JP6548734B2 - 心血管疾患及び脳血管疾患又は痴呆を予防又は治療するための中国医薬組成物、並びにこれらの調製方法及び使用 - Google Patents

心血管疾患及び脳血管疾患又は痴呆を予防又は治療するための中国医薬組成物、並びにこれらの調製方法及び使用 Download PDF

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Description

本発明は心血管疾患及び脳血管疾患又は痴呆を予防又は治療するための中国医薬組成物に関するものであり、またそれはその中国医薬組成物(Chinese medicinal composition)の調製方法及び使用を開示する。
心血管疾患及び脳血管疾患はヒトの健康及び寿命を脅かす主たる疾患であり、これらの疾患はそれらが高い罹患率、高い死亡率、高い能力障害率及び高い再発率を有することを特徴とする。近年の統計データによれば、中国における毎年の心血管疾患及び脳血管疾患により生じられる死亡は死亡の約半分に相当する。心血管疾患及び脳血管疾患の流行は社会の発展及び生活水準の改善に密接に関連し、重度のプレッシャー、不合理な食事構造、運動の欠如、過度のタバコ及びアルコールの消費、肥満が心血管疾患及び脳血管疾患の全ての原因である。心血管疾患及び脳血管疾患として、冠心臓疾患、アンギーナ、心筋梗塞、血液中毒肺性心臓疾患、虚血性脳障害、脳血栓、高血圧、高脂血症が挙げられ、これらの疾患を誘発する主たる理由はアテローム硬化症であり、血管狭窄、管閉塞をもたらし、こうして心臓及び脳への不充分な血液供給をもたらし、重い頭、めまい、頭痛、胸苦しさ及びその他の症候を生じ、重度の場合が卒中及び心筋梗塞をもたらすことがあり、心血管虚血が多くの変化、例えば、乳酸の蓄積、カルシウム過負荷、遊離基障害後に、エネルギー代謝に影響する。
それ故、心血管疾患及び脳血管疾患はヒトの健康に重大な危害を生じ、それらの早期の予防及び適時の治療が極めて重要な意義を有する。
痴呆は器質的脳障害のための後天性の、持続性知能障害症候群である。痴呆は老人で生じ、A.一次変性痴呆、即ち、アルツハイマー病(短縮のためにAD)、B.血管痴呆(VaD)、C.混合痴呆(AD複合VaD)、D.その他の地方(ピック病、レヴィ封入体痴呆)に分けられる。AD及びVaDが痴呆の二つの主な型である。
血管痴呆は1回又は反復の卒中並びに高血圧、高コレステロール、糖尿病、喫煙、アルコール消費等に関連し、それは記憶、計算、方向づけ及び判断の障害、情動障害及び異常な挙動、更には進行段階に達する時の生活能力の喪失として顕在化される。
研究は脳梗塞が痴呆を生じ得るか否かが主として脳梗塞病巣のサイズ、数及び位置に関係することを示唆している。研究は50mLより大きい容積を有する梗塞病巣が痴呆と合わされ、100mL より大きい容積がしばしば痴呆と合わされることを示したし、また研究は、VaD患者の中で、梗塞病巣の大きい領域が11.2%に相当し、梗塞病巣の小さい領域が88.8%に相当し、多くの病巣が97.6%に相当することを判明したし、病巣の容積が小さい場合でさえも、痴呆がまた生じることがあり、特に梗塞病巣の数が多いほど、痴呆の発生率が高いと言及される。また、研究は脳梗塞部位が痴呆をもたらす主要な因子であることを示唆しており、論文の大半はCTにより見つけられた周室白質病巣変化を有するものが、痴呆の有意に増大された発生率を有することを言及した。Pavicsは患者における脳の血流変化を研究し、血管痴呆の患者につき、平均半球血流がかなり低く、梗塞領域における潅流が正常な組織のそれよりかなり低く、完全に非潅流の領域が稀であることを判明し、認知スケールを脳血流と比較する研究は平均半球血流が痴呆の程度と顕著に相関関係があることを判明し、VaD血流の減少が知能活動に密接に関連することを示唆する。近年の研究はVaD患者の幾つかの部分、例えば、前頭葉、側頭葉、特に視床、基底核の脳血流及びグルコース代謝率がその他の部分のそれと比較して有意に減少することに注目し、VaDが皮質と皮質下の構造との間の連結の破壊、即ち、脳神経機能の間の不完全な連結に関連し得ることを明らかにし、脳血管抵抗、血液粘度及び神経液性因子が脳血流を一定に維持するのに直接又は間接の影響を有し得る。
研究は脳の虚血性傷害がカスケードプロセスであり、それぞれのセクタにおいて、ニューロンに変性損傷を生じる異なる分子ネットワークが誘発され、脳梗塞の発生後に、脳の血流中断及び再潅流が起こり、脳組織のエネルギー枯渇を生じ、神経伝達物質、特に興奮性アミノ酸の増加が血流の更なる減少を生じ、細胞内のカルシウム貯蔵からのカルシウムイオンの流れ又は放出が、多量の酵素トリガードシグナルカスケードを生じ、或る種の酵素が酸素ラジカルの発生をもたらし、これらがまたそれら自体で第二のメッセンジャーの役割を果たし、細胞タンパク質、糖、脂肪酸を損傷し、更に梗塞周辺の脱分極を生じ、梗塞領域が周辺領域に拡張することを可能にし、遊離基及びその他のメッセンジャーが炎症性サイトカイン及び酵素を活性化し、炎症を生じるミクログリア細胞の活性化をもたらし、こうして血管透過性を増大し、ニューロンの骨格を損傷するとともに、二次的傷害が痴呆をもたらすことを示していた。研究は虚血状態後に、神経伝達物質が最初に増加し、次いで減少し、神経伝達物質、例えば、アセチルコリン、カテコールアミン、神経ペプチドが認知能力の低下に密接に関連することを示していた。それらはVaDの病態生理学的プロセスに関与し、VaDの発病度を反映するのに重要なインジケーターになり得る。
近年では、従来の中国薬物が心血管疾患及び脳血管疾患、老人性痴呆、特に血管痴呆の治療に特有の利点を示し、従来の中国薬物は有効であり、持続性であり、しかも一層少ない不利な反応を有し、長期効力の点で特に満足であり、こうして臨床に広く使用される。多くの研究者ら及び臨床通例は従来の中国薬物が特有の利点を示すことを判明した。何とならば、それが良好な寛容性を有し、副作用を殆ど持たず、こうしてそれが患者についての長期使用に適しているからである。
朝鮮人参は現実に赤みを帯びており、しかも甘く、かつわずかに苦い風味、並びに心臓及び腎臓を強くする機能を有し、気に良好であり、知能を増大し、イチョウ葉は現実に中性であり、しかも苦く、かつ渋い風味を有し、かつ血液循環を促進して鬱血を除去する機能を有する。サフラン(西紅花)は現実に中性であり、かつ甘い風味を有し、かつ血液循環を促進して鬱血を除去し、鬱血及び結節を消失する機能を有する。最新の薬理学的研究は朝鮮人参が脳虚血再潅流障害及び多くの実験動物の学習における記憶障害を有意に改善し得る種々のサポニンを含み、それらが正常な動物で学習及び記憶の能力を改善することができ、かつシナプトソームの神経伝達物質の吸収を増大し、神経成長因子を増進する効果を有し、イチョウ葉エキスが細胞膜脂質の過酸化を抑制することができ、血管を拡張することができ、血流を増大し、血液粘度を低下し、血栓を抑制し、かつ血小板凝集阻止、脳代謝の改善、神経細胞の保護の効果を有し、サフランが細胞外カルシウムの内向きフラックス及び小胞体からのカルシウムの放出の抑制、酸化防止、坑高血圧、アテローム硬化症抑制、脳浮腫抑制等の効果を有し、それがまた哺乳類の血流中の酸素の分圧を改善することができることを確認しており、近年では、それが記憶及び学習効果のアルコール誘発障害防止を有することがまた知られていた。
特許ZL02131435.7 は虚血性脳血管疾患及び血管痴呆、老人性痴呆疾患等の治療のための治療有効量の朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランを含む中国医薬組成物を開示している。上記特許に基づいて、特許出願人は“サイルオトン (Sailuotong) カプセル”(その最初のトレード名は“維脳康(Weinaokang)”である)を開発し、現在それが臨床試験中である。
特許WO2007118363A1 は虚血性脳血管疾患及び老人性痴呆の治療のための同様の中国医薬組成物を開示しており、それは朝鮮人参、イチョウ葉、サフラン及び大豆からつくられる。
上記特許を系統的に研究する時、本発明者らは成分及び含量比の特別な組成物を使用する場合に一層良好な結果が得られることを見い出した。
本発明者らは心血管疾患及び脳血管疾患並びに痴呆を予防又は治療するために特許ZL02131435.7 及びWO2007118363A1に言及された組成物の成分の効果について系統的実験研究を行ない、組成物中の大豆の効果が明らかではないことを見い出した。処方の最適化研究により、本発明者らはWO2007118363A1の組成物の薬理学的効果より良好である薬理学的効果が中国薬物の3成分:朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランを使用することのみにより得られることを見い出した。
加えて、本発明者らはまた朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランの特別な質量比でつくられる組成物が特に虚血性脳血管疾患、冠心臓疾患、アンギーナ、及び老人性痴呆の治療において、心血管疾患及び脳血管疾患並びに痴呆の治療又は予防の一層良好な効果を有することを見い出し、特にそれは血管痴呆疾患の治療に一層良好な効果を有する。その研究によれば、薬物中の朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランからつくられた組成物の用量が更に減少でき、こうしてエネルギーが節約でき、コストが低減でき、しかも組成物の長期消費により生じられる副作用が更に減少し得る。
それ故、本発明の目的は一層良好な効果を有する心血管疾患又は痴呆の予防又は治療のための中国医薬組成物並びにその調製方法及び使用を提供することである。
本発明の目的は下記の技術的解決策により達成される:
心血管疾患及び脳血管疾患又は痴呆の予防又は治療のための中国医薬組成物であって、その中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
1部の朝鮮人参、0.8-1.5 部のイチョウ葉、0.018-0.030部のサフラン
を有する薬物であることを特徴とする中国医薬組成物。
中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
1部の朝鮮人参、1部のイチョウ葉、0.018-0.030部のサフラン
を有する薬物であることが好ましい。
中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
1部の朝鮮人参、0.9-1.2 部のイチョウ葉、0.020-0.025部のサフラン
を有する薬物であることが更に好ましい。
中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
1部の朝鮮人参、1部のイチョウ葉、0.020-0.025部のサフラン
を有する薬物であることが更に好ましい。
中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
1部の朝鮮人参、1部のイチョウ葉、0.022部のサフラン
を有する薬物であることが最も好ましい。
本発明はまた上記中国医薬組成物の調製方法を提供する。
本発明の中国医薬組成物は種々の方法により調製し得る。
本発明の一実施態様において、3種の中国薬物:朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランを上記比に従って計量し、混合し、次いで粉砕し、又は粉砕し、次いで混合して組成物を得る。
本発明の別の実施態様において、3種の中国薬物:朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランを上記比に従って計量し、混合し、次いで抽出して組成物を調製する。
本発明の好ましい実施態様において、中国医薬組成物の調製方法が下記の工程:3種の中国薬物:朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランを上記比に従って計量する工程、朝鮮人参エキスを調製する工程、イチョウ葉エキスを調製する工程、サフランエキスを調製する工程、上記朝鮮人参エキス、イチョウ葉エキス及びサフランエキスを混合する工程を含む。
好ましくは、朝鮮人参エキスを調製する工程において、得られる主成分が全ギンセノシドであり、イチョウ葉エキスを調製する工程において、得られる主成分がイチョウ葉全フラボノイド及び全ラクトンであり、サフランエキスを調製する工程において、得られる主成分がサフラン全グリコシドである。
3種の上記成分のエキスは上記成分を抽出するための通常の抽出方法により調製でき、抽出による成分の調製方法は成熟しており、例えば、全ギンセノシド、イチョウ葉全フラボノイド及び全ラクトンが薬局方に記録された抽出方法により調製でき、サフラン全グリコシドの抽出方法が文献“中国最新適用薬局方”(2011年8月、28巻8号、729-731 頁)に記録された抽出方法を採用し得る。
本発明の一実施態様において、朝鮮人参エキスの調製方法が以下のとおりである:朝鮮人参が粉末に粉砕され、次いでそれがエタノールによる還流抽出に2回かけられ、それが濾過され、相対密度が70℃で1.12-1.14 になるまで濾液が減圧されて溶媒を回収し、粗薬物の量の2-6 倍に等しい量の水が均一に撹拌するために添加され、次いでそれが沈澱のために冷却され、上澄みが大孔質の吸着樹脂に装填され、薬物を運ぶ樹脂が最初に蒸留水で洗浄され、次いでエタノールで溶離され、エタノール溶離液が集められ、乾燥まで濃縮されて朝鮮人参エキスを得る。
本発明の一実施態様において、イチョウ葉エキスの調製方法が以下のとおりである:温かいエタノールが浸漬のためにイチョウ葉粗大粉末に添加され、粉末が濾過され、フィルター残渣が温かいエタノールで浸漬され、次いで濾過され、2回の浸漬の濾液が合わされ、相対密度が70℃で1.12-1.14 になるまで減圧で濃縮され、粗薬物の量の2-6 倍に等しい量の水が添加され、それが均一に撹拌され、次いでそれが沈澱のために冷却され、濾過され、濾液が大孔質の吸着樹脂に装填され、薬物を運ぶ樹脂が最初に蒸留水で洗浄され、次いでエタノールで溶離され、エタノール溶離液が集められ、相対密度が70℃で1.02-1.04になるまで濃縮され、それが酢酸エチル:n-ブチルアルコールにより抽出され、抽出物が合わされ、減圧されて溶媒を回収してイチョウ葉エキスを得る。
本発明の一実施態様において、サフランエキスの調製方法が以下のとおりである:冷エタノールが浸漬のためにサフラン粗薬物に添加され、次いでそれが濾過され、冷エタノールが浸漬のために残渣に添加され、次いでそれが濾過され、2回の浸漬の濾液が合わされ、相対密度が70℃で1.12-1.14 になるまで減圧で濃縮され、水が添加され、次いでそれが大孔質の吸着樹脂に装填され、薬物を運ぶ樹脂が最初に蒸留水で洗浄され、次いでエタノールで溶離され、相対密度が70℃で1.02-1.04 になるまでエタノール溶離液が濃縮され、それが乾燥まで濃縮されてサフランエキスを得る。
また、本発明は上記中国医薬組成物及び少なくとも一種の医薬上許される賦形剤を含む心血管疾患及び脳血管疾患及び/又は痴呆を予防又は治療するための中国医薬製剤を提供する。
製剤が固体製剤又は半固体製剤、液体製剤又はガス状製剤であってもよい。
固体製剤又は半固体製剤が下記の製剤:錠剤、ピル、軟膏、昇華製剤、散剤、顆粒、座薬、粉末、エマルション、咀嚼剤、カプセルの一種から選ばれる。
液体製剤が下記の製剤:経口液、懸濁液、シロップ、注射液、医療液及びチンキ剤の一種から選ばれる。
ガス状製剤がエアロゾル又は吸入薬である。
また、本発明は心血管疾患及び脳血管疾患及び/又は痴呆の予防又は治療における中国医薬組成物又は製剤の使用を提供する。
心血管疾患及び脳血管疾患が下記の疾患:虚血性脳血管疾患、冠心臓疾患又はアンギーナの少なくとも一種から選ばれることが好ましい。
痴呆が老人性痴呆、特に血管痴呆から選ばれることが好ましい。
従来技術と較べて、本発明の中国医薬組成物は下記の技術的効果を有する:
(1) 本発明の中国医薬組成物及び製剤は心血管疾患及び脳血管疾患又は痴呆の予防又は治療において一層有効である。
(2) 薬物中の本発明の中国医薬組成物の量が一層少なく、こうしてコスト及びエネルギーを節減する。
(3) 本発明の中国医薬組成物の副作用が小さく、その組成物が良好な安全性能を有し、こうして長期にわたって使用でき、しかも薬物中に使用されるのに良好な見込みを有する。
実施態様
本発明が下記の実施例、比較例及び関連試験例の組み合わせにより更に説明されるが、これらの実施例及び試験例は本発明を説明するのにのみ使用されるべきであり、本発明の範囲を限定すべきではない。下記の実施例及び試験例において、特別な実験条件を用いない実験方法は通常の条件に従って、又は製造業者らにより推奨される条件に従って行なわれる。
パート1:本発明の中国医薬組成物及び製剤の調製
実施例1
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 0.8 部
サフラン 0.018 部
朝鮮人参エキス、イチョウ葉エキス、サフランエキスをそれぞれ特許ZL02131435.7の実施例1に開示された方法に従って得、3種のエキスを混合し、更に通常の方法に従って顆粒、カプセル及び注射液に調製した。
実施例2
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1.5 部
サフラン 0.030 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
実施例3
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1部
サフラン 0.018 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
実施例4
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1部
サフラン 0.030 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
実施例5
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 0.9 部
サフラン 0.020 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
実施例6
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1.2 部
サフラン 0.025 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
実施例7
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1部
サフラン 0.20部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
実施例8
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1部
サフラン 0.025 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
実施例9
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1部
サフラン 0.022 部
朝鮮人参エキス及びイチョウ葉エキスをそれぞれ中国薬局方(2010年編集、パート1)、367-368 頁及び392-393 頁に記録された方法に従って抽出し、サフランエキスを文献“中国最新適用薬局方”(2011年8月、28巻8号、729-731 頁)に報告された方法に従って抽出し、3種のエキスを混合し、更に通常の方法に従って顆粒、カプセル及び注射液に調製した。
実施例10
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 0.8 部
サフラン 0.030 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例9の方法に従って調製した。
実施例11
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1.5 部
サフラン 0.018 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例9の方法に従って調製した。
実施例12
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 0.9 部
サフラン 0.025 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例9の方法に従って調製した。
実施例13
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1.2 部
サフラン 0.02部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例9の方法に従って調製した。
パート2:比較例の中国医薬組成物及び製剤の調製
比較例1
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1部
サフラン 0.1 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
比較例2
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1部
サフラン 0.015 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
比較例3
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1.5 部
サフラン 0.4 部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例1の方法に従って調製した。
比較例4
朝鮮人参 1部
イチョウ葉 1.9 部
サフラン 0.05部
エキスの混合物及び製剤を本発明の実施例9の方法に従って調製した。
比較例5
エキス混合物及び相当する製剤を特許ZL02131435.7の実施例1の組成物及び調製方法に従って調製した。
比較例6
エキス混合物及び相当する製剤を特許ZL02131435.7の実施例2の組成物及び調製方法に従って調製した。
比較例7
エキス混合物及び相当する製剤を特許WO2007/118363の実施例1の組成物の処方及び調製方法に従って調製した。
比較例8
エキス混合物及び相当する製剤を特許WO2007/118363の実施例2の組成物の処方及び特許WO2007/118363の実施例1の調製方法に従って調製した。
パート3 薬力学的実験
試験例1 実験ラットの虚血性心筋の保護
実験物質
健康な雄のワスターラット、体重180 〜220g、きれいな等級、バイタル・リバー・動物実験センターにより提供
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、3種のエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.15g/mLに調製した(中国医薬組成物の最初の用量を基準として計算した)。
試薬:ウレタン、イソプロテレノール塩酸塩、塩化ナトリウム注射液、CK、CK-MB キット
装置:生理学的レコーダーBL-420生理学的シグナル獲得システム、遠心分離機、半自動的生化学分析装置
実験方法
a)グルーピング及びモデル調製:
試験前及び薬物を与える前に、ラットについてのECG試験を行ない、S-T セグメントを捨て、T波に異常な変化及び異常な心臓リズムがあった。ラットをブランク対照グループ及びモデルグループ(それぞれのグループに10匹のラット)にランダムに分け、それぞれのラットが毎日それぞれ飲料を受けた。食塩水をブランクグループに与え、本発明の中国医薬組成物のグループ(実施例1、実施例2、実施例5、実施例6、実施例9、実施例11)に3g/kg/日の用量に従って投与し、その用量を朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランの最初の用量を基準として計算した。比較例(比較例1、比較例2、比較例3、比較例4、比較例5、比較例6)のグループに薬物を3g/kg/日の用量に従って投与し、その用量を朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランの最初の用量を基準として計算した。比較例7、比較例8に薬物を3g/kg/日の用量に従って投与し、その用量を朝鮮人参、イチョウ葉、サフラン、大豆の最初の用量を基準として計算した。薬物を10日間にわたって連続的に投与し、10日目に、潅流30分後に、モデルを下記の方法に従って生じた:5ml/kg20%のウレタンを腹腔内注射によりそれぞれのグループのラットに与え、ラットを軽度に麻酔した後、ラットの背中を固定し、イソプテレノール塩酸塩を多くの点により皮下注射し、等容積の食塩水を正常な対照グループに与え、ECG機械を連結し、紙が移動する速度が50cm/秒であり、標準電圧が10mm/mvであり、モデリング後のECG変化を記録した。ECGを導き、STセグメントの変化を観察した。下記の状態の一つを心筋虚血について陽性であると考えた:1)S-T セグメント中で、上向き又は下向きの水平シフトが0.1mv 以上であり、2)T-波が導かれたR波の1/2 より高く、3)T-波が高く、かつS-T セグメント中に変位があった。陰性であるものについての標準:1)S-T セグメント中で、斜めのシフト又は水平シフトが0.1mv 未満であり、2)T波が平らであり、低く、又は2方向で逆にされた。モデリンググループ中のラットのECGの0.1mv 以上のSTセグメントの上昇が成功モデリングのサインであると考えられる。
b)実験方法:
10日間の連続投与、最後の飲料の30分後に、モデルを生じた。ECGをモデリングの直前、及びモデリングの5分後、10分後、20分後、30分後に生理学的レコーダーを使用して導き、血液収集を6時間後に行ない、血清を遠心分離後に集め、CK、CK-MB を行なった。
c)統計分析:
実験データを平均±標準偏差により表し、t検定を統計分析に使用した。
3 結果
a)J点変位についての効果
ブランクグループとモデルグループの間に有意差があり(P<0.01)、モデルグループと較べて、本発明の中国医薬組成物のグループは異なる時点でJ点変位について有意な減少効果を有し(P<0.05〜0.01)、中国医薬組成物の効果は比較グループのそれぞれよりも良好であった。表1を参照のこと。
表1 ラットのJ点変位についての本発明の中国医薬組成物の効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS: モデルグループと較べて、*P<0.05; **P<0.01
b)イソプロテレノール誘発急性心筋虚血ラットの血清のCK、CK-MBについての効果
ブランクグループと較べて、本発明の中国医薬組成物は非常に有意な差を有していた;モデルグループと較べて、モデリング6時間後に、クレアチンキナーゼCK、クレアチンキナーゼイソ酵素CK-MB が有意に減少され、また比較グループと較べて、本発明の組成物の効果が一層良好であった。本発明の中国医薬組成物はラットのイソプロテレノール誘発心筋虚血障害への一層良好な保護を示した。表2を参照のこと。
表2 イソプロテレノール誘発急性心筋虚血ラットの血清のCK、CK-MB についての効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05; **P<0.01
要約:心筋虚血は心臓の血液潅流の減少を含む症状を表し、心臓の酸素供給の減少、異常な心筋エネルギー代謝、心臓の正常な働きが支持されないことをもたらす。冠心臓疾患は心筋虚血の主な原因及び最も普通の原因である。比較例の中国医薬組成物と較べて、イソプロテレノール誘発心筋虚血ラットについて、本発明の中国医薬組成物は種々の時点でJ点変位を有意に減少でき(P<0.05〜0.01)、血清CK、CK-MB を有意に減少でき、これは本発明の中国医薬組成物が心筋虚血への有意な保護を有することを示し、その効果は比較例の中国医薬組成物のそれよりも良好である。
試験例2 脂質低下実験
実験物質
クンミング(Kunming)マウス、体重18〜22g 、半分雄及び半分雌、バイタル・リバー・動物実験センターにより提供
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.2g/mLに調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
試薬:全コレステロール(TC)試験キット;トリグリセリド(TG)アッセイキット
装置:B -260型サーモスタット水浴;TDL 80-2B型低速遠心分離機;THER-MO LABSYSTEM MK3 型ミクロプレート・リーダー
実験方法
クンミングマウスを取り、それらを対照グループ(16匹)、高脂肪モデルグループ(16匹)、本発明の組成物のグループ(それぞれのグループにつき10匹)、比較例のグループ(それぞれのグループにつき10匹)にランダムに分け、それぞれのグループで、半分が雄であり、半分が雌であった。正常な対照グループを通常の食事で飼育し、その他のグループを高脂肪食(成分は以下のとおりであった:ベース食77.5%、コレステロール2%、ラード10%、卵黄粉末10%、デオキシコール酸ナトリウム0.5 %)で飼育した。マウスを週1回計量し、5週間飼育した。5週後、3匹の雄マウス及び雌マウスを正常な比較グループ及び高脂肪モデルグループからランダムに取り、眼球を取って血液を集め、血清TC及びTGを測定した。正常な比較グループの血清TC及びTGは高脂肪モデルグループのそれよりも低く、データの差は有意であり、高脂血症マウスモデルが生じられたことを示し、マウスを正式な試験に使用し得る。次いで等容積の潅流を表4に挙げられる用量に従ってそれぞれのグループのマウスの胃に与えた(この場合、本発明の中国医薬組成物(実施例1、実施例2、実施例5、実施例6、実施例9、実施例11)を4g/kg/日の用量に従って投与し(その用量を朝鮮人参、イチョウ葉、サフランの最初の用量に従って計算した)、比較例(比較例1、比較例2、比較例3、比較例4、比較例5、比較例6)を4g/kg/日の用量に従って投与し(その用量を朝鮮人参、イチョウ葉、サフランの最初の用量に従って計算した)、比較例7、比較例8を3g/kg/日の用量に従って投与した(その用量を朝鮮人参、イチョウ葉、サフラン及び大豆の最初の用量に従って計算した)。それぞれのグループの薬物を1%のナトリウムカルボキシメチルセルロースで懸濁液に調製した。投与の3週後に、全ての動物を12時間にわたって断食させ、計量し、眼球を除去して血液を集め、血液サンプルを10分間にわたって3000rpmで遠心分離し、血清を分離し、操作を全コレステロール及びトリグリセリドキットの指示に従って行ない、TC及びTGを測定した。得られるデータをSPSS10.0統計ソフトウェアでカウントし、データを平均±標準偏差で表した。
結果
a)高脂質マウスの体重の増加についてのそれぞれのグループの薬物の効果
実験の開始時に、それぞれのグループのマウスの体重は約18-20gであり、5週の高脂肪食モデリング後に、それぞれのグループのマウスの体重変化が異なる。正常な対照グループと較べて、高脂肪モデルグループ、本発明の組成物のグループ、比較例のグループの体重の変化が有意に増大され、投与の3週後に、モデルグループの体重が最高に増加され、高脂質モデルグループが保たれていることを示し、本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物は全て高脂肪モデルグループの動物の体重を有意に減少し得る(P<0.05)。また本発明の医薬組成物は体重減少に一層良好な効果を有していた。表3を参照のこと。
表3 マウスの体重(g)についての本発明の中国医薬組成物の効果
Figure 0006548734
PS: モデルグループと較べて、*P<0.05
b)高脂血症を有するマウスの血清TC、TGについてのそれぞれのグループの薬物の効果
投与の3週後に、それぞれのグループのマウスの血清全コレステロール(TC)及びトリグリセリド(TG)を測定した。結果が表4に見られる。
表4 マウスの脂質についての本発明の中国医薬組成物の効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと比較して、*P<0.05;**P<0.01
表4から、高脂質モデルのTC及びTGレベルが正常な対照グループと較べて全て有意に増大されたことがわかり、マウスの高脂質モデルが成功裏に生じられたことを示す。モデルグループと較べて、本発明の中国医薬組成物及び比較例のグループがマウスのTC及びTGレベルを有意に減少することができ、本発明の中国医薬組成物の効果が比較例のそれよりも良好であり、本発明の組成物の脂質減少効果が比較例のそれより良好であったことを示す。
要約:高脂血症は血漿中のコレステロール又はトリグリセリドの上昇したレベルを表す。高脂血症は主にコレステロールに関連し、コレステロールの増加が心血管疾患及び脳血管疾患、例えば、冠心臓疾患の死亡率の増大を生じる最も重要なリスクの一つである。脂質異常、特にコレステロールの濃度の増大は、“凝縮された血液”に容易に導くであろうし、血管壁への付着を生じるかもしれず、小さいプラーク(即ち、“アテローム硬化症”としばしば称されるもの)を次第に形成し、これらの“プラーク”の数及びサイズが増大し、血管を次第に詰まらせ、血液を一層遅く流れさせ、その状況が重大になる時に血流さえもが中断され、この状況が心臓で生じる場合には、それが冠心臓疾患を生じ、それが脳で生じる場合には、それが心血管疾患及び脳血管疾患、例えば、卒中を生じる。モデルグループと較べて、本発明の中国医薬組成物は高脂血症マウスの血清TC及びTGの減少を非常に異にし(**P<0.01)、これは本発明の中国医薬組成物が心血管疾患及び脳血管疾患を治療し、また予防するのに比較例の中国医薬組成物よりも良好な効果を有することを示す。
試験例3 血液グルコースを減少する実験
実験物質
クンミング・マウス、体重18〜22g 、バイタル・リバー・動物実験センターにより提供
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.2g/mLに調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
試薬:アロキサン、インスリンラジオイムノアッセイキット
装置:グルコース/血液ケトン装置及びマッチした試験紙、電気加熱サーモスタット水浴、電気バランス、低速冷凍遠心分離機、ラジオイムノアッセイカウンター。
実験方法
糖尿病モデルマウスの準備:
雄のマウスを1週間にわたって適当に飼育した。10匹を正常な対照としてランダムに選び、残りのマウスを24時間にわたって断食させ(水は抑制されなかった)、2%の新しい溶液をアロキサン及び食泉水により調製し、200mg/kgの用量で腹腔内注射により投与し、72時間後に、尾部を切断して血液及び試験血液グルコースを集め、11.1ミリモル/Lの血液グルコースを有するマウスが糖尿病のモデルマウスであり、実験に入れた。
b)グルーピング及び投与
糖尿病のモデルマウスをそれぞれのグループについて10匹の、グループにランダムに分けた。グループの血液グルコースを密閉し、一つのグループはモデル対照グループであり、6つのグループが本発明の組成物のグループであり、8つのグループが比較例のグループであった。グループのマウスが相当する薬物(用量は試験例2のそれと同じであった)の飲料を受け、相当する量の食塩水を正常な対照グループ及びモデル対照グループに与え、体重を規則的に計量して与える薬物の量を調節し、21日続けた。
c)インジケーター検出:
実験中に、尾部を0日目、7日目、14日目、21日目に切断して血液を集め、血液グルコースを検出した。経口グルコーストレランス試験を飲料の終了及び血液グルコースの検出後に行ない、マウスに2.5g/kgの用量で潅流によりグルコースを与え、血液グルコースを0分、30分、60分、120 分で検出した。22日目に、血液をマウスの眼窩から採取し、血清を4℃で分離し、10分間にわたって3000rpm で遠心分離し、血清インスリンのレベルをキットの指示に従って測定した。
SPSSソフトウェアを使用して実験データを統計分析し、インジケーターの結果を平均±標準偏差で表し、二つのグループ間の比較をt検定により行なった。
結果
a)アロキサン高血糖モデルマウスの血液グルコースについての効果
アロキサン注射後に、マウスの血液グルコースがかなり増加され、7日間及び14日間にわたって投与されたマウスの血液グルコースは高く、正常なグループとは非常に異なり、アロキサン誘発糖尿病モデルが成功裏に生じられたことを示し、それらの血液グルコースは実験中に高く保たれた。投与の7日後に、投与されたマウスの血液グルコースが減少し始め、投与の14日後に、本発明の組成物のグループのマウスの血液グルコースがモデルグループと較べて有意に減少し、その差が有意であった。飲料の21日後に、本発明の組成物のグループが有意に異なり(P<0.01)、比較例のグループが有意に異なった(P<0.05)。結果は本発明の組成物が血液グルコースを減少するのに一層良好な効果を有し、かつ本発明の組成物の血液グルコースを減少する効果が比較例のグループより良好であることを示した。経口グルコーストレランス試験は本発明の中国医薬組成物がグルコースに対する実験マウスのトレランスを大いに改善し(P<0.01)、比較例のグループがグルコースに対する実験マウスのトレランスを有意に改善し得る(P,0.05)ことを示した。結果は本発明の中国医薬組成物の血液グルコースを減少する効果が比較グループのそれより良好であることを示唆する。表5を参照のこと。
表5 アロキサン高血糖モデルマウスの血液グルコースについての本発明の中国医薬組成物の効果(平均±標準偏差、n-10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
b)アロキサン糖尿病モデルマウスの血清インスリンについての効果
正常な対と較べて、モデルマウスの血清インスリンレベルが有意に減少され、アロキサンの腹腔内注射後に、マウスのβ細胞の機能が損なわれたことを示し、これはモデルが成功裏に生じられたことを意味し、モデルグループと較べて、本発明の中国医薬組成物のグループ及び比較例のグループの血清インスリンレベルが種々の程度で増大され、この場合、本発明の中国医薬組成物のグループが非常に有意な差を有し(P<0.01)、一方、比較例1、2、4、7、8のグループは有意差(P<0.05)を有し、比較例のその他のグループについて、血清インスリンが増加されたが、統計上の有意差がなく、アロキサン糖尿病マウスの血清インスリンの増加についての本発明の組成物の効果が比較例のグループのそれより良好であることを示唆した。結果が表6に見られる。
表6 アロキサン糖尿病マウスの血清インスリンについての本発明の中国医薬組成物の効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
要約:人々の生活水準の改善及び環境因子の影響により、異常なグルコース代謝が心血管疾患及び脳血管疾患の患者でますます明らかであり、心血管疾患及び脳血管疾患の患者が同時に異常なグルコース代謝を有する場合には、それらが不充分な予後を有するかもしれない。心筋梗塞を一度患っている糖尿病患者についての心筋梗塞の再発のリスクは40%を超える。加えて、異常なグルコースレベルが病的プロセス、例えば、内皮機能不全、大動脈弾性の減少、左心室肥大、頚動脈アテローム硬化症プラーク、微量アルブミン尿症を生じることがあり、最終的にアテローム硬化症をもたらす。本発明の中国医薬組成物はアロキサン高血糖モデルマウス血液の血液グルコースを有意に減少することができ、アロキサン糖尿病マウスの血清インスリンを改善し、本発明の中国医薬組成物が心血管疾患及び脳血管疾患を治療し、また予防するのに良好な効果を有することを示す。
試験例4 坑血栓実験
1.実験物質
SDラット、体重180.0 〜220.0g、雄及び雌、バイタル・リバー・動物実験センターにより提供。ラットを動物実験の前に1週間にわたって動物室中で適当に飼育した(温度を調節した)。
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製;相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.15g/mLに調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
アスピリン:白色錠剤、50mg/片、中国製薬会社上海支店提供。ペントバルビタールナトリウム(白色粉末、中国製薬(グループ)上海化学試薬社提供)を、スタンバイ使用のために食塩水で0.8 %水溶液に製剤化した。ヘパリン(白色粉末、125u/mg、中国製薬(グループ)上海化学試薬社)を、スタンバイ使用のために食塩水で0. 1 %水溶液に製剤化した。クエン酸ナトリウム(中国医薬工業社、南西医薬工場が提供したもの)を、食塩水で3.8 %溶液に製剤化した。ADP(シグマ社により製造、pH 7.4を有するリン酸塩緩衝液)をスタンバイ使用のために200 μモル/L溶液に製剤化した。
MK4 / HC血小板カウンティング装置(米国ベーカー・インストルメンツ製造)、レイバー・アグレゴメーター-153二重チャンネル血小板アグレゴメーター(ドイツLabor GmbHハンブルグ社)
2.実験方法
ラットをグループ(それぞれのグループは15匹のラットを含んでいた)、即ち、ブランク対照グループ、アスピリングループ(1%のCMC-Na溶液;粉砕され、0.0044g/kg/日に従って、0.88mg/mLの懸濁液に製剤化された)、本発明の中国医薬組成物のグループ(6グループ;用量は試験例1におけるそれと同じであった)、比較例のグループ(8グループ;用量は試験例1におけるそれと同じであった)にランダムに分けた。同じ容積の食塩水をブランク対照グループに与えた。ラットに7日間にわたって1日1回投与した。
in vivo の血栓形成の実験:7日の投与の1時間後に、グループのラットを動脈に関して40mg/kgの用量で、0.8 %のナトリウムペントバルビタールで腹腔内注射により眠らせ、静脈シャント血栓方法[Zhang Jun Tian.著Modern phamacology experimental methods. 北京: 北京医科大学プレス. 1998; 1216-1217 ]により、右総頚動脈及び左外頚静脈を分離した。ポリエチレンプラスチックパイプの三つの部分を取り、中央部分の直径が2mmであり、長さが約8.5cm であり、二つの端部の二つのプラスチックパイプの直径が1.5mm であり、長さがそれぞれ10cmであった。約7cmの長さを有する既に計量されたNo 4手術絹糸を中央部分におけるプラスチックパイプに入れ、この場合、0.5cm の長さを有する糸の一端をパイプに暴露してその位置を固定し、6.5cm の長さを有する絹糸をパイプ中に保ち、ポリエチレンプラスチックパイプにヘパリン溶液を充填し、プラスチックチューブの一端を左外頚静脈に挿入し、プラスチックチューブの他端を右総頚動脈に挿入し、次いで血流を直ちに開いた。血流を開いた20分後に、血流を直ちに中断し、中央部分中の絹糸を迅速に取り出し、絹を計量し、その質量を全質量と見なした。全質量マイナス糸の質量が血栓の湿潤質量であった。血栓抑制率を下記の式に従って計算した:
抑制率=(対照グループにおける血栓の湿潤質量−実験グループ中の対照グループにおける血栓の湿潤質量)/対照グループにおける血栓の湿潤質量X100 %。それぞれのグループにおける血栓の湿潤質量を統計により比較した。
血小板凝集抑制試験:グループのラットへの7日間の投与の1時間後に、ラットを上記方法により眠らせ、チューブを総頚動脈に挿入して血液を集め、血液を1:9 の比で3.8 %のクエン酸ナトリウムに添加して血液凝固阻止になり、それを5分間にわたって500rpmで遠心分離した時に、血漿の上部を取って血小板に富む血漿(PRP)とし、残部を15分間にわたって3,500rpmで再度遠心分離し、上澄みが血小板不足の血漿 (PPP) であり、PRPの血小板の数を血小板カウンティング装置でカウントし、PRPの血小板の数をPPPで約3x105/mm2に調節した。サンプルチューブの温度を3分間にわたって37℃に保ち、次いでADP5μLを添加し(最終濃度5μモル/L)、撹拌機の撹拌速度が500 回転/分であり、記録ペンの移動の列の間の距離を添加後に記録し、凝集率を下記の式に従って計算した:
凝集率(%)=ADPを添加することのアイティネリー(itinerary)x100 %/アイティネリーの0〜100 %
それぞれの実験グループの平均蓄積率及び標準偏差を計算し、それぞれの実験グループについての血小板凝集抑制率を下記の式に従って計算した:
凝集抑制率(%)=(対照グループの凝集率−実験グループの凝集率)/対照グループの凝集率x100 %
3.結果
a)実験血栓症についての効果
ブランク対照グループと較べて、薬物を受けたグループでは、血栓症についての有意な抑制効果があり、対照グループと較べて、本発明の中国医薬組成物のグループ、比較例2及び例7の中国医薬組成物のグループのラットの血栓の湿潤質量が有意に異なり(P<0.01)、比較例1、比較例3、比較例4、比較例5、比較例6及び比較例8(P,0.05)の中国医薬組成物のグループのラットの血栓の湿潤質量は有意に異なり(P<0.05)、本発明の中国医薬組成物のラットの血栓症についての効果が比較グループのそれより良好であることを示した。結果が表7に見られる。
表7 ラットの血栓症についての本発明の中国医薬組成物の効果(平均±標準偏差、n=15)
Figure 0006548734
PS:対照グループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
(2) 血小板凝集についての効果
実験中に、動物のグループから集められた血液サンプルの血小板の数が約3x105/mm2 であり、有意差がなかった。結果が表8に見られる。
表8 ラットの血小板凝集についての本発明の中国医薬組成物の効果(平均±標準偏差、n=15)
Figure 0006548734
PS:対照グループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
上の表から、ブランク対照グループと較べて、薬物を受けるグループでは、ラットのADP誘発血小板凝集の抑制があったことが見られる。本発明の中国医薬組成物の凝集抑制率(対照グループと較べて、**P<0.01)は比較例のグループのそれ(対照グループと較べて、**P<0.05)を超え、本発明の中国医薬組成物の坑血小板凝集についての効果が比較グループのそれよりも良好であることを示した。
要約:血栓は凝集物を生成する血液中の成分の幾つかの凝集であり、これが血流に影響する。血栓の出現の理由は主として血液の成分の変化、血管内皮損傷及び血流速度の変化である。血栓は冠状血管をふさぐことがあり、血流の急激な減少又は中断をもたらし、相当する心筋の重度かつ持続性の急性虚血を生じ、虚血性心筋壊死、加えて、脳血管の特発性の血栓症の或る部分をもたらし、脳血管の閉塞、不充分な血液循環、“脳血栓”の形成をもたらし、脳血栓症後に、血栓がはがれ落ち、次いで血管の閉塞を生じ、こうして脳梗塞をもたらす。比較例の中国医薬組成物と較べて、本発明の中国医薬組成物は血栓のサイズを減少し、血栓症を抑制し、血小板の凝集を減少することに一層良好な効果を有し、本発明の中国医薬組成物が心血管疾患及び脳血管疾患の治療及び予防に一層良好な効果を有することを示唆する。
試験例5 スコポラミン臭化水素酸塩誘発後天性記憶障害モデルマウスについての効果
1.実験物質
ICRマウス、18-22g 、半分雄及び半分雌、北京バイタル・リバー実験動物技術開発社により提供
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.2g/mL に調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
Henan Zhu Lin Zhong Sheng製薬会社製のフペルジン(フペルジンA錠剤)(50μg/片)を実験中に蒸留水で4μg/mLに製剤化し、フランス ビューフォート - イプセン医薬工業社製の標準化イチョウ葉エキス(Egb761)40mg/錠剤である、タナカン錠剤(タナカン)を実験中に蒸留水で1.5mg/mLに製剤化した。スコポラミン臭化水素酸塩、0.6mg/mL 、上海 Hefeng製薬会社。
TT-2型マウスジャンピングプログラム自動コントローラー:薬理学協会、薬科学の中国アカデミー製。
2.実験方法
半分の雄動物及び半分の雌動物である、動物をグループ:ブランク対照グループ、モデルグループ、フペルジン0.08mg/kg グループ、タナカン30mg/kg グループ、本発明の中国医薬組成物のグループ(6グループ、用量は試験例2のそれと同じであった)、比較例のグループ(8グループ、用量は試験例2のそれと同じであった)にランダムに分けた。
動物に20mL/kg の用量で1日1回胃内投与し、蒸留水をブランク対照グループ及びモデルグループに1日1回与え、15日間続け、14日目の投与の50分後に、食塩水を10ml/kg の容積で腹腔内注射によりブランク対照グループのマウスに与え、残りの動物にスコポラミンを注射により与えた(6mg/kg)。10分後に、マウスをジャンピングプログラム自動コントローラーの上に置いて、3分間にわたって適応させ、次いで出力をオンにし、マウスを5分間にわたって電気ショックにより刺激し、マウスを刺激した時に、それらがダイビングプラットフォームにジャンプして電気ショックを回避し、5分間トレーニングして記憶を得た。15日目の投与の60分後に、動物をジャンピングプログラム自動コントローラーの上に置き、マウスがジャンププラットフォームを去り、電気ショックを受ける時間及び発生の時間(インキュベーション期間)の数を測定した(エラーの数)。結果を統計分析した(t検定)。表9を参照のこと。
表9 スコポラミン臭化水素酸塩誘発後天性記憶障害ラットについての本発明の組成物の効果(平均±標準偏差、n=12)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
結果:モデルグループと較べて、5分以内のブランク対照グループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長され(P<0.01)、モデルが成功裏に生じられたことを示した。モデルグループと較べて、5分以内のフペルジングループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長され(P<0.01)、5分以内の本発明の中国医薬組成物のグループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長され(P<0.01)、5分以内のタナカングループ及び比較例1−4、7、8の中国医薬組成物のグループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長された(P<0.01)。比較例5、6の中国医薬組成物のグループのエラーの数は減少する傾向を有し、そのインキュベーション期間は延長する傾向を有し、統計上の有意差がない。
要約:マウスにトレーニング前にM-受容体アンタゴニストスコポラミンを与え、これが脳中のアセチルコリンの含量の減少を生じることができ、後天性記憶障害を生じ得る。この実験において、プラットフォーム試験をこの化学傷害に基づいて行ない、5分中のマウスのエラーの数及びインキュベーション期間をインジケーターと見なし、モデルについての本発明の組成物及び比較例の組成物の効果を観察した。結果は本発明の中国医薬組成物がマウスのスコポラミン誘発後天性記憶障害を有意に改善し、その効果が比較例のそれよりも良好であることを示し、本発明の中国医薬組成物が脳中のアセチルコリンの含量を増加する効果を有するかもしれず、その効果が比較グループのそれよりも強いことを示唆した。
試験例6 レセルピン誘発後天性記憶障害モデルマウスについての効果
1.実験物質
ICRマウス、25-32g、半分雄及び半分雌、北京バイタル・リバー実験動物技術開発社により提供
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.2g/mL に調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
Henan Zhu Lin Zhong Sheng製薬会社製のフペルジン(フペルジンA錠剤)(50μg/片)を実験中に蒸留水で4μg/mLに製剤化し、フランス ビューフォート - イプセン医薬工業社製の標準化イチョウ葉エキス(Egb761)40mg/錠剤である、タナカン錠剤(タナカン)を実験中に蒸留水で1.5mg/mLに製剤化し、レセルピン注射液、1mg/mL(上海医科大学のHong Qi 製薬工場)を実験中に蒸留水で0.05mg/mLに製剤化した。
TT-2型マウスジャンピングプログラム自動コントローラー:薬理学協会、薬科学の中国アカデミー製。
2.実験方法
実験グルーピングは試験例5のそれと同じであった。
動物に20mL/kg の用量で1日1回胃内投与し、蒸留水をブランク対照グループ及びモデルグループに1日1回与え、15日間続けた。14日目の投与後に、食塩水を10ml/kg の容積で背中及び首の皮下注射によりブランク対照グループのマウスに直ちに与え、残りの動物にレセルピン塩酸(0.5mg/kg) を背中及び首に皮下注射により与えた。注射の60分後に、マウスをジャンピングプログラム自動コントローラーの上に置いて、3分間にわたって適応させ、次いで出力をオンにし、マウスを5分間にわたって電気ショックにより刺激し、マウスを刺激した時に、それらがダイビングプラットフォームにジャンプして電気ショックを回避し、5分間トレーニングして記憶を得た。15日目の投与の60分後に、動物をジャンピングプログラム自動コントローラーの上に置き、5分以内のエラーの数及びマウスのインキュベーション期間を測定した。結果を統計分析した(t検定)。
3.結果
モデルグループと較べて、5分以内のブランク対照グループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長され(P<0.01)、モデルが成功裏に生じられたことを示した。モデルグループと較べて、5分以内の本発明の中国医薬組成物のグループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長され(P<0.01)、5分以内の比較薬物グループ、フペルジングループ及びタナカングループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が延長する傾向を有したが、統計上の有意差がない。表10を参照のこと。
表10 レセルピン誘発後天性記憶障害マウスについての本発明の組成物の効果(平均±標準偏差、n=12)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
要約:研究はレセルピンが脳中のモノアミン神経伝達物質の減少、学習及び記憶プロセスへの損傷を生じることができ、トレーニング前にマウスにレセルピンを与えることがそれらに記憶障害を得させ、又は保持させ得ることを確かめた。エラーが5分以内に起こった時のエラーの数及びインキュベーション時間を本実験のインジケーターであると決め、モデルについての本発明の中国医薬組成物及び比較例のグループの効果を観察した。マウスに本発明の中国医薬組成物及び比較例の組成物の飲料を与えた後に、二つのインジケーターが異なる程度の改善を受け、本発明の中国医薬組成物のグループの改善は比較例のグループのそれよりも極めて良好であり、本発明の中国医薬組成物が動物の後天性記憶障害を改善する効果を有することを示し、それは本発明の中国医薬組成物がカテコールアミン神経伝達物質の含量を増加することができ、本発明の中国医薬組成物の効果が比較例のそれよりも良好であるというメカニズムに関連することを示唆する。
試験例7 亜硝酸ナトリウム誘発後天性記憶固定障害モデルマウスについての効果
1.実験物質
ICRマウス、18-22g、半分雄及び半分雌、北京バイタル・リバー実験動物技術開発社により提供
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.2g/mL に調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
Henan Zhu Lin Zhong Sheng製薬会社製のフペルジン(フペルジンA錠剤)(50μg/片)を実験中に蒸留水で4μg/mLに製剤化し、フランス ビューフォート - イプセン医薬工業社製の標準化イチョウ葉エキス(Egb761)40mg/錠剤である、タナカン錠剤(タナカン)を実験中に蒸留水で1.5mg/mLに製剤化し、北京 Yiliファインケミカルズ社製の亜硝酸ナトリウムを実験中に食塩水で12mg/mLに製剤化した。
TT-2型マウスジャンピングプログラム自動コントローラー:薬理学協会、薬科学の中国アカデミー製。
2.実験方法
実験グルーピングは試験例5のそれと同じであった。
動物に20mL/kg の用量で1日1回胃内投与し、蒸留水をブランク対照グループ及びモデルグループの動物に1日1回与え、15日間続けた。14日目の投与の60分後に、マウスをジャンピングプログラム自動コントローラーの上に置いて、5分間トレーニングさせ、マウスを5回にわたって電気ショックにより刺激した。その措置の後に、食塩水を10ml/kg の容積で背中及び首の皮下注射により比較グループのマウスに直ちに与え、亜硝酸ナトリウム(120mg/kg)を残りの動物に注射した。15日目の投与の60分後に、グループの動物をジャンピングプログラム自動コントローラーの上に置き、5分以内のエラーの数及びマウスのインキュベーション期間を測定した。結果を統計分析した(t検定)。
3.結果
モデルグループと較べて、5分以内のブランク対照グループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長され(P<0.01)、モデルが成功裏に生じられたことを示した。モデルグループと較べて、5分以内の本発明の中国医薬組成物のグループ、フペルジングループ及びタナカングループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長された(P<0.01〜0.05)。5分以内の比較例7の中国医薬組成物グループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が有意に延長された(P<0.05)。5分以内の比較例2の中国医薬組成物グループのマウスのエラーの数が有意に減少され(P<0.05)、インキュベーション期間が延長する傾向を有したが、統計上の有意差がない。その他の比較グループのエラーの数が減少する傾向を有し、インキュベーション時間が延長する傾向を有したが、統計上の有意差がない。結果が表11に見られる。
表11 亜硝酸ナトリウム誘発記憶固定障害マウスについての本発明の組成物の効果(平均±標準偏差、n=12)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
研究は亜硝酸ナトリウムがヘモグロビンの変性を生じることができ、こうして脳組織の虚血及び低酸素を生じ、学習及び研究プロセスを損ない、トレーニング直後にマウスに亜硝酸ナトリウムを与えることがマウスの記憶の障害の固定又は保持を生じることを確かめた。この化学損傷に基づいて、本実験のインジケーターであるエラーの数及びインキュベーション時間により、モデルについての本発明の組成物及び比較例の組成物の効果を観察した。マウスに本発明の組成物及び比較例の組成物の飲料を与えた後に、二つのインジケーターが異なる程度の改善を受け、本発明の組成物のグループの改善は比較例のグループのそれよりも極めて良好であり、本発明の組成物が動物の記憶固定障害を改善する効果を有することを示し、本発明の中国医薬組成物が脳の循環を改善し、脳組織の虚血及び低酸素を改善することにより研究の記憶を改善するかもしれず、本発明の中国医薬組成物の効果が比較例のそれよりも良好であることを示唆する。
試験例8 ラットの両側の総頚動脈の永久結さつにより生じたVaDについての効果
1.実験物質
(1) 動物:SDラット、体重250 〜270g、雄。北京バイタル・リバー実験動物技術開発社により提供
(2) 薬物:
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.3 g/mLに調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
Henan Zhu Lin Zhong Sheng製薬会社製のフペルジン(フペルジンA錠剤)(50μg/片)を実験中に蒸留水で6μg/mLに製剤化し、フランス ビューフォート - イプセン医薬工業社製の標準化イチョウ葉エキス(Egb761)40mg/錠剤である、タナカン錠剤(タナカン)を実験中に蒸留水で2mg/mL に製剤化した。
(3) 試薬:
高性能液体:アセチルコリンクロリド(AchCl) 、リン酸水素二ナトリウム(Na2HPO4)、塩化物、塩化テトラメチルアンモニウム(TMACI)、オクタンスルホン酸ナトリウム(OSA) 、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O5)、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩(EDTA)、米国のシグマ製の全てのHPLC等級;リン酸(H3PO4、85%)、過塩素酸(HClO4)、全てが米国のフィッシャー・サイエンティフィック社製のHPLC等級である;米国のESA 社製のMB試薬。
生化学的測定:アセチルコリンエステラーゼ(TCHE)キット;スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD) キット;マロンジヒド(MDA) キット;タンパク質定量(ビュレット方法)キット;全て南京のJianchengバイオエンジニアリング協会により提供;神経ペプチドY(NPY) キット、Science のRIA センター及びPLA 一般病院の技術開発センターにより提供;β−エンドルフィン(β−EP)キット、Navy RIA技術センターにより提供
(4) 装置:
モリス水迷路、薬科学の中国アカデミーの薬物協会により提供。FT-630Gy-カウンター、北京核プラント製。スペクトロフォトメーター、UV-120-02 、日本のシマズ社製。16チャンネルクーロアレイ・カレンアレイ電気化学高性能液体クロマトグラフィー及びクロマトグラフィーワークステーション、582 ポンプ、5600A 電気化学検出器、オートサンプラー542 、5040型固体多孔電極(白金電極、固体パラジウム電極)、CH150 型カラムオーブン、カラム前の固定化酵素リアクター、カラム後の固定化酵素リアクター、製品は全て米国のESA 社からのものである;カラム(C18150 x 3mm内径)、米国のESA 社の製品;超遠心分離機55P-72、日本の日立製作所の製品;低温冷蔵庫、フランスのJOUAN 社の製品;シリンジ微孔質膜フィルター;水性膜(0.22μm)、Tianjin Tengda フィルター工場の製品。
(5) アセチルコリン(Ach) の含量の測定のための条件
移動相:Na2HPO4 (100 ミリモル/L)、TMACl (0.5 ミリモル/L)、OSA (2.0 ミリモル/L)、MB試薬(0.005 % v/v)、再蒸留水で希釈、85%のPHをH3PO4 により8.00に調節し、0.22μmの水性膜により濾過した。
クロマトグラフィー条件:ESA582型バイナリーポンプシステム、ESA ACH-3 カラム(150 x 3mm 5μm内径)、カラム前の先のESA 固定化酵素リアクター(ESA ACH-SPR、3cm)、流量、0.35mL/分、カラム温度、35℃
試験条件:5600A 電気化学検出器;5040型固体多孔電極(白金作用電極、ソリッドステートパラジウム基準電極)電位:+300mV
2.実験方法
シャム(Sham)グループ、モデルグループ、フペルジングループ、タナカングループ、本発明の中国医薬組成物のグループ(6グループ、用量は試験例1のそれと同じであった)、比較例のグループ(8グループ、用量は試験例1のそれと同じであった)。
ラットをクロラール水和物(350mg/kg)で麻酔し、切除を首の中間で行ない、両側総頚動脈を分離し、結さつを受け(動脈のみを分離したが、シャムグループでは結さつを受けなかった)、ラットの傷を縫合し、次いでそれらをケージ中で飼育し、ラットが4日間にわたってペニシリンで坑感染プロセスを受けた。1ヶ月後、モリス水迷路中のスイミング試験を行ない、学習及び記憶の障害の傾向を有するラットをインジケーターである期間の時間で選び、ラットをランダムにグループに分けた:モデルグループ;フペルジン60μg/kgグループ;タナカン20mg/kg グループ;本発明の中国医薬組成物のグループ及び比較例の中国医薬組成物のグループ(用量は試験例1のそれと同じであった)。ラットに2ヶ月にわたって1日1回胃内投与した(10mL/kg)。シャムグループ及びモデルグループに同容積の蒸留水の飲料を与えた。モデルを生じた後の2ヶ月、3ヶ月後(投与の1ヶ月及び2ヵ月後)に、モリス水迷路の期間の時間を測定した。最後の測定後に、血液を腹部大動脈から採取し、脳を迅速に取り出し、左半球を液体窒素で固化した。氷浴中で、0.15M HCLO4ホモジネート(1mlを100mg の脳質量について添加した)を用いて、14000 x g 4℃で20分間遠心分離し、上澄みを採取し、0.22μmの膜で濾過し、10μlをオートサンプラーに供給し、HPLCを使用してAch の含量を測定した。右半球、それぞれのグループについて4つを、ホルマリンで固化し、脱水し、埋め込み、スライスし、病気検査のためにHE染色し、6つの脳組織のホモジネート、AchE、SOD 活性及びMDA 含量(比色方法)を測定した。インジケーター、例えば、神経ペプチドY、血漿中のβ−EPを測定した(RIA)。結果を統計分析した(t検定)。
3.結果
3.1 ラットの水迷路中の期間の時間についての効果
ラットの両側総頚動脈の結さつの1ヶ月後に、学習及び記憶の障害の傾向が現れたが、シャムグループと較べて、大きな差がなかった。結さつの2ヶ月、3ヶ月後に、モデルグループと較べて、ラットのモリス水迷路中の期間の時間について、シャムグループの時間がモデルグループのそれより有意に短く(P<0.01)、モデルが成功裏に生じられたことを示す。投与の2ヶ月〜3ヶ月後に、本発明の中国医薬組成物のラットの学習及び記憶の能力がモデルグループと較べて全て有意に改善され、期間の時間が有意に短くされ(P<0.01)、同じ効果が比較薬物フペルジングループ及び比較例2、比較例3、比較例6及び比較例7の中国医薬組成物のグループで見られ(P<0.05〜0.01)、投与の3ヵ月後に、比較薬物タナカングループのラットの学習及び記憶の能力が改善する傾向を有し、統計上の有意差がない。結果が表12に見られる。
表12 VaDラットのモリス水迷路中の期間の時間についての効果(平均±標準偏差)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.2 ラットの脳中のAchEの活性及びAch の含量についての効果
ラットの両側総頚動脈の結さつの3ヵ月後に、脳中のAchEの活性が増大され、Ach の含量が減少され、シャムグループとモデルグループの間に有意差があり(P<0.01)、投与の2ヵ月後に、本発明の中国医薬組成物のグループ中のラットの脳中のAchEの活性が有意に減少され(P<0.05)、ラットの全脳のAch 含量が有意に増大され(P<0.01)、同じ効果が比較薬物フペルジングループ及び比較例7の中国医薬組成物のグループで観察され(P<0.05〜0.01)、変化が比較例の中国医薬組成物のその他のグループ及びタナカングループでAchEの活性について有意ではなく、Ach の含量が有意に増大された(P<0.05)。結果が表13に見られる。
表13 VaDラットの脳中のAchEの活性及びAch の含量についての効果(平均±標準偏差)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.3 SOD の活性、脳組織のMDA の含量についての効果
ラットの両側総頚動脈の結さつの3ヵ月後に、脳中のSOD の活性が有意に減少され、シャムグループとモデルグループの間に有意差があり(P<0.01)、MDA の含量について有意な変化がなく、モデルグループと較べて、本発明の中国医薬組成物のグループのSOD の活性が有意に増大され(P<0.05)、残りのグループについてのSOD の活性についての有意な変化がなかった。モデルグループと較べて、グループのラットの脳のMDA 含量について有意な変化がなかった。結果が表14に見られる。
表14 VaDラットの脳中のSOD の活性及びMDA の含量についての効果(平均±標準偏差)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.4 ラットの血漿NPY 、β−EPについての効果
ラットの両側総頚動脈の結さつの3ヵ月後に、血漿NPY の含量が有意に減少され、β−EPの含量が有意に増大され、シャムグループとモデルグループの間に有意差があり(P<0.01)、投与の2ヵ月後に、本発明の中国医薬組成物のグループ、比較例2の中国医薬組成物のグループ及び比較例7の中国医薬組成物のグループのラットのNPY の含量が有意に増大され、それぞれのグループのβ−EPが有意に減少され(全てについてP<0.01)、その他の比較例の中国医薬組成物のグループのラットのNPY 含量が有意に増大され、それぞれのグループのβ−EPが有意に減少され(全てについてP<0.05)、効果が比較薬物フペルジン及びタナカンについて明らかでなかった。結果が表15に見られる。
表15 VaDラットの血漿NPY 、β−EPの含量についての効果(平均±標準偏差)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.5 病気検査
病気検査はシャムグループの海馬ピラミッド細胞層の配置が殆ど規則的であり、構造がコンパクトであり、それが多層を有し、細胞核膜が新しく、平滑であることを示した。モデルグループの海馬ピラミッド細胞の殆どの幾つかの部分の配置が緩やかであり、細胞核膜にしわがあり、核が比較的小さく、ピラミッド細胞の一部の構造が明らかではなく、しみがあり、それらが三角形又は凝集物であり、周囲に可視間隙があり、核が消失した。フペルジングループの海馬ピラミッド細胞の配置がわずかに緩く、細胞核膜の殆どが見られ、核の小さい部分が比較的小さく、核の一部が消失した。タナカングループ、比較例1〜3及び7の中国医薬組成物のグループについて、海馬ピラミッド細胞の配置がニートであり、細胞のサイズが許容でき、核膜が明らかであり、核の一部が見られる。本発明の中国医薬組成物のグループの海馬ピラミッド細胞の殆どの配置が規則的な様式であり、細胞間の構造がコンパクトであり、細胞核膜が比較的新しく、核が許容でき、可視できるしわ、しみのあるピラミッド細胞とともに、その領域中に散乱されていた。比較例4の中国医薬組成物のグループの海馬ピラミッド細胞の配置は比較的緩やかであり、細胞が比較的小さく、細胞の一部がしみがあり、不明瞭であり、明らかではない境界であり、それぞれの個々についてしわがあり、それらが三角形及び凝集物であった。比較例5〜6及び8の中国医薬組成物のグループの海馬ピラミッド細胞の配置が許容でき、層が見られ、ピラミッド細胞間の境界が明らかではなく、核膜が失われ、核が小さく、それらが変性状態にあり、それらの一部が消失した。
要約:
慢性脳虚血は多くの疾患、例えば、血管痴呆(VaD)、アルツハイマー病(AD)及び皮質下アテローム硬化性脳障害(ビンスワンガー病)及びその他の疾患の発生の共通の病的プロセスである。研究はラットの両側総頚動脈の結さつ(2VO)後に、血流が減少し始め、3週後に、慢性段階が開始し、1ヶ月後に、それが正常なグループよりも依然として低く、学習及び記憶に関係するニューロン、例えば、皮質、海馬が萎縮され、変性され、色素消失され、これはそれが次第に悪化されたことを意味し、2VOの3ヶ月後に、皮質と海馬Mアセチルコリン受容体の間の付着が減少し、挙動、例えば、学習及び記憶に重大な障害があった。
多くの研究は、脳虚血後に、細胞中のCa2+の過負荷、興奮毒性及び炎症反応が生じられ、これが更にニューロンの機能及び構造の損傷をもたらすことを示していた。脳虚血及び低酸素はまたミトコンドリアの酸化代謝の機能不全を生じることができ、O-2 、HO-2、OH- 、H2O2等を含む活性酸素ラジカルの過度の生成をもたらす。これらの活性酸素ラジカルはニューロン中のタンパク質、脂質、核酸分子と反応することができ、それらの分子構造を破壊し、スーパーオキサイド変化が生じ、これが更に脳細胞の構造及び機能への損傷を生じることができ、過剰の過酸化生成物、例えば、マロンジヒド(MDA) を生成し得る。海馬、前頭皮質、側頭葉及び脳皮質のニューロンは虚血に感受性であり、これらの領域は学習及び記憶の能力に密接に関連する脳領域である。脳虚血後の脳中のこれらのニューロンの機能及び構造の損傷は学習及び記憶と関連する神経伝達物質の障害を生じ、学習及び記憶の能力の低下、更には痴呆をもたらすであろう。
本実験の2VO調製VaDモデルはプロセスの上記生化学変化、病的変化及び挙動変化を確かめ、本発明の中国医薬組成物がAchEの活性を有意に抑制することができ、モデル動物の脳中のAch の含量を増大し、学習及び記憶障害を改善し、その薬物がまた脳中のDOS の活性を大いに増大し、酸素遊離基を排除して脳組織を保護することが観察され、本発明の中国医薬組成物のグループがVaDの有意な治療効果を有し、これらの効果が比較例の中国医薬組成物のそれよりも極めて良好であることを示した。
VaD患者の血漿中で、神経ペプチドYの含量が減少され、β−EDの含量が増加したことが報告され、本件出願人は2VO調製モデル動物の神経ペプチドY及びβ−EDの含量を測定し、それがその報告と合致し、本発明の中国医薬組成物のグループで、血漿神経ペプチドYが大いに増大され、血漿β−EDの含量が大いに減少し得ることが観察される。
病気検査はモデルグループの海馬の幾つかの領域が緩く配置され、可視収縮が核膜で見られ、核が比較的小さく、ピラミッド細胞の一部の構造が明らかではなく、しみがあり、それらが三角形又は凝集物であり、周囲に可視間隙があり、核が消失された。本発明の中国医薬組成物のグループの海馬ピラミッド細胞の殆どが規則的に配置され、細胞間の構造がコンパクトであり、核膜が新しく、病変の程度が有意に減少された。
試験例9 マウスにおける虚血再潅流及びD−ガラクトースの皮下注射誘発学習及び記憶障害についての効果
1.実験物質
(1) 動物:ICRマウス、25〜32g 、半分雄及び半分雌。北京バイタル・リバー実験動物技術開発社により提供
(2) 薬物:
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.2 g/mLに調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
Henan Zhu Lin Zhong Sheng製薬会社製のフペルジン(フペルジンA錠剤)(50μg/片)を実験中に蒸留水で4μg/mLに製剤化し、フランス ビューフォート - イプセン医薬工業社製の標準化イチョウ葉エキス(Egb761)40mg/錠剤である、タナカン錠剤(タナカン)を実験中に蒸留水で1.5mg/mL に製剤化した。上海 Hengxin 化学試薬社製のD−ガラクトース;アセチルコリンエステラーゼ(TCHE)キット;スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)キット;マロンジアルデヒド(MDA)キット;グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH−Px)キット;一酸化窒素(NO)キット;タンパク質定量(ビュレット方法)キット;南京 Jiancheng バイオエンジニアリングセンターにより提供。
(3) 装置
薬科学の中国アカデミーの薬物協会製のモリス水迷路。日本のシマズ社製のスペクトロフォトメーター、UV-120-02 。
2.実験方法
マウスを半分雄及び半分雌でランダムにグループに分けた:シャムグループ、複雑なモデルグループ、D−ガラクトースグループ、虚血再潅流グループ、フペルジングループ、タナカングループ、本発明の中国医薬組成物のグループ(6グループ、用量は試験例2のそれと同じであった)、比較例のグループ(8グループ、用量は試験例2のそれと同じであった)。
マウスをクロラール水和物で麻酔し、切除を首で行ない、虚血及び再潅流手術を適用し、両側総頚動脈を分離し、20分間にわたってブルドッグクランプによりつかみ、2分間緩め、次いで20分間にわたって再度つかみ、次いで緩めると同時に、マウスの尾部を切断し、血液0.5ml を集め、反復の脳虚血−再潅流外傷を形成し、ラットの傷を縫合し、次いでそれらをケージ中で飼育した。その手術の7日後に、D−ガラクトース(100mg/kg、10mL/kg)を背中での皮下注射によりマウスに与え、同時にマウスに1日1回胃内投与し(20mL/kg)、8週間続け;シャムグループについて、総頚動脈をクリッピングしないで分離し、同容積の食塩水を背中での皮下注射により注射し;D−ガラクトースグループについて、総頚動脈をクリッピングしないで分離し、D−ガラクトース(100mg/kg、10mL/kg)を背中での皮下注射により注射し;虚血再潅流グループが虚血再潅流手術を受け、同容積の食塩水を背中での皮下注射により注射した。シャムグループ、複雑なモデルグループ、D−ガラクトースグループに同容積の蒸留水の飲料を与えた。
投与の8週後に、マウスをモリス水迷路中で3日間にわたって1日2回トレーニングし、学習及び記憶挙動を4日目、5日目に測定し、頭部を切断して脳を取り出し、脳を食塩水で10%のホモジネートに処方し、AchE、SOD 、GSH-Pxの活性、脳組織中の生化学インジケーター、例えば、MDA 、NOの含量を測定した(比色法)。結果を統計分析した(t検定)。
3.結果
3.1 モリス水迷路中のマウスの学習及び記憶挙動についての効果
虚血−再潅流及びD−ガラクトースの皮下注射を受けた8週後に、モリス水迷路中のマウスについてのスイミング期間の時間及びスイミングの通過の長さが延長し、シャムグループと較べて有意差があり(P<0.01)、その研究戦略は殆どエッジ型又はランダム型であった。シャムグループ及びモデルグループと較べて、虚血−再潅流のみを受けたグループについてのスイミングの期間の時間及びスイミングの通過の長さに関して有意差がなく、複雑なモデルグループと較べて、研究戦略に関して有意差があり(P<0.05);複雑なモデルグループと較べて、D−ガラクトースのみを皮下注射により受けたグループについてスイミングの期間の時間、スイミングの通過の長さ及び研究戦略に関して有意差がなく;マウスの学習及び記憶障害がD−ガラクトースの皮下注射及び虚血再潅流損傷のみにより生成し得るが、その程度が二つの組み合わせのそれ程有意ではなかったことを示し;複雑なモデルグループと較べて、比較薬物フペルジングループのスイミングの通過の長さが減少され、研究戦略が大いに改善され(P<0.05-0.01);タナカングループのスイミングの期間の時間及びスイミングの通過の長さが有意に減少され(P<0.05〜0.01)、研究戦略が殆ど改善されず;本発明の中国医薬組成物のグループのマウスのスイミングの期間の時間及びスイミングの通過の長さが有意に減少され(P<0.05〜0.01)、研究戦略が大いに改善され(P<0.01);比較例2、3、7、8のグループのスイミングの期間の時間及びスイミングの通過の長さが全て有意に減少され(P<0.05〜0.01)、研究戦略が大いに改善され(P<0.05〜0.01);比較例1、4、5.6のグループのスイミングの期間の時間及びスイミングの通過の長さが全て有意に減少され(P<0.05)、研究戦略が大いに改善された。結果が表16に見られる。
表16 モリス水迷路におけるマウスの学習及び記憶挙動についての効果(平均±標準偏差、n=12)
Figure 0006548734
PS:1、研究戦略:直線型1ポイント;傾向型2ポイント;エッジ型3ポイント;ランダム型4ポイント;2、シャムグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01;3、モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.2 SOD 、GSH-Pxの活性並びに脳組織のMDA 及びNOの含量についての効果
虚血−再潅流及びD−ガラクトースの皮下注射を受けた8週後に、マウス(複雑なグループ)の脳組織について、SOD 、GSH-Pxの活性が減少され、MDA 、NOの含量が増大され、シャムグループと較べて有意差があり(P<0.05〜0.01);皮下注射によりD−ガラクトースのみを受けたグループについて、脳組織につき、SOD 、GSH-Pxの活性が減少され、MDA 、NOの含量が増大され、シャムグループと較べて有意な変化があり(全てについてP<0.05〜0.01)、複雑なモデルグループと較べて有意な変化がなく;虚血−再潅流のみを受けたグループについて、シャムグループと較べて、脳組織につき、SOD 、GSH-Pxの活性及びMDA 、NOの含量が減少され(P<0.05)、シャムグループと較べて、MDA の含量について有意な変化がなかった。複雑なモデルグループと較べて、比較薬物フペルジングループのSOD 、GSH-Pxの活性及びMDA 、NOの含量について有意な変化がなく;タナカングループについて、SOD 、GSH-Pxの活性が有意に増大され、MDS 、NOの含量が有意に減少され(P<0.05〜0.01);本発明の中国医薬組成物のグループについて、SOD 、GSH-Pxの活性が有意に増大され、MDA 、NOの含量が有意に減少され(P<0.05〜0.01);比較例1〜3、7の中国医薬組成物のグループについて、マウスの脳組織につき、SOD の活性が有意に増大され、NOの含量が有意に減少され(全てについてP<0.05)、GSH-Pxの活性及びMDA の含量について有意な変化がなく;比較例4〜6、8のグループについて、NOの含量が有意に減少され(全てについてP<0.05)、SOD 、GSH-Pxの活性及びMDA の含量について有意な変化がなかった。結果が表17に見られる。
表17 SOD 、GSH-Pxの活性及び脳組織のMDA 及びNOの含量についての効果(平均±標準偏差、n=12)
Figure 0006548734
PS:シャムグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01;複雑なモデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.3 脳組織のAchEの活性についての効果
虚血−再潅流及びD−ガラクトースの皮下注射を受けた8週後に、マウス(複雑なグループ)の脳組織について、AchEの活性が有意に増大され、シャムグループと較べて有意差があった(P<0.01)。D−ガラクトースの皮下注射のみを受けたグループ及び虚血−再潅流のみを受けたグループについて、脳組織のAchE活性が増大され、シャムグループと較べて有意差があり(P<0.05)、複雑なモデルグループと較べて有意差がなかった。複雑なモデルグループと較べて、本発明の中国医薬組成物のグループ、比較例1−3、7の中国医薬組成物のグループのAchEの活性について有意な変化があり(P<0.05);比較例4〜6、8の中国医薬組成物のグループのAchEの活性について有意な変化がなかった。結果が表18に見られる。
表18 脳組織のAchEの活性についての効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:シャムグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01;複雑なモデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
要約:脳虚血再潅流障害の正確なメカニズムは明らかではなく、学者の殆どはそれが酸素遊離基の増加により誘発されるカスケード反応に関連すると考えている。正常な条件下で、生成される酸素遊離基の非常に少ない量があり、それらの生命は短く、それ故、それらは生体に損傷を生じず、この場合、内因性酸素遊離基脱除剤が非常に重要な役割を果たす。グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)が触媒のヒドロキシル遊離基により分解される重要な酵素であり、SOD は内因性酸素遊離基脱除剤の代表であり、或る程度まで、その活力が内因性酸素遊離基の脱除活力を反映し、膜脂質分解により生成される主たる代謝産物MDA が脂質過酸化のインジケーターとして通常使用され、NOが生体の極めて重要なメッセンジャーであり、脳虚血のプロセスに二重の役割を有し、一方で、それが梗塞の領域を減少し、皮質の血液供給を増大することができ、他方で、それが虚血により生成される酸素遊離基との相乗効果を生じ、神経細胞の損傷をもたらし得る。脳組織のSOD 、GSH-Px、MDA 、NOのレベルを監視することが脳虚血−再s¥潅流障害の研究に重要である。
D−ガラクトース亜急性エージングモデルが下記の方法によりつくられる:マウスに大用量のD−ガラクトースを皮下注射により連続的に与えて動物のグルコース代謝障害を生じる。D−ガラクトースオキシダーゼの触媒作用により、スーパーオキサイドアニオンの如き酸素遊離基がD−ガラクトースにより生成し得る。酸素遊離基は高度に活性であり、不飽和脂肪酸、タンパク質、膜リン脂質の酵素及び核内のDNA等を攻撃し得る。遊離基はまた脂質が過酸化を行なって脂質過酸化物(LPO)を生成することを可能にすることができ、MDA がタンパク質とのLPOの沈澱後に酸性条件下で生成され、MDA は活性架橋剤であり、それは迅速にホスファチジルエタノールアミンと蛍光色素を生成することができ、次いでタンパク質、ペプチド、脂質との層リポフスチン(LF)を生成し得る。D−ガラクトースの連続注射により、マウスが幾つかの生化学インジケーターの変化、例えば、脳組織MDA 、LFの含量の増加;脳SOD 、血液GSH-Px、赤血球CAT活性の減少を生じることができ、これらの変化が自然のエージング変化と合致し、D−ガラクトースが細胞及び生物のエージングを生じ得ることを示す。SOD 、GSH-Px、CAT活性は酸素遊離基を排除する生体の能力を間接的に反映し、MDA 、LFのレベルは細胞への遊離基の攻撃のレベルの重度を間接的に反映する。
この実験において、D−ガラクトースの皮下注射と組み合わされた脳虚血再潅流障害を有するマウスは脳障害を生じ、次いでAchEの活性が有意に高められ、こうして認知障害が現れ、空間学習能が低下され、また複雑なモデルのマウスの脳組織について、SOD 、GSH-Pxの活性が有意に低下され、MDA 、NOの含量が有意に増大されたことがその試験で観察される。マウスに本発明の中国医薬組成物の飲料を与えた後に、マウスの脳組織について、AchEの活性が低下され、SOD 、GSH-Pxの活性が有意に高められ、MDA 、NOの含量が有意に減少され、空間学習能が有意に高められ、本発明の中国医薬組成物が虚血再潅流により生じられる反応性酸素及び脂質過酸化の発生の抑制効果を有し、こうして神経細胞への不可逆的損傷を防止し、こうして学習及び記憶の能力を改善することを示し、本発明の中国医薬組成物の効力は比較例の中国医薬組成物のそれよりも良好である。
試験例10 多梗塞痴呆(MID)モデルラットについての効果
1.実験物質
(1) 動物:SDラット、雄、体重260-280g;北京バイタル・リバー実験動物技術開発社により提供
(2) 薬物:
本発明の中国医薬組成物及び比較例の中国医薬組成物(自社製、相当するエキスの混合物を本発明の実施例及び比較例の方法に従って調製した)を、実験中に蒸留水で0.15 g/mLに調製した(組成物の最初の用量を基準として計算した)。
フランス ビューフォート - イプセン医薬工業社製の標準化イチョウ葉エキス(Egb761)40mg/錠剤である、タナカン錠剤(タナカン)を実験中に蒸留水で2.0mg/mL に製剤化した。アルギン酸ナトリウム微小球血管塞栓形成剤(KMG) 、サイズ:100 〜200 μm、北京 Sheng Yi Yao技術開発社;ソマトスタチン(SS)ラジオイムノアッセイキット、神経ペプチドY(NPY) 、ナバルRIA 技術センターにより提供;カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP) ラジオイムノアッセイキット、北京 Furuiバイオエンジニアリング社、エンドセリン(ET)、北京 Bei Mian Dong Yaバイオテクノロジー協会により提供。ノルエピネフリン(NE)、ドーパミン(DA)、3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC) 、ホモバニリン酸(HVA) 、5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)、5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)、リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)、クエン酸、チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O5)、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩(EDTA)、全てAR等級であった;オクタンスルホン酸ナトリウム(OSA) 、HPLC等級、それらは全て米国のシグマ社の製品であった;アセトニトリル(ACN) 、過塩素酸(HClO4)、それらは全てHPLC等級であり、米国のフィッシャー・サイエンティフィック社の製品であった。
(3) 装置
超遠心分離機(日本、日立55P-72);16チャンネル・コウルアレイ・カレンアレイ電気化学高性能液体クロマトグラフィー及びクロマトグラフィーワークステーション、580 ポンプ、5600A 電気化学検出器、オートサンプラー542 、米国のESA 社の製品;カラム(C1815 x 4.6mm 5μm)、米国のウォーターズ社の製品。低温冷蔵庫、フランスのJOUAN 社の製品;シリンジ微孔質膜フィルター:水性(0.22μm)、Tianjin Tengdaフィルター工場の製品。モリス水迷路、薬科学の中国アカデミーの薬物協会により製造。FT-630Gγ−カウンター、北京核プラントにより製造。
(4) クロマトグラフィー条件:
移動相組成:リン酸二水素ナトリウム90ミリモル/L、クエン酸50ミリモル/L、オクタンスルホン酸ナトリウム1.7 ミリモル/L、エチレンジアミンテトラ酢酸四ナトリウム塩(EDTA)0.05μモル/L。その溶液を0.2um の水膜で濾過した。アセトニトリル(10%)を濾液に添加した。移動相の流量は0.6mL/分であった。作用電極1:-150mV、作用電極2:450mV、作用電極3:500mV、作用電極4:550mV。
標準溶液の調製:原液(100 μg/mL)を0.1 モル/Lの過塩素酸及び標準物質で調製し、-70 ℃の冷蔵庫で貯蔵した。原液を希釈液として10μg/mLに希釈した。その希釈液を標準溶液として使用される一連の濃度を有する溶液に製剤化した。0.15モル/Lの過塩素酸(0.04%のメタ重亜硫酸ナトリウム及び0.04%のEDTAが含まれた)を作用液体として使用した。
2.実験方法
ラットがクロラール水和物(350mg/kg)で腹腔内麻酔を受け、首の毛髪を剃り、消毒し、ラットが首の中間で切除を受け、総頚動脈、内部頚動脈及び外部頚動脈を分離した。外部頚動脈が結さつを受け、総頚動脈をブルドッグクランプによりつかみ、KMG 0.1mL を外部頚動脈からシリンジにより内部頚動脈に注射し、ブルドッグクランプを解放し、外部頚動脈が結さつを受け、ラットの傷を縫合し、それらをケージ中で飼育した。シャムグループについて、総頚動脈、内部頚動脈及び外部頚動脈のみを分離し、微小球を注入しなかった。注射用のペニシリンナトリウムを4日間にわたって感染防止のために使用した。手術後の翌日に、動物の挙動を観察し、前肢の挙動変化があった場合には、モデルが成功裏に生じられ(それ以外は、ラットを捨てた)、ラットをモデルグループ、タナカン20mg/kg グループ、本発明の中国医薬組成物のグループ(6グループ、用量は試験例1のそれと同じであった)、比較例のグループ(8グループ、用量は試験例1のそれと同じであった)に分けた。
手術の10日後に、ラットに胃内投与し、シャムグループ及びモデルグループが全て同容積の蒸留水の飲料を1日1回受け、90日続いた。モデルが生じられた40日後、100 日後(投与の30日後、90日後)に、モリス水迷路におけるプラットフォームについて研究するためのラットについての期間の時間及び通過の長さを測定し、最後の投与の60分後に、ラットがクロラール水和物による腹腔内麻酔を受け、血液を腹部大動脈から採取し、凝固防止し、血漿を分離し、頭部を迅速に切断して脳を取り出し、皮質、海馬、線条を分離し、計量し、液体窒素で固化し、-70 ℃の温度で冷蔵庫中で貯蔵した。それぞれ100mg の脳組織について、冷作用液体1mLを添加し、その組み合わせを氷浴中で15秒にわたって電気ホモジナイザーで均一にし(11000回転/分)、20分間にわたって0-4 ℃で14000rpmで遠心分離し、上澄みを抽出し、0.22μmの膜及びシリンジ型フィルターで濾過し、濾液を分離し、-20 ℃で冷蔵庫で貯蔵した。10μlをオートサンプラーで毎回供給し、モノアミン神経伝達物質、例えば、5-HT、5-HIAA、NE、DA等の含量をHPLC(HPLC-ECD 方法)で測定した。血漿ET、NPY 、SS、CGRPを測定した (RIA)。結果を統計分析した(t検定)。
3.結果
3.1 脳皮質、線条、海馬質量についての効果
バイオ微小球の注入後に、微小球が血流により脳血液に入り、24時間後に、それらが主として皮質、海馬、線条の領域にある異なるサイズを有する多くの脳梗塞を形成し得る。100 日後に、モデルグループについて、梗塞を液化し、梗塞の壊死が起こり、空洞が現れ、脳組織が収縮され、モデルグループと較べて、海馬が一層小さく、皮質が一層薄く、質量が減少され、モデルグループと較べて、シャムグループについて有意差があり(P<0.05〜0.01)、本発明の中国医薬組成物のグループ及び比較例の中国医薬組成物のグループについて、ラットの脳皮質の質量が増加されたが、統計上の有意差がなく、本発明の中国医薬組成物のグループについて、線条、海馬の質量が有意に増加され(P<0.05);比較薬物タナカングループ及び比較例の中国医薬組成物のグループについて、ラットの脳皮質、線条、海馬の質量が全て増加されたが、統計上の有意差がなかった。表19を参照のこと。
表19 MIDラットの脳皮質、線条、海馬の質量についての効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.2 モリス水迷路における期間の時間についての効果
モデルグループと較べて、シャムモデルグループについて、水迷路における期間の時間が有意に減少され(P<0.05)、投与の30日後に、モデルグループと較べて、本発明の中国医薬組成物のグループについて、水迷路における期間の時間が有意に減少され(P<0.05)、その他のグループについて有意な変化がなく;投与の90日後に、本発明の中国医薬組成物のグループについて、水迷路における期間の時間が有意に減少され(P<0.05〜0.01)、モデルグループと較べて、比較例1〜3及び7のグループについて、水迷路における期間の時間が有意に減少され(P<0.05)、その他のグループについて有意な変化がなかった。表20を参照のこと。
表20 モリス水迷路におけるMIDラットの期間の時間についての効果(平均±標準偏差)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.3 血漿ET、NPY 、SS、CGRPの含量についての効果
モデルを生じた100 日後に、モデルグループと較べて、シャムグループについて、動物の血漿NPY の含量が有意に増大され、ETの含量が有意に減少され(全てについてP<0.01)、SS及びCGRPの含量が増大されたが、統計上の有意差がなく(P<0.01)、モデルを生じた100 日後(投与の90日後)に、モデルグループと較べて、本発明の中国医薬組成物のグループについて、NPY 及びSSの含量が有意に増大され(P<0.01)、ETの含量が有意に減少され(P<0.05)、CGRPの含量について有意な変化がなく;比較例1〜3及び7の中国医薬組成物のグループについて、NPY 及びSSの含量が有意に増大され(P<0.05〜0.01)、ETの含量が減少する傾向を有し、CGRPの含量について有意な変化がなく;比較例4〜6及び8の中国医薬組成物のグループについて、NPY 及びSSの含量が増加する傾向を有し、ETの含量が減少する傾向を有し、CGRPの含量について有意な変化がなく;比較薬物タナカングループについて、NPY 及びSSの含量が有意に増大され(P<0.01)、ETの含量が有意に減少され(P<0.01)、CGRPの含量について有意な変化がなかった。表21を参照のこと。
表21 血漿ET、NPY 、SS、及びCGRPの含量についての効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
3.4 脳のモノアミン神経伝達物質についての効果
(1) 皮質モノアミン神経伝達物質についての効果
モデルを生じた100 日後に、モデルグループと較べて、シャムグループについて、ラットの皮質の5-HT、5-HIAAの含量が有意に増大され(P<0.05)、NE及びDAの含量が増大されたが、統計上の有意差がなく;本発明の中国医薬組成物のグループについて、5-HTの含量が有意に増大され(P<0.01)、DA及び5-HIAAの含量が全て有意に増大され(P<0.05);比較例1〜3及び7の中国医薬組成物のグループについて、DA及び5-HTの含量が有意に増大され(P<0.05);比較例4〜6及び8の中国医薬組成物のグループについて、5-HTの含量が有意に増大されたが、統計上の差がなく;比較薬物タナカングループについて、5-HT及び5-HIAAの含量が有意に増大され(P<0.01)、その他のインジケーターについて有意な変化がなかった。表22を参照のこと。
表22 MIDラットの皮質モノアミン神経伝達物質のレベルについての効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
(2) 線条のモノアミン神経伝達物質についての効果
モデルを生じた100 日後に、モデルグループと較べて、シャムグループについて、ラットの線条の5-HT及び5-HIAAの含量が有意に増大され(P<0.05)、モデルが成功裏に生じられたことを示し;モデルの発生の100 日後(投与の90日後)に、モデルグループと較べて、本発明の実施例5及び9のグループについて、5-HTの含量が有意に増大され(P<0.05)、本発明の実施例1、2、6、及び11のグループについて、5-HIAAの含量が有意に増大され(P<0.05);比較例の中国医薬組成物のグループ及び比較薬物タナカングループについて、5-HT及び5-HIAAの含量について有意な変化がなかった。表23を参照のこと。
表23 MIDラットの線条のモノアミン神経伝達物質のレベルについての効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
(3) 海馬のモノアミン神経伝達物質についての効果
モデルを生じた100 日後に(投与の90日後に)、モデルグループと較べて、シャムグループについて、ラットの海馬のDA、5-HT及び5-HIAAの含量が有意に増大され(P<0.05〜0.01)、NEの含量が増大されたが、統計上の有意差がなく;本発明の中国医薬組成物のグループについて、NE、DA及び5-HTの含量が有意に増大され(P<0.05〜0.01);比較例の中国医薬組成物のグループについて、5-HTの含量が有意に増大され(P<0.05);比較薬物タナカングループについて、それぞれのインジケーターについての有意な変化がなかった。表24を参照のこと。
表24 MIDラットの海馬のモノアミン神経伝達物質についての効果(平均±標準偏差、n=10)
Figure 0006548734
PS:モデルグループと較べて、*P<0.05;**P<0.01
要約
研究は脳梗塞が痴呆を生じ得るか否かは主として梗塞病巣のサイズ、数及び位置に関連することを示唆する。研究は梗塞病巣の容積が50mLより大きい場合に、それが痴呆と組み合わされ、その容積が100mL より大きい場合には、それがしばしば痴呆と組み合わされることを示し;研究はまたVaD患者の中で、大容積の梗塞病巣を有するものが11.2%に相当し、小容積の梗塞病巣を有するものが88.8%に相当し、多くの梗塞病巣を有するものが97.6%に相当し、小容積の病巣がまた痴呆を生じ得ることを示唆し、特に梗塞病巣の数が多い程、痴呆の発生率が高いことを示唆する。また、研究は脳梗塞の部位が痴呆へと導く主要な因子であることを示唆し、論文の大半は周室白質病巣を有するものがCTで変化し、痴呆の発生率が有意に増大することを挙げていた。多梗塞痴呆(MID) モデルに基づく研究はVaDの薬物治療の有効性の測定についての指針を有する。
学習及び記憶の脳のメカニズムは主として神経生理学的メカニズム及び神経化学的メカニズムを含み、神経生理学的メカニズムは脳中の記憶の位置に集中し、随伴の生物電気活性ルーチン、神経化学的メカニズムは主として学習及び記憶並びにそれらの関連についての神経伝達物質、神経ペプチド及び生物学的大分子の効果を説明する。神経ペプチドは一般に神経組織中に存在する内在性活性物質を表し、神経系の機能に関与し、それは特別な情報物質の種類である。それは低含量、高活性、広くかつ複雑な効果を特徴とし、生体の多種の生理学的機能、例えば、痛み、睡眠、情緒、学習及び記憶だけでなく、神経系それ自体の分化及び発達を調節し、それらが全て神経ペプチドにより調節される。ソマトスタチン(SS)は神経系中に広く分布される神経活性ペプチドであり、SSの最高含量が視床下部及び脳皮質及び海馬に位置し、このような分布は認知機能のその調節に関連している。脳中のSSは学習及び記憶のための積極的な調節役割を有し、SSが学習及び記憶を調節する経路はSS神経の興奮による、一つの、直接の経路であり、カルシウム内向きフラックスの増加が生じられ、そして第二の経路は、おそらくその他の神経道による。SSニューロン及びコリン作用性ニューロンは非常に密接しており、シナプス連結を有し、これがそれらの機能接触についての証拠を与え、SSは学習及び記憶機能に影響するアセチルコリンの放出を促進し得る。エンドセリン(エンドセリン-1、ET)は血管活性ペプチドの最近の綿密な研究であり、それは神経伝達物質であり、強い血管収縮性を有し、生体の種々の器官中に広く分布され、血管収縮を生じることに加えて、ETは出血性、虚血性脳血管疾患を有する患者で、ニューロン及びグリア細胞に直接の損傷を依然として生じることができ、血漿ETの濃度が有意に増大され、脳梗塞病巣のETレベル及びサイズが有意な顕著な相関関係を有する。ETは神経細胞に作用し、神経細胞をカルシウム過負荷にし、遊離基を生成し、更に脳損傷を悪化する。神経ペプチドY (NPY)は中枢神経系中の、36アミノ酸からなる活性ポリペプチドであり、それは主として脳皮質、海馬、視床、視床下部及び脳幹に配置され、NPY の最高濃度が海馬中にあり、海馬は学習及び記憶を調節する主要な部分である。NPY は最初に神経細胞内で合成され、次いで神経末端に輸送され、小胞中に貯蔵され、古典的神経伝達物質、例えば、ノルエピネフリン、エピネフリン、γ−アミノ酪酸及びソマトスタチンと共存する。NPY は長期記憶に密接に関連するだけでなく、それは短期記憶に影響を有する。NPY は主としてその受容体によりその生物学的役割を果たし、現在の研究は、海馬中のY2受容体のmRNA発現が最も多く、学習及び記憶についての受容体の調節が長い転移強化(LTP)メカニズムであり得ることを示唆していた。神経ペプチドと学習及び記憶の上記相関関係並びにコリン作用性及びアドレナリン作用性の神経伝達物質とのそれらの相関関係のために、本発明者らは血漿神経ペプチド並びに皮質、線条、海馬のモノアミン神経伝達物質のレベル並びにMIDモデルラットの薬物の効果を調べた。
実験において、微小球を頚動脈に注入し、ラット多梗塞痴呆(MID) モデルを生じた。結果は24時間後に、神経挙動障害がモデル動物について現れ、多梗塞が形成され、10日後に、梗塞病巣の脳組織の液化壊死が起こり、100 日後に、皮質が一層薄くなり、海馬が萎縮し、皮質、線条、海馬の質量が有意に減少され、学習及び記憶障害が現れ、皮質及び海馬の5-HT、5-HIAAの含量が有意に減少され、DAの含量が減少する傾向を有したが、有意差がなく(P<0.01)、血漿中のNPY の含量が有意に減少され、ETの含量が有意に増大され、SS及びCGRPの含量が減少する傾向を有することを示した。
ラットに本発明の中国医薬組成物の飲料を与えた30〜90日後に(モデルを生じた40〜100 日後に)、モデルグループと較べて、モリス水迷路における本発明の中国医薬組成物のグループのラットの期間の時間が有意に減少され、学習及び記憶の能力が有意に増大され;投与の90日後に、海馬の質量が有意に増大され(P<0.05)、皮質の5-HT、5-HIAA及びDAの含量、線条の5-HT、5-HIAAの含量及び海馬のNE、DA、5-HTの含量が有意に増大され(P<0.05〜0.01)、血漿のNPY 及びSSの含量が有意に増大され、ETの含量が有意に減少された。MID ラットの脳における学習及び記憶に関連する神経伝達物質の含量は本発明の中国医薬組成物により増大でき、こうして本発明の中国医薬組成物は血管痴呆についての治療効果を有することが示される。加えて、比較実験のデータから、本発明の中国医薬組成物の効果が比較例の中国医薬組成物のそれよりも良好であることがわかり、データは統計上の有意性を有する。

Claims (13)

  1. 心血管疾患及び脳血管疾患及び/又は痴呆の予防又は治療のための中国医薬組成物であって、その中国医薬組成物をつくる原料が下記の質量比:
    1部の朝鮮人参、0.8-1.5 部のイチョウ葉、0.018-0.030部のサフランを有する薬物からなることを特徴とする中国医薬組成物。
  2. 中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
    1部の朝鮮人参、1部のイチョウ葉、0.018-0.030部のサフラン
    を有する薬物であることを特徴とする、請求項1記載の中国医薬組成物。
  3. 中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
    1部の朝鮮人参、0.9-1.2 部のイチョウ葉、0.020-0.025部のサフラン
    を有する薬物であることを特徴とする、請求項2記載の中国医薬組成物。
  4. 中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
    1部の朝鮮人参、1部のイチョウ葉、0.020-0.025部のサフラン
    を有する薬物であることを特徴とする、請求項3記載の中国医薬組成物。
  5. 中国医薬組成物をつくる原料が成分の下記の質量比:
    1部の朝鮮人参、1部のイチョウ葉、0.022部のサフラン
    を有する薬物であることを特徴とする、請求項4記載の中国医薬組成物。
  6. 朝鮮人参、イチョウ葉及びサフランを1:0.8-1.5:0.018-0.030の質量比で計量する工程、朝鮮人参エキスを調製する工程、イチョウ葉エキスを調製する工程、サフランエキスを調製する工程、上記朝鮮人参エキス、イチョウ葉エキス及びサフランエキスを混合する工程を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項記載の中国医薬組成物の調製方法。
  7. 朝鮮人参エキスを調製する工程において、得られる主成分が全ギンセノシドであり、イチョウ葉エキスを調製する工程において、得られる主成分がイチョウ葉全フラボノイド及び全ラクトンであり、サフランエキスを調製する工程において、得られる主成分がサフラン全グリコシドであることを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 朝鮮人参エキスを調製する工程が朝鮮人参を粉末に粉砕し、次いでエタノールによる還流抽出に2回かけ、濾過し、相対密度が70℃で1.12-1.14 になるまで得られた濾液を減圧して溶媒を回収し、粗薬物の量の2-6 倍に等しい量の水を均一に撹拌するために添加し、次いでそれを沈澱のために冷却し、上澄みを大孔質の吸着樹脂に装填し、薬物を運ぶ樹脂を最初に蒸留水で洗浄し、次いでエタノールで溶離し、エタノール溶離物を集め、乾燥まで濃縮して朝鮮人参エキスを得ることであり、
    イチョウ葉エキスを調製する工程が温かいエタノールを浸漬のためにイチョウ葉粗大粉末に添加し、濾過し、フィルター残渣を温かいエタノールで浸漬し、再度濾過し、得られた濾液を合わせ、相対密度が70℃で1.12-1.14 になるまで減圧で濃縮し、粗薬物の量の2-6 倍に等しい量の水を添加し、均一に撹拌し、次いで沈澱のために冷却し、濾過し、濾液を大孔質の吸着樹脂に装填し、薬物を運ぶ樹脂を最初に蒸留水で洗浄し、次いでエタノールで溶離し、エタノール溶離物を集め、相対密度が70℃で1.02-1.04 になるまで濃縮し、それを酢酸エチル:n-ブチルアルコールにより抽出し、抽出物を合わせ、減圧して溶媒を回収してイチョウ葉エキスを得ることであり、
    サフランエキスを調製する工程が冷エタノールを浸漬のためにサフラン粗薬物に添加し、次いで濾過し、冷エタノールを浸漬のために残渣に再度添加し、次いで濾過し、得られた濾液を合わせ、相対密度が70℃で1.12-1.14 になるまで減圧で濃縮し、水を添加し、次いでそれを大孔質の吸着樹脂に装填し、薬物を運ぶ樹脂を最初に蒸留水で洗浄し、次いでエタノールで溶離し、相対密度が70℃で1.02-1.04 になるまでエタノール溶離液を濃縮し、それを乾燥まで濃縮してサフランエキスを得ることであることを特徴とする、請求項7記載の方法。
  9. 請求項1から5のいずれか1項記載の中国医薬組成物又は請求項6から8のいずれか1項記載の方法に従って調製された中国医薬組成物、及び少なくとも一種の医薬上許される賦形剤を含むことを特徴とする心血管疾患及び脳血管疾患及び/又は痴呆を予防又は治療するための中国医薬製剤。
  10. 心血管疾患及び脳血管疾患及び/又は痴呆を予防又は治療するための薬物の調製における請求項1から5のいずれか1項記載の中国医薬組成物、請求項6から8のいずれか1項記載の方法に従って調製された中国医薬組成物、又は請求項9記載の中国医薬製剤の使用。
  11. 心血管疾患及び脳血管疾患が下記の疾患:虚血性脳血管疾患、冠心臓疾患又はアンギーナの少なくとも一つから選ばれる、請求項10記載の使用。
  12. 痴呆が老人性痴呆から選ばれる、請求項10記載の使用。
  13. 痴呆が血管痴呆である、請求項10記載の使用。
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