JP6553998B2 - 建築用受具 - Google Patents

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本発明は、屋根の施工において溶接手段を使用することなく、極めて簡単且つ迅速に溝形鋼からなる構造材に装着することができる建築用受具に関する。
従来より、金属製の折板屋根を施工するために、断面コ字状の溝形鋼を利用した母屋,胴縁等の構造材に受具を取り付けるための方法として、溶接で取り付ける方法が用いられている。しかし、現場における溶接は、火災の安全及び施工済み箇所における火花の飛散を防止するための設置の必要等の点から次第に使用されない方向に進んでいる。さらに、溶接作業では、作業員の技量により、仕上りの良否が発生し、力学的強度のばらつきという問題があった。
特に、前述した、折板屋根の施工における構造材への受具の装着においては、屋根の面積が大きくなるほど、受具の数も多くなり、大型施設の屋根の施工では、大量の受具を構造材に装着しなければならず、これを溶接にて行うには、多くの時間がかかり、且つ溶接器具の移動等の面倒な作業も加わることになる。そして、大量の受具の構造材への溶接では、均一な仕上がりは困難となり、一旦溶接が行われた箇所の仕上りが不良であっても、その補修は極めて困難である。
このようなことから、近年では、折板屋根施工における受具の構造材への装着手段として溶接を用いずに装着ができるいわゆる無溶接工法が種々開発されるようになった。この無溶接による受具の装着の一例として、特許文献1が存在する。
特開平7−18793号公報
特許文献1等のように、一般に無溶接による受具の構造材への装着手段では、ボルト等の締付具と、取付金具等によって、受具を構造材に固着するものである。取付金具は、構造材に載置された受具の一部を構造材に押さえつつ、構造材のフランジ等の縁に巻き付けることで、受具を構造材に固定するタイプのものである。
しかし、このような、従来の無溶接工法による受具では、H鋼のフランジの幅サイズが僅かに異なるものに対しては対応できるが、構造材のサイズが大きく異なるものについては、適応できないものであった。さらに、取付金具のなかには、無溶接装着可能でありながら、構造が複雑のため、溶接よりも時間がかかり、作業員により多く負担をかけるものもあった。このように受具自体の構造が複雑になり、高価なものとなる問題点もあった。
さらに、無溶接による受具の構造材への装着では、実質的に受具は構造材に対して押え付けられた状態である。したがって、長期経過によって、取付金具による受具の構造材への装着強度も劣化するおそれもある。特に、折板屋根に対して、強風による負圧が作用すると、折板屋根と共に受具が上方に引き上げられるような荷重がかかり、また、積雪地域では、受具には、下方に押し付けられる荷重がかかることになる。そして、このような荷重が受具に繰り返しかかると、受具の形状が変形し、受具として屋根を支えるという重要な役目を果たすことができなくなってしまう。
このように、強風や積雪等による天候によって生じる荷重に対して、従来の受具の構造材への取付構造では、十分に対応することができないものが存在していた。そこで、本発明の目的(解決しようとする技術的課題)は、屋根の施工において溶接手段を使用することなく、極めて簡単且つ迅速に構造材に強固に装着することができ、且つ種々のサイズの構造材に適応できる建築用受具を提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、断面コ字状の溝形鋼に装着する建築用受具において、受部本体と、主台座と、補助台座締付部とを備え、前記主台座は、主頂部のY方向両側に主垂下側部が形成されると共に両該主垂下側部には水平方向に延在する被挿入部が形成され、前記補助台座は係止部を有し前記主台座のX方向一方側に設けられ且つ締付部にて固定自在に連結されると共に、該締付部の締付及び締付解除によって上下方向に移動自在とし、前記補助台座の下端が前記被挿入部の上端縁に位置してなる建築用受具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記主台座の被挿入部の上端縁は下端縁よりも水平方向に長く延在形成されてなる建築用受具としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2において、前記補助台座はY方向両側に補助垂下側部が形成されると共に両該補助垂下側部で且つ前記主台座に対応する端縁にはL字形状の切欠状の係止部が形成され、該係止部の垂直状の端縁は前記溝形鋼を押圧する縦係止縁としてなるとしたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明を、請求項3において、L字形状の前記係止部の前記縦係止縁は、上方側よりも下方側が前記主台座側に突出してなる建築用受具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項5の発明を、請求項3又は4において、L字形状の前記係止部の前後方向横係止縁は、内方側よりも外方側が下方に突出してなる建築用受具としたことにより、上記課題を解決した。請求項6の発明を、請求項1,2,3,4又は5の何れか1項の記載において、前記締付部は、螺子軸及びナットから構成され、前記螺子軸は前記主台座の主頂部に垂直に設けられ、前記補助台座の補助頂部には、前記螺子軸が遊挿する軸貫通孔が形成され、前記ナットが前記螺子軸に締め付けられることにより前記主頂部上に前記補助頂部が固定されてなる建築用受具としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、主台座は、主頂部のY方向両側に主垂下側部が形成されると共に両該主垂下側部には水平方向に延在する被挿入部が形成され、前記補助台座は係止部を有し前記主台座のX方向一方側に設けられ且つ締付部にて固定自在とし、該締付部の締付及び締付解除によって上下方向に移動自在とし、前記補助台座の下端が前記被挿入部の上端縁に位置してなる構成としたことにより、本発明の建築用取付具は、溝形鋼とした構造材のフランジに簡易且つ迅速に装着することができ、且つ強固に装着することができる。
特に、締付部を緩めるのみで、主台座に対して補助台座の位置を上下動させることができ、補助台座を上方に位置させるのみで、溝形鋼とした構造材のフランジを被挿入部に挿入することができ、極めて簡単に装着することができる。
請求項2の発明では、前記主台座の被挿入部の上端縁は下端縁よりも水平方向に長く延在形成される構成としたことにより、本発明における建築用受具を溝形鋼とした構造材のフランジに極めて安定した状態で設置できる。請求項3の発明では、補助台座はY方向両側に補助垂下側部が形成されると共に両該補助垂下側部で且つ前記主台座に対応する端縁にはL字形状の切欠部が形成され、該切欠部の垂直状の端縁は前記溝形鋼を押圧する縦係止縁としたことにより、本発明の建築用受具を溝形鋼とした構造材に極めて強固に装着できる。
請求項4及び請求項5の発明では、係止部は溝形鋼のフランジとウェッブに跨って、構造材に極めて強固に装着できる。請求項6の発明では、補助台座を主台座に対して上下移動させる構成を極めて簡単にすることができる。
(A)は本発明における建築用受具の側面図、(B)は本発明における建築用受具の斜視図、(C)は本発明における建築用受具の一部切除し且つ分離した拡大側面図である。 本発明の建築用受具において補助台座が主台座に対して上方に移動した状態で且つ一部切除した縦断側面図である。 (A)乃至(D)は本発明の建築用受具を溝形鋼とした構造材に装着する工程を示す一部切除した側面図である。 (A)は補助台座の係止部の構造を示す側面拡大図、(B)は溝形鋼に固定する構造を示す拡大側面図、(C)は係止部の別の実施形態を示す拡大側面図、(D)はさらに別の実施形態の補助台座を装着した本発明の一部切除した拡大側面図である。 (A)は受部本体の要部の拡大断面図、(B)は別の実施形態の受部本体の要部の拡大断面図である。 (A)は本発明を嵌合タイプの折板屋根に使用した正面略示図、(B)は本発明を重合タイプの折板屋根に使用した正面略示図、(C)は本発明を馳締タイプの折板屋根に使用した正面略示図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。本発明では、方向を示す文言としてX方向及びY方向を使用する。本発明においては、本発明の建築用受具が装着される構造材8を基準とし、その長手方向をY方向とし、このY方向に水平面上で直交する方向をX方向とする。したがって、建築用受具によって支持される折板屋根を構成する屋根板材9の長手方向はX方向となる。X方向及びY方向については、図中に記載した。
本発明の建築用受具は、図1に示すように、主に主台座1と、補助台座5と、締付部3と、受部本体4とからなる。主台座1は、X方向を長手方向とし、Y方向を幅方向とする。主台座1は、略長方形状の主頂部11を有しており、該主頂部11のY方向(幅方向)の両端から略垂直状の主垂下側部12,12が形成されている(図1参照)。
また、主頂部11のX方向(長手方向)の前方側端部には前端側部13が形成され、X方向の後方側端部には後端側部14が形成されている。ここで、X方向における前方側と後方側については、説明の便宜上設定した文言であり、本発明の建築用受具が設置されるときの方向を限定するものではない。前記両主垂下側部12,12のX方向の外端箇所には、折曲片12a,12aが形成されている〔図1(A),(B)参照〕。
該折曲片12a,12aは、前記前端側部13と略同一面となるように直角に折曲されており、主台座1の補強としての役目をなし、力学的強度を向上させている。前記両主垂下側部12,12には、それぞれ被挿入部15,15が形成されている。それぞれの被挿入部15は、主垂下側部12の上下方向の中間箇所で、且つX方向(長手方向)の一方側より他方側に向かって形成されたものである。
被挿入部15は、後述する溝形鋼とした構造材8のフランジ81が挿入される部分である〔図1(A),図3等参照〕。被挿入部15のX方向における一方側は、挿入口15cを有しており、該挿入口15cから溝形鋼のフランジが挿入される。具体的には被挿入部15の挿入口15cは、主台座1の後方側に位置している〔図1(C),図2等参照〕。
また、被挿入部15のX方向における他方側では、行き止まり状態の終端部として構成されている。被挿入部15の形状は、溝形鋼のフランジ81のX方向に沿う断面形状に合わせて形成されたものである。各主垂下側部12は、被挿入部15の位置を境にして該被挿入部15よりも上方の部分が水平方向に延在している〔図1(C),図2等参照〕。つまり、被挿入部15の位置を基準にして、該被挿入部15よりも下方の部分は、該被挿入部15の上方部分よりも水平方向において短く形成されている。
被挿入部15は、上端縁15aと下端縁15bが存在し、前記溝形鋼のフランジが被挿入部15に挿入された状態で、フランジの上面に前記上端縁15aが対応し、フランジの下面に前記下端縁15bが対応する(図3参照)。したがって、上端縁15aは、主台座1の主頂部11と平行となる水平方向に延在する。また、下端縁15bは、フランジの下面に沿って傾斜状に形成され、被挿入部15は、挿入口15cからX方向に沿って被挿入部15の終端部(前方側)に向かうに従い次第に上下方向の間隔が狭くなるように構成されている。つまり、被挿入部15は、構造材8のフランジ81の断面形状に略等しい。
主台座1の両主垂下側部12,12は、同一形状であり、それぞれの主垂下側部12は、被挿入部15を基準として、該被挿入部15よりも上方部分は、X方向に沿ってその下方部分よりも水平方向に延在する長さが同一又は大きくなるように構成される。具体的には被挿入部15の上端縁15aの長さ寸法Laは、下端縁15bの長さ寸法Lbと同一又は大きく形成されている(図2参照)。
つまり、
Figure 0006553998
となる。
上述したように、被挿入部15の上端縁15aの長さ寸法Laは、下端縁15bの長さ寸法Lbと同一又は大きく形成されるものであるが、特に、上端縁15aの長さ寸法Laが、下端縁15bの長さ寸法Lbよりも大きく形成されることが好ましい。
つまり、
Figure 0006553998
となる。
これにより、それぞれの被挿入部15の上端縁15aと溝形鋼のフランジ81との接触範囲は、下端縁15bとフランジ81との接触範囲よりも大きくすることができ、主台座1を溝形鋼から構成される構造材8に装着したときに、極めて安定した設置状態にすることができる。具体的には、被挿入部15の上端縁15aは、溝形鋼のフランジ81をX方向に亘って全体に接触することができる程度の長さとすることが好ましい(図3参照)。
前記主頂部11には、締付部3を構成する、螺子軸31が装着されている。さらに、受部本体4が、主台座1のX方向前方側寄りの位置に装着されている。受部本体4は、板状且つ柱形状に形成され、前記主台座1の主頂部11上に設置される(図1,図2参照)。
受部本体4は、柱状部41と基部42と柱頂部43とからなる〔図1(A),(B),図5参照〕。受部本体4は、2つの受部半体41a,41bとからなり、両受部半体41a,41bがリベット,ボルト・ナット又は溶接等の連結具41cによって連結されたものである〔図1(A),(B),図5参照〕。
受部半体41a,41bは、それぞれ金属帯板材が全体として略「コ」字状及び逆「コ」字形状となるように折曲形成されたものである。そして、受部半体41a,41bの幅方向(X方向)両側にリブが形成され、受部本体4が補強されることもある。二つの受部半体41a,41bからなる柱状部41は、主頂部11上に垂直に立ち上がる。
受部本体4の基部42は、前記柱状部41に対して直角となる平坦面の部位であり、前記両受部半体41a,41bのそれぞれに形成される。基部42には、取付孔42aが形成され、主台座1の主頂部11には被取付孔11aが形成されている。そして、前記基部42と、前記主台座1の主頂部11とは、取付孔42aと被取付孔11aを介して、ボルト45,ナット46からなる固着具によって固着される。
つまり、受部本体4は、ボルト45,ナット46を介して主台座1の主頂部11に着脱自在となるように構成される。また、受部本体4は、主台座1に対して溶接等にて着脱不能に固着されても構わない。
柱頂部43は、略平坦状としたものであり、両受部半体41a,41bの高さを同一としたものである〔図1(B)参照〕。ボルト軸部44は、そのボルト頭部44a側付近が前記受部半体41a,41bに挟持されるようにして柱頂部43に固着される〔図5(A)参照〕。柱頂部43を平坦状としたものでは、嵌合タイプ或いは重合タイプの屋根板材9による外囲体に対して好適である〔図6(A),(B)参照〕。
受部本体4における別の実施形態では、柱頂部43を段差状としたもので、低位面43a,高位面43b及び段差部43cとから形成される〔図5(B)参照〕。これは、馳締タイプの屋根板材9の吊子部材95を装着するのに適した構成のものである。そして、略方形状の低位面43aのY方向一端から垂直状の段差部43cが形成され、該段差部43cの上端から略方形状の高位面43bが形成される。
具体的には、二つの受部半体41a,41bの高さを異なるものとし、受部半体41aが受部半体41bよりも低く形成される構成とする。そして、低位面43aは、受部半体41a側に形成され、高位面43b及び段差部43cは受部半体41bに形成される〔図6(C)参照〕。
前記低位面43aには、馳締タイプの屋根板材9を固定するための吊子部材95が設置される部位となっている〔図6(C)参照〕。低位面43aには、吊子部材95が装着されるためのボルト軸部44が固着されている。
次に、補助台座5は、補助頂部51を有しており、長方形状に形成され、X方向を長手方向とする(図1乃至図3参照)。補助頂部51の幅方向両端より、下方に補助垂下状側部52,52が形成されている。また、X方向後端側には補助後側部54が形成されている。前記補助垂下状側部52のX方向前端側には、係止部53,53が形成されている。
補助垂下状側部52のX方向前端側で、且つ下端付近に略「L」字形状又は略「Γ」形状とした切欠き部が形成され、該切欠き部箇所を係止部53としている(図1,図3等参照)。該係止部53は、縦係止縁53aと横係止縁53bとからなる(図3,図4等参照)。略「L」字形状又は略「Γ」形状とした切欠き状の係止部53には、溝形鋼とした構造材8のフランジ81とウェッブ82との角部が食い込む構成となっている(図3,図4等参照)。
係止部53において、縦係止縁53aと横係止縁53bとのなす角度θは、略直角であり、90度近傍の角度が含まれる。つまり、90度を僅かに切る角度から90度を僅かに超える角度が含まれる。角度θは、特に、好ましくは90度未満とし、90度よりも僅かに小さい角度である〔図4(A)参照〕。
係止部53の縦係止縁53aは、上方よりも下方がX方向前方側に向かって突出する構成である。その突出部分の最大となる位置を縦突出部53a´とする。具体的には、縦係止縁53aは上方から下方に向かって前方側に傾斜形成されている。縦突出部53a´とは、縦係止縁53aにおける突出部分の最大となる位置であり、この位置は、縦係止縁53aの下端となる〔図4(A)参照〕。さらに縦係止縁53aは、垂直状とし、縦突出部53a´は、縦係止縁53aの下端付近から前方側に突起状に突出形成する構成としても構わない〔図4(C)参照〕。
係止部53の横係止縁53bは、後方よりも前方が下方に突出する構成である。その突出部分の最大となる位置を横突出部53b´とする。具体的には、横係止縁53bは後方から前方側に向かって下方に傾斜形成されている〔図4(A)参照〕。突出部53b´とは、横係止縁53bのける突出部分の最大となる位置であり、この位置は、横係止縁53bの前端となる。
さらに横係止縁53は、水平状とし、横突出部53b´は、横係止縁53bの前端付近から下方に突起状に突出形成する構成としても構わない〔図4(C)参照〕。上記構成によって、係止部53は、縦突出部53a´と横突出部53b´とを構造材8のフランジ81とウェッブ82に必ず接触させることができ、安定した装着状態にすることができる。
締付部3は、螺子軸31,ナット32等から構成され、必要に応じて座金が使用される(図1参照)。螺子軸31は、主台座1の主頂部11に垂直状に設けられている。具体的には、主頂部11に形成された貫通孔に螺子軸31が挿通固着されたものである〔図1(C)参照〕。
また、前記補助台座5の補助頂部51には軸貫通孔51aが形成されている〔図1(C)参照〕。そして、補助台座5の軸貫通孔51aには、螺子軸31が貫通し、補助台座5の補助頂部51の上方にて螺子軸31にナット32が締め付けられる。これによって、主台座1と補助台座5とが連結される。
前記軸貫通孔51aの内径は、前記螺子軸31の直径と略同等である。また、軸貫通孔51a内を螺子軸部31が所定範囲に移動可能なように、前記軸貫通孔51aの内径を大きく形成し、主台座1に対して補助台座5の固定位置を微調整可能とすることもある。
補助台座5は、螺子軸31の長さの分だけ、主台座1に対して上下方向に移動することができる(図2,図3参照)。螺子軸31の長さは、前記補助台座5の下端が前記被挿入部15の上端縁15aの位置と同等(略同等を含む)又はそれよりも上方に位置するまで、補助台座5が移動できるような寸法である。補助台座5の下端とは、補助垂下状側部52の下端のことであり、或いは、係止部53の縦係止縁53aの下端のことである。
次に、本発明の建築用受具を、溝形鋼とした構造材8のフランジ81とウェッブ82に装着することについて説明する。本発明の建築用受具は、構造材8に固着される。構造材8は、溝形鋼が使用される。まず、本発明の建築用受具の締付部3のナット32を十分に緩めて、補助台座5の下端が主台座1の被挿入部15の上端縁15aと同一位置となるように補助台座5を上昇させる〔図3(A)参照〕。
そして、主台座1の被挿入部15の挿入口15cから構造材8のフランジ81を先端から挿入する〔図3(B)参照〕。ここで被挿入部15の上端縁15aと下端縁15bとによって、フランジ81の上下両面が略挟持状態となる。さらに被挿入部15の上端縁15aは、フランジ81のX方向に亘って載置された状態となる。
そして、前記締付部3のナット32を螺子軸31に対して締め付けることにより、補助台座5は、下方に押されて、係止部53の縦係止縁53aと横係止縁53bとで包持される状態となる〔図3(C)参照〕。さらに、ナット32を締め付けることで、構造材8として溝形鋼のフランジ81とウェッブ82との角部が押圧され、本発明が構造材8に固定されることになる〔図3(D)参照〕。
また、補助台座5の係止部53を構成する縦係止縁53aと横係止縁53bにそれぞれに縦突出部53a´及び横突出部53b´を設けることにより、より一層強固に固定できる。つまり、ナット32を螺子軸31に対して締め付けることで、補助台座5の横突出部53b´が構造材8のフランジ81に当接する〔図4(B)参照〕。
そして、横突出部53b´とフランジ81との当接点Pを回転中心として補助台座5には回転モーメントMがかかる〔図4(B)参照〕。この回転モーメントMによって、係止部53の縦係止縁53aの縦突出部53a´がウェッブ82に押圧力Fを有して当接する。これによって、本発明の建築用受具は、極めて強固に構造材8に固定できる。
補助台座5は、別の実施形態が存在し、金属帯板材が断面略L字形状に折曲形成されたものである〔図4(D)参照〕。補助頂部51は、金属板材で、軸貫通孔51aが形成されている。係止部53は、単に垂下状の金属板としたものであり、該係止部53は、構造材8のウェッブ82を押圧して、フランジ81を被挿入部15に押し付ける役目をなすものである。
構造材8に固定された建築用受具に吊子等の部品を介して馳締タイプ,嵌合タイプ或いは重合タイプ等の折板屋根板を施工するものである(図6参照)。屋根板材9は、種々の折板タイプが存在するものであり、嵌合キャップ材97を使用する嵌合タイプ〔図6(A)参照〕,山形部同士を重合して連結する重合タイプ〔図6(B)参照〕,馳締タイプ〔図6(C)参照〕、等が存在する。
まず、嵌合タイプの折板屋根板では、図6(A)に示すように、被嵌合部96と、嵌合キャップ材97とから構成される。このタイプの屋根板材9に適応する嵌合吊子等の吊子部材95が使用される。そして、隣接する屋根板材9,9の対向する被嵌合部96,96が前記吊子部材95によって前記折板屋根受具の取付台座5上に固定され、対向する前記被嵌合部96,96と前記吊子部材95に前記嵌合キャップ材97が嵌合固定される〔図6(A)参照〕。
次に、重合タイプの折板屋根板は、屋根板材9に形成された山形部98,98同士を重合させるものである〔図6(B)参照〕。この場合には、前記建築用受具の受具本体1の頂部11には螺子軸が設けられている。前記山形部98,98の頂部同士が重合されると共に、その頂部同士に前記螺子軸が貫通し、ナットが該螺子軸に締め付けられて固定される。
次に、馳締タイプの屋根板材9は、主板91のX方向両側部分より立上り側部92,92が形成され、両立上り側部92,92の両端より頂部93,93が形成され、該頂部93,93の一方の端から下馳部94aが形成され,他方の頂部93の端には上馳部94bが形成されている。前記屋根板材9は、金属製であり、具体的には金属板からドラム成形等によって成形されたものである〔図6(C)参照〕。
そして、このような屋根板材9,9 …が複数並設され、隣接する屋根板材9,9 同士の下馳部94aと上馳部94bとの間に、吊子等の吊子部材95を介して前記下馳部94aと前記上馳部94bとを馳締結合され馳締外囲体が施工される。
1…主台座、11…主頂部、12…主垂下側部、15…被挿入部、15a…上端縁、
15b…下端縁、15c…挿入口、3…締付部、31…螺子軸部、32…ナット、
4…受部本体、5…補助台座、53…係止部、53a…縦係止縁、53a´…縦突出部、
53b…横係止縁、53b´…突出部。

Claims (6)

  1. 断面コ字状の溝形鋼に装着する建築用受具において、受部本体と、主台座と、補助台座と、締付部とを備え、前記主台座は、主頂部のY方向両側に主垂下側部が形成されると共に両該主垂下側部には水平方向に延在する被挿入部が形成され、前記補助台座は係止部を有し前記主台座のX方向一方側に設けられ且つ締付部にて固定自在に連結されると共に、該締付部の締付及び締付解除によって上下方向に移動自在とし、前記補助台座の下端が前記被挿入部の上端縁に位置してなることを特徴とした建築用受具。
  2. 請求項1において、前記主台座の被挿入部の上端縁は下端縁よりも水平方向に長く延在形成されてなることを特徴とした建築用受具。
  3. 請求項1又は2において、前記補助台座はY方向両側に補助垂下側部が形成されると共に両該補助垂下側部で且つ前記主台座に対応する端縁にはL字形状の切欠状の係止部が形成され、該係止部の垂直状の端縁は前記溝形鋼を押圧する縦係止縁としてなることを特徴とした建築用受具。
  4. 請求項3において、L字形状の前記係止部の前記縦係止縁は、上方側よりも下方側が前記主台座側に突出してなることを特徴とした建築用受具。
  5. 請求項3又は4において、L字形状の前記係止部の横係止縁は、内方側よりも外方側が下方に突出してなることを特徴とした建築用受具。
  6. 請求項1,2,3,4又は5の何れか1項の記載において、前記締付部は、螺子軸及びナットから構成され、前記螺子軸は前記主台座の主頂部に垂直に設けられ、前記補助台座の補助頂部には、前記螺子軸が遊挿する軸貫通孔が形成され、前記ナットが前記螺子軸に締め付けられることにより前記主頂部上に前記補助頂部が固定されてなることを特徴とした建築用受具。
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