JP6551377B2 - 車両用注意喚起装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自車両の周辺に、ドライバーに注意喚起すべき注意喚起対象物が検知された場合に、表示部を使って注意喚起対象物に対するドライバーの注意を喚起する車両用注意喚起装置に関する。
従来から知られるこの種の車両用注意喚起装置の一つ(以下、「従来装置」と称呼する)は、自車両の周辺に存在する物体を示す物体指示画像を表示することによって、障害物に対してドライバーの注意を喚起するようになっている。このような装置は、例えば、特許文献1に提案されている。この特許文献1に提案された装置は、車両の周辺の物体を示す物体指示画像を、その物体までの距離に応じた焦点距離で表示することによって、注意喚起対象物に対する注意喚起を行う。
特開2015−141490号公報(段落0023乃至段落0025、及び図4等参照)
しかし、従来装置によれば、複数の障害物が検出された場合、それらの複数の障害物の方向を示す物体指示画像が同時に表示される。この場合、ドライバーはどの方向に対して注意を喚起すべきか判断できず、ドライバーの混乱を招いてしまい、ドライバーの注意を適切に喚起できない。これに対し、複数の障害物の方向を含む全体の方向を示す一つの指示画像を表示すると、ドライバーの視野外に障害物が存在する場合、その視野外に存在する障害物に対してドライバーの視線を誘導できない可能性が高くなる。その結果、視野外に存在する障害物に対するドライバーの注意を適切に喚起できない。
本発明は上記した課題に対処するためになされたものである。すなわち、本発明の目的の一つは、複数の障害物に対してドライバーの注意を適切に喚起させることができ、特に、視野外に存在する障害物に対してドライバーの注意を適切に喚起させることができる車両用注意喚起装置を提供することにある。
本発明の車両用注意喚起装置(以下、「本発明装置」とも称呼する。)は、
自車両の周辺の物標の当該自車両に対する位置及び方位に関する物標情報を取得する物標情報取得部(11、12C、12L,12R、10、ステップ505)と、
前記自車両の走行状態に関する車両状態情報を取得する車両状態情報取得部(13、10、ステップ510)と、
前記物標情報及び前記車両状態情報に基づいて、前記自車両に衝突する可能性がある障害物を抽出する障害物抽出部(10、ステップ520)と、
少なくとも前記物標情報に基づいて、前記障害物に対する注意喚起の必要度合を示す注意喚起必要度合を算出する度合算出部(10、ステップ525)と、
前記注意喚起必要度合に基づいて、前記障害物の中から前記注意喚起必要度合が最大の障害物を含む二つの障害物をそれぞれ注意喚起対象物として選択する注意喚起対象物選択部(10、ステップ535)と、
前記ドライバーの視線を誘導する注意喚起画面を表示可能な表示部(20)と、
前記表示部に前記注意喚起画面を表示させる表示制御部(10、ステップ545、ステップ555、ステップ560)と、を備え、
前記表示制御部は、
前記注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在するか否かを判定し(ステップ550)、
前記注意喚起対象物が一つしか選択されなかった場合(ステップ540「No」)、当該一つの注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つのみの表示要素(401)を含む単独表示画面(400)を前記注意喚起画面として表示させ(ステップ545)、
前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって(ステップ540「Yes」)、且つ、当該二つの注意喚起対象物の何れもが前記ドライバーの視野内に存在すると判定された場合(ステップ550「No」)、前記二つの注意喚起対象物のそれぞれの方向を含む広角範囲に前記ドライバーの視線を誘導する一つのみの表示要素(411)を含む全体表示画面(410)を前記注意喚起画面として表示させ(ステップ555)、
前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって(ステップ540「Yes」)、且つ、前記注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在すると判定された場合(ステップ550「Yes」)、少なくとも当該視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素(401a)を含む個別表示画面(420)を前記注意喚起画面として表示させる(ステップ560)、
ように構成される。
注意喚起対象物が二つ存在する場合、二つの注意喚起対象物の方向に対して二つの表示要素によってドライバーの視線が誘導されることに起因して、ドライバーの混乱を招く事態が生じる。そこで、本発明装置は、注意喚起対象物が二つ存在し、且つ、二つの注意喚起対象物がドライバーの視野内に存在する場合、全体表示画面が表示される。全体表示画面は、視野内に存在する二つの注意喚起対象物のそれぞれの方向を含む広角範囲にドライバーの視線を誘導する一つのみの表示要素を含む。これによって、上述した事態の発生を防止できる。
更に、注意喚起対象物が二つ存在し、且つ、視野外に注意喚起対象物が存在する場合、上述した全体表示画面が表示されると、ドライバーの視線が視野外に存在する注意喚起対象物の方向に誘導されない可能性がある。そこで、本発明装置は、注意喚起対象物が二つ存在し、且つ、注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物がドライバーの視野外に存在する場合、個別表示画面を表示する。個別表示画面は、少なくとも視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する表示要素を含む。これによって、ドライバーの視野外に存在する注意喚起対象物(即ち、この場合、注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物)の方向に確実にドライバーの視線を誘導できる。
以上によって、本発明装置によれば、複数の障害物に対してドライバーの注意を適切に喚起させることができ、特に、注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物が視野外に存在する場合、少なくともその注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物に対してドライバーの注意を喚起させることができる。
本発明の一態様において、
前記表示制御部は、
前記自車両の所定の位置(Dp)から前記自車両の前後方向に伸びる軸に沿って前方に伸びる視野内外判定基準線(51)と、前記所定の位置から前記注意喚起対象物までの方向線(52a、52b)と、のなす角の大きさ(θa、θb)が視野内外判定閾値(θl、θr)より小さい場合、当該注意喚起対象物が前記ドライバーの視野内に存在すると判定し、
前記なす角の大きさが前記視野内外判定閾値以上である場合、前記注意喚起対象物が視野外に存在すると判定する、
ように構成される(ステップ550)。
これによって、注意喚起対象物が視野外に存在するか否かを簡易な構成で正確に判定できる。
本発明装置の一態様において、前記所定の位置(Dp)は、前記ドライバーが着座する運転席の背もたれ部と前記背もたれ部の前方に配設されるステアリングホイールとの間の位置に設定される。
これによって、ドライバーが着座した場合の目の位置を基準として注意喚起対象物が視野外に存在するか否かが判定される。従って、注意喚起対象物が視野外に存在するか否かをより正確に判定できる。
本発明の一態様において、
前記表示制御部は、前記自車両の車速の大きさが大きいほど前記視野内外判定閾値が小さくなるように、前記視野内外判定閾値を設定するように構成される。
自車両の前方方向の車速の大きさが大きいほど、ドライバーの視野が狭くなる。よって、上記態様によれば、これに対応させて視野内外判定閾値を変更できる。このため、注意喚起対象物が視野外に存在するか否かをより正確に判定できる。
本発明の一態様において、
前記表示制御部は、
前記個別表示画面を表示させる場合において、前記選択された二つの注意喚起対象物のうちの前記注意喚起必要度合が最大ではない方の注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在しないと判定されたとき(図5のステップ550「No」)、
前記視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素(401a)と、前記視野外に存在しないと判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する他の一つの表示要素(401b)と、を含む画面を前記個別表示画面(420)として表示させる(図5のステップ560)、
ように構成される。
これによって、ドライバーの視線は、視野外に存在する注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物の方向に誘導されるとともに、視野内に存在する注意喚起必要度合が最大ではない方の注意喚起対象物の方向にも誘導される。
本発明の一態様において、
前記注意喚起対象物選択部は、
前記注意喚起必要度合に基づいて、前記障害物の中から、前記注意喚起必要度合が最大の障害物と前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物とを前記注意喚起対象物として選択するように構成され(図9のステップ535)、
前記表示制御部は、
前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって、且つ、前記注意喚起必要度合が二番目に大きい前記注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在する場合(図9のステップ540「Yes」、ステップ550「Yes」)、少なくとも当該注意喚起必要度合が二番目に大きい注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素(401)を含む個別表示画面(図9のステップ920及びステップ560、420、430)を前記注意喚起画面として表示させる、
ように構成される。
これにより、二つの注意喚起対象物のうちの注意喚起必要度合が二番目に大きい前記注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在する場合においても、その注意喚起必要度合が二番目に大きい注意喚起対象物にドライバーの視線を確実に誘導することができる。
この態様において、更に、
前記表示制御部は、
前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって(図9のステップ540「Yes」)、前記二つの注意喚起対象物の一つが前記ドライバーの視野外に存在し且つ他の一つが前記ドライバーの視野外に存在しない場合(図9のステップ550「Yes」、ステップ910「Yes」)、前記障害物の中の前記注意喚起必要度合が三番目に大きい障害物を抽出するとともに当該抽出した障害物が視野外に存在するか否かを判定し(ステップ915)、
前記注意喚起必要度合が三番目に大きい障害物が存在し且つ当該障害物が視野外に存在しないと判定された場合(ステップ915「Yes」)、前記視野外に存在すると判定された前記注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素(401)と、前記視野外に存在しないと判定された前記注意喚起対象物及び前記注意喚起必要度合が三番目に大きい障害物のそれぞれの方向を含む広角範囲に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素(411)と、を含む画面(430)を前記個別表示画面として表示させる(ステップ920)、
ように構成される。
これにより、二つの注意喚起対象物のうちの一つがドライバーの視野外に存在し、且つ、他の一つの注意喚起対象物及び注意喚起必要度合が3番目に大きい障害物がドライバーの視野内に存在する場合、ドライバーの視野外に存在する一つの注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導できる。更に、この場合において、ドライバーの視線を、ドライバーの視野内に存在する一つの注意喚起対象物及び注意喚起必要度合が3番目に大きい障害物のそれぞれの方向を含む広角範囲に、ドライバーの混乱を招く可能性を低減しながら、誘導することができる。
本発明の一態様によれば、
前記注意喚起対象物選択部は、
前記注意喚起必要度合に基づいて、前記障害物の中から、前記注意喚起必要度合が最大の障害物と前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物とを前記注意喚起対象物として選択するように構成され(図11のステップ535)、
前記表示制御部は、
前記注意喚起対象物が二つ選択された場合(図11のステップ540「Yes」)、前記二つの注意喚起対象物の注意喚起必要度合の差の大きさが所定の閾値以下であるか否かを判定し(ステップ1110)、
前記注意喚起必要度合の差の大きさが所定の閾値より大きい場合(ステップ1110「No」)、前記注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つのみの表示要素(401)を含む前記単独表示画面(400)を表示させ(ステップ1120、ステップ545)、
前記注意喚起必要度合の差の大きさが前記所定の閾値以下である場合であって(ステップ1110「Yes」)、且つ、当該二つの注意喚起対象物が何れも前記ドライバーの視野内に存在すると判定された場合(図11のステップ550「No」)、前記全体表示画面(410)を表示させ(図11のステップ555)、
前記注意喚起必要度合の差の大きさが前記所定の閾値以下である場合であって(ステップ1110「Yes」)、且つ、前記注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物がドライバーの視野外に存在する場合(図11のステップ550「Yes」)、前記個別表示画面(420)を表示させる(ステップ560)、
ように構成される。
これにより、二つの注意喚起対象物が選択された場合であっても、二つの注意喚起対象物の注意喚起必要度合の差の大きさ(ΔT)が閾値(ΔT1)より大きい場合、単独表示画面が表示される。この場合の単独表示画面は、注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する一つのみの表示要素を含む。このため、二つの注意喚起対象物の注意喚起必要度合の差の大きさ(Δ)が閾値(ΔT1)より大きい場合には、注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物のみの方向にドライバーの視線を確実に誘導できる。更に、二つの注意喚起対象物の注意喚起必要度合の差の大きさ(ΔT)が閾値(ΔT1)以下である場合、第1個別表示及び全体表示の何れかが行われる。その結果、二つの注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導でき、且つ、視野外に注意喚起対象物が存在する場合にはその注意喚起対象物にドライバーの視線を確実に誘導できる。
本発明の一態様によれば、
前記注意喚起対象物選択部は、
自車両の前方周辺の領域を当該自車両の左側の第1の領域(左領域LA)と当該自車両の右側の第2の領域(右領域RA)とに区分し、
前記障害物の中から、前記第1の領域で前記注意喚起必要度合が最大の障害物と、前記第2の領域で前記注意喚起必要度合が最大の障害物と、をそれぞれ注意喚起対象物として選択し(ステップ1210)、
前記表示制御部は、
前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって(図12のステップ540「Yes」)、且つ、前記二つの注意喚起対象物の少なくとも一方が前記ドライバーの視野外に存在すると判定された場合(図12のステップ550「Yes」)、前記二つの注意喚起対象物のうちの一方の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素(401)と、前記二つの注意喚起対象物のうちの他方の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素(401)と、を含む画面を前記個別表示画面(420)として表示させる(図12のステップ560)、
ように構成される。
これにより、個別表示画面では、第1の領域及び第2の領域でそれぞれ注意喚起が最も必要な障害物の方向にドライバーの視線を誘導できる。更に、二つの注意喚起対象物が何れも視野内に存在していれば全体表示がなされるので、ドライバーが混乱しない。加えて、二つの注意喚起対象物の少なくとも一方が視野外に存在している場合、それらの注意喚起対象物の方向には、それぞれ個別の表示要素によってドライバーの視線が誘導される。このため、少なくとも一方の注意喚起対象物がドライバーの視野外に存在する場合、ドライバーの視線はその方向に確実に誘導される。
本発明の一態様によれば、
前記注意喚起対象物選択部は、
自車両の前方周辺の領域を当該自車両の左側の第1の領域(左領域LA)と当該自車両の右側の第2の領域(右領域RA)とに区分し、
前記障害物の中から、前記第1の領域で前記注意喚起必要度合が最大の障害物と、前記第2の領域で前記注意喚起必要度合が最大の障害物と、をそれぞれ注意喚起対象物として選択し(ステップ1210)、
前記表示制御部は、
前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって(図13のステップ540「Yes」)、前記二つの注意喚起対象物の一方が前記ドライバーの視野外に存在すると判定され且つ他方が前記ドライバーの視野外に存在しないと判定された場合(図13のステップ550「Yes」、図13のステップ910「Yes」)、前記視野外に存在すると判定された注意喚起対象物が存在する前記第1及び第2の領域のうちの一方の領域において前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物を抽出し(ステップ1310)、
前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物が存在しないとき及び前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物が存在し且つ当該障害物が前記ドライバーの視野外に存在すると判定されたとき(ステップ1315「No」)、前記二つの注意喚起対象物のうちの前記視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素(401)と、前記二つの注意喚起対象物のうちの残りの注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素(401)と、を含む画面(420)を前記個別表示画面として表示させ(図13のステップ560)、
前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物が存在し且つ当該障害物が前記ドライバーの視野外に存在しないと判定されたとき(ステップ1315「Yes」)、前記二つの注意喚起対象物のうちの前記視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素(401)と、前記二つの注意喚起対象物のうちの残りの注意喚起対象物の方向及び前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物のそれぞれの方向を含む広角範囲に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素(411)と、を含む画面(430)を、前記個別表示画面として表示させる(図13のステップ920)、
ように構成される。
これにより、二つの注意喚起対象物の一つがドライバーの視野外に存在し、且つ、他の一つの注意喚起対象物並びに「ドライバーの視野外に注意喚起対象物が存在する第1の領域及び第2の領域のうち一方の領域において注意喚起必要度合が2番目に大きい障害物」が視野内に存在する場合、ドライバーの視野外に存在する一つの注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導できる。更に、この場合において、ドライバーの視野内に存在する一つの注意喚起対象物及び「ドライバーの視野外に注意喚起対象物が存在する第1の領域及び第2の領域のうち一方の領域において注意喚起必要度合が2番目に大きい障害物」のそれぞれの方向を含む広角範囲にドライバーの視線を誘導できる。よって、ドライバーの混乱を招くことなく、視野外に存在する注意喚起対象物にドライバーの視線を確実に誘導することができる。
なお、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件を前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用注意喚起装置の概略システム構成図である。 図2は、図1に示したレーダーセンサ及びカメラセンサの取付位置の説明図である。 図3は、図1に示したレーダーセンサの検知領域の説明図である。 図4(a)は単独表示画面の説明図である。図4(b)は全体表示画面の説明図である。図4(c)は第1個別表示画面の説明図である。 図5は、図1に示した注意喚起ECUのCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図6は、視野外に存在する注意喚起対象物及び視野内に存在する注意喚起対象物の態様を模式的に示した図である。 図7(a)は、単独表示画面が表示される場合の自車両と注意喚起対象物との位置関係の一例を示した図である。図7(b)は、全体表示画面が表示される場合の自車両と注意喚起対象物との位置関係の一例を示した図である。図7(c)は、個別表示画面が表示される場合の自車両と注意喚起対象物との位置関係の一例を示した図である。 図8は、本発明の第1実施形態の第1変形例に係る第2個別表示画面の説明図である。 図9は、本発明の第1実施形態の第1変形例に係る車両用注意喚起装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図10は、第2個別表示画面が表示される場合の自車両と注意喚起対象物との位置関係の一例を示した図である。 図11は、本発明の第1実施形態の第2変形例に係る車両用注意喚起装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図12は、本発明の第2実施形態に係る車両用注意喚起装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図13は、本発明の第2実施形態の第1変形例に係る車両用注意喚起装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図14は、本発明の第2実施形態の第2変形例に係る車両用注意喚起装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図15は、視野外に存在する注意喚起対象物を指す視線誘導アイコンの変形例の説明図である。 図16は、全体表示画面の変形例の説明図である。
以下、本発明の各実施形態に係る車両用注意喚起装置について図面を用いて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態の車両用注意喚起装置(以下、「第1装置」と称呼される場合がある。)の概略システム構成図である。第1装置は、車両に搭載され、車両のドライバー(運転者)に注意喚起対象物に対する注意を喚起する装置(即ち、注意喚起対象物への注意喚起を行う装置)である。車両用注意喚起装置が搭載された車両は、他車両と区別する必要がある場合、「自車両」と称呼される。第1装置は注意喚起ECU10を備える。なお、ECUは、「Electirc Control Unit」の略であり、マイクロコンピュータを主要部として備える。マイクロコンピュータは、CPUとROM及びRAM等の記憶装置とを含む。CPUはROMに格納されたインストラクション(プログラム、ルーチン)を実行することによって、各種機能を実現する。
第1装置は、更に、カメラセンサ11、前方レーダーセンサ12C、前側方レーダーセンサ12L,12R、車両状態センサ13及び表示器20を備える。注意喚起ECU10は、これらと接続されている。
カメラセンサ11は、自車両前方を撮影する車載ステレオカメラ、及び、車載ステレオカメラによって撮影された画像を処理する画像処理装置(何れも図示省略)を備える。
車載ステレオカメラは所定時間が経過する毎に撮影した画像を表す画像信号を画像処理装置に送信する。
画像処理装置は、受信した画像信号に基づき、撮影領域に存在する物標の有無を判定する。画像処理装置は、物標が存在すると判定した場合、その物標の位置を算出するとともに、物標の種類(歩行者、二輪車及び自動車等)を識別する。なお、物標の位置は、物標の自車両に対する方向及び物標と自車両との間の距離によって特定される。
カメラセンサ11は、物標の位置を示す情報及び物標の種類を示す情報を所定時間が経過する毎に注意喚起ECU10に出力する。注意喚起ECU10は、入力された物標情報に含まれる物標の位置を示す情報に基づいて物標の位置の推移を特定する。そして、注意喚起ECU10は、特定した物標の位置の推移に基づいて物標の自車両に対する相対的な速度及び相対的な移動軌跡を把握する。
前方レーダーセンサ12Cは、図2に示すように、自車両のフロントバンパーFBの車幅方向中心位置に設けられている。前側方レーダーセンサ12Rは、フロントバンパーFBの右コーナー部に設けられている。前側方レーダーセンサ12Lは、フロントバンパーFBの左コーナー部に設けられている。以下、前方レーダーセンサ12C及び前側方レーダーセンサ12L,12Rを「レーダーセンサ12」と総称する。
レーダーセンサ12は、ミリ波帯の電波(以下、「ミリ波」とも称呼される。)を放射する。ミリ波の放射範囲内に物標が存在する場合、物標はレーダーセンサ12から放射されたミリ波を反射する。レーダーセンサ12は、その反射波を受信し、その反射波に基づいて、自車両と物標との間の距離及び物標の自車両に対する方向等を検出する。
前方レーダーセンサ12Cの検知領域は、図3に示すように、車両前後軸から(前方側を0degとする)、左右方向に±θ1deg(0deg<θ1<90deg)の範囲である(図3は、左方向の範囲の図示を省略している。)。従って、前方レーダーセンサ12Cは、主に、自車両前方の物標を検知する。一方、前側方レーダーセンサ12Rの検知領域は、車両前後軸から右方向にθ2deg(90deg<θ2<180deg)、左方向に−θ3deg(0deg<θ3<90deg)である。従って、前側方レーダーセンサ12Rは、主に、自車両右側方の物標を検知する。前側方レーダーセンサ12Lの検知領域は、図示していないが、前側方レーダーセンサ12Rの検知領域を、車両前後軸を対称軸として、左右対称とした領域である。従って、前側方レーダーセンサ12Lは、主に、自車両左側方の物標を検知する。各レーダーセンサ12C,12L,12Rの検知距離は、例えば、数十メートルである。各レーダーセンサ12C,12L,12Rは、所定時間が経過する毎に物標の位置情報(自車両と物標と間の距離及び物標の自車両に対する方向)を検知し、所定時間が経過する毎にその検知した位置情報を注意喚起ECU10に送信する。従って、注意喚起ECU10は、物標の位置情報の推移から、物標の自車両に対する相対的な速度及び相対的な移動軌跡を把握する。
以下、カメラセンサ11及びレーダーセンサ12によって検知された物標の情報(物標の位置を示す情報及び物標の種類を示す情報を含む。)は、物標情報と称呼される。
車両状態センサ13は、自車両の走行進路を推定するために必要となる自車両の走行状態に関する車両状態情報を取得するセンサである。車両状態センサ13は、車体速度(即ち、車速)を検出する車速センサ、車体の水平方向の前後方向及び左右(横)方向の加速度を検出する加速度センサ、車体のヨーレートを検出するヨーレートセンサ、及び、操舵輪の舵角を検出する舵角センサ等を含む。車両状態センサ13は、所定時間が経過する毎に車両状態情報を注意喚起ECU10に出力する。
注意喚起ECU10は、車速センサによって検出される車速、及び、ヨーレートセンサによって検出されるヨーレートに基づいて、自車両の旋回半径を演算し、この旋回半径に基づいて、自車両(実際には、自車両の左右の前輪の車軸上の中心点)が向かっている走行進路を走行予測進路として推定する。ヨーレートが発生している場合、走行予測進路は円弧状となる。更に、注意喚起ECU10は、ヨーレートがゼロの場合には、加速度センサによって検出されている加速度の方向に沿った直線進路を、自車両が向かっている走行進路(即ち、走行予測進路)であると推定する。なお、注意喚起ECU10は、走行予測進路を、自車両が旋回しているか直進しているかに依らず、自車両から走行予測進路に沿って所定の距離だけ進んだ地点までの経路(線分)として認識決定する。
表示器20は、ヘッドアップディスプレイ(以下、「HUD」と称呼する。)である。HUDは、自車両内の各種ECU及びナビゲーション装置からの表示情報を受信し、その表示情報を自車両のフロントガラスの一部の領域(表示領域)に映し出す。注意喚起ECU10は、後述する注意喚起対象物が検知された場合、注意喚起画面の表示指令をHUDに送信する。これにより、HUDは、表示領域の一部を使って、注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する注意喚起画面(図4(a)乃至(c)を参照。)を表示する。注意喚起画面については後に詳述する。
なお、表示器20はHUDに特に限定されない。即ち、表示器20は、MID(Multi Information Display)、及び、ナビゲーション装置のタッチパネル等であってもよい。MIDは、スピードメータ、タコメータ、フューエルゲージ、ウォーターテンペラチャーゲージ、オド/トリップメータ、及び、ウォーニングランプ等のメータ類を集合させてダッシュボードに配置した表示パネルである。
(作動の概要)
注意喚起ECU10は、カメラセンサ11及びレーダーセンサ12から入力された物標情報と、車両状態センサ13から入力された車両状態情報と、を用いて、衝突する可能性がある物標(障害物)を抽出する。注意喚起ECU10は、各障害物に対して注意喚起を行う必要度合(以下、注意喚起必要度合と称呼する。)を算出し、注意喚起必要度合が最大の障害物を含む二つの注意喚起対象物を選択する。注意喚起ECU10は、その選択した注意喚起対象物が存在している方向にドライバーの視線を誘導する注意喚起画面を表示器20に表示する。
より詳細には、注意喚起ECU10は、以下のように注意喚起画面の表示を行う。
(1)注意喚起ECU10は、注意喚起対象物が一つである場合、当該注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する視線誘導アイコン401のみを含む単独表示画面400(図4(a)を参照。)を表示する。なお、本明細書において、視線誘導アイコンは、その種類に関わらず、表示要素又は視線誘導マークとも称呼される場合がある。
(2)注意喚起ECU10は、注意喚起対象物が二つであり、且つ、何れの注意喚起対象物もドライバーの視野外に存在しない場合(換言すると、総て(即ち、その二つ)の注意喚起対象物がドライバーの視野内に存在している場合)、全体表示画面410(図4(b)を参照。)を表示する。全体表示画面410は、二つの注意喚起対象物の方向全域にわたってドライバーの視線を誘導する全体視線誘導アイコン(表示要素、視線誘導マーク)411を含む。全体視線誘導アイコン411は、自車両前方の全体の領域(複数の注意喚起対象物を一つの大きな対象物として扱った場合のその対象物の方向)にドライバーの視線を誘導する。換言すると、全体視線誘導アイコン411は、二つの注意喚起対象物のそれぞれの方向を含む広角範囲にドライバーの視線を誘導する一つの表示要素である。この意味において、視線誘導アイコン401は一つの注意喚起対象物の方向のみを含む挟角範囲(前記広角範囲よりも狭い角度を有する範囲)にドライバーの視線を誘導する一つの表示要素ということもできる。
(3)注意喚起ECU10は、注意喚起対象物が二つであり、且つ、少なくとも注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物がドライバーの視野外に存在する場合、第1個別表示画面420(図4(c)を参照。)を表示する。第1個別表示画面420は、少なくとも視野外に存在する注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する視線誘導アイコン(表示要素、視線誘導マーク)401を含む。
(具体的作動)
注意喚起ECU10のCPU(以下、「CPU」と表記した場合、特に断りがない限り、注意喚起ECU10のCPUを指す。)は、図5にフローチャートで示したルーチンを所定時間が経過する毎に実行する。図5のルーチンは注意喚起画面を表示器20に表示するためのルーチンである。
従って、所定のタイミングになると、CPUは図5のステップ500から処理を開始し、以下に述べるステップ505乃至ステップ525の処理を順に行い、ステップ530に進む。
ステップ505:CPUは、カメラセンサ11及びレーダーセンサ12が取得した物標情報を読み取る。
ステップ510:CPUは、車両状態センサ13が取得した車両状態情報を読み取る。
ステップ515:CPUは、ステップ510にて読み取った車両状態情報に基づいて走行予測進路を推定する。
ステップ520:CPUは、ステップ505にて読み取った物標情報と、ステップ515にて推定した走行予測進路と、に基づいて、自車両に衝突する可能性のある物標を障害物として抽出する。より具体的に述べると、CPUは、前述したように、自車両の左右の前輪の車軸上の中心点が向かっている走行進路を走行予測進路として推定する。更に、CPUは、走行予測進路として、自車両の車体の左端部から一定距離αだけ更に左側に位置する点が通過する左側走行予測進路(図7(a)乃至(c)の進路LECを参照。)と、自車両の車体の右端部から一定距離αだけ更に右側に位置する点が通過する右側走行予測進路(図7(a)乃至(c)の進路RECを参照。)と、を推定する。更に、CPUは、左側走行予測進路LECと右側走行予測進路RECとの間の領域を走行予測進路領域ECAとして特定する。そして、CPUは、その走行予測進路領域ECAと、自車両と物標との相対関係(相対位置、相対速度、及び、これらの推移)と、に基づいて、走行予測進路領域ECA内に既に存在している物標と、走行予測進路領域ECAに進入してくると予測される物標と、を自車両に衝突する可能性のある物標(即ち、障害物)として抽出する。
以下、ステップ520の処理について、より詳細に述べる。
CPUは、前方レーダーセンサ12Cがその検知領域内において物標を検出した場合、その物標が、走行予測進路領域ECA内にあるか否か及び走行予測進路領域ECAに進入してくるであろうか否かを判定する。そして、CPUは、その物標が「走行予測進路領域ECA内にあるか又は走行予測進路領域ECAに進入してくるであろう」と判定した場合、その物標が歩行者であるとカメラセンサ11が判別していたとき、その歩行者を自車両に衝突する可能性のある障害物として抽出する。
更に、CPUは、前側方レーダーセンサ12L,12Rが、その検知領域のうち前方レーダーセンサ12Cの検知領域を除外した領域において物標を検出した場合、その物標が走行予測進路領域ECAに進入してくるであろうか否かを判定する。そして、CPUは、その物標が走行予測進路領域ECAに進入してくるであろうと判定した場合、その物標が歩行者、二輪車及び自動車等の何れであるかを区別することなく、その物標を自車両に衝突する可能性のある障害物として抽出する。この前側方レーダーセンサ12L,12Rを用いた障害物の抽出によれば、CPUは、例えば自車両が進入する交差点において自車両の側方から走行予測進路領域ECAに進入してくるであろう物標を障害物として抽出できる。
なお、前述したように、CPUは、左側走行予測進路LECを「自車両の左端部から一定距離αだけ更に左側に位置する点が通過する進路」として推定し、且つ、右側走行予測進路RECを「自車両の右端部から一定距離αだけ更に右側に位置する点が通過する進路」として推定している。このため、CPUは、自車両の左側方又は右側方を通り抜ける可能性がある物標(歩行者及び二輪車等)も、「走行予測進路領域ECA内にあるか又は走行予測進路領域ECAに進入してくるであろう」と判断する。従って、CPUは、自車両の左側方又は右側方を通り抜ける可能性のある物標も障害物として抽出できる。
以上から理解されるように、ステップ520の処理によって抽出される障害物は、自車両の前方に存在する歩行者、自車両の側方から自車両の左右の走行予測進路(LEC,REC)に交差するように走行予測進路領域ECAに接近してくる移動体、及び、自車両の側方を通り抜ける可能性のある移動体が含まれる。
ステップ525:CPUは、ステップ520の処理で抽出された障害物のそれぞれの余裕時間TTC(Time to collision)を算出する。余裕時間TTCは、以下の時間の何れかである。
・障害物が自車両と衝突すると予測される時点までの時間(現時点から衝突予測時点までの時間)
・障害物が走行予測進路領域ECAに進入する時点までの時間(現時点から進入予測時点までの時間)。
・自車両の側方を通り抜ける可能性のある障害物が自車両に最接近する時点までの時間(現時点から最接近予測時点までの時間)。
このとき、余裕時間TTCは、障害物と自車両とが現時点における相対速度及び相対移動方向を維持しながら接近すると仮定して算出される。例えば、余裕時間TTCは、障害物が自車両に衝突すると予測される物標である場合、自車両と障害物との相対距離を自車両と障害物との相対速度で除算することにより計算される。
余裕時間TTCは、ドライバーが自車両と注意喚起対象物との衝突を回避するために自車両を操作することができる時間を表す。つまり、余裕時間TTCは、緊急度合を表すパラメータであって、注意喚起の必要度合に相当する。即ち、余裕時間TTCが小さいほど注意喚起の必要度合は大きくなり、余裕時間TTCが大きいほど注意喚起の必要度合は小さくなる。
次に、CPUはステップ530に進み、ステップ520にて抽出した障害物のそれぞれの余裕時間TTCが所定の閾値T1thよりも小さいか否かを判定する。更に、CPUは、このステップ530にて余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が少なくとも一つ存在するか否かを判定する。
余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が存在しない場合、注意喚起画面を表示する必要がない。この場合、CPUはステップ530にて「No」と判定してステップ595に進み、本ルーチンを一旦終了する。この結果、注意喚起画面は表示されない。
一方、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が存在する場合、注意喚起画面を表示する必要がある。この場合、CPUはステップ530にて「Yes」と判定してステップ535に進む。CPUはステップ535にて、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物の中から、余裕時間TTCが最も小さい障害物及び余裕時間TTCが次に小さい障害物をそれぞれ注意喚起対象物として選択する。なお、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が一つしか存在しない場合、CPUは二つの注意喚起対象物を選択できず、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい一つの障害物のみを注意喚起対象物として選択する。
次に、CPUはステップ540に進み、ステップ535にて注意喚起対象物が二つ選択されたか否かを判定する。
ステップ535にて注意喚起対象物が二つ選択されていない場合(換言すると、ステップ535にて一つの注意喚起対象物のみが選択された場合)、CPUはステップ540にて「No」と判定してステップ545に進み、一つの注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する単独表示画面400(図4(a)参照)を表示する。その後、CPUはステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
単独表示画面400について図4(a)を用いて詳述する。表示器20の表示領域は、自車両のフロントガラスのドライバー席前方の領域に設けられている。この表示領域の中心線は、図4(a)の一点鎖線により示されている(図4(b)及び(c)も同様。)。当該中心線は説明の都合上図示しているが、実際の表示領域には表示されない。表示領域の中心線は車両の車幅方向の中心位置から車両前後方向の前方に伸びる左右基準線LR(図3を参照。)に対応する。表示領域の中心線より左側の領域は自車両の前方周辺の左領域LA(図3を参照。)に対応し、表示領域の中心線より右側の領域は自車両の前方周辺の右領域RA(図3を参照。)に対応する。
単独表示画面400では、注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する視線誘導アイコン401が表示される。視線誘導アイコン401は、三つの円弧が一列に並ぶ形状である。視線誘導アイコン401は、表示領域の中心線上の所定の位置P0を中心に左右方向に±90degの範囲で放射状に表示される。三つの円弧の弧の長さは、所定の位置P0から遠くなるにつれて短くなる。これらの三つの円弧は、位置P0に近いものから順番に点灯されていく(他の視線誘導アイコンも同様である。)。視線誘導アイコン401は、中心線と直交する水平線のうち位置P0から右側に伸びる直線から、当該水平線のうち位置P0から左側に伸びる直線までの角度範囲(180deg)を15等分した角度(12deg)単位で表示可能である。図4(a)(図4(b)及び(c)も同様)では、視線誘導アイコン401が表示可能な位置(軸線)を点線で示すが、この点線は実際の表示領域には表示されない。
図4(a)に示す例では、視線誘導アイコン401は、表示領域の中央線から右側に18degの方向を指し、この方向に注意喚起対象物が存在することを示す。ドライバーの視線は視線誘導アイコン401が指す方向に誘導されることによって、ドライバーは注意喚起対象物に注意喚起を行う。
図5のステップ540に戻り、本ルーチンの説明を続ける。ステップ535にて注意喚起対象物が二つ選択された場合、CPUはステップ540にて「Yes」と判定してステップ550に進み、少なくとも一つの注意喚起対象物がドライバーの視野外に存在するか否かを判定する。
ステップ550の処理について、図6を用いて詳細に説明する。ステップ550において、CPUは、自車両SVの所定の位置Dpから自車両SVの前後軸方向に沿って前方に伸びる視野内外判定基準線51と、当該所定の位置Dpから注意喚起対象物(例えば、a、b)の方向に伸びる注意喚起対象物方向線(例えば、方向線52a、52b)とのなす角の大きさ(例えば、θa、θb)を計算する。そして、CPUは、計算された「なす角の大きさ」が視野内外判定閾値以上となる注意喚起対象物が、少なくとも一つ存在するか否かを判定する。
所定の位置Dpは、運転席の車幅方向の中心位置である。即ち、所定の位置Dpは、ドライバーが運転席に着座した場合のドライバーの目の位置である。具体的には、所定の位置Dpは、自車両SVの運転席の背もたれ部と背もたれ部の前方に配設されるステアリングホイールとの間の位置である。図6に示した自車両SVは運転席が右側に配設された車両(右ハンドル車)である。右ハンドル車においては、ドライバーの右側の視野が左側の視野より広い。このため、視野内外判定基準線51の右側の視野内外判定閾値(θr>0)は、左側の視野内外判定閾値(θl>0)より大きい値に設定される。なお、運転席が左側に配設された車両(左ハンドル車)においては、左側の視野内外判定閾値(θl)が右側の視野内外判定閾値(θr)より大きい値に設定される。但し、ステアリングホイールの位置に依らず、視野内外判定閾値θrと視野内外判定閾値θlとは互いに等しくてもよい。更に、所定の位置Dpは、自車両SVの前端部における車幅方向の中心位置であってもよい。
図6に示す例においては、視野内外判定基準線51と注意喚起対象物aの方向線52aとのなす角の大きさθaは、左側の視野内外判定閾値θlより小さいので、CPUは、注意喚起対象物aがドライバーの視野内に存在すると判定する。一方、視野内外判定基準線51と注意喚起対象物bの方向線52bとのなす角の大きさθbは、右側の視野内外判定閾値θr以上である。従って、CPUは、注意喚起対象物bはドライバーの視野外に存在すると判定する。その結果、図6に示す例においては、ドライバーの視野外に少なくとも一つの注意喚起対象物(b)が存在するので、CPUはステップ550にて「Yes」と判定する。
なお、自車両が旋回している場合、CPUは、自車両SVの現在位置における走行予測進路の接線と平行な直線であって所定の位置Dpを通る直線を視野内外判定基準線51に設定してもよい。これによって、自車両SVの旋回時において、CPUは、注意喚起対象物がドライバー視野外に存在するか否かをより正確に判定できる。
図5のステップ550に戻り、本ルーチンの説明を続ける。何れの注意喚起対象物もドライバーの視野外に存在しない場合(換言すると、二つの注意喚起対象物の総てが、ドライバーの視野内に存在している場合)、CPUはステップ550にて「No」と判定してステップ555に進む。そして、CPUはステップ555にて、二つの注意喚起対象物に対してドライバーの視線を誘導するための全体表示画面410(図4(b)参照)を表示し、その後、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
全体表示画面410について図4(b)を用いて説明する。全体表示画面410では、自車両前方の全体の領域(二つの注意喚起対象物を一つの大きな対象物として扱った場合のその対象物の方向)にドライバーの視線を誘導する全体視線誘導アイコン411が表示される。全体視線誘導アイコン411は、視線誘導アイコン401と同様に三つの円弧が一列に並ぶ形状を有し、且つ、三つの円弧の弧の長さは所定の位置P0から遠くなるにつれて短くなる。しかし、全体視線誘導アイコン411の円弧は、ドライバーの視野内の領域全体にわたる点で、視線誘導アイコン401と相違する。具体的には、全体視線誘導アイコン411の円弧のうち位置P0に最も近いものは、中心線から反時計周りに78degの方向Lmから中心線から時計周りに78degの方向Rmにわたる。これによって、ドライバーの視線はドライバーの視野内の領域全体に誘導される。この結果、ドライバーの視線は、ドライバーの視野内に存在する二つの注意喚起対象物の両方(全体)に向けて誘導される。
図5のステップ550に戻り、本ルーチンの説明を続ける。少なくとも一つの注意喚起対象物が視野外に存在する場合、CPUは、ステップ550にて「Yes」と判定してステップ560に進む。そして、CPUはステップ560にて、二つの注意喚起対象物の方向それぞれにドライバーの視線を誘導する。即ち、CPUは、二つの注意喚起対象物の方向を個別に表示する第1個別表示画面420(図4(c)参照)を表示し、その後、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。CPUがステップ540で「Yes」と判定した場合とは、注意喚起対象物が二つあって、且つ、少なくとも一つの注意喚起対象物が視野外に存在する場合である。
第1個別表示画面420について図4(c)を用いて説明する。第1個別表示画面420では、二つの注意喚起対象物の方向それぞれに視線を誘導する二つの視線誘導アイコン401(表示要素401a及び表示要素401b)が表示される。ステップ550で少なくとも一つの注意喚起対象物が視野外に存在すると判定された場合に第1個別表示画面420が表示される。従って、第1個別表示画面420の少なくとも一つの視線誘導アイコン401は視野外に存在する注意喚起対象物の方向に視線を誘導する。図4(c)の例においては、左側の視線誘導アイコン401aが左側の視野外の方向を指し、右側の視線誘導アイコン401bは右側の視野内の方向を指している。視線誘導アイコン401aによって、ドライバーの視線は左側の視野外に存在する注意喚起対象物の方向に確実に誘導される。
図4(c)の例においては、一方の注意喚起対象物が視野外に存在し、他方の注意喚起対象物が視野内に存在する場合の例を示した。しかし、二つの注意喚起対象物が視野外に存在する場合であって、且つ、その二つの注意喚起対象物が左側及び右側のそれぞれに存在する場合も、視野外に存在する二つの注意喚起対象物の方向それぞれに視線を誘導する二つの視線誘導アイコン401が第1個別表示画面420に表示される。
ステップ535にて、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物の中から、余裕時間TTCが最も小さい障害物及び次に小さい障害物が注意喚起対象物として選択される。このため、余裕時間TTCが最も小さい障害物又は2番目に小さい障害物が視野外に存在する場合、ステップ560にてCPUは第1個別表示画面420を表示して、当該余裕時間TTCが最も小さい障害物の方向にドライバーの視線を誘導する。これによって、注意喚起の必要度合が最も大きい又は2番目に大きい障害物が視野外に存在する場合、ドライバーの視線が当該障害物の方向に確実に誘導される。
更に、余裕時間TTCが最も小さい注意喚起対象物がドライバーの視野外に存在する場合であって、且つ、余裕時間TTCが次に小さい注意喚起対象物がドライバーの視野内に存在する場合であっても、CPUは第1個別表示画面420を表示する。この第1個別表示画面420においては、図4(c)に示すように、視野外に存在する注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する視線誘導アイコン401a及び視野内に存在する注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する視線誘導アイコン401bが表示される。これによって、ドライバーの視線を視野外の注意喚起対象物及び視野内の注意喚起対象物に誘導することができる。
次に、注意喚起画面が表示される場合の自車両と注意喚起対象物との位置関係について例を用いて説明する。
図7(a)は、単独表示画面400が表示される場合の自車両SVと注意喚起対象物との位置関係の一例を示している。この場合、歩行者Aは、自車両SVの右端部から一定距離αだけ更に右側に位置する点が通過する右側走行予測進路RECと、自車両SVの左端部から一定距離αだけ更に左側に位置する点が通過する左側走行予測進路LECと、の間の走行予測進路領域ECA内に存在している。更に、歩行者Aの余裕時間TTC(歩行者Aが自車両SVに最接近するまでの時間)が閾値T1thよりも小さいと仮定する。更に、この例においては、歩行者A以外の物標が検出されていない。従って、歩行者Aのみが注意喚起対象物として認定される。この場合、注意喚起対象物が一つのみであるので、CPUはステップ540で「No」と判定しステップ545に進む。ステップ545では、CPUは、歩行者Aの方向を指す視線誘導アイコン401を含む単独表示画面400(図4(a)を参照。)を表示する。
図7(b)は、全体表示画面410が表示される場合の自車両SVと注意喚起対象物との位置関係の一例を示している。この場合、歩行者B及び歩行者Cは走行予測進路領域ECA内に存在している。更に、歩行者Bの余裕時間TTC及び歩行者Cの余裕時間TTCは、何れも閾値T1thよりも小さく、歩行者Bの余裕時間TTCが最も小さく、歩行者Cの余裕時間TTCが歩行者Bの次に小さいと仮定する。従って、歩行者B及び歩行者Cが注意喚起対象物として認定される。更に、歩行者B及び歩行者Cは何れもドライバーの視野内に存在すると仮定する。この場合、注意喚起対象物が二つであって、且つ、何れの注意喚起対象物も視野外に存在しないので、CPUはステップ540にて「Yes」と判定し、更に、ステップ550にて「No」と判定し、ステップ555に進む。ステップ555では、CPUは、全体視線誘導アイコン411を含む全体表示画面410(図4(b)を参照。)を表示する。
図7(c)は、第1個別表示画面420が表示される場合の自車両SVと注意喚起対象物との位置関係の一例を示している。この場合、歩行者Eは走行予測進路領域ECA内に存在している。更に、歩行者Eの余裕時間TTCは閾値T1thよりも小さいと仮定する。一方、歩行者Fは走行予測進路領域ECA内には存在しないが、走行予測進路領域ECAに進入してくる。更に、歩行者Fの余裕時間TTC(走行予測進路領域ECA内に進入するまでの予測時間)もまた閾値T1thよりも小さいと仮定する。加えて、歩行者Fの余裕時間TTCが最も小さく、歩行者Eの余裕時間TTCが次に小さいと仮定する。従って、歩行者E及び歩行者Fが注意喚起対象物として認定される。但し、この例では、歩行者Eはドライバーの視野内に存在するが、歩行者Fはドライバーの視野外であると仮定する。この場合、注意喚起対象物が二つであって、且つ、少なくとも一つの注意喚起対象物が視野外に存在するので、CPUは、ステップ540にて「Yes」と判定し、更に、ステップ550にても「Yes」と判定し、ステップ560に進む。ステップ560では、CPUは、歩行者Eの方向を指す視線誘導アイコン401bと、歩行者Fの方向を指す視線誘導アイコン401aと、を含む第1個別表示画面420(図4(c)を参照。)を表示する。
以上、説明したように、第1装置は、注意喚起対象物が二つであって、且つ、何れの注意喚起対象物も視野外に存在しない場合、自車両前方の全体の領域を指す全体視線誘導アイコン411を含む全体表示画面410を表示する。これによって、「視野外に注意喚起対象物が存在しない場合において、複数の視線誘導アイコン401が表示されることに起因してドライバーの視線が複数の方向に誘導され、以て、ドライバーの混乱を招く可能性」を低下させることができる。
加えて、第1装置は、注意喚起対象物が二つであって、且つ、少なくとも一つの注意喚起対象物が視野外に存在する場合、少なくとも視野外に存在する注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401aを含む第1個別表示画面420を表示する。これによって、複数の注意喚起対象物が存在する場合であっても、ドライバーの視線を視野外の注意喚起対象物の方向により確実に誘導することができる。従って、第1装置は、複数の注意喚起対象物への注意喚起を適切に行うことができ、特に、視野外に存在する注意喚起対象物への注意喚起を適切に行うことができる。
注意喚起対象物として、余裕時間TTCが最も小さい障害物及び余裕時間TTCが次に小さい障害物が注意喚起対象物として選択される。このため、余裕時間TTCが最も小さいか次に小さい障害物が視野外に存在する場合、第1個別表示画面420が表示される。従って、注意喚起必要度合が大きい障害物が視野外に存在する場合、この障害物の方向に確実にドライバーの視線を誘導できる。
<第1装置の第1変形例>
第1装置の第1変形例は、視野外に一つの注意喚起対象物(即ち、余裕時間TTCが最も小さいか又は2番目に小さい障害物の一方)が存在し、且つ、視野内に他方の注意喚起対象物(即ち、余裕時間TTCが最も小さいか又は2番目に小さい障害物の他方)及び余裕時間TTCが3番目に小さい障害物が存在する場合、第2個別表示画面430(図8を参照。)を表示する点で、第1装置と相違している。第2個別表示画面430では、視野外に存在する注意喚起対象物の方向に視線を誘導する視線誘導アイコン401及び全体視線誘導アイコン411が表示される。以下、この相違点を中心に説明する。
この変形例のCPUは、図5にフローチャートにより示したルーチンに代えて、図9にフローチャートにより示したルーチンを所定時間が経過する毎に実行する。図9のルーチンは注意喚起画面を表示器20に表示するためのルーチンである。なお、図9に示したステップのうち、図5に示したステップと同じ処理が行われるステップには、図5のそのようなステップに付した符号と同じ符号が付されている。それらのステップについての詳細な説明は省略される。
CPUはステップ550にて「Yes」と判定した場合、即ち、少なくとも一つの注意喚起対象物(即ち、余裕時間TTCが最も小さいか又は2番目に小さい障害物の少なくとも一方)が視野外に存在する場合、ステップ910に進み、視野外に存在する注意喚起対象物が一つであるか否かを判定する。
視野外に存在する注意喚起対象物が一つでない場合(換言すれば、二つの注意喚起対象物が視野外に存在する場合)、CPUはステップ910にて「No」と判定し、ステップ560に進み、視野外に存在する二つの注意喚起対象物の方向それぞれにドライバーの視線を誘導する第1個別表示画面420を表示する。そして、CPUはステップ995に進み、本ルーチンを一旦終了する。なお、視野外に存在する二つの注意喚起対象物が何れも左側にあるか又は右側にある場合、その二つの注意喚起対象物がある側に向かう一つのみの視線誘導アイコン401(401a)が表示される。視野外に存在する二つの注意喚起対象物が左側及び右側のそれぞれにある場合、その二つの注意喚起対象物のそれぞれに向かう二つの視線誘導アイコン401(401a)が表示される。
このステップ910で「No」と判定された場合とは、二つの注意喚起対象物が視野外に存在している場合である。この理由を以下に説明する。ステップ540で「Yes」と判定されているため二つの注意喚起対象物が存在しており、更に、ステップ550で「Yes」と判定されているため少なくとも一つの注意喚起対象物が視野外に存在している。このため、ステップ910で視野外に存在する注意喚起対象物が一つでないと判定されると、二つの注意喚起対象物が視野外に存在していることになる。
視野外に存在する注意喚起対象物が一つである場合、CPUはステップ910にて「Yes」と判定し、ステップ915に進み、以下の処理を実行する。
・CPUは、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物の中から、余裕時間が3番目に小さい障害物を選択する。即ち、CPUは、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物の中から「ステップ535の処理によって注意喚起対象物として選択された障害物」を除外し、残りの障害物の中から余裕時間TTCが閾値T1thより小さい障害物を抽出し、さらにその抽出した障害物の中から余裕時間TTCが最も小さい障害物を選択する。
・CPUは余裕時間TTCが3番目に小さい障害物が視野内に存在するか否かを判定する。
余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さく、且つ、余裕時間TTCが3番目に小さい障害物が視野内に存在する場合、CPUはステップ915にて「Yes」と判定し、ステップ920に進み、第2個別表示画面430(図8を参照。)を表示する。そして、CPUはステップ995に進み、本ルーチンを一旦終了する。第2個別表示画面430は、一方の注意喚起対象物が視野外に存在し、且つ、他方の注意喚起対象物及び余裕時間TTCが3番目に小さい障害物が視野内に存在する場合に表示される。
図8に示したように、第2個別表示画面430では、視野外に存在する注意喚起対象物の方向に視線を誘導する視線誘導アイコン401が表示される。更に、第2個別表示画面430では、他方の注意喚起対象物及び余裕時間TTCが3番目に小さい障害物が視野内に存在するので、全体視線誘導アイコン411も表示される。
このように、第2個別表示画面430は、二つの注意喚起対象物が検出されている場合において、視野外の注意喚起対象物の方向に視線を誘導するために視線誘導アイコン401及び全体視線誘導アイコン411を個別に表示する画面である。第1個別表示画面420も、視野外の注意喚起対象物の方向に視線を誘導するために二つの視線誘導アイコン401を個別に表示する画面である。従って、第1個別表示画面420及び第2個別表示画面430では、視野外に存在する注意喚起対象物の方向に視線を誘導する視線誘導アイコン401が少なくとも表示される。よって、第2個別表示画面430が表示されれば、第1個別表示画面420と同様、ドライバーの視線は、少なくとも「視野外に存在する注意喚起対象物の方向」に確実に誘導される。
一方、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さく、且つ、余裕時間TTCが3番目に小さい障害物が視野内に存在しない場合(換言すれば、余裕時間TTCが3番目に小さい障害物が視野外に存在する場合)、CPUはステップ915にて「No」と判定する。そして、CPUはステップ560に進み、第1個別表示画面420を表示する。そして、CPUはステップ995に進み、本ルーチンを一旦終了する。
なお、余裕時間TTCが3番目に小さい障害物が存在しない場合、即ち、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が注意喚起対象物として選択された障害物しか存在しない場合、ステップ915にて、CPUは余裕時間TTCが3番目に小さい障害物を選択できない。この場合も、ステップ915にてCPUは「No」と判定してステップ
560に進み、第1個別表示画面420を表示する。
次に、第2個別表示画面430が表示される場合の自車両と注意喚起対象物との位置関係について例を用いて説明する。
図10は、第2個別表示画面430が表示される場合の自車両SVと注意喚起対象物との位置関係の一例を示している。この場合、歩行者G及び歩行者Hは走行予測進路領域ECA内に存在している。更に、歩行者G及び歩行者Hの余裕時間TTCは閾値T1thよりも小さいと仮定する。一方、歩行者Iは走行予測進路領域ECA内には存在しないが、走行予測進路領域ECAに進入してくる。更に、歩行者Iの余裕時間TTC(走行予測進路領域ECA内に進入するまでの予測時間)もまた閾値T1thよりも小さいと仮定する。加えて、歩行者Iの余裕時間TTCが最も小さく、歩行者Gの余裕時間TTCが2番目に小さく、歩行者Hの余裕時間TTCが3番目に小さいと仮定する。従って、歩行者G及び歩行者Iが注意喚起対象物として認定される。但し、この例では、歩行者G及び歩行者Hはドライバーの視野内に存在するが、歩行者Iはドライバーの視野外であると仮定する。この場合、注意喚起対象物が二つ(歩行者I及び歩行者G)であって、且つ、少なくとも一つの注意喚起対象物(歩行者I)が視野外に存在するので、CPUは、ステップ540にて「Yes」と判定し、更に、ステップ550にても「Yes」と判定し、ステップ910に進む。更に、視野外に存在する注意喚起対象物が歩行者Iの一つであるので、CPUは、ステップ910にて「Yes」と判定し、ステップ915に進む。
歩行者Hの余裕時間TTCは所定の閾値T1thより小さく、且つ当該余裕時間TTCは3番目に小さい。更に、歩行者Hは視野内に存在する。このため、CPUはステップ915にて「Yes」と判定し、ステップ920に進む。ステップ920では、CPUは、歩行者Iの方向を指す視線誘導アイコン401a及び歩行者G及び歩行者Hの方向をまとめて指し示す全体視線誘導アイコン411を含む第2個別表示画面430を表示する。
なお、CPUがステップ540及びステップ550の両ステップで「Yes」と判定し、且つ、ステップ910にて「No」と判定する場合は、余裕時間TTCが2番目に小さい注意喚起対象物が視野外に存在すると判定された場合である。この場合、CPUはステップ560に進み、視野外に存在する二つの注意喚起対象物の方向それぞれにドライバーの視線を誘導する第1個別表示画面420を表示する。よって、視野外にある「余裕時間TTCが2番目に小さい注意喚起対象物」に対してドライバーの視線が確実に誘導される。
更に、ステップ910にて「Yes」と判定された場合であっても、結果的には第2個別表示(ステップ920を参照。)及び第1個別表示(ステップ560を参照。)が表示される。これらの表示においては、視野外に存在する注意喚起対象物に向かう視線誘導アイコン401(401a)が必ず表示される。よって、余裕時間TTCが2番目に小さい注意喚起対象物が視野外に存在する場合、その視野外にある「余裕時間TTCが2番目に小さい注意喚起対象物」に対してドライバーの視線が確実に誘導される。
<第1装置の第2変形例>
次に、第1装置の第2変形例について説明する。この変形例のCPUは、図5に代えて、図11にフローチャートにより示したルーチンを実行する。図11のルーチンは、ステップ540とステップ550との間にステップ1110が追加されている点、及び、ステップ1110にて「No」と判定された場合にステップ1120を経由してステップ545に進むように構成されている点、のみにおいて、図5のルーチンと相違している。従って、以下、この相違点を主として説明する。
CPUは、ステップ535にて注意喚起対象物が二つ選択されたとステップ540にて判定した場合、ステップ540からステップ1110に進む。ステップ1110にて、CPUは、二つの注意喚起対象物の余裕時間TTCの差の大きさΔT(以下、「余裕時間差ΔT」と称呼する。)が閾値ΔT1以下であるか否かを判定する。
余裕時間差ΔTが閾値ΔT1以下である場合、二つの注意喚起対象物の注意喚起の必要度合が同等であるため、これらの二つの注意喚起対象物に対して注意喚起を行うことが望ましい。そこで、この場合、CPUはステップ1110で「Yes」と判定し、ステップ550に進む。その結果、視野外に存在する注意喚起対象物が存在していない場合には、CPUはステップ555に進み、全体表示画面410(図4(b)を参照。)を表示する。これに対し、視野外に存在する注意喚起対象物が存在している場合には、CPUはステップ560に進み、第1個別表示画面420(図4(c)を参照。)を表示する。
一方、CPUがステップ1110の処理を実行する時点において、余裕時間差ΔTが閾値ΔT1より大きいと判定された場合、余裕時間TTCが小さい方の注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を確実に誘導する必要がある。このため、CPUはステップ1110にて「No」と判定してステップ1120に進み、余裕時間TTCが最小の障害物のみを注意喚起対象物として選択し直す。その後、CPUはステップ545に進み、注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401を含む単独表示画面400(図4(a)を参照。)を表示する。この結果、余裕時間TTCが最も小さい注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401を含む単独表示画面400が表示される。その後、CPUはステップ1195に進み、本ルーチンを一旦終了する。
以上説明したように、この変形例によれば、二つの注意喚起対象物の余裕時間TTCの差(ΔT)が閾値(ΔT1)より大きい場合、余裕時間TTCが最も小さい注意喚起対象物の方向のみにドライバーの視線が誘導される。従って、余裕時間TTCが最も小さい注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を確実に誘導できる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る車両用注意喚起装置(以下、「第2装置」と称呼される場合がある。)について説明する。第2装置は、主として以下に述べる点において第1装置と相違している。即ち、第2装置は、図3に示したように、自車両の前方周辺の領域を、左領域LAと右領域RAとに区分する。左領域LAは、自車両の車幅方向の中心位置から前後方向の前方に伸びる左右基準線LRより左側の領域である。右領域RAは、左右基準線LRより右側の領域である。そして、第2装置は、左領域LA内に存在する障害物の中で余裕時間TTCが最も小さい障害物を左領域LAについての注意喚起対象物として選択する。更に、第2装置は、右領域RA内に存在する障害物の中で余裕時間TTCが最も小さい障害物を右領域についての注意喚起対象物として選択する。第2装置は、このように選択した注意喚起対象物に対して適切な注意喚起を行う。以下、この相違点を中心として説明する。なお、左領域LAは便宜上、「第1の領域」とも称呼され、右領域RAは便宜上、「第2の領域」とも称呼される。
このCPUは、図12に示したフローチャートで示したルーチンを所定時間が経過する毎に実行する。図12のルーチンは注意喚起画面を表示器20に表示するためのルーチンである。なお、図12に示したステップのうち、図5に示したステップと同じ処理が行われるステップには、図5のそのようなステップに付した符号と同じ符号が付されている。それらのステップについての詳細な説明は省略される。
CPUは、ステップ505乃至ステップ525の処理を実行した後にステップ530に進み、ステップ520にて抽出した障害物のそれぞれの余裕時間TTCが所定の閾値T1thよりも小さいか否かを判定する。更に、CPUは、そのステップ530にて、注意喚起対象物が少なくとも一つ存在するか否かを判定する。
注意喚起対象物が存在しない場合、注意喚起画面を表示する必要がない。この場合、CPUはステップ530にて「No」と判定してステップ1295に進み、本ルーチンを一旦終了する。この結果、注意喚起画面は表示されない。
一方、注意喚起対象物が存在すると判定された場合、CPUはステップ530で「Yes」と判定してステップ1210に進む。ステップ1210では、CPUは、左領域LAに存在する障害物の中から、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さく、且つ、余裕時間TTCが最も小さい障害物を注意喚起対象物として選択する。更に、CPUは、右領域RAに存在する障害物の中から、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さく、且つ、余裕時間TTCが最も小さい障害物を注意喚起対象物として選択する。
ステップ530にて「Yes」と判定されているので、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が少なくとも一つ存在する。しかし、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が一つしか存在しない場合、CPUは、ステップ1210にて、左領域LA及び右領域RAのうち一方の領域のみで注意喚起対象物を選択できるが、他方の領域では注意喚起対象物を選択できない。このため、CPUは、ステップ1210にて一つしか注意喚起対象物を選択できない場合もある。
次に、CPUはステップ540に進み、ステップ1210にて注意喚起対象物が二つ選択されたか否かを判定する。
ステップ1210にて注意喚起対象物が二つ選択されていない場合、即ち、左領域LA及び右領域RAのうち一方の領域に注意喚起対象物が存在し、他方の領域で注意喚起対象物が存在しない場合、CPUはステップ540で「No」と判定する。そして、CPUはステップ545に進み単独表示画面400(図4(a)を参照。)を表示し、ステップ1295に進み、本ルーチンを一旦終了する。
ところで、左領域LA及び右領域RAの両領域のうちの一方の領域のみに余裕時間TTCが閾値T1thより小さい障害物が複数存在するときがある。このとき、これら複数の障害物のそれぞれの方向を指す複数の視線誘導アイコン401が表示されると、ドライバーは複数の方向に視線が誘導されるので、ドライバーの混乱を招くおそれがある。これに対し、ステップ1210の処理によれば、左領域LA及び右領域RAのそれぞれにおいて一つずつ注意喚起対象物が選択される。よって、ステップ545で表示される単独表示画面400では、左領域LAに対して一つのみの視線誘導アイコン401が表示され、右領域RAに対して一つのみの視線誘導アイコン401が表示される。これによって、左領域LA及び右領域RAのそれぞれの領域において、複数の視線誘導アイコン401が表示されることが防止できる。更に、左領域LA及び右領域RAのそれぞれの領域において注意喚起が最も必要であると推定される注意喚起対象物にドライバーの視線を誘導できる。このため、ドライバーに適切な注意喚起を行うことができる。
一方、ステップ1210にて注意喚起対象物が二つ選択された場合、即ち、左領域LA及び右領域RAの両領域のそれぞれに注意喚起対象物が存在する場合、CPUはステップ540で「Yes」と判定してステップ550に進む。ステップ550では、CPUは少なくとも一つの注意喚起対象物がドライバーの視野外に存在するか否かを判定する。
二つの注意喚起対象物の何れもがドライバーの視野外に存在しない場合(換言すると、二つの注意喚起対象物の何れもがドライバーの視野内に存在する場合)、CPUはステップ550にて「No」と判定してステップ555に進み、全体表示画面410(図4(b)を参照。)を表示する。この結果、ドライバーの視線は自車両SVの前方全体(即ち、左領域LA及び右領域RAの両領域)に誘導される。そして、CPUは、ステップ1295に進み、本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、二つの注意喚起対象物のうちの少なくとも一方がドライバーの視野外に存在する場合、CPUはステップ550にて「Yes」と判定して、ステップ560に進む。そして、CPUはステップ560にて、左領域の注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401と、右領域の注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401と、を含む第1個別表示画面420(図4(c)を参照。)を表示する。従って、左領域の注意喚起対象物及び右領域の注意喚起対象物のうちの何れがドライバーの視野外にあったとしても、その視野外に存在する注意喚起対象物に視線を誘導する視線誘導アイコン401が必ず表示される。そして、CPUは、ステップ1295に進み、本ルーチンを一旦終了する。
このように、本実施形態のステップ545の処理によって表示される単独表示画面400は視線誘導アイコン401を一つのみ含む。更に、本実施形態のステップ560の処理によって表示される第1個別表示画面420は、左領域LAで余裕時間TTCが最小の注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401、及び、右領域RAで余裕時間TTCが最小の注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401、のみを含む。即ち、本実施形態の単独表示画面400及び第1個別表示画面420において、左領域LA及び右領域RAのそれぞれの領域に対して表示される視線誘導アイコン401は最大一つである。これによって、「一つの領域(左領域LA及び右領域RAのそれぞれの領域)に対し、複数の視線誘導アイコン401が表示されることに起因してドライバーの混乱を招く事態」を防止できる。更に、一つの領域で表示される視線誘導アイコン401は、当該領域で余裕時間TTCが最も小さい障害物の方向を指すので、注意喚起が最も必要な障害物の方向にドライバーの視線を誘導させることができる。
<第2装置の第1変形例>
次に、第2装置の第1変形例について説明する。この変形例は、第2個別表示画面430(図8を参照。)を表示する点で、第2装置と相違している。以下、この相違点を中心に説明する。なお、この変形例は第1装置の第1変形例に対応している。
この変形例のCPUは、図12にフローチャートにより示したルーチンに代えて、図13にフローチャートにより示したルーチンを所定時間が経過する毎に実行する。図13のルーチンは注意喚起画面を表示器20に表示するためのルーチンである。なお、図13に示したステップのうち、図9及び図12に示したステップと同じ処理が行われるステップには、図9及び図12のそのようなステップに付した符号と同じ符号が付されている。それらのステップについての詳細な説明は省略される。
CPUはステップ550にて「Yes」と判定した場合、ステップ910に進み、視野外に存在する注意喚起対象物が一つであるか否かを判定する。
視野外に存在する注意喚起対象物が一つでない場合(換言すれば、左領域LAに存在する注意喚起対象物及び右領域RAに存在する注意喚起対象物がともに視野外に存在する場合)、CPUはステップ910にて「No」と判定し、ステップ560に進み、第1個別表示画面420を表示する。そして、CPUはステップ1395に進み、本ルーチンを一旦終了する。
視野外に存在する注意喚起対象物が一つである場合、CPUはステップ910にて「Yes」と判定し、ステップ1310に進む。CPUは、ステップ1310にて、左領域LA及び右領域RAのうち視野外に存在する注意喚起対象物が存在する領域と同じ領域に存在する障害物の中から、次の条件を満たす障害物を選択する。この条件は、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さく、且つ、余裕時間TTCが2番目に小さい障害物であるという条件である。従って、CPUは、視野外に存在する注意喚起対象物と同じ領域に存在する余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物の中から、当該視野外に存在する注意喚起対象物の次に余裕時間TTCが小さい障害物を選択する。
なお、左領域LA及び右領域RAのうち視野外に存在する注意喚起対象物が存在する領域で、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が当該注意喚起対象物の他に存在しない場合、ステップ1310にてCPUは障害物を選択しない。
次に、CPUは、ステップ1315に進み、ステップ1310にて選択された障害物が視野内に存在するか否かを判定する。
ステップ1310にて選択された障害物が視野内に存在する場合、CPUはステップ1315にて「Yes」と判定し、ステップ920に進み、第2個別表示画面430(図8を参照。)を表示する。そして、CPUはステップ1395に進み、本ルーチンを一旦終了する。
この場合、ステップ910で「Yes」と判定されているので、視野外に存在する注意喚起対象物は一つのみである。従って、左領域LA及び右領域RAのうち視野外に存在する注意喚起対象物が存在する領域と異なる領域では、注意喚起対象物が視野内に存在する。更に、ステップ1315にて「Yes」と判定されているので、左領域LA及び右領域RAのうち視野外に注意喚起対象物が存在する領域では、余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さく、且つ視野外に存在する注意喚起対象物の次に余裕時間TTCが小さい障害物が視野内に存在する。従って、ステップ1315にて「Yes」と判定された場合、左領域LA及び右領域RAの何れか一方の領域に視野外に一つの注意喚起対象物が存在しており、左領域LA及び右領域RAの両領域それぞれに余裕時間TTCが所定の閾値T1thより小さい障害物が視野内に存在している。このため、CPUは、ステップ920にて、視野外に存在する注意喚起対象物の方向に視線を誘導する視線誘導アイコン401及び全体視線誘導アイコン411を含む第2個別表示画面430を表示する。
一方、ステップ1310にて選択された障害物が視野内に存在しない場合、CPUはステップ1315にて「No」と判定し、ステップ560に進み、第1個別表示画面420(図4(c)を参照。)を表示してステップ1395に進み、本ルーチンを一旦終了する。この場合、視野外に注意喚起対象物が存在する領域においてステップ1210にて選択された障害物も視野外に存在することになる。そこで、CPUは、第1個別表示画面420を表示する。第1個別表示画面420において、左領域LAの視野外に存在する注意喚起対象物の方向を指す一つの視線誘導アイコン401は一つのみであり、右領域RAの視野外に存在する注意喚起対象物の方向を指す一つの視線誘導アイコン401も一つのみである。即ち、CPUは、視野外に注意喚起対象物が存在する領域においてステップ1210にて選択された障害物も視野外に存在する場合、その領域において視野外に存在する注意喚起対象物の方向を指す一つの視線誘導アイコン401のみを表示する。これによって、「一つの領域(左領域LA及び右領域RAのそれぞれの領域)に対し、複数の視線誘導アイコン401が表示されることに起因してドライバーの混乱を招く事態」を防止できる。
なお、ステップ1310にて障害物が選択されていない場合も、CPUはステップ1315にて「No」と判定し、ステップ560に進む。
<第2装置の第2変形例>
次に、第2装置の第2変形例について説明する。この変形例は、第1装置の第2変形例に対応する。この変形例のCPUは、図12に代えて、図14にフローチャートにより示したルーチンを所定時間が経過する毎に実行する。図14のルーチンは注意喚起画面を表示器20に表示するためのルーチンであり、ステップ540とステップ550との間にステップ1410が追加されている点、及びステップ1410にて「No」と判定された場合にステップ1420を経由してステップ545に進む点、のみにおいて、図12のルーチンと相違している。従って、以下、この相違点を主として説明する。
CPUは、ステップ1210にて注意喚起対象物が二つ選択されたと、ステップ540にて判定した場合、ステップ540からステップ1410に進む。ステップ1410は図11に示すステップ1110に対応する処理である。ステップ1410にて、CPUは、余裕時間差ΔTが閾値ΔT1以下であるか否かを判定する。
余裕時間差ΔTが閾値ΔT1以下である場合、二つの注意喚起対象物の注意喚起の必要度合が同等であるため、これらの二つの注意喚起対象物に対して注意喚起を行うことが望ましい。そこで、この場合、CPUはステップ1410で「Yes」と判定し、ステップ550に進む。その結果、視野外に存在する注意喚起対象物が存在している場合には、CPUはステップ555に進み、全体表示画面410(図4(b)を参照。)を表示する。これに対し、視野外に存在する注意喚起対象物が存在していない場合には、CPUはステップ560に進み、第1個別表示画面420(図4(c)を参照。)を表示する。
一方、余裕時間差ΔTが閾値ΔT1より大きい場合、余裕時間TTCが小さい方の注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を確実に誘導する必要がある。このため、CPUはステップ1410にて「No」と判定してステップ1420に進み、余裕時間TTCが小さい方の障害物(即ち、余裕時間TTCが最も小さい障害物)のみを注意喚起対象物として選択し直す。その後、CPUはステップ545に進み、注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401を含む単独表示画面400(図4(a)を参照。)を表示する。この結果、余裕時間TTCが最も小さい注意喚起対象物の方向を指す視線誘導アイコン401を含む単独表示画面400が表示される。その後、CPUはステップ1495に進み、本ルーチンを一旦終了する。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、第1装置及び第2装置等は、視野外に存在する注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する視線誘導アイコン401に代えて、図15に示した視野外視線誘導アイコン403を用いてもよい。より具体的に述べると、図15に示す第1個別表示画面420では、左領域LAに視野外視線誘導アイコン403が表示される。視野外視線誘導アイコン403は、視野外の注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する場合にのみ表示され、視野内の注意喚起対象物の方向にドライバーの視線を誘導する場合には表示されない。
視野外視線誘導アイコン403は、三つの矢じりが一列に並ぶ形状である。これらの矢じりの向きは、視野外の注意喚起対象物の移動方向を示す。図15に示す視野外視線誘導アイコン403の矢じりの向きは自車両方向である。このため、ドライバーは、当該視野外視線誘導アイコン403を見ることによって、左領域LAの視野外に存在する注意喚起対象物が自車両に向かって移動していることを把握できる。
図15では、視野外視線誘導アイコン403が第1個別表示画面420にて表示される例を示した。但し、視野外視線誘導アイコン403は、図8に示した第2個別表示画面430における視線誘導アイコン401に代えて表示されてもよい。
視野外視線誘導アイコン403が用いられることによって、視野外の注意喚起対象物の方向を指すアイコン及び視野内の注意喚起対象物の方向を指すアイコンが異なる形状となる。このため、ドライバーは、当該アイコンの形状を見るだけで注意喚起対象物が視野内に存在するのか視野外に存在するのかを把握できる。
更に、第1装置及び第2装置がステップ555で表示する「図4(b)に示した全体表示画面410」では、二つ注意喚起対象物の方向(換言すると、それらの方向のなす角度)にかかわらず、円弧の長さがドライバーの視野内の領域全体にわたるように予め設定された全体視線誘導アイコン411が一律に表示された。しかし、全体表示画面410では、二つの注意喚起対象物の方向(換言すると、それらの方向のなす角度)に基づいて全体視線誘導アイコン411の円弧の長さが変更されてもよい。
これについて、図16を用いてより詳細に説明する。CPUは、ステップ555にて全体表示画面410を表示する場合、視野内において最も左側に位置する注意喚起対象物の方向(図16に示す左端方向Lm’を参照。)と、視野内において最も右側に位置する注意喚起対象物の方向(図16に示す右端方向Rm’を参照。)と、を特定する。そして、CPUは、各円弧の長さが、所定の位置P0を中心に、左端方向Lm’から右端方向Rm’にわたる全体視線誘導アイコン411’を含む全体表示画面410を表示する。この全体表示画面410は、ドライバーの視線を必要以上に広角に誘導することなく、二つの注意喚起対象物が存在する領域に対してドライバーの視線を適切に誘導することができる。
全体視線誘導アイコン411のように、円弧の長さが予め定められている一定の長さである場合であっても、視野内の領域全体にわたってドライバーの視線が誘導されることによって、二つの注意喚起対象物が存在する領域全体にドライバーの視線が誘導される。一方、全体視線誘導アイコン411’のように、円弧の長さが二つの注意喚起対象物の方向によって変更される場合であっても、二つの注意喚起対象物が存在する領域全体にドライバーの視線が誘導される。従って、全体表示画面410は、「二つの注意喚起対象物が存在する領域を少なくとも含む領域全体にドライバーの視線を誘導する画面」であるといえる。
更に、自車両VAの前方方向の車速の大きさが大きいほどドライバーの視野は狭くなるという観点から、第1装置及び第2装置は、自車両VAの前方方向の車速の大きさが大きいほど視野内外判定閾値(θr及びθl)を小さくするように変更してもよい。この場合、具体的には、第1装置及び第2装置のROMには、前方方向の車速の大きさが大きいほど小さな値の視野内外判定閾値(θr及びθl)が予め記憶される。CPUは、ステップ550にて注意喚起対象物が視野外に存在する否かを判定する時点での車速を車両状態センサ13から取得する。そして、CPUは、車両状態センサ13から取得した車速の大きさに対応する視野内外判定閾値(θr及びθl)をROMから読み出して設定する。その後、CPUは、設定した視野内外判定閾値(θr及びθl)に基づいて、注意喚起対象物が視野外に存在するか否かを判定する。
これによって、自車両VAの車速の大きさに応じて広狭が変化するドライバーの視野に合わせて、適切に視野内外判定閾値を変更でき、注意喚起対象物が視野外に存在するか否かの判定をより正確に行うことができる。
更に、視線誘導アイコン401、全体視線誘導アイコン411及び視野外視線誘導アイコン403は、上述したドライバーの視線を誘導する各機能を有する範囲において、任意にデザインされ得る。
更に、ステップ520においては、CPUは、前方レーダーセンサ12Cが検出した物標から障害物を抽出する場合、次の条件を満たす物標を障害物として抽出した。この条件は、その物標が「走行予測進路領域ECA内にあるか又は走行予測進路領域ECAに進入してくるであろう」と判定され、且つ、その物標が歩行者であるとカメラセンサ11が判別していたときである。しかし、CPUは、物標が歩行者であるか否かにかかわらず、「走行予測進路領域ECA内にあるか又は走行予測進路領域ECAに進入してくるであろう」と判定される物標を障害物として抽出してもよい。
10…注意喚起ECU、11…カメラセンサ、12C…前方レーダーセンサ、12L,12R…前側方レーダーセンサ、13…車両状態センサ、20…表示器、50…視野内外判定基準線、400…片側表示画面、401…視線誘導アイコン、403…視野外視線誘導アイコン、410…全体表示画面、411…全体視線誘導アイコン、420…第1個別表示画面、430…第2個別表示画面

Claims (10)

  1. 自車両の周辺の物標の当該自車両に対する位置及び方位に関する物標情報を取得する物標情報取得部と、
    前記自車両の走行状態に関する車両状態情報を取得する車両状態情報取得部と、
    前記物標情報及び前記車両状態情報に基づいて、前記自車両に衝突する可能性がある障害物を抽出する障害物抽出部と、
    少なくとも前記物標情報に基づいて、前記障害物に対する注意喚起の必要度合を示す注意喚起必要度合を算出する度合算出部と、
    前記注意喚起必要度合に基づいて、前記障害物の中から前記注意喚起必要度合が最大の障害物を含む二つの障害物をそれぞれ注意喚起対象物として選択する注意喚起対象物選択部と、
    ドライバーの視線を誘導する注意喚起画面を表示可能な表示部と、
    前記表示部に前記注意喚起画面を表示させる表示制御部と、
    を備え、
    前記表示制御部は、
    前記注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在するか否かを判定し、
    前記注意喚起対象物が一つしか選択されなかった場合、当該一つの注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つのみの表示要素を含む単独表示画面を前記注意喚起画面として表示させ、
    前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって、且つ、当該二つの注意喚起対象物の何れもが前記ドライバーの視野内に存在すると判定された場合、前記二つの注意喚起対象物のそれぞれの方向を含む広角範囲に前記ドライバーの視線を誘導する一つのみの表示要素を含む全体表示画面を前記注意喚起画面として表示させ、
    前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって、且つ、前記注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在すると判定された場合、少なくとも当該視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素を含む個別表示画面を前記注意喚起画面として表示させる、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
  2. 請求項1に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記表示制御部は、
    前記自車両の所定の位置から前記自車両の前後方向に伸びる軸に沿って前方に伸びる視野内外判定基準線と、前記所定の位置から前記注意喚起対象物までの方向線と、のなす角の大きさが視野内外判定閾値より小さい場合、当該注意喚起対象物が前記ドライバーの視野内に存在すると判定し、
    前記なす角の大きさが前記視野内外判定閾値以上である場合、前記注意喚起対象物が視野外に存在すると判定する、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
  3. 請求項2に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記所定の位置は、前記ドライバーが着座する運転席の背もたれ部と前記背もたれ部の前方に配設されるステアリングホイールとの間の位置に設定されている、
    車両用注意喚起装置。
  4. 請求項2に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記表示制御部は、前記自車両の車速の大きさが大きいほど前記視野内外判定閾値が小さくなるように、前記視野内外判定閾値を設定する、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
  5. 請求項1に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記表示制御部は、
    前記個別表示画面を表示させる場合において、前記選択された二つの注意喚起対象物のうちの前記注意喚起必要度合が最大ではない方の注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在しないと判定されたとき、
    前記視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素と、前記視野外に存在しないと判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する他の一つの表示要素と、を含む画面を前記個別表示画面として表示させる、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
  6. 請求項1に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記注意喚起対象物選択部は、
    前記注意喚起必要度合に基づいて、前記障害物の中から、前記注意喚起必要度合が最大の障害物と前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物とを前記注意喚起対象物として選択するように構成され、
    前記表示制御部は、
    前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって、且つ、前記注意喚起必要度合が二番目に大きい前記注意喚起対象物が前記ドライバーの視野外に存在する場合、少なくとも当該注意喚起必要度合が二番目に大きい注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素を含む個別表示画面を前記注意喚起画面として表示させる、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
  7. 請求項6に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記表示制御部は、
    前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって、前記二つの注意喚起対象物の一つが前記ドライバーの視野外に存在し且つ他の一つが前記ドライバーの視野外に存在しない場合、前記障害物の中の前記注意喚起必要度合が三番目に大きい障害物を抽出するとともに当該抽出した障害物が視野外に存在するか否かを判定し、
    前記注意喚起必要度合が三番目に大きい障害物が存在し且つ当該障害物が視野外に存在しないと判定された場合、前記視野外に存在すると判定された前記注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素と、前記視野外に存在しないと判定された前記注意喚起対象物及び前記注意喚起必要度合が三番目に大きい障害物のそれぞれの方向を含む広角範囲に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素と、を含む画面を前記個別表示画面として表示させる、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
  8. 請求項1に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記注意喚起対象物選択部は、
    前記注意喚起必要度合に基づいて、前記障害物の中から、前記注意喚起必要度合が最大の障害物と前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物とを前記注意喚起対象物として選択するように構成され、
    前記表示制御部は、
    前記注意喚起対象物が二つ選択された場合、前記二つの注意喚起対象物の注意喚起必要度合の差の大きさが所定の閾値以下であるか否かを判定し、
    前記注意喚起必要度合の差の大きさが所定の閾値より大きい場合、前記注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する一つのみの表示要素を含む前記単独表示画面を表示させ、
    前記注意喚起必要度合の差の大きさが前記所定の閾値以下である場合であって、且つ、当該二つの注意喚起対象物が何れも前記ドライバーの視野内に存在すると判定された場合、前記全体表示画面を表示させ、
    前記注意喚起必要度合の差の大きさが前記所定の閾値以下である場合であって、且つ、前記注意喚起必要度合が最大の注意喚起対象物がドライバーの視野外に存在する場合、前記個別表示画面を表示させる、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
  9. 請求項1に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記注意喚起対象物選択部は、
    自車両の前方周辺の領域を当該自車両の左側の第1の領域と当該自車両の右側の第2の領域とに区分し、
    前記障害物の中から、前記第1の領域で前記注意喚起必要度合が最大の障害物と、前記第2の領域で前記注意喚起必要度合が最大の障害物と、をそれぞれ注意喚起対象物として選択し、
    前記表示制御部は、
    前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって、且つ、前記二つの注意喚起対象物の少なくとも一方が前記ドライバーの視野外に存在すると判定された場合、前記二つの注意喚起対象物のうちの一方の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素と、前記二つの注意喚起対象物のうちの他方の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素と、を含む画面を前記個別表示画面として表示させる、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
  10. 請求項1に記載の車両用注意喚起装置において、
    前記注意喚起対象物選択部は、
    自車両の前方周辺の領域を当該自車両の左側の第1の領域と当該自車両の右側の第2の領域とに区分し、
    前記障害物の中から、前記第1の領域で前記注意喚起必要度合が最大の障害物と、前記第2の領域で前記注意喚起必要度合が最大の障害物と、をそれぞれ注意喚起対象物として選択し、
    前記表示制御部は、
    前記注意喚起対象物が二つ選択された場合であって、前記二つの注意喚起対象物の一方が前記ドライバーの視野外に存在すると判定され且つ他方が前記ドライバーの視野外に存在しないと判定された場合、前記視野外に存在すると判定された注意喚起対象物が存在する前記第1及び第2の領域のうちの一方の領域において前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物を抽出し、
    前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物が存在しないとき及び前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物が存在し且つ当該障害物が前記ドライバーの視野外に存在すると判定されたとき、前記二つの注意喚起対象物のうちの前記視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素と、前記二つの注意喚起対象物のうちの残りの注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素と、を含む画面を前記個別表示画面として表示させ、
    前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物が存在し且つ当該障害物が前記ドライバーの視野外に存在しないと判定されたとき、前記二つの注意喚起対象物のうちの前記視野外に存在すると判定された注意喚起対象物の方向に前記ドライバーの視線を誘導する前記一つの表示要素と、前記二つの注意喚起対象物のうちの残りの注意喚起対象物の方向及び前記注意喚起必要度合が二番目に大きい障害物のそれぞれの方向を含む広角範囲に前記ドライバーの視線を誘導する一つの表示要素と、を含む画面を、前記個別表示画面として表示させる、
    ように構成された車両用注意喚起装置。
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