JP6550248B2 - 育苗箱自動供給装置 - Google Patents
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Description
本願は、螺旋体を使用した構成でありながら、段積された育苗箱群を一枚ずつ確実に移送装置へ供給して移送できるようにしたものである。
請求項2の発明は、前記上部フレーム11には、前記螺旋体21と前記強制落下部70の上下移動体71とを作動させる駆動モータ36を設け、駆動モータ36は正逆回転切替自在とし、前記螺旋体21と前記上下移動体71のいずれか一方は、駆動モータ36の正転により駆動し、いずれか他方は駆動モータ36の逆転により駆動する構成とし、駆動モータ36と螺旋体21および上下移動体71との間の夫々の伝動経路にはワンウエイクラッチを介して伝達する構成とした育苗箱自動供給装置としたものである。
請求項3の発明は、前記駆動モータ36は、駆動モータ36の正転により螺旋体21を駆動し、駆動モータ36の逆転により強制落下部70を上下させる構成とすると共に、前記駆動モータ36を正転させて段積み育苗箱Aを螺旋体21による下降後に、駆動モータ36を逆転させ、上下移動体71の係合体74を下動させて上の育苗箱Aに嵌って落下しない下の育苗箱Aを強制的に落下させる育苗箱自動供給装置としたものである。
請求項4の発明は、前記後枠13と上下移動体71との間には、上下移動体71を待機位置に保持する保持機構85を設けた育苗箱自動供給装置としたものである。
請求項5の発明は、前記上部フレーム11の所定位置には、前記螺旋体21の平面部24上の育苗箱Aの有無を感知する第一スイッチ91と、前記駆動モータ36の正逆転を切り替える第二スイッチ92と、強制落下部70の上下移動体71の上下を感知する第三スイッチ93とを設けた育苗箱自動供給装置としたものである。
請求項6の発明は、請求項6において、前記第一スイッチ91および第二スイッチ92は育苗箱Aと接触状態で「オン」となる構成とし、前記螺旋体21の螺旋翼23の平面部24上に段積み育苗箱Aを供給載置すると、第一スイッチ91が「オン」になり、この状態で、メインスイッチを「オン」にすると、駆動モータ36が正転して螺旋体21を回転させて、複数段積み育苗箱A群を下降させ、最下段の育苗箱Aが平面部24から降下して落下状態になると、第二スイッチ92が「オン」になり、駆動モータ36の正転を停止後に逆転させて、強制落下部70の上下移動体71を待機位置から下降させ、上下移動体71の下降により第三スイッチ93は「オン」になり、下降した上下移動体71が待機位置に復帰すると、第三スイッチ93が「オフ」になって駆動モータ36の逆転を停止させ、前記移送手段2上に降下した育苗箱Aが前記移送手段2により移送されて第二スイッチ92から外れると、第二スイッチ92が「オフ」になり、第二スイッチ92の「オフ」により駆動モータ36の正転を再開させて、上記段積み育苗箱Aの下降作動を反復する育苗箱自動供給装置としたものである。
請求項2の発明では、一つの駆動モータ36により、螺旋体21と強制落下部70を作動させることができ、構成を簡素にすることができる。
請求項3の発明では、螺旋体21を駆動モータ36の正転により駆動し、駆動モータ36の逆転により強制落下部70を上下させるので、伝動構成を簡素にできる。
請求項4の発明では、駆動モータ36の逆転停止すると、ワンウェイクラッチ歯車78により回転フリーとなって上下移動体71が自重下降するが、保持機構85により上下移動体71を待機位置に保持することができる。
請求項5の発明では、簡素なスイッチ構成により駆動モータ36の回転制御を実行できる。
請求項6の発明では、第一スイッチ91と第二スイッチ92と第三スイッチ93のスイッチ構成により、駆動モータ36の回転制御を実行できる。
前記育苗箱Aは、上面を開放して所定の深さを有する所謂引出形状であり、底板5と左右側壁6と前後壁7を有する。8は底板5の下面の底リブ、9は側壁6および前後壁7に設けた側リブである(図6)。
なお、理解を容易にするために、前記育苗箱Aを前方に移送する移送方向を基準に、前後左右の方向あるいは位置を説明しているが、これらによって、構成が限定されることはない。
前記移送装置1の始端部には、前記育苗箱Aを1個(一枚)ずつ供給する育苗箱供給装置10を設ける。育苗箱供給装置10は前記移送装置1の移送手段(移送台)2の始端部上方に位置する上部フレーム11を有する。上部フレーム11は、前後枠12、13と、左右枠14、15を有して前記育苗箱Aが下方に降下できる底抜け状態に形成する。
前記支脚16は上下に伸縮自在構成とし、前記移送装置1のフレーム(移送手段2)の高さに応じて高さを調節可能に構成している。
前記上部フレーム11には、複数段に重ねた育苗箱A群を受け止め、1個ずつ前記移送装置1に供給する受止供給部20を設ける。受止供給部20は、左右一対の螺旋体21を前後一対を設けて構成する。螺旋体21は軸筒22の外周に螺旋翼23を設ける。螺旋翼23のピッチは前記育苗箱Aの上下高さ(厚み)より大きく形成する。螺旋翼23の最上端の部分は、重ねた育苗箱A群を受け止めるための略水平の平面部24に形成する。
螺旋体21は、軸筒22に異径穴(図示省略)を形成し、軸筒22の異径穴を異径軸(角軸・小判軸)25に上方から嵌合させて取付ける。異径軸25は支持台26に回転自在に軸装する。支持台26は上下一対の前後方向の案内軸27に摺動自在に取付ける。異径軸25の下部は支持台26に軸装して下方に突出させ、支持台26内の異径軸25には受動傘歯車28を夫々取付ける。受動傘歯車28には駆動軸29に設けた駆動傘歯車30を噛み合わせる。駆動傘歯車30は、駆動軸29と一体回転すると共に駆動軸29に対して摺動自在に取付ける(図6)。
前記案内軸27の前後両端は、上部フレーム11の前枠12と後枠13に取付ける。
前記駆動軸29の前後両端は、上部フレーム11の前枠12と後枠13に軸装する。左右の駆動軸29の後端は後枠13より後方に突出させ、各駆動軸29には駆動伝達歯車35を夫々設ける。左右の駆動軸29のうち何れか一方の駆動軸29の下方には駆動モータ36を設け、駆動モータ36の出力歯車37と前記各駆動伝達歯車35とに無端のチェン38を掛け回す。
この場合、出力歯車37はワンウエイクラッチを内蔵し、駆動モータ36の正転で回転し、駆動モータ36が逆転のときは空転する構成とする。
39はテンション歯車であり、テンション歯車39はテンションアーム40の一端に設け、テンションアーム40の中間部を後枠13側に軸42により回動自在に取付ける。図示は省略するが、、テンションアーム40の他端には調節具を取付ける。
そのため、テンション歯車39を駆動伝達歯車35の上方に設けているので、テンション歯車39にはチェン38の自重が掛かって常時下降するように付勢されることになり、調節具によりテンションアーム40を押し下げることによりチェン38の張り具合を調節させることができる。
前記上部フレーム11の所定位置には、前記駆動モータ36のメインスイッチ(図示省略)を設ける。メインスイッチは、育苗箱Aの降下を開始させるスタートスイッチと、緊急停止用のスイッチとを兼用する。
前記上部フレーム11の左右何れか一側には上方に起立する起立ガイド60を設ける。実施例では反駆動モータ36側の上部フレーム11に設けている。起立ガイド60は前後一対の縦杆61を横杆62により連結して形成する。起立ガイド60は、受止供給部20の上方に段積みした空の育苗箱A群の収容空間63を形成し、収容空間63の段積育苗箱A群を受止供給部20のカバー46まで誘導する。
前記縦杆61は断面L型形状に形成し、前後の縦杆61のうち前側の縦杆61の内面は段積供給育苗箱A群の前面に当接して前進移動を阻止するストッパ64となる。
そのため、起立ガイド60は、前後の縦杆61の間隔を変更可能に横杆62に取付けるとともに、前後の縦杆61のうち前側の縦杆61を、上部フレーム11の前枠12に対して前後移動可能に取付けている。
即ち、上下に重ね合わせた育苗箱Aのうち、上の育苗箱Aに嵌った下の育苗箱Aは螺旋体21の螺旋翼23から外れて、落下可能状態となっても、嵌ったままとなり(図11)、次の育苗箱Aと共に2枚同時に落下する事があるので、強制落下部70により、上下に嵌った育苗箱Aのうち下段の育苗箱Aを強制的に落下供給させるものである(図11、図12)。
強制落下部70は、上部フレーム11の後枠13に上下移動体71を、待機位置と下降位置の間上下動自在に設けて構成する。上下移動体71は左右の案内部72が後枠13に設けた誘導溝73により案内されて上下する。上下移動体71の上部には、前方に突き出し、育苗箱Aの側リブ(後側リブ)9に係合して育苗箱Aを強制落下させる係合体74を設ける。
即ち、上下移動体71が下動するときは、係合体74の上方回動を規制して側リブ9の上面に係合させて、育苗箱Aを落下させ、待機位置の係合体74に下降する育苗箱Aが上方から当接すると、係合体74の下方回動を許容して側リブ9の下面から後側に退避させ(図10)、その後、下降した育苗箱Aの側リブ9の上面上方所定位置の待機位置に復帰する(図11)。
また、係合体74は、本来、自重による育苗箱Aの自然落下する位置より上方位置にて、待機するように設定する。
そのため、係合体74が待機位置のとき、最下段の育苗箱Aの側リブ9が係合体74に接触して一旦退避し、下降する育苗箱Aが係合体74を通過すると、必ず、最下段の育苗箱Aの側リブ9の上方に位置する(図11)。
なお、高さの相違する上下移動体71を数種類用意し、育苗箱Aの高さに合わせて交換することにより、係合体74の待機位置の高さを変更可能となって、高さの相違する育苗箱Aの供給に使用できる。
強制落下部70には、駆動モータ36の回転をワンウェイクラッチ歯車78を介して伝達して上下移動体71を上下させる。
即ち、螺旋体21を駆動する前記駆動モータ36を正逆転モータにより構成し、段積み育苗箱Aを螺旋体21により降下させている間は駆動モータ36を段積み育苗箱Aを正回転させており、この間、ワンウェイクラッチ歯車78は空転させて、上下移動体71の係合体74を待機させておき(図10)、次に、螺旋体21が育苗箱Aを所定位置にまで降下させると、駆動モータ36を逆転させ、上下移動体71の係合体74が下動して嵌って落ちない育苗箱Aを落下させ(図12)、上下移動体71が待機位置まで復帰する間、螺旋体21は出力歯車37のワンウェイクラッチにより回転伝達が遮断されて回転しない。
なお、受止供給部20に複数段積みした空の育苗箱A群の全てが、上下に嵌っているわけではないので、育苗箱Aが螺旋体21から自然落下したときは、係合体74は単に下動する。
前記ワンウェイクラッチ歯車78には、従動歯車79との間にチェン80を掛け回し、従動歯車79の軸81には下部アーム82の一端を軸着し、下部アーム82の他端には上部アーム83の下部を軸着し、上部アーム83の上部を前記上下移動体71の下部に取付ける。
そのため、下部アーム82と上部アーム83により回転運動を上下運動に変換して、上下移動体71を上下させる。
84は駆動モータ36の出力軸である。
また、後枠13と上下移動体71との間には、上下移動体71を待機位置に保持する保持機構85を設ける。保持機構85はアーム86の先端にローラ87を設け、ローラ87は上下移動体71の下部の当接部88に常時当接させる。アーム86はバネ89により常時上方回動するように付勢する。
しかして、機体所定位置には、前記駆動モータ36の回転を制御するための、スイッチ(センサ)を設ける。このスイッチの数や設置箇所は任意であるが、以下、一例を示す。
上部フレーム11の左枠14に縦方向の取付部90を設け、取付部90の上部に受止供給部20における育苗箱Aの有無を検出する第一スイッチ(上側スイッチ)91を、第一スイッチ91の下方に駆動モータ36の正逆転を切り替える第二スイッチ(下側スイッチ)92を設け、前記強制落下部70の上下移動体71の上下移動路に上下移動体71の位置を検出する第三スイッチ(逆転停止スイッチ)93を設ける(図10等)。
第一スイッチ91および第二スイッチ92は上下に所定長さを有し、夫々軸94により回動自在に取付け、バネ(符号省略)とストッパ(符号省略)により受止供給部20の収容空間63内に突出するように構成する。
また、第一スイッチ91は、育苗箱Aの有無を検出するため、受止供給部20に複数段積み育苗箱Aを供給すると(図14)、最下段の育苗箱Aの側リブ9が、螺旋体21の平面部24上に載置され、この状態で第一スイッチ91に育苗箱Aが接触するように取付部90に取付ける。
また、駆動モータ36の正回転により、螺旋体21が回転して育苗箱Aを螺旋体21の翼部32から落下する所定位置まで降下させると、育苗箱Aに触して「オン」となるように、前記第二スイッチ92を設け(図11、図15)、第二スイッチ92は前記移送手段2上に降下した育苗箱Aが後述する接触体99から外れると(図18)、第二スイッチ92が「オフ」になる構成としている。
具体的には、螺旋体21の平面部24に複数段積み育苗箱Aを載置して受止供給部20に供給すると、第一スイッチ91が「オン」となり(図14)、この状態でメインスイッチを「オン」にすると、駆動モータ36を正転させて育苗箱Aを下降させる。
螺旋体21から落下する位置まで育苗箱Aが下降すると、第二スイッチ92に当接して「オン」になり(図11、図16)、次に、第二スイッチ92の「オン」により駆動モータ36を停止させると共に、その後、駆動モータ36を逆転させる。
駆動モータ36が逆転すると、育苗箱Aの下降は停止しており、強制落下部70の上下移動体71が下降し(図12)、下降すると、仮に、最下段の育苗箱Aが嵌っていると、育苗箱Aを強制落下させる(図11〜図12)。
次に、強制落下部70の上下移動体71により強制落下、または、自然落下した育苗箱Aが移送手段2により所定位置まで移送されると、育苗箱Aが第二スイッチ92(接触体99)から外れて、第二スイッチ92は「オフ」となる(図18)。
次に、第二スイッチ92が「オフ」になったときに、第一スイッチ91は「オン」のままであるので、駆動モータ36を正転させて育苗箱Aを下降させ、上記育苗箱Aの供給を反復する。
そして、供給した複数段積み育苗箱Aの最後の育苗箱Aが、駆動モータ36の正転により螺旋体21の翼部32に下降すると、第一スイッチ91が「オフ」になるので、第二スイッチ92が「オン」となっていても、駆動モータ36を正転させずに、そのままの状態で、供給装置全体を停止させる。
この状態で、一旦、メインスイッチを「オフ」にして、次の複数段積み育苗箱Aを螺旋体21の平面部24に載置して受止供給部20に供給し、メインスイッチを「オン」にすると、上記育苗箱Aの供給を反復する。
しかして、前記第二スイッチ92の下端には、移送手段2により育苗箱Aが所定位置まで移送されるまで、育苗箱Aに接触する前記接触体99を設け、接触体99に育苗箱Aが接触しているときは第二スイッチ92が「オン」状態とし、この間、駆動モータ36を停止させ、育苗箱Aが所定位置まで移送されて、育苗箱Aから接触体99が離れると、第二スイッチ92は「オフ」となって、駆動モータ36の正転を開始して、育苗箱Aの下降を再開するように構成する。
即ち、接触体99の長さを長くすると、降下に要する時間を長くし、接触体99の長さを短くすると、降下に要する時間を短くして、降下時間を移送手段2の移送速度と同期させることができ、作業性を向上させられ、図19の位置まで先行育苗箱Aが移送されたとき、図20のように後続育苗箱Aを降下させ、先行育苗箱Aと後続育苗箱Aとの間に隙間なく移送手段2により移送させる。
上部フレーム11の後枠13には、支持ローラー97を設ける。受止供給部20から降下する育苗箱Aの後部を支持する。
育苗箱Aを始端部から終端部へ移送する移送手段2を有する育苗箱移送装置1の始端部上方位置に、育苗箱Aを1個ずつ供給する受止供給部20を設けた育苗箱供給装置10の上部フレーム11を設置し、前記上部フレーム11は、支脚16により床上に設置され、底抜けの四角枠形状に形成し、該上部フレーム11の上方に前記受止供給部20が前記移送装置1に育苗箱Aを1個ずつ供給する複数段積みした空の育苗箱A群を収容する収容空間63を形成し、前記受止供給部20は、最上端の部分が重ねた育苗箱A群を受け止めるための略水平の平面部24に形成した螺旋翼23を有する螺旋体21を、前後一対を設けて構成しているので、複数段積みした空の育苗箱A群を受止供給部20の4個の螺旋体21の螺旋翼23の平面部24上に載置する。
この場合、受止供給部20は左右両側に螺旋体21を前後一対設けて構成されているので、育苗箱A群は前後左右の4カ所が支持されて待機する。
これを反復して、各段の螺旋翼23が支持する育苗箱Aを一枚(1個)ずつ供給する。
受止供給部20は、螺旋体21を軸筒22の外周に螺旋翼23を設けて構成しているので、螺旋体21は螺旋翼23の上面が育苗箱Aの側リブ9の底面を支持し、支持面積を広くでき、育苗箱Aを安定した状態で確実に支持する。
螺旋翼23のピッチは複数重ねた一枚目の育苗箱Aの側リブ9の上下ピッチより大きく形成しているので、最下段の螺旋翼23が支持する育苗箱Aと下から二段目の育苗箱Aの下面との間に隙間Lを形成する。
この場合、螺旋翼23のピッチを上下の育苗箱Aの側リブ9の上下ピッチより大きく形成すると、螺旋体21の最上端の螺旋翼23が側リブ9の側面に当接することがあるが、本願では、螺旋体21の最上端の螺旋翼23の部分は、略水平の平面部24に形成しているので、最上端の平面部24と上から2段目の螺旋翼23とのピッチは中間部分のピッチよりも狭くなり、平面部24は確実に段積み育苗箱A群の上下隙間Tに入り込む(図6)。
しかして、上下に重ね合わせた育苗箱Aのうち、上の育苗箱Aに硬く嵌った下の育苗箱Aは螺旋体21の螺旋翼23の翼部32から外れて、落下可能状態となっても、嵌ったままとなると、次の育苗箱Aと共に2枚同時に落下することになるが、本願では、上部フレーム11に上下に嵌った育苗箱Aのうち下段の育苗箱Aを強制的に落下させる強制落下部70を設けているので、一枚ずつ確実に育苗箱Aを移送手段2へ供給する。
また、図14の待機位置の係合体74に対して育苗箱Aが降下すると、係合体74の下方回動を許容して側リブ9の下面から後側に退避させる(図10)。
さらに、育苗箱Aが下降すると、係合体74はバネ76の弾力により育苗箱Aの側リブ9の上面上方所定位置の待機位置に復帰する(図11)。
また、上下移動体71は、左右の案内部72を後枠13に設けた誘導溝73に摺動自在に嵌合させているので、誘導溝73に誘導案内されて上下する。
強制落下部70には、正逆転モータにより構成した駆動モータ36の回転をワンウェイクラッチ歯車78を介して伝達して上下移動体71を上下させるので、段積み育苗箱Aを螺旋体21により降下させている間は駆動モータ36を段積み育苗箱Aを正回転させており、この間、ワンウェイクラッチ歯車78は空転させて、上下移動体71の係合体74を待機させておき(図10)、次に、螺旋体21が育苗箱Aを所定位置にまで降下させると、駆動モータ36を逆転させ、上下移動体71の係合体74が下動して嵌って落ちない育苗箱Aを落下させ(図12)、残りの育苗箱A群は螺旋体21の翼部32の途中部分にて支持され、落下防止される。
ワンウェイクラッチ歯車78には、従動歯車79との間にチェン80を掛け回し、従動歯車79の軸81には下部アーム82の一端を軸着し、下部アーム82の他端には上部アーム83の下部を軸着し、上部アーム83の上部を前記上下移動体71の下部に取付けているので、下部アーム82と上部アーム83により駆動モータ36の回転による回転運動を上下運動に変換して、上下移動体71を上下させ、上下移動体71の上下機構を簡素に構成できる。
しかして、機体所定位置には、受止供給部20における育苗箱Aの有無を検出する第一スイッチ(上側スイッチ)91を、第一スイッチ91の下方に駆動モータ36の正逆転を切り替える第二スイッチ(下側スイッチ)92を設け、前記強制落下部70の上下移動体71の上下移動路に上下移動体71の位置を検出する第三スイッチ(逆転停止スイッチ)93を設け、駆動モータ36を制御するので、育苗箱Aは自動的に上記のように移送手段2に供給される。
螺旋体21の平面部24に複数段積み育苗箱Aを載置して受止供給部20に供給すると、第一スイッチ91が「オン」となり(図14)、この状態でメインスイッチを「オン」にすると、駆動モータ36が正転するので、育苗箱A群の下降が開始する。
次に、螺旋体21から落下する位置まで最下段の育苗箱Aが下降すると、第二スイッチ92に当接して「オン」になるので(図11、図16)、駆動モータ36の正転を停止させ、すぐに、逆転させる。
駆動モータ36が逆転すると、強制落下部70の上下移動体71が下降するので(図12)、仮に、最下段の育苗箱Aが上の育苗箱Aに嵌っていると、係合体74が育苗箱Aを強制落下させる(図11〜図12)。
この駆動モータ36の逆転中は、螺旋体21は回転せず、育苗箱Aの下降は停止しているので、確実に嵌っている育苗箱Aを強制落下させることができる。
この強制落下部70育苗箱Aを落下させているとき、駆動モータ36が逆転しており、螺旋体21の回転は停止しているので、残りの育苗箱A群は螺旋体21の翼部32の途中部分にて支持され、落下防止されている。
また、強制落下部70の作動中、第三スイッチ93は「オン」状態であり、係合体74が待機位置へ戻って、第三スイッチ93が「オフ」になると、駆動モータ36の逆転を停止させるので、上下移動体71の下降と螺旋体21の回転は停止している。
以上のように、強制落下部70と受止供給部とを、一つの駆動モータ36とワンウェイクラッチにより作動させる構成であるので、構成が簡素になると共に、作動を確実にできる。
また、駆動モータ36の出力軸84に、ワンウェイクラッチを内蔵した出力歯車37とワンウェイクラッチ歯車78とを同軸上に軸装しているので、取付および配置スペースを小さくして構成を簡素にすると共に、作動を確実にできる。
また、接触体99の長さを長くすると、降下に要する時間を長くし、接触体99の長さを短くすると、降下に要する時間を短くできるので、降下時間を移送手段2の移送速度と同期させることができ、図20のように後続育苗箱Aを降下させ、先行育苗箱Aと後続育苗箱Aとの間に隙間なく移送手段2により移送させることができる。
Claims (6)
- 育苗箱Aを始端部から終端部へ移送する移送手段2を有する育苗箱移送装置1の始端部上方位置に設置する、育苗箱Aを1枚ずつ供給する受止供給部20を設けた育苗箱供給装置10において、該育苗箱供給装置10は、底抜けの四角枠形状に形成して支脚16により床上に設置される上部フレーム11に、該上部フレーム11の上方に形成した収容空間63に収容した空の複数段積みした育苗箱A群を、受け止めて、前記移送装置1に一枚ずつ供給する前記受止供給部20を設けて構成し、該受止供給部20は、前記段積み育苗箱A群を受け止めて下降させる螺旋翼23を有する螺旋体21を、前記上部フレーム11に前記育苗箱移送装置1の育苗箱Aの移送方向の左右両側に前後一対設けて構成し、前記上部フレーム11には、段積みした育苗箱Aのうち、前記螺旋翼23の支持から開放されて自重で落下すべき育苗箱Aが、前記螺旋翼23により支持されている上の育苗箱Aの下面に嵌って落下しない状態で、下の育苗箱Aを強制的に落下させる係合体74を有する強制落下部70を設け、前記強制落下部70は、前記上部フレーム11の後枠13に上下移動体71を、待機位置と下降位置の間上下動自在に設け、上下移動体71には下方回動はするが、上方回動しないように係合体74を軸75により横軸回動自在に取付け、係合体74は育苗箱Aの落下に合わせて常時待機位置と下降位置の間の上下動を反復して自然落下しない育苗箱Aを強制落下させる構成とした育苗箱自動供給装置。
- 請求項1において、前記上部フレーム11には、前記螺旋体21と前記強制落下部70の上下移動体71とを作動させる駆動モータ36を設け、駆動モータ36は正逆回転切替自在とし、前記螺旋体21と前記上下移動体71のいずれか一方は、駆動モータ36の正転により駆動し、いずれか他方は駆動モータ36の逆転により駆動する構成とし、駆動モータ36と螺旋体21および上下移動体71との間の夫々の伝動経路にはワンウエイクラッチを介して伝達する構成とした育苗箱自動供給装置。
- 請求項2において、前記駆動モータ36は、駆動モータ36の正転により螺旋体21を駆動し、駆動モータ36の逆転により強制落下部70を上下させる構成とすると共に、前記駆動モータ36を正転させて段積み育苗箱Aを螺旋体21による下降後に、駆動モータ36を逆転させ、上下移動体71の係合体74を下動させて上の育苗箱Aに嵌って落下しない下の育苗箱Aを強制的に落下させる育苗箱自動供給装置。
- 請求項3において、前記後枠13と上下移動体71との間には、上下移動体71を待機位置に保持する保持機構85を設けた育苗箱自動供給装置。
- 請求項1〜請求項4のいずれか一項において、前記上部フレーム11の所定位置には、前記螺旋体21の平面部24上の育苗箱Aの有無を感知する第一スイッチ91と、前記駆動モータ36の正逆転を切り替える第二スイッチ92と、強制落下部70の上下移動体71の上下を感知する第三スイッチ93とを設けた育苗箱自動供給装置。
- 請求項5において、前記第一スイッチ91および第二スイッチ92は育苗箱Aと接触状態で「オン」となる構成とし、前記螺旋体21の螺旋翼23の平面部24上に段積み育苗箱Aを供給載置すると、第一スイッチ91が「オン」になり、この状態で、メインスイッチを「オン」にすると、駆動モータ36が正転して螺旋体21を回転させて、複数段積み育苗箱A群を下降させ、最下段の育苗箱Aが平面部24から降下して落下状態になると、第二スイッチ92が「オン」になり、駆動モータ36の正転を停止後に逆転させて、強制落下部70の上下移動体71を待機位置から下降させ、上下移動体71の下降により第三スイッチ93は「オン」になり、下降した上下移動体71が待機位置に復帰すると、第三スイッチ93が「オフ」になって駆動モータ36の逆転を停止させ、前記移送手段2上に降下した育苗箱Aが前記移送手段2により移送されて第二スイッチ92から外れると、第二スイッチ92が「オフ」になり、第二スイッチ92の「オフ」により駆動モータ36の正転を再開させて、上記段積み育苗箱Aの下降作動を反復する育苗箱自動供給装置。
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