JP2014095163A - 帯電防止ガラス合紙 - Google Patents

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浩一 萩原
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Abstract

【課題】合紙とガラスとの静電密着が防止され、ガラスとの剥離性がよく、ガラス基板がより大型化しても優れたハンドリング適性を有する帯電防止ガラス合紙を提供する。
【解決手段】天然パルプを主体とする紙基材に帯電防止剤を塗布・含浸したシートであって、23℃、50%RH条件下における表面抵抗率が1011Ω/□以下である帯電防止ガラス合紙である。また、23℃、20%RH条件下における表面抵抗率が1012Ω/□以下である帯電防止ガラス合紙である。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶パネルディスプレイやプラズマディスプレイパネルといったフラットパネル・ディスプレイ用のガラス板を複数枚積層して保管、運搬する流通過程において、ガラス板の割れ、ガラス板表面への傷付きや汚染を防止できる合紙に関するものであり、特には、ガラス板の間からの合紙取除き作業における摩擦帯電や剥離帯電を抑制し、剥離性に優れる帯電防止ガラス合紙に関するものである。
ガラス板を複数枚積層して、保管、トラック運搬する流通過程において、ガラス板同士が衝撃を受け接触し、擦れ傷やガラス表面が汚染されることを防止する目的でガラス板の間に合紙を挟み込む方法が一般的である。近年、ガラス用途の多様化に伴いガラス表面の清浄度がますます必要になってきているため、合紙に対する品質要求も高くなってきている。
ガラス板の割れや表面の傷つきを防止でき、かつ、ガラス表面を汚染しない合紙としてすでにいくつか提案されている。例えば、トリポリリン酸ナトリウムや4硼酸ナトリウムを含有させることにより、合紙からガラス側に転移して付着した有機物を洗浄により容易に除去し、清浄面を回復することができる方法(特許文献1、2)が開示されている。また、合紙として使用される際の圧縮仕事量と圧縮回復率をそれぞれ特定の範囲にすることで高精細ディスプレイとなるフラットディスプレイ用ガラスに適したクッション性をもったガラス合紙を得ることができる方法(特許文献3)も開示されている。
また、ガラス板表面の擦れ傷を防止でき、ガラス板の品質低下、擦れ傷が原因となる破損を軽減するため、シート状物に発泡性マイクロカプセルを含む塗工層を設けたガラス板用合紙が提案されている(特許文献4)が、発泡性マイクロカプセルを含有する塗工層は特開平7−265189号公報に記載のように防滑性が発現するため、ガラス板の間から合紙を取除く作業に支障をきたすという問題がある。
特開平6−316432号公報 特開平7−101483号公報 特許第4639690号 特開2008−7172号公報
ところで、ガラス板使用メーカーに搬送された合紙とガラスの積層体は、アンパッカーと称される取出装置にて、ガラス板の縁からはみ出した部分の合紙を吸着やチャッキングで把持して取り出される場合が多い。
しかしながら、合紙とガラス板との静電密着が強過ぎる場合、合紙を前記アンパッカーにて取り出す際に、アンパッカーの合紙吸着部が外れてしまうことや合紙が破れるといった不具合が発生することがある。
一方、近年では、2200×2600mm(第8世代)や2200×3200mm(第10世代)等、フラットパネル・ディスプレイ用ガラス基板のいっそうの大型化が進んでいる。該基板の大型化に伴い、合紙サイズが大きくなると、前記不具合により、合紙を取り出せないトラブルの発生頻度が高くなる。従って、従来のガラス合紙よりも、ガラス板の間から合紙取除き作業をスムーズに行うことができる剥離性に優れたガラス合紙が必要とされるようになってきている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ガラス基板がより大型化しても優れたハンドリング適性を有する帯電防止ガラス合紙を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、天然パルプを主体とする紙基材に帯電防止剤を含有させたシートは、23℃、50%RH条件下における表面抵抗率が1011Ω/□以下となり、剥離性の優れるガラス合紙であることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は以下の各発明を包含する。
(1)天然パルプを主体とする紙基材に帯電防止剤を塗布・含浸したシートであって、23℃、50%RH条件下における表面抵抗率が1011Ω/□以下である帯電防止ガラス合紙。
(2)23℃、20%RH条件下における表面抵抗率が1012Ω/□以下である(1)に記載の帯電防止ガラス合紙。
(3)前記帯電防止剤が紙基材(固形分質量)に対し、0.8質量%以上含有する(1)または(2)に記載の帯電防止ガラス合紙。
(4)前記帯電防止剤が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機塩類、分子中にカルボキシル基、スルホン基、硫酸基の少なくとも1種を有するアニオン性高分子、またはアミノ基、第4級アンモニウム基の少なくとも1種の塩基を有するカチオン性高分子からなる群より選択された少なくとも1種の化合物である(1)〜(3)のいずれか1項に記載の帯電防止ガラス合紙。
(5)前記帯電防止剤が、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムから選択された少なくとも1種の化合物である(1)〜(4)のいずれか1項に記載の帯電防止ガラス合紙。
(6)ガラス合紙とガラス基板との間の静摩擦力が1N/m以下である(1)〜(5)のいずれか1項に記載の帯電防止ガラス合紙。
本発明の帯電防止ガラス合紙は、よりガラス基板が大型化しても優れたハンドリング適性を有するガラス合紙である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明では、天然パルプを主体とする紙基材に帯電防止剤を含有させ、23℃、50%RH条件下における表面抵抗率が1011Ω/□以下とすることを特徴とする。この構成にすることにより、合紙とガラスとの静電密着が防止され、ガラスとの剥離性がよい優れたハンドリング適性を有するガラス合紙の製造が可能となる。表面抵抗率の好ましい範囲としては、10〜1010Ω/□であり、より好ましくは10〜1010Ω/□である。因みに、表面抵抗率が1011Ω/□を超えると、静電密着の防止において十分な効果が期待できない。また、静電密着が防止されることに加え、合紙剥離時の摩擦帯電や剥離帯電も防止されるため、合紙剥離作業による静電気の蓄積も抑制することができ、連続作業性にも優れた帯電防止ガラス合紙の提供が可能となる。逆に、10Ω/□以下にするには、帯電防止剤の必要量が多くなり、ガラス表面を汚染する可能性が高くなるため好ましくない。
同様に、23℃、20%RH条件下における表面抵抗率が1012Ω/□以下であることが好ましい。前記条件下での表面抵抗率が1012Ω/□を超えると、冬場での静電密着の防止において十分な効果が期待できない。表面抵抗率の好ましい範囲としては、10〜1011Ω/□であり、より好ましくは1010〜1011Ω/□である。
本発明における紙基材の原料としては、針葉樹パルプと広葉樹パルプのいずれも使用可能である。また、クラフトパルプ(KP)、サルファイトパルプ(SP)、ソーダパルプ(AP)等の化学パルプ、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグランドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)、リファイナーグランドウッドパルプ(RGP)等の機械パルプ等が挙げられる。
その他の使用可能なパルプとしては、木綿、楮、三椏、麻、ケナフ等を原料とする非木材繊維パルプ、古紙を原料とする脱墨パルプ、合成パルプ等がある。これらのパルプは単独でも、2種以上混合使用しても良い。但し、樹種によっては樹脂分が多いものもあり、なるべく樹脂分の少ない樹種を選定した方が好ましい。
本発明において、主構成パルプの樹脂量は、ISO624−1974に準じて測定を行ったときの樹脂量が0.2質量%以下であるものが好ましい。樹脂量が0.2質量%を超える場合は、ガラス合紙として使用した場合、ガラス面の樹脂による汚染が顕著に目立つようになり問題となる場合がある。
この樹脂量は、同様の理由により、好ましくは0.05質量%以下、最も好ましくは0.01%質量以下であることが好ましい。
なお、ガラス合紙中の樹脂分を0.2質量%以下にする方法として、使用する主構成パルプの選定、配合率、蒸解、晒条件の調整、ピッチコントロール剤の添加、パルプの十分な洗浄、抄紙白水の系外排出が有効である。
本発明において、主構成パルプのフリーネスは、カナディアンスタンダードフリーネス(以下CSF)で200〜650mlが好ましく、300〜600mlがより好ましい。
フリーネスが600mlを超える場合は、合紙の弾性率が低くなり、クラークこわさを高めることが難しい。また、透気度も出にくくなる。逆に200ml未満の場合は、透気度は出やすくなるが厚さが出にくくなるため、クラークこわさが低くなることや合紙の表面粗さが小さくなる。
なお、パルプの叩解を行うにあたって、叩解装置の種類、パルプ濃度、仕込み速度等の各種叩解条件はCSF200〜650mlとなるように適宜設定するものとする。また、叩解手法は限定されるものではないが、遊離状叩解よりも粘状叩解の方が好ましい。
本発明に用いる帯電防止剤は、紙基材(固形分質量)に対し0.8質量%以上含有させるのが好ましく、より好ましくは1〜3質量%である。因みに、含有量が0.8質量%未満の場合、表面抵抗率の低減効果が小さく、静電密着の防止において十分な効果を得ることができない。逆に、3質量%を超えて多く配合すると、静電密着を抑える効果は変わらず、ガラス表面を汚染する可能性が高くなるため好ましくない。
本発明に用いる帯電防止剤としては、リチウム化合物、アルミン酸ソーダ、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等のアルカリ金属塩、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等のアルカリ土類金属塩、ギ酸カルシウム、シュウ酸ナトリウム等の有機塩類が挙げられる。
他の使用可能な帯電防止剤としては、分子中にカルボキシル基、スルホン基、硫酸基の少なくとも1種を有するアニオン性高分子、またはアミノ基、第4級アンモニウム基の少なくとも1種の塩基を有するカチオン性高分子が挙げられる。
また、他の帯電防止剤としては、ポリアニリン系高分子、ポリピロール系高分子、ポリチオフェン系高分子が挙げられる。
なお、ここで例えばポリアニリン系高分子と表現する場合の「系」とは、高分子の基本主鎖構造がポリアニリンであって、これに各種の化学修飾がおこなわれていて導電性を示すことのできるものが含まれることを意味するものとする。
また、他の帯電防止剤としては、導電性を有する導電フィラー等の導電性材料を用いることができる。導電性材料の中でも、特に、カーボンブラックや、酸化チタンを電子導電性に優れた材料で表面処理した導電性酸化チタンを好適に用いることができる。導電性酸化チタンは、金属あるいは金属酸化物を被覆したものが好適に用いられ、さらに好ましくは、耐腐食性に優れた酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ニッケル等を主体とした材料で表面被覆したものが好ましく用いられる。
なお、導電性材料の形状は、球状タイプ、針状タイプ、繊維状タイプ等様々なものがあるが、針状タイプ、繊維状タイプの方が、少ない量で所望の導電性を得やすいためより好ましい。
本発明においては、ガラス合紙とガラス基板との間の静摩擦力は1N/mであることが好ましい。静摩擦力が1N/mを超えるとガラス合紙とガラス基板が貼付き易くなり、合紙剥離作業に支障をきたすおそれがある。静摩擦力の好ましい範囲としては0.1〜0.9N/mであり、より好ましくは0.2〜0.8N/mである。
なお、ガラス合紙とガラス基板との間の静摩擦力は以下のようにして評価した。JIS P 8147に記載される定速伸張引張試験機、および水平板を用い、水平板上に固定した液晶表示用のガラス基板に、ガラス合紙の順に載せる。そして、ガラス合紙の端にはフックを固定し、細い金属線又は合成繊維の一端をガラス合紙のフックに結び、他端を引張試験機のロードセル部につけておく。除電ブラシを用いてガラス基板とガラス合紙とを密着させた後、引張速度10mm/分にて引張り、ガラス合紙が移動し始める瞬間の摩擦力を測定し、下記式によって静摩擦力を算出する。
静摩擦力=A/B
ガラス合紙が移動し始める瞬間の摩擦力=A
ガラス合紙の面積=B
本発明の帯電防止ガラス合紙に帯電防止剤を含有させる方法は、特に限定されるものではないが、オンマシンサイズプレス方式による含浸が製造工程を簡略化できるため好ましい。上記に述べた帯電防止剤はいずれも粘度の低い水溶液が多く、含浸性が良好である。そのため、オンマシンサイズプレス方式による含浸でも十分な含有量を確保することができ、製造工程が少ないオンマシンサイズプレス方式による含浸の場合でも、剥離性がよい優れたハンドリング適性を有するガラス合紙を提供することができる。
本発明において帯電防止ガラス合紙の坪量は、10〜100g/mの範囲で抄造される。より好ましくは35〜80g/mである。坪量は低いほうが運搬時の質量が少なくなるため好ましいが、10g/m以下では十分な緩衝性を付与できない。また、坪量が100g/mを超えると運搬時の質量が大きくなり過ぎ、好ましくない。
本発明において帯電防止ガラス合紙のJAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000に準じて測定した王研式透気度は、10秒/100ml以上であることが好ましい。ガラス板使用メーカーに搬送された合紙とガラスの積層体は、アンパッカーと称される取出装置にて、ガラス板の縁からはみ出した部分の合紙を吸着やチャッキングで把持して取り出される場合が多い。透気度の値が10秒未満の場合、バキューム圧が不足して作業に支障をきたす場合がある。
単に合紙の坪量や密度を上げれば、透気度の値を上げることは可能であるが、密度をあげると合紙のクッション性が低下し、傷つき防止効果が低下する。また、坪量を上げれば、密度の場合と同様にクッション性が低下するおそれがある。
本発明において帯電防止ガラス合紙のJIS P 8143:1996に準じて測定したクラークこわさは、40cm/100以上(紙の流れ方向)であることが好ましい。クラークこわさが40cm/100未満の場合、ガラス板の間から突出したガラス合紙が直立の状態を保ちにくくなるため、アンパッカーでの取出装置で合紙を掴むことができないという問題が発生するおそれがある。高湿度条件下においては、より高いクラークこわさが求められる。また、場合によっては紙の流れ方向とは逆の幅方向で使用されることもあるので紙のクラークこわさの縦横比は1.0に近いほど好ましい。
抄紙に際しては、ガラス表面を傷つけない、もしくは汚染しない範囲で、硫酸バンド、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、内添サイズ剤、歩留り剤等の抄紙用内添薬品が必要に応じて適宜選択して使用される。さらに、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の抄紙用内添助剤を用途に応じて適宜添加することもできる。また、ガラス合紙の表面や裏面に必要に応じて上記薬品以外に、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、デンプンなどを塗布や含浸させることも可能である。
抄紙方法は、特に限定されるものではなく、通常の長網多筒型抄紙機、長網ヤンキー型抄紙機、あるいは円網抄紙機など、公知の抄紙機が使用できる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の「部」及び「%」は特に断わらない限り、「質量部」及び「質量%」を示す。
<実施例1>
〔パルプ繊維を主成分とする紙基材の製造〕
針葉樹晒クラフトパルプをカナダ標準濾水度(CSF)450mlまで叩解して原料パルプを得た。
上記の原料パルプ100質量部を長網多筒型抄紙機により、坪量45g/mの紙基材を抄紙した。
〔帯電防止ガラス合紙の製造〕
次に、オンマシンサイズプレスにより、芒硝を紙基材(固形分質量)に対し、1質量%となるように塗布・含浸し、本発明の帯電防止ガラス合紙を得た。
<実施例2>
実施例1の帯電防止ガラス合紙の製造において、食塩を塗布・含浸した以外は実施例1と同様にして本発明の帯電防止ガラス合紙を得た。
<実施例3>
実施例1の帯電防止ガラス合紙の製造において、塩化カリウムを塗布・含浸した以外は実施例1と同様にして本発明の帯電防止ガラス合紙を得た。
<実施例4>
実施例1の帯電防止ガラス合紙の製造において、ケミスタットSA−9(三洋化成工業株式会社、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム)を塗布・含浸した以外は実施例1と同様にして本発明の帯電防止ガラス合紙を得た。
<実施例5>
実施例1の帯電防止ガラス合紙の製造において、芒硝を紙基材(固形分質量)に対し、0.8質量%となるように塗布・含浸した以外は実施例1と同様にして本発明の帯電防止ガラス合紙を得た。
<実施例6>
実施例1の帯電防止ガラス合紙の製造において、芒硝を紙基材(固形分質量)に対し、3.0質量%となるように塗布・含浸した以外は実施例1と同様にして本発明の帯電防止ガラス合紙を得た。
<実施例7>
実施例1のガラス合紙の製造において、芒硝を紙基材(固形分質量)に対し、0.5質量%となるように塗布・含浸した以外は実施例1と同様にしてガラス合紙を得た。
<比較例1>
実施例1のガラス合紙の製造において、水を塗布・含浸させた以外は実施例1と同様にしてガラス合紙を得た。
<比較例2>
実施例1のガラス合紙の製造において、芒硝を紙基材(固形分質量)に対し、0.2質量%となるように塗布・含浸した以外は実施例1と同様にしてガラス合紙を得た。
各実施例、比較例で得られたガラス合紙を以下の方法で評価し、結果を表1に示す。
上記、実施例1〜7、比較例1〜2で得られたガラス合紙は、23℃、50%RHの恒温室で24時間放置後、坪量は、JIS P 8124:1998に準じて測定した。塗布量は、塗布液の消費量から算出した。
(表面電気抵抗)
三菱化学社製高抵抗計:商品名「ハイレスターUP MCP−JB03」を用いて、23℃、50%RH及び23℃、20%RHの環境条件下で表面電気抵抗を測定した。尚、測定機器の条件は、印加電圧100Vで30秒後の表面電気抵抗値(Ω/□)を計測した。
(合紙の剥離性評価)
液晶表示用のガラス板とガラス合紙を平置きの状態で交互に積層し、加圧冶具を用いて上方より5kg/cmの荷重をかけた状態で温度23℃、湿度50%RHの環境下に5日間放置して、加速試験を行った。その後、合紙をガラス板から引き剥がし、剥離性を以下の基準で官能評価した。
○:ガラスと合紙との密着がなく、容易に剥離するレベルである。
△:ガラスと合紙との密着はないが、やや剥離しにくいレベルである。
×:ガラスと合紙が密着し、剥離しにくいレベルである。
(ガラス板表面の汚染度評価)
液晶表示用のガラス板とガラス合紙を平置きの状態で交互に積層し、加圧用冶具を用いて上方より5kg/cmの荷重をかけた状態で温度80℃、湿度90%の環境下に5日間放置して加速試験を行った。その後、ガラス板表面のブラッシング洗浄と超音波洗浄を実施した後、汚染度を以下の基準で目視評価した。
○:全く汚染されてないレベルである。
△:部分的に汚染されているレベルである。
×:全面が汚染されているレベルである。
(ガラス合紙とガラス基板との間の静摩擦力評価)
JIS P 8147に記載される定速伸張引張試験機、および水平板を用い、水平板上に固定した液晶表示用のガラス基板に、ガラス合紙の順に載せる。そして、ガラス合紙の端にはフックを固定し、細い金属線又は合成繊維の一端をガラス合紙のフックに結び、他端を引張試験機のロードセル部につけておく。除電ブラシを用いてガラス基板とガラス合紙とを密着させた後、引張速度10mm/分にて引張り、ガラス合紙が移動し始める瞬間の摩擦力を測定し、下記式によって静摩擦力を算出する。
静摩擦力=A/B
ガラス合紙が移動し始める瞬間の摩擦力=A
ガラス合紙の面積=B
(透気度の測定)
JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5−2:2000(紙及び板紙−平滑度及び透気度試験方法)に準じて、王研式透気度を測定した。
(クラーク剛度)
JIS P 8143:1996に準拠してクラークこわさを測定した。
Figure 2014095163
表1から明らかなように、帯電防止剤を含有し、23℃、50%RH条件下における表面抵抗率が1011Ω/□以下であるガラス合紙は、合紙とガラスとの静電密着が防止され、剥離性がよい優れたハンドリング適性を有する(実施例1〜7)。これに対して、23℃、50%RH条件下における表面抵抗率が1011Ω/□より大きいガラス合紙は、剥離性が悪く、ハンドリング性に劣る(比較例1〜2)。
本発明に係る帯電防止ガラス合紙は、合紙とガラスとの静電密着が防止され、剥離性がよい優れたハンドリング適性を有し、実用上極めて有用である。

Claims (6)

  1. 天然パルプを主体とする紙基材に帯電防止剤を塗布・含浸したシートであって、23℃、50%RH条件下における表面抵抗率が1011Ω/□以下であることを特徴とする帯電防止ガラス合紙。
  2. 23℃、20%RH条件下における表面抵抗率が1012Ω/□以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電防止ガラス合紙。
  3. 前記帯電防止剤が紙基材(固形分質量)に対し、0.8質量%以上含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の帯電防止ガラス合紙。
  4. 前記帯電防止剤が、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、有機塩類、分子中にカルボキシル基、スルホン基、硫酸基の少なくとも1種を有するアニオン性高分子、またはアミノ基、第4級アンモニウム基の少なくとも1種の塩基を有するカチオン性高分子からなる群より選択された少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯電防止ガラス合紙。
  5. 前記帯電防止剤が、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムから選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電防止ガラス合紙。
  6. ガラス合紙とガラス基板との間の静摩擦力が1N/m以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の帯電防止ガラス合紙。
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