JP2009192707A - 現像装置、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

現像装置、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】現像剤の経時劣化をより正確に検知することで経時的な画質の低下を抑制し得る、トナーとキャリアとを含む現像剤を用いる現像装置、画像形成装置及び画像形成方法の提供。
【解決手段】トナーとキャリアとを含む現像剤を収容するケース55Yと、ケース55Y内における現像剤を検知して現像剤の滞留を所定の基準値に基づいて検知するための滞留検知手段66Y、67Yとを有し、滞留検知手段66Y、67Yが現像剤の滞留を検知した場合に現像剤の流動性を調整する調整モードを行なう。
【選択図】図7

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、これに用いる現像装置及びかかる画像形成装置による画像形成方法に関し、特に、トナーとキャリアとを含む現像剤を用いる現像装置であって経時的な画質の低下を抑制し得る現像装置、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置は一般に、たとえば〔特許文献1〕、〔特許文献2〕等に記載されているように、感光体等の像担持体に形成された静電潜像等を現像剤を構成するトナーによって現像する現像装置を備えている。また、現像装置として、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕にも記載されているように、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を用いる現像装置が知られている。
かかる現像装置においては、かかる静電潜像等を現像するために、現像剤を攪拌すること等によりトナーを帯電させるようになっている。現像剤の攪拌はトナーを帯電させる一般的な方法である。
特開2005−250346号公報 特許第3432673号公報
しかし、現像剤を攪拌すると、トナー、キャリアがそれぞれ次第に劣化することが知られている。トナーは、トナーの消費率が低い画像形成、例えば画像面積率の低い画像形成を連続して行われると、消費される前に劣化し、流動性が低下しやすい。また、キャリアは、トナーによるキャリアの汚染であるトナースペント等によって劣化し、流動性が低下する。トナーやキャリアの流動性が低下すると、現像性能が低下するという問題がある。この問題について詳しく説明すると次の通りである。
2成分現像剤を用いる現像装置においては、その内部の現像剤に、トナーの消費度に応じてトナーが供給され、スクリュやパドル等の部材によって現像剤に混合される。現像剤はかかる部材によって搬送され、像担持体にトナーを供給するための現像ローラ等の現像剤担持体に供給される。その後、画像形成によってトナーが消費された現像剤にはトナーの消費度に応じてトナーが供給される。このようにして、新規なトナーと元々現像装置内に存在していた現像剤との混合、攪拌、搬送が繰り返される。
現像剤中のトナーとキャリアとの比率は、例えばトナーの透磁率等によって検知され、検知されたかかる比率に基づいてトナーの補給が制御され、現像剤中のトナー濃度が保たれるようになっている。
補給されたトナーと現像剤との攪拌は、補給されたトナーを帯電させることのみならずかかるトナーを現像剤に均一に分散させるために行なわれるが、この攪拌を行なうための構成としては、回転軸の周りにスパイラル状に突設されたスクリュを用いるスクリュ型、回転軸の周りに多数の羽根を傾斜させて連設した連設羽根型等の攪拌部材が知られている。
このような攪拌部材は現像剤を現像装置内で上述のように搬送する機能も備えており、現像剤を、トナーが補給されるエリアと、現像剤担持体に供給されるエリアとで循環搬送させている。
トナーの表面には、帯電を促進するための添加剤等が分散されていることが一般的である。攪拌を繰り返されることによるトナーの劣化は、攪拌によりかかる添加剤がトナーの中に埋没したり遊離したりすることで、トナーの流動性が低下することによって生じる。トナーの流動性が低下すると、トナーのみならずこれを含む現像剤全体の流動性が低下する。
このような現象は、上述のように、画像面積率の低い画像形成を連続して行った場合等に生じやすいが、これを詳しく述べると次のようになる。
例えば、A4サイズの用紙1枚当たりに使用されるトナーの最大量は、用紙全体にトナーを付着させて画像形成を行った場合の0.5g程度である。現像装置は、この場合を想定して設計する必要があり、A4サイズの用紙1枚につき、0.5gのトナーを供給する能力を持たせることを要する。しかし、実際の画像形成では、画像面積率が5%程度であることが多く、この場合のトナーの使用量は0.01gであり、0.5gのトナーが消費されることは少ない。よって、トナーの大部分は、使用されるまでの間、長期にわたって繰り返し攪拌されることとなるのであり、流動性が低下し易い環境にあるといえる。
その他、現像装置の使用が長くなると、現像剤中におけるトナーの平均使用期間は確率的に長くなり、画像面積率の多少にかかわらず、流動性の低下が生じやすくなる。
現像剤は、攪拌部材によって循環搬送されるが、この経路には、通常、方向転換を生じる部分が存在する。上述のように現像剤の流動性が低下すると、現像剤はかかる部分において特に留まり易くなり、現像剤担持体への供給効率が低下することとなり、上述のような現像性能の低下という問題、具体的にはたとえば白抜け画像の発生といった問題が生じる。
また、キャリアは、かかる攪拌等に起因して、トナーによって汚染されるトナースペント等により劣化し、トナーと同様に流動性が低下する。キャリアの流動性低下も、現像剤の流動性を招き、結果として、やはり、現像剤担持体への供給効率が低下し、白抜け画像の発生等による現像性能の低下という問題が生じる。
ところで、〔特許文献1〕においては、画像面積率の低い画像形成に対処すべく、所定回数の画像形成ごとにトナーを排出させる技術を提案している。この技術をかかる問題に応用することも考えられるが、画像形成の回数だけで現像剤の劣化状況を予測することは困難な場合がある。
これは、画像面積率の多少のほかにも、画像形成を行う温湿度環境によって現像剤の劣化の度合いは異なり、また、カラー画像形成を行う場合には、各色の現像装置の使用頻度が色毎にまちまちであり、やはり現像剤の劣化の度合いが異なるため、現像剤の流動性の低下の予測をかなりの概算でしか行うことができないからである。
にもかかわらず、画像形成の回数によってかかる予測を行なうと、現像剤が実際には良好な状態であるにもかかわらず排出を行ってしまったり、逆に、現像剤が実際には劣化している状態であるにもかかわらず排出が行われなかったりすることとなる。
なお、出願人は、先願である特願2007−239874において、現像剤中のトナーを排出することで現像剤の流動性を調整する技術を提案しているが、現像剤の流動性を低下させる原因としては、上述のように、トナーの劣化のみならず、キャリアの劣化も挙げられる。よって、トナーのみを排出しても、現像剤の流動性が十分に回復しない可能性がある。また、トナーのみの排出により現像剤の流動性を十分に回復させようとすると、トナーの排出量が多量となり、コストが上昇する可能性もある。
本発明は、現像剤の経時劣化をより正確に検知することで経時的な画質の低下を抑制し得る、トナーとキャリアとを含む現像剤を用いる現像装置、画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容するケースと、前記ケース内における前記現像剤を検知して同現像剤の滞留を所定の基準値に基づいて検知するための滞留検知手段とを有し、前記滞留検知手段が前記現像剤の滞留を検知した場合に前記現像剤の流動性を調整する調整モードを行なう現像装置にある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の現像装置において、前記ケース内に前記現像剤を補給する現像剤補給手段と、前記ケース内の前記現像剤を排出する現像剤排出手段とを有し、前記調整モードが、前記現像剤排出手段により前記ケース内の前記現像剤を排出する現像剤排出モードと、この現像剤排出モードの後に同現像剤排出モードに続いて行われ、前記現像剤補給手段により前記ケース内に前記現像剤を補給する現像剤補給モードとを有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の現像装置において、前記ケース内の前記現像剤にトナーを補給するトナー補給手段を有し、前記現像剤排出モード時及び前記現像剤補給モード時には、前記トナー補給手段による前記ケース内へのトナー補給が行われないことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の現像装置において、前記現像剤排出モード時に排出される現像剤量の上限値を設定され、前記現像剤排出モードにおいて排出された現像剤量が前記上限値に達したときに前記現像剤排出モードを終了することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項2ないし4の何れか1つに記載の現像装置において、前記ケース内の前記現像剤を攪拌する現像剤攪拌手段とを有し、前記調整モードが、前記現像剤補給モードによる前記ケース内への前記現像剤の補給の開始後に前記現像剤攪拌手段によって前記現像剤を攪拌する攪拌モードとを有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の現像装置において、前記攪拌モードを、新規現像剤を攪拌するために定められた所定時間行うことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか1つに記載の現像装置において、前記ケースに収容された前記現像剤を担持する剤担持体を有し、前記ケースが、前記現像剤が第1の方向に搬送されながら前記剤担持体に供給される第1の区画と、前記現像剤が第1の区画から搬送される第2の区画とを有し、前記滞留検知手段が、前記現像剤が第1の区画から第2の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第1の滞留検知手段を有することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし6の何れか1つに記載の現像装置において、前記ケースに収容された前記現像剤を担持する剤担持体を有し、前記ケースが、前記現像剤が第1の方向に搬送されながら前記剤担持体に供給される第1の区画と、前記現像剤が第2の方向に搬送されて第1の区画に供給される第3の区画とを有し、前記滞留検知手段が、前記現像剤が第3の区画から第1の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第2の滞留検知手段を有することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項7記載の現像装置において、前記ケースが、前記現像剤が第2の方向に搬送されて第1の区画に供給される第3の区画を有し、前記滞留検知手段が、前記現像剤が第3の区画から第1の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第2の滞留検知手段を有することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の現像装置において、前記滞留検知手段が、第1の滞留検知手段によって検出した第1の検出値と第2の滞留検知手段によって検出した第2の検出値との差が前記所定の基準値以上となった場合に、前記滞留を検知することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10の何れか1つに記載の現像装置において、前記ケース内で前記現像剤を搬送する搬送手段を有し、前記所定の基準値を、前記搬送手段が前記現像剤を搬送する速度に応じて変更制御する制御手段を有することを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1つ、または、請求項5ないし11の何れか1つに記載の現像装置を有する画像形成装置にある。
請求項13記載の発明は、請求項4記載の現像装置を有する画像形成装置にある。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の画像形成装置において、前記上限値を変更することが可能な第1の入力手段を有することを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項12ないし14の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記所定の基準値を変更することが可能な第2の入力手段を有することを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項12ないし15の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記滞留検知手段による前記現像剤の滞留の検知を行うか否かを変更することが可能な第3の入力手段を有することを特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項12ないし16の何れか1つに記載の画像形成装置において、前記調整モードの終了直後に画像濃度を調整するためのプロセスコントロールを行なうことを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項12ないし17の何れか1つに記載の画像形成装置を用いて画像形成を行う画像形成方法にある。
本発明は、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容するケースと、前記ケース内における前記現像剤を検知して同現像剤の滞留を所定の基準値に基づいて検知するための滞留検知手段とを有し、前記滞留検知手段が前記現像剤の滞留を検知した場合に前記現像剤の流動性を調整する調整モードを行なう現像装置にあるので、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記ケース内に前記現像剤を補給する現像剤補給手段と、前記ケース内の前記現像剤を排出する現像剤排出手段とを有し、前記調整モードが、前記現像剤排出手段により前記ケース内の前記現像剤を排出する現像剤排出モードと、この現像剤排出モードの後に同現像剤排出モードに続いて行われ、前記現像剤補給手段により前記ケース内に前記現像剤を補給する現像剤補給モードとを有することとすれば、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して劣化した現像剤を積極的に排出するとともに新規の現像剤を補給することで現像剤の流動性を調整するので、トナーのみを過剰に排出することなく効率的に現像剤の流動性が調整され、トナーの過剰排出によるコスト上昇を防止ないし抑制しつつ、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記ケース内の前記現像剤にトナーを補給するトナー補給手段を有し、前記現像剤排出モード時及び前記現像剤補給モード時には、前記トナー補給手段による前記ケース内へのトナー補給が行われないこととすれば、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して新たなトナーの補給を行わずに劣化した現像剤を積極的に排出するとともに新規の現像剤を補給することで現像剤の流動性を調整するので、特に新規のトナーを過剰に排出することなく効率的に現像剤の流動性が調整され、トナーの過剰排出によるコスト上昇を防止ないし抑制しつつ、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記現像剤排出モード時に排出される現像剤量の上限値を設定され、前記現像剤排出モードにおいて排出された現像剤量が前記上限値に達したときに前記現像剤排出モードを終了することとすれば、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して劣化した現像剤を積極的に適量排出するとともに新規の現像剤を補給することで現像剤の流動性を調整するので、トナーや現像剤を過剰に排出することなく効率的に現像剤の流動性が調整され、トナーや現像剤の過剰排出によるコスト上昇を防止ないし抑制しつつ、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記ケース内の前記現像剤を攪拌する現像剤攪拌手段とを有し、前記調整モードが、前記現像剤補給モードによる前記ケース内への前記現像剤の補給の開始後に前記現像剤攪拌手段によって前記現像剤を攪拌する攪拌モードとを有することとすれば、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して劣化した現像剤を積極的に排出するとともに新規の現像剤を補給することで現像剤の流動性を調整するので、トナーのみを過剰に排出することなく効率的に現像剤の流動性が調整され、トナーの過剰排出によるコスト上昇を防止ないし抑制し、また、現像剤補給後におけるトナーの帯電を行うことで、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記攪拌モードを、新規現像剤を攪拌するために定められた所定時間行うこととすれば、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して劣化した現像剤を積極的に排出するとともに新規の現像剤を補給することで現像剤の流動性を調整するので、トナーのみを過剰に排出することなく効率的に現像剤の流動性が調整され、トナーの過剰排出によるコスト上昇を防止ないし抑制し、また、現像剤補給後におけるトナーの帯電を良好に行うことで、トナーの帯電不足による不良画像を抑制ないし防止し、また経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記ケースに収容された前記現像剤を担持する剤担持体を有し、前記ケースが、前記現像剤が第1の方向に搬送されながら前記剤担持体に供給される第1の区画と、前記現像剤が第1の区画から搬送される第2の区画とを有し、前記滞留検知手段が、前記現像剤が第1の区画から第2の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第1の滞留検知手段を有することとすれば、第1の滞留検知手段を現像剤の滞留が生じやすく現像剤の滞留を検知しやすい位置に配設することで、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化をより適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記ケースに収容された前記現像剤を担持する剤担持体を有し、前記ケースが、前記現像剤が第1の方向に搬送されながら前記剤担持体に供給される第1の区画と、前記現像剤が第2の方向に搬送されて第1の区画に供給される第3の区画とを有し、前記滞留検知手段が、前記現像剤が第3の区画から第1の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第2の滞留検知手段を有することとすれば、第2の滞留検知手段を現像剤の滞留による現像剤の表面位置の低下が生じやすくかかる現像剤の表面位置の低下に基づく滞留を検知しやすい位置に配設することで、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化をより適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記ケースが、前記現像剤が第2の方向に搬送されて第1の区画に供給される第3の区画を有し、前記滞留検知手段が、前記現像剤が第3の区画から第1の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第2の滞留検知手段を有することとすれば、第1の滞留検知手段を現像剤の滞留が生じやすく現像剤の滞留を検知しやすい位置に配設するとともに、第2の滞留検知手段を現像剤の滞留による現像剤の表面位置の低下が生じやすくかかる現像剤の表面位置の低下に基づく滞留を検知しやすい位置に配設することで、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をさらに正確に検知することができ、現像剤の劣化をさらに適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記滞留検知手段が、第1の滞留検知手段によって検出した第1の検出値と第2の滞留検知手段によって検出した第2の検出値との差が前記所定の基準値以上となった場合に、前記滞留を検知することとすれば、第1の滞留検知手段を現像剤の滞留が生じやすく現像剤の滞留を検知しやすい位置に配設するとともに、第2の滞留検知手段を現像剤の滞留による現像剤の表面位置の低下が生じやすくかかる現像剤の表面位置の低下に基づく滞留を検知しやすい位置に配設することで、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤の複数個所における分布を考慮して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をさらに正確に検知することができ、現像剤の劣化をさらに適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
前記ケース内で前記現像剤を搬送する搬送手段を有し、前記所定の基準値を、前記搬送手段が前記現像剤を搬送する速度に応じて変更制御する制御手段を有することとすれば、現像剤の搬送速度に応じて変化する現像剤の状態を考慮し、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の搬送速度に応じた所定の基準値を用いて現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することに寄与することができる現像装置を提供することができる。
本発明は、かかる現像装置を有する画像形成装置にあるので、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することができる画像形成装置を提供することができる。
前記上限値を変更することが可能な第1の入力手段を有することとすれば、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して劣化した現像剤を積極的に入力に応じた適量排出するとともに新規の現像剤を補給することで現像剤の流動性を調整するので、トナーや現像剤を過剰に排出することなく効率的に現像剤の流動性が調整され、トナーや現像剤の過剰排出によるコスト上昇を防止ないし抑制しつつ、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することができる画像形成装置を提供することができる。
前記所定の基準値を変更することが可能な第2の入力手段を有することとすれば、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留をユーザーの好みや現像・画像形成環境等に応じて設定された所定の基準値を用いて検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することができる画像形成装置を提供することができる。
前記滞留検知手段による前記現像剤の滞留の検知を行うか否かを変更することが可能な第3の入力手段を有することとすれば、必要に応じて、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、検知の必要な状況下で、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することができる画像形成装置を提供することができる。
前記調整モードの終了直後に画像濃度を調整するためのプロセスコントロールを行なうこととすれば、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することができ、さらには調整モードの前後でトナー濃度を不変とし不変の品質の画像を得ることが可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明は、かかる画像形成装置を用いて画像形成を行う画像形成方法にあるので、ケース内におけるトナーとキャリアとを含む現像剤を検知して現像剤の滞留を検知することで現像剤の経時劣化をより正確に検知することができ、現像剤の劣化を適切なタイミングで検知して現像剤の流動性を調整するので、効率的に現像剤の流動性が調整され、経時的に良好な現像を行うことができ、経時的な画質の低下を抑制することができる画像形成方法を提供することができる。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、カラー画像を形成可能なカラーレーザプリンタであるが、他のタイプのプリンタ、ファクシミリ、複写機、複写機とプリンタとの複合機等、他の画像形成装置であっても良い。画像形成装置100は、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体として画像形成を行なうことが可能である。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKを並設したタンデム構造、言い換えるとタンデム方式を採用している。各符号の数字の後に付されたY、C、M、BKは、イエロー、シアン、マゼンタ、黒用の部材であることを示している。
感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKは、画像形成装置100の本体99の内部のほぼ中央部に配設された無端のベルトである中間転写体としての転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に位置している。
転写ベルト11は、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに対峙しながら矢印A1方向に移動可能となっている。各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKは、A1方向の上流側からこの順で並んでいる。
各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに形成された可視像すなわちトナー像は、矢印A1方向に移動する転写ベルト11に対しそれぞれ重畳転写され、その後、記録媒体である転写紙Sに一括転写されるようになっている。よって、画像形成装置100は中間転写方式の画像形成装置となっている。
転写ベルト11は、その下側の部分が各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに対向しており、この対向した部分が、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BK上のトナー像を転写ベルト11に転写する転写部98を形成している。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに形成されたトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに対向する位置に配設された1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
転写ベルト11は、ベース層を伸びの少ない材質で構成し、ベース層の表面を平滑性の良い材質によって覆ったコート層とし、ベース層にコート層を重ねて形成した多層構造となっている。ベース層の材質としては、たとえばフッ素樹脂、PVDシート、ポリイミド系樹脂が挙げられる。コート層の材質としては、たとえばフッ素系樹脂等が挙げられる。
転写ベルト11は、その縁部にそれぞれ、寄り止め部材としての図示しない寄り止めガイドを有している。寄り止めガイドは、転写ベルト11がA1方向に回転するときに、図1における紙面と垂直な何れかの方向に偏倚することを防止するために配設されている。寄り止めガイドは、ウレタンゴム製であるが、その他、シリコンゴムなど各種ゴム材料により構成することができる。
各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKはそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像を形成するための、画像形成部としてのトナー像形成部たる画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKに備えられている。
画像形成装置100は、4つの画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKと、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKの上方に対向して配設され、転写ベルト11を備えたユニットとしての転写ベルトユニット10と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11に従動し、連れ回りする転写部材としての2次転写ローラ5と、画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKの下方に対向して配設された書込ユニットとしての光走査装置8とを有している。
画像形成装置100はまた、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKと転写ベルト11との間に向けて搬送される転写紙Sを積載した給紙カセットとしてのシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙Sを、画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKと転写ベルト11との間の転写部98に向けて繰り出すレジストローラ対4と、転写紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサとを有している。
画像形成装置100はまた、トナー像を転写された転写紙Sに同トナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着ユニットとしての定着装置6と、定着済みの転写紙Sを本体99の外部に排出する排紙ローラ7と、本体99の上側に配設され排出ローラ7により本体99の外部に排出された転写紙Sを積載する排紙トレイ17とを有している。
画像形成装置100はまた、転写ベルトユニット10の上方に配設され、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填された、本体99に着脱されるトナー補給部材としてのトナーボトル9Y、9C、9M、9BKと、トナーボトル9Y、9C、9M、9BKのそれぞれに隣り合う位置に配設され、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナー及びキャリアを充填された、本体99に着脱される現像剤補給部材としての現像剤ボトル19Y、19C、19M、19BKとを有している。
画像形成装置100はまた、トナーボトル9Y、9C、9M、9BK内のトナーをそれぞれ、画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKのそれぞれに備えられた、現像装置50Y、50C、50M、50BKに供給する、図1にその一部を示すトナー補給手段としてのトナー供給機構21Y、21C、21M、21BKと、現像剤ボトル19Y、19C、19M、19BK内の現像剤をそれぞれ現像装置50Y、50C、50M、50BKに供給する、図1にその一部を示す現像剤補給手段としての現像剤供給機構22Y、22C、22M、22BKとを有している。
画像形成装置100はまた、廃トナー、廃現像剤等の不要物を収納する廃剤タンク82と、本体99の上部前面に配設され画像形成装置100に対する各種設定を行うための入力手段としての操作パネル16と、画像形成装置100全体の動作を制御する、図示しないCPU、メモリ、タイマ等を備えた制御手段15とを有している。
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11の他に、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKと、転写ベルト11を巻き掛けられた、駆動部材である駆動ローラ72と、転写入口ローラ73と、クリーニング対向ローラ74と、クリーニング対向ローラ74を転写ベルト11の張力を増加する方向に付勢する付勢手段としてのばね75とを有している。
転写ベルトユニット10はまた、本体99に着脱自在に支持され、駆動ローラ72、転写入口ローラ73、クリーニング対向ローラ74、ばね75を保持し、転写ベルトユニット10の筐体をなす中間転写ベルトケース14と、中間転写ベルトケース14と一体をなし、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11上をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置としてのクリーニング装置13とを有している。
転写ベルトユニット10はまた、駆動ローラ72を回転駆動する図示しない駆動系と、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKに1次転写バイアスを印加する図示しない1次転写バイアス印加手段としての電源及びバイアス制御手段とを有している。
転写入口ローラ73、クリーニング対向ローラ74は、駆動ローラ72によって回転駆動される転写ベルト11に連れ回りする従動ローラとなっている。1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKは、転写ベルト11をその裏面から感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKに向けて押圧してそれぞれ1次転写ニップを形成する。この1次転写ニップは、転写ベルト11の、転写入口ローラ73、クリーニング対向ローラ74の間に張り渡した部分において形成されている。転写入口ローラ73、クリーニング対向ローラ74は、1次転写ニップを安定化する機能を有する。
各1次転写ニップには、1次転写バイアスの作用により、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKと1次転写ローラ12Y、12C、12M、12BKとの間に1次転写電界が形成される。感光体ドラム20Y、20C、20M、20BK上に形成された各色のトナー像は、この1次転写電界やニップ圧の影響によって転写ベルト11上に1次転写される。
駆動ローラ72は、転写ベルト11を介して2次転写ローラ5を当接されており、2次転写部90を形成している。
クリーニング対向ローラ74は、ばね75の作用により、転写ベルト11に、転写に適した所定の張力を与える加圧部材としてのテンションローラたる機能を有している。
クリーニング装置13は、図1におけるクリーニング対向ローラ74の左方の位置において、転写ベルト11に対向するように配設されている。
クリーニング装置13は、詳細な図示を省略するが、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有しており、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。このクリーニングにより生じた廃トナー等の不要物は、図示しない廃トナー経路を経て廃剤タンク82に収納されるようになっている。
なおクリーニング装置13、クリーニング対向ローラ74は、黒色画像形成時には、1次転写ローラ12Y、12C、12Mとともに下方に移動し、転写ベルト11を、感光体ドラム20Y、20C、20Mから離間するように構成されている。
シート給送装置61は、転写紙Sを複数枚重ねた転写紙束の状態で収容するものであり、本体99の下部に配設され、最上位の転写紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の転写紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
レジストローラ対4は、作像速度、言い換えると転写ベルト11の移動速度と、給紙の速度とを合わせるために、外径を精密に加工されている。その精度は外径で0.03mm以内である。
2次転写部90には、2次転写バイアスの作用により、駆動ローラ72及び転写ベルト11と、2次転写ローラ5との間に2次転写電界が形成される。転写ベルト11上に形成されたトナー像は、この2次転写電界やニップ圧の影響によって転写紙S上に2次転写される。駆動ローラ72は2次転写対向ローラを兼ねている。
定着装置6は、熱源を内部に有する定着ローラ62と、定着ローラ62に圧接された加圧ローラ63とを有しており、トナー像を担持した転写紙Sを定着ローラ62と加圧ローラ63との圧接部である定着部に通すことで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を転写紙Sの表面に定着するようになっている。
トナーボトル9Y、9C、9M、9BK内のイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーはそれぞれ、トナー供給機構21Y、21C、21M、21BKにより、所定の補給量だけ、画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKにそれぞれ備えられた現像装置50Y、50C、50M、50BKに補給される。トナーボトル9Y、9C、9M、9BKは、内部のトナーがなくなると交換される消耗品であり、トナーがなくなったとき等に本体99に脱着され、交換される。
現像剤ボトル19Y、19C、19M、19BKにはそれぞれ、その内部に、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーとキャリアとが、現像に適した比率で均一に混合された状態で収容されている。現像剤ボトル19Y、19C、19M、19BK内の、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを含んだ現像剤は、現像剤供給機構22Y、22C、22M、22BKにより、所定の補給量だけ、画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKにそれぞれ備えられた現像装置50Y、50C、50M、50BKに補給される。現像剤ボトル19Y、19C、19M、19BKは、内部の現像剤がなくなると交換される消耗品であり、現像剤がなくなったとき等に本体99に脱着され、交換される。
操作パネル16によって入力された各種の情報は、制御手段15によって認識され、それぞれ識別される。操作パネル16によって入力可能な情報としては、例えば、コピー等の画像形成開始、コピー枚数等の画像形成枚数、図7、8、10に示して後述する滞留検知センサ66Y、67Yによって現像剤の滞留を検知する際に用いる基準値等が挙げられる。操作パネル16は、制御手段15による制御によって所定の表示を行う出力手段としての図示しない表示部を有している。
廃剤タンク82は、本体99に対して着脱自在であり、本体99から取り出すことで内部に収容している不要物を廃棄することができるようになっている。廃剤タンク82は、収容している不要物が満杯近くになったこと言い換えるとニアエンドとなったこと及び満杯になったこと言い換えるとエンドになったことを検知する図示しないエンド検知センサを備えている。エンド検知センサによってニアエンド又はエンドが検知されたことは制御手段15に入力され、このニアエンド又はエンドの旨は操作パネル16の表示部に表示されて、廃剤タンク82内の不要物を廃棄するべき旨の注意喚起がユーザーに対してなされるようになっている。
画像形成ユニット60Y、60C、60M、60BKについて、そのうちの一つの、感光体ドラム20Yを備えた画像形成ユニット60Yの構成を代表して構成を説明する。なお、他の画像形成ユニット画像形成ユニット60C、60M、60BKの構成に関しても実質的に同一であるので、以下の説明においては、便宜上、画像形成ユニット60Yの構成に付した符号に対応する符号を、他の画像形成ユニット60C、60M、60BKの構成に付し、詳細な説明については適宜省略することとする。
図2に示すように、感光体ドラム20Yを備えた画像形成ユニット60Yは、感光体ドラム20Yの周囲に、図中時計方向であるその回転方向B1に沿って、1次転写ローラ12Yと、クリーニング手段としてのクリーニング装置40Yと、帯電手段である帯電装置としての帯電装置30Yと、現像手段としての現像ユニットである現像装置50Yとを有している。
帯電装置30Yは、感光体ドラム20Yの表面に当接して従動回転する帯電ローラ31Yと、帯電ローラ31Yに当接し従動回転するクリーニングローラ32Yとを有している。帯電ローラ31Yには、直流に交流成分のバイアスを重畳印加する図示しない電圧印加手段が接続されており、感光体ドラム20Yと対向する帯電領域において、感光体ドラム20Yの表面を除電すると同時に、所定の極性に帯電するようになっている。
クリーニングローラ32Yは帯電ローラ31Yに従動回転することで帯電ローラ31Yをクリーニングするようになっている。
このように、本形態では、接触ローラを用いた帯電システムを採用しているが、帯電システムは、近接ローラを用いたものであっても良いし、コロトロン方式を採用したものであっても良い。
現像装置50Yは、感光体ドラム20Yに近接対向して配設された現像ローラ51Yを有し、現像ローラ51Yと感光体ドラム20Yとの間の現像領域において、イエロートナーが感光体ドラム20Yの表面に形成された静電潜像に静電的に移行して、静電潜像をイエロートナー像として可視像化するものである。現像装置50Yの詳細については後述する。
1次転写ローラ12Yには、1次転写バイアス印加手段によって、バイアス制御手段による制御に基づき、電源から、1次転写に適した所定の電圧が印加されるようになっている。
図1に示した光走査装置8は、図2に示すように、感光体ドラム20Yにおける帯電領域と現像領域との間の領域に、光変調されたレーザー光Lを照射して帯電ローラ31Yにより帯電された後の感光体ドラム20Yの表面を露光し、露光部分の電位を低下させて感光体ドラム20Yの表面上に静電的な電位差を設け、静電潜像を形成する。電位が低下した部分に現像装置50Yによってイエロートナーが供給されて付着し、イエロートナー像として可視像化される。
クリーニング装置40Yは、感光体ドラム20Yに対向する部分に開口部を有するクリーニングケース43Yと、感光体ドラム20Yに当接し感光体ドラム20Y上の残留トナー、キャリア、紙粉等の不要物を掻き取ってクリーニングするクリーニングローラ45Yと、感光体ドラム20Yの回転方向B1において、クリーニングローラ45Yよりも下流側の位置で感光体ドラム20Yに当接し感光体ドラム20Y上の不要物を掻き取ってクリーニングするためのブレードとしてのクリーニングブレード41Yとを有している。
クリーニング装置40Yはまた、クリーニングケース43Yに回転自在に支持され、クリーニングローラ45Y、クリーニングブレード41Yによって掻き取られ、また除去されることによって生じた廃トナー等の不要物を廃剤タンク82に向けて搬送するための図示しない廃トナー経路の一部を構成する排出スクリュ42Y等を有している。
画像形成ユニット60Yを構成する、感光体ドラム20Yと、1次転写ローラ12Yと、クリーニング装置40Yと、帯電装置30Yと、現像装置50Yとのうち、1次転写ローラ12Yを除くもの、すなわち感光体ドラム20Yと、クリーニング装置40Yと、帯電装置30Yと、現像装置50Yとは、ユニットとしてのプロセスユニットであるプロセスカートリッジ95Yを構成しており、プロセスカートリッジ95Yは一体で、本体99に対し、図1における紙面手前側に離脱自在であって、着脱自在である。
また、感光体ドラム20Yは、単独で、本体99に対し、図1における紙面手前側に離脱自在であって、着脱自在であるとともに、プロセスカートリッジ95Yを構成する、感光体ドラム20Yと、クリーニング装置40Yと、帯電装置30Yと、現像装置50Yとのうち、感光体ドラム20Yを除くもの、すなわち、クリーニング装置40Yと、帯電装置30Yと、現像装置50Yとは、ユニットを構成しており、このユニットは一体で、本体99に対し、図1における紙面手前側に離脱自在であって、着脱自在である。
また、現像装置50Yは、現像剤の交換作業等のため、単独で、本体99に対し、図1における紙面手前側に離脱自在であって、着脱自在であるとともに、プロセスカートリッジ95Yを構成する、感光体ドラム20Yと、クリーニング装置40Yと、帯電装置30Yと、現像装置50Yとのうち、現像装置50Yを除くもの、すなわち、感光体ドラム20Y、クリーニング装置40Yと、帯電装置30Yとは、ユニットを構成しており、このユニットは一体で、本体99に対し、図1における紙面手前側に離脱自在であって、着脱自在である。
かかる構成の画像形成装置100において、操作パネル16に対する操作等によって、カラー画像を形成すべき旨の信号が入力されると、駆動ローラ72が駆動され、転写ベルト11、転写入口ローラ73、クリーニング対向ローラ74が従動回転するとともに、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKがB1方向に回転駆動される。
感光体ドラム20Yは、B1方向への回転に伴い、帯電ローラ31Yにより表面を一様に帯電され、光走査装置8からのレーザー光Lの露光走査によりイエロー色に対応した静電潜像を形成され、この静電潜像を現像装置50Yによりイエロー色のトナーにより現像され、現像により得られたイエロー色の単色画像であるトナー像を1次転写ローラ12YによりA1方向に移動する転写ベルト11に1次転写され、転写後に残留したトナーを含む不要物をクリーニング装置40Yにより良好に除去されて帯電ローラ31Yによる次の除電、帯電に供される。
他の感光体ドラム20C、20M、20BKにおいても同様に各色のトナー像が形成等され、形成された各色の単色画像であるトナー像は、1次転写ローラ12C、12M、12BKにより、A1方向に移動する転写ベルト11上の同じ位置に順次1次転写される。転写ベルト11上に重ね合わされたトナー像は、転写ベルト11のA1方向の回転に伴い、2次転写ローラ5との対向位置である2次転写部90まで移動し、2次転写部90において転写紙Sに2次転写される。
転写ベルト11と2次転写ローラ5との間に搬送されてきた転写紙Sは、シート給送装置61から給送ローラ3によって繰り出されてフィードされ、レジストローラ対4によって、センサによる検出信号に基づいて、転写ベルト11上のトナー像の先端部が2次転写ローラ5に対向するタイミングで送り出されたものである。
転写紙Sは、すべての色のトナー像を転写され、担持すると、定着装置6に進入し、定着ローラ62と加圧ローラ63との間の定着部を通過する際、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を定着され、転写紙S上に合成カラー画像であるカラー画像を定着される。定着装置6を通過した定着済みの転写紙Sは、排紙ローラ7を経て、本体99の上部の排紙トレイ17上にスタックされる。一方、2次転写を終えた転写ベルト11は、クリーニング装置13に備えられたクリーニングブラシ及びクリーニングブレードによってクリーニングされ、次の帯電工程、現像工程に備える。このような画像形成工程(図9(S1))は、操作パネル16等で指定された画像形成枚数に達するまで繰り返される(図9(S2))。
このような画像形成工程(図9(S1))において、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーは、現像装置50Y、50C、50M、50BKにおいてそれぞれ消費されるため、消費に応じて、トナー供給機構21Y、21C、21M、21BKが、トナーボトル9Y、9C、9M、9BK内のイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを、所定の補給量だけ、それぞれ現像装置50Y、50C、50M、50BKに供給するようになっている。
現像装置50Y、50C、50M、50BKは、各色のトナーで各感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKの静電潜像を現像するために、各色のトナーを帯電するようになっている。
現像装置50Y、50C、50M、50BKについて、そのうちの一つの、現像装置50Yの構成を代表して説明する。なお、他の現像装置50C、50M、50BKの構成に関しても実質的に同一であるので、以下の説明においては、現像装置50Yの構成について説明し、他の現像装置50C、50M、50BKの構成については省略する。
図2または図3に示すように、現像装置50Yは、現像ローラ51Yの他に、感光体ドラム20Yに対向する部分に開口部を有する現像剤容器としてのケーシングであるケースとしての現像ケース55Yと、現像ローラ51Y上の現像剤を一定の高さに規制する現像ブレード52Yとを有している。
現像装置50Yはまた、現像ケース55Yの下部に互いに対向するように配設され、現像剤を循環するように搬送しつつ攪拌する、搬送手段である第1の搬送部材としての第1搬送スクリュ53Y及び搬送手段である第2の搬送部材としての第2攪拌スクリュ54Yとを有している。
現像装置50Yはまた、現像ケース55Y内の現像剤中に含まれるトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段としてのトナー濃度検知センサ92Yと、直流成分の現像バイアスを印加する図示しないバイアス印加手段等と、第1搬送スクリュ53Yと第2攪拌スクリュ54Yとを互いに同じ方向に回転駆動する駆動手段64Yとを有している。
現像装置50Yはまた、現像ケース55Y内の現像剤を廃剤タンク82に向けて排出する現像剤排出手段としての電磁シャッタ65Yと、現像装置50Yの動作全般を制御する現像制御手段としての制御部15Yと、トナー供給機構21Yによって供給されたトナー及び現像剤供給機構22Yによって供給された現像剤を現像ケース55Y内に導入する、図5に示す剤導入部80Yとを有している。
現像装置50Yは、非磁性トナーであるイエロートナーと、主に鉄粉で構成された磁性体であるキャリアとを含有する2成分現像剤たる現像剤を用いて現像を行うものであり、現像ケース55Y内にかかる現像剤を収容している。
現像ローラ51Yは、現像ケース55Yの開口部から感光体ドラム20Yに臨むよう感光体ドラム20Yに近接対向して配設されている。
図3に示すように、現像ローラ51Yは、回転自在でありその表面に現像剤を担持する非磁性材料であるアルミニウムで構成された薄肉円筒状の現像スリーブとしてのスリーブ56Yと、スリーブ56Yの内部にスリーブ56Yによって覆われるように固定配置されスリーブ56Yに現像剤を担持させるための磁界を発生するマグネット57Yとを有している。
図3又は図4に示すように、現像ケース55Yは、第1搬送スクリュ53Yを収容した現像室58Yと、第2搬送スクリュ54Yを収容した攪拌室59Yと、現像室58Yと攪拌室59Yとを仕切り、区画する隔壁81Yと、図5に示した剤導入部80Yからイエロー色のトナー又はこれを含む現像剤を受け入れる供給口91Yとを有している。
図2又は図5に示すように、第1搬送スクリュ53Yが現像ローラ51Yに現像剤を供給するよう、現像ローラ51Yに対向しているため、図3に示すように、現像室58Yと攪拌室59Yとでは、現像室58Yの方が現像ローラ51Yに近くに位置している。
なお、図4及び図5では、説明の便宜上、現像ケース55Yの上方が開口しているように図示しているが、実際には、図2及び図3に示すように、現像ケース55Yは、現像ローラ51Yが感光体ドラム20Yに臨む開口部を除き、現像剤が外部に飛散することのないようにその内部を密封した構成となっている。このことは、後述する図7についても同様である。
図4又は図6に示すように、第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yはそれぞれ、回転中心をなす回転軸83Y、84Yと、回転軸83Y、84Y上に形成されたスパイラル状の突条によって構成されたスクリュ部85Y、86Yとを有している。
スクリュ部85Y、86Yは互いに逆向きの螺旋状をなしている。第1搬送スクリュ53Yと第2搬送スクリュ54Yとは、互いに平行に配設されており、且つ現像ローラ51Yに平行に配設されている。
第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yはそれぞれ、回転軸83Y、84Yが駆動手段64Yによって同方向に回転駆動され、この回転軸83Y、84Yを中心とする回転により、スクリュ部85Y、86Yの作用によって、その回転軸方向すなわち回転軸83Y、84Yが延在する図2、図3における紙面と垂直な方向に、現像剤を搬送するようになっている。駆動手段64Yの駆動制御は、制御部15Yによって行われる。
第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yによる現像剤の搬送方向をさらに具体的に説明すると、第1搬送スクリュ53Yは、現像室58Yにおいて、図2、図3における紙面奥側であって図4における左方側に対応する第1の方向に現像剤を搬送し、第2搬送スクリュ54Yは、攪拌室59Yにおいて、図2、図3における紙面手前側であって図4における右方側に対応する第2の方向に現像剤を搬送する。
現像室58Yと攪拌室59Yとは、隔壁81Yによって区画されているが、隔壁81Yの両端部は、現像ケース55Yの側壁の内面との間に間隙を有しており、この間隙の部分において現像室58Yと攪拌室59Yとは連通している。
したがって、現像剤は、第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yの回転により、かかる連通部分において、現像室58Yから攪拌室59Yへ、また攪拌室59Yから現像室58Yへと移動することで、現像室58Yと攪拌室59Yとにおいて図4における反時計方向である一定方向に循環するように搬送される。
現像室58Yは、現像剤が第1の方向に搬送されながら現像ローラ51Yに供給される第1の区画をなし、攪拌室59Yは、現像剤が現像室58Yから搬送されてくる第2の区画をなしている。攪拌室59Yはまた、現像剤を第2の方向に搬送されて現像室58Yに供給される第3の区画としても機能している。
第2の区画、第3の区画は、本形態においては攪拌室59Yとして共通の空間となっているが、これらは、現像剤の循環が行なわれるのであれば、別個の空間であっても良い。第1の方向と第2の方向とは本形態では互いに平行であるが、第2の方向が曲線を描いたり、第2の区画、第3の区画が別個の空間によって構成されている場合に屈曲したりするなど、互いに非平行であっても良い。
駆動手段64Yは、制御手段15の制御によって第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yの回転速度を変更できるようになっており、第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yの回転速度を変更することで現像剤の搬送速度を変更するようになっている。
トナー濃度検知センサ92Yは、現像ケース55Y内の現像剤の透磁率を検知し、検知した値を換算することで、現像剤に含まれるトナー濃度を検知する。トナー濃度センサ92Yは第2搬送スクリュ54Yの下方に配設されているが、第1搬送スクリュ53Yの下方に配設し、後述するように現像剤が現像ローラ51Yから離脱して落下したときに、この落下直後の現像剤のトナー濃度を検知するようにしても良い。トナー濃度検知センサ92Yで検知されたトナー濃度は、制御部15Yに入力され、制御部15Yによって認識される。
トナー供給機構21Yは、図示しないコイルと、このコイルを回転駆動するコイル駆動手段とを備えている。
現像剤供給機構22Yは、図示しないコイルと、このコイルを回転駆動するコイル駆動手段とを備えている。
これらコイル駆動手段の駆動制御は制御部15Yによって独立して行われる。
トナー供給機構21Yは、トナー濃度検知センサ92Yによって検知された、現像ケース55Y内の現像剤に含まれるトナー濃度が、制御部15Yによって、所定濃度よりも低下したと判断された場合、すなわちトナー濃度が不足していると判断された場合に、制御部15Yによってコイルが回転駆動されることで、トナーボトル9Yから剤導入部80Y、供給口91Yを経てイエロートナーを現像装置50Y内の既存の現像剤に適量補給、供給する。
現像剤供給機構22Yは、後述する所定のタイミングで電磁シャッタ65Yが開いて現像ケース55Y内の現像剤が排出された後に、制御部15Yによってコイルが回転駆動されることで、現像剤ボトル19Yから剤導入部80Y、供給口91Yを経てイエロートナーを含む現像剤を現像装置50Y内の既存の現像剤に適量補給、供給する。
供給口91Yを経て現像装置50Y本体内に供給された新規のトナー及び現像剤は、第2の区画たる攪拌室59Y内において第2搬送スクリュ54Y上に落下するようになっている。すなわち、供給口91Yは、新規のトナー及び現像剤を第2搬送スクリュ54Yに供給する位置に配設されている。
供給口91Yから補給された新規のトナー又は現像剤は、第2搬送スクリュ54Y及び第1攪拌スクリュ53Yによって既存の現像剤と攪拌混合され、攪拌混合された現像剤が現像ローラ51Yに供給される。
新たに補給されたトナー及び現像剤と既存の現像剤との攪拌混合は、主に第2の区画たる攪拌室59Y内で行われるため、第2の区画たる攪拌室59Yはトナー濃度調整スペース、現像剤撹拌スペースとして機能する。新たに補給されたトナー又は新たに補給された現像剤中のトナーは、攪拌混合の際にトナー同士又はキャリアとの摩擦により帯電作用を受け、帯電する。
第1搬送スクリュ53Y及び第2攪拌スクリュ54Yは、現像ケース55Y内の現像剤を攪拌する現像剤攪拌手段として機能する。この攪拌作用は、現像剤がスクリュ部85Y、86Yに沿って移動する際に上下にかき回される動きを生ずること等によって得られるものである。
現像装置50Yにおいては、現像室58Y内の現像剤が、マグネット57Yの磁力により、現像スリーブ56Y上に、穂状に担持される。現像ローラ51Yは、現像ケース55Y内に収容された現像剤を担持する剤担持体として機能する。現像スリーブ56Yによる現像剤の担持量は、現像ブレード52Yによって規制される。
現像スリーブ56Y上において規制され適量とされた層状の現像剤は、現像スリーブ56Yの矢印C1方向への回転により、現像ローラ51Yと感光体ドラム20Yとの間の現像領域に運ばれる。
現像領域において、第1搬送スクリュ53Y及び第2攪拌スクリュ54Yの攪拌によって帯電している現像剤中のイエロートナーが、バイアス印加手段による現像バイアスの作用を受け、感光体ドラム20Yの表面に形成された静電潜像に静電的に移行して、静電潜像をイエロートナー像として可視像化する。
このようにして感光体ドラム20Y表面上の静電潜像を現像することでイエロートナーを消費しイエロートナーの濃度が低下した現像剤は、現像スリーブ56Yに担持されたまま現像スリーブ56YのC1方向への回転によってさらに搬送され、マグネット57Yの磁力の弱い部分において現像スリーブ56Yから離脱して落下し、他の現像剤と攪拌混合される。
なお、本形態では、バイアス印加手段により直流成分の現像バイアスを印加しているが、現像バイアスは、交流成分であっても良いし、直流成分に交流成分を重畳したものであっても良い。
電磁シャッタ65Yは、現像ケース55Yの底部の、現像剤が現像室58Yから攪拌室59Yに移動する箇所の攪拌室58Y側の位置に配設されている。電磁シャッタ65Yは、制御部15Yによって開閉が制御される。電磁シャッタ65Yが開くと、現像ケース55Y内の現像剤は、図示しない剤排出経路を経て廃剤タンク82まで搬送され、廃剤タンク82内に収容される。
制御部15Yは、上述した、現像装置50Yに備えられている各構成を制御するものであり、制御手段15の一部として備えられている。ただし、制御部15Yを、現像装置50Yに専用の、制御手段15とは分離されたものとして備えていても良い。
すでに述べたように、現像剤は、静電潜像を現像するために、これに含まれるトナーを帯電させるように攪拌されるが、トナー及びキャリアは攪拌により次第に劣化する。また、トナーの消費率が低い画像形成、例えば画像面積率の低い画像形成を連続して行うと、トナーが消費される前に劣化し易くなり、流動性が低下して滞留し、現像性能が低下する。またキャリアも劣化により流動性が低下して滞留し、現像性能が低下する。
このような不具合に対応すべく、現像剤の劣化を画像形成の回数で検知することも考えられるが、単に画像形成の回数で現像剤の劣化を検知しようとしても、現像剤の劣化の要因は画像形成の回数だけではないため、画像形成の回数だけで現像剤の劣化状況を予測することは困難な場合がある。
そこで、現像装置50Y、50C、50M、50BKは、現像剤の流動性の低下を滞留によって検知するようになっている。
これを行なうための手段、構成等は、現像装置50Y、50C、50M、50BKにそれぞれ、同様に備えられている。そこで、現像装置50Yを代表して説明する。なお、他の現像装置50C、50M、50BKに関しても実質的に同一であるので、以下の説明においては、他の現像装置50C、50M、50BKの構成については省略する。
図7に示すように、現像装置50Yは、現像ケース55Y内における現像剤を検知してこの現像剤の滞留を所定の基準値に基づいて検知する滞留検知手段として、第1の滞留検知手段としての第1の滞留検知センサ66Yと、第2の滞留検知手段としての第2の滞留検知センサ67Yとを有している。
現像装置50Yは、これら一対の滞留検知センサ66Y、67Yが現像剤の滞留を検知したとき(図9(S3))に、制御部15Yによる制御に基づき、現像剤の流動性を調整する調整モード(図9(S4)〜(S8))を行うようになっている。
第1の滞留検知センサ66Yは、現像剤が第1の区画たる現像室58Yから第2の区画たる攪拌室59Yに移動する箇所の現像室58Y側であって、現像ローラ51Yの軸方向における現像室58Yと攪拌室59Yとの連通部分に対応する位置に配設されている。なおこの位置は電磁シャッタ65Yの配設位置の直上位置となっている。
第2の滞留検知センサ67Yは、現像剤が第3の区画たる攪拌室59Yから第1の区画たる現像室58Yに移動する箇所の現像室58Y側であって、現像ローラ51Yの軸方向における現像室58Yと攪拌室59Yとの連通部分に対応する位置に配設されている。
図7又は図8に示すように、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yはそれぞれ、現像ローラ51Yの軸方向における現像室58Yと攪拌室59Yとの連通部分に対応する位置において現像剤の表面に当接する当接部としてのフィラー68Y、69Yと、フィラー68Y、69Yをその周面において支持している円筒形状の支持部70Y、71Yとを有している。
第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yはまたそれぞれ、支持部70Y、71Yの周面の、フィラー68Y、69Yの配設位置と反対側に突設された平板状の被検出部76Y、77Yと、被検出部76Y、77Yを検出する検出部78Y、79Yとを有している。
第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yはまたそれぞれ、支持部70Y、71Yを回転自在に支持した軸87Y、88Yと、現像ケース55Yに固定され軸87Y、88Y及び検出部78Y、79Yを支持した支持体93Y、94Yとを有している。
検出部78Y、79Yは、図7に示すように、被検出部76Y、77Yが進入することが可能な凹部と、この凹部内において上下方向に複数配設され、それぞれが被検出部76Y、77Yを検知する図8に示す検知部Kとを有している。
各検知部Kは、図示しない発光素子とこの発光素子から出射された光を受信する受光素子とを有しており、被検出部76Y、77Yが発光素子と受光素子との間に進入すると発光素子から出射された光が遮られて受光素子によって受信されなくなり被検出部76Y、77Yが検出されたこととなる。被検出部76Y、77Yの検出は、制御部15Yによって認識される。
支持部70Y、71Yが軸87Y、88Yによって回転自在に支持されていることにより、フィラー68Y、69Yは、現像剤の表面位置すなわち現像剤の嵩の高さに従って上下動する。
フィラー68Y、69Yが上方に移動すると軸87Y、88Yを中心とした支持部70Y、71Yの一方向への回転により被検出部76Y、77Yは下方に移動し、フィラー68Y、69Yが下方に移動すると軸87Y、88Yを中心とした支持部70Y、71Yの他方向への回転により被検出部76Y、77Yは上方に移動する。なお、フィラー68Y、69Y、被検出部76Y、77Yの重さ、位置関係等は、このような動作をするように設計されている。
被検出部76Yは、現像剤の嵩がある高さ以上になると、検知部Kによって検出される。一方、被検出部77Yは、現像剤の嵩がある高さ以下になると、検知部Kによって検出される。制御部15Yは、どの検知部Kによって被検出部76Y、77Yが検出されたかに応じて、現像剤の表面位置がどのような高さにあるかを判断する。
ここで、現像剤の表面位置の高さと滞留との相関関係について説明する。
トナーを帯電させるために現像剤を攪拌するとトナー及びキャリアは次第に劣化し、摩擦係数が高くなって、現像剤の流動性が低下する。
現像装置50Yにおいて現像剤の流動性が低下すると、循環している現像剤の方向転換が生じる、現像室58Yと攪拌室59Yとの間で現像剤が滞留する。現像剤が滞留すると、現像剤の滞留位置で現像剤の表面位置が上昇する。一方、現像剤の循環方向における現像剤の滞留位置の下流側では現像剤の表面位置が低下する。
すなわち、第1の滞留検知センサ66Yによって検知する現像剤の表面位置は、現像剤の滞留が生じると現像剤の表面位置が上昇し、第2の滞留検知センサ67Yによって検知する現像剤の表面位置は、現像剤の滞留が生じると現像剤の表面位置が極端に低下する。
現像剤が攪拌室59Yから現像室58Yに移動する箇所の攪拌室59Y側の位置では、第2搬送スクリュ54Yによる直接の現像剤の搬送作用が弱いため、現像剤の滞留が生じるが、現像剤の搬送方向においてこの位置の直下流側に位置する第2の滞留検知センサ67Yの配設位置では、現像剤の表面位置が低下する傾向にあり、特に、現像剤の流動性が低下した場合には、第1の滞留検知センサ66Yの配設位置において現像剤の滞留が生じ表面位置が上昇するにもかかわらず、現像剤の量は一定であるため、第2の滞留検知センサ67Yの配設位置では、現像剤の表面位置が極端に低下する。
よって、現像剤の表面位置の低下を検知する第2の滞留検知センサ67Yは、本形態の配設位置に配設すると、かかる低下を捕らえ易いため、かかる位置に配設することが好ましい。
現像剤の表面位置の上昇を検知する第1の滞留検知センサ66Yは、本形態の配設位置に代えて、又は本形態の配設位置とともに、現像剤が第3の区画たる攪拌室59Yから第1の区画たる現像室58Yに移動する箇所の攪拌室59Y側に配設しても良い。
ただし、攪拌室59Yには、供給口91Yからトナー又は現像剤が補給されるため、現像剤の流動性の低下が生じにくく、現像剤が攪拌室59Yから現像室58Yに移動する箇所の攪拌室59Y側の位置においては、劣化した現像剤の滞留は、本形態の配設位置よりも生じにくく、滞留が生じた場合にもその程度が相対的に低く、現像剤の表面位置の上昇も相対的に低い。そのため、第1の滞留検知センサ66Yは、その検知精度において、本形態の位置に配設するのが最も適している。
現像剤の表面位置の低下を検知する第2の滞留検知センサ67Yの配設位置は、本形態の配設位置に限られる。これは、現像剤が第1の区画たる現像室58Yから第2の区画たる攪拌室59Yに移動する箇所の攪拌室59Y側には、供給口91Yが配設されているためである。
供給口91Yは、供給されたトナー又は現像剤が現像ローラ57Yに至るまでに、長い距離で現像剤と攪拌混合されるように、トナー又は現像剤を第2搬送スクリュ54Yに供給する位置であって、現像剤が現像室58Yから攪拌室59Yに移動する箇所の攪拌室59Y側の位置に配設されている。
トナー又は現像剤を第1搬送スクリュ53Yに直接供給すると、既存の現像剤と十分に攪拌されることなく現像ローラ51Yに供給されてしまい、現像ムラ等の不具合を生じることとなる。また、トナー又は現像剤を第2搬送スクリュ54Yに供給する場合であっても、搬送の過程で攪拌される距離を稼ぐには、現像剤の搬送方向の最上流位置に対応するかかる位置に配設することが好ましい。
第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yの配設位置は以上のような位置であるが、さらには、現像剤が、第1搬送スクリュ53Y、あるいは第2搬送スクリュ54Yによる直接の搬送作用言い換えると推進力を受ける位置からずらした位置とすることが好ましい。
搬送作用を直接受ける位置に配設すると、現像剤が劣化していなくても、搬送作用が働いた瞬間の一時的な現像剤の表面位置の変化を第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yによって拾ってしまい、現像剤の滞留の発生を誤検出し得るためである。
直接の搬送作用を受ける位置からずらすためには、第1搬送スクリュ53Y、あるいは第2搬送スクリュ54Yの端部近傍の現像ケース55Y付近すなわち現像ローラ51Yの軸方向における現像室58Yと攪拌室59Yとの連通部分に対応する位置にスクリュ部85Y、86Yを設けないようにすることが有効である。
制御部15Yは、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yのそれぞれの複数の検知部Kのうちの何れによって被検出部76Y、77Yが検出されたかによって、現像剤の表面位置がどのような高さにあるかを判断するため、メモリに、複数の検知部Kによる検出状態と、現像剤の表面位置との対応関係を表したテーブルを有している。
第1の滞留検知センサ66Yの複数の検知部Kによる検出状態は、第1の検出値としての所定の値に換算され、第2の滞留検知センサ67Yの複数の検知部Kによる検出状態は、第2の検出値としての所定の値に換算される。
現像剤の表面位置がどの位置にあるかを判断するのには、第1の検出値、第2の検出値とそれぞれ比較される複数の基準値が用いられ、この複数の基準値と現像剤の表面位置とが関連付けられている。
制御部15Yは、メモリからかかるテーブルを読み出し、第1の検出値、第2の検出値がテーブルにおける複数の基準値の何れを満たしているかを判別し、満たされている基準値によって現像剤の表面位置を判断する。
制御部15Yは、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yからの信号に基づき、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yの配設位置における現像剤の表面位置を判断するが、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yの何れか一方を配設した位置において現像剤の表面位置が現像剤の滞留を示す位置である場合に現像剤の滞留が生じていると判断しても良いし、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yのそれぞれを配設した位置において現像剤の表面位置が現像剤の滞留を示す位置である場合に現像剤の滞留が生じていると判断しても良い。
ただし、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yは、第1搬送スクリュ53Yの現像剤の搬送によって現像剤の表面が波打ったようになることの影響を受け得るため、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yのそれぞれを配設した位置において現像剤の表面位置が現像剤の滞留を示す位置である場合に現像剤の滞留が生じていると判断することが好ましい。
なお、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yは、その一方のみを配設しても良いが、同様の理由等により、現像剤の滞留が生じているか否かの検知精度の向上のためには、両者を配設することが好ましい。
両者を配設する場合には、第1の検出値と第2の検出値との差を算出し、この算出値に基づいて現像剤の滞留が生じているか否かを判断するようにしても良い。この場合には、算出値と比較される基準値が用いられ、この基準値が現像剤の滞留が生じているか否かと関連付けられている。基準値は1つでも複数でも良い。
メモリにはかかる関連付けを表したテーブルが記憶されており、制御部15Yは、かかるテーブルを読み出し、算出値がテーブルの基準値を満たしているかを判別し、満たされている場合には現像剤の滞留が生じていると判断する。すなわち例えば第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yの配設位置における現像剤の表面位置の差が一定以上に達したときに現像剤の滞留が生じていること、言い換えると現像剤が劣化していることを検知する。
このようにして現像剤の滞留を検知することで、現像ケース55Y、特に現像室58Yの両端部における現像剤の表面位置を考慮した検知が行なわれる。すなわち、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yを配設した各部における現像剤の表面位置の相対関係により、比較的広範囲にわたる現像剤の分布を考慮した現像剤の滞留の検知が行なわれることとなり、検知精度が向上する。
第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yによる現像剤の滞留の検知の向上策としては、上述したようなこれらの配設位置のほか、検知のタイミング言い換えると制御部15Yによる判断のタイミングを限定することも有効である。
現像剤の攪拌開始直後や、攪拌速度の変更直後、攪拌の停止時、トナー、現像剤の補給直後などは、検知を避けることが好ましい。トナー、現像剤の補給後所定の時間が経過した後であって一定の搬送速度である程度搬送した状態においては、現像剤の状態は安定しておりその表面位置の大きな変動は少ないが、攪拌開始直後などの場合には、現像剤の状態が安定しているとは限らないためである。
攪拌の停止時も、攪拌の停止直前に現像剤の表面位置が何らかの原因で変動した場合、放置されてからの時間が長い場合、現像装置50Yに振動が加わり、現像ケース55Y内での現像剤のバランスが悪い場合などには、現像剤の表面位置を誤検知することとなるため、検知を避けることが好ましい。
さらには、制御部15Yが一瞬でも現像剤の滞留が生じたと判断すれば現像剤の滞留が生じたものとすることとしても良いし、制御部15Yが所定時間以上、たとえば10秒以上、現像剤の滞留が生じたと判断し続けなければ現像剤の滞留が生じたものとしないこととしても良いし、これらに加えて、画像形成を所定回数以上、たとえば3000回以上行ったことを現像剤の滞留が生じたものとする条件としても良い。
このような条件を用いる場合は、上述のテーブルに、条件に対応した条件値として所定の基準値を加えることとなる。テーブルを構成する、第1の検出値、第2の検出値、算出値、条件値等は、操作パネル16その他の入力手段によってユーザーの操作により変更可能とし、これらの値を変更することでより適切に現像剤の滞留を検知するようにしても良い。他の入力手段としては、画像形成装置100にUSB接続等によって接続された外部端末を含む。このような入力手段によるかかる値の変更は、メモリに随時記憶される。
また、すでに述べたように、制御部15Yは、第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yの回転速度を変更することで現像剤の搬送速度を変更することが可能となっている。現像剤の搬送速度は、現像剤の使用期間等に応じて制御部15Yにより自動的に変更されるものでも良いし、操作パネル16等によってユーザーの操作により変更可能となっていても良い。
現像剤の搬送速度が変更されると、現像剤の搬送力が変わることから、同じ現像剤を用いても現像剤の表面位置が変化する。そのため、現像剤の滞留が生じているか否かの判断基準も変更する必要がある。
そこで、制御部15Yは、現像剤の搬送速度を変更したときには、言い換えると現像剤の搬送速度に応じて、テーブルを構成する第1の検出値、第2の検出値、算出値、条件値を変更制御する。
制御部15Yは、現像剤の滞留を検知したとき(図9(S3))に現像剤の流動性を調整する調整モードを行なう(図9(S4)〜(S8))。
具体的には、調整モード(図9(S4)〜(S8))においては、現像ケース55Y内の現像剤を排出する現像剤排出モード(図9(S5))と、現像剤供給機構22Yにより現像ケース55Y内に現像剤を補給する現像剤補給モード(図9(S6))とを行う。現像剤補給モード(図9(S6))は、現像剤排出モード(図9(S5))の後に、現像剤排出モード(図9(S5))に続いて行われるようになっている。トナーのみならずトナーを含む現像剤を排出するのは、かりにトナーのみを排出するとすれば、現像剤の流動性が十分に回復しない可能性があり、トナーのみの排出により現像剤の流動性を十分に回復させようとすると、トナーの排出量が多量となり、コストが上昇する可能性もあるためである。
現像剤排出モード(図9(S5))は、電磁シャッタ65Yを制御部15Yにより開放することによって行う。現像ケース55Yから排出される現像剤量は、電磁シャッタ65Yの開放時間によって調整されるようになっている。制御部15Yは、現像剤の滞留が生じていると判断すると、電磁シャッタ65Yを開放して現像剤排出モード(図9(S5))の開始により調整モード(図9(S4)〜(S8))を開始する。上述のように、電磁シャッタ65Yの配設位置が、現像剤の滞留を生じやすい位置である第1の滞留検知センサ66Yの配設位置の真下であることにより、現像剤の排出効率は高い。
電磁シャッタ65Yを開放すると、制御部15Yは、内蔵しているタイマにより電磁シャッタ65Yの開放時間を計測し、開放時間が所定時間に達したら、現像ケース55Yから排出される現像剤量が設定値であるその上限値に達したとして、電磁シャッタ65Yを閉塞し、現像剤排出モード(図9(S5))を終了する。
このような制御を行うため、制御部15Yのメモリには、かかる上限値として、電磁シャッタ65Yの開放時間が記憶されている。かかる開放時間は、たとえば排出されたのと同様の新規の現像剤を供給すれば現像剤の滞留が十分に解消される程度となるように定められたものである。メモリは、かかる開放時間を記憶することに関して現像剤排出時間記憶手段、現像剤排出量記憶手段として機能する。
かかる開放時間は、廃剤タンク82のエンド検知センサにより少なくとも1回はニアエンドが検知されてからエンドが検知されるように設定されることが好ましい。一度の現像剤排出モード(図9(S5))で排出される現像剤量が、ニアエンドが検知される不要物量とエンドが検知される不要物量との差分の量より多い場合には、ニアエンドが検知されることなくエンドが検知される状態となることとなり、ユーザーが、ニアエンド状態において、廃剤タンク82から不要物を廃棄するタイミングを失するためである。
たとえばかかる差分の量が20gである場合には、一度の現像剤排出モード(図9(S5))で排出される現像剤量をたとえば15gとするなどして、ニアエンドとエンドとが連続して発生しないようにすることで、廃剤タンク82が満杯となって不要物が収容できなくなったり廃剤タンク82から不要物があふれたりするといった不具合が防止され、ユーザーにとって信頼性の高い構成となる。なお、逆に言えば、エンド検知センサによるニアエンドとエンドとの間隔を、現像剤の滞留を十分に解消するための現像剤の排出量より大きくすることによっても、これが達成される。
かかる開放時間は、操作パネル16その他の入力手段によってユーザーの操作により変更可能とし、これらの値を変更することでより適切に過剰な現像剤の排出を防止するようにしても良い。他の入力手段としては、画像形成装置100にUSB接続等によって接続された外部端末を含む。このような入力手段によるかかる設定値の変更は、現像剤排出時間記憶手段、現像剤排出量記憶手段としてのメモリに随時記憶される。
現像剤排出モード(図9(S5))においては、トナー供給機構21Yによるトナー補給及び現像剤供給機構22Yによる現像剤補給を行わない。これにより、補給されたばかりの新規なトナーが、現像剤の排出によって、劣化した現像剤とともに排出されてしまうことが防止され、新規のトナー、現像剤が現像剤排出モード(図9(S5))において排出されることが防止されるとともに、劣化した現像剤の排出が効率的に行われる。そして、現像剤排出モード(図9(S5))の終了後に行われる現像剤補給モード(図9(S6))で新規な現像剤の補給を行うことで、現像剤の交換が効率よく行なわれる。
なお、現像剤排出モード(図9(S5))においては、かりにトナー濃度検知センサ92Yがトナー濃度の低下を検知したとしても、同様の理由により、トナー供給機構21Yによるトナー補給は行わない。また、現像剤の排出効率を向上するべく、制御部15Yは、駆動手段64Yにより第1搬送スクリュ53Yと第2攪拌スクリュ54Yと回転駆動するようにしても良い。この場合の電磁シャッタ65Yの開放時間は第1搬送スクリュ53Y、第2攪拌スクリュ54Yの回転駆動を行わない場合に比べて短くすることが可能である。また、第1搬送スクリュ53Y、第2攪拌スクリュ54Yの回転駆動を行う場合の電磁シャッタ65Yの開放時間は、第1搬送スクリュ53Y、第2攪拌スクリュ54Yの回転速度が速い場合には短くするなど、かかる回転速度に応じて増減ずることが可能である。
このようにして劣化した現像剤を一定量排出すると、制御部15Yは、排出により減少した量の現像剤を補うべく、現像剤排出モード(図9(S5))に連続して、現像剤供給機構22Yを駆動して現像剤補給モード(図9(S6))を行う。具体的には、現像剤供給機構22Yのコイルを、現像剤排出モード(図9(S5))において排出した現像剤量と同量の現像剤が現像ケース55Y内に供給される時間だけ駆動する。
調整モード(図9(S4)〜(S8))においては、かかる現像剤補給モード(図9(S6))の開始以降に、トナーを帯電させるために、制御部15Yにより駆動手段64Yを駆動して第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yによって現像剤を攪拌する攪拌モード(図9(S7))を行う。
攪拌モード(図9(S7))は、現像剤補給モード(図9(S6))の開始後すなわち現像剤補給モード(図9(S6))の開始と同時又は開始より後に行う。攪拌モード(図9(S7))の継続時間は、現像剤補給モード(図9(S6))によって補給される新規現像剤の補給量、現像剤の滞留度合い、第1搬送スクリュ53Y、第2搬送スクリュ54Yの回転速度等に応じて、新規現像剤を撹拌してトナーの帯電を十分に行うのに必要な所定時間とされる。
トナーの帯電が不十分であると、感光体ドラム20Yへのトナーの付着量が不安定となり、地汚れ言い換えるとカブリ、1つの形成画像における濃度ムラ、複数画像形成における濃度変動等が生じるが、撹拌モード(図9(S7))を行ってトナーを十分に帯電させることにより、これらの不具合が防止ないし抑制される。
攪拌モード(図9(S7))の開始タイミングは、補給されたトナーを速やかに帯電させる点では現像剤補給モード(図9(S6))の開始と同時であることが好ましく、トナーの劣化を軽減する点では、現像剤補給モード(図9(S6))の開始より後であることが好ましく、さらには現像剤補給モード(図9(S6))の終了後であることが好ましい。撹拌モード(図9(S7))が終了することで、調整モード(図9(S4)〜(S8))が終了する。
このように、調整モード(図9(S4)〜(S8))においては、現像剤の交換によって劣化した現像剤の濃度を低減し、現像剤の流動性を調整することで現像剤の滞留を解消ないし緩和し、言い換えると、現像剤の流動性を回復ないし向上することで現像性能を回復ないし向上して、経時的に良好な現像及び画像形成を行う。
制御部15Yは、これらの調整モード(図9(S4)〜(S8))を行った後、調整モード(図9(S4)〜(S8))の終了直後に、感光体ドラム20Y、20C、20M、20BKや転写紙S上に形成されるトナー像のトナー濃度言い換えると画像濃度を調整するためのプロセスコントロール(図9(S9))を行う。
これは、調整モード(図9(S4)〜(S8))を実行することにより、現像剤や現像剤中のトナーが入れ替わる等するため、調整モード(図9(S4)〜(S8))の前後で同トナーの帯電量が異なってしまう可能性があるためである。攪拌モードはかかる帯電量の変化を防止ないし抑制するために行うのであるが、単に現像剤の攪拌を行う攪拌モード(図9(S7))のみを行うことによって、調整モード(図9(S4)〜(S8))の前後でトナーの帯電量を同一とし、またかかる画像濃度を同一とすることは困難な場合があるためである。
調整モード(図9(S4)〜(S8))の前後で現像剤中のトナーの帯電量が異なった場合、現像ポテンシャル等の作像条件が調整モード(図9(S4)〜(S8))を実行する前と同じであると、かかる画像濃度が異なってしまうが、プロセスコントロール(図9(S9))を行うことで、調整モード(図9(S4)〜(S8))後におけるトナーの帯電量に見合った作像条件に調整がなされ、調整モード(図9(S4)〜(S8))の前後でかかる画像濃度が同一となり、経時的に均一な画像形成が行われる。プロセスコントロールが終了すると、所定の画像形成枚数に達するまで画像形成が行われる(図9(S1)〜(S2))。
なお、調整モード(図9(S4)〜(S8))の終了直後とは、調整モード(図9(S4)〜(S8))の終了と同時であっても調整モード(図9(S4)〜(S8))の終了より後であってもよいが、少なくとも、調整モード(図9(S4)〜(S8))の終了後、ユーザーの指示による1回目の画像形成(図9(S1))を行うより前とされる。
制御部15Yは、調整モード(図9(S4)〜(S8))を行った回数をカウントし、メモリに記憶する。制御部15Yは、この回数又は単位時間あたりのこの回数と、所定の基準値とを比較し、この基準値を超えた場合には、現像剤全体としての劣化が進んだと判断して、現像剤又はプロセスカートリッジ95Y、95C、95M、95BKのうち少なくとも現像装置50Y、50C、50M、50BKを含む部分を交換するべき旨を、操作パネル16の表示部等の出力手段によって表示し、ユーザーに報知する。
かかる基準値は、操作パネル16その他の入力手段によってユーザーにより変更可能とされている。これにより、ユーザーは、形成される画像の画像濃度等の画質に応じて、かかる基準値を変更し、かかる交換を行うべき旨が報知される時期を調整することが可能となっている。
また特殊な環境や使用方法で現像、画像形成を行う場合にも、適切な時期にかかる旨を報知するように調整することが可能となっている。特殊な環境や使用方法には、画像面積率や使用Duty等が想定外な状態で現像・画像形成が行われる場合を含む。他の入力手段としては、画像形成装置100にUSB接続等によって接続された外部端末を含む。このような入力手段によるかかる基準値の変更は、メモリに随時記憶される。
また、制御部15Yは、現像剤の劣化が進んだと判断した場合やかかる旨を表示した場合には、それ以降、攪拌の時間を減らしたり、現像剤の搬送速度を低下させたり、調整モード(図9(S4)〜(S8))を頻繁に行うよう制御したり、トナー濃度が不足していると判断する際に用いる所定濃度を上昇させたり、所期の画像濃度よりも画像濃度が上昇するものの画像濃度を上昇させてトナーの使用率を上げたりすることで、現像剤の滞留を抑制するとともに、現像剤への負荷を低減して現像剤の長寿命化を図る。
図10に、滞留検知手段たる第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yの別の構成例を示す。この第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yは、図7、図8に示した第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yと同様に、現像剤との接触により現像剤の滞留を検知するものであるが、図7、図8に示した第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yが現像剤の表面位置を検出することによって現像剤の滞留を検知するのに対し、この第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yは、現像剤の圧力、具体的には内圧を検出することによって現像剤の滞留を検知するようになっている。
この第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yは、プッシュスイッチの一種となっており、それぞれ、現像ケース55Yの底部に穿たれたスライド孔35Y、36Yに沿ってスライドする棒状のロッド35Y、36Yと、ロッド35Y、36Yの一端に設けられ、現像ケース55Yの内部側に位置し、主にその表面側で現像ケース55Y内部の現像剤の圧力を受ける平板状の被押圧部37Y、38Yとを有している。
第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yはまた、ロッド35Y、36Yに巻き付けられ、その一端が被押圧部37Y、38Yの裏面に当接し、その他端が現像ケース55Yの内壁面に当接した押圧バネ46Y、47Yと、現像ケース55Yの外部に配設され、ロッド35Y、36Yの他端が進入ことがある孔96Y、97Yを有する検出部48Y、49Yとを有している。
検出部48Y、49Yは、図示しないが、孔96Y、97Y内においてロッド35Y、36Yの進入する方向に沿って複数配設されそれぞれがロッド35Y、36Yを検知する、図8に示した検知部Kと同様の検知部を有している。
各検知部は、図示しない発光素子とこの発光素子から出射された光を受信する受光素子とを有しており、ロッド35Y、36Yが発光素子と受光素子との間に進入すると発光素子から出射された光が遮られて受光素子によって受信されなくなりロッド35Y、36Yが検出されたこととなる。ロッド35Y、36Yの検出は、制御部15Yによって認識される。
押圧バネ46Y、47Yが被押圧部37Y、38Yの裏面と現像ケース55Yの内壁面との間に介在していることで、被押圧部37Y、38Yは現像ケース55Yの内壁面から離間する方向に付勢されており、ロッド35Y、36Yは孔96Y、97Yから離脱する方向に付勢されている。
ただし、押圧バネ46Y、47Yの付勢力は、ロッド35Y、36Yがスライド孔35Y、36Yから離脱することのないように調整されている。スライド孔35Y、36Yは現像剤が現像ケース55Yの外部に漏れることのない構造とされている。
第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yにおいては、現像剤の圧力が上昇すると、被押圧部37Y、38Yが受ける圧力が増加し、押圧バネ46Y、47Yの付勢力に抗して、ロッド35Y、36Yが現像ケース55Yの外方に向けて押し出され、圧力がある圧力以上になるとその先端が検出部48Y、49Yによって検出される。
現像剤の圧力が低下すると、被押圧部37Y、38Yが受ける圧力が低下し、押圧バネ46Y、47Yの付勢力によって、ロッド35Y、36Yが現像ケース55Yの内方に向けてスライドし、圧力が上記の圧力を下回るとその先端が検出部48Y、49Yによって検出されなくなる。
このように、現像剤の圧力に応じて、ロッド35Y、36Yが孔96Y、97Yに進退する。また、ロッド35Y、36Yが孔96Y、97Yに進入している場合には、この進入量は検出部によって検出され、制御部15Yによって認識される。
ここで、現像剤の圧力と滞留との相関関係について説明する。
トナーを帯電させるために現像剤を攪拌するとトナーは次第に劣化し、摩擦係数が高くなって、現像剤の流動性が低下する。このトナーの劣化の原因については既に述べたとおりである。
現像装置50Yにおいて現像剤の流動性が低下すると、循環している現像剤の方向転換が生じる、現像室58Yと攪拌室59Yとの間で現像剤が滞留する。現像剤が滞留すると、これ自身によって、またこれに加えて現像剤の滞留位置で現像剤の表面位置が上昇することによって、現像剤の内部の圧力が上昇する。
一方、現像剤の循環方向における現像剤の滞留位置の下流側では現像剤が搬送されにくくなることによって、またこれに加えて現像剤の表面位置が低下することによって、現像剤の内部の圧力が低下する。
すなわち、第1の滞留検知センサ66Yによって検知する現像剤の圧力は、現像剤の滞留が生じると上昇し、第2の滞留検知センサ67Yによって検知する現像剤の圧力は、現像剤の滞留が生じると極端に低下する。この理由については既に述べたとおりである。
よって、ロッド35Y、36Yが孔96Y、97Yに進退する際における進入量を検出部で検出することで現像剤の圧力を検出すれば、現像剤の滞留が検出される。
第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yの配設位置、例えば特に被押圧部37Y、38Yを現像ローラ51Yの軸方向における現像室58Yと攪拌室59Yとの連通部分に対応する位置に配設すべきこと、その他、検知のタイミング、滞留が生じているか否かの判断基準を含む判断方法等の検知方法などは、図7、図8に示した第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yと同様であるため、説明を省略する。
ただし、検知部に代えて、受ける圧力によって抵抗値が変化する圧力センサを用い、孔96Y、97Yの底部のロッド35Y、36Yの先端が突き当たる位置にかかる圧力センサを配設し、この圧力センサを介した電流値や電圧値の変化を圧力の大きさとして検出して、現像剤の滞留が起こっているか否か及び現像剤の滞留の度合いを検出するようにしてもよい。
このような圧力センサは、図7、図8に示した第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yにおいて、検知部Kに代えて、被検出部76Y、77Yが当接する位置に配設するようにしてもよい。
以上述べた、現像剤の流動性の低下を滞留によって検知するか否か、すなわち第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Y等によって現像ケース55Y内の現像剤が滞留したことを検知するか否か、また調整モード(図9(S4)〜(S8))を行うか否かといったオン・オフは、操作パネル16その他の入力手段によってユーザーの操作により変更可能としても良い。他の入力手段としては、画像形成装置100にUSB接続等によって接続された外部端末を含む。このような入力手段によるかかる変更は、メモリに随時記憶される。
調整モード(図9(S4)〜(S8))を必要とする状況は、主に、ユーザーの画像形成装置100の使用頻度などの、使用環境や使用条件が現像装置50Yにとって負荷のかかる場合であるため、必要なときにのみ、第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Y等によって現像ケース55Y内の現像剤が滞留したことを検知したり、調整モード(図9(S4)〜(S8))への移行を行ったりすればよいためである。
現像装置50Yにとって負荷のかかる場合とは、その他、高温高湿環境化、低画像面積率、低Dutyなどによる状況下での使用が続いた場合等が挙げられる。そして、たとえば、デフォルト設定はオフとしておき、顧客の使用状況に応じてサービスマンがオンに変更するといった態様でかかる変更を行う。不要なときにオフとしておくことで、滞留の検知に待ち時間を要する構成の場合にはユーザーのかかる待ち時間がなくなり、またオフによってたとえば第1の滞留検知センサ66Y、第2の滞留検知センサ67Yへの通電が切れるように構成すれば消費電力が低減される。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、上記の説明における滞留検知手段は、現像剤との接触により現像剤の滞留を検知するものであったが、滞留検知手段は現像剤の滞留を検知できるものであれば現像剤と非接触であってもよい。例えば、現像剤の表面位置を光学的に検知するセンサである。
このセンサは、例えば、発光素子と受光素子との組を鉛直方向に複数配設した、検知部Kと同様の構成であって現像剤によって発光素子の光が遮られるものでもよいし、現像剤の表面に向けて発光する発光素子と現像剤の表面からの反射光を受光する受光素子を有し、受光素子が受けた光の強度に応じて現像剤の表面位置を検知し現像剤の滞留を検知する構成であってもよい。
このように、滞留検知手段は、現像ケース内の現像剤との何らかの干渉を行い、現像剤の滞留を検知するものであればよい。また、各種の方法によって現像剤の滞留を検知する滞留検知手段を適宜組み合わせて配設し用いるようにしてもよい。
また、本発明は、画像形成装置100のようないわゆるタンデム方式の画像形成装置ではなく、1つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式の画像形成装置にも同様に適用することができ、また、カラー画像形成装置でなく、モノクロ画像形成装置にも適用することができる。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明を適用した画像形成装置の概略正面図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた、現像装置を含むプロセスカートリッジ及び同現像装置の制御ブロックを示す概略図である。 図3に示した現像装置の拡大正面図である。 図3に示した現像装置の一部の平面図である。 図3に示した現像装置の一部の斜視図である。 図3に示した現像装置に備えられた攪拌搬送手段の斜視図である。 図3に示した現像装置の一部の、滞留検知手段を含む斜視図である。 図7に示した滞留検知手段の動作を示す概略側面図である。 図1に示した画像形成装置において行う調整モード及びその前後の制御を示したフローチャートである。 他の滞留検知手段の概略図である。
符号の説明
15、15Y 制御手段
16 第1の入力手段、第2の入力手段、第3の入力手段
21Y、21C、21M、21BK トナー補給手段
22Y、22C、22M、22BK 現像剤補給手段
50Y、50M、50C、50BK 現像装置
51Y 剤担持体
53Y、54Y 現像剤攪拌手段、搬送手段
55Y ケース
58Y 第1の区画
59Y 第2の区画、第3の区画
65Y 現像剤排出手段
66Y 滞留検知手段、第1の滞留検知手段
67Y 滞留検知手段、第2の滞留検知手段
100 画像形成装置
S4〜S8 調整モード
S5 現像剤排出モード
S6 現像剤補給モード
S7 撹拌モード
S9 プロセスコントロール

Claims (18)

  1. トナーとキャリアとを含む現像剤を収容するケースと、
    前記ケース内における前記現像剤を検知して同現像剤の滞留を所定の基準値に基づいて検知するための滞留検知手段とを有し、
    前記滞留検知手段が前記現像剤の滞留を検知した場合に前記現像剤の流動性を調整する調整モードを行なう現像装置。
  2. 請求項1記載の現像装置において、
    前記ケース内に前記現像剤を補給する現像剤補給手段と、
    前記ケース内の前記現像剤を排出する現像剤排出手段とを有し、
    前記調整モードが、前記現像剤排出手段により前記ケース内の前記現像剤を排出する現像剤排出モードと、この現像剤排出モードの後に同現像剤排出モードに続いて行われ、前記現像剤補給手段により前記ケース内に前記現像剤を補給する現像剤補給モードとを有することを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2記載の現像装置において、
    前記ケース内の前記現像剤にトナーを補給するトナー補給手段を有し、
    前記現像剤排出モード時及び前記現像剤補給モード時には、前記トナー補給手段による前記ケース内へのトナー補給が行われないことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項2又は3記載の現像装置において、前記現像剤排出モード時に排出される現像剤量の上限値を設定され、前記現像剤排出モードにおいて排出された現像剤量が前記上限値に達したときに前記現像剤排出モードを終了することを特徴とする現像装置。
  5. 請求項2ないし4の何れか1つに記載の現像装置において、
    前記ケース内の前記現像剤を攪拌する現像剤攪拌手段とを有し、
    前記調整モードが、前記現像剤補給モードによる前記ケース内への前記現像剤の補給の開始後に前記現像剤攪拌手段によって前記現像剤を攪拌する攪拌モードとを有することを特徴とする現像装置。
  6. 請求項5記載の現像装置において、
    前記攪拌モードを、新規現像剤を攪拌するために定められた所定時間行うことを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1ないし6の何れか1つに記載の現像装置において、
    前記ケースに収容された前記現像剤を担持する剤担持体を有し、
    前記ケースが、前記現像剤が第1の方向に搬送されながら前記剤担持体に供給される第1の区画と、前記現像剤が第1の区画から搬送される第2の区画とを有し、
    前記滞留検知手段が、前記現像剤が第1の区画から第2の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第1の滞留検知手段を有することを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1ないし6の何れか1つに記載の現像装置において、
    前記ケースに収容された前記現像剤を担持する剤担持体を有し、
    前記ケースが、前記現像剤が第1の方向に搬送されながら前記剤担持体に供給される第1の区画と、前記現像剤が第2の方向に搬送されて第1の区画に供給される第3の区画とを有し、
    前記滞留検知手段が、前記現像剤が第3の区画から第1の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第2の滞留検知手段を有することを特徴とする現像装置。
  9. 請求項7記載の現像装置において、
    前記ケースが、前記現像剤が第2の方向に搬送されて第1の区画に供給される第3の区画を有し、
    前記滞留検知手段が、前記現像剤が第3の区画から第1の区画に移動する箇所の第1の区画側に配設された第2の滞留検知手段を有することを特徴とする現像装置。
  10. 請求項9記載の現像装置において、
    前記滞留検知手段が、第1の滞留検知手段によって検出した第1の検出値と第2の滞留検知手段によって検出した第2の検出値との差が前記所定の基準値以上となった場合に、前記滞留を検知することを特徴とする現像装置。
  11. 請求項1ないし10の何れか1つに記載の現像装置において、
    前記ケース内で前記現像剤を搬送する搬送手段を有し、
    前記所定の基準値を、前記搬送手段が前記現像剤を搬送する速度に応じて変更制御する制御手段を有することを特徴とする現像装置。
  12. 請求項1ないし3の何れか1つ、または、請求項5ないし11の何れか1つに記載の現像装置を有する画像形成装置。
  13. 請求項4記載の現像装置を有する画像形成装置。
  14. 請求項13記載の画像形成装置において、前記上限値を変更することが可能な第1の入力手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項12ないし14の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記所定の基準値を変更することが可能な第2の入力手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項12ないし15の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記滞留検知手段による前記現像剤の滞留の検知を行うか否かを変更することが可能な第3の入力手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項12ないし16の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記調整モードの終了直後に画像濃度を調整するためのプロセスコントロールを行なうことを特徴とする画像形成装置。
  18. 請求項12ないし17の何れか1つに記載の画像形成装置を用いて画像形成を行う画像形成方法。
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