンにおける、2θ(回折角)=18.4±0.3°のピーク強度(A)と2θ(回折角)=20.0±0.3°のピーク強度(B)の強度比(B/A)が、
    0.01以上であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムチタン複合酸化物。
  3. 前記ラムスデライト型リチウムチタン酸化物と前記スピネル型リチウムチタン酸化物とが、
    混晶状態で含有されていることを特徴とする請求項1または請求項に記載のリチウムチタン複合酸化物。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載のリチウムチタン複合酸化物を用いたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載のリチウムチタン複合酸化物を用いたことを特徴とするリチウムイオンキャパシタ。
  6. Li源とTi源を混合する工程と、
    得られた混合物を水素雰囲気中または水素含有雰囲気中において、組成式がLi4+ZTi12(0≦z≦3)で表されるスピネル型リチウムチタン酸化物から組成式がLiTi(2−y)(1.0<x<1.5、0<y<0.2)で表されるラムスデライト型リチウムチタン酸化物へ相転移する温度で焼成する工程とを備えることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のリチウムチタン複合酸化物の製造方法。
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