JP6547677B2 - 単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法及び単結晶の製造方法 - Google Patents

単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法及び単結晶の製造方法 Download PDF

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本発明は単結晶の製造方法に係わり、特に高品質なシリコン単結晶を得るための固液界面形状の制御に有効な方法およびこれを用いた単結晶の製造方法に関する。
主に欠陥分布を面内で均一にして無欠陥領域の単結晶を得るためには、成長中の単結晶と原料融液との間の固液界面形状の制御が重要である。特許文献1〜3には、無欠陥の単結晶を得るために各種操業条件を調整するなどして、固液界面高さを制御して無欠陥結晶を得るための方法が開示されている。
固液界面形状の観察方法は、引き上げた単結晶を軸方向に平行に縦割りして板状のサンプルを取得し、析出熱処理を施した後、X線トポグラフにて観察する方法が用いられる場合が多い。
また、育成中の結晶を故意に融液から引き離すことでも観察可能である。ただしこの場合、多くは単結晶の有転位化を伴うため、製品向けの単結晶に用いることはできない。
別の方法として、特許文献4に示されるように、引き上げ中の結晶重量の実測値と計算で求められる重量との差から界面形状を計算する手法がある。この文献によれば、固液界面の断面形状を円弧状と仮定したとき、固液界面の凹部の体積ΔVは固液界面高さLbを用いて表すことができる。ここから凹部に融液が包有されているときの重量Wmと、凹部に単結晶が包有されているとき(すなわち、界面形状がフラットであるとき)の重量Wsをそれぞれ計算することができる。これらの重量差Wm−Wsが、実測した結晶重量Wcと、固液界面がフラットだと仮定した場合の結晶重量Woの差Wc−Woに相当すると考えられるので、WcとWoから固液界面高さLbを求めることができる。この方法は非破壊でかつ操業中に行えるため、正確に計算することができれば前述の縦割りや結晶の切り離しよりも有用である。
特開2011−105526号公報 特開平11−079889号公報 特開2001−261495号公報 特開2004−345907号公報 特許第4737105号 特開2000−143389号公報
一般的に結晶長さはワイヤードラムの回転角から求めた値が用いられる。しかしながら、上記したような特許文献4に記載の手法は、結晶を巻き上げるワイヤーが引き上げ中に伸びることが考慮されていないため、ワイヤードラム回転角から求めた結晶長さから計算を行うと、特に大口径の結晶製造において計算結果に大きな誤差が生じてしまい、正しく固液界面形状を求められないことが分かった。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、単結晶と原料融液との間の固液界面形状を求める際に、ワイヤーの伸びによる計算結果への影響を防ぐことができる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、ワイヤーに接続された種結晶を原料融液に浸漬し、前記ワイヤーをワイヤードラムで巻きとって前記種結晶を引き上げることで単結晶を成長させる際の、前記単結晶と前記原料融液との間の固液界面高さを求める方法であって、
前記単結晶の引き上げ中において、結晶重量検出手段を用いて前記単結晶の測定重量を測定する工程と、
前記単結晶の引き上げ中あるいは引き上げ後に、前記単結晶の結晶長さ及び結晶直径から前記単結晶の計算重量を計算する工程と、
前記測定重量と前記計算重量との差に基づいて、前記固液界面高さを計算により求める工程とを有し、
前記計算重量を計算する工程において、前記単結晶の結晶長さとして、前記ワイヤードラムの回転角から求めた前記単結晶の長さに前記ワイヤーの伸び分を補正して求めた前記結晶長さ、あるいは、前記種結晶の位置を直接計測する手段を用いて測定された前記結晶長さを用いることを特徴とする単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法を提供する。
このようにすれば、単結晶と原料融液との間の固液界面形状を求める際に、ワイヤーの伸びによる計算結果への影響を防ぐことができ、正確に求めることができる。
このとき、前記ワイヤーの伸び分の補正は、
前記ワイヤードラムの回転角から求めた前記単結晶の長さと、前記単結晶の引き上げ中に直径検出手段を用いて測定した前記単結晶の直径の値の関係と、
前記単結晶の引き上げ後に実測された前記単結晶の長さと、前記単結晶の引き上げ後に実測された前記単結晶の直径の値の関係とを用いて求めた補正式により行うことが好ましい。
このようにすれば、非破壊で簡便に固液界面高さを求めることができるため、界面形状の確認手段として有用である。
また本発明によれば、上記本発明の単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法を前記単結晶の引上げ中に行い、該求めたられた結果に基づいて、前記固液界面高さを調整するように操業条件にフィードバックをかけ、該フィードバックをかけた操業条件にて単結晶を製造することを特徴とする単結晶の製造方法を提供する。
このようにすれば、引き上げ中の単結晶の界面高さをその場で求めることができるので、得られた結果から所望の固液界面形状にするための操業に調整することができ、高品質の単結晶を得ることができる。
本発明の単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法であれば、単結晶と原料融液との間の固液界面形状を求める際に、ワイヤーの伸びによる計算結果への影響を防ぐことができるので、正確に求めることができる。従って、これを用いることによって高品質の単結晶を製造することができる。
本発明において用いることができる単結晶の製造装置の一例を示した概略図である。 実施例1及び比較例において求めた固液界面高さを示したグラフである。 実施例2において、ワイヤードラムの回転角から求めた単結晶の長さと、単結晶の引き上げ中に直径検出手段を用いて測定した単結晶の直径の値の関係と、単結晶の引き上げ後に実測された単結晶の長さと、単結晶の引き上げ後に実測された前記単結晶の直径の値の関係を示したグラフである。 実施例2において、直胴位置のズレ量の計算結果を示したグラフである。 実施例2及び比較例において求めた固液界面高さを示したグラフである。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上述したように、単結晶と原料融液との間の固液界面形状を求める際に、ワイヤーの伸びによる計算結果への影響により、正しく固液界面形状を求めることができないという問題があった。
そこで、本発明者はこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、計算重量を計算する工程において、単結晶の結晶長さとして、ワイヤードラムの回転角から求めた単結晶の長さにワイヤーの伸び分を補正して求めた結晶長さ、あるいは、種結晶の位置を直接計測する手段を用いて測定された結晶長さを用いることにより、単結晶と原料融液との間の固液界面形状を求める際に、ワイヤーの伸びによる計算結果への影響を防ぐことができることに想到した。そして、これらを実施するための最良の形態について精査し、本発明を完成させた。
まず、本発明の単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法において用いることができる単結晶製造装置の一例について、図1を参照して説明する。
図1に示すように、単結晶製造装置20には、原料融液6を収容する石英ルツボ7と加熱ヒーター9とが配置されたメインチャンバー1と、メインチャンバー1上にトップチャンバー13を介して設けられた引上げチャンバー2とを有している。
メインチャンバー1の下部にはガス流出口11が設けられ、引上げチャンバー2の上部にはガス導入口12が設けられている。石英ルツボ7は、例えば、黒鉛ルツボ8によって支持される。石英るつぼ7を加熱する加熱ヒーター9の外側には、例えば、断熱部材10が周囲を取り囲むように設けられている。
トップチャンバー13の上端からは、原料融液6の融液面近傍に延伸するガスパージ筒14が設けられており、ガスパージ筒14の下方には、単結晶5を囲繞するように設けられ加熱ヒーター9や原料融液6からの輻射熱を遮蔽するための熱遮蔽部材15が設けられている。
引上げチャンバー2の上部には、単結晶5の引上げ手段として、ワイヤードラム16が設けられている。ワイヤードラム16からは、ワイヤー17が巻出されており、その先端には、例えば、種結晶4を取り付けるための種ホルダ3が接続されている。また、ワイヤードラム16には、結晶重量測定手段18が接続されており、単結晶5の重量を測定することができる。単結晶製造装置20には、さらに、単結晶5の直径を計測する直径計測手段19が設けられている。このような装置で単結晶を製造すると、一般に固液界面は図1に示されるように、高さhを有する上凸形状となる。そこで、この高さを正確に求める方法が必要となる。
(第1の実施形態)
本発明の固液界面高さを求める方法の第1の実施形態として、単結晶の引き上げ中に固液界面高さを求める方法について、シリコン単結晶を引き上げる場合を例として説明する。
まず、単結晶5の引き上げ中において、結晶重量検出手段18を用いて単結晶5の測定重量を測定する工程を行う。
具体的には、まず、石英ルツボ7に原料のポリシリコンを装填し、加熱ヒーター9により加熱して原料融液6とする。そして、この原料融液6に、種ホルダ3を介してワイヤー17で支持されたシリコン単結晶の種結晶4を浸漬した後、種結晶4を絞り込むネック部を形成するネッキング工程を行った後、所望の直径になるまで単結晶を太らせてコーン部を形成するコーン工程を行い、次いで直胴部を育成させる直胴工程を行うことができる。この直胴工程にて、例えば、カメラからなる直径計測手段19と、ウェイトセンサーからなる結晶重量計測手段18にて、単結晶5の直径と重量を逐次計測することができる。
また、単結晶5の引き上げ中に、単結晶5の結晶長さL(mm)及び結晶直径Dc(mm)から単結晶の計算重量Wo(g)を計算する工程を行う。
ここで、計算重量Woを求める際に、結晶長さLおよび結晶直径Dcが必要となる。一般的に結晶長さLは、ワイヤードラム16の回転角から求めた値が用いられるが、これには結晶重量に従ってワイヤー17が伸びる影響が含まれていないため、特に大直径の結晶製造において計算結果に大きな誤差が生じてしまう。
そのため、本発明では、計算重量を計算する工程において、ワイヤードラム16の回転角から求めた単結晶5の長さにワイヤー17の伸び分を補正して求めた結晶長さ、あるいは、種結晶4の位置を直接計測する手段を用いて測定された結晶長さを用いる。
第1の実施形態では、ワイヤードラム16の回転角から求めた値を用いずに、ワイヤー17の伸び分の影響を受けないよう、種結晶4の位置を直接測定する手段を用いて測定された結晶長さを用いて計算を行う場合について説明する。
このとき、例えば、特許文献5に記載されるように種ホルダの位置を検出する機構があれば、ワイヤーの伸び分の影響を受けずに結晶長さを測定することが可能である。また、特許文献6のように結晶長さを精度よく算出するという方法をとることもできる。
なお、計算重量Woを求める際の補足として、実際の結晶は直径が成長軸方向で完全に一定となることはなく、ある程度変動しながら成長していく。そのため、単結晶の密度をρc(g/cm)とした場合に、計算重量Woをπ×(Dc/2)×L×ρcといった単純な式で求めることはできない。
そのため、計算重量Woを求めるには、例えば、直胴長さを細分化し、直胴各位置の結晶直径Dcに応じた部分的な結晶重量をそれぞれ求め、積算するといった方法を取ることが好ましい。
また、直胴部に移行するまでの工程(ネッキング工程およびコーン工程)の結晶重量を理論的に計算で求めるのが難しいという点にも注意する必要がある。
これを解決する方法の一つとして、ネッキング工程開始からコーン工程終了までの結晶径をすべてモニタリングして、前述の方法で部分的な結晶重量をそれぞれ求め、それらを積算する方法を用いることができる。
上記のようにして求めた測定重量と計算重量との差に基づいて、固液界面高さを計算により求める工程を行う。
このとき、具体的には例えば、以下で説明するような方法により、固液界面形状がフラットだと仮定した場合に理論的に求められる計算重量Wo(g)と実測した測定重量Wc(g)の偏差、および結晶直径Dc(mm)から、固液界面高さh(mm)を求めることができる。
固液界面の断面形状を円弧状と仮定した場合の、固液界面の凹部の体積ΔV(cm)は、次の式(1)により求めることができる。
ΔV=(h×π/6+h×Dc/8)/1000…(1)
このとき、凹部に原料融液6が包有されているときの重量Wm(g)は、原料融液6の密度をρm(g/cm)とすると、次の式(2)で表される。
Wm=ρm×ΔV…(2)
また、固液界面形状がフラットのときの重量Ws(g)は、単結晶5の密度をρc(g/cm)とすると、次の式(3)で表される。
Ws=ρc×ΔV…(3)
そして、実測した単結晶の測定重量Wcと、固液界面形状がフラットだと仮定した場合の単結晶の計算重量Woとの差Wc−Woが、下記の式(4)に示すように、Wm−Wsに相当すると考えられる。
|Wo−Wc|≒Wm−Ws=(ρm−ρc)×ΔV…(4)
式(4)に式(1)を代入すると、下記の式(5)を導出することができる。このような式(5)を用いて、固液界面高さhを求めることができる。
|Wo−Wc|=(ρm−ρc)×(h×π/6+h×Dc/8)/1000…(5)
他の方法としては、測定重量Wcと計算重量Woを用いた計算において、直胴開始部の界面形状がフラットになる以前の部分を計算に含めない方法がある。一般的なシリコン単結晶の界面形状は、コーン部はメルト側に向かって凸(凸界面)、直胴部は結晶側に向かって凸(凹界面)になっており、直胴開始直後で凸から凹に界面形状が変化する。この変化中に界面がフラットになるところを予め1本の結晶の縦割りで調べておき、この位置を測定重量Wcと計算重量Woの計算の開始点にするというものである。
このように、界面形状がフラットになるところを計算の開始点にすることで、固液界面高さの絶対値を求めることが可能である。1本の結晶でフラット位置を調べておくことで、「直胴初期までの操業パターンが類似していれば、界面がフラットになる位置もおおよそ同じになる」という仮定のもと、様々な結晶で固液界面高さが算出できる。
あるいは、上記の考え方を応用して、測定重量Wcと計算重量Woの計算区間の始点と終点は自由にとってもよい。この場合、固液界面高さhの絶対値を求めるのではなく、区間の始点と終点の間の固液界面高さhの変化量を求めることになる。実用上は、固液界面高さhの絶対値そのものよりも工程中での変化量のほうが重要となる場合もあるため、この方法が有効になることも多い。
上記のような方法により、固液界面高さhの絶対値あるいは変化量を求めることができる。
ここで、本発明の単結晶の製造方法について説明する。
まず、上記第1の実施形態のように、本発明の単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法を単結晶の引上げ中に行う。
そして、求めたられた固液界面高さの結果に基づいて、固液界面高さを調整するように操業条件にフィードバックをかけ、該フィードバックをかけた操業条件にて単結晶を製造する。フィードバックをかける操業条件としては、引上げ速度や結晶回転数、ルツボ回転数、温度分布等が挙げられる。
このようにすれば、引き上げ中の単結晶の界面高さをその場で求めることができるので、得られた結果から所望の固液界面形状にするための操業に調整することができる。このように操業条件にフィードバックをかけることで、無欠陥結晶の製造等に有利である。
(第2の実施形態)
本発明の固液界面高さを求める方法の第2の実施形態として、単結晶の引き上げ後に固液界面高さを求める方法について、シリコン単結晶を引き上げる場合を例として説明する。
第2の実施形態は、計算重量Woの計算に必要な結晶長さLを、結晶の引き上げ後の実測データから求める方法である。この方法では種ホルダ3の位置検出機構等を不要とすることもできるため、より簡便に固液界面高さを解析することができる。
まず第1の実施形態と同様にして、単結晶5の引き上げ中において、結晶重量検出手段18を用いて単結晶5の測定重量を測定する工程を行う。なお、引き上げ工程の時点ではまだ計算重量の計算を行わない。
次に、単結晶5の引き上げ後に、単結晶5の結晶長さL(mm)及び結晶直径Dc(mm)から単結晶の計算重量Wo(g)を計算する工程を行う。
第2の実施形態では、計算重量Woを計算する工程において、ワイヤードラム16の回転角から求めた単結晶5の長さにワイヤー17の伸び分を補正して求めた結晶長さを用いて計算を行う場合について説明する。
まず、単結晶5の引上げ時の操業時データから、ワイヤードラム16の回転角から求めた単結晶5の長さと、単結晶5の引き上げ中に直径検出手段19を用いて測定した単結晶5の直径の値の関係を求めることができる。
また、単結晶5の引上げ後に、単結晶5の結晶長さ(結晶位置)ごとの結晶直径値について、実測することにより、結晶長さL及び結晶直径Dcを求めることができる。
このとき、結晶長さLを1mmごと、もしくはそれ以下の間隔で結晶直径Dcのデータを詳細に測定することが好ましい。そのため、この作業は機械による自動測定で行うことが好ましい。例えば、レーザー距離計を搭載した直径測定機等が利用できる。このようにして、単結晶の引き上げ後に実測された単結晶の直径の値の関係を求めることができる。
そして、上記のようにして求めた、ワイヤードラム16の回転角から求めた単結晶5の長さと、単結晶5の引き上げ中に直径検出手段19を用いて測定した単結晶5の直径の値の関係と、単結晶5の引き上げ後に実測された単結晶5の長さと、単結晶5の引き上げ後に実測された単結晶5の直径の値の関係とを用いて補正式を求めることができる。
具体的には例えば、単結晶5の引き上げ中に直径が変化して極大値や極小値をとった直胴位置をそれぞれ拾い出し、位置のズレから補正式を算出することができる。この補正式を操業時データに適用することで、実測に基づいた結晶長さに変換することができる。さらにこの方法では、結晶重量の計算等に必要な結晶直径Dcの実測データも得られるため、同様に直径データも補正することで、ワイヤー17の伸び分の補正を行った、より精度の高い計算が可能である。ここで、結晶長さを補正した後の計算手順は、第1の実施形態と同様にして行うことができる。
このようにすれば、引き上げ中の単結晶にフィードバックをかけることはできないが、非破壊で簡便に固液界面高さを求めることができるため、界面形状の確認手段として有用である。そのため、次の単結晶の操業条件を決定する際に有用となる。
以上のような本発明の単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法であれば、単結晶と原料融液との間の固液界面形状を求める際に、ワイヤーの伸びによる計算結果への影響を防ぐことができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すような構成の装置にて、直径300mmのシリコン単結晶の引上げを実施した。この装置には、特許文献5で示されるような種ホルダの位置検出機構をチャンバー上方に設けてある。
単結晶の引き上げ終了後、種ホルダの位置から測定した結晶長さを用いて固液界面高さの計算を実施した。このとき、計算は直胴20cmを始点とし、直胴20cmからの固液界面高さの変化量という形で算出した。
その後、得られた単結晶の一部を縦割りし、熱処理+XRT測定により実際の固液界面高さを得た。このときの結果(図中に実測値として記載)を後述の比較例と共に図2に示した。
(比較例)
実施例1と同じ単結晶について、操業時におけるワイヤードラムの回転角から求めた結晶長さを用いたこと以外は、実施例1と同様にして固液界面高さの変化量を計算し、その結果を図2に示した。
その結果、図2に示したように、比較例ではワイヤーの伸びの影響によって、実際の固液界面高さ(図中の実測値)に対する乖離が非常に大きかった。一方、実施例1では、上記のように種ホルダの位置を用いて、固液界面高さの計算を行ったので、実測値に近い値が得られた。
(実施例2)
実施例1の結晶の引上げ後、直胴部における結晶直径の値を1mm間隔で詳細に実測した。結晶直径の値を直胴長さに対してプロットしたところ、図3に示すように、操業ログと結晶実測データでは位置に多少のズレがあった。
結晶直径が極大値または極小値をとる直胴位置をそれぞれ抽出し、両者のズレ量を求めると図4のようになった。
この近似式を用いて操業ログの結晶長さを補正してから、固液界面高さを求めたところ、図5に示すような結果が得られた。また図5には、比較のために上記比較例で得られたデータも記載した。
その結果、図5に示すように、実施例2では、実際の固液界面高さと近い値が得られた。一方、比較例は、実施例2に比べて実際の界面高さに対する乖離が大きかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…メインチャンバー、 2…引上げチャンバー、 3…種ホルダ、 4…種結晶、
5…単結晶、 6…原料融液、 7…石英ルツボ、 8…黒鉛ルツボ、
9…加熱ヒーター、 10…断熱部材、 11…ガス流出口、 12…ガス導入口、
13…トップチャンバー、 14…ガスバージ筒、 15…遮熱部材、
16…ワイヤードラム、 17…ワイヤー、 18…結晶重量測定手段、
19…直径計測手段、 20…単結晶製造装置。

Claims (2)

  1. ワイヤーに接続された種結晶を原料融液に浸漬し、前記ワイヤーをワイヤードラムで巻きとって前記種結晶を引き上げることで単結晶を成長させる際の、前記単結晶と前記原料融液との間の固液界面高さを求める方法であって、
    前記単結晶の引き上げ中において、結晶重量検出手段を用いて前記単結晶の測定重量を測定する工程と、
    前記単結晶の引き上げ中あるいは引き上げ後に、前記単結晶の結晶長さ及び結晶直径から前記単結晶の計算重量を計算する工程と、
    前記測定重量と前記計算重量との差に基づいて、前記固液界面高さを計算により求める工程とを有し、
    前記計算重量を計算する工程において、前記単結晶の結晶長さとして、前記ワイヤードラムの回転角から求めた前記単結晶の長さに前記ワイヤーの伸び分を補正して求めた前記結晶長さ、あるいは、前記種結晶の位置を直接計測する手段を用いて測定された前記結晶長さを用い
    前記ワイヤーの伸び分の補正は、
    前記ワイヤードラムの回転角から求めた前記単結晶の長さと、前記単結晶の引き上げ中に直径検出手段を用いて測定した前記単結晶の直径の値の関係と、
    前記単結晶の引き上げ後に実測された前記単結晶の長さと、前記単結晶の引き上げ後に実測された前記単結晶の直径の値の関係とを用いて求めた補正式により行うことを特徴とする単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法。
  2. 請求項1に記載の単結晶と原料融液との間の固液界面高さを求める方法を前記単結晶の引上げ中に行い、該求めたられた結果に基づいて、前記固液界面高さを調整するように操業条件にフィードバックをかけ、該フィードバックをかけた操業条件にて単結晶を製造することを特徴とする単結晶の製造方法。
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