JP6549461B2 - 金属合紙およびその製造方法 - Google Patents

金属合紙およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6549461B2
JP6549461B2 JP2015203374A JP2015203374A JP6549461B2 JP 6549461 B2 JP6549461 B2 JP 6549461B2 JP 2015203374 A JP2015203374 A JP 2015203374A JP 2015203374 A JP2015203374 A JP 2015203374A JP 6549461 B2 JP6549461 B2 JP 6549461B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
metal
pulp
present
interleaf
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015203374A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017075422A (ja
Inventor
教雄 小澤
教雄 小澤
修一 山村
修一 山村
賢太 松中
賢太 松中
昌司 竹本
昌司 竹本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP2015203374A priority Critical patent/JP6549461B2/ja
Publication of JP2017075422A publication Critical patent/JP2017075422A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6549461B2 publication Critical patent/JP6549461B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

本発明は、金属合紙およびその製造方法に関する。特に本発明の金属合紙は、繰り返し使用できるほど丈夫であり、しかも、合紙として金属を十分に保護できるようにクッション性にもすぐれたものである。
従来技術
金属合紙は、ステンレスなどの金属を保護するため、金属素材の間にはさみ込んで使用される保護紙であり、金属間紙とも呼ばれている。
金属合紙は、金属表面に直接接触させて使用することから、その表面が滑らかであること、金属面や金属メッキ面と接触しても腐食し難いこと、合紙と金属が巻き取られた際に圧力によって合紙表面の微細な突起部分が金属面を押し付け、打痕と呼ばれる傷が入らないように紙中異物が少ないことなどが、一般に必要とされる。
例えば、特許文献1には、塩素イオン濃度が所定範囲に調整され、植物油が主原料の剥離剤を含有した中性金属合紙が記載されている。また、特許文献2には、カチオン系澱粉、防滑剤及び剥離剤が各々所定割合で配合され、硫酸アルミニウム濃度が所定範囲に調整された中性金属合紙が提案されている。
さらに、特許文献3には、ポリビニルアルコールを表面塗工することによってステンレス板に適した金属合紙が得られることが記載されている。さらにまた、特許文献4には、特定のパルプを用いた上でソフトカレンダーを用いて平滑化処理することによって、きわめて薄いにもかかわらずクッション性に優れた金属合紙を製造することが提案されている。
特開2008−057080号公報 特開2005−154979号公報 特開平7−216794号公報 特開2010−202994号公報
本発明の課題は、厚さが薄く軽量にもかかわらず強度およびクッション性に優れ、しかも金属表面との接触性にも優れた金属合紙を提供することである。また本発明は、繰り返し使用性に優れた金属合紙を提供することも課題である。
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定のフリーネスを有するパルプを用いて抄紙し、湿紙を乾燥させて、密度が0.55〜0.70g/cm、紙厚を35〜60μmに調整することによって、作業性(クッション性や金属の保護性)に優れ、繰り返しの使用にも耐え得る金属合紙を製造できることを見出した。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の態様の発明を包含する。
(1) 密度が0.55〜0.70g/cm、紙厚が35〜60μm、流れ方向の引張強度が1.40〜2.50kN/mである金属合紙であって、JIS P8220−1:2012の規定に従って金属合紙を離解して得られるパルプスラリーについてJIS P8121−2:2012に基づいて測定した離解フリーネスが170〜350mlである、上記金属合紙。
(2) 湿紙をヤンキードライヤーで乾燥して製造される片艶の金属合紙である、請求項1に記載の金属合紙。
(3) 前記離解フリーネスが250ml以下である、(1)または(2)に記載の金属合紙。
(4) 坪量が20〜35g/mである、(1)〜(3)のいずれかに記載の金属合紙。
(5) 坪量が30g/m以下である、(1)〜(4)のいずれかに記載の金属合紙。
(6) 広葉樹パルプと針葉樹パルプの重量比率が60:40〜100:0である、(1)〜(5)のいずれかに記載の金属合紙。
本発明によれば、厚さが薄く軽量にもかかわらず強度およびクッション性に優れ、しかも金属表面との接触性にも優れた金属合紙を製造することができる。また本発明によれば、繰り返し使用性に優れた金属合紙を製造することができる。
本発明は、金属を保護するために使用される金属合紙(金属間紙)に関する。本発明の金属合紙は抄紙機によって形成された湿紙を乾燥することによって得られる。本発明における抄紙方法は特に限定されず、公知の方式の抄紙機を用いて抄紙すればよい。すなわち、紙料を適宜希釈し、必要に応じてスクリーンやクリーナーで異物を除去した後に、抄紙機のヘッドボックスから抄紙ワイヤー上に噴射して、湿紙が形成される。本発明の原紙は、種々の抄紙機、例えば長網式、円網式、短網式、ツインワイヤー式抄紙機などによって製造することができる。ツインワイヤー抄紙機としては、ギャップフォーマー、オントップフォーマーなどが挙げられる。抄紙後のプレス工程や乾燥工程における条件は、適宜調整することができる。抄紙時のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでもよいが、中性抄紙であることが好ましい。具体的には、本発明においては、抄紙時の紙料pHが5.0〜9.0であることが好ましく、6.0〜8.0であることがより好ましい。
好ましい態様において、本発明の金属合紙は、ヤンキードライヤーで湿紙を乾燥させて製造する片艶仕上げの金属合紙である。ヤンキードライヤーを用いて湿紙を乾燥させると、ドライヤーの鏡面に接触した紙の面(艶面)の平滑度を高くすることができるため、金属合紙と金属との密着性を向上させることができる。また、ドライヤーの鏡面に接触しなかった面(以下ザラ面という)の平滑度は艶面より低くなるものの、これによって金属合紙に適度なクッション性を付与することが可能になる。
本発明に用いる金属合紙は、パルプ原料を含んで構成される。使用するパルプ原料に特に制限はなく、木材パルプの他に、リンターパルプ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、ワラなどの非木材パルプ、レーヨン、アセテートなどの半合成繊維、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維などを使用することができる。具体的には、機械パルプ(MP)、脱墨パルプ(DIP、古紙パルプとも呼ばれる)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)など、紙の抄紙原料として一般的に使用されているものを好適に使用することができ、適宜、これらの1種類または2種類以上を配合して使用される。機械パルプとしては、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)などが挙げられる。脱墨パルプとしては、上質紙、中質紙、下級紙、新聞紙、チラシ、雑誌などの選別古紙やこれらが混合している無選別古紙や、コピー紙や感熱紙、ノーカーボン紙などを含むオフィス古紙、機密古紙、紙コップ等を原料とする脱墨パルプであれば良く、特に限定はない。広葉樹パルプと針葉樹パルプの重量比率は、抄紙性(抄紙機における脱水性、抄速アップ他の抄紙効率)を向上させるために、60:40〜100:0とすると好ましく、70:30〜90:10としてもよい。
ただし、本発明においては、パルプのフリーネスを特定の範囲に設定することが必要である。本発明において具体的には、JIS P 8220−1:2012に基づいて金属合紙を離解したJIS P8121−2:2012に基づく離解後パルプのフリーネスが170〜350mlであるパルプを使用する。このようなフリーネスのパルプを使用することによって、クッション性および金属の保護性に優れるとともに、繰り返しの使用にも耐え得るような強度の高い金属合紙を製造することができる。また上記金属合紙は例えば製紙用パルパーにおいての再生性(離解性)に優れる。また、好ましい態様において上記離解フリーネスは180〜300mlであり、より好ましくは200〜250mlである。
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲で、種々の内添薬品をパルプに添加して抄紙してよい。内添薬品としては、これに制限されるものではないが、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、酸化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、その他各種変性澱粉、スチレン―ブタジエン共重合体、ラテックス、酢酸ビニルなどの接着剤;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;尿素・ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂などの内添紙力増強剤;ロジン系サイズ剤、AKD系サイズ剤、ASA系サイズ剤、石油系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤などの内添サイズ剤;硫酸バンド、歩留向上剤、紫外線防止剤、退色防止剤、濾水性向上剤、凝結剤、pH調整剤、スライムコントロール剤、着色料(染料、顔料)および蛍光染料などを添加してもよい。
また、本発明の金属合紙は、一般的に使用されている填料を内填することが出来る。例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、石膏、タルク、カオリン、エンジニアードカオリン、焼成カオリン、ホワイトカーボン、非晶質シリカ、デラミネートカオリン、ケイソウ土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、製紙スラッジ、脱墨フロスからの再生無機粒子等の無機系填料や尿素ホルマリン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン系樹脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂、フェノール樹脂、プラスチック中空粒子等の有機系填料等を単独もしくは、2種以上を併用することが出来る。紙中灰分は、適宜設定することができるが、例えば、40重量%以下とすることが好ましい。好ましい態様において、紙中灰分は、3重量%以上40重量%以下が好ましく、5重量%以上30重量%以下がさらに好ましい。なお、紙中灰分はJIS―P8252に準じて測定される
本発明の金属合紙は、その密度が0.55〜0.70g/cm、紙厚が35〜60μm、流れ方向の引張強さが1.40〜2.50kN/mである。上記したパルプを用いてこのような範囲の金属合紙とすることによって、優れた品質の金属合紙を製造することができる。
本発明の金属合紙の密度は、密度が0.55〜0.70g/cmであり、0.60〜0.67g/cmがより好ましい。このような範囲であれば、金属合紙が比較的嵩高な構造を取るため、クッション性に優れ、金属を十分に保護できるような金属合紙とすることができる。
また、本発明の金属合紙の紙厚は、35〜60μmであるが、40〜55μmが好ましく、45〜50μmがより好ましい。紙厚が35μm未満であると、紙が堅くなって繰り返し使用する場合に使用しにくくなり、また、紙厚が60μmを超えると、厚さが大きくなりすぎて金属合紙として、繰り返し使用に適した強度を得ることが難しくなる。
さらに、本発明の金属合紙の流れ方向の引張強さは1.40〜2.50kN/mであるが、1.43kN/m以上であることが好ましく、1.45kN/m以上であることがさらに好ましい。横方向の引張強さは0.95〜1.50kN/mであるが、1.00kN/m以上であることが好ましく、1.05以上であることがさらに好ましい。本発明の好ましい態様によれば、特定の離解パルプのフリーネスを有するパルプを用いて湿紙を形成させた後、ヤンキードライヤーを用いて乾燥して金属合紙を製造するが、それによって、再生性に優れ、強度が高く、繰り返しの使用にも耐えうるような金属合紙を製造することができる。
繰り返しの使用とは、例えば、金属合紙を使用するユーザー(金属箔の製造業者など)において、金属板や金属箔を保護するために金属合紙を使用する場合に、使用した金属合紙を巻き直して繰り返し使用することをいう。優れた金属合紙は、繰り返し使用しても劣化が少ない。
本発明の金属合紙は、澱粉などの接着剤を主体とする透明な塗工層(クリア塗工層)を原紙上に設けてもよい。クリア塗工層は、表面処理液を原紙に塗工することによって設けることができるが、表面処理液に使用する接着剤の種類は特に限定されない。例えば、澱粉が好適に用いられることはもちろん、澱粉以外の接着剤としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、セルロースナノファイバーなどのセルロース誘導体、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル化ポリビニルアルコールなどの変性アルコール、ラテックス、スチレン−ブタジエン系共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステルなどを、単独もしくは2種以上使用する。本発明において、澱粉は、表面処理液中の接着剤に占める割合が50%以上であることが好ましい。より好ましくは80%以上である。50%未満では表面処理液の粘度が低下し、強度やこわさが悪化するなどの弊害が生じる可能性があり、またコストも高くなる。
前記表面処理液に使用する澱粉については、その由来は特に限定されず、例えば、トウモロコシ澱粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、米澱粉等の澱粉を適宜使用することができる。また、本発明においては、公知の方法により各種変性を施した澱粉を使用してもよい。変性方法としては、例えば、α−アミラーゼ等を用いた酵素変性、エステル化、カチオン化、アセチル化、アルデヒド化、ヒドロキシエチル化等の処理を行ってもよい。エステル化としては、酢酸エステル化、リン酸エステル化などの処理があり、エーテル化としてはカルボキシエーテル化、ヒドロキシエーテル化などの処理を行ってもよい。本発明の老化安定性向上効果を高く発現するためには、アセチル化したタピオカ澱粉などを原料として、製紙工場内で変性処理することにより低粘度化させた自家変性澱粉、特に、酸化剤として過硫酸アンモニウム(APS)を加え熱化学変性させたAPS変性澱粉、またはαアミラーゼを用いて加水分解した酵素変性澱粉を使用することが好ましい。製紙工場内で変性処理を行う自家変性澱粉は、製造現場での粘度の調整が容易であり、かつコスト的にも有利である。
本発明においては、表面処理液に老化安定性向上剤として界面活性剤を含有させることが好ましい。メカニズムは明らかではないが、界面活性剤を添加することにより、澱粉中のアミロースのα−へリックス構造に界面活性剤の疎水部分が入り込み、再会合を阻害すると考えられる。界面活性剤の添加は、澱粉を蒸煮する前と後のどちらでもよいが、蒸煮前に添加する方が好ましい。蒸煮の際にシェアがかかり、界面活性剤が澱粉に対してより均一に分散すると考えられるためである。また、界面活性剤は2種以上併用することも可能である。
また、サイズ性を高める目的で、表面処理液にサイズ剤を配合してもよい。サイズ剤を使用する場合、種々のサイズ剤を使用することができるが、例えば、スチレン系サイズ剤、オレフィン系サイズ剤、アクリレート系サイズ剤、スチレン−アクリル系サイズ剤、カチオン性サイズ剤などの表面サイズ剤を使用してもよい。表面サイズ剤を使用する場合、表面処理液中の固形分濃度で0.05〜5重量%が好ましく、1〜3重量%がさらに好ましい。
さらに、本発明の表面処理液には、必要に応じて分散剤、増粘剤、保水材、消泡剤、耐水化剤、着色剤、導電剤等、通常の表面処理液に配合される各種助剤を適宜使用される。
表面処理液の塗布量は、紙に要求される表面強度などにより適宜決定されるので特に限定はないが、通常は両面で0.1〜10g/mの範囲である。0.1〜5g/mが好ましく、0.1〜2.0g/mがより好ましい。塗工量が多くなると塗工層中の水分の絶対量が多くなることにより、乾燥負荷が増大し、乾燥不良が発生しやすくなる。
表面処理液を塗布する装置は特に限定はなく、2ロールサイズプレス、ゲートロールコーター、ロットメタリングサイズプレスや、ブレードコーター、スプレーコーター、カーテンコーターなどの公知の塗工機によって塗布することができる。
クリア塗工層を原紙に設けた後は、公知公用の仕上げ装置、例えばスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー、高温ソフトニップカレンダーなどに通紙して製品仕上げを行ってもよいし、未処理もしくはバイパスしてもよい。
本発明の金属合紙は、カミソリ替刃等の工具・刃物材料、ステンレス箔、テレビ・携帯電話・タブレット等エレクトロニクス材料(シャドウマスク、基盤に使用されるリードフレーム、スパッタリングターゲット材)、自動車部品材料(無段変速機用ベルトなど)を初めとする金属箔・金属製品およびガラス基板などを保護する工程紙・保護紙として使用される。
以下に、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書において、特に断らない限り、「%」はすべて「重量%」であり、数値範囲はその端点を含むものとする。
評価方法
(1)坪量:JIS P 8124:2011に準拠して測定した
(2)紙厚:JIS P 8118:1998に準拠して測定した。
(3)密度:JIS P 8118:1998に準拠して測定した。
(4)引張強さ(タテ):いわゆる流れ方向の引張強さをJIS P 8113:2006に準拠して測定した。
(5)引張強さ(ヨコ):いわゆる横方向の引張強さをJIS P 8113:2006に準拠して測定した。
(6)離解フリーネス:製造した金属合紙をJIS P8220−1:2012の規定に従って離解したパルプスラリーについて、JIS P8121−2:2012にて規定する測定方法によってカナダ標準フリーネス(CSF:ml)を測定した。
(7)繰り返し使用時の耐用回数:紙表面のシワ・ひび割れが許容範囲で、紙厚が潰れずバリバリにならないことを基準として、金属合紙を金属箔メーカーにおいての、繰り返し使用する場合の耐用回数を評価した。
(8)金属合紙としての作業性:紙のクッション性および紙のコシを含む作業性について、下記の基準により、作業者の触感に基づいて総合的に評価した。
◎:良好
○:クッション性が若干劣るものの使用可能。
△:クッション性や紙コシが劣っており、使用しにくい。
×:クッション性や紙コシが悪く、金属合紙として使用不可。
金属合紙の製造と評価
原料パルプとして、LBKP(JIS P8121−2:2012に準拠して測定した叩解後のパルプフリーネス:260ml)とNBKP(JIS P8121−2:2012に準拠して測定した叩解後のパルプフリーネス:390ml)を下表に示す重量割合で配合し、パルプ(固形分)に対して、サイズ剤(アルケニルケテンダイマー:AKD)を固形分で0.20%、硫酸バンドを有姿で0.30%、乾燥紙力剤(ポリアクリルアミド:PAM)を固形分で0.10%添加して、原料となるパルプスラリーを調成した。
次いで、原料スラリーを長網抄紙機にて抄紙し、ヤンキードライヤーで湿紙を乾燥して、片面艶仕上げのステンレス板用金属合紙を製造した。なお、ヤンキードライヤーに使用するタッチロールは2本とした。
上記の表から明らかなように、密度(0.55〜0.70g/cm)、紙厚(35〜60μm)、引張強さ(タテ:1.40〜2.5kN/m)、離解フリーネス(170〜350ml)を本発明の範囲内に調整すると、優れた金属合紙を得ることができた。

Claims (6)

  1. 密度が0.55〜0.70g/cm、紙厚が35〜60μm、流れ方向の引張強度が1.40〜2.50kN/mである金属合紙であって、
    JIS P8220−1:2012の規定に従って金属合紙を離解して得られるパルプスラリーについてJIS P8121−2:2012に基づいて測定した離解フリーネスが170〜350mlである、上記金属合紙。
  2. 湿紙をヤンキードライヤーで乾燥して製造される片艶の金属合紙である、請求項1に記載の金属合紙。
  3. 前記離解フリーネスが250ml以下である、請求項1または2に記載の金属合紙。
  4. 坪量が20〜35g/mである、請求項1〜3のいずれかに記載の金属合紙。
  5. 坪量が30g/m以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の金属合紙。
  6. 広葉樹パルプと針葉樹パルプの重量比率が60:40〜100:0である、請求項1〜5のいずれかに記載の金属合紙。
JP2015203374A 2015-10-15 2015-10-15 金属合紙およびその製造方法 Active JP6549461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015203374A JP6549461B2 (ja) 2015-10-15 2015-10-15 金属合紙およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015203374A JP6549461B2 (ja) 2015-10-15 2015-10-15 金属合紙およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017075422A JP2017075422A (ja) 2017-04-20
JP6549461B2 true JP6549461B2 (ja) 2019-07-24

Family

ID=58550102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015203374A Active JP6549461B2 (ja) 2015-10-15 2015-10-15 金属合紙およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6549461B2 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6022119B2 (ja) * 1977-05-04 1985-05-31 昭和高分子株式会社 合成樹脂複合体紙の製造方法
JP2996822B2 (ja) * 1992-11-26 2000-01-11 大昭和製紙株式会社 圧延金属板用合紙及び同金属板用合紙を用いた冷間圧延ロールの汚損防止法
JP2922447B2 (ja) * 1995-09-19 1999-07-26 恵和株式会社 防錆合紙
US5948357A (en) * 1997-05-29 1999-09-07 International Paper Company Heat resistant paper interleaver for sheet metal
JP4167348B2 (ja) * 1999-04-23 2008-10-15 大王製紙株式会社 無塵紙
JP2005154914A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Daio Paper Corp 塗装用マスキング用紙
JP2005154979A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Daio Paper Corp 中性金属合紙
JP4639690B2 (ja) * 2004-07-30 2011-02-23 王子製紙株式会社 ガラス合紙
JP2007254934A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Taiko Seishi Kk 中性金属合紙および合紙による金属面保護方法
JP5486824B2 (ja) * 2009-03-02 2014-05-07 大王製紙株式会社 金属合紙
JP2014095163A (ja) * 2012-11-08 2014-05-22 Oji Holdings Corp 帯電防止ガラス合紙
KR102054133B1 (ko) * 2014-03-13 2019-12-10 도쿠슈 도카이 세이시 가부시키가이샤 유리 합지

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017075422A (ja) 2017-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2008123493A1 (ja) 塗工原紙および塗工紙の製造方法
JP2007231444A (ja) 塗工紙
JP5798182B2 (ja) 塗工紙およびその製造方法
JP4955291B2 (ja) オフセット印刷用中性新聞用紙
JP4600864B2 (ja) オフセット輪転印刷用塗被紙
JP6436732B2 (ja) 書籍用紙
JP4231531B2 (ja) 新聞用紙
JP2009155787A (ja) 高白色新聞用紙
JP5755573B2 (ja) オフセット印刷用新聞用紙の製造方法
WO2020116465A1 (ja) 食器用塗工紙
JP2018178343A (ja) 熱転写紙用原紙および熱転写紙
JP6549461B2 (ja) 金属合紙およびその製造方法
JP6967465B2 (ja) 片艶クラフト紙及びその製造方法
JP6549462B2 (ja) 金属合紙
JP2007247075A (ja) 印刷時の断紙が少ないオフセット印刷用新聞用紙と断紙予測方法
JP4320326B2 (ja) 塗工紙の製造方法
JP6389367B2 (ja) 塗工紙およびその製造方法
JP2023540032A (ja) ミクロフィブリル化セルロースを含むロール紙の製造方法及びロール紙
JP2009144272A (ja) 紙及び紙の製造方法
JP5462570B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙およびその製造方法
JPWO2016158231A1 (ja) クリア塗工紙
JP7285359B2 (ja) 食器用塗工紙及び紙製食器
JP7323481B2 (ja) 段ボール中芯原紙の製造方法
JP5246536B2 (ja) 印刷用紙の製造方法及び印刷用紙
JP2019039114A (ja) 熱転写紙用原紙および熱転写紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190624

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6549461

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150