JP6555824B2 - アーク溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶接ワイヤを送給してスプレー移行状態によって溶接するアーク溶接方法の高品質化に関するものである。
アルゴンガスと炭酸ガスとの混合ガスをシールドガスとしてソリッドワイヤを使用するマグ溶接、炭酸ガスをシールドガスとしてフラックス入りワイヤを使用するアーク溶接、シールドガスを使用しないでセルフシールド用フラックス入りワイヤを使用するセルフシールドアーク溶接等は、溶滴移行形態がスプレー移行形態となる。スプレー移行形態では、アーク熱によって溶接ワイヤ先端が溶融されて細粒となって溶融池へと移行する。スプレー移行形態では、溶滴は短絡移行するのではなく、自由落下によって移行する。
スプレー移行形態によるアーク溶接(以下、スプレー移行溶接という)には、定電圧特性の溶接電源が使用され、溶接ワイヤは定速送給される。スプレー移行溶接では、スパッタの発生量が少なく、ビード外観も良好になる特徴がある。反面、スプレー移行溶接では、アーク長が短絡移行溶接に比べて長くなり、アークが広がった形状になるために、溶け込みが浅くなる。この点は、ワークによっては溶接品質上問題となる場合がある。以下、従来技術のスプレー移行溶接について図面を参照して説明する。
図13は、一般的なスプレー移行溶接における電圧・電流波形図である。同図(A)は溶接電源の定電圧特性の出力値を設定するための電圧設定信号Erの時間変化をしめし、同図(B)は溶接ワイヤと母材との間に印加する溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)はアークを通電する溶接電流Iwの時間変化を示す。以下、同図を参照して説明する。
同図(A)に示すように、電圧設定信号Erは、一定値に設定されている。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、上下に少し変動しているが、略一定値となっている。同図(C)に示すように、溶接電流Iwも、上下に少し変動しているが、略一定値となっている。溶接電圧Vwの瞬時値が電圧設定信号Erによって設定される。溶接電流Iwの平均値は、溶接ワイヤの送給速度によって設定される。
特許文献1の発明では、スプレー移行溶接及びグロビュール移行溶接において、溶接電源の出力電圧を100Hz以上600Hz以下の周波数で周期的に変化させることによって、溶接電流を20A以上100A以下の電流振幅内で変化させて溶接する。これにより、特許文献1の発明では、スプレー移行溶接及びグロビュール移行溶接において、アーク長の変動を抑制し、溶滴移行を規則的にし細粒化することができるので、溶接状態の安定性を向上させることができる。
日本国特開2007−229775号公報
そこで、本発明では、スプレー移行溶接において、溶け込みを深くして高品質化を図ることができるアーク溶接方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
前記第3溶接電流Iw3は、右肩下がりの階段状に変化する電流である、
ことを特徴とするアーク溶接方法である。
請求項2の発明は、
溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
前記溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の頻度に応じて、前記第2期間及び/又は前記第2溶接電流Iw2を変化させる、
ことを特徴とするアーク溶接方法である。
請求項3の発明は、
溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
前記溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の頻度に応じて、溶接電圧の平均値を変化させる、
ことを特徴とするアーク溶接方法である。
請求項4の発明は、
溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
前記溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の時間長さに応じて、前記第2期間及び/又は前記第2溶接電流Iw2を変化させる、
ことを特徴とするアーク溶接方法。
請求項5の発明は、
溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
前記溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の時間長さに応じて、溶接電圧の平均値を変化させる、
ことを特徴とするアーク溶接方法である。
本発明によれば、第1期間中は、溶融池に大きなアーク圧力が作用して、溶融池はワイヤ直下が窪んだ凹形状になり、ワイヤ直下の溶融金属が薄い状態となる。続く、第2期間中は、アーク形状は萎んだ形状となり、アークがワイヤ直下の溶融金属が薄い状態となった部分に集中した状態となる。続く、第3期間中は、前半では溶融池の窪んだ部分がアークによって集中して加熱され、後半ではアーク圧力が一定であるので溶融池の窪んだ部分がなくなり穏やかな状態となる。本発明では、これらの第1期間〜第3期間を繰り返すことによって、スプレー移行溶接において、溶け込みを深くして高品質化を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図である。 本発明の実施の形態2に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態2に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図である。 本発明の実施の形態3に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態3に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図である。 本発明の実施の形態4に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態4に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図である。 本発明の実施の形態5に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態6に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態7に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 本発明の実施の形態8に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。 従来技術において、一般的なスプレー移行溶接における電圧・電流波形図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
電源主回路PMは、3相200V等の商用電源(図示は省略)を入力として、後述する電圧誤差増幅信号Evによるインバータ制御によって出力制御を行い、出力電圧Eを出力する。この電源主回路PMは、図示は省略するが、商用電源を整流する1次整流回路、整流された直流を平滑するコンデンサ、平滑された直流を高周波交流に変換するインバータ回路、高周波交流をアーク溶接に適した電圧値に降圧する高周波変圧器、降圧された高周波交流を整流する2次整流回路、上記の電圧誤差増幅信号Evを入力としてPWM制御等の変調制御を行い上記のインバータ回路を駆動する駆動回路を備えている。リアクトルWLは、上記の出力電圧Eを平滑して溶接電圧Vwを出力する。
溶接ワイヤ1は、送給モータ(図示は省略)に結合された送給ロール5の回転によって溶接トーチ4内を送給され、母材2との間にアーク3が発生して溶接が行われる。溶接トーチ4内の給電チップ(図示は省略)と母材2との間に溶接電圧Vwが印加し、アーク3中を溶接電流Iwが通電する。
電圧設定回路ERは、予め定めた電圧設定信号Erを出力する。電圧増加値設定回路EURは、予め定めた電圧増加値設定信号Eurを出力する。電圧減少値設定回路EDRは、予め定めた電圧減少値設定信号Edrを出力する。
第1期間設定回路T1Rは、予め定めた第1期間設定信号T1rを出力する。第2期間設定回路T2Rは、予め定めた第2期間設定信号T2rを出力する。第3期間設定回路T3Rは、予め定めた第3期間設定信号T3rを出力する。
電圧制御設定回路ECRは、上記の電圧設定信号Er、上記の電圧増加値設定信号Eur、上記の電圧減少値設定信号Edr、上記の第1期間設定信号T1r、上記の第2期間設定信号T2r及び上記の第3期間設定信号T3rを入力として、以下の処理を行ない、電圧制御設定信号Ecrを出力する。
1) 第1期間設定信号T1rによって定まる第1期間T1中は、Ecr=Er+Eurを出力する。
2) 続けて、第2期間設定信号T2rによって定まる第2期間T2中は、Ecr=Er−Edrを出力する。
3) 続けて、第3期間設定信号T3rによって定まる第3期間T3中は、Ecr=Erを出力する。
4) 上記1)〜3)を繰り返す。
出力電圧検出回路EDは、上記の出力電圧Eを検出して、出力電圧検出信号Edを出力する。電圧誤差増幅回路EVは、上記の電圧制御設定信号Ecr(+)とこの出力電圧検出信号Ed(−)との誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。この電圧誤差増幅回路EVによって、溶接電源は定電圧制御される。
図2は、本発明の実施の形態1に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図である。同図(A)は電圧制御設定信号Ecrの時間変化をしめし、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)は溶接電流Iwの時間変化を示す。同図は、上述した図13と対応している。以下、同図を参照して説明する。
同図(A)に示すように、電圧制御設定信号Ecrは、図1の電圧制御設定回路ECRによって周期的に振動する波形であり、時刻t1〜t2の予め定めた第1期間T1中は電圧設定信号Erに電圧増加値設定信号Eurを加算した値となり、時刻t2〜t3の予め定めた第2期間T2中は電圧設定信号Erから電圧減少値設定信号Edrを減算した値となり、時刻t3〜t4の予め定めた第3期間T3中は電圧設定信号Erの値となる。電圧制御設定信号Ecrは、時刻t1〜t4を1周期として繰り返される振動波形となる。ここで、Er>0、Eur>0、Edr>0、Ecr>0である。
同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、電圧制御設定信号Ecrによって設定されるので振動波形となり、時刻t1〜t2の第1期間T1中は、第3溶接電圧値Vw3から傾斜を有して増加して略一定値の第1溶接電圧値Vw1となり、時刻t2〜t3の第2期間T2中は、第1溶接電圧値Vw1から傾斜を有して減少して略一定値の第2溶接電圧値Vw2となり、時刻t3〜t4の第3期間T3中は、第2溶接電圧値Vw2から傾斜を有して増加して略一定値の第3溶接電圧値Vw3となる。第1溶接電圧値Vw1はEr+Eurによって設定され、第2溶接電圧値Vw2はEr−Edrによって設定され、第3溶接電圧値Vw3はErによって設定される。
同図(C)に示すように、溶接電流Iwは、溶接電圧Vwとアーク負荷によって定まり、溶接電圧Vwが振動しているので振動波形となり、時刻t1〜t2の第1期間T1中は、第3溶接電流値Iw3から傾斜を有して増加して略一定値の第1溶接電流値Iw1となり、時刻t2〜t3の第2期間T2中は、第1溶接電流値Iw1から傾斜を有して減少して略一定値の第2溶接電流値Iw2となり、時刻t3〜t4の第3期間T3中は、第2溶接電流値Iw2から傾斜を有して増加して略一定値の第3溶接電流値Iw3となる。ここで、0<Iw2<Iw3<Iw1である。
同図においては、期間変化時の各傾斜は、図1のリアクトルWL及び溶接ケーブルの合算インダクタンス値によって定まる値となる。したがって、実施の形態1では、これらの傾斜を任意に設定することはできない。
次に、各期間の作用効果について説明する。第1期間T1中は、溶接電流Iwは最も大きな値である第1溶接電流値Iw1となるので、溶融池に大きなアーク圧力が作用して、溶融池はワイヤ直下が窪んだ凹形状になり、ワイヤ直下の溶融金属が薄い状態となる。第2期間T2中は、溶接電流Iwは最も小さな値である第2溶接電流値Iw2となるので、アーク形状は萎んだ形状となり、アークがワイヤ直下の溶融金属が薄い状態となった部分に集中した状態となる。第3期間T3中は、溶接電流Iwは溶接ワイヤの送給速度によって定まる溶接電流値と近い中間の値である第3溶接電流値Iw3となる。この第3溶接電流値Iw3を略一定値に維持することにより、第3期間T3の前半では溶融池の窪んだ部分がアークによって集中して加熱され、後半ではアーク圧力が一定であるので溶融池の窪んだ部分がなくなり穏やかな状態となる。第1期間T1に移行する時点において、溶融池が穏やかな状態になっていないと、第1期間T1中にワイヤ直下が窪んだ形状とならずに歪な形状となり、溶け込みを深くする作用効果が失われることになる。したがって、第3期間T3の終了時点において溶融池を確実に穏やかな状態にするために、第3期間T3は第1期間T1及び第2期間T2よりも長い期間に設定されることが望ましい。これらの作用効果によって、深い溶け込み形状を安定して形成することができる。
第1溶接電流値Iw1によって、溶融池を窪んだ凹形状に変形させることができるように、第1溶接電圧値Vw1(電圧増加値設定信号Eur)及び第1期間T1(第1期間設定信号T1r)を設定する。また、第2溶接電流値Iw2によって、アークを萎んだ形状にしてワイヤ直下に集中させるように、第2溶接電圧値Vw2(電圧減少値設定信号Edr)及び第2期間T2(第2期間設定信号T2r)を設定する。さらに、第3溶接電流値Iw3によって、窪んだ部分に集中して加熱させた後に溶融池が穏やかな状態になるように、第3溶接電圧値Vw3(電圧設定信号Er)及び第3期間T3(第3期間設定信号T3r)を設定する。溶接電流Iwが第1溶接電流値Iw1〜第3溶接電流値Iw3になるように定電流制御しないのは、アーク長を適正値に維持するためには定電圧制御する必要があるためである。したがって、間接的に溶接電流Iwを設定していることになる。このために、アーク負荷状態によって、第1溶接電流値Iw1〜第3溶接電流値Iw3は少し変動することになる。
次に、数値例を挙げることにする。溶接ワイヤにセルフシールド用フラックス入りワイヤ(材質:鉄鋼、直径:1.6mm)を使用し、平均溶接電流が250A、平均溶接電圧が21Vで溶接した場合の数値例である。Er=21V、Eur=10V、Edr=10V、T1r=2ms、T2r=4ms、T3r=5msである。この結果、Vw1=31V、Vw2=11V、Vw3=21Vとなり、Iw1=400A、Iw2=60A、Iw3=250Aとなる。
上述した実施の形態1によれば、スプレー移行溶接において、第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行なう。第1期間中は、溶融池に大きなアーク圧力が作用して、溶融池はワイヤ直下が窪んだ凹形状になり、ワイヤ直下の溶融金属が薄い状態となる。続く、第2期間中は、アーク形状は萎んだ形状となり、アークがワイヤ直下の溶融金属が薄い状態となった部分に集中した状態となる。続く、第3期間中は、前半では溶融池の窪んだ部分がアークによって集中して加熱され、後半ではアーク圧力が一定であるので溶融池の窪んだ部分がなくなり穏やかな状態となる。本実施の形態では、これらの第1期間〜第3期間を繰り返すことによって、スプレー移行溶接において、溶け込みを深くして高品質化を図ることができる。
[実施の形態2]
実施の形態2の発明では、第3溶接電流Iw3から第1溶接電流Iw1への変化時の傾斜(第1傾斜K1)、第1溶接電流Iw1から第2溶接電流Iw2への変化時の傾斜(第2傾斜K2)及び第2溶接電流Iw2から第3溶接電流Iw3への変化時の傾斜(第3傾斜K3)を溶接状態がさらに良好になるように所望値に設定するものである。
図3は、本発明の実施の形態2に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図1と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図1に第1傾斜設定回路K1R、第2傾斜設定回路K2R及び第3傾斜設定回路K3Rを追加し、図1の電圧制御設定回路ECRを第2電圧制御設定回路ECR2に置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
第1傾斜設定回路K1Rは、予め定めた第1傾斜設定信号K1rを出力する。第2傾斜設定回路K2Rは、予め定めた第2傾斜設定信号K2rを出力する。第3傾斜設定回路K3Rは、予め定めた第3傾斜設定信号K3rを出力する。
第2電圧制御設定回路ECR2は、電圧設定信号Er、電圧増加値設定信号Eur、電圧減少値設定信号Edr、第1期間設定信号T1r、第2期間設定信号T2r、第3期間設定信号T3r、上記の第1傾斜設定信号K1r、上記の第2傾斜設定信号K2r及び上記の第3傾斜設定信号K3rを入力として、以下の処理を行ない、電圧制御設定信号Ecrを出力する。
1) 第1期間設定信号T1rによって定まる第1期間T1が開始されると、Ecrの値をErから第1傾斜設定信号K1rによって定まる傾斜で増加させ、Er+Eurに達したらその値を維持する。
2) 続けて、第2期間設定信号T2rによって定まる第2期間T2が開始されると、Ecrの値をEr+Eurから第2傾斜設定信号K2rによって定まる傾斜で減少させ、Er−Edrに達したらその値を維持する。
3) 続けて、第3期間設定信号T3rによって定まる第3期間T3が開始されると、Ecrの値をEr−Edrから第3傾斜設定信号K3rによって定まる傾斜で増加させ、Erに達したらその値を維持する。
4) 上記1)〜3)を繰り返す。
図4は、本発明の実施の形態2に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図である。同図(A)は電圧制御設定信号Ecrの時間変化をしめし、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)は溶接電流Iwの時間変化を示す。同図は、上述した図2と対応しており、同一の部分についての説明は繰り返さない。以下、同図を参照して異なる部分について説明する。
同図(A)に示すように、電圧制御設定信号Ecrは、図3の第2電圧制御設定回路ECR2によって周期的に振動する波形であり、時刻t1〜t2の予め定めた第1期間T1中は、Erから予め定めた第1傾斜K1で増加し、Er+Eurに達したらその値を維持し、時刻t2〜t3の予め定めた第2期間T2中は、Er+Eurから予め定めた第2傾斜K2で減少し、Er−Edrに達したらその値を維持し、時刻t3〜t4の予め定めた第3期間T3中は、Er−Edrから予め定めた第3傾斜K3で増加し、Erに達したらその値を維持する。電圧制御設定信号Ecrは、時刻t1〜t4を1周期として繰り返される振動波形となる。ここで、Er>0、Eur>0、Edr>0、Ecr>0である。
同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、電圧制御設定信号Ecrによって設定されるので振動波形となり、時刻t1〜t2の第1期間T1中は、第3溶接電圧値Vw3から第1傾斜K1を有して増加して略一定値の第1溶接電圧値Vw1となり、時刻t2〜t3の第2期間T2中は、第1溶接電圧値Vw1から第2傾斜K2を有して減少して略一定値の第2溶接電圧値Vw2となり、時刻t3〜t4の第3期間T3中は、第2溶接電圧値Vw2から第3傾斜K3を有して増加して略一定値の第3溶接電圧値Vw3となる。第1溶接電圧値Vw1はEr+Eurによって設定され、第2溶接電圧値Vw2はEr−Edrによって設定され、第3溶接電圧値Vw3はErによって設定される。
同図(C)に示すように、溶接電流Iwは、溶接電圧Vwとアーク負荷によって定まり、溶接電圧Vwが振動しているので振動波形となり、時刻t1〜t2の第1期間T1中は、第3溶接電流値Iw3から第1傾斜K1を有して増加して略一定値の第1溶接電流値Iw1となり、時刻t2〜t3の第2期間T2中は、第1溶接電流値Iw1から第2傾斜K2を有して減少して略一定値の第2溶接電流値Iw2となり、時刻t3〜t4の第3期間T3中は、第2溶接電流値Iw2から第3傾斜K3を有して増加して略一定値の第3溶接電流値Iw3となる。ここで、0<Iw2<Iw3<Iw1である。
第1傾斜K1は第1傾斜設定信号K1rによって設定され、第2傾斜K2は第2傾斜設定信号K2rによって設定され、第3傾斜K3は第3傾斜設定信号K3rによって設定される。
第1傾斜K1〜第3傾斜K3のそれぞれの作用効果について説明する。第1傾斜K1が大き過ぎると、アーク圧力の変化が急峻になり過ぎて、溶融池からのスパッタの飛散を生じる。逆に、第1傾斜K1が小さ過ぎると、アーク圧力の変化が緩やかになり過ぎて、溶融池を窪んだ凹形状にするという第1期間T1の本来の作用効果が損なわれる。したがって、第1傾斜K1の適正範囲は、100〜400A/msとなる。他方、第3傾斜K3は、速やかに溶融池を穏やかな状態にするために、第1傾斜K1よりも大きい方が望ましい。
第2傾斜K2が大き過ぎると、溶接電流Iwのアンダーシュートによってアーク切れが生じる。第2傾斜K2が小さ過ぎると、ワイヤ直下にアークを速やかに集中させるという第2期間T2の本来の作用効果が損なわれる。したがって、第2傾斜K2は、アーク切れを生じる傾斜(基準値)よりも大きな値に設定される。
上述した実施の形態2によれば、第3溶接電流Iw3から第1溶接電流Iw1への変化時の傾斜(第1傾斜K1)、第1溶接電流Iw1から第2溶接電流Iw2への変化時の傾斜(第2傾斜K2)及び第2溶接電流Iw2から第3溶接電流Iw3への変化時の傾斜(第3傾斜K3)を所望値に設定している。これにより、実施の形態1の効果に加えて、スパッタの発生を少なくし、アーク切れの発生を抑制することができる。
[実施の形態3]
実施の形態3の発明は、第3溶接電流Iw3を右肩下がりの階段状に変化させるものである。
図5は、本発明の実施の形態3に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図3(実施の形態2)と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図3に第2電圧増加値設定回路EUR2を追加し、図3の第2電圧制御設定回路ECR2を第3電圧制御設定回路ECR3に置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
第2電圧増加値設定回路EUR2は、予め定めた第2電圧増加値設定信号E2urを出力する。
第3電圧制御設定回路ECR3は、電圧設定信号Er、電圧増加値設定信号Eur、電圧減少値設定信号Edr、第1期間設定信号T1r、第2期間設定信号T2r、第3期間設定信号T3r、第1傾斜設定信号K1r、第2傾斜設定信号K2r、第3傾斜設定信号K3r及び上記の第2電圧増加値設定信号E2urを入力として、以下の処理を行ない、電圧制御設定信号Ecrを出力する。
1) 第1期間設定信号T1rによって定まる第1期間T1が開始されると、Ecrの値をErから第1傾斜設定信号K1rによって定まる傾斜で増加させ、Er+Eurに達したらその値を維持する。この動作は、図3と同一である。
2) 続けて、第2期間設定信号T2rによって定まる第2期間T2が開始されると、Ecrの値をEr+Eurから第2傾斜設定信号K2rによって定まる傾斜で減少させ、Er−Edrに達したらその値を維持する。この動作は、図3と同一である。
3) 続けて、第3期間設定信号T3rによって定まる第3期間T3が開始されると、Ecrの値をEr−Edrから第3傾斜設定信号K3rによって定まる傾斜で増加させ、Er+E2urに達したらその値を維持し、第3期間T3が開始されてから所定期間が経過すると右肩下がりの階段状にErまで変化してその値を維持する。当然、所定期間<第3期間である。
4) 上記1)〜3)を繰り返す。
図6は、本発明の実施の形態3に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図である。同図(A)は電圧制御設定信号Ecrの時間変化をしめし、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)は溶接電流Iwの時間変化を示す。同図は、上述した図4と対応しており、第3期間T3の動作以外は同一であるので、それらの説明は繰り返さない。以下、同図を参照して第3期間T3の動作について説明する。
同図においては、第3期間T3が、時刻t3〜t31の前半と、時刻t31〜t4の後半とに2分割されている。時刻t3〜t31の期間が所定期間となる。同図(A)に示すように、電圧制御設定信号Ecrは、時刻t3〜t31の前半はEr+E2urとなり、時刻t31〜t4の後半はErとなる。これに応動して、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは時刻t31において階段状に変化する波形となり、同図(C)に示すように、溶接電流Iwも時刻t31において階段状に変化する波形となる。
第3期間T3中に、第3溶接電流値Iw3を階段状に変化させることによって、入熱が増大するので、溶け込みがさらに深くなる。
上述した数値例に追加して、第2電圧増加値設定信号E2ur=2Vに設定すると、第3溶接電圧Vw3の前半は23Vとなり、後半は21Vとなり、第3溶接電流値Iw3の前半は300Aとなり、後半は250Aとなる。所定期間は2msに設定される。したがって、第3期間T3は、5msであるので、前半は2msとなり、後半は3msとなる。
上述した実施の形態3によれば、第3溶接電流Iw3を右肩下がりの階段状に変化させる。これにより、本実施の形態では、入熱を増大させることができるので、実施の形態1及び2よりも溶け込みをさらに深くすることができる。
[実施の形態4]
実施の形態4の発明は、溶接ワイヤと母材との間に短絡が発生したときは、この短絡が解除されてアークが再発生した時点から第3期間T3を開始するものである。
図7は、本発明の実施の形態4に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図1(実施の形態1)と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図1に溶接電圧検出回路VD及び短絡判別回路SDを追加し、図1の電圧制御設定回路ECRを第4電圧制御設定回路ECR4に置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
溶接電圧検出回路VDは、溶接電圧Vwを検出して、溶接電圧検出信号Vdを出力する。短絡判別回路SDは、この溶接電圧検出信号Vdを入力として、この値が予め定めた短絡判別値未満のときは溶接ワイヤ1と母材2との間が短絡状態にあると判別してHighレベルになる短絡判別信号Sdを出力する。この短絡判別信号SdがHighレベルのときは短絡状態にあり、Lowレベルのときはアーク発生状態にある。短絡判別値は、10V程度に設定される。
第4電圧制御設定回路ECR4は、電圧設定信号Er、電圧増加値設定信号Eur、電圧減少値設定信号Edr、第1期間設定信号T1r、第2期間設定信号T2r、第3期間設定信号T3r及び上記の短絡判別信号Sdを入力として、以下の処理を行ない、電圧制御設定信号Ecrを出力する。以下の処理1)〜4)は、実施の形態1と同一であり、処理5)が追加されている。
1) 第1期間設定信号T1rによって定まる第1期間T1中は、Ecr=Er+Eurを出力する。
2) 続けて、第2期間設定信号T2rによって定まる第2期間T2中は、Ecr=Er−Edrを出力する。
3) 続けて、第3期間設定信号T3rによって定まる第3期間T3中は、Ecr=Erを出力する。
4) 上記1)〜3)を繰り返す。
5) 短絡判別信号SdがHighレベル(短絡状態)からLowレベル(アーク発生状態)に変化したときは、どの期間にあっても、3)の処理の開始時点に戻り、その後は1)〜3)の処理を繰り返す。
図8は、本発明の実施の形態4に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図である。同図(A)は電圧制御設定信号Ecrの時間変化をしめし、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、同図(C)は溶接電流Iwの時間変化を示す。同図は、上述した図2と対応しており、同一の部分についての説明は繰り返さない。以下、同図を参照して異なる部分について説明する。
同図(A)に示すように、電圧制御設定信号Ecrは、図7の第4電圧制御設定回路ECR4によって周期的に振動する波形であり、図2と同様に、時刻t1〜t2の予め定めた第1期間T1中は電圧設定信号Erに電圧増加値設定信号Eurを加算した値となり、時刻t2〜t3の予め定めた第2期間T2中は電圧設定信号Erから電圧減少値設定信号Edrを減算した値となり、時刻t3〜t4の予め定めた第3期間T3中は電圧設定信号Erの値となる。これに応動して、図2と同様に、同図(B)に示す溶接電圧Vw及び同図(C)に示す溶接電流Iwは振動波形となる。
時刻t4〜t5の期間は再び第1期間T1となり、時刻t5〜t6の期間は第2期間T2となる。この第2期間T2中の時刻t51において、溶接ワイヤ1が母材2と短絡すると、同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは数Vの短絡電圧値に低下し、同図(C)に示すように、溶接電流Iwは負荷が短絡負荷に変化したために次第に増加する。時刻t6からの第3期間T3中の時刻t7において、短絡が解除されてアークが再発生すると、同図(A)に示すように、電圧制御設定信号Ecrは第3期間T3の開始時点に戻る。すなわち、時刻t7から第3期間T3が再び開始されて、第1期間T1及び第2期間T2が続くことになる。これに応動して、同図(B)に示す溶接電圧Vw及び同図(C)に示す溶接電流Iwも、時刻t7から規則正しい振動波形となる。
上述した実施の形態1では、第1期間T1〜第3期間T3を繰り返すことによって、スプレー移行溶接において、溶け込みを深くして高品質化を図ることができる。しかし、短絡が発生すると、この繰り返しによる作用効果のリズムが乱されることになる。そこで、実施の形態4では、短絡が解除されてアークが再発生したときは、第3期間T3から開始することによって、溶融池を穏やかな状態に戻している。その上で、第1期間T1からの繰り返しを再開することによって、溶接状態を深い溶け込みが得られる状態に速やかに移行させている。短絡は、トーチ高さの変動、溶接ワイヤの送給速度の変動、溶融池の不規則な運動等の外乱によって時々発生する。短絡は、電圧制御設定信号Ecrの値が一番小さくなる第2期間T2中に発生しやすい。
実施の形態4は、実施の形態1を基礎として、短絡発生時の処理を追加している。実施の形態2及び3を基礎として、短絡発生時の処理を追加する場合も同様であるので、説明は繰り返さない。
上述した実施の形態4によれば、溶接ワイヤと母材との間に短絡が発生したときは、この短絡が解除されてアークが再発生した時点から第3期間を開始する。これにより、実施の形態4では、実施の形態1〜3の効果に加えて、短絡が発生しても、溶接状態を元の安定した状態に迅速に復帰させることができる。
[実施の形態5]
実施の形態5の発明は、溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の頻度に応じて、第2期間T2及び/又は第2溶接電流Iw2を変化させるものである。
図9は、本発明の実施の形態5に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図7(実施の形態4)と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図7に短絡頻度検出回路NSを追加し、図7の電圧減少値設定回路EDRを第2電圧減少値設定回路EDR2に置換し、図7の第2期間設定回路T2Rを修正第2期間設定回路T2RSに置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
短絡頻度検出回路NSは、短絡判別信号Sdを入力として、単位時間当たりの短絡回数を検出して、短絡頻度検出信号Nsとして出力する。単位時間を1秒とすると、短絡頻度検出信号Nsは、1秒間当たりの短絡回数(回/秒)となる。
第2電圧減少値設定回路EDR2は、上記の短絡頻度検出信号Nsを入力として、単位時間ごとに短絡頻度検出信号Nsと予め定めた基準回数とを比較して、短絡頻度検出信号Nsが基準回数以上であるときは電圧減少値設定信号Edrの現在値から所定電圧値を減算し、未満であるときは電圧減少値設定信号Edrの現在値に上記の所定電圧値を加算して、電圧減少値設定信号Edrを出力する。溶接開始時点では、電圧減少値設定信号Edrは予め定めた電圧減少初期値に設定されている。電圧減少値設定信号Edrは、電圧減少初期値を上限値とし、かつ、上述した第2期間T2の作用効果を保持することができる値を下限値として変化する。上記の基準回数は、1〜10回程度に設定される。上記の所定電圧値は、0.1〜1.0V程度の範囲に設定される。
修正第2期間設定回路T2RSは、上記の短絡頻度検出信号Nsを入力として、単位時間ごとに短絡頻度検出信号Nsと上記の基準回数とを比較して、短絡頻度検出信号Nsが基準回数以上であるときは第2期間設定信号T2rの現在値から所定時間を減算し、未満であるときは第2期間設定信号T2rの現在値に上記の所定期間を加算して、第2期間設定信号T2rを出力する。溶接開始時点では、第2期間設定信号T2rは予め定めた第2期間初期値に設定されている。第2期間設定信号T2rは、第2期間初期値を上限値とし、上述した第2期間T2の作用効果を保持することができる値を下限値として変化する。所定時間は、0.1〜1.0ms程度の範囲に設定される。
本発明の実施の形態5に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図は、上述した図8と同一であるので、説明は繰り返さない。但し、短絡頻度検出信号Nsの値に応じて、電圧減少値設定信号Edr及び第2期間設定信号T2rの値が自動的に変化する点は異なっている。
実施の形態5は、実施の形態4を基礎として、短絡頻度検出信号Nsによる処理を追加している。実施の形態1〜3を基礎として、この処理を追加する場合も同様であるので、説明は繰り返さない。実施の形態5では、電圧減少値設定信号Edr及び第2期間設定信号T2rを共に変化させる場合を説明したが、どちらか一方だけを変化させるようにしても良い。
実施の形態5によれば、溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の頻度に応じて、第2期間及び/又は第2溶接電流Iw2を変化させる。第2溶接電流Iw2の変化は、第2期間中の電圧制御設定信号Ecrを変化させることによって、第2溶接電圧Vw2を変化させて行なう。短絡の発生頻度が高くなると、溶け込みを深くする作用効果が頻繁に乱されることになり、安定した深い溶け込みが得られなくなる。そこで、実施の形態5では、短絡の発生頻度に応じて、第2期間及び/又は第2溶接電流Iw2を自動調整することによって、短絡の発生頻度が低くなるようにしている。第2期間及び/又は第2溶接電流Iw2を調整する理由は、短絡は主に第2期間中に発生するからである。この結果、実施の形態5では、実施の形態1〜4の効果に加えて、短絡の発生頻度が高くなることによる溶け込みの不安定化を抑制することができる。
[実施の形態6]
実施の形態6の発明は、溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の頻度に応じて、溶接電圧の平均値を変化させるものである。
図10は、本発明の実施の形態6に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図7(実施の形態4)と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図7に短絡頻度検出回路NSを追加し、図7の電圧設定回路ERを第2電圧設定回路ER2に置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
短絡頻度検出回路NSは、短絡判別信号Sdを入力として、単位時間当たりの短絡回数を検出して、短絡頻度検出信号Nsとして出力する。単位時間を1秒とすると、短絡頻度検出信号Nsは、1秒間当たりの短絡回数(回/秒)となる。この回路は、上述した図9の短絡頻度検出回路NSと同じ回路である。
第2電圧設定回路ER2は、上記の短絡頻度検出信号Nsを入力として、単位時間ごとに短絡頻度検出信号Nsと予め定めた基準回数とを比較し、短絡頻度検出信号Nsが基準回数以上であるときは電圧設定信号Erの現在値に所定電圧値を加算し、未満であるときは電圧設定信号Erの現在値から上記の所定電圧値を減算して、電圧設定信号Erを出力する。溶接開始時点では、電圧設定信号Erは予め定めた電圧設定初期値に設定されている。電圧設定信号Erは電圧設定初期値を下限値として変化する。上記の基準回数は、1〜10回程度に設定される。上記の所定電圧値は、0.1〜1.0V程度の範囲に設定される。
本発明の実施の形態6に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図は、上述した図8と同一であるので、説明は繰り返さない。但し、短絡頻度検出信号Nsの値に応じて、電圧設定信号Erの値が自動的に変化する点は異なっている。電圧設定信号Erが変化すると、同図(A)に示す電圧制御設定信号Ecrが上下に平行移動した波形となるので、溶接電圧の平均値を変化させることになる。これにより、短絡がほとんど発生しない状態にすることができる。
実施の形態6は、実施の形態4を基礎として、短絡頻度検出信号Nsによる処理を追加している。実施の形態1〜3を基礎として、この処理を追加する場合も同様であるので、説明は繰り返さない。
実施の形態6によれば、溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の頻度に応じて、溶接電圧の平均値を変化させる。溶接電圧の平均値は、電圧設定信号Erを変化させて電圧制御設定信号Ecrを変化させることによって行なう。短絡の発生頻度が高くなると、溶け込みを深くする作用効果が頻繁に乱されることになり、安定した深い溶け込みが得られなくなる。そこで、実施の形態6では、短絡の発生頻度に応じて溶接電圧の平均値を自動調整することによって、短絡の発生頻度が低くなるようにしている。この結果、実施の形態6では、実施の形態1〜4の効果に加えて、短絡の発生頻度が高くなることによる溶け込みの不安定化を抑制することができる。
[実施の形態7]
実施の形態7の発明は、溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の時間長さに応じて、第2期間T2及び/又は第2溶接電流Iw2を変化させるものである。
図11は、本発明の実施の形態7に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図7(実施の形態4)と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図7の電圧減少値設定回路EDRを第3電圧減少値設定回路EDR3に置換し、図7の第2期間設定回路T2Rを補正第2期間設定回路T2RHに置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
第3電圧減少値設定回路EDR3は、短絡判別信号Sdを入力として、短絡判別信号SdがHighレベル(短絡)であるときは電圧減少値設定信号Edrの現在値を短絡期間の時間経過に伴って次第に減少させ、Lowレベル(アーク)であるときは電圧減少値設定信号Edrの現在値をアーク期間の時間経過に伴って次第に増加させて、電圧減少値設定信号Edrを出力する。溶接開始時点では、電圧減少値設定信号Edrは予め定めた電圧減少初期値に設定されている。電圧減少値設定信号Edrは、電圧減少初期値を上限値とし、かつ、上述した第2期間T2の作用効果を保持することができる値を下限値として変化する。例えば、電圧減少値設定信号Edrを、短絡期間中は−0.2V/msの減少率で減少させ、アーク期間中は+0.05V/100msの増加率で増加させる。
補正第2期間設定回路T2RHは、短絡判別信号Sdを入力として、短絡判別信号SdがHighレベル(短絡)であるときは第2期間設定信号T2rの現在値を短絡期間の時間経過に伴って次第に減少させ、Lowレベル(アーク)であるときは第2期間設定信号T2rの現在値をアーク期間の時間経過に伴って次第に増加させて、第2期間設定信号T2rを出力する。溶接開始時点では、第2期間設定信号T2rは予め定めた第2期間初期値に設定されている。第2期間設定信号T2rは、第2期間初期値を上限値とし、上述した第2期間T2の作用効果を保持することができる値を下限値として変化する。例えば、第2期間設定信号T2rを、短絡期間中は−0.1ms/msの減少率で減少させ、アーク期間中は+0.02ms/100msの増加率で増加させる。
本発明の実施の形態7に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図は、上述した図8と同一であるので、説明は繰り返さない。但し、短絡判別信号Sdに基づいて、電圧減少値設定信号Edr及び第2期間設定信号T2rの値が自動的に変化する点は異なっている。
実施の形態7は、実施の形態4を基礎として、短絡判別信号Sdによる処理を追加している。実施の形態1〜3を基礎として、この処理を追加する場合も同様であるので、説明は繰り返さない。実施の形態7では、電圧減少値設定信号Edr及び第2期間設定信号T2rを共に変化させる場合を説明したが、どちらか一方だけを変化させるようにしても良い。
実施の形態7によれば、溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の時間長さに応じて、第2期間及び/又は第2溶接電流Iw2を変化させる。第2溶接電流Iw2の変化は、第2期間中の電圧制御設定信号Ecrを変化させることによって、第2溶接電圧Vw2を変化させて行なう。短絡の時間長さが長くなると、溶け込みを深くする作用効果が阻害されることになり、安定した深い溶け込みが得られなくなる。そこで、実施の形態7では、短絡の時間長さに応じて、第2期間及び/又は第2溶接電流Iw2を自動調整することによって、長い短絡が発生しないようにしている。第2期間及び/又は第2溶接電流Iw2を調整する理由は、短絡は主に第2期間中に発生するからである。この結果、実施の形態7では、実施の形態1〜4の効果に加えて、短絡の時間長さが長くなることによる溶け込みの不安定化を抑制することができる。
[実施の形態8]
実施の形態8の発明は、溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の時間長さに応じて、溶接電圧の平均値を変化させるものである。
図12は、本発明の実施の形態8に係るアーク溶接方法を実施するための溶接電源のブロック図である。同図は上述した図7(実施の形態4)と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図7の電圧設定回路ERを第3電圧設定回路ER3に置換したものである。以下、同図を参照してこのブロックについて説明する。
第3電圧設定回路ER3は、短絡判別信号Sdを入力として、短絡判別信号SdがHighレベル(短絡)であるときは電圧設定信号Erの現在値を短絡期間の時間経過に伴って次第に増加させ、Lowレベル(アーク)であるときは電圧設定信号Erの現在値をアーク期間の時間経過に伴って次第に減少させて、電圧設定信号Erを出力する。溶接開始時点では、電圧設定信号Erは予め定めた電圧設定初期値に設定されている。電圧設定信号Erは電圧設定初期値を下限値として変化する。例えば、電圧設定信号Erを、短絡期間中は+0.2V/msの増加率で増加させ、アーク期間中は−0.05V/100msの減少率で減少させる。
本発明の実施の形態8に係るアーク溶接方法を示す電圧・電流波形図は、上述した図8と同一であるので、説明は繰り返さない。但し、短絡判別信号Sdに基づいて、電圧設定信号Erの値が自動的に変化する点は異なっている。電圧設定信号Erが変化すると、同図(A)に示す電圧制御設定信号Ecrが上下に平行移動した波形となるので、溶接電圧の平均値を変化させることになる。これにより、長い短絡が発生しないようにしている。
実施の形態8は、実施の形態4を基礎として、短絡判別信号Sdによる処理を追加している。実施の形態1〜3を基礎として、この処理を追加する場合も同様であるので、説明は繰り返さない。
実施の形態8によれば、溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の時間長さに応じて、溶接電圧の平均値を変化させる。溶接電圧の平均値は、電圧設定信号Erを変化させて電圧制御設定信号Ecrを変化させることによって行なう。短絡の時間長さが長くなると、溶け込みを深くする作用効果が阻害されることになり、安定した深い溶け込みが得られなくなる。そこで、実施の形態8では、短絡の時間長さに応じて溶接電圧の平均値を自動調整することによって、長い短絡が発生しないようにしている。この結果、実施の形態8では、実施の形態1〜4の効果に加えて、短絡の時間長さが長くなることによる溶け込みの不安定化を抑制することができる。
本発明によれば、溶接ワイヤを送給してスプレー移行状態によって溶接するアーク溶接方法の高品質化を図ることができる。
以上、本発明を特定の実施形態によって説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、開示された発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本出願は、2014年2月24日出願の日本特許出願(特願2014−032968)に基づくものであり、その内容はここに取り込まれる。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
E 出力電圧
E2ur 第2電圧増加値設定信号
ECR 電圧制御設定回路
Ecr 電圧制御設定信号
ECR2 第2電圧制御設定回路
ECR3 第3電圧制御設定回路
ECR4 第4電圧制御設定回路
ED 出力電圧検出回路
Ed 出力電圧検出信号
EDR 電圧減少値設定回路
Edr 電圧減少値設定信号
EDR2 第2電圧減少値設定回路
EDR3 第3電圧減少値設定回路
ER 電圧設定回路
Er 電圧設定信号
ER2 第2電圧設定回路
ER3 第3電圧設定回路
EUR 電圧増加値設定回路
Eur 電圧増加値設定信号
EUR2 第2電圧増加値設定回路
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
Iw 溶接電流
Iw1 第1溶接電流値
Iw2 第2溶接電流値
Iw3 第3溶接電流値
K1 第1傾斜
K1R 第1傾斜設定回路
K1r 第1傾斜設定信号
K2 第2傾斜
K2R 第2傾斜設定回路
K2r 第2傾斜設定信号
K3 第3傾斜
K3R 第3傾斜設定回路
K3r 第3傾斜設定信号
NS 短絡頻度検出回路
Ns 短絡頻度検出信号
PM 電源主回路
SD 短絡判別回路
Sd 短絡判別信号
T1 第1期間
T1R 第1期間設定回路
T1r 第1期間設定信号
T2 第2期間
T2R 第2期間設定回路
T2r 第2期間設定信号
T2RS 修正第2期間設定回路
T2RH 補正第2期間設定回路
T3 第3期間
T3R 第3期間設定回路
T3r 第3期間設定信号
VD 溶接電圧検出回路
Vd 溶接電圧検出信号
Vw 溶接電圧
Vw1 第1溶接電圧値
Vw2 第2溶接電圧値
Vw3 第3溶接電圧値
WL リアクトル

Claims (5)

  1. 溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
    第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
    前記第3溶接電流Iw3は、右肩下がりの階段状に変化する電流である、
    ことを特徴とするアーク溶接方法。
  2. 溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
    第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
    前記溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の頻度に応じて、前記第2期間及び/又は前記第2溶接電流Iw2を変化させる、
    ことを特徴とするアーク溶接方法。
  3. 溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
    第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
    前記溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の頻度に応じて、溶接電圧の平均値を変化させる、
    ことを特徴とするアーク溶接方法。
  4. 溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
    第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
    前記溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の時間長さに応じて、前記第2期間及び/又は前記第2溶接電流Iw2を変化させる、
    ことを特徴とするアーク溶接方法。
  5. 溶接ワイヤを送給し、スプレー移行形態によって溶接するアーク溶接方法において、
    第1期間中は第1溶接電流Iw1を通電し、第2期間中は第2溶接電流Iw2を通電し、第3期間中は第3溶接電流Iw3を通電し、0<Iw2<Iw3<Iw1であり、前記第1期間〜前記第3期間を繰り返して行い、
    前記溶接ワイヤと母材との間に発生した短絡の時間長さに応じて、溶接電圧の平均値を変化させる、
    ことを特徴とするアーク溶接方法。
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