JP6547428B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、現像剤からの反射光量を検出する方法では、顔料を用いた黒色のトナーについて反射光量を検出することができないために、トナー濃度が変化することなく液面の高さだけが変動した場合には、トナー濃度を精確に検出することができない。
また、前記現像槽内に配設され、前記現像剤を撹拌する撹拌部材を備え、前記2つの透磁率センサーは、前記撹拌部材によって前記現像剤が撹拌されない位置を挟んで配設されていてもよい。
本発明に係る画像形成装置は、更に、画像安定化処理を実行する画像安定化手段と、前記2つの透磁率センサーの検出値どうしの差分値から、前回透磁率を検出したときの差分値を差し引いた変化量が所定の閾値よりも小さい場合には前記画像安定化手段が画像安定化処理を実行するのを禁止する禁止手段と、を備えてもよい。
また、本発明の一形態に係る画像形成装置は、2成分系現像剤を用いて静電潜像を現像する現像装置であって、現像時に現像剤を循環撹拌しながら供給する現像槽と、現像槽内の現像剤の透磁率をそれぞれ検出する2つの透磁率センサーと、前記2つの透磁率センサーの検出値を用いて、前記現像槽内のトナー濃度を制御する制御手段と、を備え、前記2つの透磁率センサーは、一方が前記現像槽の鉛直方向上方に、他方が鉛直方向下方に配設されている前記現像装置と、画像安定化処理を実行する画像安定化手段と、前記2つの透磁率センサーの検出値どうしの差分値から、前回透磁率を検出したときの差分値を差し引いた変化量が所定の閾値よりも小さい場合には前記画像安定化手段が画像安定化処理を実行するのを禁止する禁止手段と、を備えることを特徴とする。
この場合において、前記2つの透磁率センサーは、前記現像槽を挟んで互いに鉛直方向に対向するように配設されていてもよい。
[1]第1の実施の形態
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る現像装置及び画像形成装置は、2つの透磁率センサーを組み合わせて現像剤のトナー濃度T0を検出する点を特徴としている。
まず、本発明に係る画像形成装置の構成について説明する。
図1に示されるように、本実施の形態に係る画像形成装置1は所謂タンデム型デジタルカラープリンターである。画像形成装置1は、制御部101を備えており、LAN(Local Area Network)等を介してPC(Personal Computer)等の外部装置から印刷ジョブを受け付けたり、画像形成装置1の動作を制御したりする。
駆動ローラー103は、中間転写ベルト102を挟んで、中間転写ベルト102の外周面側から二次転写ローラー112が圧接されており、二次転写ローラー112と中間転写ベルトとの接触部が二次転写ニップ113になっている。二次転写ローラー112は、不図示の電源により二次転写電圧V2が印加される一方、中間転写ベルト102の支持ローラー103は接地されており、中間転写ベルト102上に担持されたトナー像が二次転写ニップ113において記録シートに静電転写(二次転写)される。なお、二次転写ローラー112は、不図示の退避機構により中間転写ベルト102と非接触となる位置へ退避することができる。
タイミングローラー対131の一方のローラー131aに対向して紙厚センサー133が配置されている。紙厚センサー133は、タイミングローラー対131に記録シートSの先端が当接したときの前記ローラー131aの移動量を検知するもので、これにより用紙が普通紙であるか、厚みのある厚紙やOHPシートであるか等、記録シートSの厚さが判別される。
現像装置100Y〜100Kは感光体ドラム107Y〜107Kの外周面上に形成された静電潜像を現像してYMCK各色のトナー像とし、一次転写ローラー110Y〜110Kはトナー像を静電吸着して中間転写ベルト102上に一次転写する。以上の処理は、作像ユニット106Y〜106K間で時間差をもって実行される。これによって、YMCK各色のトナー像が中間転写ベルト102上で重ね合わされて、カラートナー像が形成される。
トナー像を二次転写された記録シートSは、搬送路130を通って定着装置140に送られてトナー像を熱定着され、排紙トレイ150に排出される。このようにしてカラー画像形成が実行される。
(1−2)現像装置100Y〜100Kの構成
次に、現像装置100Y〜100Kの構成について説明する。現像装置100Y〜100Kはいずれも同様の構成を備えているので、以下においてはまとめて現像装置100と呼ぶ。
本実施の形態においては、2成分系現像剤として、フェライトコアにコート層を設けたキャリアーと、流動性や荷電性、クリーニング性を向上させるために外添剤を添加した、スチレンアクリルからなる粒径約6.5μmのトナーとを含む現像剤を用いている。
現像ローラーは、現像スリーブと現像スリーブに内挿されたマグネットローラーとを備えており、マグネットローラーの磁力によって現像剤(特にキャリアー)が現像スリーブの外周面上に吸着される。現像スリーブの回転によって、現像剤が感光体ドラム107に対向する位置まで搬送されると、現像剤中のトナーのみが感光体ドラム107の外周面上に形成された静電潜像に供給され、トナー像が形成される。
撹拌槽210内に設けられている撹拌スクリュー211は、切欠き部分212において、スクリューの回転に伴って現像剤の液面が変動するのを防止するために羽根が切り欠かれている。図3に示されるように、切欠き部分212の下方におけるハウジング201の外壁面上に透磁率センサー301が配設され、切欠き部分212の上方におけるハウジング201の外壁面上に透磁率センサー302が配設されている。
本実施の形態においては、この液面310から撹拌槽210の内底面312までの高さの半分の位置(以下、「現像剤鉛直方向中心」という。)311から上下方向におけるハウジング201の外壁面313、314までは等距離になるように、ハウジング201の壁の厚さが調整されている。このため、当該外壁面上に設けられた透磁率センサー301、302もまた現像剤鉛直方向中心311から等距離になっている。
本実施の形態においては、現像剤の嵩の低下に起因する透磁率センサー301における検出値P1の上昇幅と、透磁率センサー302における検出値P2の下降幅とが同じになる位置に、透磁率センサー301、302が配設されている。このため、制御部101は、透磁率センサー301、302の検出値を参照して、その平均値Mを求めることによって、実際のトナー濃度T0を指標する値を得ることができる。
次に、制御部101の構成と動作について説明する。
図4に示されるように、制御部101はCPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402等を備えており、画像形成装置1に電源が投入されると、ROM402からブートプログラムを読みだして起動し、RAM(Random Access Memory)403を作業用記憶領域として、HDD(Hard Disk Drive)404から読み出した制御プログラム等を実行する。
更に、制御部101は、YMCKの色毎に透磁率センサー301、302の検出値P1、P2を参照し、トナーホッパー406を制御して、トナーボトルから現像装置100へトナーを補給する。すなわち、図5のフローチャートに示されるように、制御部101は透磁率センサー301、302の検出値P1、P2を参照して(S501)、検出値P1、P2からそれぞれトナー濃度T1、T2を算出する(S502)。
次に、トナー濃度T0の検出例について現像剤の嵩が変動する原因毎に説明する。
(1−4−1)放置によって嵩が変化した場合
まず、現像剤を放置することによって嵩が変化した場合について説明する。
透磁率センサー301、302は、検出範囲内におけるキャリアー密度C1、C2が高いと検出される透磁率P1、P2も高くなる一方、検出範囲内におけるキャリアー密度C1、C2が低いと検出される透磁率P1、P2も低くなる。
本実施の形態においては、定常状態における現像剤の液面が設定高さ310であり、定常状態において透磁率センサー301、302の検出値P1、P2が一致するように現像槽200が構成されている。画像形成装置1は、出荷後、最初に現像剤を所定時間だけ撹拌すると、現像剤が定常状態になる。
現像剤の嵩が低下した後に現像剤を撹拌すると定常状態に復帰する。透磁率センサー301の検出値P1から算出されるトナー濃度T1は、撹拌により現像剤の嵩が高くなってゆくにつれて上昇して実際のトナー濃度T0に漸近する(図8のグラフ801)。一方、透磁率センサー302の検出値P2から算出されるトナー濃度T2は、撹拌により現像剤の嵩が高くなってゆくにつれて下降して実際のトナー濃度T0に漸近する(図8のグラフ802)。
次に、環境変動の影響について説明する。
現像剤の嵩は環境の変動によっても変化する。例えば、高温多湿である場合には、現像剤の流動性が低下して嵩が小さくなる。このため、高温多湿になると、透磁率センサー301が検出する透磁率P1が上昇するので、透磁率P1から算出されるトナー濃度T1は低下する(図9のグラフ901)。一方、透磁率センサー302が検出する透磁率P2は下降するので、透磁率P2から算出されるトナー濃度T2は上昇する(図9のグラフ902)。
逆に、低温低湿の環境下では、現像剤の流動性が向上して嵩が高くなる。このため、透磁率センサー301の検出値P1から算出されるトナー濃度T1は上昇し、透磁率センサー302の検出値P2から算出されるトナー濃度T2は下降する。この場合においても、トナー濃度T1、T2の平均値Mを算出すれば、環境の影響によりトナー濃度T1、T2の変動を相殺して、現像剤のトナー濃度T0を得ることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態に係る画像形成装置1は、第1の実施の形態に係る画像形成装置1と概ね共通の構成を備える一方、トナー濃度を算出する方法において異なっている。以下、主に相違点に着目して説明する。なお、第1の実施の形態と共通する部材については同じ符号が付されている。
[3]変形例
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
このような場合には、トナー濃度T1、T2の平均値Mを上述のような単純算術平均ではなく、式(5)のように距離に応じて重みw1、w2をトナー濃度T1、T2にそれぞれ乗算した加重算術平均で求めてもよい。
また、透磁率センサー301が切欠き部212の鉛直方向下方に、透磁率センサー302が切欠き部212の鉛直方向上方に配設されていれば、透磁率センサー301が透磁率センサー302の鉛直方向下方に配設されていなくてもよい。ただし、透磁率センサー301が透磁率センサー302の鉛直方向下方に配設されている方がトナー濃度を精度良く検出することができる。
(4)上記実施の形態においては、画像形成装置1がタンデム型デジタルカラープリンターである場合を例にとって説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、これに代えてタンデム型以外のデジタルカラープリンターに本発明を適用してもよいし、モノクロプリンターに本発明を適用してもよい。
100……………現像装置
101……………制御部
106……………作像ユニット
200……………現像槽
210……………撹拌槽
211……………撹拌スクリュー
212……………切欠き部分
301、302…透磁率センサー
310……………設定高さ
311……………現像剤鉛直方向中心
Claims (14)
- 2成分系現像剤を用いて静電潜像を現像する現像装置であって、
現像時に現像剤を循環撹拌しながら供給する現像槽と、
現像槽内の現像剤の透磁率をそれぞれ検出する2つの透磁率センサーと、
前記2つの透磁率センサーの検出値を用いて、前記現像槽内のトナー濃度を制御する制御手段と、を備え、
前記2つの透磁率センサーは、一方が前記現像槽の鉛直方向上方に、他方が鉛直方向下方に配設されており、かつ、
前記2つの透磁率センサーは、現像槽内のトナー濃度が前記制御手段の制御目標値になっており、且つ現像槽内の現像剤が撹拌されている状態で、当該現像剤の鉛直方向における中央から互いに等距離になる位置に配設されている
ことを特徴とする現像装置。 - 前記2つの透磁率センサーは、前記現像槽を挟んで互いに鉛直方向に対向するように配設されている
ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。 - 前記制御手段は、2つの透磁率センサーの検出値の算術平均値を用いて前記トナー濃度を制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。 - 前記算術平均値は加重算術平均値であって、
前記制御手段は、現像槽内のトナー濃度が前記制御手段の制御目標値になっている状態で、当該制御目標値に相当する透磁率に略一致するように前記加重算術平均の重みが設定されている
ことを特徴とする請求項3に記載の現像装置。 - 2成分系現像剤を用いて静電潜像を現像する現像装置であって、
現像時に現像剤を循環撹拌しながら供給する現像槽と、
現像槽内の現像剤の透磁率をそれぞれ検出する2つの透磁率センサーと、
前記2つの透磁率センサーの検出値を用いて、前記現像槽内のトナー濃度を制御する制御手段と、を備え、
前記2つの透磁率センサーは、一方が前記現像槽の鉛直方向上方に、他方が鉛直方向下方に配設されており、
前記制御手段は、2つの透磁率センサーの検出値の算術平均値を用いて前記トナー濃度を制御し、
前記算術平均値は加重算術平均値であって、
前記制御手段は、現像槽内のトナー濃度が前記制御手段の制御目標値になっている状態で、当該制御目標値に相当する透磁率に略一致するように前記加重算術平均の重みが設定されている
ことを特徴とする現像装置。 - 前記2つの透磁率センサーは、前記現像槽を挟んで互いに鉛直方向に対向するように配設されている
ことを特徴とする請求項5に記載の現像装置。 - 前記加重算術平均の重みがすべて同じ値である
ことを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の現像装置。 - 前記2つの透磁率センサーのうち鉛直方向における下側に配設された透磁率センサーの検出値T1を現像剤の液面変動時に補正するための基準値Tsから差し引いた差分値d1と、前記2つの透磁率センサーのうち鉛直方向における上側に配設された透磁率センサーの検出値T2から前記基準値Tsを差し引いた差分値d2と、の差分値(d2−d1)が所定の閾値dt以上である場合に、
前記算術平均値は、検出値T2に代えて値{T2−(d2−d1)}を用いて算出される
ことを特徴とする請求項3から7の何れかに記載の現像装置。 - 前記現像槽から現像剤の供給を受けて静電潜像を現像する現像ローラーを備え、
前記現像槽は、現像剤を撹拌する撹拌槽と、現像剤を前記現像ローラーに供給する供給槽とを有しており、当該撹拌槽と供給槽との間で現像剤を循環させ、
前記2つの透磁率センサーは、前記撹拌槽を挟んで配設されている
ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の現像装置。 - 前記現像槽内に配設され、前記現像剤を撹拌する撹拌部材を備え、
前記2つの透磁率センサーは、前記撹拌部材によって前記現像剤が撹拌されない位置を挟んで配設されている
ことを特徴とする請求項9に記載の現像装置。 - 請求項1から10の何れかに記載の現像装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 画像安定化処理を実行する画像安定化手段と、
前記2つの透磁率センサーの検出値どうしの差分値から、前回透磁率を検出したときの差分値を差し引いた変化量が所定の閾値よりも小さい場合には前記画像安定化手段が画像安定化処理を実行するのを禁止する禁止手段と、を備える
ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。 - 2成分系現像剤を用いて静電潜像を現像する現像装置であって、
現像時に現像剤を循環撹拌しながら供給する現像槽と、
現像槽内の現像剤の透磁率をそれぞれ検出する2つの透磁率センサーと、
前記2つの透磁率センサーの検出値を用いて、前記現像槽内のトナー濃度を制御する制御手段と、を備え、
前記2つの透磁率センサーは、一方が前記現像槽の鉛直方向上方に、他方が鉛直方向下方に配設されている前記現像装置と、
画像安定化処理を実行する画像安定化手段と、
前記2つの透磁率センサーの検出値どうしの差分値から、前回透磁率を検出したときの差分値を差し引いた変化量が所定の閾値よりも小さい場合には前記画像安定化手段が画像安定化処理を実行するのを禁止する禁止手段と、を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記2つの透磁率センサーは、前記現像槽を挟んで互いに鉛直方向に対向するように配設されている
ことを特徴とする請求項13に記載の現像装置。
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