JP6554245B1 - 2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体 - Google Patents

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Abstract

【課題】保管時におけるブロッキングを抑制する。【解決手段】実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体は、体積基準の乾式粒度分布測定により得られる頻度分布が、粒子径10〜100μmの範囲にピークを持つ第一山と、粒子径150〜500μmの範囲にピークを持つ第二山とを有するものである。【選択図】図1

Description

本発明は、2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体に関する。
2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物は、光学材料の原料として用いられている。例えば、特許文献1,2には、晶析により当該化合物の粉体を得ることが記載されている。
特開2014−227387号公報 特開2015−187098号公報
しかしながら、一般に、2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体は、その保管時に粒子同士がくっつくことで大きな塊状になること、即ちブロッキングが生じやすく、例えば原料として使用するときにストレーナーに目詰まりが生じることがある。
本発明の実施形態は、保管時におけるブロッキングを抑制することができる2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体は、体積基準の乾式粒度分布測定により得られる頻度分布が、粒子径10〜100μmの範囲にピークを持つ第一山と、粒子径150〜500μmの範囲にピークを持つ第二山とを有するものである。
本発明の実施形態であると、保管時におけるブロッキングを抑制することができる。
実施例1で得られた結晶の粒度分布を示す図である。 実施例2で得られた結晶の粒度分布を示す図である。 実施例3で得られた結晶の粒度分布を示す図である。 比較例1で得られた結晶の粒度分布を示す図である。 比較例2で得られた結晶の粒度分布を示す図である。
本発明の実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体は、従来の2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体とは異なる粒度分布を有しており、粒度分布に複数の山を持つ多峰性であることを特徴とする。
詳細には、本実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体は、図1にその一例を示すように、体積基準の乾式粒度分布測定により得られる頻度分布が、粒子径10〜100μmの範囲にピーク(即ち、頂点)を持つ第一山と、粒子径150〜500μmの範囲にピーク(即ち、頂点)を持つ第二山とを有する粉体である。かかる多峰性の粒度分布を持つことにより、保管時のブロッキングを抑制することができ、例えば、当該粉体を光学材料の原料として使用するときにストレーナーの目詰まりが生じにくく、光学材料の製造作業性を向上することができる。
乾式粒度分布測定は、レーザー回折散乱法を用いて、乾式、即ち空気中で粒度分布を測定するものであり、粒子径毎の存在比率を体積基準で測定する。本実施形態では、この測定により得られる粒度分布を頻度として表した頻度分布を用いる。頻度分布は、横軸を粒子径(μm)の常用対数目盛り、縦軸を頻度(%)とするヒストグラムないし曲線である。
本実施形態では、該頻度分布が、粒子径10〜100μmの範囲にピーク(以下、第一ピークという。)を持つ第一山と、粒子径150〜500μmの範囲にピーク(以下、第二ピークという。)を持つ第二山と、を有することを特徴とする。頻度分布は、第一山と第二山を有していれば、それ以外のピークを有していてもよい。好ましくは、第一山と第二山との2つの山のみからなる双峰性の分布を持つことである。
第一ピークは、粒子径10μm以上100μm以下の範囲にあり、より好ましくは粒子径15〜80μmの範囲にあり、更に好ましくは30〜80μmの範囲にあり、50〜70μmの範囲にあってもよい。
第二ピークは、粒子径150μm以上500μm以下の範囲にあり、より好ましくは200〜400μmの範囲にあり、更に好ましくは250〜350μmの範囲にある。
第一ピークの粒子径と第二ピークの粒子径の比(第二ピーク/第一ピーク)は、特に限定されないが、本実施形態の効果をより高める観点から、2〜20であることが好ましく、より好ましくは4〜18である。
上記頻度分布は、粒子径50〜200μmの範囲に、第一山と第二山との間のボトムを有することが、本実施形態の効果をより高める観点から好ましい。すなわち、上記第一ピークを持つ第一山と上記第二ピークを持つ第二山との間に頻度(%)が最低となるボトムを有し、該ボトムの位置が粒子径50μm以上200μm以下の範囲にあることが好ましい。ここで、ボトムの粒子径は第一ピークの粒子径よりも大きく第二ピークの粒子径よりも小さい。ボトムは、粒子径70〜180μmの範囲にあることがより好ましく、粒子径100〜170μmの範囲内にあることが更に好ましい。なお、上記頻度分布は、第一山と第二山が完全には分離されておらず、即ちボトムを介して第一山と第二山が連なった分布を有していることが好ましい。
本実施形態においては、また、第一山と第二山との間のボトムよりも粒子径の小さい粒子の体積割合が50〜70%であることが、本実施形態の効果をより高める観点から好ましい。すなわち、ボトムの粒子径よりも小さい粒子径を持つ粒子の頻度の合計が、全粒子の体積100%に対して、50〜70%であることが好ましい。頻度分布が第一山と第二山のみからなる二峰性の分布を持つ場合、ボトムよりも粒子径の小さい粒子の体積割合は、第一山の占める体積割合となり、従って、第一山を構成する小粒径の粒子が粉体全体に占める比率に相当する。ボトムよりも粒子径の小さい粒子の体積割合は、55〜70%であることがより好ましい。
実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体の50%体積粒子径(D50)は、特に限定されないが、例えば30〜150μmでもよく、50〜100μmでもよい。
本実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体を構成する2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物は、ラセミ体であることが好ましいが、いずれかの光学異性体が多く含まれてもよい。
本実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体の純度(即ち、当該粉体の全量に対する2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンの含有率であり、後述するGC測定により求められるピーク面積比。)は、特に限定されないが、90%以上であることが好ましく、より好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上である。
本実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体の製造方法は、特に限定されず、例えば、2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンを含む溶液(以下、2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液という。)を調製し、該溶液から2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンの結晶を析出させることにより製造することができる。
2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液に用いる有機溶媒としては、2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンを溶解し得るものを用いることができ、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒などが挙げられ、これらのいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、芳香族炭化水素溶媒が好ましく、より好ましくはトルエン及び/又はキシレンである。
2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液の調製方法としては、例えば、1,1’−ビ−2−ナフトールとエチレンカーボネートとを反応させる方法、1,1’−ビ−2−ナフトールにエチレンオキシドを付加する方法、などが挙げられる。
目的とする2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンは、1モルの1,1’−ビ−2−ナフトールに2モルのエチレンカーボネート又はエチレンオキシドが反応した化合物であるが、この他に副反応物として、1モルの1,1’−ビ−2−ナフトールに1モルのエチレンカーボネート又はエチレンオキシドが反応した化合物(1モル付加体)、1モルの1,1’−ビ−2−ナフトールに3モルのエチレンカーボネート又はエチレンオキシドが反応した化合物(3モル付加体)、1モルの1,1’−ビ−2−ナフトールに4モル以上のエチレンカーボネート又はエチレンオキシドが反応した化合物(4モル以上付加体)、目的物が炭酸エステル結合で2モル以上重合した化合物(重合体)などが生成することがある。そのため、本実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体には、これらの副反応物が含まれてもよい。
1,1’−ビ−2−ナフトールとエチレンカーボネートとを反応させる方法としては、例えば、1,1’−ビ−2−ナフトール、エチレンカーボネート、反応触媒、及び有機溶媒を混合し、反応温度70〜130℃で1〜30時間反応させる方法が挙げられる。エチレンカーボネートの使用量は、収率を高める観点から、1,1’−ビ−2−ナフトール1モルに対して1.8〜10モルであることが好ましく、2〜5モルであることがより好ましく、2.1〜3モルであることが更に好ましい。
1,1’−ビ−2−ナフトールにエチレンオキシドを付加する方法としては、例えば、1,1’−ビ−2−ナフトールを有機溶媒に溶解し、反応触媒の存在下、反応温度60〜150℃で、反応容器の内圧が0.01〜1MPaとなるようにエチレンオキシドを導入する方法が挙げられる。エチレンオキシドの使用量は、収率を高める観点から、1,1’−ビ−2−ナフトール1モルに対して1.8〜10モルであることが好ましく、2〜5モルであることがより好ましく、2.1〜3モルであることが更に好ましい。
これらの方法において、反応触媒としては、アルカリ触媒が好ましく、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどをいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いてもよい。また、有機溶媒としては、1,1’−ビ−2−ナフトールとエチレンカーボネートを溶解し得るものを用いることができ、上述した2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液に用いられるものが挙げられる。
2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンの合成後、反応溶液に有機溶媒を加えて、2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液を調製してもよい。また、得られた反応溶液をアルカリで洗浄し、中性になるまで水洗してもよい。
2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液から2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンの結晶を析出させる方法としては、その溶解度を低下させる方法として、例えば、冷却、溶解度の低い溶媒の添加、などが挙げられる。好ましくは冷却する方法である。なお、結晶を析出させる際には、種結晶を加えてもよい。
冷却による結晶化方法としては、例えば、70〜130℃の2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液を、60℃以下、好ましくは30℃以下に冷却する方法が挙げられる。
2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体の粒度分布に上記の第一山と第二山を持たせる方法としては、特に限定するものではないが、かかる結晶化させる際の条件を調整する方法が挙げられる。
例えば、冷却による結晶化方法において、冷却速度が小さいと、析出させる粒子の粒子径が大きくなり、大粒径で単峰性の粒度分布となりやすい。また、冷却速度が大きいと、析出させる粒子の粒子径が小さくなり、小粒径で単峰性の粒度分布となりやすい。このような場合に、両者の中間の冷却速度を採用することで、上記の第一山と第二山を持つ双峰性の粒度分布を得てもよい。冷却速度は、特に限定するものではなく、例えば0.2〜0.8℃/分としてもよい。
粒度分布は、また、析出させる際の2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液の濃度や、冷却時における溶液の攪拌速度などにより調整することもできる。特に限定するものではないが、析出に用いる2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン溶液の濃度としては、5〜40質量%でもよく、10〜30質量%でもよい。また、冷却時における攪拌速度としては、10〜400rpmでもよく、40〜300rpmでもよい。
析出した2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンの結晶は、遠心分離、ろ過などにより取り出すことができる。取り出した結晶は、洗浄、乾燥等を行うことができる。これにより、本実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体を得ることができる。
以下、実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、実施例及び比較例における各種測定は以下の方法で実施した。
[収率]
出発原料として使用した(RS)−1,1’−ビ−2−ナフトールから算出した理論収量を100質量%とした場合における、収量の割合(質量%)を算出した。
[純度]
得られた結晶の0.2質量%トルエン溶液を調製し、下記条件によるガスクロマトグラフィー(GC)測定を行い、目的物である(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンと、副反応物とのピーク面積の合計を100とした場合における、(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンのピーク面積の割合を純度(%)として算出した。ここで、(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレンのピークは保持時間24.6分付近に検出される。
(GC測定条件)
・測定装置:AgilentTechnologies 7820A(Agilent Technologies社製)
・カラム:DB-1125-1011(島津ジーエルシー社製)
・注入量:1μL
・注入法:スプリット法(スプリット比1:10)
・注入口温度:300℃
・昇温条件:初期温度40℃5分保持、10℃/分の速度で昇温、最終300℃で5分保持
・キャリアガス:ヘリウム(5.8mL/分)
・検出器:水素炎イオン化型検出器(FID)
[粒度分布測定]
レーザー回折散乱法による体積基準の乾式粒度分布測定により頻度分布(ヒストグラム)を得て、該頻度分布から、第一ピークの粒子径、第二ピークの粒子径(単峰性の場合は第一ピークのみ)、第一ピークと第二ピークの間のボトムの粒子径、ボトムの粒子径よりも小さい粒子径の頻度の合計(第一山の体積割合)、50%体積粒子径を求めた。測定条件は以下のとおりである。
・測定装置:マイクロトラックMT3000II(マイクロトラック・ベル社製)
・測定範囲:0.243〜2000μm
・光源:半導体レーザー780nm×3本
・分散溶媒:空気(屈折率1.00)
・粒子屈折率:1.81
・測定チャンネル数:104
[ブロッキング試験]
500gのサンプルを40℃で1週間、1ヵ月、3ヵ月保管した後、目開き850μmのふるいを用いてサンプルのふるい掛けを行い、ふるい上に残ったブロッキング物の質量を測定し、全サンプル質量に対するブロッキング物の質量の割合(質量%)を算出した。
[実施例1]
攪拌器(スリーワンモーターBLW−1200、新東科学社製、撹拌羽:アンカー型撹拌棒)、冷却器、および温度計を備えたガラス製反応器(径8cm、高さ14cm、容量500mL)に、(RS)−1,1’−ビ−2−ナフトール286g(1モル)、エチレンカーボネート194g(2.2モル)、炭酸カリウム15gおよびトルエン450gを仕込み、110℃で10時間反応した。得られた反応溶液を、撹拌機(スリーワンモーターBLW−1200、新東科学社製、撹拌羽:アンカー型撹拌棒)を備えた反応器(径12cm、高さ14.5cm、容量1000mL)に移し、トルエン540gを加えて希釈して80℃に調温した後、80℃を維持したまま、10質量%水酸化ナトリウム水溶液290gを加えて有機溶媒層を洗浄し、続いて、水500gを用いて洗浄後の水が中性になるまで水洗を繰り返した。水洗後、有機溶媒層を300rpmの速度で攪拌を行いながら80℃から30℃まで0.5℃/分の速度で冷却し、減圧ろ過(50kPa)および乾燥することにより、(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物の白色結晶311g(収率:82.9質量%、純度:99.6%)を得た。
[実施例2]
水洗後の有機溶媒層に対する冷却時の攪拌速度を100rpmとした以外は実施例1と同様の操作を行い、(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物の白色結晶313g(収率:83.5質量%、純度:99.6%)を得た。
[実施例3]
希釈のために反応溶液に加えるトルエンの量を1000gとした以外は実施例1と同様の操作を行い、(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物の白色結晶292g(収率:77.9質量%、純度:99.4%)を得た。
[実施例4]
水洗後の有機溶媒層に対する冷却時の攪拌速度を75rpmとした以外は実施例1と同様の操作を行い、(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物の白色結晶313g(収率:82.7質量%、純度:99.4%)を得た。
[比較例1]
水洗後の有機溶媒層の冷却速度を0.1℃/分の速度とした以外は実施例1と同様の操作を行い、(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物の白色結晶309g(収率:82.4質量%、純度:99.3%)を得た。
[比較例2]
水洗後の有機溶媒層の冷却速度を1.0℃/分の速度とした以外は実施例1と同様の操作を行い、(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物の白色結晶301g(収率:80.3質量%、純度:99.4%)を得た。
得られた(RS)−2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン化合物の結晶を用いて、粒度分布測定及びブロッキング試験を行った。結果を図1〜5及び下記表1に示す。
実施例1〜4で得られた結晶の粒度分布は、粒子径10〜100μmに第一ピーク、粒子径150〜500μmに第二ピークを持つ双峰性の分布を有していた(図1〜3参照)。一方、比較例1で得られた結晶の粒度分布は、図4に示すように大きな粒子径をピークとする単峰性の分布を有していた。また、比較例2で得られた結晶の粒度分布は、図5に示すように小さな粒子径をピークとする単峰性の分布を有していた。
表1に示すように、大粒径の粒子からなる単峰性の粒度分布を持つ比較例1の結晶では、保管時におけるブロッキングを抑制することができず、長期間保管後に多くのブロッキング物が生じた。小粒径の粒子からなる単峰性の粒度分布を持つ比較例2の結晶でも、保管時におけるブロッキングを抑制することができず、比較例1よりも更にブロッキングしやすいものであった。
これに対し、上記第一ピーク及び第二ピークを有する双峰性の粒度分布を持つ実施例1〜4の結晶では、保管時におけるブロッキングが明らかに抑制されていた。そのため、例えば、光学材料の原料として使用するときにおけるストレーナーの目詰まりを生じにくくすることができ、光学材料の製造作業性を向上できることがわかる。
本発明の実施形態に係る2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体は、例えば光学材料用樹脂の原料として好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 体積基準の乾式粒度分布測定により得られる頻度分布が、粒子径10〜100μmの範囲にピークを持つ第一山と、粒子径150〜500μmの範囲にピークを持つ第二山とを有する、2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体。
  2. 前記頻度分布は、粒子径50〜200μmの範囲に前記第一山と前記第二山との間のボトムを有する、請求項1に記載の2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体。
  3. 前記第一山と前記第二山との間のボトムよりも粒子径の小さい粒子の体積割合が50〜70%である、請求項1又は2に記載の2,2’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−1,1’−ビナフタレン粉体。
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