JP2016090433A - 人感知装置およびそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構成で広い範囲に渡って距離の計測が可能な人感知装置を提供する。
【解決手段】繰り返し超音波信号を送信するように制御し、かつ、超音波信号の送信強度を変更し得る送信部と、送信された超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信し、設定された閾値を超える強度の反射波を信号として検出する受信部と、超音波信号の送信から反射波の信号が受信されるまでの時間を測定して反射した物体までの距離を算出し、かつ、送信強度および閾値を設定する演算部とを備え、演算部は、物体までの距離に応じて送信強度および閾値の設定を行って1回の検出結果を得、各回の測定距離が変化する物体をユーザと認識する超音波型の人感知装置。
【選択図】図1

Description

この発明は、人の存在を感知する人感知装置およびそれを備えた画像形成装置に関し、より詳細には超音波型の人感知装置および前記装置によるユーザの検出に応答して省電力モードから復帰する画像形成装置に関する。
人の存在を感知する人感知センサ(人感センサとも呼ばれる)として種々のタイプのものが用いられているが、人までの距離を計測可能なタイプのセンサとして代表的なものに超音波センサがある。
超音波センサは、搬送波あるいは送信波と呼ばれる信号を周囲に送出し、周囲に存在する人や物に反射して戻ってくる反射波を受信する。搬送波の送出から反射波の受信までの遅延時間を求め、超音波が空気中を伝搬する速度に基づいて反射を生じさせた人や物までの距離を求める。
人と物の区別は、焦電センサなど他の検出手段と組み合わせることで実現してもよいし、用途によっては反射波の波形に基づいて実現できることもある。
人感知センサは、種々の用途に用いられるが、その一つに画像形成装置の省電力モードからの復帰制御が挙げられる。
一般に画像形成装置は、装置内部の電力供給の状態が異なる省エネモードと通常モードを含む複数の電力モードを有する。このような画像処理装置において、電力モードを切り替えるトリガを入力するために装置に接近する人体を検知する人体検知部と、トリガの入力とは異なる目的で装置に接近する人体を検知するよう配置された第二の人体検知部とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。装置内部のほとんどの部分の電源を切断する省エネモードから通常モードへの復帰には時間がかかり、ユーザの利便性を損なう場合があるので、ユーザに対して見かけ上の起動時間を早める一方で、不要な省エネモードからの復帰を防止するためである。前述の人体検知部に超音波型の人感知センサが適用可能である。
ところで、超音波センサの搬送波は、通常は予め定められた数の方形波のパルス信号を連続して出力することで生成される。正弦波など方形波と異なる波形であってもよいが、方形波であれば単純な回路構成で信号生成が可能である。なお、前述の所定数のパルス信号(以下、パルス列信号ともいう)を構成する各パルスの時間間隔、即ちパルスの周波数は超音波帯域である。
受信された反射波は通常、包絡線検波し、検波された信号(検波信号)を基準電圧、即ち閾値として予め定められた電圧値と比較する。検波信号が閾値を超えたら反射波が戻ったものとして送出からの遅延時間を求める。
ところが、近接距離で反射が生じた場合、送信波が直接廻り込んで受信される波形と反射波の波形の時間差が僅かで区別がつきにくく、精度よく距離計測を行うことが難しい場合がある。そこで、制御手段によってレベル制御可能な基準電圧発生手段から出力される基準電圧と検波信号とを比較し、近距離物体からの反射波は高い基準電圧で比較し、遠距離物体からの反射波は低い基準電圧で比較するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。このように構成することで、送信波が直接廻り込んで受信されても近接距離の物体を正確に検出できるようにしている。
特開2010−217303号公報 特開平7−174842号公報
超音波センサには、測定可能な距離に限界がある。搬送波が遠くのものに反射して戻るとエネルギーが減衰して反射波として検出されない。より遠くの物を感知しようとすれば搬送波のエネルギーを大きくしなければならないが、そうすると近接距離から戻る反射波のエネルギーが大きくなり過ぎる。
測定範囲を広げる一つの手法は、近距離検出用と遠距離検出用に2つの超音波センサを用いることである。しかし、そうすると2つの超音波センサを設置するスペースが必要になり、コスト的な負担も大きくなる。
単純な構成で測定可能な距離の範囲がより広い超音波センサが望まれる。
特に、前述のように画像形成装置の省電力モードからの復帰制御に超音波センサを用いる場合、装置内の各部分が省電力モードから通常モードへの復帰に要する時間はさまざまである。
例えば、電子写真方式の画像形成装置はトナーを用いて画像形成を行うが、そのトナーを前記印刷シート上に定着させるためのヒートローラやそのヒートローラを加熱するヒータを含む定着装置を備える。省電力モード中は、前記ヒータに供給する電力が遮断または低減されるので、その状態から通常モードに復帰するまでのウォームアップに時間を要する。
また、原稿を読み取るスキャナを備えるものでは、通電中にスキャナへの通電が遮断される。原稿読取り可能な通常モードに復帰するまでには、イメージセンサや原稿を照らすランプの特性が安定するまでに時間を要する。場合によっては、シェーディング補正を含むキャリブレーションを行う必要がある。
さらに、ユーザが操作を行うための表示パネルを備えたものでは、省電力モード中に表示を消して通電を遮断するか、あるいは表示を行いつつも電力消費の少ない状態に遷移する。その状態から通常モードの表示に復帰するまでには、若干の時間を要する。
これらは一例に過ぎないが、一般に定着装置のウォームアップは、スキャナのキャリブレーションよりも長い時間を必要とする。また、スキャナのキャリブレーションは、表示パネルの通常モードへの復帰よりも時間を要する。
ユーザに対して見かけ上の起動時間を早めるには、ユーザが画像形成装置からまだ離れているときに超音波センサで近接するユーザを感知して復帰に最も時間を要するウォームアップを開始させることが好ましい。同時にスキャナや表示パネルの復帰を開始してもよいが、より好ましくは、ユーザがさらに近接したときにスキャナを通常モードへ復帰させる処理を開始し、ユーザが操作部の近くまできたら表示パネルを通常モードへ復帰させる処理を開始する。
一方で、感知したユーザが画像形成装置の近くを通り過ぎただけの場合は、ユーザが遠ざかるのを感知したら通常モードへの復帰を中断し省電力モードへ戻すことが好ましい。
これらの機能を実現するには、広い範囲の距離を測定可能な超音波センサが必要である。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、単純な構成で広い範囲に渡って距離の計測が可能な人感知装置を提供する。また、その人感知装置を備え、単純な構成で広い範囲に渡ってユーザの検出が可能な画像形成装置を提供する。
この発明は、繰り返し超音波信号を送信するように制御し、かつ、超音波信号の送信強度を変更し得る送信部と、送信された超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信し、設定された閾値を超える強度の反射波を信号として検出する受信部と、前記超音波信号の送信から前記反射波の信号が受信されるまでの時間を測定して反射した物体までの距離を算出し、かつ、前記送信強度および前記閾値を設定する演算部とを備え、前記演算部は、前記物体までの距離に応じて送信強度および閾値の設定を行って1回の検出結果を得、各回の測定距離が変化する物体をユーザと認識することを特徴とする超音波型の人感知装置を提供する。
さらにこの発明は、前記人感知装置と、印刷シート上に画像形成を行ってその印刷シートを出力する画像形成部と、待機状態が続いたときに待機状態よりも電力消費の少ない省電力モードに移行させ、前記人感知装置によるユーザの検出に応答して前記省電力モードから待機状態へ復帰させるために複数の復帰処理を行うように制御する制御部とを備え、前記制御部は、複数の前記復帰処理のうちで、完了までにより長い時間を有する復帰処理を前記ユーザまでの距離がより遠い段階で開始することを特徴とする画像形成装置を提供する。
この発明による人感知装置は、前記演算部は、前記物体までの距離に応じて送信強度および閾値の設定を行って1回の検出結果を得、各回の測定距離が変化する物体をユーザと認識するので単純な構成で広い範囲に渡って距離の計測が可能である。
さらに、前記人感知装置を備えてなる画像形成装置は、前記人感知装置が広い範囲に渡ってユーザを感知し、複数の前記復帰処理のうちで、完了までにより長い時間を有する復帰処理をユーザまでの距離がより遠い段階で開始することによってユーザに対して見かけ上の起動時間を早めることができる。その一方で、不必要に早い省電力モードからの復帰を防止できる。例えば、感知したユーザが画像形成装置の近くを通り過ぎただけの場合、ユーザが遠ざかるのを感知したら通常モードへの復帰を中断し省電力モードへ戻すことで省電力モードからの不要な復帰が防止される。
この発明の一実施形態である超音波型の人検知装置の電気的な構成を示すブロック図である。 図1に示す人検出装置の搬送波および反射波を模式的に示す波形図である。(近接距離用設定での反射例) 図1に示す人検出装置の搬送波および反射波を模式的に示す波形図である。(近距離用設定での反射例) 図1に示す人検出装置の搬送波および反射波を模式的に示す波形図である。(中距離用設定での反射例) 図1に示す人検出装置の搬送波および反射波を模式的に示す波形図である。(遠距離用設定での反射例) この発明の画像形成装置の一実施形態であるデジタル複合機の外観を示す斜視図である。 図4に示すデジタル複合機の平面図である。 図4に示すデジタル複合機の本体部分の機構的構成を示す断面図である。 本実施形態のデジタル複合機の電気的構成を示すブロック図である。 図7に示す制御部が実行する演算部としての処理の一例を示すフローチャートである。(前半処理) 図7に示す制御部が実行する演算部としての処理の一例を示すフローチャートである。(後半処理) 図7に示す制御部が実行する省電力モードの制御に係る処理の一例を示すフローチャートである。(ユーザが接近するとき) 図7に示す制御部が実行する省電力モードの制御に係る処理の一例を示すフローチャートである。(ユーザが遠ざかるとき)
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(実施の形態1)
≪人感知装置の構成≫
図1は、この発明の一実施形態である超音波型の人検知装置の電気的な構成を示すブロック図である。図2A,図2B,図3Aおよび図3Bは、図1に示す人検出装置の搬送波および反射波を模式的に示す波形図である。
図1に示すように、この実施形態による人感知装置51は、送信部51a、受信部51bおよび演算部101cを備えてなる。送信部51aは、送信パルス生成部61、送信ドライバ63および超音波送信部65を備える。受信部51bは、超音波受信部67、検波回路69およびコンパレータ71を備える。
演算部101cは、後述する制御部101の一部であり、具体的なハードウェアはCPU、ROM、RAMなどから構成される。CPUがROMに格納された制御プログラムを実行することによって制御部101の機能が実現される。
送信パルス生成部61は、図2A〜図3Bに示す搬送波の方形波パルス列信号を時間的な間隔をあけて繰り返し生成する。この時間間隔は、送出された搬送波が計測可能距離の範囲内で反射して戻るのに十分な時間間隔として予め設定されたものである。送信ドライバ63は、送信パルス生成部61から出力されたパルス列信号を増幅して超音波送信部65へ出力する。
超音波送信部65は、送信ドライバ63から入力された電気信号を対応する超音波信号(搬送波)に変換する。
超音波受信部67は、搬送波が反射されて戻る反射波を受信して対応する波形の電気信号に変換する。図1は、計測可能な範囲内のユーザ120に反射して反射波が戻ることを示している。
検波回路69は、超音波受信部67で電気信号に変換された反射波を増幅した後に包絡線検波してコンパレータ71へ出力する。
コンパレータ71は、検波回路69から出力される検波信号を基準の電圧(閾値)と比較して二値化し、二値化された信号を演算部101cへ出力する。
演算部101cは、コンパレータ71から出力された信号を処理して搬送波の送出から反射波の受信までの遅延時間を求め、それに基づいてユーザ120までの距離の測定値を算出する。そして、求められた距離の測定値をメモリ104に格納する。
また、演算部101cは、送信パルス生成部61に対してパルス列信号のパルス数と出力電圧、即ち搬送波の送信強度を設定する。さらに、コンパレータ71が検波信号との比較を行う閾値の電圧を設定する。言い換えると、反射波を検出する閾値を設定する。
さらに、演算部101cは、メモリ104を参照して得られた測定距離が時間とともに変化する場合に、それを移動するユーザと判断し、その結果(ユーザー検出判定)を制御部101に渡す。ただし、測定距離の時間的な変化の速さは人が移動可能な速度として予め定められた範囲に限定され、その範囲を超える急激な変化はノイズと判断する。
図2Aは、一つのパルス列信号を搬送波として出力し、その反射波が戻る様子を示している。横軸は時間、縦軸は電圧、即ち信号強度を示す。縦方向に3段に並ぶ波形のうち中段の波形は、送信ドライバ63の出力信号の波形を示し、一つのパルス列信号が出力される。上段の波形は前記パルス列信号の時間軸を拡大した波形である。
下段の波形は中段の搬送波に対する反射波を示す。より詳細には検波回路69の出力を単純化して示している。図2Aは人感知装置51から20センチメートル、40センチメートル、100センチメートルおよび150センチメートルの距離で搬送波が反射して、それぞれの反射波が戻る様子を単純化して示している。さらに、搬送波が直接回り込んで受信される直接波を示している。
「検出の閾値」は、コンパレータ71が検波信号を比較する閾値の電圧を示す。
図2Aにおいて、20cm離れた物体からの反射波のみが検出の閾値を超えるので、距離測定の対象とされる。これを図2A中に「検出可」で示している。他の反射波は閾値以下であるため、距離測定の対象とならない。これを図2A中に「検出不可」で示している。
図2Aは、搬送波のパルス数が5パルス、電圧が10V、反射波検出の閾値が3.8Vである。この実施形態で、図2Aは、近接距離用の設定である。演算部101cは、先のパルス列信号で検出されたユーザの測定距離に応じて搬送波のパルス数、電圧および反射波検出の閾値を下記の表1のように設定する。
表1の設定1は、近接距離用の設定であり、図2Aに対応する。設定2は、近距離用の設定であり、図2Bに対応する。設定3は、中距離用の設定で図3Aに対応する。設定4は、遠距離検出用の設定で図3Bに対応する。測定の範囲は設定1、設定2、設定3、設定4の順に遠くになる。搬送波の強度は、設定1〜設定4の順に大きくなる。反射波を検出する閾値は設定1〜設定4の順に小さくなる。
図2Aで、受信信号として検出されるのは20cm離れた物体からの反射波のみである。図2Bでは、さらに40cm離れた物体からの反射波も受信信号として検出され距離測定の対象になる。図3Aでは、それらに加えて、100cm離れた物体からの反射波も距離測定の対象になる。そして、図3Bでは、150cm離れた物体からの反射波も距離測定の対象になる。即ち、図3Bでは、20cm、40cm、100cmおよび150cmの距離にある物体からの反射波を受信信号として検出する。その反面、20cmや40cmの距離にある物体からの反射波は過度に増幅されて飽和している。波形を単純化するために図3Bでは省略しているが、反射波の立ち上がりの前後にはノイズ成分があり、反射波と共にそのノイズ成分も増幅される。ノイズ成分の影響で、20cmや40cm離れた物体の距離測定の精度は図2Aや図2Bに比べて劣る。
よって、高い精度で距離測定を行うためには、測定対象のおおよその距離に応じて設定1〜設定4を適宜切替えることが好ましい。
≪画像形成装置の構成≫
図4は、人感知装置51を備えた画像形成装置の一実施形態であるデジタル複合機の外観を示す斜視図である。図5は、図4に示すデジタル複合機の平面図である。図6は、図4に示すデジタル複合機100の本体部分の機構的構成を示す断面図である。
図4および図5に示すように、デジタル複合機100は、操作部103、人感知装置51、排出トレイ39aおよび39bを備える。
図6に示すように、デジタル複合機100は、原稿を読取り部に搬送する原稿搬送装置112、原稿を読み取る原稿読取り装置111、操作部103および画像形成を行う印刷部102を有している。デジタル複合機100は、操作部103や図4および図5に図示しない通信部を介して受付けたユーザからの指示に基づいてスキャナ、印刷およびコピーのジョブを実行する。
またこれらのジョブの実行やユーザからの指示を受付けない期間が予め定められた期間を超えて続くと指示を受け付けたらすぐにジョブの実行を開始できる通常モードから省電力モードに移行する。なお、省電力モードへの移行は、前述のように待機状態が所定期間続いた場合だけでなく、明示的なユーザの操作を受付けた場合や予め設定された時刻が到来した場合に行われてもよい。あるいは、周囲の環境(例えば照度や騒音の程度など)が予め設定された状態になった場合に行われてもよい。
省電力モード中は、デジタル複合機100の各部への通電が遮断または低減されるので通常モードに比べて電力消費量は格段に減少する。その一方で、指示を受け付けたらすぐにジョブの実行を開始できる待機状態へ復帰するにはある程度の復帰時間を要する。復帰時間は、ジョブの実行を開始するために、遮断されている各部への通電を再開し、各部を動作可能な状態に復帰させるまでの期間である。言い換えれば、通常モードに復帰させる時間である。
ここで、図6に示したデジタル複合機100の内部的な構成を簡単に説明しておく。
デジタル複合機100においては、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像を印刷シートに印刷する。あるいは、単色(例えばブラック)を用いたモノクロ画像を印刷シートに印刷する。このため、現像装置12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14、および帯電器15等は、それぞれ4個ずつ設けられる。各色に応じた4種類のトナー像を形成するために、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応付けられて、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
各画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdのいずれにおいても、次のようにしてトナー像が形成される。ドラムクリーニング装置14が、感光体ドラム13表面の残留トナーを除去および回収する。その後、帯電器15が感光体ドラム13の表面を所定の電位に均一に帯電させる。そして、光走査装置11が均一に帯電した前記表面を露光して前記表面に静電潜像を形成する。その後、現像装置12が前記静電潜像を現像する。これにより、各感光体ドラム13表面に各色のトナー像が形成される。
また、中間転写ベルト21は矢印方向Cに周回移動する。ベルトクリーニング装置22は周回移動する中間転写ベルト21の残留トナーを除去および回収する。各感光体ドラム13表面の各色のトナー像が中間転写ベルト21に順次転写して重ね合わせられて、中間転写ベルト21上にカラーのトナー像が形成される。
前記印刷シートは、ピックアップローラ33により4つある給送トレイ18の何れか一つから引出されて、シート搬送経路R1を介して2次転写装置23へ給送される。あるいは、手差しトレイ19から図示しないピックアップローラによって給送され、シート搬送経路R1を介して2次転写装置23へ給送される。シート搬送経路R1には、印刷シートを一旦停止させて印刷シートの先端を揃えるレジストローラ34が配置されている。また印刷シートの搬送を促す搬送ローラ35等が配置されている。レジストローラ34は、印刷シートを一旦停止させた後、中間転写ベルト21と転写ローラ23a間のニップ域へトナー像の転写タイミングに合わせて印刷シートを搬送する。
2次転写装置23の転写ローラ23aと中間転写ベルト21との間にはニップ域が形成される。印刷シートが前記ニップを通過するとき、中間転写ベルト21の表面に形成されたカラーのトナー像が印刷シートに転写される。印刷シートは、前記ニップ域を通過した後、定着装置17の加熱ローラ24と加圧ローラ25との間に挟まれて加熱および加圧される。この加熱および加圧により、カラーのトナー像が印刷シート上に定着される。
定着装置17を通過した印刷シートは、排出ローラ36aまたは36bを経て排出トレイ39aまたは39bへ排出される。印刷シートの排出先は、後述する画像形成制御部101aによって制御され、図示しない切替え機構によって排出トレイ39aおよび39bの何れかへ印刷シートが導かれるように搬送経路が切替えられる。印刷シートの搬送経路の切替え機構は、画像形成装置の技術分野で周知であるので詳細な図示を省略している。
続いて、デジタル複合機100の電気的な構成を簡単に説明しておく。
図7は、本実施形態のデジタル複合機100の電気的構成を示すブロック図である。図7において、制御部101は、デジタル複合機100を統合的に制御するものであって、CPU、RAM、ROM、各種のインターフェース回路等からなる。制御部101は、この発明に係る演算部101cの機能を包含し、さらに画像形成制御部101aおよび省電力制御部101bの機能を含む。
印刷部102は、電子写真方式により印刷画像を印刷シートに印刷する。印刷部102は、図4における光走査装置11、現像装置12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14および帯電器15に係る電気的構成要素を含んで構成される。さらに、中間転写ベルト21、定着装置17、シート搬送経路R1、給送トレイ18、および排出トレイ39a、39bに係る電気的構成要素を含んで構成される。
人感知装置51については、図1〜図3Bで説明した通りである。
通信部55は、外部の機器と通信データを送受し、例えば外部のコンピュータから印刷ジョブの実行要求を受信する通信インターフェースの回路およびファームウェアである。
操作部103は、複数の入力キーや液晶表示装置からなる。メモリ104は、例えばハードディスク装置(HDD)やフラッシュメモリ等不揮発性の記憶手段であって、種々のデータやプログラムを格納する。
例えば、制御部101は、画像読取り装置111および原稿搬送装置112を制御して、原稿搬送装置112により原稿を搬送させる。そして、画像読取り装置111により原稿の画像を読取らせ、原稿の画像を示す画像データをメモリ104に格納する。さらに、印刷部102を制御して、印刷部102でメモリ104内の画像データによって示される原稿の画像を印刷シートに印刷させる。
以上がデジタル複合機100の構成の概要である。
省電力モードの説明に戻る。
この実施形態において、印刷部102は電子写真方式により画像形成を行うので、印刷シートに転写されたトナーを所定温度に加熱して前記印刷シートに定着させる定着装置17を有している。制御部101は、省電力モード中に定着装置17の加熱ローラ24の制御温度を通常モードに比べて下げることによって省電力を実現する。通常モードへの復帰に際して、加熱ローラ24の温度を前述の所定温度まで上昇させるために時間を要する。
また、制御部101は、省電力モード中に原稿を読み取る原稿読取り装置111への通電を遮断して省電力を実現する。通常モードへの復帰に際して、原稿読取り装置111への通電を再開して特性が安定するまで時間を要する。必要に応じてキャリブレーションの動作を行うこともある。
省電力モード時に印刷ジョブの指示を受けた場合、制御部101は省電力制御部101bとして、デジタル複合機100の各部分を一旦省電力モードから通常モードに復帰させる。さらに、画像形成制御部101aとして復帰後に印刷ジョブを実行する。印刷ジョブが終了した後、制御部101は省電力制御部101bとして、省電力モードへ移行させる処理を行う。
スキャナジョブやコピージョブの場合は、操作部103を介してユーザからジョブ開始の指示を受付ける。また人感知装置51は、ユーザが操作部103を操作するために操作部103の前にきたことを感知し、ユーザが操作部103を操作する前に省電力モードが解除されるようにする。
図5で、扇形状の操作領域53は人感知装置51が人体を感知する領域を示している。ユーザが操作領域53内に入ると人感知装置51がユーザを感知する。
≪ユーザの感知とそれに基づく省電力モードからの復帰≫
続いて、演算部101cが実行する処理、特にユーザまでの距離に応じた搬送波の送信強度と閾値の設定を行う処理について説明する。
図8および図9は、図7に示す制御部101が演算部101cとして実行する処理の一例を示すフローチャートである。フローチャートの処理は時間の間隔をおいて繰り返し実行される。フローチャートに沿って演算部101cの処理を説明する。
まず、以下の前提を述べておく。超音波型の人感知装置は測定可能な範囲内にある物体からの反射波をすべて検知するので、ユーザと物体を区別する必要がある。この実施形態で、人感知装置はデジタル複合機100に設けられ、操作領域53内にいるユーザを検出するが、操作領域53内にある物体からの反射波も検出される。
そこで、演算部101cは、例えばデジタル複合機100の電源がオンされた後、予め定められた期間、操作領域内の反射波を検出し、定常的に存在する物体までの距離をメモリ104に記憶する。定常的に検出される物体は静止しているので本来の検出対象であるユーザではないと判断してその距離の検出結果は無視する。言い換えると、時間が経過しても測定距離が変化しない反射波はノイズとして無視する。フローチャートを分かり易くするために、ノイズを無視する処理は記載を省略している。
また、演算部101cを含む制御部101は、デジタル複合機100の他の処理もマルチタスクで並列的に実行するが、他の処理の説明は省略する。
図8で、演算部101cは、毎回の繰り返し処理で、まず搬送波のパルス列信号の振幅として16V、パルス数として15を送信パルス生成部61に設定し(ステップS11)、反射波を検出する際の閾値の基準電圧として2.6Vをコンパレータ71に対して設定する(ステップS13)。これらの設定値は、表1に「設定4」として示す遠距離検出用の設定である。設定した条件でパルス列信号を発生させて超音波送信部65から搬送波を出力させる。そして、戻ってくる反射波を前記閾値で検出する(ステップS15)。検出の結果、設定4の検出範囲の上限である150センチメートルの距離以内にユーザが検出されるか否かを調べる(ステップS17)。
ユーザが検出されない場合(ステップS17のNo)、演算部101cはユーザが存在しないことを今回のユーザ検出結果としてメモリ104に格納する(ステップS19)。そして、この処理を終了する。
一方、150センチメートル以内にユーザが検出された場合(ステップS17のYes)、ルーチンはステップS21へ進む。
なお、ここでユーザとして検出されるのは前述のノイズを無視して残る対象物である。その検出対象物が時間とともに移動する真のユーザであるか否かの判断は、後述する図11で処理される。その意味で、図8および図9でのユーザ検出は仮の検出ともいえる。
ステップS21で、演算部101cは、搬送波のパルス列信号の振幅として16V、パルス数として10を送信パルス生成部61に設定し(ステップS21)、閾値の電圧として3.0Vをコンパレータ71に対して設定する(ステップS23)。表1に「設定3」として示す中距離検出用の設定である。設定した条件でパルス列信号を発生させて超音波送信部65から搬送波を出力させる。そして、戻ってくる反射波を前記閾値で検出する(ステップS25)。検出の結果、設定3の検出範囲の上限である100センチメートルの距離以内にユーザが検出されるか否かを調べる(ステップS27)。
ユーザが検出されない場合(ステップS27のNo)、演算部101cは先の遠距離検出用の設定4で得られた測定距離を今回のユーザ検出結果としてメモリ104に格納する(ステップS29)。そして、この回の処理を終了する。
一方、100センチメートル以内にユーザが検出された場合(ステップS27のYes)、ルーチンは図9のステップS31へ進む。
図9のステップS31で、演算部101cは、搬送波のパルス列信号の振幅として10V、パルス数として10を送信パルス生成部61に設定し(ステップS31)、閾値の電圧として3.4Vをコンパレータ71に対して設定する(ステップS33)。表1に「設定2」として示す近距離検出用の設定である。設定した条件でパルス列信号を発生させて超音波送信部65から搬送波を出力させる。そして、戻ってくる反射波を前記閾値で検出する(ステップS35)。検出の結果、設定2の検出範囲の上限である50センチメートルの距離以内にユーザが検出されるか否かを調べる(ステップS37)。
ユーザが検出されない場合(ステップS37のNo)、演算部101cは先の中距離検出用の設定3で得られた測定距離を今回のユーザ検出結果としてメモリ104に格納する(ステップS39)。そして、この回の処理を終了する。
一方、50センチメートル以内にユーザが検出された場合(ステップS37のYes)、ルーチンはステップS41へ進む。
ステップS41で、演算部101cは、搬送波のパルス列信号の振幅として10V、パルス数として5を送信パルス生成部61に設定し(ステップS41)、閾値の電圧として3.8Vをコンパレータ71に対して設定する(ステップS43)。表1に「設定1」として示す近接距離検出用の設定である。設定した条件でパルス列信号を発生させて超音波送信部65から搬送波を出力させる。そして、戻ってくる反射波を前記閾値で検出する(ステップS45)。検出の結果、設定1の検出範囲の上限である30センチメートルの距離以内にユーザが検出されるか否かを調べる(ステップS47)。
ユーザが検出されない場合(ステップS47のNo)、演算部101cは先の近距離検出用の設定2で得られた測定距離を今回のユーザ検出結果としてメモリ104に格納する(ステップS49)。そして、この回の処理を終了する。
一方、30センチメートル以内にユーザが検出された場合(ステップS47のYes)、近接距離検出用の設定1で得られた測定距離を今回のユーザ検出結果としてメモリ104に格納する(ステップS51)。そして、この回の処理を終了する。
以上が、搬送波の送信強度を切替えてユーザまでの距離を測定する1回の処理である。1回の処理で、演算部101cは1〜4つの搬送波を送信させる。ユーザが遠距離のときは1つの搬送波を送信させ、ユーザが近づくにつれて搬送波の個数が増える。ユーザが近接距離に近づいたときは1回につき4つの搬送波を送信させる。
続いて、制御部101が実行する省電力モードからの復帰処理、特にユーザまでの距離に応じた搬送波の送信強度と閾値の設定を行う処理について説明する。
図10および図11は、図7に示す制御部101が実行する省電力モードからの復帰に係る処理の一例を示すフローチャートである。図10および図11に示す処理は、時間の間隔をおいて繰り返し起動される。フローチャートに沿って制御部101の処理を説明する。
図10で、制御部101は、デジタル複合機100が省電力モードの状態か否かを調べる(ステップS61)。この省電力モード状態は復帰中の状態を含む。省電力モードの状態でなければ、処理を終了する(ステップS61のNo)。
省電力モード中であれば(ステップS61のYes)、演算部101cとして制御部101は、メモリ104に格納された各回のユーザ検出結果を参照する(ステップS61)。そして、測定距離の時系列的な変化に基づいて、ユーザがデジタル複合機100に接近中か否かを判断する(ステップS65)。
ユーザが接近中でないと判断した場合は(ステップS65のNo)、ルーチンは図11のステップS81へ進み、ユーザがデジタル複合機100から遠ざかりつつあるか否かを調べる。ユーザが遠ざかりつつあるときは後述するように図11のステップS83以下の処理を行い、遠ざかりつつあるのでなければ(ステップS81のNo)、この回の処理を終了する。
図10のステップS65の説明に戻る。ユーザがデジタル複合機100に接近中であると判断した場合(ステップS65のYes)、省電力制御部101bとして制御部101は、直近のユーザまでの距離が定着装置17のウォームアップを開始すべき距離か否かを調べる(ステップS67)。なお、この距離は省電力モードから復帰する際のウォームアップに必要な時間に基づいて設計者により予め定められている。後述するキャリブレーション開始、表示パネルの表示開始を行うべき距離も予め定められている。復帰に要する時間の長短に応じて、三者のうちでウォームアップを開始すべき距離が最も遠く、キャリブレーションを開始すべき距離が次に遠く、表示を開始すべき距離が最も近い。
ユーザがウォームアップを開始すべき距離に近づいたと判断したら(ステップS67のYes)、制御部101は画像形成制御部101aとして定着のウォームアップを開始させ(ステップS69)、その後ルーチンはステップS71へ進む。そうでない場合(ステップS67のNo)、ルーチンはステップS71へ進む。
ステップS71で、省電力制御部101bとして制御部101は、直近のユーザまでの距離がスキャナのキャリブレーションを開始すべき距離か否かを調べる(ステップS71)。
キャリブレーションを開始すべき距離にユーザが近づいたと判断したら(ステップS71のYes)、制御部101は画像形成制御部101aとしてスキャナのキャリブレーションを開始させ(ステップS73)、その後、ルーチンはステップS75へ進む。そうでない場合(ステップS71のNo)、ルーチンはステップS75へ進む。
ステップS75で、省電力制御部101bとして制御部101は、直近のユーザまでの距離が表示パネルの表示を開始すべき距離か否かを調べる(ステップS75)。
ユーザが表示を開始すべき距離に近づいたと判断したら(ステップS75のYes)、制御部101は画像形成制御部101aとして表示パネルの表示を開始させ、さらに他の各部分への通電を行って省電力モードから復帰させて(ステップS77)復帰の処理を終了する。
また、図11のステップS81で、ユーザがデジタル複合機100から遠ざかっていくと判断した場合、制御部101は、ステップS85以下の処理を行う。
まず、定着のウォームアップ中であれば(ステップS83)、実行中のウォームアップを中断させる(ステップS85)。
さらに、キャリブレーションの実行中であれば(ステップS87)、実行中のキャリブレーションを中断させる(ステップS89)。
また、表示パネルの表示を開始していれば(ステップS91)、表示パネルの表示をやめる用に制御する(ステップS93)。
その他の部分を含め、省電力モードから復帰させた部分を再び省電力モードの状態へ移行させる(ステップS95)。
以上が、ユーザの接近を検出して一旦省電力モードから復帰させたが、その後ユーザが遠ざかると判断して省電力モードからの復帰を中止する処理の内容である。
(実施の形態2)
実施の形態1では、人感知装置51を検出する毎回の計測において、制御部101は最初に遠距離検出用の設定(設定4)からはじめて、近い範囲の測定に設定を順次切替えていき、その範囲内にユーザが検出されない場合に直前の設定によるユーザまでの距離を検出結果として採用している。
異なる実施形態として、先の回で検出結果を得た設定、即ち高い精度でユーザまでの距離を検出できる設定を制御部101がメモリ104に格納しておき、次回はその設定で検出を行うようにしてもよい。その設定でユーザが検出されたら実施の形態1と同様、近い測定範囲に設定を順次切替え、ユーザが検出されなければ遠い測定範囲に設定を順次切替える。
毎回の測定の繰り返しの時間間隔がユーザの移動速度に対して十分短ければ、このように設定を切替えることによって、毎回の測定における設定の切替え回数を実施の形態1よりも減らすことが可能である。
(実施の形態3)
実施の形態1では、人感知装置51によるトリガの種類として、ウォームアップの他にスキャナのキャリブレーションおよび表示パネルの表示開始を述べた。また、人感知装置51によるユーザの検出と定着装置17のウォームアップ処理の関係が、ウォームアップ開始のトリガのみである。
しかし、人感知装置51によるユーザの検出は、これ以外の種々の復帰処理に適用できる。また、一つの復帰処理に対して複数のトリガを与える態様も考えられる。
種々の復帰処理の具体例を挙げると、電子写真感光体の初期化動作、現像装置の攪拌動作、印刷シートの後処理装置の初期化動作などがある。
また、例えばウォームアップの復帰処理に関して、制御部101は、予め定められた第一の距離にユーザが近づいたらヒータに通電してヒートローラの加熱を開始する第一のトリガを与える。そして、さらにユーザが予め定められた第二の距離に近づいたらヒートローラおよび加圧ローラを回転させる第二のトリガを与えて加圧ローラの表面を暖める。このように、一つの復帰処理に複数のトリガを与えてもよい。
以上に述べたように、
(i)この発明による人感知装置は、繰り返し超音波信号を送信するように制御し、かつ、超音波信号の送信強度を変更し得る送信部と、送信された超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信し、設定された閾値を超える強度の反射波を信号として検出する受信部と、前記超音波信号の送信から前記反射波の信号が受信されるまでの時間を測定して反射した物体までの距離を算出し、かつ、前記送信強度および前記閾値を設定する演算部とを備え、前記演算部は、前記物体までの距離に応じて送信強度および閾値の設定を行って1回の検出結果を得、各回の測定距離が変化する物体をユーザと認識することを特徴とする。
前記人感知装置の好ましい態様として、
(ii)各回の送信強度および閾値の設定は、各回で送信強度および閾値を切替えて好適な設定を決定するかまたは前回の測定距離に基づいて決定されてもよい。
このようにすれば、好適な送信強度および閾値で各回の距離測定を行うことができる。
(iii)前記送信部は、指定された数および振幅のパルス列信号を繰り返し生成する送信パルス生成部と、前記パルス列信号を超音波信号に変換する超音波送信部とを含み、前記受信部は、受信された戻り波の信号を電気信号に変換する超音波受信部と、前記電気信号を包絡線検波する検波回路と、包絡線検波された信号を前記閾値と比較するコンパレータとを含み、前記演算部は、前記送信強度として前記パルス列信号のパルス数および振幅を指定してもよい。
このようにすれば、パルス列信号のパルス数および振幅を変化させることで搬送波の強度を変更できる。
また、この発明による画像形成装置は、
(iv)前述の人感知装置と、印刷シート上に画像形成を行ってその印刷シートを出力する画像形成部と、待機状態が続いたときに待機状態よりも電力消費の少ない省電力モードに移行させ、前記人感知装置によるユーザの検出に応答して前記省電力モードから待機状態へ復帰させるために複数の復帰処理を行うように制御する制御部とを備え、前記制御部は、複数の前記復帰処理のうちで、完了までにより長い時間を有する復帰処理を前記ユーザまでの距離がより遠い段階で開始することを特徴とする。
前記画像形成装置の好ましい態様として、
(v)前記画像形成部は、トナーを用いて画像形成を行い、そのトナーを前記印刷シート上に定着させるためのヒートローラ、前記ヒートローラを加熱するヒータ、原稿を読み取るスキャナ、ユーザが操作を行うための表示パネルを備え、完了までにより長い時間を有する復帰処理は前記ヒートローラを前記ヒータで加熱するウォームアップ処理であり、他の復帰処理は前記スキャナのキャリブレーションおよび前記表示パネルのうち少なくとも一つであってもよい。
この態様にすれば、ユーザまでの距離がより遠い段階でウォームアップ処理を開始し、ユーザまでの距離がそれより近づいた段階でスキャナのキャリブレーションあるいは表示パネルの復帰処理を行うことによって、ユーザに対して見かけ上の起動時間を早めることができる。その一方で、例えば、スキャナあるいは表示パネルの復帰処理を開始する前の段階で前記ユーザが画像形成装置の近くを通り過ぎただけであると判断したとき場合、スキャナあるいは表示パネルの復帰処理を控えことができる。さらに、ウォームアップ処理を中断することが可能である。このように、省電力モードから不要な復帰が防止できる。
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
11:光走査装置、 12:現像装置、 13:感光体ドラム、 14:ドラムクリーニング装置、 15:帯電器、 17:定着装置、 18:給送トレイ、 19:手差しトレイ、 21:中間転写ベルト、 22:ベルトクリーニング装置、 23:2次転写装置、 23a:転写ローラ、 24:加熱ローラ、 25:加圧ローラ、 33:ピックアップローラ、 34:レジストローラ、 35:搬送ローラ、 36a,36b:排出ローラ、 39a,39b:排出トレイ、 51:人感知装置、 51a:送信部、 51b:受信部、 53:操作領域、 55:通信部、 61:送信パルス生成部、 63:送信ドライバ、 65:超音波送信部、 67:超音波受信部、 69:検波回路、 71:コンパレータ、 100:デジタル複合機、 101:制御部、 101a:画像形成制御部、 101b:省電力制御部 101c:演算部、 102:印刷部、 103:操作部、 104:メモリ、 111:原稿読取り装置、 112:原稿搬送装置、 120:ユーザ
Pa、Pb、Pc、Pd:画像ステーション、 R1:シート搬送経路

Claims (5)

  1. 繰り返し超音波信号を送信するように制御し、かつ、超音波信号の送信強度を変更し得る送信部と、
    送信された超音波信号が物体に反射して戻る反射波を受信し、設定された閾値を超える強度の反射波を信号として検出する受信部と、
    前記超音波信号の送信から前記反射波の信号が受信されるまでの時間を測定して反射した物体までの距離を算出し、かつ、前記送信強度および前記閾値を設定する演算部とを備え、
    前記演算部は、前記物体までの距離に応じて送信強度および閾値の設定を行って1回の検出結果を得、各回の測定距離が変化する物体をユーザと認識することを特徴とする超音波型の人感知装置。
  2. 各回の送信強度および閾値の設定は、各回で送信強度および閾値を切替えて好適な設定を決定するかまたは前回の測定距離に基づいて決定する請求項1に記載の人感知装置。
  3. 前記送信部は、指定された数および振幅のパルス列信号を繰り返し生成する送信パルス生成部と、前記パルス列信号を超音波信号に変換する超音波送信部とを含み、
    前記受信部は、受信された反射波の信号を電気信号に変換する超音波受信部と、前記電気信号を包絡線検波する検波回路と、包絡線検波された信号を前記閾値と比較するコンパレータとを含み、
    前記演算部は、前記送信強度として前記パルス列信号のパルス数および振幅を指定する請求項1または2に記載の人感知装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一つに記載の人感知装置と、
    印刷シート上に画像形成を行ってその印刷シートを出力する画像形成部と、
    待機状態が続いたときに待機状態よりも電力消費の少ない省電力モードに移行させ、前記人感知装置によるユーザの検出に応答して前記省電力モードから待機状態へ復帰させるために複数の復帰処理を行うように制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、複数の前記復帰処理のうちで、完了までにより長い時間を有する復帰処理を前記ユーザまでの距離がより遠い段階で開始することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記画像形成部は、トナーを用いて画像形成を行い、そのトナーを前記印刷シート上に定着させるためのヒートローラ、前記ヒートローラを加熱するヒータ、原稿を読み取るスキャナ、ユーザが操作を行うための表示パネルを備え、
    完了までにより長い時間を有する復帰処理は前記ヒートローラを前記ヒータで加熱するウォームアップ処理であり、他の復帰処理は前記スキャナのキャリブレーションおよび前記表示パネルのうち少なくとも一つである請求項4に記載の画像形成装置。
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