JP6550059B2 - フラン樹脂及びその製造方法、熱硬化性フラン樹脂組成物、硬化物、並びにフラン樹脂複合体 - Google Patents

フラン樹脂及びその製造方法、熱硬化性フラン樹脂組成物、硬化物、並びにフラン樹脂複合体 Download PDF

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Description

本発明は、フラン樹脂及びその製造方法、熱硬化性フラン樹脂組成物、硬化物、並びにフラン樹脂複合体に関する。
従来、フルフリルアルコールとホルムアルデヒドとの共縮合物からなるフラン樹脂を含む熱硬化性フラン樹脂組成物は、その硬化物が耐熱性、耐溶剤性、耐薬品性等に優れていることから、鋼管ライニング、目地セメント、及びFRP等の積層体や、複合材のマトリックス樹脂として各種産業分野において使用されている。
このような熱硬化性フラン樹脂組成物として、特許文献1には、フラン又はフラン誘導体とアルデヒド類とを、酸触媒の存在下で反応させて得られるフラン樹脂を含有する熱硬化性フラン樹脂組成物が記載されている。
特開2013−234286号公報
前述の用途に用いられる熱硬化性フラン樹脂組成物においては、その硬化物が強度等を維持しつつ伸び率に優れること、及びガラス繊維等に対する接着性に優れることが要求されているため、これらの特性について更なる改善が望まれている。
本発明は、硬化物の伸び率、及びガラス繊維等に対する接着性を向上させることができる熱硬化性フラン樹脂組成物を与えるフラン樹脂、及びその製造方法を提供する。
また、本発明は、前記フラン樹脂を含有する熱硬化性フラン樹脂組成物、この樹脂組成物を硬化させた硬化物、及びこの樹脂組成物を用いたフラン樹脂複合体を提供する。
本発明は、下記[1]〜[10]を要旨とするものである。
[1]下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するフラン樹脂。
Figure 0006550059

(式(1)中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の有機基を示す。R1とR2、及びR3とR4とは連結して環構造を形成していてもよい。)
[2]下記一般式(1)で表される繰り返し単位、及び下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する、前記[1]に記載のフラン樹脂。
Figure 0006550059

(式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、各々独立に、水素原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の有機基を示す。R1とR2、R3とR4、及びR5とR6とは連結して環構造を形成していてもよい。)
[3]前記一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4が水素原子である、前記[1]に記載のフラン樹脂。
[4]前記一般式(1)及び前記一般式(2)において、R1、R2、R3、R4、R5及びR6が水素原子である、前記[2]に記載のフラン樹脂。
[5]下記一般式(3)で表されるフラン化合物、及び下記一般式(4)で表されるカルボニル化合物を、酸触媒の存在下で反応させる、前記[1]又は[3]に記載のフラン樹脂の製造方法。
Figure 0006550059

(式(3)及び式(4)中、R1、R2、R3及びR4は、式(1)中のR1、R2、R3及びR4と同義である。)
[6]下記一般式(3)で表されるフラン化合物、下記一般式(4)で表されるカルボニル化合物、及び下記一般式(5)で表されるフラン化合物を、酸触媒の存在下で反応させる、前記[2]又は[4]に記載のフラン樹脂の製造方法。
Figure 0006550059

(式(3)、式(4)及び式(5)中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、式(1)及び式(2)中のR1、R2、R3、R4、R5及びR6と同義である。)
[7]前記[1]〜[4]のいずれかに記載のフラン樹脂と、硬化触媒及び硬化剤の少なくとも1種とを含む熱硬化性フラン樹脂組成物。
[8]前記[7]に記載の熱硬化性フラン樹脂組成物を硬化させた硬化物。
[9]前記[8]に記載の硬化物と繊維質基材とが複合したフラン樹脂複合体。
[10]前記[7]に記載の熱硬化性フラン樹脂組成物を繊維質基材に含浸させた後、硬化させたフラン樹脂複合体。
本発明は、硬化物の伸び率、及びガラス繊維等に対する接着性を向上させることができる熱硬化性フラン樹脂組成物を与えるフラン樹脂、及びその製造方法を提供することができる。
また、本発明は、前記フラン樹脂を含有する熱硬化性フラン樹脂組成物、この樹脂組成物を硬化させた硬化物、及びこの樹脂組成物を用いたフラン樹脂複合体を提供することができる。
実施例1で得られたフラン樹脂の1H−NMRスペクトルを示す図である。 実施例1で用いたフラン化合物の1H−NMRスペクトルを示す図である。 実施例1で得られたフラン樹脂のFT−IRスペクトルを示す図である。 実施例1で用いたフラン化合物のFT−IRスペクトルを示す図である。 実施例8で得られたフラン樹脂の1H−NMRスペクトルを示す図である。 実施例8で用いたフラン化合物の1H−NMRスペクトルを示す図である。 実施例8で用いたフルフリルアルコールの1H−NMRスペクトルを示す図である。 実施例8で得られたフラン樹脂のFT−IRスペクトルを示す図である。 実施例8で用いたフラン化合物のFT−IRスペクトルを示す図である。 実施例8で用いたフルフリルアルコールのFT−IRスペクトルを示す図である。
[フラン樹脂]
本発明のフラン樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するフラン樹脂である。
Figure 0006550059

(式(1)中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の有機基を示す。R1とR2、及びR3とR4とは連結して環構造を形成していてもよい。)
前記一般式(1)中におけるR1、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の有機基を示す。
前記炭素数1〜8の有機基としては、メチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、及び各種オクチル基が挙げられる。なお、「各種」とは、n−、sec−、tert−、iso−を含む各種異性体を意味する。
前記ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、硫黄原子、酸素原子及びリン原子が挙げられる。
前記一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4は、製造容易性の観点から、各々独立に、水素原子、メチル基、及びエチル基から選ばれる1種以上が好ましく、R1、R2、R3及びR4の全てが水素原子であることがより好ましい。
前記一般式(1)においてR1、R2、R3及びR4が水素原子である繰り返し単位を有するフラン樹脂は、例えば、1,5−ジフラニル−3−ペンタノール及びホルムアルデヒドを原料モノマーとして、本発明の製造方法により製造することができる。
本発明のフラン樹脂は、下記一般式(1)で表される繰り返し単位、及び下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有するフラン樹脂であってもよい。
Figure 0006550059

(式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、各々独立に、水素原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の有機基を示す。R1とR2、R3とR4、及びR5とR6とは連結して環構造を形成していてもよい。)
前記一般式(1)及び一般式(2)中におけるR1、R2、R3、R4、R5及びR6は、各々独立に、水素原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の有機基を示す。
前記炭素数1〜8の有機基としては、メチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、及び各種オクチル基が挙げられる。なお、「各種」とは、n−、sec−、tert−、iso−を含む各種異性体を意味する。
前記ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、硫黄原子、酸素原子及びリン原子が挙げられる。
前記一般式(1)及び一般式(2)において、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、製造容易性の観点から、各々独立に、水素原子、メチル基、及びエチル基から選ばれる1種以上が好ましく、R1、R2、R3、R4、R5及びR6の全てが水素原子であることがより好ましい。
前記一般式(1)及び一般式(2)においてR1、R2、R3、R4、R5及びR6が水素原子である繰り返し単位を有するフラン樹脂は、例えば、1,5−ジフラニル−3−ペンタノール、ホルムアルデヒド及びフルフリルアルコールを原料モノマーとして、本発明の製造方法により製造することができる。
本発明のフラン樹脂が前記一般式(1)で表される繰り返し単位、及び一般式(2)で表される繰り返し単位の両方を含む場合において、前記一般式(1)で表される繰り返し単位、及び一般式(2)で表される繰り返し単位の全量中における、前記一般式(1)で表される繰り返し単位の量は、1〜99mol%とすることができる。なお、前記一般式(2)で表される繰り返し単位の量は、仕込み量により調整することができる。
本発明のフラン樹脂は、前記一般式(1)で表される繰り返し単位、及び一般式(2)で表される繰り返し単位の他に、他の繰り返し単位を有していてもよい。他の繰り返し単位としては、アルデヒド類、フェノール類、メラミン、尿素等に由来する繰り返し単位が挙げられる。
他の繰り返し単位を構成する前記アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、グルタルアルデヒド、及びテレフタルアルデヒド等が挙げられる。
また、他の繰り返し単位を構成する前記フェノール類としては、フェノール、クレゾール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、及びビスフェノールF等が挙げられる。
本発明のフラン樹脂が前記他の繰り返し単位を有する場合、フラン樹脂中の他の繰り返し単位の含有量は、1〜99mol%とすることができる。
本発明のフラン樹脂の数平均分子量(Mn)は、該フラン樹脂を硬化させた硬化物の伸び率を向上させる観点、及び硬化物の接着性を向上させる観点から、300〜50万が好ましく、300〜40万がより好ましく、300〜30万が更に好ましい。
また、本発明のフラン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、硬化物の伸び率を向上させる観点、及び硬化物の接着性を向上させる観点から、500〜100万が好ましく、500〜90万がより好ましく、500〜80万が更に好ましい。
なお、本明細書において、フラン樹脂の数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の測定から求めたポリスチレン換算による数平均分子量及び重量平均分子量である。
本発明のフラン樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、均質なフラン樹脂を得る観点から、1.1〜20が好ましく、1.1〜15がより好ましく、1.1〜10が更に好ましく、1.1〜7がより更に好ましく、1.1〜5がより更に好ましい。
[フラン樹脂の製造方法]
本発明のフラン樹脂の製造方法は、下記一般式(3)で表されるフラン化合物、及び下記一般式(4)で表されるカルボニル化合物を、酸触媒の存在下で反応させる製造方法である。本発明のフラン樹脂の製造方法によれば、前記本発明のフラン樹脂を効率的に製造することができる。
Figure 0006550059

(式(3)及び式(4)中、R1、R2、R3及びR4は、式(1)中のR1、R2、R3及びR4と同義である。)
また、本発明のフラン樹脂の製造方法は、下記一般式(3)で表されるフラン化合物、下記一般式(4)で表されるカルボニル化合物、及び下記一般式(5)で表されるフラン化合物を、酸触媒の存在下で反応させる製造方法であってもよい。
Figure 0006550059

(式(3)、式(4)及び式(5)中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、式(1)及び式(2)中のR1、R2、R3、R4、R5及びR6と同義である。)
前記一般式(3)で表されるフラン化合物は、例えば、フルフラールとケトン類とを下記反応式(6)〜(8)にしたがって適宜反応させることにより得ることができる。
Figure 0006550059

(式(6)〜(8)中、R1及びR2は、式(1)中のR1及びR2と同義である。)
なお、前記一般式(3)で表されるフラン化合物の製造方法については、Rong Xing, Ayyagari V. Subrahmanyam, Hakan Olcay, Wei Qi, G. Peter van Walsum, Hemant Pendseb and George W. Huber, Green Chem., 2010, 12, 1933-1946、及びPaula A. Zapata, Jimmy Faria, M. Pilar, Ruiz & Daniel E. Resasco, Top Catal, 2012, 55, 38-52等にも記載されている。
前記一般式(4)で表されるカルボニル化合物としては、ホルムアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられるが、反応性の観点から、ホルムアルデヒドが好ましい。
なお、ホルムアルデヒドを用いる場合は、その重合体であるパラホルムアルデヒドを用いてもよい。パラホルムアルデヒドを反応に用いた場合、反応系内において生じる解重合によりホルムアルデヒドが生成し、このホルムアルデヒドと前記一般式(3)で表されるフラン化合物とが反応するため、結果的としてホルムアルデヒドを用いた場合と同様のフラン樹脂を得ることができる。
前記一般式(5)で表されるフラン化合物としては、フルフリルアルコール、1−(2−フリル)エタノール、2−アミノ−1−(2−フリル)エタノール等が挙げられるが、反応性の観点から、フルフリルアルコールが好ましい。なお、一般式(5)で表されるフラン化合物は一般式(2)で表される繰り返し単位を構成するものであるが、後述する反応性希釈剤としての作用も期待できる。
本発明に用いることができる酸触媒としては、硫酸、リン酸等の無機酸や、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、メタンスルホン酸等のスルホン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、乳酸、安息香酸、蟻酸等の有機カルボン酸が挙げられる。
これらの中でも、反応効率の観点から、無機酸が好ましく、リン酸がより好ましい。
前記酸触媒の使用量は、製造時間を短縮する観点から、原料モノマー100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましい。
本発明のフラン樹脂の製造方法においては、酸触媒による重合の前に、前記酸触媒以外の触媒を添加して予備反応を行ってもよい。例えば、アルカリ触媒等を用いて予備反応を行った場合には、前記フラン化合物のフラン環のメチロール化が促進され、その後の重合反応が進みやすくなる。また、得られたフラン樹脂を含む熱硬化性フラン樹脂組成物の硬化性が向上する。
このような用途に用いることができる前記酸触媒以外の触媒としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム等のアルカリ土類金属の酸化物、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、ギ酸亜鉛等の有機酸の金属塩、アンモニア水、トリエチルアミン等のアミン類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ性物質等が挙げられる。
前記酸触媒以外の触媒の使用量は、原料モノマー100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましい。
本発明のフラン樹脂の製造方法においては、溶媒を用いて反応を行うことが好ましい。溶媒としては、水、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等を挙げることができる。これらは、単独でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、入手容易性等の観点から、水、炭素数2〜4のアルコール系溶媒が好ましい。
本発明の製造方法における反応温度は、50〜150℃程度が好ましく、50〜130℃程度がより好ましく、55〜110℃程度が更に好ましく、55〜90℃程度がより更に好ましく、60〜70℃程度がより更に好ましく、また、反応時間は1〜10時間程度が好ましく、1〜7時間程度がより好ましい。
なお、本発明においては、反応の終了前に、前記フラン化合物、前記カルボニル化合物及び酸触媒の少なくとも1種を反応系に追加して、更に反応を行ってもよい。
反応の停止は、水酸化ナトリウ水溶液等のアルカリ水溶液を反応系内に添加して中和することにより行うことができ、これにより目的とするフラン樹脂を得ることができる。
なお、本発明の製造方法においては、中和の後、触媒残渣等を精製操作により取り除いてもよい。
[熱硬化性フラン樹脂組成物]
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、本発明のフラン樹脂と、硬化触媒及び硬化剤の少なくとも1種とを含むものであり、これを硬化させた場合、強度と伸び率とを兼ね備えると共に、ガラス繊維等に対する接着性が高い硬化物を得ることができる。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物中の本発明のフラン樹脂の含有量は、硬化物の伸び率を向上させる観点、及びガラス繊維等に対する接着性を向上させる観点から、10〜99.9質量%とすることができる。
〔硬化触媒〕
硬化触媒としては、フラン樹脂を硬化しうるものであれば特に限定されず、例えば、硫酸、リン酸、塩酸等の無機酸、あるいは有機スルホン酸、有機カルボン酸等の有機酸等を用いることもできる。
有機スルホン酸としては、例えば、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸、メタンスルホン酸等が挙げられる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、シュウ酸、酢酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、安息香酸、クエン酸等が挙げられる。
これらは、単独でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱硬化性フラン樹脂組成物が硬化触媒を含有する場合、その含有量は、フラン樹脂100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、前記硬化触媒に加えて熱反応型潜在性酸硬化触媒を含有してもよい。熱反応型潜在性酸硬化触媒としては、熱硬化性フラン樹脂組成物に含まれる成分と常温(25℃)では反応せず、硬化時の加熱ですばやく分解して酸を発生させるものであれば特に限定されない。熱反応型潜在性酸硬化触媒の具体例としては、常温時の安定性と硬化時の加熱による反応速度の点から、無機アンモニウム塩、1級アミン塩、2級アミン塩、3級アミン塩の少なくともいずれかを含有することが好ましく、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化メチルアンモニウム、塩化ジメチルアンモニウム、塩化エチルアンモニウム、塩化ジエチルアンモニウムから選ばれる1種以上がより好ましい。これらは、単独でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
熱硬化性フラン樹脂組成物が熱反応型潜在性酸硬化触媒を含有する場合、その含有量は、フラン樹脂100質量部に対し、0.01〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
〔硬化剤〕
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物においては、その硬化物中に架橋によるネットワークを形成させるための硬化剤を含有してもよい。硬化剤としては、例えばビスマレイミド系化合物、及び多官能(メタ)アクリル系化合物が挙げられる。
ビスマレイミド系化合物としては、例えば、N,N'−エチレンビスマレイミド、N,N'−ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N'−(1,3−フェニレン)ビスマレイミド、N,N'−[1,3−(2−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N'−[1,3−(4−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N'−(1,4−フェニレン)ビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、3,3−ジメチル−5,5−ジエチル−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリル系化合物としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート化合物や、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
熱硬化性フラン樹脂組成物が硬化剤を含有する場合、その含有量は、フラン樹脂100質量部に対して、0.01〜100質量部が好ましく、0.5〜50質量部がより好ましい。
〔反応性希釈剤〕
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、粘度を調整する観点、反応性を調整する観点から、反応性希釈剤を含んでもよい。
反応性希釈剤としては、粘度が低く、フラン樹脂と相溶性があり、更に熱硬化性フラン樹脂組成物が硬化する際に反応、固化するものであれば特に限定されないが、例えば、前述のフルフリルアルコールや、フルフラール、又はフルフリルアルコールとフルフラールとの混合物が好ましい。
熱硬化性フラン樹脂組成物が反応性希釈剤を含有する場合、その含有量は、フラン樹脂100質量部に対して、10〜130質量部が好ましく、40〜110質量部がより好ましい。
〔フィラー〕
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物はフィラーを含んでもよい。フィラーとしては、例えば、無機フィラー、炭素粉末、木粉等の有機フィラーが挙げられる。
無機フィラーとしては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アンチモン等の金属水酸化物や金属酸化物、亜鉛等の金属粉末、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、マイカ、タルク、ベントナイト、ゼオライト、シリカゲル、酸化アルミニウム、ガラスパウダー等が挙げられる。これらのフィラーは、単独でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記無機フィラーは、フラン樹脂との界面接着力を向上させる観点から、表面処理剤により表面処理を施したものであることが好ましい。表面処理剤としては、有機シラン系表面処理剤が好ましく、具体的にはアミノシラン系表面処理剤、エポキシシラン系表面処理剤、アクリルシラン系表面処理剤がより好ましい。
熱硬化性フラン樹脂組成物がフィラーを含有する場合、その含有量は、フラン樹脂100質量部に対して、10〜300質量部が好ましく、30〜250質量部がより好ましい。
〔塩〕
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、硬化物の寸法収縮を小さくする観点から、塩を含んでもよい。
塩としては、塩化ナトリウム、塩化リチウム、臭化ナトリウム、及び臭化リチウムから選ばれる1以上が好ましい。これらの中でも、硬化物の寸法変化をより小さくする観点、及び常温でのフラン樹脂への溶解度の観点から、塩化リチウムがより好ましい。
熱硬化性フラン樹脂組成物が塩を含有する場合、その含有量は、フラン樹脂100質量部に対して、0.2〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
<その他の成分>
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じ、可塑剤、消泡剤等の任意成分を含有していてもよい。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル、リン酸エステル、脂肪酸エステル、エポキシ系可塑剤等が挙げられる。
消泡剤としては、オイル型シリコーン消泡剤、エマルジョン型シリコーン消泡剤、非イオン系ポリエーテル等の破泡性ポリマー型消泡剤、特殊非イオン界面活性剤、ポリエーテル変性メチルアルキルポリシロキサン共重合体、ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、植物油系消泡剤等が挙げられる。これらの中でも消泡剤としては、エマルジョン型シリコーン消泡剤、破泡性ポリマー型消泡剤が好ましい。
これらは、単独でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<熱硬化性フラン樹脂組成物の製造方法>
本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物は、本発明のフラン樹脂、前記硬化触媒、及び必要に応じて前述の各成分を、ホモディスパー等を用いて混合することにより製造することができる。
[硬化物]
本発明の硬化物は、本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物を硬化させたものであり、優れた強度と伸び率とを兼ね備えると共に、ガラス繊維等に対する接着性が高いものである。
<硬化物の製造方法>
本発明の硬化物は、前記熱硬化性フラン樹脂組成物を加熱硬化することにより得ることができる。前記熱硬化性フラン樹脂組成物を加熱硬化する方法としては、例えば、前記熱硬化性フラン樹脂組成物を所定形状の容器又は金型に収容し、40〜130℃に調整された恒温槽、恒温水槽内で加熱することにより硬化させることができる。また、前記所定形状の容器又は金型内に40〜130℃に調整された熱風又は熱水を循環させることにより硬化させることもできる。
また、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド等のフィルム上に前記熱硬化性フラン樹脂組成物をキャストし、これをオーブン等で加熱することにより硬化させることもできる。
加熱硬化する際の温度としては、特に限定されないが、50〜200℃が好ましく、加熱硬化時間としては、例えば、1〜5時間が好ましい。
[フラン樹脂複合体]
本発明のフラン樹脂複合体は、本発明の硬化物と繊維質基材とが複合したものであり、より具体的には、本発明の熱硬化性フラン樹脂組成物を繊維質基材に含浸させた後、硬化させたものである。
前記熱硬化性フラン樹脂組成物を含浸させるための繊維質基材としては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、紙、綿、麻等からなる織物、不織布、チョップドストランドマット、及びロービングクロス等が挙げられる。
不織布の材料としては、例えばポリエステル、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン等が好ましい。また、可撓性を有し多孔質である、連続フィラメント又はステープルファイバーを備えたフェルト、マット、スパンボンド、ウェブ等も使用することができる。
チョップドストランドマットとしては、例えばガラス繊維等のストランドを一定長さに切断し、マット状に分散させた後、熱可塑性樹脂等の粘接着剤を均一に付与して熱溶融し、ストランド同士を接着させてマットとしたもの等が好ましい。
ロービングクロスとしては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、無機繊維、有機繊維、ウィスカー等の強化繊維からなるものが好ましい。また、強化繊維は繊維径が3〜25μmのものが好ましく、強度及び価格の観点から繊維径が5〜20μmのものがより好ましい。
これらの中でも、本発明の硬化物との接着性が良好であると共に、強度と価格とのバランスに優れるガラス繊維が好ましい。
<フラン樹脂複合体の製造方法>
本発明のフラン樹脂複合体は、前記熱硬化性フラン樹脂組成物を繊維質基材に含浸させた後、硬化させることにより製造することができる。
繊維質基材に熱硬化性フラン樹脂組成物を含浸させる方法は特に限定されず、例えば、繊維質基材に熱硬化性フラン樹脂組成物を含浸ロールにて含浸させる方法等が挙げられる。なお、熱硬化性フラン樹脂組成物の含浸量は特に限定されない。
繊維質基材に含浸させた熱硬化性フラン樹脂組成物の硬化方法は特に限定されず、例えば、含浸させた繊維質基材を金型内に設置し、熱風であるいは熱板に挟み込んで加熱硬化する方法等が挙げられる。
加熱硬化する際の温度としては、特に限定されないが、50〜200℃が好ましく、加熱硬化時間としては、例えば、1時間以上が好ましく、1〜6時間がより好ましい。
本発明のフラン樹脂複合体は、伸び率及び接着性に優れる硬化物を用いているため、複合体の伸び率も良好であると共に、繊維質基材と硬化物との接着性も良好な複合体が得られる。
本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
<実施例1>
以下の手順にしたがってフラン樹脂を製造した。なお、実施例1における反応を反応式(9)に示す。なお、実施例1の反応においては、反応式(9)で表される両末端にCH2OH基を有するフラン樹脂以外にも、片末端が水素原子であるフラン樹脂も得ることができる。
Figure 0006550059

(反応式(9)中、mは重合度を示す。)
冷却管、温度計、窒素導入口をセットした三口フラスコ中で、フラン化合物(9a)5g、パラホルムアルデヒド(9b)0.76g、85質量%リン酸0.03g、イソプロパノール5mlを混合し、30分間窒素バブリングを行った後、90℃のオイルバスで加熱して3時間反応させた。
その後、更にパラホルムアルデヒド(9b)0.76g、85質量%リン酸0.03gを添加し、オイルバスを110℃まで昇温し、還流下で2時間反応させた。
次いで、室温まで冷却した後、テトラヒドロフランで希釈し、水酸化ナトリウム水溶液にて中和することにより反応を停止した。エバポレータを用いて溶媒を除去した後、クロロホルム50mlを添加して希釈し、有機相を20質量%塩化ナトリウム水溶液で3回洗浄した。次いで、水相を分離した後、有機相に硫酸マグネシウムを添加して乾燥させた。更にエバポレータを用いてクロロホルムを除去することにより、濃赤色の粘調なフラン樹脂を5.87g得た。
得られたフラン樹脂について下記方法によりGPC測定を行ったところ、数平均分子量(Mn)は760、重量平均分子量(Mw)は1,730、分子量分布(Mw/Mn)は2.29であった。
また、下記の条件にて1H−NMRスペクトル及びFT−IRスペクトルを測定した。測定結果(図1)を原料モノマーであるフラン化合物(9a)の測定結果(図2)と比較し、フラン樹脂が生成していることを確認した。
具体的には、生成物であるフラン樹脂のフラン環の5位のプロトンの積分値が、原料であるフラン化合物における5位のプロトンの積分値と比較して大幅に減少していることを確認した。
また、図1において、ホルムアルデヒド由来の炭素に結合するプロトン(CH2)のピークを4.30〜4.31ppmの位置に確認し、末端CH2OHのピークを5.07〜5.10ppm付近に確認した。
更に、原料であるフラン化合物のフラン環の3位及び4位のピークを、6.05ppm及び6.32ppmに確認したのに対し(図2)、生成物であるフラン樹脂のフラン環の3位及び4位のピークが5.97ppm及び6.12ppmの位置にシフトしていることを確認した(図1)。
以上の結果より、目的とするフラン樹脂が得られたことを確認した。
<測定条件>
〔GPC測定〕
株式会社島津製作所製GPCシステム、及び東ソー株式会社製「TSKgel G2000HXL」×2(排除限界分子量10,000)をカラムとして用いた。カラム温度40℃、流量1.0ml/minに設定すると共に、展開媒としてテトラヒドロフラン、検出器としてRIを使用した。
分子量計算方法は、重量平均分子量(Mw)がそれぞれ18,100、10,200、5,970、2,630、1,050、453の標準ポリスチレン「TSKstandardPOLYSTYLENE」を用いて検量線を作成し、計算により重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分子量分布を求めた。
1H−NMRスペクトル測定〕
日本電子株式会社製NMR測定装置「ECX-400」を用い、重クロロホルム又は重DMSOを溶媒とし、23℃で測定した。なお、図1には重DMSOを溶媒として用いて測定した1H−NMRスペクトルを示す。
〔FT−IR測定〕
スペクトロメータとして、ThermoElectron製「NICOLET380」を用いてATR法により測定した。
<実施例2、3及び比較例1>
実施例2
冷却管、温度計、窒素導入口をセットした三口フラスコ中で、フラン化合物(9a)400g、37質量%ホルマリン溶液(9b)294.4g、酢酸30.6gを混合し、30分間窒素フローを行った後、65℃に加熱して4.5時間反応させた。
次いで、室温まで冷却した後、5質量%水酸化ナトリウム水溶液にて中和し、水相を分離した。得られた液状物を酢酸エチルを加えて希釈し、5質量%炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した後、水相を分離し、有機相に硫酸マグネシウムを添加して乾燥させた。その後、酢酸エチルを減圧下で留去することで濃橙色液状フラン樹脂を得た。
得られたフラン樹脂について実施例1と同様にGPC測定を行ったところ、Mnは570、Mwは720、分子量分布(Mw/Mn)は1.26であった。
また、実施例1と同様に1H−NMRスペクトル及びFT−IRスペクトルを測定し、目的のフラン樹脂が得られていることを確認した。
実施例3
フラン化合物(9a)を280g、フルフリルアルコールを125g、37質量%ホルマリン溶液(9b)を114.6g、及び酢酸を31.6g使用したこと以外は実施例2と同様にして反応を行い、濃橙色液状フラン樹脂を得た。
得られたフラン樹脂について実施例1と同様にGPC測定を行ったところ、Mnは730、Mwは1120、分子量分布(Mw/Mn)は1.53であった。
また、実施例1と同様に1H−NMRスペクトル及びFT−IRスペクトルを測定し、目的のフラン樹脂が得られていることを確認した。
比較例1
冷却管、温度計を備えたフラスコ中にフルフリルアルコール400g、パラホルムアルデヒド112.5g、10質量%NaOH水溶液3.4gを入れ、50℃に加熱してパラホルムアルデヒドをフルフリルアルコールに完全に溶解させた。その後、10質量%リン酸水溶液16g、イオン交換水65gを加え、90℃に昇温して1.5時間反応させた。
反応終了後室温まで冷却し、50質量%NaOH水溶液でpH6まで中和した。その後、減圧下で135℃まで加熱し、揮発分を除去することにより、フルフリルアルコール系フラン樹脂を得た。
<実施例4、5及び比較例2>
実施例4
実施例2で得られたフラン樹脂100質量部にp−トルエンスルホン酸の65質量%水溶液1.5質量部を添加し、混合することにより硬化性フラン樹脂組成物を調製した。この熱硬化性フラン樹脂組成物をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にキャストし、熱風オーブン中60℃で1時間硬化させ、更に80℃で3時間硬化させることにより、厚さ100μmの黒褐色の硬化フィルムを得た。
実施例5
実施例3で得られたフラン樹脂を用いたこと以外は実施例4と同様にして硬化フィルムを作成した。
比較例2
比較例1で得られた樹脂を用いたこと以外は実施例4と同様に硬化フィルムを作成した。
〔評価〕
実施例4、5及び比較例2で得られた硬化フィルムを10mm幅の短冊状に裁断し、引張試験機により1mm/minの速度で引張試験を行い、下記基準にしたがって評価した。結果を表1に示す。
破断伸び
G(良い):2.5%以上
B(悪い):2.5%未満
破断強度
G(良い):35MPa以上
B(悪い):35MPa未満
弾性率:
G(良い):2GPa以上
B(悪い):2GPa未満
判定
G(良い):前記3つの評価の全てがG(良い)評価であるもの
B(悪い):前記3つの評価のうち少なくとも1つがB(悪い)評価であるもの
Figure 0006550059
実施例4及び5の硬化フィルムは、優れた破断伸びを示すと共に、破断強度及び弾性率も良好であった。一方、比較例2の硬化フィルムは、破断強度、及び弾性率は良好であるものの、破断伸びに劣るものであった。
<実施例6、7及び比較例3>
実施例6
実施例4において調製した熱硬化性フラン樹脂組成物をガラス繊維クロスに含浸させてポリエチレンシートでラミネートした後、金型で拘束し、熱風オーブン中60℃で1時間、更に90℃で4時間硬化させることにより、厚さ4mmのフラン樹脂複合体を得た。
実施例7
実施例5において調製した熱硬化性フラン樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例6と同様にしてフラン樹脂複合体を作成した。
比較例3
比較例2において調製した熱硬化性フラン樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例6と同様にしてフラン樹脂複合体を作成した。
〔評価〕
実施例6、7及び比較例3で得られたフラン樹脂複合体をJIS−K7164に準拠し、引張試験機により1mm/minの速度で引張試験を行い、下記基準にしたがって評価した。結果を表2に示す。
破断伸び
G(良い):2.5%以上
B(悪い):2.5%未満
破断強度
G(良い):70MPa以上
B(悪い):70MPa未満
弾性率:
G(良い):4.5GPa以上
B(悪い):4.5GPa未満
判定
G(良い):前記3つの評価の全てがG(良い)評価であるもの
B(悪い):前記3つの評価のうち少なくとも1つがB(悪い)評価であるもの
Figure 0006550059
実施例6及び7のフラン樹脂複合体は優れた破断伸びを示すと共に、破断強度及び弾性率も良好であった。一方、比較例3のフラン樹脂複合体は、破断強度及び弾性率は良好であるものの、破断伸びに劣るものであった。
<実施例8>
以下の手順にしたがってフラン樹脂を製造した。なお、実施例8における反応を反応式(10)に示す。なお、実施例8の反応においては、反応式(10)で表される両末端にCH2OH基を有するフラン樹脂以外にも、片末端が水素原子であるフラン樹脂も得ることができる。
Figure 0006550059

(反応式(10)中、s及びtはそれぞれ独立に重合度を示す。)
冷却管、温度計をセットしたフラスコ中で、フラン化合物(10a)8.98g〔0.041mol〕、パラホルムアルデヒド(10b)14.40g、フルフリルアルコール(10c)36.00g〔0.367mol〕、パラホルムアルデヒドを解重合すること及び前記予備反応を行うことを目的とする10質量%NaOH水溶液0.34gを混合し、60℃に加熱して均一な溶液とした。
更に10質量%リン酸水溶液1.60g、イオン交換水6.5gを添加し、昇温して100℃で90分反応させた。次いで、室温まで冷却した後、10質量%NaOH水溶液にて中和し反応を停止した。
その後、減圧下で反応後溶液を140℃まで加熱して揮発分を除去することにより、濃褐色で液状のフラン樹脂を得た。
得られたフラン樹脂について下記条件によりGPC測定を行ったところ、数平均分子量(Mn)は440、重量平均分子量(Mw)は3,420、分子量分布(Mw/Mn)は7.77であった。
また、得られたフラン樹脂の1H−NMRスペクトルを下記条件にて測定したところ、原料モノマーであるフラン化合物(10a)及びフルフリルアルコール(10c)に由来するピークが観察されると共に、原料モノマーでは観察されなかったブロードなピークが3.85〜4.0ppm及び5.85〜6.45ppmに新たに確認された(図5〜7)。
また、生成物であるフラン樹脂のフラン環の5位のプロトンの積分値が、フラン環の3位及び4位のプロトンの積分値に比べて大幅に低下していることから、フラン環の5位に新たな炭素−炭素結合が形成されたことを確認した。また、生成物であるフラン樹脂のFT−IRスペクトルを測定した結果を図8に示す。
以上の結果より、目的とするフラン樹脂が得られたことを確認した。
<測定条件>
〔GPC測定〕
株式会社島津製作所製GPCシステム、及び東ソー株式会社製「TSKgel G2000HXL」×2(排除限界分子量10,000)をカラムとして用いた。カラム温度40℃、流量1.0ml/minに設定すると共に、展開媒としてテトラヒドロフラン、検出器としてRIを使用した。
分子量計算方法は、重量平均分子量(Mw)がそれぞれ18,100、10,200、5,970、2,630、1,050、453の標準ポリスチレン「TSKstandardPOLYSTYLENE」を用いて検量線を作成し、計算により重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分子量分布を求めた。
1H−NMRスペクトル測定〕
日本電子株式会社製NMR測定装置「ECX-400」を用い、重DMSOを溶媒とし、23℃で測定した。なお、図5〜7には重DMSOを溶媒として用いて測定した1H−NMRスペクトルを示す。
〔FT−IR測定〕
スペクトロメータとして、ThermoElectron製「NICOLET380」を用いてATR法により測定した。
<実施例9>
実施例8で得られたフラン樹脂5.0gに対して、硬化触媒として65質量%のパラトルエンスルホン酸一水和物水溶液0.05gを添加し、混合することにより、熱硬化性フラン樹脂組成物を調製した。
次いで、幅10mm×長さ80mm×深さ1mmの樹脂製の型枠にテフロンシートを密着させ、該テフロンシート上に得られた熱硬化性フラン樹脂組成物を流し入れ、その後、該熱硬化性フラン樹脂組成物の上にテフロンシートを重ねた。これを60℃のオーブン中で1時間、更に90℃に昇温して3時間熱処理することにより硬化させ硬化体を得た。硬化体は黒赤褐色で強度が高く可撓性を有していた。
<比較例4>
原料モノマーとしてフラン化合物(10a)を用いなかったこと以外は実施例8と同様に反応を行い、濃褐色の液状樹脂を得た。得られた液状樹脂について、上記の条件でGPC測定を行ったところ、数平均分子量(Mn)が350、重量平均分子量(Mw)が1,580、分子量分布(Mw/Mn)が4.51であった。
<比較例5>
比較例4の樹脂について実施例9と同様にして硬化体を作製した。得られた硬化体は黒褐色であり、実施例9で得られた硬化体と比較して、硬度が高いものの脆く、可撓性を有していなかった。

Claims (10)

  1. 下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するフラン樹脂。
    Figure 0006550059

    (式(1)中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立に、水素原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の有機基を示す。R1とR2、及びR3とR4とは連結して環構造を形成していてもよい。)
  2. 下記一般式(1)で表される繰り返し単位、及び下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する、請求項1に記載のフラン樹脂。
    Figure 0006550059

    (式(1)及び式(2)中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、各々独立に、水素原子、又はヘテロ原子を含んでいてもよい炭素数1〜8の有機基を示す。R1とR2、R3とR4、及びR5とR6とは連結して環構造を形成していてもよい。)
  3. 前記一般式(1)において、R1、R2、R3及びR4が水素原子である、請求項1に記載のフラン樹脂。
  4. 前記一般式(1)及び前記一般式(2)において、R1、R2、R3、R4、R5及びR6が水素原子である、請求項2に記載のフラン樹脂。
  5. 下記一般式(3)で表されるフラン化合物、及び下記一般式(4)で表されるカルボニル化合物を、酸触媒の存在下で反応させる、請求項1又は3に記載のフラン樹脂の製造方法。
    Figure 0006550059

    (式(3)及び式(4)中、R1、R2、R3及びR4は、式(1)中のR1、R2、R3及びR4と同義である。)
  6. 下記一般式(3)で表されるフラン化合物、下記一般式(4)で表されるカルボニル化合物、及び下記一般式(5)で表されるフラン化合物を、酸触媒の存在下で反応させる、請求項2又は4に記載のフラン樹脂の製造方法。
    Figure 0006550059

    (式(3)、式(4)及び式(5)中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、式(1)及び式(2)中のR1、R2、R3、R4、R5及びR6と同義である。)
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のフラン樹脂と、硬化触媒及び硬化剤の少なくとも1種とを含む熱硬化性フラン樹脂組成物。
  8. 請求項7に記載の熱硬化性フラン樹脂組成物を硬化させた硬化物。
  9. 請求項8に記載の硬化物と繊維質基材とが複合したフラン樹脂複合体。
  10. 請求項7に記載の熱硬化性フラン樹脂組成物を繊維質基材に含浸させた後、硬化させたフラン樹脂複合体。
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