JP4726024B2 - 育苗容器段積取出装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、移送されてくる育苗容器を順次上方へ向けて積み上げながら段積して取出す育苗容器段積取出装置に係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来公知の、特公昭61−9208号公報には、播種済の育苗容器を上方に積み上げる構成が記載されている。
また、従来公知の、特許第3050442号公報には、固定側に軸装した駆動回転軸に対して偏心させたカム板と、取出された育苗容器を受け入れる上昇取出体に設けられ前記カム板外周上面に載るローラとにより構成した上昇機構について記載されている。
また、従来公知の、特開平9−323827号公報には、上昇した育苗容器の下方に位置する支持位置と育苗容器の側方に位置する退避位置の間回動する左右一対の前後方向に長い回動支持部材を、バネの弾力により支持位置に付勢されてストッパにより支持位置に保持されるようにした支持装置について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知例のうち、特公昭61−9208号公報に記載されたものは、左右方向の回転軸に設けた上昇用回転体により育苗容器を上昇させる構成であるから、育苗容器を上昇させている間は後続の育苗容器Aを受入られず、そのため、上昇用回転体の上手側に早送り装置を設けているが、装置全体が大型になるという課題がある。
即ち、図面上では早送り装置と上昇用回転体との間の距離が短いが、後続の育苗容器Aとの距離を空けるため、相当のスペースがないと実施化できず、全体が大型化するのである。
また、前後一対の上昇用回転体により育苗容器を上昇させる構成であるから、ポット用の育苗容器には対応できない。
また、前記公知例のうち、特開平9−323827号公報に記載されたものは、ポット用の育苗容器にも対応できるが、上昇取出体に移送させるための移送用モータと上昇取出体を上下させるモータの二つが必要となって、コストが高いという課題がある。
即ち、上昇取出体を上下させるのに正逆回転可能なモータを使用するので、移送用モータと上下モータを兼用できない。
また、従来公知の、特許第3050442号公報に記載されたものも、移送用モータと上下用モータが必要であるという課題がある。
本願は、構成を簡素および合理的にしてコストを低くしたものである。
【0004】
【発明の目的】
構成の簡素化、コストの削減、装置の小型化。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、育苗容器Aを移送しうる育苗容器移送台1の終端部に一体または別体で設けられ、前記育苗容器移送台1より移送される育苗容器Aを受け入れる受け体13を有する上昇取出体10と、該上昇取出体10に取出された育苗容器Aを上昇させうる上下移動可能に設けた上昇機構Xと、前記上昇取出体10の上方位置に設けられ前記上昇機構Xが上昇させた育苗容器Aを支持する支持装置30とから構成し、前記上昇取出体10の側部には、前記育苗容器移送台1から前記上昇取出体10に移送された前記育苗容器Aを、前記上昇取出体10が上昇中に移送する送り装置38を設けた育苗容器段積取出装置としたものである。
本発明は、前記送り装置38は、送り体39を前記上昇取出体10の搬送方向中間位置に設けると共に、育苗容器Aが進入するときは自由回転となるワンウエイクラッチ40を介して駆動回転を伝達するように構成した育苗容器段積取出装置としたものである。
本発明は、前記上昇機構Xは、モータ21により一方向にのみ駆動回転する固定側に軸装した駆動回転軸16に該回転軸16に対して偏心させたて取付けたカム板17と、該カム板17外周上面に載る前記上昇取出体10側に設けたローラ18とにより構成し、前記送り装置38は前記上昇機構Xを作動させるモータ21により駆動するように構成した育苗容器段積取出装置としたものである。
本発明は、前記支持装置30は、上昇した育苗容器Aの下方に位置する支持位置と育苗容器Aの側方に位置する退避位置の間回動する左右一対の前後方向に長い回動支持部材31を、バネ33の弾力により支持位置に付勢されてストッパ34により支持位置に保持されるように構成した育苗容器段積取出装置としたものである。
本発明は、前記回動支持部材31は、縦方向の縦板37の上部に上方に至るに従い内側に位置するように傾斜させた傾斜部36を設けて形成すると共に、左右の縦板37は育苗容器Aの左右幅より広く形成し、縦板37と傾斜部36の部分は育苗容器Aの上昇に干渉しない角度に、傾斜部36は育苗容器Aの左右側面が摺接して外側回動する角度に夫々傾斜させて構成した育苗容器段積取出装置としたものである。
【0006】
【実施例】
本発明の一実施例を図面により説明すると、1は育苗容器Aを移送する公知の育苗容器移送台であり、支脚により床上に載置され、育苗容器Aを移送する移送装置を有し、前記移送装置の上方位置には土供給装置、播種装置、潅水装置等の全部または一部を設ける。前記育苗容器Aは合成樹脂等により多数のポット2を有して形成しているが、上面を開放した引出し形状の四角箱状に形成されたものでもよい。
前記育苗容器移送台1の終端部側には育苗容器段積取出装置3の始端部側を接続する。4は育苗容器段積取出装置3のフレーム体であり、下部に四角形状の支持フレーム5を設け、支持フレーム5の左右両側に左右側フレーム6を設け、左右側フレーム6の上部に左右一対の上部フレーム7を設け、前記左右側フレーム6と上部フレーム7の所定箇所には補強フレーム8を設ける。
前記フレーム体4には、土の供給等を受けた育苗容器Aを上昇させる上昇取出体10を上下自在に設ける。上昇取出体10は左右一対の側板11の下部を底枠12により連結し、前記側板11の上部には育苗容器Aを摺動載置しうる摺動方向に長い枠形状の受け体13を設ける。上昇取出体10の各側板11にはそれぞれ縦方向のガイド溝14を形成し、ガイド溝14にはブッシュ15を嵌合させ、該ブッシュ15に前記フレーム体4に軸装した左右方向の駆動回転軸16を挿通する。駆動回転軸16には略円形のカム板17を前記駆動回転軸16に対して偏心させて固定し、カム板17の上面には前記上昇取出体10の側板11に設けたローラ18を当接させ、カム板17と上昇取出体10側に設けたローラ18により上昇機構Xを構成する。19はガイド溝14に嵌合させた左右方向のガイド軸であり、前記フレーム体4に軸装する。
【0007】
前記駆動回転軸16には歯車20を固定し、歯車20にはモータ21の出力歯車22との間にチエン23を掛け回す。24は前記受け体13の位置を検出する検知スイッチであり、駆動回転軸16に固定の回転体25の外周近傍位置に設ける。
しかして、フレーム体4の上部には前記上昇取出体10により上昇させた育苗容器Aを次々に支持して上方に積み上げる支持装置30を設ける。支持装置30は前後方向の縦板状の回動支持部材31を左右に相対峙させ、回動支持部材31はその下部を横軸32によりフレーム体4に上昇した育苗容器Aの下方に位置する支持位置と育苗容器Aの側方に位置する退避位置の間回動自在に取付け、回動支持部材31には中央側に回動するように付勢するバネ33の一端を係止し、バネ33の他端はフレーム体4側に係止する。
また、前記フレーム体4には、前記回動支持部材31を所定位置に位置させるストッパ34を設ける。ストッパ34はフレーム体4の上部フレーム7に設けた固定部35に出入り自在に螺合させて取付ける。
【0008】
支持装置30は、前記回動支持部材31の上端を育苗容器Aの左右幅をよりも狭い間隔で待機させて、上昇取出体10が育苗容器Aを上昇させると、育苗容器Aの左右側面が回動支持部材31の内面に摺接して外側回動させて退避させ、育苗容器Aが回動支持部材31の上端を通過すると、左右の回動支持部材31は内側回動して育苗容器Aの下面に当接して支持する。
したがって、回動支持部材31は、下部は縦方向の縦板37に形成し、縦板37の上部は上方に至るに従い内側に位置するように正面視傾斜させた傾斜部36に形成する。
また、左右の縦板37は育苗容器Aの左右幅より広く形成し、縦板37と傾斜部36の部分は育苗容器Aの上昇に干渉しない角度に形成し、傾斜部36は育苗容器Aの左右側面が摺接して外側回動する角度に傾斜させる。
しかして、前記支持装置30の側部には育苗容器Aの送り装置38を設ける。送り装置38は上昇取出体10が支持装置30に育苗容器Aを上昇させる時間を稼ぐために育苗容器Aを送るものであり、先行育苗容器Aが後続の育苗容器Aにより押されて受け体13の途中まで乗り移ると作動して先行育苗容器Aを受け体13に載せ、後続の育苗容器Aが受け体13の始端部に臨む前に受け体13を待機させる。
【0009】
実施例では、受け体13の側部に送り体39を位置させ、送り体39は駆動軸41に取付け、駆動軸41にはワンウエイクラッチ(一方向回転体)40を介して歯車42を取付け、歯車42には駆動回転軸16に固定の中間歯車43との間にチエン44を掛け回す。45は前記受け体13に進入する育苗容器Aを検出する進入検知スイッチであり、進入検知スイッチ45は送り体39の送り爪46が育苗容器Aの係合孔47に係合するとモータ21に通電するようにし、送り体39は受け体13により上昇中の育苗容器Aを送ることになる。
したがって、上昇中の育苗容器Aを送り装置38により送くることにより、後続の育苗容器Aとの間の送りスペースを縦にすることができ、その分、受け体13の長さを短くして装置全体をコンパクトにする。
50は段積育苗容器Aの段積検知スイッチであり、前記支持装置30の所定間隔上方に位置させ、所定数の育苗容器Aが段積されると、これを検出して、育苗容器移送台1(播種装置)および育苗容器段積取出装置3を停止させる。
51は所望位置に設けたリセットスイッチであり、支持装置30上の段積育苗容器Aを取り出してから、育苗容器移送台1(播種装置)および育苗容器段積取出装置3の作動を再開させる。
【0010】
【作用】
本発明は以上の構成であるから、育苗容器移送台1の移送装置に供給された育苗容器Aは、移送装置により移送され、土や種子等の供給を受けて育苗容器移送台1の終端部に移送され、移送された育苗容器Aは、上昇取出体10の受け体13上に差し掛かり、後続の育苗容器Aに押されて乗り移つる。
このときは、モータ21は通電されていないので、送り装置38の送り体39はワンウエイクラッチ40を介して自由回転であり、送り体39の送り爪46が育苗容器Aの係合孔47に係合しても送り体39は空転し、育苗容器Aの乗り移つりに支障はない。
育苗容器Aが受け体13に乗り移って所定距離進み、送り体39の送り爪46が育苗容器Aの係合孔47に係合すると、先行育苗容器Aは進入検知スイッチ45に接触し、これによりモータ21に通電して駆動回転軸16を回転させ、駆動回転軸16は受け体13の側部の送り体39をワンウエイクラッチ40を介して駆動回転させて先行育苗容器Aを強制搬送して後続育苗容器Aの間に隙間を開ける。
【0011】
また、モータ21により駆動回転軸16が回転すると、駆動回転軸16はカム板17を回転させる。
カム板17は駆動回転軸16に対して偏心回転し、受け体13が待機位置のときはカム板17の最小半径部分にローラ18が乗っているので、カム板17の回転により上昇取出体10に設けたローラ18は上動し、ローラ18は上昇取出体10全体をガイド溝14とガイド軸19との作用により真上に上動させて育苗容器Aを持ち上げる。
しかして、育苗容器Aが上昇取出体10により上昇すると、育苗容器Aの左右側面は支持装置30の回動支持部材31の内周に摺接し、回動支持部材31を外側回動させて退避させ、育苗容器Aが左右の回動支持部材31の上端を通過すると、左右の回動支持部材31はバネ33の弾力により内側回動して育苗容器Aの下面に当接して支持する。
【0012】
次ぎに、育苗容器Aが左右の回動支持部材31の上端を通過すると、カム板17の最大径部がローラ18の下方を通過し、ローラ18は下降を開始して上昇取出体10全体をガイド溝14とガイド軸19との作用により真下に下動させて、育苗容器Aを受け入れる待機位置になる。
上昇取出体10が待機位置になると、検知スイッチ24がこれを検出してモータ21への通電を切り、上昇取出体10の受け体13の下動を停止させ、また、送り体39の駆動回転を停止させる。
そして、再び、後続の育苗容器Aが上昇取出体10の受け体13に乗り移って進入検知スイッチ45に接触し、進入検知スイッチ45はモータ21に通電して上昇取出体10により上昇させた育苗容器Aを支持装置30上にある先行育苗容器Aの下面に当接しながら上昇し、回動支持部材31の上端を通過すると回動支持部材31により支持され、この作業を反復して、上昇取出体10により上昇させた育苗容器Aを次々に支持装置30上に支持して上方に積み上げ、所定数支持装置30上に育苗容器Aが積み上げられると、支持装置30上から降ろす。
【0013】
しかして、前記支持装置30は、前後方向の縦板状の回動支持部材31を左右に相対峙させ、回動支持部材31の下部は横軸32によりフレーム体4に回動自在に取付け、育苗容器Aを上昇させると、育苗容器Aの左右側面が回動支持部材31の内面に摺接して外側回動させて退避させ、育苗容器Aが回動支持部材31の上端を通過すると、左右の回動支持部材31は内側回動して育苗容器Aの下面に当接して支持するように構成しているから、中央側に回動するように付勢するバネ33と所定位置に位置させるストッパ34を設ければ動力は不要となって、簡素な構成となる。
したがって、支持構成を簡素にし、上昇取出体10を上下させるモータ21を一つ設ければよいだけでなく、回転伝達構成も簡素にする。
また、上昇取出体10は、駆動回転軸16に対して偏心させて固定したカム板17の上面にローラ18を当接させて上下させる構成のため、モータ21は正逆回転させることなく、単に通電を入り切りさせて回転と停止を反復すればよいので、制御も容易となる。
【0014】
しかして、支持装置30の回動支持部材31の外側側部には育苗容器Aの送り装置38を設け、送り装置38は送り体39をワンウエイクラッチ40を介して駆動軸41の回転を伝達するように取付け、駆動軸41は前記モータ21により回転するようにしているから、この点でも回転伝達構成も簡素にして、合理的な構成となる。
また、送り装置38はフレーム体4に設けているから、育苗容器移送台1に早送り装置がなくても対応でき、既存の対応機種を増やすことができる。
送り装置38は、上昇取出体10の受け体13に途中まで乗り移ると作動して先行育苗容器Aを受け体13に載せて上昇させるから、後続の育苗容器Aが受け体13の始端部に臨むまでの早送り装置となる。
【0015】
この場合、送り体39は外周に育苗容器Aの係合孔47に係合する送り爪46を設け、送り爪46が係合孔47に係合したときにモータ21に通電するから、送り体39は確実に育苗容器Aを受け体13に載せられる。
そして、送り体39の送り爪46は支持装置30の回動支持部材31の外側であって回動支持部材31の上縁より上方に突き出ているから、送り体39は受け体13により上昇中の育苗容器Aを送ることになって、後続の育苗容器Aとの間の送りスペースを縦にすることができ、その分、受け体13の長さを短くして装置全体をコンパクトにする。
即ち、従来の早送り装置では先行育苗容器Aと後続育苗容器Aとの隙間は育苗容器Aの移送方向に前後に形成されるが、本願では上昇中の育苗容器Aを送るので移送方向だけでなく縦方向にも間隔(後続の育苗容器Aが進入するまでの時間)を稼ぐことができ、その分移送方向の隙間を狭くして、受け体13の長さを短くして装置全体をコンパクトにする。
【0016】
また、送り体39はフレーム体4の上部フレーム7に設けているから、上昇取出体10により育苗容器Aが上昇すると、育苗容器Aの送り爪46より係合孔47は離脱する。
したがって、育苗容器Aの送り運動と育苗容器Aの上昇運動は干渉せず、円滑に作動する。
前記の場合、送り体39は育苗容器Aが上昇可能な位置にまでに進入した位置で育苗容器Aの送り爪46と係合するように配置すると、上昇取出体10による育苗容器Aの上昇と同時に送れるので好適であり、また、育苗容器Aを充分な早さで送れるような直径に設定すると、充分な時間を稼げて好適である。
また、育苗容器移送台1の育苗容器Aの移送を間欠移送にすると、一層育苗容器Aを確実に段積でき、この構成のとき特に後続育苗容器Aが移送停止中に送り体39による送りができるので、有効となる。
【0017】
また、送り装置38は、フレーム体4に送り体39を駆動軸41により軸装し、送り体39にはモータ21の回転を伝達しているので、一つのモータ21により育苗容器Aの上昇と育苗容器Aの送りが可能となる。
即ち、上昇取出体10は、駆動回転軸16に対して偏心させたカム板17に上昇取出体10に設けたローラ18を載せているので、カム板17の最小半径部分にローラ18が乗っているとき、受け体13の待機位置となり、上昇取出体10の上動後、カム板17の最大径部がローラ18の下方を通過するとローラ18は下降を開始することになり、カム板17は一方向に回転すればよく、それゆえ、上昇取出体10への回転伝達を送り装置38へ利用でき、構成が合理的になる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、育苗容器Aを移送しうる育苗容器移送台1の終端部に一体または別体で設けられ、前記育苗容器移送台1より移送される育苗容器Aを受け入れる受け体13を有する上昇取出体10と、該上昇取出体10に取出された育苗容器Aを上昇させうる上下移動可能に設けた上昇機構Xと、前記上昇取出体10の上方位置に設けられ前記上昇機構Xが上昇させた育苗容器Aを支持する支持装置30とから構成し、前記上昇取出体10の側部には、前記育苗容器移送台1から前記上昇取出体10に移送された前記育苗容器Aを、前記上昇取出体10が上昇中に移送する送り装置38を設けた育苗容器段積取出装置としたものであるから、上昇中の育苗容器Aを送り装置38により送くれるので、装置全体をコンパクトにする。
本発明は、前記送り装置38は、送り体39を前記上昇取出体10の搬送方向中間位置に設けると共に、育苗容器Aが進入するときは自由回転となるワンウエイクラッチ40を介して駆動回転を伝達するように構成した育苗容器段積取出装置としたものであるから、送り装置38は育苗容器Aを上昇取出体10上に確実に載せると共に、育苗容器Aが乗り移るときの抵抗とならず円滑に作動する。
本発明は、前記上昇機構Xは、モータ21により一方向にのみ駆動回転する固定側に軸装した駆動回転軸16に該回転軸16に対して偏心させたて取付けたカム板17と、該カム板17外周上面に載る前記上昇取出体10側に設けたローラ18とにより構成し、前記送り装置38は前記上昇機構Xを作動させるモータ21により駆動するように構成した育苗容器段積取出装置としたものであるから、一つのモータ21により育苗容器Aの上昇と育苗容器Aの送りができ、構成が簡素になって、コストを低くできる。
本発明は、前記支持装置30は、上昇した育苗容器Aの下方に位置する支持位置と育苗容器Aの側方に位置する退避位置の間回動する左右一対の前後方向に長い回動支持部材31を、バネ33の弾力により支持位置に付勢されてストッパ34により支持位置に保持されるように構成した育苗容器段積取出装置としたものであるから、構成が簡素になって、コストを低くできる。
本発明は、前記回動支持部材31は、縦方向の縦板37の上部に上方に至るに従い内側に位置するように傾斜させた傾斜部36を設けて形成すると共に、左右の縦板37は育苗容器Aの左右幅より広く形成し、縦板37と傾斜部36の部分は育苗容器Aの上昇に干渉しない角度に、傾斜部36は育苗容器Aの左右側面が摺接して外側回動する角度に夫々傾斜させて構成した育苗容器段積取出装置としたものであるから、円滑に作動する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 育苗容器段積取出装置の側面図。
【図2】 支持装置を省略した育苗容器段積取出装置の平面図。
【図3】 育苗容器段積取出装置の背面図。
【図4】 同一部拡大背面図。
【図5】 同一部拡大側面図。
【図6】 同一部拡大平面図。
【図7】 同一部拡大側面図。
【符号の説明】
1…育苗容器移送台、2…ポット2、3…育苗容器段積取出装置、4…フレーム体、5…支持フレーム、6…左右側フレーム、7…上部フレーム、8…補強フレーム、10…上昇取出体、11…側板、12…底枠、13…受け体、14…ガイド溝、15…ブッシュ、16…駆動回転軸、17…カム板、18…ローラ、19…ガイド軸、20…歯車、21…モータ、22…出力歯車、23…チエン、24…検知スイッチ、30…支持装置、31…回動支持部材、32…横軸、33…バネ、34…ストッパ、35…固定部、36…傾斜部、38…送り装置、39…送り体、40…ワンウエイクラッチ、41…駆動軸、42…歯車、43…中間歯車、44…チエン、45…進入検知スイッチ、46…送り爪、47…係合孔。
Claims (5)
- 育苗容器Aを移送しうる育苗容器移送台1の終端部に一体または別体で設けられ、前記育苗容器移送台1より移送される育苗容器Aを受け入れる受け体13を有する上昇取出体10と、該上昇取出体10に取出された育苗容器Aを上昇させうる上下移動可能に設けた上昇機構Xと、前記上昇取出体10の上方位置に設けられ前記上昇機構Xが上昇させた育苗容器Aを支持する支持装置30とから構成し、前記上昇取出体10の側部には、前記育苗容器移送台1から前記上昇取出体10に移送された前記育苗容器Aを、前記上昇取出体10が上昇中に移送する送り装置38を設けた育苗容器段積取出装置。
- 請求項1において、前記送り装置38は、送り体39を前記上昇取出体10の搬送方向中間位置に設けると共に、育苗容器Aが進入するときは自由回転となるワンウエイクラッチ40を介して駆動回転を伝達するように構成した育苗容器段積取出装置。
- 請求項1または請求項2において、前記上昇機構Xは、モータ21により一方向にのみ駆動回転する固定側に軸装した駆動回転軸16に該回転軸16に対して偏心させたて取付けたカム板17と、該カム板17外周上面に載る前記上昇取出体10側に設けたローラ18とにより構成し、前記送り装置38は前記上昇機構Xを作動させるモータ21により駆動するように構成した育苗容器段積取出装置。
- 請求項1または請求項2または請求項3において、前記支持装置30は、上昇した育苗容器Aの下方に位置する支持位置と育苗容器Aの側方に位置する退避位置の間回動する左右一対の前後方向に長い回動支持部材31を、バネ33の弾力により支持位置に付勢されてストッパ34により支持位置に保持されるように構成した育苗容器段積取出装置。
- 請求項4において、前記回動支持部材31は、縦方向の縦板37の上部に上方に至るに従い内側に位置するように傾斜させた傾斜部36を設けて形成すると共に、左右の縦板37は育苗容器Aの左右幅より広く形成し、縦板37と傾斜部36の部分は育苗容器Aの上昇に干渉しない角度に、傾斜部36は育苗容器Aの左右側面が摺接して外側回動する角度に夫々傾斜させて構成した育苗容器段積取出装置。
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