JP6549833B2 - 人感知装置を備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
超音波センサは、搬送波あるいは送信波と呼ばれる信号を周囲に送出し、周囲に存在する人や物に反射して戻ってくる反射波を受信する。搬送波の送出から反射波の受信までの遅延時間を求め、超音波が空気中を伝搬する速度に基づいて反射を生じさせた人や物までの距離を求める。
人と物の区別は、焦電センサなど他の検出手段と組み合わせることで実現してもよいし、用途によっては反射波の波形に基づいて実現できることもある。
人感知センサは、種々の用途に用いられるが、その一つに画像形成装置の省電力モードからの復帰制御が挙げられる。
受信された反射波は通常、包絡線検波し、検波された信号(検波信号)を基準電圧、即ち閾値として予め定められた電圧値と比較する。検波信号が閾値を超えたら反射波が戻ったものとして送出からの遅延時間を求める。
ところが、近接距離で反射が生じた場合、送信波が直接廻り込んで受信される波形と反射波の波形の時間差が僅かで区別がつきにくく、精度よく距離計測を行うことが難しい場合がある。そこで、制御手段によってレベル制御可能な基準電圧発生手段から出力される基準電圧と検波信号とを比較し、近距離物体からの反射波は高い基準電圧で比較し、遠距離物体からの反射波は低い基準電圧で比較するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。このように構成することで、送信波が直接廻り込んで受信されても近接距離の物体を正確に検出できるようにしている。
測定範囲を広げる一つの手法は、近距離検出用と遠距離検出用に2つの超音波センサを用いることである。しかし、そうすると2つの超音波センサを設置するスペースが必要になり、コスト的な負担も大きくなる。
単純な構成で測定可能な距離の範囲がより広い超音波センサが望まれる。
例えば、電子写真方式の画像形成装置はトナーを用いて画像形成を行うが、そのトナーを前記印刷シート上に定着させるためのヒートローラやそのヒートローラを加熱するヒータを含む定着装置を備える。省電力モード中は、前記ヒータに供給する電力が遮断または低減されるので、その状態から通常モードに復帰するまでのウォームアップに時間を要する。
さらに、ユーザが操作を行うための表示パネルを備えたものでは、省電力モード中に表示を消して通電を遮断するか、あるいは表示を行いつつも電力消費の少ない状態に遷移する。その状態から通常モードの表示に復帰するまでには、若干の時間を要する。
これらは一例に過ぎないが、一般に定着装置のウォームアップは、スキャナのキャリブレーションよりも長い時間を必要とする。また、スキャナのキャリブレーションは、表示パネルの通常モードへの復帰よりも時間を要する。
一方で、感知したユーザが画像形成装置の近くを通り過ぎただけの場合は、ユーザが遠ざかるのを感知したら通常モードへの復帰を中断し省電力モードへ戻すことが好ましい。
これらの機能を実現するには、広い範囲の距離を測定可能な超音波センサが必要である。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、単純な構成で広い範囲に渡って距離の計測が可能な人感知装置を提供する。また、その人感知装置を備え、単純な構成で広い範囲に渡ってユーザの検出が可能な画像形成装置を提供する。
さらに、前記人感知装置を備えてなる画像形成装置は、前記人感知装置が広い範囲に渡ってユーザを感知し、複数の前記復帰処理のうちで、完了までにより長い時間を有する復帰処理をユーザまでの距離がより遠い段階で開始することによってユーザに対して見かけ上の起動時間を早めることができる。その一方で、不必要に早い省電力モードからの復帰を防止できる。例えば、感知したユーザが画像形成装置の近くを通り過ぎただけの場合、ユーザが遠ざかるのを感知したら通常モードへの復帰を中断し省電力モードへ戻すことで省電力モードからの不要な復帰が防止される。
(実施の形態1)
≪人感知装置の構成≫
図1は、この発明の一実施形態である超音波型の人検知装置の電気的な構成を示すブロック図である。図2A,図2B,図3Aおよび図3Bは、図1に示す人検出装置の搬送波および反射波を模式的に示す波形図である。
演算部101cは、後述する制御部101の一部であり、具体的なハードウェアはCPU、ROM、RAMなどから構成される。CPUがROMに格納された制御プログラムを実行することによって制御部101の機能が実現される。
超音波送信部65は、送信ドライバ63から入力された電気信号を対応する超音波信号(搬送波)に変換する。
超音波受信部67は、搬送波が反射されて戻る反射波を受信して対応する波形の電気信号に変換する。図1は、計測可能な範囲内のユーザ120に反射して反射波が戻ることを示している。
コンパレータ71は、検波回路69から出力される検波信号を基準の電圧(閾値)と比較して二値化し、二値化された信号を演算部101cへ出力する。
演算部101cは、コンパレータ71から出力された信号を処理して搬送波の送出から反射波の受信までの遅延時間を求め、それに基づいてユーザ120までの距離の測定値を算出する。そして、求められた距離の測定値をメモリ104に格納する。
さらに、演算部101cは、メモリ104を参照して得られた測定距離が時間とともに変化する場合に、それを移動するユーザと判断し、その結果(ユーザー検出判定)を制御部101に渡す。ただし、測定距離の時間的な変化の速さは人が移動可能な速度として予め定められた範囲に限定され、その範囲を超える急激な変化はノイズと判断する。
下段の波形は中段の搬送波に対する反射波を示す。より詳細には検波回路69の出力を単純化して示している。図2Aは人感知装置51から20センチメートル、40センチメートル、100センチメートルおよび150センチメートルの距離で搬送波が反射して、それぞれの反射波が戻る様子を単純化して示している。さらに、搬送波が直接回り込んで受信される直接波を示している。
「検出の閾値」は、コンパレータ71が検波信号を比較する閾値の電圧を示す。
図2Aは、搬送波のパルス数が5パルス、電圧が10V、反射波検出の閾値が3.8Vである。この実施形態で、図2Aは、近接距離用の設定である。演算部101cは、先のパルス列信号で検出されたユーザの測定距離に応じて搬送波のパルス数、電圧および反射波検出の閾値を下記の表1のように設定する。
よって、高い精度で距離測定を行うためには、測定対象のおおよその距離に応じて設定1〜設定4を適宜切替えることが好ましい。
図4は、人感知装置51を備えた画像形成装置の一実施形態であるデジタル複合機の外観を示す斜視図である。図5は、図4に示すデジタル複合機の平面図である。図6は、図4に示すデジタル複合機100の本体部分の機構的構成を示す断面図である。
図4および図5に示すように、デジタル複合機100は、操作部103、人感知装置51、排出トレイ39aおよび39bを備える。
またこれらのジョブの実行やユーザからの指示を受付けない期間が予め定められた期間を超えて続くと指示を受け付けたらすぐにジョブの実行を開始できる通常モードから省電力モードに移行する。なお、省電力モードへの移行は、前述のように待機状態が所定期間続いた場合だけでなく、明示的なユーザの操作を受付けた場合や予め設定された時刻が到来した場合に行われてもよい。あるいは、周囲の環境(例えば照度や騒音の程度など)が予め設定された状態になった場合に行われてもよい。
デジタル複合機100においては、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像を印刷シートに印刷する。あるいは、単色(例えばブラック)を用いたモノクロ画像を印刷シートに印刷する。このため、現像装置12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14、および帯電器15等は、それぞれ4個ずつ設けられる。各色に応じた4種類のトナー像を形成するために、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応付けられて、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
定着装置17を通過した印刷シートは、排出ローラ36aまたは36bを経て排出トレイ39aまたは39bへ排出される。印刷シートの排出先は、後述する画像形成制御部101aによって制御され、図示しない切替え機構によって排出トレイ39aおよび39bの何れかへ印刷シートが導かれるように搬送経路が切替えられる。印刷シートの搬送経路の切替え機構は、画像形成装置の技術分野で周知であるので詳細な図示を省略している。
図7は、本実施形態のデジタル複合機100の電気的構成を示すブロック図である。図7において、制御部101は、デジタル複合機100を統合的に制御するものであって、CPU、RAM、ROM、各種のインターフェース回路等からなる。制御部101は、この発明に係る演算部101cの機能を包含し、さらに画像形成制御部101aおよび省電力制御部101bの機能を含む。
印刷部102は、電子写真方式により印刷画像を印刷シートに印刷する。印刷部102は、図4における光走査装置11、現像装置12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14および帯電器15に係る電気的構成要素を含んで構成される。さらに、中間転写ベルト21、定着装置17、シート搬送経路R1、給送トレイ18、および排出トレイ39a、39bに係る電気的構成要素を含んで構成される。
通信部55は、外部の機器と通信データを送受し、例えば外部のコンピュータから印刷ジョブの実行要求を受信する通信インターフェースの回路およびファームウェアである。
操作部103は、複数の入力キーや液晶表示装置からなる。メモリ104は、例えばハードディスク装置(HDD)やフラッシュメモリ等不揮発性の記憶手段であって、種々のデータやプログラムを格納する。
以上がデジタル複合機100の構成の概要である。
この実施形態において、印刷部102は電子写真方式により画像形成を行うので、印刷シートに転写されたトナーを所定温度に加熱して前記印刷シートに定着させる定着装置17を有している。制御部101は、省電力モード中に定着装置17の加熱ローラ24の制御温度を通常モードに比べて下げることによって省電力を実現する。通常モードへの復帰に際して、加熱ローラ24の温度を前述の所定温度まで上昇させるために時間を要する。
省電力モード時に印刷ジョブの指示を受けた場合、制御部101は省電力制御部101bとして、デジタル複合機100の各部分を一旦省電力モードから通常モードに復帰させる。さらに、画像形成制御部101aとして復帰後に印刷ジョブを実行する。印刷ジョブが終了した後、制御部101は省電力制御部101bとして、省電力モードへ移行させる処理を行う。
スキャナジョブやコピージョブの場合は、操作部103を介してユーザからジョブ開始の指示を受付ける。また人感知装置51は、ユーザが操作部103を操作するために操作部103の前にきたことを感知し、ユーザが操作部103を操作する前に省電力モードが解除されるようにする。
図5で、扇形状の操作領域53は人感知装置51が人体を感知する領域を示している。ユーザが操作領域53内に入ると人感知装置51がユーザを感知する。
続いて、演算部101cが実行する処理、特にユーザまでの距離に応じた搬送波の送信強度と閾値の設定を行う処理について説明する。
図8および図9は、図7に示す制御部101が演算部101cとして実行する処理の一例を示すフローチャートである。フローチャートの処理は時間の間隔をおいて繰り返し実行される。フローチャートに沿って演算部101cの処理を説明する。
そこで、演算部101cは、例えばデジタル複合機100の電源がオンされた後、予め定められた期間、操作領域内の反射波を検出し、定常的に存在する物体までの距離をメモリ104に記憶する。定常的に検出される物体は静止しているので本来の検出対象であるユーザではないと判断してその距離の検出結果は無視する。言い換えると、時間が経過しても測定距離が変化しない反射波はノイズとして無視する。フローチャートを分かり易くするために、ノイズを無視する処理は記載を省略している。
また、演算部101cを含む制御部101は、デジタル複合機100の他の処理もマルチタスクで並列的に実行するが、他の処理の説明は省略する。
一方、150センチメートル以内にユーザが検出された場合(ステップS17のYes)、ルーチンはステップS21へ進む。
なお、ここでユーザとして検出されるのは前述のノイズを無視して残る対象物である。その検出対象物が時間とともに移動する真のユーザであるか否かの判断は、後述する図11で処理される。その意味で、図8および図9でのユーザ検出は仮の検出ともいえる。
ユーザが検出されない場合(ステップS27のNo)、演算部101cは先の遠距離検出用の設定4で得られた測定距離を今回のユーザ検出結果としてメモリ104に格納する(ステップS29)。そして、この回の処理を終了する。
一方、100センチメートル以内にユーザが検出された場合(ステップS27のYes)、ルーチンは図9のステップS31へ進む。
ユーザが検出されない場合(ステップS37のNo)、演算部101cは先の中距離検出用の設定3で得られた測定距離を今回のユーザ検出結果としてメモリ104に格納する(ステップS39)。そして、この回の処理を終了する。
一方、50センチメートル以内にユーザが検出された場合(ステップS37のYes)、ルーチンはステップS41へ進む。
ユーザが検出されない場合(ステップS47のNo)、演算部101cは先の近距離検出用の設定2で得られた測定距離を今回のユーザ検出結果としてメモリ104に格納する(ステップS49)。そして、この回の処理を終了する。
以上が、搬送波の送信強度を切替えてユーザまでの距離を測定する1回の処理である。1回の処理で、演算部101cは1〜4つの搬送波を送信させる。ユーザが遠距離のときは1つの搬送波を送信させ、ユーザが近づくにつれて搬送波の個数が増える。ユーザが近接距離に近づいたときは1回につき4つの搬送波を送信させる。
図10および図11は、図7に示す制御部101が実行する省電力モードからの復帰に係る処理の一例を示すフローチャートである。図10および図11に示す処理は、時間の間隔をおいて繰り返し起動される。フローチャートに沿って制御部101の処理を説明する。
図10で、制御部101は、デジタル複合機100が省電力モードの状態か否かを調べる(ステップS61)。この省電力モード状態は復帰中の状態を含む。省電力モードの状態でなければ、処理を終了する(ステップS61のNo)。
省電力モード中であれば(ステップS61のYes)、演算部101cとして制御部101は、メモリ104に格納された各回のユーザ検出結果を参照する(ステップS61)。そして、測定距離の時系列的な変化に基づいて、ユーザがデジタル複合機100に接近中か否かを判断する(ステップS65)。
ユーザが接近中でないと判断した場合は(ステップS65のNo)、ルーチンは図11のステップS81へ進み、ユーザがデジタル複合機100から遠ざかりつつあるか否かを調べる。ユーザが遠ざかりつつあるときは後述するように図11のステップS83以下の処理を行い、遠ざかりつつあるのでなければ(ステップS81のNo)、この回の処理を終了する。
ユーザがウォームアップを開始すべき距離に近づいたと判断したら(ステップS67のYes)、制御部101は画像形成制御部101aとして定着のウォームアップを開始させ(ステップS69)、その後ルーチンはステップS71へ進む。そうでない場合(ステップS67のNo)、ルーチンはステップS71へ進む。
キャリブレーションを開始すべき距離にユーザが近づいたと判断したら(ステップS71のYes)、制御部101は画像形成制御部101aとしてスキャナのキャリブレーションを開始させ(ステップS73)、その後、ルーチンはステップS75へ進む。そうでない場合(ステップS71のNo)、ルーチンはステップS75へ進む。
ステップS75で、省電力制御部101bとして制御部101は、直近のユーザまでの距離が表示パネルの表示を開始すべき距離か否かを調べる(ステップS75)。
ユーザが表示を開始すべき距離に近づいたと判断したら(ステップS75のYes)、制御部101は画像形成制御部101aとして表示パネルの表示を開始させ、さらに他の各部分への通電を行って省電力モードから復帰させて(ステップS77)復帰の処理を終了する。
まず、定着のウォームアップ中であれば(ステップS83)、実行中のウォームアップを中断させる(ステップS85)。
さらに、キャリブレーションの実行中であれば(ステップS87)、実行中のキャリブレーションを中断させる(ステップS89)。
また、表示パネルの表示を開始していれば(ステップS91)、表示パネルの表示をやめる用に制御する(ステップS93)。
その他の部分を含め、省電力モードから復帰させた部分を再び省電力モードの状態へ移行させる(ステップS95)。
以上が、ユーザの接近を検出して一旦省電力モードから復帰させたが、その後ユーザが遠ざかると判断して省電力モードからの復帰を中止する処理の内容である。
実施の形態1では、人感知装置51を検出する毎回の計測において、制御部101は最初に遠距離検出用の設定(設定4)からはじめて、近い範囲の測定に設定を順次切替えていき、その範囲内にユーザが検出されない場合に直前の設定によるユーザまでの距離を検出結果として採用している。
異なる実施形態として、先の回で検出結果を得た設定、即ち高い精度でユーザまでの距離を検出できる設定を制御部101がメモリ104に格納しておき、次回はその設定で検出を行うようにしてもよい。その設定でユーザが検出されたら実施の形態1と同様、近い測定範囲に設定を順次切替え、ユーザが検出されなければ遠い測定範囲に設定を順次切替える。
毎回の測定の繰り返しの時間間隔がユーザの移動速度に対して十分短ければ、このように設定を切替えることによって、毎回の測定における設定の切替え回数を実施の形態1よりも減らすことが可能である。
実施の形態1では、人感知装置51によるトリガの種類として、ウォームアップの他にスキャナのキャリブレーションおよび表示パネルの表示開始を述べた。また、人感知装置51によるユーザの検出と定着装置17のウォームアップ処理の関係が、ウォームアップ開始のトリガのみである。
しかし、人感知装置51によるユーザの検出は、これ以外の種々の復帰処理に適用できる。また、一つの復帰処理に対して複数のトリガを与える態様も考えられる。
種々の復帰処理の具体例を挙げると、電子写真感光体の初期化動作、現像装置の攪拌動作、印刷シートの後処理装置の初期化動作などがある。
また、例えばウォームアップの復帰処理に関して、制御部101は、予め定められた第一の距離にユーザが近づいたらヒータに通電してヒートローラの加熱を開始する第一のトリガを与える。そして、さらにユーザが予め定められた第二の距離に近づいたらヒートローラおよび加圧ローラを回転させる第二のトリガを与えて加圧ローラの表面を暖める。このように、一つの復帰処理に複数のトリガを与えてもよい。
(i)この発明による人感知装置は、繰り返し超音波信号を送信するように制御し、かつ、超音波信号の送信強度を変更し得る送信部と、送信された超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信し、設定された閾値を超える強度の反射波を信号として検出する受信部と、前記超音波信号の送信から前記反射波の信号が受信されるまでの時間を測定して反射した物体までの距離を算出し、かつ、前記送信強度および前記閾値を設定する演算部とを備え、前記演算部は、前記物体までの距離に応じて送信強度および閾値の設定を行って1回の検出結果を得、各回の測定距離が変化する物体をユーザと認識することを特徴とする。
(ii)各回の送信強度および閾値の設定は、各回で送信強度および閾値を切替えて好適な設定を決定するかまたは前回の測定距離に基づいて決定されてもよい。
このようにすれば、好適な送信強度および閾値で各回の距離測定を行うことができる。
このようにすれば、パルス列信号のパルス数および振幅を変化させることで搬送波の強度を変更できる。
(iv)前述の人感知装置と、印刷シート上に画像形成を行ってその印刷シートを出力する画像形成部と、待機状態が続いたときに待機状態よりも電力消費の少ない省電力モードに移行させ、前記人感知装置によるユーザの検出に応答して前記省電力モードから待機状態へ復帰させるために複数の復帰処理を行うように制御する制御部とを備え、前記制御部は、複数の前記復帰処理のうちで、完了までにより長い時間を有する復帰処理を前記ユーザまでの距離がより遠い段階で開始することを特徴とする。
(v)前記画像形成部は、トナーを用いて画像形成を行い、そのトナーを前記印刷シート上に定着させるためのヒートローラ、前記ヒートローラを加熱するヒータ、原稿を読み取るスキャナ、ユーザが操作を行うための表示パネルを備え、完了までにより長い時間を有する復帰処理は前記ヒートローラを前記ヒータで加熱するウォームアップ処理であり、他の復帰処理は前記スキャナのキャリブレーションおよび前記表示パネルのうち少なくとも一つであってもよい。
この態様にすれば、ユーザまでの距離がより遠い段階でウォームアップ処理を開始し、ユーザまでの距離がそれより近づいた段階でスキャナのキャリブレーションあるいは表示パネルの復帰処理を行うことによって、ユーザに対して見かけ上の起動時間を早めることができる。その一方で、例えば、スキャナあるいは表示パネルの復帰処理を開始する前の段階で前記ユーザが画像形成装置の近くを通り過ぎただけであると判断したとき場合、スキャナあるいは表示パネルの復帰処理を控えことができる。さらに、ウォームアップ処理を中断することが可能である。このように、省電力モードから不要な復帰が防止できる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
Pa、Pb、Pc、Pd:画像ステーション、 R1:シート搬送経路
Claims (4)
- 繰り返し超音波信号を送信するように制御し、かつ、超音波信号の送信強度を変更し得る送信部と、
送信された超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信し、設定された閾値を超える強度の反射波を信号として検出する受信部と、
前記超音波信号の送信から前記反射波の信号が受信されるまでの時間を測定して反射した物体までの距離を算出し、かつ、前記送信強度および前記閾値を設定する演算部とを備えた超音波型の人感知装置を備える画像形成装置であって、
前記演算部は、前記物体までの距離に応じて送信強度および閾値の設定を行って1回の検出結果を得、各回の測定距離が変化する物体をユーザと認識するものであって、各回の距離検出における前記送信強度および閾値を、遠距離検出用の設定から近接距離検出用の設定へと段階的に切替えて前記物体までの距離を測定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記送信部は、指定された数および振幅のパルス列信号を繰り返し生成する送信パルス生成部と、前記パルス列信号を超音波信号に変換する超音波送信部とを含み、
前記受信部は、受信された反射波の信号を電気信号に変換する超音波受信部と、前記電気信号を包絡線検波する検波回路と、包絡線検波された信号を前記閾値と比較するコンパレータとを含み、
前記演算部は、前記送信強度として前記パルス列信号のパルス数および振幅を指定する請求項1に記載の画像形成装置。 - 印刷シート上に画像形成を行ってその印刷シートを出力する画像形成部と、
待機状態が続いたときに待機状態よりも電力消費の少ない省電力モードに移行させ、前記人感知装置によるユーザの検出に応答して前記省電力モードから待機状態へ復帰させるために複数の復帰処理を行うように制御する制御部とを備え、
前記制御部は、複数の前記復帰処理のうちで、完了までにより長い時間を有する復帰処理を前記ユーザまでの距離がより遠い段階で開始することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成部は、トナーを用いて画像形成を行い、そのトナーを前記印刷シート上に定着させるためのヒートローラ、前記ヒートローラを加熱するヒータ、原稿を読み取るスキャナ、ユーザが操作を行うための表示パネルを備え、
完了までにより長い時間を有する復帰処理は前記ヒートローラを前記ヒータで加熱するウォームアップ処理であり、他の復帰処理は前記スキャナのキャリブレーションおよび前記表示パネルのうち少なくとも一つである請求項3に記載の画像形成装置。
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